JP2892859B2 - 電気コネクタ - Google Patents

電気コネクタ

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JP2892859B2 JP3128353A JP12835391A JP2892859B2 JP 2892859 B2 JP2892859 B2 JP 2892859B2 JP 3128353 A JP3128353 A JP 3128353A JP 12835391 A JP12835391 A JP 12835391A JP 2892859 B2 JP2892859 B2 JP 2892859B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は電気コネクタ、特に例え
ば2枚の回路基板間、又は回路基板と平形伝送ケーブル
の如き直交導体アレイ間を直角に相互接続することを目
的とする電気コネクタの相互接続された信号線のインピ
ーダンス整合した電気的接続をする為に採用される電気
コネクタ組立体に関する。 【0002】 【従来の技術】米国特許第4,762,500号及び同
第4,747,787号公報は、1対のプリント基板間
又は伝送ケーブルとプリント基板間の如き複数の回路を
相互接続するインピーダンス整合された電気コネクタを
開示している。これらコネクタは中央接地バス(母線)
とその両側に平行配列されている複数のリセプタクル型
信号端子を有する。嵌合するコネクタ半体のリセプタク
ル端子と接地バスの双方は完全に嵌合可能であり、両コ
ネクタ間のインピーダンスを同じ値に維持する。各コネ
クタは一般にマイクロストリップ伝送原理を採用して相
互接続を確立するので、ケーブル又はプリント基板であ
れ入力コンポーネントと、これまた同様にケーブル又は
プリント基板である出力コンポーネント間のインピーダ
ンス変動を最小にする。米国特許第4,695,106
号及び同第4,762,500号公報は特に2枚の直交
配置されたプリント基板上の多数の信号ライン間をそれ
ぞれ電気的に接続する電気コネクタを開示している。 【0003】これらの特許に示すコンポーネントに使用
する製造可能な製品で必要とするインピーダンスのレベ
ルを達成するのは困難であることが判明した。以下、こ
れについて詳述する。マイクロストリップ型プリント基
板に使用する確立された寸法関係で設計されたコネクタ
は受入れ可能な性能のマイクロストリップ型コネクタと
はなり得ないことが判明した。その理由は、マイクロス
トリップ型回路板とは異なり、電気コネクタでは周囲の
誘電体材料に密接した信号又は接地導体を有しない為で
ある。金属とプラスチック(誘電体)間の空隙は製造公
差又は熱膨脹率の差異を吸収する為に生ずるものであ
り、これはハウジング材料の誘電率にプリント基板トレ
ース上の空気及びそのトレース下のサブストレートより
も大きな影響を与える。更に、コネクタの信号コンタク
ト上に誘電体材料があるが、マイクロストリップ型プリ
ント板ではその位置に誘電体が存在しない。部分的に
は、これらの差異はマイクロストリップ原理を採用する
電気コネクタに直接応用する際に、従来のマイクロスト
リップ公式の不適合性を少なからず示すことになる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は従来
のインピーダンス整合型電気コネクタに付随する特性イ
ンピーダンスの不安定又はバラツキを解消し、希望する
特性インピーダンスが得られる電気コネクタを提供する
ことを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明の電気コネクタ
は、絶縁ハウジングの接地バスが挿入される細長いスロ
ットに沿うキャビティ内に複数の信号コンタクトが配列
された電気コネクタにおいて、前記接地バスは前記スロ
ットの対向するスロット壁に沿って配置され嵌合相手コ
ネクタの略平板状接地バスを受けるバス嵌合部と、前記
絶縁ハウジング外部へ導出されるバスリード部とを有
し、更に、前記バス嵌合部には一方から他方へ延びる弾
性突起部を設け、前記バス嵌合部を前記スロットの前記
スロット壁に押圧する。 【0006】 【作用】本発明によると、リセプタクル型信号コンタク
