JP2886135B2 - 回転翼航空機の突風制御システム - Google Patents

回転翼航空機の突風制御システム

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転翼航空機の突
風制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】ヘリコプタの如き回転翼航空機は、海、
山岳地における人命救助、救急患者の輸送、山小屋への
物資輸送等に広く用いられている。この回転翼航空機
は、離着陸に場所を必要としない、空中において停止状
態に保つことができる等のメリットがあるが、飛行機の
如き固定翼航空機に比して乗り心地が悪いという問題が
ある。回転翼航空機の乗り心地が悪い理由として、たと
えば、 1)固定翼航空機は気流の安定した成層圏にて飛行され
るのに対し、回転翼航空機は低空の対流圏で運用され
る。対流圏においては、気流が乱れていることが多く、
突風が発生しやすい。特に、回転翼航空機は高度100
0m付近で運用されることが多く、この領域においては
山、地表の凹凸等の影響および上層・下降気流、雲等の
影響を受けやすい。 2)回転翼航空機は、固定翼航空機に比して翼面荷重が
小さい。回転翼航空機においてはロータ・ブレードの回
転面積をもって翼面積とし、単位翼面積当たりのロータ
推力、すなわち翼面荷重は、一般的に、固定翼航空機よ
りも小さく、したがって突風の影響を受けやすい。 3)回転翼航空機は、約20ヘルツ以上の準定常的な高
周波振動を抑えるための防振装置を備えているが、この
防振装置は突風の如き非定常的な運動に対しては機能し
ない。等を挙げることができる。
【0003】一方、回転翼航空機は、その構造上の特徴
から固定翼航空機に比して突風に対して強いという特性
を有し、その理由として、たとえば、 1)同じクラスの固定翼航空機に比して揚抗比が小さ
く、突風に対する応答性が良好である。 2)固定翼航空機においては、ピッチ方向の姿勢変化が
伴わなければ揚力変化は生じない。一般に、固定翼航空
機ではピッチ方向の機体の慣性モーメントは大きく、急
激なピッチ方向の姿勢変化は不可能であり、その応答性
が悪く、したがって突風に対する揚力制御は非常に困難
である。これに対して、回転翼航空機、たとえばヘリコ
プタはコレクティブ・コントロールにより、直接垂直方
向に揚力を変化させることができ、原理的に突風に対す
る制御が可能である。 3)回転翼航空機、たとえばヘリコプタにおいては、ロ
ータ・ブレードの操縦システムであるスワッシュ・プレ
ートを瞬時に変化させた場合、ロータ・ブレードはほぼ
半回転で新しい軌跡に移動し、小型、中型のヘリコプタ
ではその応答時間は0.1秒程度である。また、ヘリコ
プタにおいてはロータ・ブレードのダンピングが非常に
大きく、その応答は充分な抑制が効いたものとなり、適
切な操作を行えば突風に対する制御が可能となる。等を
挙げることができる。
【0004】かくの通りの回転翼航空機においては、従
来、特開昭57−104496号公報に開示されている
如き自動操縦装置が提案され、静安定、動安定、操舵応
答性等の向上が図られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
自動操縦装置においては、突風の如き急激な外力がロー
タ・ブレードに作用したとき、その外力による変化に追
従することはできず、このことに起因して乗り心地が悪
くなる欠点があった。
【0006】そこで、突風によるロータ・ブレードの変
位を検出してそのピッチ角を制御するシステムとして、
たとえば図7に示すものを提案することができる。図7
において、ヘリコプタの如き回転翼航空機は、機体1を
有し、この機体1の上方には4枚のロータ・ブレード2
が配設されている。各ロータ・ブレード2の内側端部は
ハブ4に連結され、ハブ4は上下方向に延びる回転軸線
3を中心として矢印8で示す所定方向に回転駆動され
る。ハブ4の下方にはスワッシュ・プレート10が配設
され、このスワッシュ・プレート10は複数個のピッチ
リンク12を介してブレード2に連結されている。スワ
