JP2886484B2 - 四辺形要素再分割方法 - Google Patents

四辺形要素再分割方法

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JP2886484B2 JP7174655A JP17465595A JP2886484B2 JP 2886484 B2 JP2886484 B2 JP 2886484B2 JP 7174655 A JP7174655 A JP 7174655A JP 17465595 A JP17465595 A JP 17465595A JP 2886484 B2 JP2886484 B2 JP 2886484B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有限要素法、CADシ
ステム、コンピュータ・グラフィックスなどの技術分野
において用いられる適応的メッシュ分割方法に関し、よ
り詳しくは、四角形メッシュをその格子点に記憶された
値に基づき再分割するための方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】メッシュ分割とは、与えられた二次元の
領域を三角形や四角形(四辺形)等のより単純な多角形要
素に分割する作業であり、上述したように、有限要素法
解析、CADシステム、コンピュータ・グラフィックス
(CG)、施設最適配置問題などの多くの計算機応用分
野に適用されるものである。この三角形メッシュの自動
分割方法には、特願平6−19226号や米国特許第4
933889号のような、任意の要素の大きさ・分布、
任意の領域形状に対応できるものがあった。
【0003】このように三角形メッシュについては様々
な考察がなされてきたが、近年四辺形メッシュについて
の要求が増加してきた。
【0004】すなわち、一般に、同じ数の要素数の場合
には三角形メッシュよりも四辺形メッシュのほうが解析
の精度がよいことが知られている。特に自動車の衝突解
析や板成形のシミュレーションなどの大変形の弾塑性変
形解析においては、一つの要素内で折れ曲がりの自由度
をもつ四辺形メッシュの方が少ない要素数で正しい解を
得やすい。通常このような問題は大規模な要素数が必要
となるので、計算時間を減らすために四辺形メッシュが
求められる。
【0005】また、流体の解析でも流れ場の境界条件と
なる領域境界に沿って辺の向きがなるべく整列した四辺
形メッシュが好まれる。このような四辺形メッシュを用
いることにより解の精度と解の収束性を改善することが
できるからである。
【0006】さらに、コンピュータ・グラフィックスに
おいて、頂点での色や輝度の値から内部を複雑な関数で
補間する場合に、三角形領域よりも四辺形領域に対して
の方が行いやすい場合がある。これはCADにおける曲
面の内挿問題と同様に、矩形のパラメータ領域から実空
間内へのマッピングとして補間式が表現されることが多
いからである。
【0007】また「ラジオシティ法」と呼ばれる、物体
を二次元メッシュに分割し、光エネルギーの平衡状態を
求めて輝度に変換する手法があるが、三角形メッシュを
用いると互い違いに並ぶ三角形メッシュにギザギザな輝
度が算出される欠点があった。
【0008】また、テクスチャー・マッピングにおいて
も、与えられたトリム曲面のパラメータ空間領域を要素
分割してそれぞれの要素に対してテクスチャーを貼り付
ける際には要素形状は四辺形の方がよい。通常のテクス
チャーは四辺形領域で定義されているからである。
【0009】一般のCADシステムにおいては、曲面は
パラメータ空間から実空間へのマッピングされた矩形領
域として表現される。さらに複雑な境界形状で囲まれた
曲面は、マッピングされる領域をトリム曲線で制限する
ことにより表わされ、このような曲面はトリム面と呼ば
れる。トリム面で囲まれた三次元形状どうしの集合演算
を繰り返すと、トリム曲線が複雑になり形状処理の効率
が悪化する。そこで必要に応じてトリム面をいくつかの
単純な矩形要素に分割して曲面を要素ごとに張り直すこ
と(リパッチ)が必要となる。これも二次元領域の四辺
形メッシュ分割の例である。
【0010】このように四辺形メッシュの応用分野は広
いので、従来の三角形メッシュを四辺形メッシュに変換
するような方法(例えば、特願平6−271966号)
も提案されている。
【0011】さらに、メッシュの格子点に与えられる数
値の変化が大きい要素を適応的にさらに分割すること、
すなわち適応的再分割(adaptive subdivision)が、メ
モリ使用量の増加を抑えながらより正確な解を求めるた
めに行われる。
【0012】例えば計算力学・解析問題の分野において
は、有限要素法のひとつに「h法」と呼ばれる方法があ
る。この方法は、数値変化の大きい要素を適応的に分割
する方法である。しかし、提案された、分割された四辺
形要素と隣接要素の連結性を保持する手法を用いると、
三角形要素を含まねばならない。
【0013】また、先に述べたCGの「ラジオシティ
法」では、陰影の境界等、輝度変化の大きい部位を適応
的に分割する方法が一般的であるが、四辺形のみに適応
的再分割する方法は報告されていない。
【0014】さらに、先に述べたCADのリパッチも、
適応的再分割の一例である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、四
辺形メッシュであって、適応的再分割を行うような手法
は、要求が大きいのにもかかわらず、何等提案されてい
ない。特開平6−215076号、特開平6−3601
3号にしても三角形要素に分割するものを示すのみであ
り、特開平5−120318号も単純に四辺形要素を分
割するのみである。
【0016】よって、本発明は四辺形メッシュであっ
て、適応的再分割を可能とする方法及び装置を提供する
ことである。
【0017】また、メッシュの各要素ごとの再分割判定
のみならず、辺ごとの再分割判定をも可能にする方法及
び装置を提供することである。
【0018】また、メッシュの各要素の連続性を保持し
た分割方法を提供することである。
【0019】そして生成された四辺形メッシュは、次の
ような要件を満たすものである。(1)三角形要素を含
まないこと。(2)生成された四辺形要素が、凸(全て
の角が180度以下)であること。凹四辺形では、有限
要素法解析には用いることはできない。また、CGにお
いて四辺形要素内部の色や輝度を境界上の値から補間す
る際にも不都合を生ずるからである。(3)隣接する要
素同士が辺を共有すること。図16のようにhとiを結
ぶと、数値のC0の連続性を保証することができない。
このT−vertexと呼ばれるhを生成しないようにする必
要がある。
【0020】当然、上述のような四辺形要素の生成に要