トの内周面を信号コンタクトの隣接面間の間隔よりもリ
セプタクル型接地バスの外周面に近付けることにより、
特に信号コンタクトとリセプタクルハウジング接地バス
との間の間隔が少なくとも伝送される信号の波長より大
きな長さにわたり略一定に維持されていれば、希望する
特性インピーダンスが得られることが判明した。本発明
の好適実施例は、実用的且つ製造可能な電気コネクタ組
立体より成る。この電気コネクタ組立体は50Ωの特性
インピーダンスを有する回路間の相互接続に使用でき、
ここに説明するコネクタは信号に対して実質的に透明で
あり、このコネクタを介して伝送される信号に対し殆ど
影響を及ぼさない。特に、本発明を実施する電気コネク
タはそれを介して伝送される信号のインピーダンスの大
きな違いを生ずることなく直角であっても信号コンタク
ト平行接地バス間の位置関係を維持する手段を有する。 【0007】直交配置された2枚のプリント基板やプリ
ント基板に対して直角に延びる平形伝送ケーブル等の如
く2つの直交する信号線のアレイ間の比較的高速信号の
伝送は、マイクロストリップ伝送線の形態を有する電気
コネクタにより達成される。1列以上の信号コンタクト
が接地バスの近傍に配置されるとこのように信号が伝送
可能である。直交配置の信号アレイを相互接続するに
は、信号コンタクト及び接地バスの両端間の中間を共に
直角に曲げる。信号コンタクトを絶縁ハウジングのキャ
ビティ内に配置し、接地バスをキャビティの列の近傍に
あるスロット内に配置する。信号コンタクトと接地バス
間にマイクロストリップ信号伝送に必要とする間隙を維
持する為に、双方を相互に相手方向に押圧する。信号コ
ンタクトは例えばハウジングに係合する弾性タブを用い
て接地バスに向けて押圧する。接地バスは2個のコンポ
ーネントで形成され、1個の接地バスコンポーネントは
他方のコンポーネントと係合して隣接する信号コンタク
トに向けて押圧される。もし接地バスが2列の信号コン
タクト間の申間点に配置されると、各接地バスは他の接
地バスコンポーネントの対応する突起と係合する突起を
採用し、これにより2個の接地バスコンポーネントの各
々がその接地バスコンポーネントに最も近い信号コンタ
クトに向かって押圧されるようにすることができる。マ
イクロストリップ信号伝送構造の電気コネクタにあって
は、信号コンタクト及び接地バスは内部誘電体隔壁によ
り分離されている。信号コンタクトの略全長にわたり信
号コンタクトと接地バスの双方をこの誘電体隔壁に押圧
接触させることにより、信号コンタクトの長さ方向に沿
うインピーダンスの変化は低減され、その結果コネクタ
を伝送する高速信号に歪が生ずることはなくなる。 【0008】 【実施例】以下、添付図を参照して本発明による電気コ
ネクタの好適実施例を詳述する。本発明の好適実施例に
よる電気コネクタ2は導体アレイの各信号線のインピー
ダンスを極めて良好にマ整合させるマイクロストリップ
構造を使用する2枚のプリント基板等の2つの導体アレ
イを相互接続するのに使用可能である。電気コネクタ2
は、特に直角相互接続を行うよう意図している。リセプ
タクル型コネクタ2は他のプリント基板に固定されるピ
ンヘッダ4等の嵌合相手コネクタと嵌合可能である。電
気コネクタ2は複数の信号コンタクト70,80を含む
絶縁ハウジング10より構成される。これら信号コンタ
クト70,80は好適実施例では絶縁ハウジング10の
キャビティ20,22内に2列に配置されている。ま
た、リセプタクル型コネクタ2は接地バス90を含み、
この接地バス90は両キャビティ20,22間に配置形
成されたスロット30内の2列の信号コンタクト70,
80間に位置する。 【0009】絶縁ハウジング10は上側ハウジング部材
12と下側ハウジング部材14より成る。上側ハウジン
グ部材12は接地バススロット30の両側に2列に配置
される複数のコンタクトキャビティ20,22を含んで
いる。図4及び図5に示す如く、下側ハウジング部材1
4は、上側ハウジング部材12に直角に取付けられ、複
数の外部キャビティ延長部24a,24b及び内部キャ
ビティ延長部26a,26bを含んでいる。キャビティ
延長部24a,24bは上部ハウジングキャビティ20
