JP2890292B2 - 棚 板 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】家具、厨房装置、洗面化粧台など
の収納設備における合成樹脂製棚板に関する。

【０００２】

【従来技術およびその問題点】従来から、収納設備にお
ける棚板としてはムク材、合板、繊維板、パーティクル
ボード等が用いられる。また、それら棚板には必要に応
じて化粧紙、化粧合成樹脂シートなどの化粧シートが貼
着される。

【０００３】しかしながら、それら棚板は木質系である
ため価格が高い、また重いという欠点を有する。このた
め、近年、内部にリブにより区画された複数の中空孔を
有する合成樹脂製の棚板が提供されている。しかし、合
成樹脂製であるため長期荷重の経時において曲げたわみ
が進行し、最終的に棚板がダボから外れ落ちるという問
題点がある。そのために、棚板自体を厚くしたり、棚板
の肉厚を厚くしたり、棚板の中空孔に補強桟を嵌入によ
り強度向上をなすことは可能であるが、逆に価格が高く
なり重たくなってしまう。

【０００４】

【技術的手段】上板２、下板３、側板４より形成される
外殻体１と、上板２、下板３をリブｒにより連結し中空
孔ｈを形成された合成樹脂製棚板において、少なくとも
上板２および下板３に、そのリブｒ間にあって幅方向に
わたりダボ受け凹部５が形成された棚板。

【０００５】

【構成】棚板は合成樹脂製であり上板２、下板３、前後
の棚板４により外殻体１が形成される。外殻体１内には
上板２、下板３とをリブｒで連結し、その幅方向にわた
って中空孔ｈが複数個形成される。

【０００６】上板２および下板３の表面には必要に応じ
て、その幅方向に渡って複数本の小凸部を設ける。（図
示せず。） 該小凸部は棚板上の物品のすべり防止作用となる。少な
くとも上板２および下板３に、そのリブｒ間にあって幅
方向にわたりダボ受け凹部５が形成される。

【０００７】図１，図２のように、ダボ受け凹部５は、
上板２の前縁および下板３の後縁に各々１本づつ設けら
れる。あるいはダボ受け凹部５を上板２および下板３の
前縁に、また図３のように前縁同位置に各々１本づつ設
けても、図４のように上板２および下板３の前縁および
後縁に、また前縁と後縁同位置に各々２本づつ設けても
よい。

【０００８】ダボ受け凹部５は幅方向にわたり形成され
るため幅方向に任意切断してもダボ受け凹部５が木口端
に現われ、切断後に新たにダボ受け凹部５を形成する必
要はなくなる。収納設備に設置する際、収納設備に取付
けられるダボに、タボ受け凹部５を嵌合載置すれば良く
一般にすべり易い合成樹脂製棚板であっても、すべり落
ちることもない。

【０００９】合成樹脂製棚板はポリ塩化ビニル、アクリ
ル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、
ＡＢＳ等の合成樹脂の押出し成型により長尺板材として
得られ、任意幅に切断される。上板２および下板３の後
端縁上部には落下防止用の立上がりからなるバックガー
ドを設けてもよい。

【００１０】合成樹脂製棚板は、必要に応じて着色塗
装、柄模様印刷を施しても、また化粧紙、化粧合成樹脂
フィルムを貼着してもよい。あるいは合成樹脂棚板は、
ダボ受け凹部５の形成された中空孔ｈに図５，６，７，
８のように棚板幅にわたる補強桟６を嵌入してもよい。
補強桟６はダボ受け凹部の形成された中空孔ｈ以外の中
空孔に設けてもよい。

【００１１】補強桟６はスチール、ステンレス、アルミ
ニウム等の金属材料を用いて得られる。このようにして
上板２、下板３、側板４より形成される外殻体１と、上
板２、下板３をリブｒにより連結し中空孔ｈを形成さ
れ、少なくとも上板２、下板３、に、そのリブｒ間にあ
って幅方向にわたりダボ受け凹部５が形成された棚板が
得られた。

【００１２】

【発明の効果】合成樹脂製の棚板において、上板２およ
び下板３にダボ受け凹部５が形成され、棚板の表、裏の
使用ができ、該棚板の長期使用が可能となる。また、
表、裏の意匠をかえておくことで意匠変更ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 前縁、下板３および後縁上板２にダボ受け凹
部５を設けた場合の側面図、

【図２】 同じく前縁上板２、および後縁下板３に設け
た場合の側面図、

【図３】 同じく前縁上板２、下板３同位置に設けた場
合の側面図、

【図４】 同じく前縁、後縁の同位置にダボ受け凹部５
を２本設けた場合の側面図、

【図５】 前縁、後縁に設けたダボ受け凹部５の中空孔
ｈに補強桟６を設けた場合の側面図、

【図６】 図５においてダボ受け凹部５の位置を前縁、
後縁を逆にした場合の側面図、

【図７】 同じく前縁上下同位置に設けたダボ受け凹部
５の相当位置の中空孔ｈに補強桟６を設けた場合の側面
図、

【図８】 同じく前縁、後縁同位置に設けたダボ受け凹
部５の相当位置の中空孔ｈに補強桟６を設けた場合の側
面図、

【符号の説明】

１：外殻体、２：上板、３：下板、４：側板、５：ダボ
受け凹部、６：補強桟、ｈ：中空孔、ｒ：リブ。

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上板、下板、側板より形成される外殻体
   と、上板、下板をリブにより連結し中空孔を形成された
   合成樹脂製棚板において、 少なくとも上板および下板に、そのリブ間にあって幅方
   向にわたりダボ受け凹部が形成されたことを特徴とする
   棚板。
2. 【請求項２】 上板の前縁および下板の後縁にダボ受け
   凹部が形成された請求項１記載の棚板。
3. 【請求項３】 上板および下板の前後の同位置にダボ受
   け凹部が形成された請求項１記載の棚板。
4. 【請求項４】 上板および下板の前縁および後縁の同位
   置にダボ受け凹部が形成された請求項１記載の棚板。