ッシュ・プレート10の下方には、アクチュエータ14
が配設され、これらアクチュエータ14の出力部がスワ
ッシュ・プレート10の対応する部位に連結されてい
る。機体1の内部にはGセンサ(加速度計)16および
飛行制御手段18(AFCS:飛行制御コンピュータ)
が配置されている。Gセンサ16からの検出信号は飛行
制御手段18に送給され、飛行制御手段18はGセンサ
16からの検出信号に基づいてアクチュエータ14を作
動制御する。アクチュエータ14が作動されると、スワ
ッシュ・プレート10およびピッチリンク12を介して
ロータ・ブレード2がその長手方向の軸線を中心として
旋回され、そのピッチ角が変化する。
【0007】このシステムにおいては、変位検出センサ
として歪みゲージ20が利用され、歪みゲージ20は、
たとえばハブ4の一部であるフラッピング・プレート部
4に配設される。かく歪みゲージ20を設けた場合に
は、ロータ・ブレード2の動きを検知することができる
が、歪みゲージ20の出力信号は、たとえば図8および
図9に示すとおりの波形となる。図8は時間とロータ・
ブレード2の振動(変位)との関係を示し、図9はロー
タ・ブレード2の振動の周波数成分とその振幅との関係
を示している。図8および図9の波形から容易に理解さ
れる如く、歪みゲージ20の出力信号は、非常に多くの
周波数成分を含んでおり、またロータ・ブレード2の回
転数nの整数倍において振幅が大きくなっており、それ
故に、ロータ・ブレード2の準静的な変位を抽出するこ
とは困難である。また、歪みゲージ20自体が持つ欠点
として、疲労強度が低く、耐候性も弱く、断線も発生し
易い等の問題がある。さらに、回転部分に配設された歪
みゲージ20からの出力信号を機体1の内部に配置され
た飛行制御手段18に送給するためには、スリップリン
グ等の電気的接続手段を必要とするが、スリップリング
の信頼性が低いという問題があり、これらのことからし
ても回転翼航空機に採用するには不向きである。
【0008】スリップリングによる信頼性の低下を防止
するために、ロータ・マスト22が非回転タイプの回転
翼航空機においては、このロータ・マスト22に歪みゲ
ージを配設し、この歪みゲージからの出力信号を利用す
ることも考えられる。さらに、歪みゲージを全く用いな
い例として、機体1内に装備されたGセンサ16の出力
信号を利用することも考えられる。これら2つの例にお
けるセンサ(歪みゲージまたはGセンサ)からの出力信
号は、図10に示すとおりとなり、機体1の準静的な動
き(この動きは図10にて一点鎖線24で示す)とロー
タ・ブレード2の回転数nとブレード2の枚数Tとの積
(nxT)である高周波成分(通常15〜30ヘルツ)
との合成波形26となる。
【0009】図11は、4枚ブレードの回転翼航空機に
おけるロータ・ブレード2の振動の周波数成分とその振
幅との関係を示し、この図11から回転数nとロータ・
ブレード2の枚数Tとの積(nxT)の周波数において
振幅が非常に高くなることを示している。図10および
図11から理解されるとおり、機体1の動きは、周波数
分析した図11におけるノイズ等に相当する部分(周波
数の小さい部分)に埋もれた状態となり、このような信
号から準静的な機体1の動きを抽出しようとすれば、電
気的フィルタを必要とする。
【0010】電気的フィルタを用いた場合には、出力信
号の高周波成分を除去することができるので、機体1の
動きを検出することができる。しかしながら、電気的フ
ィルタは、図12に示すとおり、ある程度の時定数を有
し、指数関数的に信号28を波形30のように緩やかな
カーブの信号に変更してしまい、その結果応答性が悪く
なる問題がある。
【0011】なお、Gセンサからの出力信号を利用する
場合には、機体1の前後方向および左右方向の傾きによ
る変化かまたは機体1の上下方向の動きによる変化なの
かをGセンサからの出力信号から明確に分析することが
困難である、等の問題が存在する。
【0012】本発明の目的は、比較的簡単な構成でもっ
てロータ・ブレードの非定常的変位を正確に検出するこ
とができる回転翼航空機の突風制御システムを提供する