及び上部ハウジング部材12に直角に連通する。図4,
図5及び図15に示す如く、下側ハウジング部材14の
外部の下側ハウジングキャビティ延長部24a,24b
はスタガ(千鳥足状)とされ、各キャビティ24aが隣
接する外部キャビティ延長部24bよりも接地バス90
により接近する。下側キャビディ22と連通する内部キ
ャビティ延長部26a,26bも、同様にスタガとされ
る。下側ハウジングキャビティ延長部24a,24b,
26a,26bをスタガとすることにより、信号コンタ
クトはスタガにでき、よって、リセプタクル型コネクタ
2が嵌合するプリント基板上のセンターライン間隔を広
くし、信号コンタクト70,80の嵌合部の横方向のス
ペースを一定にできる。図1乃至図3に示す本発明の好
適実施例では、リセプタクル型コネクタ2のコネクタ嵌
合ベース16の信号コンタクトは中心間隔約1.3mm
で2列に配置されている。リセプタクル型コネクタ2の
基板嵌合面18で、信号コンタクトは中心間隔約2.5
mmでスタガ配置され、これは従来のプリント基板構造
と互換性を有する。 【0010】図13に示す如く、2個のハウジング部材
12,14は当接部38,40で連結され、キャビティ
20,22と当接部38,40の一側の上側ハウジング
部材がキャビティ延長部24a,24b,26a,26
b及び当接部38,40の他側の下側ハウジング部材1
4へ直角に延びる。キャビティ20,22及び上側ハウ
ジング部材12の各々は内部ハウジングスロット壁3
2,34により2列のキャビティ間に延びる中央スロッ
ト30から分離されている。各列の隣接キャビティ2
0,22は内部スロット壁32,34に垂直に延びる壁
36により分離されている。図15に示す如く、下側ハ
ウジング部材14のスロット30の外側に位置する各キ
ャビティ延長部24a,24bは下側ハウジング部材1
4のボディを通って延びる孔より成る。図1に示す如
く、基板嵌合面18と下側ハウジング部材14の当接部
40間に延びる絶縁ハウジング10の部分のキャビティ
延長部26a,26bは上側ハウジング部材12と下側
ハウジング部材14の係合により画定される。図15に
示す複数の信号リード支持凹部42は上側ハウジング部
材12の後に形成される。嵌合する信号リード支持舌片
44が下側ハウジング部材14の外面に形成される。こ
れら舌片44は、下側ハウジング部材14が上側ハウジ
ング部材12に取付けられ絶縁ハウジング10を形成す
るとき凹部42内に固定される。信号リード開口48は
チャンネル(溝)を形成し、信号コンタクト70及び8
0のリード部を受ける。信号リード支持凹部42に舌片
44が係合すると、接地バス90と最も接近して位置す
るキャビティ延長部26b内にリードが挿入されるよう
にする。また、上側ハウジング部材12上のリッジ50
は信号リード開口チャンネル48を含み、且つ下側ハウ
ジング部材14と協働して信号コンタクトリード74、
84(図4参照)をハウジング10の下側部の最も外側
の列に挿入する。上側ハウジング部材12と下側ハウジ
ング部材14の嵌合により、信号コンタクト80のリー
ド部を接地バス90の下に位置することは図2に示すコ
ネクタ2の底面図に明瞭に示している。 【0011】図6及び図14に示す如く、リセプタクル
型コネクタ2は上側ハウジング部材12の各端にある基
板取付け延長部54によりプリント基板6に固定され
る。また、これら基板取付け延長部54は下側ハウジン
グ部材14を上側ハウジング部材12に係合保持する手
段を構成する。基板取付け延長部54は外側に撓み可能
であり、これにより下側ハウジング部材14は上側ハウ
ジング部材12とスナップ係合可能である。図14に示
す如く、各基板取付け延長部54は弾性アーム60を有
し、そこからペデスタル56が延びる。本発明の好適実
施例では、ペデスタル56はねじ64(図1参照)等の
ポストを受けるのに好適な孔58を含んでいる。このね
じ64は孔58及びペデスタル56を通過し、基板取付
手段の一部を構成する。また、一体延長部はプリント基
板6の孔と締り嵌めを行うのに好適な基板取付手段上に
形成できることが理解できよう。弾性アーム60の内方
へ延びるフランジ62は下側ハウジング部材14を上側
ハウジング部材12に固定する手段をなす。外方へ延び
