JP2892632B2 - 捩りアクチュエータおよびフラップ駆動装置 - Google Patents

捩りアクチュエータおよびフラップ駆動装置

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JP2892632B2
JP2892632B2 JP9070213A JP7021397A JP2892632B2 JP 2892632 B2 JP2892632 B2 JP 2892632B2 JP 9070213 A JP9070213 A JP 9070213A JP 7021397 A JP7021397 A JP 7021397A JP 2892632 B2 JP2892632 B2 JP 2892632B2
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torsional
actuator
axis
torsion
flap
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榮一 山川
光政 佐藤
達郎 本宮
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KOMYUUTA HERIKOPUTA SENSHIN GIJUTSU KENKYUSHO KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気信号に応じて
捩りモーメントや捩り角を出力する捩りアクチュエー
タ、およびこれを用いたフラップ駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、市街地のヘリポートに離発着する
コミュータヘリコプタの要望が高まっており、実現のた
めに騒音の低減化が要求されている。その騒音対策とし
て有効な手段の1つは、主ロータの回転速度を低くする
ことである。しかし、主ロータの回転速度を低くする
と、肝腎のリフト力も激減してしまうため、その対策も
検討事項となる。中でも、ヘリコプタブレードにフラッ
プを取付けて、フラップ角をきめ細かく制御することに
よって、ロータブレードの空力特性を改善する手法が有
力と考えられている。
【0003】フラップ角制御は、ブレードピッチ角の制
御と比べて、駆動対象が小型軽量になるため、高速で効
率的な制御を期待できる。一方、ブレードにフラップの
支持機構や駆動機構が別途必要となるため、こうした機
構をブレード内部の狭い空間に収納することは極めて困
難である。
【0004】そこで、小型で強力なアクチュエータとし
て電歪素子や磁歪素子などの応用が考えられるが、単純
なピエゾ素子では変位量が小さく(たとえばμmオーダ
ー)であり、変位量の拡大が重要な研究課題となってい
る。
【0005】図4は従来の捩りアクチュエータの一例を
示し、図4(a)は平面図、図4(b)(c)は原理の
説明図、図4(d)は動きの説明図である。金属や複合
材などから成る平板状の基板1の両面に短冊状のピエゾ
素子2、3が複数貼着されている。ピエゾ素子2、3
は、電歪効果を有する板状のピエゾセラミックスの両面
に一対の面状電極が形成されたものであり、電極間に印
加される電圧の方向に応じて長手方向に伸びたり縮んだ
りする。
【0006】図4(b)に示すように、ピエゾ素子2、
3の長手方向は捩り軸であるX軸に対して正方向および
負方向にほぼ45度で交差し、両者は互いに直交するよ
うに配置されている。各ピエゾ素子2、3に一定の電圧
を印加すると、ピエゾ素子2、3ともに伸びる応力を発
生する。
【0007】各応力を分解すると、X軸方向の応力およ
び方向は一致するためX軸方向の内部応力として蓄積さ
れるが、X軸に垂直な方向の応力は互いに逆方向で、基
板1の厚さ程度の距離だけ隔てているため、X軸回りの
モーメントが発生する。したがって、基板1の一端を固
定し、他端を自由にすれば、X軸回りの捩りモーメント
によって捩り運動が発生する。この組合せをX軸方向に
複数配置することによって、捩り角を拡大できる。
【0008】図4(c)は別の組合せの例を示し、ピエ
ゾ素子2、3の長手方向は捩り軸であるX軸に対して同
じ方向にほぼ45度で交差し、両者は互いに平行に配置
されている。各ピエゾ素子2、3に一定の電圧を印加す
ると、ピエゾ素子2は縮む応力を発生し、ピエゾ素子3
は伸びる応力を発生する。
【0009】各応力を分解すると、X軸方向の応力の大
きさは一致し、応力の方向は反対となるため、互いにキ