ことである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、機体に回転自
在に取付けられたロータ・ブレードと、ロータ・ブレー
ドのピッチ角を制御するための制御手段と、ロータ・ブ
レードの特定部位の変位を検出するための変位検出手段
と、を備え、変位検出手段は、ロータ・ブレードの特定
部位の変位を検出する変位検出センサを有し、変位検出
センサは特定部位に向けて光または電磁波を投射する投
射手段と特定部位から反射された光または電磁波を検知
する検知手段から構成され、制御手段は、変位検出手段
からの検出信号に基づいてロータ・ブレードの突風によ
る変位を修正することを特徴とする回転翼航空機の突風
制御システムである。 本発明に従えば、変位検出手段はロータ・ブレードの特
定部位の変位を検出するので、非定常的な変位も正確に
検出することができる。また、変位検出センサは投射手
段と投射手段からの光または電磁波を検知する検知手段
の組合せから構成されているので、ロータ・ブレードの
特定部位の変位をスリップリング等の電気的接続手段を
用いることなく検出することができる。
【0014】また本発明は、変位検出手段は少なくとも
2個の変位検出センサを含み、少なくとも2個の変位検
出センサは、ロータ・ブレードの回転方向において実質
上90度の間隔を置いて配設されていることを特徴とす
る。 本発明に従えば、変位検出手段は実質上90度の間隔を
置いて配設された少なくとも2個の変位検出センサを含
んでいるので、少なくとも2個の変位検出センサからの
出力信号を利用してロータ・ブレードの特定部位の変位
を正確に検出することができる。
【0015】また本発明は、変位検出手段は、実質上9
0度の間隔を置いて配設された2個の変位検出センサの
検出変位量の平均値を上下方向の突風変位量として検出
し、2個の変位検出センサの検出変位量の各々と上下方
向の突風変位量の差の値を傾き方向の突風変位量として
検出し、制御手段は変位検出手段からの上下方向の突風
変位量および傾き方向の突風変位量に基づいてロータ・
ブレードのピッチ角を修正することを特徴とする。 本発明に従えば、変位検出手段は、2個の変位検出セン
サの検出変位量の平均値を上下方向の突風変位量として
検知し、2個の変位検出センサの検出変位量の各々と上
記上下方向の突風変位量の差の値を傾き方向の突風変位
量として検知するので、比較的簡単な構成および演算処
理でもって突風変位量を検出することができる。また、
制御手段は、かかる突風変位量に基づいてロータ・ブレ
ードのピッチ角を修正するので、突風による変位を正確
に修正することができる。
【0016】また本発明は、変位検出手段は、ロータ・
ブレードの回転方向に実質上90度の間隔を置いて配設
された4個の変位検出センサから構成されていることを
特徴とする。 本発明に従えば、変位検出手段は4個の変位検出センサ
から構成されているので、ロータ・ブレードの特定部位
の変位を一層正確に検出することができる。
【0017】また本発明は、変位検出センサは光を投射
する投光手段と投光手段からの光を受光する受光手段の
組合せから構成され、特定部位はロータ・ブレードの下
面に設けられ、特定部位には投光手段からの光を反射す
るための反射手段が設けられていることを特徴とする。 本発明に従えば、ロータ・ブレードの特定部位には反射
手段が設けられているので、投光手段からの光は充分に
受光手段に向けて反射される。
【0018】さらに本発明は、特定部位は、ロータ・ブ
レードの長手方向についてのフラップ方向の2次振動モ
ードの節とその3次振動モードの節がほぼ重なる部位ま
たはその近傍であることを特徴とする。 本発明に従えば、特定部位はフラップ方向の2次振動モ
ーメントの節と3次振動モーメントの節がほぼ重なる部
位またはその近傍であるので、2次および3次の振動モ
ーメントの影響を受けることが少なく、したがってロー
タ・ブレードの非定常的変位を正確に検出することがで
きる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の回転翼航空機の