るリブ66が下側ハウジング部材14に設けられ、これ
はフランジ62と協働して下側ハウジング部材14を上
側ハウジング部材12に固定する。下側ハウジング部材
14を上側ハウジング部材12と係合するよう上方へ移
動すると、弾性アーム60は、リブ66がフランジと係
合して、外方へカム動作する。リブ66が一度フランジ
62を通過すると、弾性アーム60はスナップバックし
て下側ハウジング部材14を上側ハウジング部材12に
保持する。上側ハウジング部材12と下側ハウジング1
4間の正しいアライメントは下側ハウジング部材14か
ら上方へ延びる嵌合ピン52により維持される。 【0012】図4、図5及び図13に示す如く、信号コ
ンタクト70は絶縁ハウジング10内に配置され、その
外部中央に接地バス90が配置される。また、信号コン
タクト80は絶縁ハウジング10の内側又は下側部の接
地バス90近傍に配置される。信号コンタクト70は下
側ハウジングキャビティ延長部24a,24b及びキャ
ビティ20内に配置される。同様に、信号コンタクト8
0はキャビティ22と下側ハウジング内部キャビティ延
長部26a,26b内に配置される。信号コンタクト7
0,80の各々は上側ハウジング部材12及び下側ハウ
ジング部材14の接合又は当接部38,40の近傍に配
置された直角折曲げ部を有する。信号コンタクト70,
80は当接部38,40及び嵌合面16間に延び、上側
ハウジング部材12に配置されたコンタクト嵌合部7
2,82を有する。また、各信号コンタクト70,80
はコンタクト嵌合部72,82に直角に延び且つリセプ
タクル型コネクタ2の当接部38,40及び基板取付面
18間で下側ハウジング部材14内に延びるコンタクト
リード部74,84を有する。各列の隣接信号コンタク
トリードは嵌合ハウジングのキャビティのスタガ構造と
同一パターンでスタガ(千鳥足状)にされる。各信号コ
ンタクト70,80はタブ76,86を有し、このタブ
は信号コンタクト70,80を接地バス90に向けて内
方へ押圧する手段を有する。タブ76,86はコンタク
ト嵌合部72,82に近接して配置され、嵌合部72,
82近傍の信号コンタクト70,80を接地バス90に
向け内方へ且つ近傍のスロッド壁32,34に対して押
圧し、信号コンタクト70,80の全長にわたりインピ
ーダンスの変化を低減する。タブ76,86はキャビテ
ィ20,22及びスロット30間で内部スロット壁3
2,34から反対に位置する対応するキャビティ20,
22の側部に係合する。また、タブ76,86は組立完
了時まで信号コンタクトをハウジング内に保持する。上
側信号コンタクト70は図4に示す如く下方へ押圧さ
れ、下側信号コンタクト80接地バス90に向かって上
方へ押圧されていることに注目されたい。また、信号コ
ンタクト70,80は両端間に直角折曲げ部78,88
を有する。隣接する信号コンタクトは図4及び図5に示
す如くスタガ配置されているので、直角折曲げ部の嵌合
部に対する位置は長短信号コンタクトで異なる。 【0013】また、スロット30内に配置される接地バ
ス90も直角折曲げ部を有し、上側ハウジング部材12
及び下側ハウジング部材14間の接合又は当接部38,
40に沿って配置される。接地バス90はリセプタクル
型コネクタハウジング10内の中央部に配置され、図1
6、図17及び図18に示す下側バス部100を有し、
図19乃至図21に示す上側バス部120と嵌合して単
一の接地バスを構成する。各接地バス90は刃状(ブレ
ード)部112,132を含み、各刃状部は上側ハウジ
ング部材12内に配置される。バス嵌合部92及びリー
ド114,134を有するバスリード部94を含んでい
る。各バス部100,120はその両端部の中間に直角
折曲げ部を含んでいる。リード114,134は刃状部
112,132の端から各バス部100,120のバス
リード部94へ下方へ延びる。バス嵌合部92は弾性金
属コンタクトの内方への曲げばね部102,122より
成る。コンタクト部104,124は対向し、ばね部1
02,122はスロット30の中心線に対して外方へ可
撓性を有する。分離指状部116,136は各バス嵌合
部に形成される。各バス嵌合部92は内方へ延びる折曲