する時間は、実用的でなければならない。
【0021】
【課題を解決するための手段】以上述べた課題を解決す
る本願発明は、複数の四辺形要素に分割された二次元領
域を、当該四辺形要素の各格子点に与えられた値に応じ
て、より小さい四辺形要素に再分割する方法であって、
複数の四辺形要素の格子点に与えられた値と、当該格子
点に隣接する格子点に与えられた値を比較する比較ステ
ップと、比較ステップにより格子点に与えられた値の差
が所定値以上であると判断された場合には、当該格子点
間の辺をマークするデータを記憶するステップと、各四
辺形要素につきマークされた辺の数及び位置を検査する
検査ステップと、検査ステップにより検出された、マー
クされた辺の数及び位置に対応する所定の分割態様にて
当該四辺形要素を分割する再分割ステップとを含む四辺
形要素再分割方法である。これにより、辺を再分割動作
の判断基準とすることができ、先に示した要件を満たす
ことができる。
【0022】この場合、先の再分割ステップが、マーク
された辺上に格子点を偶数個追加するステップと含むよ
うにすることも考えられる。偶数個であると、四辺形の
みの分割ができる。
【0023】また、先の偶数が2であり、先の所定の分
割態様が、マークされた辺の数が1の場合、当該四辺形
要素内部に2つの新たな格子点を追加することにより凸
四辺形を4つ生成する態様であり、マークされた辺の数
が2であり且つ当該辺が接続している場合、当該四辺形
要素内部に2つの新たな格子点を追加することにより凸
四辺形を5つ生成する態様であり、マークされた辺の数
が2つであり且つ当該辺が接続していない場合、追加さ
れた4つの格子点を接続することにより凸四辺形を3つ
生成する態様であり、マークされた辺の数が3つである
場合、当該四辺形要素内部に4つの新たな格子点を追加
することにより凸四辺形を8つ生成する態様であり、マ
ークされた辺の数が4つである場合、追加された8つの
格子点を接続することにより凸四辺形を9つ生成する態
様とすると、凸四辺形のみが生成され、且つ高速に分割
が行われる。
【0024】本願発明の他の態様としては、複数の四辺
形要素に分割された二次元領域を、当該四辺形要素の各
格子点に与えられた値に応じて、より小さい四辺形要素
に再分割する方法であって、各四辺形要素の4つの格子
点に与えられた値を比較する比較ステップと、比較ステ
ップにより4つの前記格子点に与えられた値の差が所定
数以上であると判断された場合、当該四辺形要素をマー
クするデータを記憶するステップと、マークされた四辺
形要素の各辺に格子点を追加することにより、当該四辺
形要素を分割する第1再分割ステップと、マークされた
四辺形要素と辺を共有する四辺形要素につき、共有する
前記辺の数及び位置を検査する検査ステップと、検査ス
テップにより検出された、共有する辺の数及び位置に対
応する所定の分割態様にて当該四辺形要素を分割する第
2再分割ステップとを含む四辺形要素再分割方法があ
る。この方法では、分割は四辺形要素を基準に判断され
るが、上述の要件は満たすことができる。
【0025】先の第1再分割ステップが、各辺に2つの
格子点を追加し、それらを接続することにより凸四辺形
を9つ生成するステップを含むようにするとよい。ま
た、所定の分割態様については、先に述べた5つの分割
態様を用いることができる。
【0026】さらに他の態様には、複数の四辺形要素に
分割された二次元領域を、当該四辺形要素の格子点に与
えられた値に応じて、より小さい四辺形要素に再分割す
る方法であって、細長い四辺形要素を検出し、当該四辺
形要素を記憶するステップと、複数の四辺形要素の格子
点に与えられた値と、当該格子点に隣接する格子点に与
えられた値を比較する比較ステップと、比較ステップに
より格子点に与えられた値の差が所定値以上である場合
には、当該格子点間の辺をマークするデータを記憶する
マーク記憶ステップと、マーク記憶ステップによりマー
クされた辺と細長い四辺形要素との関係を検査する検査
ステップと、検査ステップの結果により所定の関係が検
出された場合には、当該関係を有する細長い四辺形要素
の各辺に格子点を追加し、当該四辺形要素を分割する第
1再分割ステップと、第1再分割ステップにおいて、マ
ークされた辺でないにもかかわらず格子点が追加された
辺を記憶する再処理検出ステップと、所定の関係が検出
されない場合には、各四辺形要素ごとにマークされた辺
の数及び位置に従って当該四辺形要素を分割する第2再
分割ステップと、再処理検出ステップにより記憶された
辺をマークされた辺として検査ステップ以降を実行する
ステップとを含む四辺形要素再分割方法がある。この方
法によれば、上述の要件を満たすことに加え、細長い四
辺形を再度細長く分割することを回避できる。この細長
い四辺形要素を検出し、当該四辺形要素を記憶するステ
ップは、マーク記憶ステップの後に、マークされた辺の
両側の四辺形要素に行うことようにすることもできる。
この方が処理が減少する。
【0027】ここで、先の細長い四辺形要素を検出する
ステップが、細長い四辺形要素の2組の対辺について、
短い組と長い組を判定して、その結果を記憶するステッ
プを含み、所定の関係が、細長い四辺形要素に前記マー
クされた辺がある場合であって、マークされた辺が短い
辺の組に属する辺を含むものであるようにすることも考
えられる。
【0028】また、第2再分割ステップが、各四辺形要
素につきマークされた辺の数及び位置を検査する第2検
査ステップと、第2検査ステップにより検出された、マ
ークされた辺の数及び位置に対応する所定の分割態様に
て当該四辺形要素を分割するステップとを含むように
し、その第2再分割ステップの後に、再度細長い四辺形
要素を検出するようにしてもよい。これは、先に述べた
5つの分割態様を利用するものである。
【0029】
【実施例】以下図面に従って説明する。図1は、本発明
を実施する装置の一例を示した図である。四辺形要素記
憶部1は、分割判定部3及び分割処理部7に接続されて
いる。この分割判定部3はマーク記憶部5及び分割処理
部7に接続されている。マーク記憶部5は、分割処理部
7にも接続されている。この装置例において四辺形要素
記憶部1は、複数の四辺形要素に分割された二次元領域
情報、すなわち各格子点の位置、番号、及び数値、4つ
の格子点により構成され、各々番号が付された四辺形要
素情報、2つの格子点により構成され、各々番号が付さ
れた辺情報等を記憶している。この四辺形要素記憶部1
に記憶されている格子点の数値を用いて、分割判定部3
は四辺形要素の辺を分割すべきかを判定する。辺を分割
すべきかを判定する方法には、辺ごとに判定する方法
と、四辺形要素ごとに判定する方法の2つがある。また