一実施形態を簡略的に示す斜視図である。図1におい
て、回転翼航空機の一例である図示のヘリコプタは、番
号52で示す機体を備えている。機体52の上方には4
枚のロータ・ブレード54が配設されている。機体52
には、回転軸56が回転自在に支持され、この回転軸5
6の上端部にはハブ58が固定され、ハブ58の周方向
の所定部位には各ロータ・ブレード54の内側端部が連
結されている。ロータ・ブレード54はその回転方向
(矢印60で示す方向)に実質上等間隔(90度の間
隔)を置いて配設され、回転軸56の上下方向に延びる
中心軸線62を中心として矢印60で示す所定方向に回
転駆動される。回転軸56の回転数nは、たとえば4〜
6ヘルツ程度である。ハブ58の下方にはスワッシュ・
プレート64が配設され、このスワッシュ・プレート6
4は複数個のピッチリンク66を介してハブ58に連結
されている。スワッシュ・プレート66の下方には、こ
れを所望のとおり移動させるためのアクチュエータ68
(図6)が配設され、アクチュエータ68の出力部がス
ワッシュ・プレート64の対応する部位に連結されてい
る。
【0020】図6を参照して、機体52の内部にはGセ
ンサ70及び飛行制御手段72(AFCS:飛行制御コ
ンピュータ)が配置されている。また、機体52の操縦
室には操舵装置74が搭載されている。Gセンサ70お
よび操舵装置74からの信号は飛行制御手段72に送給
され、飛行制御手段72はこれらの信号に基づいてアク
チュエータ68を作動制御する。ロータ・ブレード54
の支持構造、回転駆動構造は、図7で説明したものと実
質上同一であり、それ故に、アクチュエータ68が作動
されると、スワッシュ・プレート64およびピッチリン
ク66を介してロータ・ブレード54のピッチ角が変化
する。
【0021】機体52には、ロータ・ブレード54の変
位を検出するための変位検出手段が設けられている。実
施の形態では、変位検出手段は4個の変位検出センサ7
8,80,82,84から構成され、ロータ・ブレード
54の回転方向に実質上90度の間隔を置いて配設され
ている。変位検出センサ78〜84は、それぞれ、機体
52の前部、左舷、機体52の後部および右舷に配設さ
れている。変位検出センサ78〜84は、図1に示すと
おりに機軸に合致して配設する必要はなく、相互に90
度の間隔を置いて配設することによって後述する如くし
てロータ・ブレード54の変位を検出することができ
る。また、変位検出センサ78〜84は、実施形態の如
く4個設けることによって精度の高い変位検出が可能と
なるが、実質上90度の間隔を置いて少なくとも2個設
けることによって所望の変位検出が可能となる。各変位
検出センサ78〜84は、光を投射する投光手段とこの
投光手段からの光を受光する受光手段の組合せから構成
されている。この投光手段としては、たとえば可視光、
またはレーザ光等をロータ・ブレード54に向けて投射
するものを用いることができる。また、変位を検出する
ために、光に代えて、たとえばマイクロ波または赤外線
等の電磁波を利用することもでき、この場合には電磁波
をロータ・ブレード54に向けて投射する投射手段と投
射手段からの電磁波を検知する検知手段との組合せが用
いられる。
【0022】実施の形態では、変位検出センサ78〜8
4の投光手段は、ロータ・ブレード54の図2に示す特
定部位に向けて光を投射する。一般に、ロータ・ブレー
ド54は、その回転中に上下方向、左右方向およびねじ
り方向にそれぞれ振動しており、これら振動のうち特に
上下方向の振動についてはその振幅が大きく、また上述
したとおり非常に複雑な振動が組合わさっている。かか
る振動は、図9にて説明したとおり、ロータ・ブレード
54の回転数nの整数倍の振動成分からなっており、こ
れは空気力によるものであり、ロータ・ブレード54自
体は、固有の曲げ振動モードに基づいて振動している。
図2は、ロータ・ブレード54の固有曲げ振動モーメン
トのうち、1次〜3次の曲げ振動モードを示している。
図2を参照して、1次曲げ振動モードとはハブ58に設
けられたフラッピングヒンジ86を支点として上下に羽