げ部106,126から延び、折曲げ部106及び内向
きばね部102間のバス嵌合部の一部はスロット壁面3
2,34に当接するのが普通である。複数の突起10
8,110,128,130が刃状部の面から打ち出さ
れ、接地バス部100,120をスロット壁面32,3
4に押圧当接させる。各突起は他のバス部に係合させ
て、両接地バス部を信号コンタクト70,80の列の一
方に密接し信号コンタクト70,80の全長に沿うイン
ピーダンスの変化を低減するようにする。突起108,
110,128及び130は刃状部112,132内に
位置する。突起108,128はバス嵌合部92内に配
置され、他方突起110,130はバスリード部内に配
置される。図16、図17及び図19、図20に示す如
く、2個の突起が接地バスの幅方向に沿って形成され
る。また、2個の突起が接地バス90の幅方向に沿って
形成される。突起108,110は直角折曲げ部118
の両側に形成され、突起128,130も直角曲げ部1
38の両側に形成される。従って、各接地バス100,
120はバス嵌合部92から突出する少なくとも1個の
突起と、バスリード部94から突出する少なくとも1個
の突起を有する。突起108,110,128及び13
0は接地バス部100,120をスロット壁面32,3
4に係合するように外方へ押圧させ、他方タブ76,8
6は同様に信号コンタクト70,80をスロット壁面3
2,34に係合するように押圧するので、信号コンタク
ト70,80と接地バス90間の間隙は一定に維持され
る。 【0014】図24乃至図30に示す接地バスの他の実
施例では2つの部分100′及び120′で構成され
る。この実施例では、突起108′,110′,12
8′及び130′は曲面である。図24乃至図30に示
す如く、突起108’,110′はリード114の長手
方向と直角方向に突出し、嵌合するバス半体の突起12
8′,130′に対して直角に延びる。この変形実施例
の他の素子は図16乃至図21の対応素子と同じである
ので対応関係を示す為に同じ符号に“′”を付して示
す。 【0015】このようにして、信号コンタクト70,8
0の各列と中央に配置される接地バス90間の関係は従
来のマイクロストリップラインの信号及び接地導体間の
関係と同様であり、信号コンタクトは接地バスと平行且
つ一定間隔で配置されることに注目されたい。刃状部1
12,132は信号コンタクトと接地バス間の絶縁材料
と係合するよう外方に押圧される。これは前方の嵌合面
16と基板嵌合面18間の全長の大部分に亘り成立す
る。バス嵌合部92の弾性嵌合ばね102,122はコ
ネクタが未嵌合状態のときスロット壁面32,34から
離れようとすることは明らかである。しかし、図4−図
5と図6−図7とを対比すると、リセプタクル型コネク
タ2が略平板状の接地部材140を含む嵌合相手コネク
タ4と嵌合すると、嵌合ばね102,122が外方へ撓
み、接地バス部100,120のこの部分の間隔が刃状
部112,132の残りの部分の間隔と同様になること
を示す。図8乃至図12は嵌合されたコネクタ2、4に
沿う異なる部分における断面図を示し、信号コンタクト
70,80の全長のうち大部分で実質的なマイクロスト
リップライン構造となることを示す。バス部100,1
20の対向する突起108,128の係合は図10に明
瞭に示す。接地バス指状部に予め荷重を加えることによ
り、法線方向の押圧力が改善可能である。 【0016】ピンロケータ19を図3に示す。このピン
ロケータ又はフィルムストリップ19は信号コンタクト
70、80のリード74、84と接地バス90のリード
114,134をコネクタ2が取付けられるプリント基
板のスルーホールと予め位置合わせ(プレイアライメン
ト)する。半田プレフォームをこのピンロケータを形成
するフィルムストリップに配置できる。次に、この半田
プレフォーム即ちドーナツを加熱してリフローする。フ
ィルムストリップ19はリード74、84、114、1
34上を上方へシフトさせ、スロット30の底面を覆
い、そこにゴミ等が付着するのを防止する。 【0017】本発明の好適実施例では基板間の電気コネ
クタであるが、プリント基板6と平形ケーブルコネクタ
間の電気的接続の為に使用することも可能である。ま