ャンセルされ、基板1の厚さ程度の距離に起因する曲げ
モーメントが発生する。一方、X軸に垂直な方向の応力
は、図4(b)と同様に、互いに逆方向で、基板1の厚
さ程度の距離だけ隔てているため、X軸回りのモーメン
トが発生する。したがって、基板1の一端を固定し、他
端を自由にすれば、X軸回りの捩りモーメントによって
捩り運動が発生する。この組合せをX軸方向に複数配置
することによって、捩り角を拡大できる。
【0010】こうした構造によって、長さ200mm、
幅40mmの基板1から成る捩りアクチュエータで、最
大捩り角7.6度のものが得られている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
捩りアクチュエータは全体形状が板状であるため、出力
増大の目的で、アクチュエータを長くした場合、図4
(d)に示すように、出力端に負荷をかけると、途中で
曲げモーメントMによる撓みが発生してしまい、本来出
力されるべき捩り角θ1が捩り角θ2(<θ1)に減少
してしまう。これは、厚さ方向の曲げ剛性が小さい板部
材において、長手方向の軸応力によって座屈が生じ、そ
の分出力捩り角が低下したものと考えられる。
【0012】こうした現象を防止するために、基板1を
厚くしたものを使用することが想定されるが、そうする
と全体の捩り剛性が大きくなって、出力される捩り角も
減少してしまう。
【0013】本発明の目的は、出力を増大させるために
アクチュエータを長くした場合の撓み発生を確実に防止
して、捩り角および捩りトルク出力の拡大とともに小型
軽量化が可能な捩りアクチュエータを提供することであ
る。
【0014】また本発明の目的は、フラップの制御角が
大きく、高速応答で小型軽量なフラップ駆動装置を提供
することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、板状に形成さ
れ、電気信号に応じて捩りモーメントを発生するアクチ
ュエータ素子が、捩り軸を中心に所定角度で交差するよ
うに複数配置されて構成されることを特徴とする捩りア
クチュエータである。本発明に従えば、捩り軸を中心と
して板状のアクチュエータ素子が所定角度で交差するよ
うに複数配置することによって、曲げ剛性が極端に小さ
くなる方向を解消できるため、従来のようなアクチュエ
ータを長くした場合の撓み発生や捩り角の減少を確実に
防止でき、大出力化が可能となる。また、複数のアクチ
ュエータ素子を並列的に配置することによって、全体の
捩りモーメントを素子数だけ増加させることができる。
しかも素子自体は板状であるため、捩り剛性はそれ程増
加せず、全体として捩り角および捩りトルク出力の拡大
が可能になる。
【0016】また本発明は、捩り軸に垂直な断面形状
が、線対称または回転対称であることを特徴とする。本
発明に従えば、断面形状が十字状やX字状などの線対称
または回転対称であることによって、断面中心と捩り軸
とが一致して、出力端での捩り運動が捩り軸を中心とし
た円運動になるため、後段との連結機構が簡単になる。
また、曲げ剛性も線対称または回転対称となるため、非
対称の振動や変形を防止でき、安定した捩り運動を実現
できる。
【0017】また本発明は、前記アクチュエータ素子
は、捩り軸とほぼ45度で交差する方向に応力を発生す
るピエゾ素子が基板の両面に貼着され、かつ複数のピエ
ゾ素子が捩り軸に沿って配置されて構成されることを特
徴とする。本発明に従えば、ピエゾ素子の伸縮運動を捩
り運動に変換することができ、しかも1つのピエゾ素子
の変位量は少なくても、全体として大きな捩りモーメン
トを発生することができ、高速で大出力の捩り角制御を
実現できる。
【0018】また本発明は、前記アクチュエータ素子
は、捩り軸とほぼ45度で交差する方向に主たる繊維方
向を持つ複合材から成る基板と、該基板の両面に貼着さ
れ、捩り軸とほぼ平行に応力を発生する複数のピエゾ素
子とで構成されることを特徴とする。本発明に従えば、
ピエゾ素子の伸縮運動を捩り運動に変換することがで
き、しかも1つのピエゾ素子の変位量は少なくても、全
体として大きな捩りモーメントを発生することができ、
高速で大出力の捩り角制御を実現できる。
【0019】また本発明は、ロータブレードの後縁側に
角変位自在に取付けられたフラップを駆動するフラップ
駆動装置であって、板状に形成され、電気信号に応じて
捩りモーメントを発生するアクチュエータ素子が、捩り
軸を中心に所定角度で交差するように複数配置されて構
成された捩りアクチュエータと、捩りアクチュエータか