後に述べるように、細長い四辺形要素を生成しないよう
にするための判定動作も、この分割判定部3が行う。そ
して、分割判定部3は、判定の結果をマーク記憶部5に
記憶する。マーク記憶部5に記憶される情報は、分割す
べき辺や要素に関する情報のほか、細長い四辺形要素に
関する情報も含む。このマーク記憶部5の情報を元に、
分割処理部7が四辺形要素記憶部1に記憶された情報を
用いて分割処理を行い、結果を再度四辺形要素記憶部1
に記憶する。すなわち、追加の格子点についての情報及
び新たな接続関係についての情報を記憶し直す。
【0030】A.辺を判断基準とした場合の再分割動作 図2は、この図1に記載された装置例の、辺を判断基準
とした再分割動作を示した高レベルのフローチャートで
ある。まず動作が開始されると(ステップ101)、分
割判定部3は四辺形要素記憶部1から、格子点に関する
情報を読み出す(ステップ103)。読み出す格子点に
関する情報の量は、一度に全てである必要はなく、次の
ステップ(ステップ105)における判断に用いられる
ものを読み出しておけばよい。分割判定部3は、接続さ
れた(隣接する)格子点に与えられた数値を比較し、数
値差が所定のしきい値を超えている場合には、その接続
された格子点により形成された辺をマークする(ステッ
プ105)。所定のしきい値は、ユーザがどれぐらい細
かくメッシュを再分割したいかに依存するので、ユーザ
が設定可能にすることもできる。数値差で判断する他
に、比で判断することも考えられる。また、接続された
格子点により形成された辺をマークする方法は、上述の
ように辺に番号が付されているのならばこの番号を用
い、そうでなければその辺の格子点を記憶する方法(例
えば格子点番号1−2といった方法)も考えられる。こ
のマークの情報は、マーク記憶部5に記憶される。
【0031】このステップ105における隣接格子点間
についての判定動作がすべての格子点において行われる
と、分割処理部7の動作が開始される。「すべて」とし
たが、1の四辺形要素の4つの辺について判定動作が完
了すれば、その四辺形要素についてはこの処理を行って
もよい。分割処理部7は、四辺形要素ごとにどのような
分割を行うかを判断する。この態様を図3に示した。分
割処理部7は、マーク記憶部5内の情報から、ある四辺
形要素の内の一辺のみがマークされていると判断する
と、図3のM1として分割する。すなわち、マークされ
た辺上に2つの格子点、当該四辺形内部に2つの格子点
を追加し、それにより4つの凸四辺形を生成する。この
内部に設けた2つの格子点の位置は、凸四辺形が生成さ
れるような位置とする。このようにすると、必要のない
辺にまで分割の影響が及ばないので、処理が簡単にな
る。
【0032】また、分割処理部7は、ある四辺形要素の
内の二辺がマークされており、且つその二辺が接続して
いると判断すると、図3のM2aとして分割する。すな
わち、マークされた辺上にそれぞれ2つの格子点、当該
四辺形内部に2つの格子点を追加することにより、5つ
の凸四辺形を生成する。当然、四辺形内部の格子点は凸
四辺形が生成されるような位置とする。
【0033】また、分割処理部7は、ある四辺形要素の
内の二辺がマークされており、且つその二辺が接続して
いないと判断すると、図3のM2bとして分割する。す
なわち、マークされた辺上にそれぞれ2つの格子点を追
加し、向かい合う格子点と接続することにより3つの凸
四辺形を生成する。
【0034】そして、分割処理部7は、ある四辺形要素
の内の三辺がマークされていると判断すると、図3のM
3として分割する。すなわち、マークされた辺上にそれ
ぞれ2つの格子点、当該四辺形内部には4つの格子点を
追加し、それらを接続することにより8つの凸四辺形を
生成する。当然、四辺形内部の格子点は凸四辺形が生成
されるような位置とする。
【0035】最後に、分割処理部7は、ある四辺形要素
のすべての辺がマークされていると判断すると、図3の
M4として分割する。すなわち、マークされた辺上にそ
れぞれ2つの格子点、当該四辺形内部に4つの格子点を
追加し、それらを接続することにより9つの凸四辺形を
生成する。この場合、辺上に追加された格子点の向かい
合う格子点同士を接続するのと同様である。
【0036】図3のようにすると、分割する必要がある
として分割判断部5によりマークされた辺の周辺は細か
く分割され、それ以外の部分については大きめに分割さ
れるので、数値変化の大きい部分はより適切に分割され
ることにより、この四辺形メッシュを用いた数値計算も
より適切なものとなる。
【0037】ステップ109は、分割処理部7が、この
ような5つの態様を、各四辺形要素におけるマークされ
た辺の位置及び数から判断し、対応する態様によって再
分割を施す。但し、分割判定部5がこの5つの態様のう
ちどれに当たるかを判断し、その判断に基づき分割処理
部7は分割処理のみを行うようにしてもよい。
【0038】このような分割の処理を行った後に、その
結果を四辺形要素記憶部1に記憶する。すなわち、分割
処理部7は、新たに生成した格子点の位置やその格子点
における数値等の情報や、新たな四辺形・辺についての
情報を、四辺形要素記憶部1に記憶する(ステップ11
1)。
【0039】以上、辺を判断基準にした実施例を説明し
たが、図3の5つの態様は一例に過ぎない。追加する格
子点が偶数であるかぎり、生成される要素は凸四辺形を
保つことができる。すなわち、マークされた辺には2つ
の格子点を追加していたが、4つの格子点を追加するよ
うにしてもよい(例えば、図15)。但し、数が増えれ
ばそれだけ後の数値計算にも時間がかかることとなるの
で、より細かく分割するのは、計算時間とのトレードオ
フによって判断されるべきものである。一応、なぜ偶数
個の格子点のみ追加できるかを以下に示しておく。
【0040】定理 多角形Pの内部に、複数の線分を付加して複数の四辺形
に分割するためには、Pの頂点数は偶数でなければなら
ない。この時、付加する線分の両端は、Pの内部にある
か、Pの頂点を共有するかのいずれかであるものとす
る。 証明 多角形Pの辺の数をn、付加された辺の数をm、分割さ
れて出来た四辺形の数をlとする。ここで、多角形Pの
辺は一つの四辺形の辺、付加された辺は二つの四辺形に
共有された辺となるので、4l=n+2mが成立する。
ここで4l及び2mは偶数であるから、nも偶数でなけ
ればならない。
【0041】この辺を判断基準にした実施例の一例を、
図4に示す。既に、二次元領域はaからiまでの9つの
四辺形要素に分割されており、図2のステップ105に
て辺のマークを行ったところが図4(a)である。この
図では、四辺形要素eは四辺がマークされているので、
図3におけるM4と判断される。また、四辺形要素b,
f,h,iは、一辺がマークされているので、M1と判