ばたく(フラッピングする)モードであって、図2にお
いて実線88で示すモードであり、ロータ・ブレード5
4はほぼ剛体としてみなすことができる。また、2次曲
げ振動モーメントとはフラッピングヒンジ86を支点と
してこれを含めて2つの節(NODE:振動しない部
位)を有するモードであって、図2において一点鎖線9
0で示すモードであり、残りの節はロータ・ブレード5
4の先端部付近の部位92に存在する。さらに、3次曲
げ振動モーメントとはフラッピングヒンジ86を支点と
してこれを含めて3つの節を有するモードであって、図
2において二点鎖線94で示すモードであり、残りの2
つの節はロータ・ブレード54の部位96,98に存在
する。図2から容易に理解されるとおり、2次曲げ振動
モーメントの先端部の節92と3次曲げ振動モーメント
の先端部の節98とは非常に近接した位置に存在し、回
転中心軸線62からの距離は、通常ロータ・ブレード5
4の半径の約75%の位置に位置する。
【0023】実施の形態では、変位検出センサ78〜8
4の投光手段は、特定部位としてロータ・ブレード54
の半径(長手方向)の約75%の位置(2次曲げ振動モ
ードの節92と3次曲げ振動モーメントの節98がほぼ
重なる部位)に向けて光を投射する。実施の形態では、
変位検出センサ78〜84は、ロータ・ブレード54の
下方に配置されるので、投光手段からの光は上方に向け
てロータ・ブレード54の下面に投光され、この下面か
らの反射光は下方に向けて受光手段に受光される。投光
手段の光が投射される上記特定部位には、図3に示すと
おりに反射手段100を設けるのが好ましい。反射手段
100は、たとえば薄い金属箔、反射鏡等から構成する
ことができ、ロータ・ブレード54の下面の上記特定部
位に接着剤等によって貼り付けることができる。かく反
射手段100を設けることによって上記特定部位からの
反射光が強くなり、ロータ・ブレード54の変位を精度
よく検出することができる。
【0024】変位検出センサ78〜84によるロータ・
ブレード54の検出部位を上記特定部位に選定した場合
には、次の通りのメリットが存在する。ヘリコプタが一
定の速度で巡航している状態においては、操縦者は、操
縦桿を静的に保持しているのみであり、ロータ・ブレー
ド54の回転面の軌跡も一定である。操縦桿を静的に保
持している状態においてロータ・ブレード54の回転面
が変化するとすれば、それはロータ・ブレード54に作
用する外力(空気力)によって変化したことになる。ロ
ータ・ブレード54は、一般に、突風(ガスト)や乱気
流に対して鋭敏に反応して変化するので、このロータ・
ブレード54の準静的変位(ロータ・ブレード54の高
周波成分を除去した剛体としての動き)を検出すること
によって突風に対する制御を行うことができる。ロータ
・ブレード54の上記特定部位は、上述したとおり、ロ
ータ・ブレード54の回転中であってもほとんど振動す
ることはなく、したがってロータ・ブレード54の準静
的変位を正確に検出することが可能となる。また、この
実施形態では、ロータ・ブレード54の1回転の波形が
繰返されるので、1回転中の同じ位置では同じ変位とな
り、その振動成分は含まれることはなく、このことから
しても、ロータ・ブレード54の準静的変位を検出する
ことができる。
【0025】図4は、実施形態における変位検出センサ
78(または80,82,84)の出力信号の一例を示
している。ヘリコプタは4枚のロータ・ブレード54を
有しているので、各変位検出センサ78(または80,
82,84)の検出信号は図4に示すとおりとなる。す
なわち、ロータ・ブレード54の1回転につき4個の検
出データが得られ、これらの検出データの差分が直接ロ
ータ・ブレード54の変位を示し、実質上高周波成分を
含まない信号となる。それ故に、かかる信号(検出デー
タ)をたとえば次のとおりに処理することによってロー
タ・ブレード54の突風変位量を検知することができ
る。
【0026】図5(a)は、ロータ・ブレード54の回
転面102が上方に移動した状態を示している。かかる
状態は、4枚のロータ・ブレード54に実質上等しく上