らの出力をフラップに伝達する伝達機構とを備えること
を特徴とするフラップ駆動装置である。本発明に従え
ば、上述と同様に、捩りアクチュエータは、捩り軸を中
心として板状のアクチュエータ素子が所定角度で交差す
るように複数配置して構成されるため、曲げ剛性が極端
に小さくなる方向を解消でき、従来のようなアクチュエ
ータを長くした場合の撓み発生や捩り角の減少を確実に
防止でき、大出力化が可能となる。また、複数のアクチ
ュエータ素子を使用するため、全体の捩りモーメントを
素子数だけ増加させることができる。しかも素子自体は
板状であるため、捩り剛性はそれ程増加せず、全体とし
て捩り角および捩りトルク出力の拡大が可能になる。こ
うしてフラップの制御角が大きく、高速応答で小型軽量
なフラップ駆動装置を実現できる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の一形態を示
し、図1(a)は全体斜視図、図1(b)(c)は断面
図、図1(d)は回路図、図1(e)は部分断面図、図
1(f)は基板12の斜視図である。
【0021】捩りアクチュエータ10は、板状のアクチ
ュエータ素子11が捩り軸であるX軸を中心に90度で
交差するように4枚配置されて構成される。アクチュエ
ータ素子11は、金属や複合材などから成る平板状の基
板12の両面に短冊状のピエゾ素子13が複数貼着され
て構成される。
【0022】ピエゾ素子13の配置に関して、図4
(b)で示したように、X軸に対して正方向および負方
向にほぼ45度で交差し、両者は互いに直交するように
配置された構成や、図4(c)で示したように、X軸に
対して同じ方向にほぼ45度で交差し、両者は互いに平
行に配置された構成などが採用できる。
【0023】図1(d)に示すように、ピエゾ素子13
は、電歪効果を有する板状のピエゾセラミックスの両面
に一対の面状電極(たとえばニッケル電極)13aが形
成されたものであり、電極間に印加される電圧の方向に
応じて長手方向に伸びたり縮んだりする。こうしたピエ
ゾ素子13が、基板12の両面に導電性接着剤14によ
って固定されており、基板12に面する面状電極13a
は基板12と電気的に接続され、外側の面状電極13a
と基板12との間が駆動回路20にそれぞれ接続されて
いる。なお基板12が金属やカーボン繊維複合材で形成
される場合は、そのまま配線素材として利用できるが、
ガラス繊維複合材などの電気絶縁材料で形成される場合
は、基板12の表面に導電性のメッキやペイントを形成
することになる。
【0024】こうして各駆動回路20の出力波形を制御
することによって、ピエゾ素子13の変位量を任意に制
御でき、最終的には捩りアクチュエータ10の全体の捩
り角および捩り方向を任意に制御することができる。
【0025】捩りアクチュエータ10の断面形状に関し
て、図1(b)に示すように、4枚のアクチュエータ素
子11がX軸を中心に90度で交差する「十字型」配置
や、図1(c)に示すように、4枚が45度および13
5度で交差する「X字型」配置などが採用できる。こう
した配置によって、1枚の基板の撓み易い方向を他の基
板で補強するようになり、全体としてX軸に垂直な面内
方向に関する曲げ剛性をある程度大きく形成できるた
め、従来のような撓みを確実に防止できる。
【0026】また、断面形状が十字状やX字状などの線
対称または回転対称であることによって、断面中心と捩
り軸とが一致するとともに、非対称の振動や変形を防止
でき、安定した捩り運動を実現できる。特にX字状のも
のは、一方向の幅寸法を小さくできるため、ロータブレ
ード内部のように狭い空間に設置するのに好適である。
その他の断面形状として、6枚のアクチュエータ素子1
1がX軸を中心に60度で交差する「*字型」配置や、
8枚のアクチュエータ素子11がX軸を中心に45度で
交差する配置なども好ましい。
【0027】さらに、図1(e)に示すように、基板1
2のX軸回りの付根付近(符号Cで示す)だけを薄くし
た構造が可能であり、この構造によって全体の曲げ剛性
を維持しつつ、捩り剛性だけを低減化でき、出力される
捩り角を増加させることができる。こうした構造は、た
とえば基板12を4枚の複合材で形成した場合、付根付
近を2枚で形成することで実現できる。
【0028】基板12を複合材で形成した場合、繊維の
方向や密度を調整することによって、剛性の方向や大き
さを変化させることが可能であり、たとえば図1(f)
に示すように、主たる繊維方向DをX軸と平行に配置す
ることによって、曲げ剛性を増加させ、かつ捩り剛性を