断される。また、四辺形要素dは、二辺がマークされて
いるおり、且つマークされた辺が接続されているので、
M2aと判断される。この判断に基づき、分割処理を行
った結果が図4(b)である。
【0042】B.四辺形要素を基準とした再分割動作 図5は、四辺形要素を判断基準とした再分割動作の実施
例を示す高レベルのフローチャートである。まず、動作
が開始されると(ステップ121)、分割判定部3は四
辺形要素記憶部1から格子点情報を読み出す(ステップ
123)。格子点情報は、先に述べた例と同様である。
また、全ての情報が読み出されなくともよい。すなわ
ち、ステップ125で判断されるように、ある四辺形要
素内の格子点について判断するのであるから、一度に1
の四辺形要素内の4つの格子点の情報があれば十分であ
る。ステップ125では、分割判定部3が、上述のよう
に1の格子点要素内の4つの格子点に与えられた数値の
ばらつきを検査する。このばらつきが大きい場合には、
この四辺形要素をより小さい四辺形で解析し直す必要が
あるので、当該四辺形要素をマークするための情報をマ
ーク記憶部5に記憶する。ばらつきの判断は、例えば4
つの格子点が記憶している数値のうち最小のものと最大
のもとを比較して、所定数以上の差が存在していればば
らつき大としてマークすることが考えられる。この所定
数は、ユーザがどれぐらい四辺形メッシュを細かくして
計算を行うかに依存するものであるから、ユーザが必要
に応じて指定することができるようにすることも考えら
れる。差でなく比で判断することもできる。また、マー
ク記憶部5に記憶されるマークするための情報は、四辺
形番号を記憶するようにしてもよいし、四辺形を構成す
る格子点の番号にて行うこともできる。
【0043】このマークを記憶するか否かの判断を全て
の四辺形要素について行い、終了すると分割処理部7が
マーク記憶部5のデータを参照しつつ、分割処理を行う
(ステップ127)。この分割処理は、マークされた四
辺形要素を図3におけるM4の態様で分割する処理であ
る。そして分割処理が終了すると、分割処理部7はその
結果を四辺形要素記憶部1に記憶する。ここまでで格子
点間で与えられた数値にばらつきがある四辺形要素を再
分割したので、当該四辺形要素についての適応的再分割
は終了したことになるが、このままでは先に述べたT−
Vertex が残ってしまう。図6に示したように、四辺形
要素aはステップ125にてマークされ、ステップ12
7にて図3のM4として分割された状態であるが、この
四辺形要素aのまわりにある四辺形要素b,c,dはマ
ークされなかったので、分割されていない。そうする
と、四辺形要素b,c,dにはT−vertex が残ってし
まう。このままでは、数値計算において数値の不連続性
が残ってしまうので正確な計算が行えない。
【0044】そこで、分割判定部3は、再度四辺形要素
記憶部1を読み出す。そして、T−vertex が生成され
た四辺形の辺をマークする情報をマーク記憶部5に記憶
する(ステップ129)。マークの態様は、辺に番号が
付されている場合にはその番号、また格子点の番号にて
行うこともできる。このようにして、再度分割判定部5
が再度の分割を行うための判断を行うのである。そし
て、マーク記憶部5に記憶された情報を用いて、分割処
理部7は、四辺形要素ごとに分割すべき態様を判断する
(ステップ131)。これは先に述べた図3に従う。図
3に示されたように、マークされた辺と位置に基づき、
5つの態様のうちの1つの態様にて分割処理を行う(ス
テップ133)。この時、M4であると判断されても、
四辺形内部にすでに格子点が付加された四辺形要素につ
いては分割処理を行わない。既にステップ127にて実
施しているからである。この分割によりT−vertex が
なくなるので、後に行われる数値計算には何等の影響も
ない。そして分割処理部7は、分割により新たに生成さ
れた格子点情報等を四辺形要素記憶部1に記憶する。
【0045】以上述べた処理は、あるステップが終了す
る前にその後のステップを実行することができる場合も
ある。例えば、ステップ125にてマーク処理を行って
いる間に、ステップ127にてマークされた四辺形要素
を分割する処理を実行するようにすることもできる。ま
た、ステップ127とステップ129も同様である。ま
た、ステップ131は分割処理部7にて実行するように
説明したが、分割判定部3にて実行することも可能であ
る。
【0046】ここでこの四辺形要素を判断基準とした実
施例の一例を図7を用いて説明する。図7(a)では、
図5のステップ125にて分割すべき四辺形要素をマー
クした状態が示されている。すなわち、四辺形要素d,
eは、その内部の格子点に与えられた数値のばらつきが
大きいのでマークされている。そして、図7(b)に示
すように、四辺形要素d,eが、ステップ127に示し
たように分割される。図7(b)は、明らかにT−vert
ex が生じている。そこで、ステップ129,131に
示したように、四辺形要素a,b,f,h,iの一辺が
マークされ、図3のM1として、再度分割される(図7
(c))。
【0047】以上のような処理を行うことにより、複数
の四辺形要素に分割された二次元領域は、各格子点に与
えられた数値により適応的再分割がなされ、三角形要素
を含むこともなく、凸四辺形のみで、T−vertex も含
まないようにすることができた。しかし、格子点に与え
られた数値のみに依存して再分割を行っていくと、細長
い要素が次々に生成されるおそれがある。例えば図8に
示したように、図8(a)の四辺形要素xが再分割の必
要があり、先の四辺形要素を判断基準に分割する方法を
用いると図8(b)に示したY1,Y2のような図8
(a)に既にある細長い要素よりもさらに細長い要素が
生成されてしまう。あまりに細長い要素が生成される
と、数値計算を行う際に問題が生じることもある。よっ
て、図8に示したような細長い要素を生じないような再
分割方法も必要である。
【0048】 C.細長い四辺形要素生成を回避する再分割処理の動作 以上のような理由で、細長い四辺形要素を回避する必要
がある場合には、この動作を実施する。最初から細長い
四辺形要素が生成されている場合はあまりないので、一
度上述した再分割を実行した後に再度分割する場合に、
この方法を実行する必要を生じるかもしれない。しかし
以下の説明は、どのような状態かを特定せずに、既に存
在する四辺形要素が細長いかどうかを判断して、それに
対応する動作を行うものとする。この動作を図10に示
す。
【0049】まず、分割判定部3は四辺形要素記憶部1
に記憶された格子点情報を読み出し、四辺形要素が細長
いかどうかを判断する(ステップ143)。この「細長
い」というのは実際には、分割判定部3が、四辺形要素