方への揚力が作用した場合であり、かかる場合において
は、4枚のロータ・ブレード54の全てが実質上等しく
上下方向上方に距離H移動し、それらの回転面102は
上方の回転面102Aに移動する。したがって、変位検
出センサ78,80,82,84の検出値は全て増加
し、その変位量は全てが等しい値となる。
【0027】図5(b)は、ロータ・ブレード54の回
転面102がx軸方向に角度α傾いた状態を示してい
る。かかる状態は、たとえば機体52の前部に下方への
外力が作用した場合であり、この場合においては、回転
面102は角度α傾斜した回転面102Bに移動し、y
軸方向に位置するロータ・ブレード54は実質上変位し
ないが、x軸方向のロータ・ブレード54が上下方向に
変位する。したがって、変位検出センサ80,84の検
出値は変化しないが、機体52の前部に位置する変位検
出センサ78の検出値は減少する一方、機体52の後部
に位置する変位検出センサ82の検出値は増大し、x軸
方向の変位検出センサ78,82の検出値が変位する。
【0028】上述したようにしてロータ・ブレード54
の回転面102の変化を容易に検出することができる
が、実施形態の如く変位検出センサ78〜84の隣接す
る2個の出力信号を用い、これら出力信号を次のとおり
に演算処理することによって検知することができる。な
お、この出力信号の演算処理は、変位検出手段112
(図6)に含まれる演算手段110(図6)によってお
こなわれる。たとえば、隣接する変位検出センサ78,
80について検討すると、変位検出センサ78の検出変
位量をH1とし、他方の変位検出センサ80の検出変位
量をH2とすると、図5(a)の説明から理解される如
く、ロータ・ブレード54の上記特定部位における上下
方向の変位量HAは2個の変位検出センサ78,80の
検出変位量の平均値〔HA=(H1+H2)/2〕とな
り、この平均値HAがロータ・ブレード54の突風によ
る上下方向の突風変位量として検知される。このとき、
回転面102が傾斜しているとすれば、図5(b)から
理解されるとおり、ロータ・ブレード54の上記特定部
位におけるx軸方向の傾き量HXは、変位検出センサ7
8の検出変位量H1と上記上下方向の変位量HAの差
(HX=H1−HA)となり、この差の値がロータ・ブ
レード54の前後方向の傾きの突風変位量として検知さ
れる。また、上記特定部位におけるy軸方向の傾き量H
Yは、変位検出センサ80の検出変位量H2と上記上下
方向の変位量HAの差(HY=H2−HA)となり、こ
の差の値が左右方向の傾きの突風変位量として検知され
る。かくの通りであるので、実質上直交して配置された
2個の変位検出センサからの信号を利用してロータ・ブ
レード54の変位(上下方向の変位、前後方向の傾きお
よび左右方向の傾き)を検知することができる。
【0029】実施の形態では、4個の変位検出センサ7
8〜84を備えているので、隣接する変位検出センサ7
8〜84の2個を上述した如く処理することによって4
組の変位検出手段として利用することができ(たとえ
ば、変位検出センサ78,80が第1の組として、変位
検出センサ80,82が第2の組として、変位検出セン
サ82,84が第3の組として、また変位検出センサ8
4,78が第4の組として信号処理することができ
る)、検出システムの信頼性を高めることができるとと
もに、その検出精度も高めることができる。
【0030】なお、この種の変位検出センサ78〜84
の検出精度について検討すると、中型のヘリコプタにお
いてはロータ・ブレード54の回転半径は6〜7mであ
り、ロータ・ブレード54の特定部位は回転中心から約
75%半径位置である。また、ロータ・ブレード54は
機体52に作用する重力加速度(1G)に対して約3度
上方に傾斜する。さらに、赤外線式変位検出センサの精
度を3mm(現在市販されているものの精度)とする
と、このロータ・ブレード54の変位検知システムの精
度は、約0.01Gとなり、通常のGセンサ(加速度セ
ンサ)の5倍程度の精度を有することになる。
【0031】上述した突風制御システムは、たとえば図
6に示す制御系によって作動制御される。すなわち、変