低減することができ、撓みが少なく、大きな捩り角を得
ることができる。
【0029】図2は本発明の実施の他の形態を示し、図
2(a)は全体斜視図、図1(b)(c)は原理の説明
図、図2(d)は動きの説明図、図2(e)は動作の説
明図である。
【0030】捩りアクチュエータ10は、板状のアクチ
ュエータ素子11が捩り軸であるX軸を中心に90度で
交差するように4枚配置されて構成される。アクチュエ
ータ素子11は、複合材など剛性が異方性を示す材料か
ら成る平板状の基板12の両面に短冊状のピエゾ素子1
3がX軸と平行に複数貼着されて構成される。
【0031】図2(b)に示すように、基板12におい
て強度が最大となる方向D(複合材の場合は主たる繊維
方向)が捩り軸であるX軸に対してほぼ45度で交差し
ており、基板12の両面には複数のピエゾ素子13がX
軸と平行に貼着され、ピエゾ素子13はX軸に平行な方
向Fに沿って伸縮する。
【0032】この動作について説明する。図2(c)は
断面図を示しており、表面側のピエゾ素子13が縮ん
で、裏面側のピエゾ素子13が伸びると、両端が上方に
変位する曲げモーメントMが発生する。基板12が等方
性であれば同じ方向に撓むことになるが、基板12が異
方性を有する場合は、図2(d)に示すように、撓み角
φだけでなく捩り角θも発生するようになる。これが最
小構成のアクチュエータとなる。
【0033】こうした変形から捩り角θだけを取り出す
ために、複数のアクチュエータを主たる繊維方向Dが交
互に交差するように直列配置する。図2(e)はアクチ
ュエータの配置図と撓み角φのグラフを示す。全体の捩
り角θが正方向に角変位する場合は、繊維方向DがX軸
に対して−45度のアクチュエータは上方に撓み、+4
5度のアクチュエータは下方に撓むため、相互にキャン
セルして両端での撓み角φは0になる。捩り角θについ
ては、何れのアクチュエータも同じ方向となるように配
置しているため、段数分だけ増加することになる。一
方、全体の捩り角θが負方向に角変位する場合も、捩り
角θは加算され、撓み角φは互いに相殺する。こうして
捩り角θだけを発生する捩りアクチュエータを実現でき
る。
【0034】本発明に係る捩りアクチュエータ10は、
図2(a)に示すような十字型配置であり、1つのアク
チュエータ素子11が撓もうとしても、所定角度で交差
する他のアクチュエータ素子11が補強しているため、
最終的に捩り角θだけが出力される。
【0035】捩りアクチュエータ10の断面形状に関し
て、図1のものと同様であり、図2(a)に示すよう
に、4枚のアクチュエータ素子11がX軸を中心に90
度で交差する「十字型」配置や、4枚が45度および1
35度で交差する「X字型」配置などが採用できる。こ
うした配置によって、1枚の基板の撓み易い方向を他の
基板で補強するようになり、全体としてX軸に垂直な面
内方向に関する曲げ剛性をある程度大きく形成できるた
め、従来のような撓みを確実に防止できる。
【0036】図3は、本発明に係るフラップ駆動装置の
一例を示す全体斜視図である。ロータブレード30は中
空の翼型形状であり、後縁側に角変位自在に支持された
フラップ31を有する。ロータブレード30の内部空間
にはフラップ31を駆動するフラップ駆動装置が収納さ
れる。
【0037】ここでは3つのX字型捩りアクチュエータ
10が直列的に連結された例を示す。まず、ロータブレ
ード30の根元側に位置する第1の捩りアクチュエータ
10に関して、根元側端部は固定部材32によって固定
され、先端側端部が出力端となって中間部材33によっ
て角変位自在に支持される。
【0038】次に、中央の第2の捩りアクチュエータ1
0に関して、根元側端部は第1の捩りアクチュエータ1
0の出力端と連動するように中間部材33によって角変
位自在に支持され、先端側端部が出力端となって中間部
材34によって角変位自在に支持される。
【0039】次に、ブレード先端側に位置する第3の捩
りアクチュエータ10に関して、根元側端部は第2の捩
りアクチュエータ10の出力端と連動するように中間部
材34によって角変位自在に支持され、先端側端部は軸
受け36によって支持された回転部材35に接続され
る。
【0040】回転部材35は後縁側に延出するレバー3
7を有し、フラップ31と一体的に角変位する回転軸3
9にリンク機構38を介して連結される。回転軸39は
軸受け40によって支持され、フラップ31のフラップ
角を制御する。
【0041】こうした捩りアクチュエータ10の3段直