の最短の辺と最長の辺を比較し、その差(その比)が所
定値以上である場合には細長いと判断するものである。
この所定値(比)は主観的な要素を決定するものである
から、ユーザが入力するようにすることもできる。この
ように辺の長さが問題になるので、四辺形要素記憶部1
は辺の番号の他に、その辺の長さも記憶していると、こ
の判定を高速に行うことができる。
【0050】そして細長いと判定されれば、長い辺と短
い辺が存在することになる。例えば、図9に示されるよ
うに、Xマークの付された四辺形要素が細長いと判定さ
れたものであり、「長」「短」と記された辺が、それぞ
れ「長い」「短い」と判断されることになる。すなわ
ち、分割判定部3は細長いと判断された四辺形要素につ
いては、「長」マークと「短」マークを付す(ステップ
145)。マークを付すというのは、マークを表す情報
をマーク記憶部5に記憶することを意味する。このマー
クを表す情報とは、辺に付された番号にて長短の分類を
して記憶したり、その辺を構成する格子点の番号にて行
うこともできる。以下では、分割する必要のある辺にも
マークを付すので、その区別はできるようにする。この
長短についての判断には、細長いか否かを判断する際に
用いた最長の辺及びその辺に対向する辺に「長」マーク
を付し、最短の辺及びその辺に対向する辺に「短」マー
クを付すようにすることもできる。当然、対向する辺同
士を足し算して、長いほうに「長」マークを付し、短い
方に「短」マークを付すこともできる。又、ここまでの
動作は、四辺形メッシュが最初に生成される段階まで又
は直前の再分割を実行する段階までに行っておくように
することもでき、その場合にはここままでの処理(ステ
ップ145まで)を省略することができる。
【0051】その後、分割判定部3は、辺を基準にした
再分割方法を説明した際のマークを付すか否かの判定を
ここで実行する。すなわち、格子点に与えられた数値と
その格子点に隣接する格子点に与えられた数値との差が
所定数以上であるかを判定し、その辺に「分割」マーク
を付す(ステップ147)。この動作は、ステップ14
3,145とは独立しているので、別個に実行すること
ができる。
【0052】そして、分割処理部7は「長」マーク、
「短」マーク、「分割」マークの関係を検査する(ステ
ップ149)。具体的には、「短」マークが「分割」マ
ークと重複する場合があるかを判断するのである。より
具体的には、(1)細長い四辺形要素の辺が全て「分
割」マークされている場合、(2)細長い四辺形要素が
図3のM1又はM2bで、「短」マークと「分割」マー
クが重複する場合、(3)細長い四辺形要素が図3のM
2a又はM3要素である場合、M4要素であるとみなし
てM4として分割する(ステップ151,153)。
(4)通常の(細長くない)四辺形要素に「分割」マー
クが付された場合、及び細長い四辺形要素が図3のM1
又はM2bであって、「長」マークと「分割」マークが
重複する場合には、その判定どおりにて分割する(ステ
ップ151,155)。当然、分割した結果を、分割処
理部7は四辺形要素記憶部1に記憶する。
【0053】ここで分割処理部7は、一旦「分割」マー
クを全て除去する(ステップ157,159)。但し、
この(4)と(1)の場合を除き、図3の元来M4でな
い四辺形要素をM4として分割するのであるから、先に
四辺形要素を判断基準に再分割する動作の説明部分で述
べたように、T−vertex が生ずるおそれがある。よっ
て、「分割」マークが付されていなかったにもかかわら
ず、分割された辺をマークする必要がある。分割判定部
5は、四辺形記憶部1に記憶された分割結果を読み出し
て、T−vertex の存在を検出する。そして、T−verte
x が存在する辺をマークするよう、その情報をマーク記
憶部5に記憶する(ステップ161)。このマークは、
先に述べた「分割」マークと同じにしてよい。また、ス
テップ157にて「分割」マークを除去することなく、
ステップ161の判定に用い、新たに処理すべき辺につ
いては、別個のマークを付すこともできる。
【0054】そして分割判定部3は、ここで「分割」マ
ークがあるかどうかを判断する(ステップ165)。な
ければ、これ以上処理するものはないので、処理を終了
することになる(ステップ167)。「分割」マークが
まだ残っていれば、分割判定部3は再度細長い四辺形要
素を判定し、その細長い四辺形要素に「長」「短」マー
クを付すための情報をマーク記憶部5に記憶する(ステ
ップ163)。この動作はステップ143及び145に
等しいのでこれ以上詳しく述べないが、このステップ1
43及び145にて付されたマークが残っていれば、新
たに分割された辺について判断すればよい。これは、後
の処理にて再度細長い四辺形要素を細長く分割してしま
うことを回避するための動作である。この「分割」マー
クが残っているということは、先に述べたようにT−ve
rtex があることを意味するから、再度分割処理を行う
必要がある。しかし、その分割処理を行わなければなら
ない四辺形要素が、また細長い場合もある。そのような
細長い四辺形要素をまた細長く再分割しないようにする
ため、先に説明したのと同様な処理を行う。
【0055】では、この処理の一例を図13を用いて説
明する。図13(1)は、先に述べた、辺又は要素を基
準とする再分割を施した後の状態を示している。このよ
うな四辺形メッシュをさらに分割することを考えた場
合、細長い四辺形要素(例えばh,j)をさらに細長く
再分割することを避ける必要がある。
【0056】まず、ステップ143に従って細長い四辺
形要素を判定すると、先に述べた四辺形要素h,j、そ
の他に4つの要素がある。その他の4つの要素は分割さ
れないので省略する。そして、「長」「短」マークを付
す必要があるが、細長い要素はみな図9のM1に示した
四辺形要素であるから、説明を省略する。そして、ステ
ップ147に従って「分割」マークを付すわけである
が、ここでは四辺形要素gの四辺がマークされたものと
する。
【0057】ここでステップ149に従い、分割する方
法について判断する。四辺形要素g,f,bについては
「分割」マークのみ付されているので、M1又はM4と
して分割して問題ない。しかし、四辺形要素h,jは、
先の述べたように細長い四辺形要素として判断されてお
り、且つ図9のM1にて「短」マークの付されるとされ
た辺に「分割」マークが付されている。よって、これら
の要素はステップ153にてM4として分割する。ここ
まで分割した状態が図13(2)である。
【0058】そして、この四辺形要素h,jはM1とし
て分割されるべきところをM4として分割されたので、
三辺に「分割」マークが付される(ステップ161)。