位検出手段112はロータ・ブレード54の特定部位の
変位量を検出する変位検出センサ78〜84に加えてこ
れらの変位検出センサ78〜84の検出変位量を上述し
た如く演算処理する演算手段110を含んでいる。そし
て、演算手段110による演算処理によって、ロータ・
ブレード54の上下方向の移動量、前後方向の傾き量お
よび左右方向の傾き量が検知され、これの検知信号が飛
行制御手段72に送給される。また、操縦者が操舵装置
74の操縦桿を操作して操舵を変更すれば、その操縦桿
の動きによる信号が飛行制御手段72に送給される。ま
た、Gセンサ70からの信号も飛行制御手段72に送給
される。
【0032】飛行制御手段72は、変位検出手段112
からの検知信号と、操縦者の操縦桿の操作によるロータ
・ブレード54の回転面の移動量とから、非定常的外
力、すなわち突風による上下方向の移動量、前後方向の
傾き量および左右方向の傾き量を算出し、かく算出した
算出値に基づいて、ロータ・ブレード54の回転面が元
の回転面となるようにアクチュエータ68を作動し、こ
れによってロータ・ブレード54のピッチ角が修正され
る。その結果、突風によるロータ・ブレード54の変位
が短期間に自動的に修正され、ヘリコプタは突風の影響
を受けることがほとんどなくなり、これによってヘリコ
プタの乗り心地が著しく改善される。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、変位検出手段はロータ
・ブレードの特定部位の変位を検出するので、非定常的
な変位も正確に検出することができる。また、変位検出
センサは投射手段と投射手段からの光または電磁波を検
知する検知手段の組合せから構成されているので、ロー
タ・ブレードの特定部位の変位をスリップリング等の電
気的接続手段を用いることなく検出することができる。
【0034】また本発明によれば、変位検出手段は実質
上90度の間隔を置いて配設された少なくとも2個の変
位検出センサを含んでいるので、少なくとも2個の変位
検出センサからの出力信号を利用してロータ・ブレード
の特定部位の変位を正確に検出することができる。
【0035】また本発明によれば、変位検出手段は、2
個の変位検出センサの検出変位量の平均値を上下方向の
突風変位量として検知し、2個の変位検出センサの検出
変位量の各々と上記上下方向の突風変位量の差の値を傾
き方向の突風変位量として検知するので、比較的簡単な
構成および演算処理でもって突風変位量を検出すること
ができる。また、制御手段は、かかる突風変位量に基づ
いてロータ・ブレードのピッチ角を修正するので、突風
による変位を正確に修正することができる。
【0036】また本発明によれば、変位検出手段は4個
の変位検出センサから構成されているので、ロータ・ブ
レードの特定部位の変位を一層正確に検出することがで
きる。
【0037】また本発明によれば、変位検出手段は投光
手段と受光手段の組合せから構成され、ロータ・ブレー
ドの特定部位には反射手段が設けられているので、投光
手段からの光は充分に受光手段に向けて反射される。
【0038】さらに本発明によれば、特定部位はフラッ
プ方向の2次振動モーメントの節と3次振動モーメント
の節がほぼ重なる部位またはその近傍であるので、2次
および3次の振動モーメントの影響を受けることが少な
く、したがってロータ・ブレードの非定常的変位を正確
に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う突風制御システムの一実施形態を
備えた回転翼航空機を簡略的に示す斜視図である。
【図2】図1の回転翼航空機におけるロータ・ブレード
の1次〜3次曲げ振動モーメントを説明するための簡略
説明図である。
【図3】図1の回転翼航空機のロータ・ブレードの一部
下面を示す部分斜視図である。
【図4】図1の突風制御システムの変位検出センサの出
力信号を示すグラフである。
【図5】ロータ・ブレードの上下方向の変位、前後方向
の変位および左右方向の変位を説明するための簡略説明
図である。
【図6】図1の突風制御システムの制御系を簡略的に示