た、接地バスをスロット壁面に係合するように外方へ押
圧すると共に信号コンタクトを同じ誘電体壁面に係合す
るよう内方へ押圧することによりマイクロストリップラ
イン構造を維持する手段は、リセプタクル型コネクタ2
の如き直角コネクタのみならず2つの平行な信号導体ア
レイで構成されたストレート型の垂直コネクタにも適用
可能であること勿論である。このように、本発明の要旨
を逸脱することなく、種々の変形変更が可能である。 【0018】 【発明の効果】以上の説明から明らかな如く、本発明の
電気コネクタによると、多数の信号コンタクト及び接地
バスとを相互に均一な厚さの誘電体隔壁の両面に相互に
押圧する押圧手段を有する。これにより、信号コンタク
トの全長にわたり信号コンタクトと接地バス間の間隔を
一定に維持するので、これら導体と隔壁の材料及び厚さ
で決まる予定の特性インピーダンスを有するマイクロス
トリップライン構造が実現する。従って、組立精度に影
響されず信号コンタクトで伝送される信号に反射等によ
り生じる信号歪を最小限にする高性能の高周波高速信号
伝送用電気コネクタが得られる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の電気コネクタの一実施例の嵌合面を示
す直角リセプタクル型コネクタの正面図。 【図2】図1の電気コネクタの底面図。 【図3】図1の電気コネクタの側面図。 【図4】図1の線4−4に沿う断面図。 【図5】図1の線5−5に沿う断面図。 【図6及び図7】図1の電気コネクタがピンヘッダと嵌
合した組立断面図。 【図8乃至図12】図6及び図7のそれぞれ線8−8、
9−9、10−10、11−11及び12−12に沿う
断面図。 【図13】図1の電気コネクタの上側及び下側絶縁ハウ
ジングの断面図。 【図14】図13の絶縁ハウジングの正面図。 【図15】図13の絶縁ハウジングの底面図。 【図16乃至図18】接地バスの下半体のそれぞれ上
面、背面及び側面図。 【図19乃至図21】接地バスの上半体のそれぞれ上
面、背面及び側面図。 【図22】図1の電気コネクタに使用される上側信号コ
ンタクトの側面図。 【図23】図1の電気コネクタに使用される下側信号コ
ンタクトの側面図。 【図24乃至図26】直角接地バスの他の実施例の下半
体のそれぞれ上面、背面及び側面図。 【図27乃至図29】直角接地バスの他の実施例の上半
体のそれぞれ上面、背面及び側面図。 【図30】図24乃至図29に示す接地バスの断面図。 【符号の説明】 2 電気コネクタ 4 嵌合相手コネクタ 12、14 絶縁ハウジング 20 キャビティ 30 スロット 32,34 スロット壁 70,80 信号コンタクト 90 接地バス 92 バス嵌合部 94 バスリード部 108,110,128,130 弾性突起
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ロバート・エー・スミス アメリカ合衆国 フロリダ州 34641 ラーゴ エーピーテイ.513 ウルマー トン ロード 7350 (72)発明者 リチャード・イー・サーマン アメリカ合衆国 フロリダ州 33542 セミノール 117番ストリート ノース 11109 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01R 13/648 - 13/658 H01R 23/02 - 23/68

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 絶縁ハウジングの接地バスが挿入される細長いスロット
    に沿うキャビティ内に複数の信号コンタクトが配列され
    た電気コネクタにおいて、 前記接地バスは前記スロットの対向するスロット壁に沿
    って配置され嵌合相手コネクタの略平板状接地バスを受
    けるバス嵌合部と、前記絶縁ハウジング外部へ導出され
    るバスリード部とを有し、 更に、前記バス嵌合部には一方から他方へ延びる弾性突
    起部を設け、前記バス嵌合部を前記スロットの前記スロ
    ット壁に押圧することを特徴とする電気コネクタ。
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