この後、ステップ163にて細長い要素を新たに判定す
ることとなるが、ここでは先の分割により生成された要
素が再分割されることはないので、説明を省略する。そ
うすると、「分割」マークの付された辺が残っているの
で、ステップ149に戻る(ステップ165)。
【0059】そして、ステップ149にて「分割」マー
クが付された辺が「短」マークの付された辺と一致する
かが判定されるが、図13の例では存在しないので、そ
れぞれM1又はM2として再分割される。この再分割さ
れた状態が図13(3)である。そして、「分割」マー
クはステップ159にて削除され、1つも残っていない
ので、ステップ165にて処理を終了するように動作す
る。
【0060】このような回避方法では、図3のM2bや
M3の隣接要素が再分割の対象となる可能性がある。し
かし、実際には分割される要素の分類はM1が圧倒的に
多いので、隣接要素に与える影響は懸念すべきものでは
ない。また、計算時間に余裕があるならば、ステップ1
63の前にスムーシングという動作を行うと、細長い辺
の存在は少なくなる。このスムーシングという処理は、
図11の四辺形メッシュを図12の四辺形メッシュに変
換するものであり、周知の技術である。
【0061】細長い四辺形要素生成を回避するこの動作
にては、辺を判断基準にした再分割動作を用いて説明し
た(ステップ147)。しかし、この方法に代えて四辺
形要素判断基準にすることもできる。この場合には、分
割すべき四辺形要素を判定した後、その四辺形をM4の
態様にて分割することにより生じた、マークされていな
いにもかかわらず分割された辺を、このステップ147
における「分割」マークとして動作を行うことになる。
また、全ての四辺形要素につき細長い四辺形か否かを判
断してきたが(ステップ143)、実際には分割マーク
が付された辺の両側について判断すればひとまず十分で
ある。よって、先にステップ147(分割マークを付す
ステップ)を行い、その後に分割マークが付された辺の
両側の四辺形要素について、細長い四辺形か否か及び
「長」「短」マークを付すステップを実行するようにす
ることができる。
【0062】以上図1に示した装置例及びその動作につ
いて説明したが、この装置例は様々な変形が可能であ
る。例えば、マーク記憶部5を四辺形要素記憶部1とは
別個に設けたが、四辺形要素記憶部1内に設けるように
することもできる。また、分割判定部3と分割処理部7
も別個に設けるようにしたが、これらを1つのものとし
て実施してもよい。また、図1の動作は3種類示した
が、それらをユーザが選択できるようにしてもよいし、
組み合わせて用いることも可能である。すなわち、1回
目の再分割を四辺形要素を判断基準に分割し、2回目の
再分割を辺を基準として行うこともできる。
【0063】また、図1に示した装置例の動作として示
した図2、図5、図10の各ステップを汎用のコンピュ
ータにて実行できるコンピュータ・プログラムにて実施
することもできる。例えば、図14に示すようなコンピ
ュータ・システムにて実行できるようにすることもでき
る。この場合、図14におけるCPU21は、先の分割
判定部3及び分割処理部7に相当し、四辺形要素記憶部
1及びマーク記憶部5は主メモリ23に対応する。但
し、四辺形要素記憶部1の内容はHDD29に格納され
ている場合もある。
【0064】さらに、図2、図5、図10に示した各ス
テップをコンピュータにて実行可能なコンピュータ・プ
ログラムにて実施した場合には、フロッピー・ディス
ク、光磁気ディスク、CD−ROM等の記憶媒体にて頒
布可能である。よって、対象となるコンピュータ・シス
テムにて読取可能な形態に符号化し、符号化したものを
記憶媒体に記憶することもできる。
【0065】以上まとめると、本発明には次のような態
様がある。すなわち、複数の四辺形要素に分割された二
次元領域を、当該四辺形要素の各格子点に与えられた値
に応じて、より小さい四辺形要素に再分割するコンピュ
ータ・システムであって、四辺形要素に関するデータを
記憶する記憶手段と、複数の四辺形要素の格子点に与え
られた値と、当該格子点に隣接する格子点に与えられた
値を比較し、前記格子点に与えられた値の差が所定値以
上であると判断された場合には、当該格子点間の辺をマ
ークするデータをマーク記憶手段に記憶する分割判定部
と、各四辺形要素につきマークされた辺の数及び位置を
検査し、マークされた辺の数及び位置に対応する所定の
分割態様にて当該四辺形要素を分割する分割処理部とを
含むコンピュータ・システムである。
【0066】また、複数の四辺形要素に分割された二次
元領域を、当該四辺形要素の各格子点に与えられた値に
応じて、より小さい四辺形要素に再分割するコンピュー
タ・システムであって、各四辺形要素の4つの格子点に
与えられた値を比較し、4つの格子点に与えられた値の
差が所定数以上であると判断された場合、当該四辺形要
素をマークするデータをマーク記憶部に記憶する分割判
定部と、マークされた四辺形要素の各辺に格子点を追加
することにより、当該四辺形要素を分割する分割処理部
とを有し、前記分割判定部が、マークされた四辺形要素
と辺を共有する四辺形要素につき、共有する辺の数及び
位置を検査し、前記分割処理部が、検出された、共有す
る辺の数及び位置に対応する所定の分割態様にて当該四
辺形要素を分割することを特徴とするコンピュータ・シ
ステムもある。
【0067】さらに、複数の四辺形要素に分割された二
次元領域を、当該四辺形要素の格子点に与えられた値に
応じて、より小さい四辺形要素に再分割するコンピュー
タ・システムであって、細長い四辺形要素を検出し、当
該四辺形要素を記憶し、複数の四辺形要素の格子点に与
えられた値と、当該格子点に隣接する格子点に与えられ
た値を比較し、格子点に与えられた値の差が所定値以上
である場合には、当該格子点間の辺をマークするデータ
をマーク記憶手段に記憶する分割判定部と、そのマーク
された辺と細長い四辺形要素との関係を検査し、その結
果により所定の関係が検出された場合には、当該関係を
有する細長い四辺形要素の各辺に格子点を追加し、当該
四辺形要素を分割し、所定の関係が検出されない場合に
は、各四辺形要素ごとに前記マークされた辺の数及び位
置に従って当該四辺形要素を分割する分割処理部とを有
し、前記分割判定部は、マークされた辺でないにもかか
わらず格子点が追加された辺を記憶し、マークされた辺
でないにもかかわらす格子点が追加された辺を前記マー
クされた辺として前記分割処理部を動作させることを特
徴とするコンピュータ・システムもある。
【0068】また、分割判定部及び分割処理部の行う操
作は、汎用のコンピュータに同様の動作を実行させるた
めのプログラムコード手段にても実施可能であり、それ
を記憶する記憶媒体、プログラム製品に格納させる。