すブロック図である。
【図7】歪みゲージを利用した突風制御システムを説明
するための簡略部分斜視図である。
【図8】図7のシステムにおける歪みゲージの検出信号
を示すグラフである。
【図9】図8の検出信号を周波数分析して各周波数と振
動の振幅との関係を示すグラフである。
【図10】歪みゲージを利用した他の例におけるその出
力信号を示すグラフである。
【図11】図10の信号を周波数分析して各周波数と振
動に振動の振幅との関係を示すグラフである。
【図12】フィルタを設けたときに発生する信号遅れを
説明するためのグラフである。
【符号の説明】
1,52 機体 2,54 ロータ・ブレード 4,58 ハブ 10,64 スワッシュ・プレート 14,68 アクチュエータ 16,70 Gセンサ(加速度計) 18,72 飛行制御手段 78,80,82,84 変位検出センサ 100 反射手段 102,102A,102B 回転面 110 演算手段 112 変位検出手段

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機体に回転自在に取付けられたロータ・
    ブレードと、該ロータ・ブレードのピッチ角を制御する
    ための制御手段と、該ロータ・ブレードの特定部位の変
    位を検出するための変位検出手段と、を備え、該変位検
    出手段は、該ロータ・ブレードの該特定部位の変位を検
    出する変位検出センサを有し、該変位検出センサは前記
    特定部位に向けて光または電磁波を投射する投射手段と
    該特定部位から反射された光または電磁波を検知する検
    知手段から構成され、前記制御手段は、前記変位検出手
    段からの検出信号に基づいて前記ロータ・ブレードの突
    風による変位を修正することを特徴とする回転翼航空機
    の突風制御システム。
  2. 【請求項2】 前記変位検出手段は少なくとも2個の変
    位検出センサを含み、該少なくとも2個の変位検出セン
    サは、前記ロータ・ブレードの回転方向において実質上
    90度の間隔を置いて配設されていることを特徴とする
    請求項1記載の回転翼航空機の突風制御システム。
  3. 【請求項3】 前記変位検出手段は、実質上90度の間
    隔を置いて配設された2個の変位検出センサの検出変位
    量の平均値を上下方向の突風変位量として検知し、前記
    2個の変位検出センサの検出変位量の各々と前記上下方
    向の突風変位量の差の値を傾き方向の突風変位量として
    検知し、前記制御手段は前記変位検出手段からの前記上
    下方向の突風変位量および前記傾き方向の突風変位量に
    基づいて前記ロータ・ブレードの前記ピッチ角を修正す
    ることを特徴とする請求項2記載の回転翼航空機の突風
    制御システム。
  4. 【請求項4】 前記変位検出手段は、前記ロータ・ブレ
    ードの回転方向に実質上90度の間隔を置いて配設され
    た4個の変位検出センサから構成されていることを特徴
    とする請求項2または3記載の回転翼航空機の突風制御
    システム。
  5. 【請求項5】 前記変位検出センサは光を投射する投光
    手段と投光手段からの光を受光する受光手段の組合せか
    ら構成され、前記特定部位は前記ロータ・ブレードの下
    面に設けられ、前記特定部位には前記投光手段からの光
    を反射するための反射手段が設けられていることを特徴
    とする請求項1〜4のいずれかに記載の回転翼航空機の
    突風制御システム。
  6. 【請求項6】 前記特定部位は、前記ロータ・ブレード
    の長手方向についてのフラップ方向の2次振動モードの
    節とその3次振動モードの節がほぼ重なる部位またはそ
    の近傍であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか
    に記載の回転翼航空機の突風制御システム。
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