列配置によって、1つの捩りアクチュエータ10の最大
ストロークが8度である場合に全体として24度の捩り
角を出力することができ、さらにリンク機構38の変換
比率によってフラップ角を大きく制御することが可能に
なる。
【0042】また、X字型の捩りアクチュエータ10を
使用することによって、ブレード内部のように高さに制
限のある狭い空間でも収納可能となる。
【0043】
【発明の効果】以上詳説したように本発明によれば、捩
り軸を中心として板状のアクチュエータ素子が所定角度
で交差するように複数配置することによって、曲げ剛性
が極端に小さくなる方向を解消でき、従来のようなアク
チュエータを長くした場合の撓み発生や捩り角の減少を
防止できるため、大出力化が可能になる。
【0044】また、複数のアクチュエータ素子を並列的
に配置することによって、全体の捩りモーメントを素子
数だけ増加させることができる。しかも素子自体は板状
であるため、捩り剛性はそれ程増加せず、全体として捩
り角および捩りトルク出力の拡大が可能になる。
【0045】また、断面形状が十字状やX字状などの線
対称または回転対称であることによって、断面中心と捩
り軸とが一致して、出力端での捩り運動が捩り軸を中心
とした円運動になるため、後段との連結機構が簡単にな
る。また、曲げ剛性も線対称または回転対称となるた
め、非対称の振動や変形を防止でき、安定した捩り運動
を実現できる。
【0046】こうしてフラップの制御角が大きく、高速
応答で小型軽量なフラップ駆動装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示し、図1(a)は全
体斜視図、図1(b)(c)は断面図、図1(d)は回
路図、図1(e)は部分断面図、図1(f)は基板12
の斜視図である。
【図2】本発明の実施の他の形態を示し、図2(a)は
全体斜視図、図1(b)(c)は原理の説明図、図2
(d)は動きの説明図、図2(e)は動作の説明図であ
る。
【図3】本発明に係るフラップ駆動装置の一例を示す全
体斜視図である。
【図4】従来の捩りアクチュエータの一例を示し、図4
(a)は平面図、図4(b)(c)は原理の説明図、図
4(d)は動きの説明図である。
【符号の説明】
10 捩りアクチュエータ 11 アクチュエータ素子 12 基板 13 ピエゾ素子 20 駆動回路 30 ロータブレード 31 フラップ 32 固定部材 33、34 中間部材 35 回転部材 38 リンク機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H02N 2/00 H01L 41/09 B64C 27/473 B64C 27/615

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状に形成され、電気信号に応じて捩り
    モーメントを発生するアクチュエータ素子が、捩り軸を
    中心に所定角度で交差するように複数配置されて構成さ
    れることを特徴とする捩りアクチュエータ。
  2. 【請求項2】 捩り軸に垂直な断面形状が、線対称また
    は回転対称であることを特徴とする請求項1記載の捩り
    アクチュエータ。
  3. 【請求項3】 前記アクチュエータ素子は、捩り軸とほ
    ぼ45度で交差する方向に応力を発生するピエゾ素子が
    基板の両面に貼着され、かつ複数のピエゾ素子が捩り軸
    に沿って配置されて構成されることを特徴とする請求項
    1または2記載の捩りアクチュエータ。
  4. 【請求項4】 前記アクチュエータ素子は、捩り軸とほ
    ぼ45度で交差する方向に主たる繊維方向を持つ複合材
    から成る基板と、該基板の両面に貼着され、捩り軸とほ
    ぼ平行に応力を発生する複数のピエゾ素子とで構成され
    ることを特徴とする請求項1または2記載の捩りアクチ
    ュエータ。
  5. 【請求項5】 ロータブレードの後縁側に角変位自在に
    取付けられたフラップを駆動するフラップ駆動装置であ
    って、 板状に形成され、電気信号に応じて捩りモーメントを発
    生するアクチュエータ素子が、捩り軸を中心に所定角度
    で交差するように複数配置されて構成された捩りアクチ
    ュエータと、 捩りアクチュエータからの出力をフラップに伝達する伝
    達機構とを備えることを特徴とするフラップ駆動装置。
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