【0069】
【効果】四辺形メッシュであって、適応的再分割を可能
とする方法及び装置を提供することができた。
【0070】また、メッシュの各要素ごとの再分割判定
のみならず、辺ごとの再分割判定をも可能にする方法及
び装置を提供することもできた。
【0071】また、メッシュの各要素の連続性を保持し
た分割方法を提供することもできた。
【0072】そして生成された四辺形メッシュは、次の
ような要件を満たすものであった。(1)三角形要素を
含まないこと。(2)生成された四辺形要素が、凸(全
ての角が180度以下)であること。(3)隣接する要
素同士が辺を共有すること。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置例を示したブロック図である。
【図2】辺を再分割の判断基準とした場合の図1の装置
の動作を示したフローチャートである。
【図3】マークされた辺の数及び位置による分類を示し
た図である。
【図4】図2にて示された処理を適用した例の状態図で
ある。
【図5】四辺形要素を再分割の判断基準とした場合の図
1の装置の動作を示したフローチャートである、
【図6】図5の処理の途中の状態を示した図である。
【図7】図5にて示された処理を適用した例の状態図で
ある。
【図8】細長い四辺形を再度細長く分割してしまう場合
の状態を示した図である。
【図9】図3に示した分割態様のうち、細長いと判断さ
れる場合がある四辺形要素を示す図である。
【図10】細長い四辺形を再度細長く分割しないように
するための図1の装置の動作を示したフローチャートで
ある。
【図11】スムーシング前の状態を示した図である。
【図12】スムーシング後の状態を示した図である。
【図13】図10に示した処理を適用した例の状態図で
ある。
【図14】通常のコンピュータ・システムの一例であ
る。
【図15】一辺を4つの格子点で分割する場合の態様の
例を示した図である。
【図16】T−vertex を説明するための図である。
【符号の説明】
1 四辺形要素記憶部 3 分割判定部 5 マーク記憶部 7 分割処理部 21 CPU 23 主メモリ 25 モニタ 27 キーボード 29 HDD 31 バス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 島田 憲司 神奈川県大和市下鶴間1623番地14 日本 アイ・ビー・エム株式会社 東京基礎研 究所内 (56)参考文献 特開 平3−63880(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G06T 17/20 JICSTファイル(JOIS)

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の四辺形要素に分割された二次元領域
    を、当該四辺形要素の各格子点に与えられた値に応じ
    て、より小さい四辺形要素に再分割する方法であって、 前記四辺形要素の格子点に与えられた値と、当該格子点
    に隣接する格子点に与えられた値を比較する比較ステッ
    プと、 前記比較ステップにより前記格子点に与えられた値の差
    が所定値以上であると判断された場合には、当該格子点
    間の辺をマークするデータを記憶部に記憶するステップ
    と、 各前記四辺形要素につきマークされた辺の数及び位置を
    検査する検査ステップと、 前記検査ステップにより検出された、前記マークされた
    辺の数及び位置に対応する所定の分割態様にて当該四辺
    形要素を分割する再分割ステップとを含む四辺形要素再
    分割方法。
  2. 【請求項2】複数の四辺形要素に分割された二次元領域
    を、当該四辺形要素の各格子点に与えられた値に応じ
    て、より小さい四辺形要素に再分割する方法であって、 前記四辺形要素の格子点に与えられた値と、当該格子点
    に隣接する格子点に与えられた値を比較する比較ステッ
    プと、 前記比較ステップにより前記格子点に与えられた値の比
    が所定値以上であると判断された場合には、当該格子点
    間の辺をマークするデータを記憶部に記憶するステップ
    と、 各前記四辺形要素につきマークされた辺の数及び位置を
    検査する検査ステップと、 前記検査ステップにより検出された、前記マークされた
    辺の数及び位置に対応する所定の分割態様にて当該四辺
    形要素を分割する再分割ステップとを含む四辺形要素再
    分割方法。
  3. 【請求項3】前記再分割ステップが、前記マークされた
    辺上に格子点を偶数個追加するステップと含むことを特
    徴とする請求項1又は2記載の四辺形要素再分割方法。
  4. 【請求項4】前記偶数が2であり、 前記所定の分割態様が、 前記マークされた辺の数が1の場合、当該四辺形要素内
    部に2つの新たな格子点を追加することにより凸四辺形
    を4つ生成する態様であり、 前記マークされた辺の数が2であり且つ当該辺が接続し
    ている場合、当該四辺形要素内部に2つの新たな格子点
    を追加することにより凸四辺形を5つ生成する態様であ
    り、 前記マークされた辺の数が2つであり且つ当該辺が接続
    していない場合、追加された4つの格子点を接続するこ
    とにより凸四辺形を3つ生成する態様であり、 前記マークされた辺の数が3つである場合、当該四辺形
    要素内部に4つの新たな格子点を追加することにより凸
    四辺形を8つ生成する態様であり、 前記マークされた辺の数が4つである場合、追加された
    8つの格子点を接続することにより凸四辺形を9つ生成
    する態様であることを特徴とする請求項3記載の四辺形
    要素再分割方法。
  5. 【請求項5】複数の四辺形要素に分割された二次元領域
    を、当該四辺形要素の各格子点に与えられた値に応じ
    て、より小さい四辺形要素に再分割する方法であって、 各前記四辺形要素の4つの格子点に与えられた値を比較
    する比較ステップと、 前記比較ステップにより4つの前記格子点に与えられた
    値の差が所定数以上であると判断された場合、当該四辺
    形要素をマークするデータを記憶部に記憶するステップ
    と、 マークされた前記四辺形要素の各辺に偶数個の格子点を
    追加することにより、当該四辺形要素を分割する第1再
    分割ステップと、 前記マークされた四辺形要素と辺を共有する四辺形要素
    につき、共有する前記辺の数及び位置を検査する検査ス
    テップと、 前記検査ステップにより検出された、前記共有する辺の
    数及び位置に対応する所定の分割態様にて当該四辺形要
    素を分割する第2再分割ステップとを含む四辺形要素再
    分割方法。
  6. 【請求項6】前記偶数は2であり、 前記所定の分割態様が、 前記マークされた辺の数が1の場合、当該四辺形要素内
    部に2つの新たな格子点を追加することにより凸四辺形
    を4つ生成する態様であり、 前記マークされた辺の数が2であり且つ当該辺が接続し
    ている場合、当該四辺形要素内部に2つの新たな格子点
    を追加することにより凸四辺形を5つ生成する態様であ
    り、 前記マークされた辺の数が2つであり且つ当該辺が接続
    していない場合、追加された4つの格子点を接続するこ
    とにより凸四辺形を3つ生成する態様であり、 前記マークされた辺の数が3つである場合、当該四辺形
    要素内部に4つの新たな格子点を追加することにより凸
    四辺形を8つ生成する態様であり、 前記マークされた辺の数が4つである場合、追加された
    8つの格子点を接続することにより凸四辺形を9つ生成
    する態様であることを特徴とする請求項5記載の四辺形
    要素再分割方法。
  7. 【請求項7】前記第1再分割ステップが、各辺に2つの
    格子点を追加し、それらを接続することにより凸四辺形
    を9つ生成するステップを含む請求項5記載の四辺形要
    素再分割方法。
  8. 【請求項8】複数の四辺形要素に分割された二次元領域
    を、当該四辺形要素の格子点に与えられた値に応じて、
    より小さい四辺形要素に再分割する方法であって、 細長い前記四辺形要素を検出し、当該四辺形要素を記憶
    するステップと、 前記四辺形要素の格子点に与えられた値と、当該格子点
    に隣接する格子点に与えられた値を比較する比較ステッ
    プと、 前記比較ステップにより前記格子点に与えられた値の差
    が所定値以上である場合には、当該格子点間の辺をマー
    クするデータを記憶部に記憶するマーク記憶ステップ
    と、 前記マーク記憶ステップによりマークされた辺と前記細
    長い四辺形要素との関係を検査する検査ステップと、 前記検査ステップの結果により所定の関係が検出された
    場合には、当該関係を有する細長い四辺形要素の各辺に
    格子点を追加し、当該四辺形要素を分割する第1再分割
    ステップと、 前記第1再分割ステップにおいて、前記マークされた辺
    でないにもかかわらず格子点が追加された辺を記憶する
    再処理検出ステップと、 前記所定の関係が検出されない場合には、各前記四辺形
    要素ごとに前記マークされた辺の数及び位置に従って当
    該四辺形要素を分割する第2再分割ステップと、 前記再処理検出ステップにより記憶された辺を前記マー
    クされた辺として前記検査ステップ以降を実行するステ
    ップとを含む四辺形要素再分割方法。
  9. 【請求項9】複数の四辺形要素に分割された二次元領域
    を、当該四辺形要素の格子点に与えられた値に応じて、
    より小さい四辺形要素に再分割する方法であって、 前記四辺形要素の格子点に与えられた値と、当該格子点
    に隣接する格子点に与えられた値を比較する比較ステッ
    プと、 前記比較ステップにより前記格子点に与えられた値の差
    が所定値以上である場合には、当該格子点間の辺をマー
    クするデータを記憶部に記憶するマーク記憶ステップ
    と、 細長い前記四辺形要素を検出し、当該四辺形要素を記憶
    するステップと、 前記マーク記憶ステップによりマークされた辺と前記細
    長い四辺形要素との関係を検査する検査ステップと、 前記検査ステップの結果により所定の関係が検出された
    場合には、当該関係を有する細長い四辺形要素の各辺に
    格子点を追加し、当該四辺形要素を分割する第1再分割
    ステップと、 前記第1再分割ステップにおいて、前記マークされた辺
    でないにもかかわらず格子点が追加された辺を記憶する
    再処理検出ステップと、 前記所定の関係が検出されない場合には、各前記四辺形
    要素ごとに前記マークされた辺の数及び位置に従って当
    該四辺形要素を分割する第2再分割ステップと、 前記再処理検出ステップにより記憶された辺を前記マー
    クされた辺として前記検査ステップ以降を実行するステ
    ップと を含む四辺形要素再分割方法。
  10. 【請求項10】前記細長い四辺形要素を検出するステッ
    プが、 前記細長い四辺形要素の2組の対辺について、短い組と
    長い組を判定して、その結果を記憶するステップを含
    み、 前記所定の関係が、 前記細長い四辺形要素に前記マークされた辺がある場合
    であって、前記マークされた辺が前記短い辺の組に属す
    る辺を含むものであることを特徴とする請求項8又は9
    記載の四辺形要素再分割方法。
  11. 【請求項11】前記第2再分割ステップが、 各前記四辺形要素につきマークされた辺の数及び位置を
    検査する第2検査ステップと、 前記第2検査ステップにより検出された、前記マークさ
    れた辺の数及び位置に対応する所定の分割態様にて当該
    四辺形要素を分割するステップとを含み、 前記第2再分割ステップの後に、前記細長い要素の検出
    を行い、当該細長い四辺形要素を記憶するステップをさ
    らに含む請求項8又は9記載の四辺形要素再分割方法。
  12. 【請求項12】前記第1及び第2再分割ステップが、前
    記マークされた辺上に格子点を2つ追加するステップを
    含み、 前記所定の分割態様が、 前記マークされた辺の数が1の場合、当該四辺形要素内
    部に2つの新たな格子点を追加することにより凸四辺形
    を4つ生成する態様であり、 前記マークされた辺の数が2であり且つ当該辺が接続し
    ている場合、当該四辺形要素内部に2つの新たな格子点
    を追加することにより凸四辺形を5つ生成する態様であ
    り、 前記マークされた辺の数が2つであり且つ当該辺が接続
    していない場合、追加された4つの格子点を接続するこ
    とにより凸四辺形を3つ生成する態様であり、 前記マークされた辺の数が3つである場合、当該四辺形
    要素内部に4つの新たな格子点を追加することにより凸
    四辺形を8つ生成する態様であり、 前記マークされた辺の数が4つである場合、追加された
    8つの格子点を接続することにより凸四辺形を9つ生成
    する態様であることを特徴とする請求項11記載の四辺
    形要素再分割方法。
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