JP2882399B2 - 波長可変光フィルタ - Google Patents

波長可変光フィルタ

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は波長多重光通信方式
に用いられる波長可変光フィルタに関し、特に2本以上
の光導波路と表面弾性波発生用の櫛型電極を有する波長
可変光フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】音響光学型の波長可変光フィルタ(AO
TF)は、広い波長範囲にわたってフィルタ波長のチュ
ーニングが可能であり、波長多重(WDM)光通信方式
のキーデバイスとして期待されている。一般にはWDM
光通信の受信側で、特定の波長の信号光を受信する目的
で使用することから、偏光無依存動作が不可欠とされて
いる。このような偏光無依存型のAOTFの代表的な構
成を図5に示す。LiNbO3 基板1上にTi拡散によ
って光導波路2を形成し、またその一部にプロトン交換
法を併用して偏光分離素子(PBS)3を形成し、さら
に表面弾性波(SAW)を発生させる櫛形電極4と音波
吸収体5を前記光導波路2の長さ方向に対向して形成
し、これら櫛形電極4と音波吸収体5との間に相互作用
領域6を形成している。
【0003】このAOTFでは、同図の左上の入力光導
波路Aから波長多重された信号光を入射すると、励振さ
れたSAWの周期に合致した特定の波長の信号光のみが
モード変換され、さらにPBSを通って、右下の出力光
導波路Dに出力される。それ以外の波長の光信号はモー
ド変換を受けず、右上の出力光導波路Cから出力され
る。ここで、例えば16波長の光を図のA端から入射
し、8番目の波長の光を取り出す場合、D端からは8番
目の波長の光信号、C端からはそれ以外の波長の光信号
が出力される。この際、B端から8番目の波長で異なる
符号の光信号を入力してやれば、C端から非フィルタ光
と一緒に出力され、WDM光ネットワークにおけるAD
D/DROP型の光フィルタとして機能させることがで
きる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようなAOTFに
おいて、最大の問題は、フィルタ特性のサイドローブレ
ベルが例えばアレー導波路格子のような波長分波器と比
べて大きいことである。ある特定の波長の信号光をフィ
ルタを通して受信する場合、他の波長の信号光成分が残
っていると、符号誤りの原因となる。他の波長の光信号
のパワー合計が主信号光パワーの10%に達すると、符
号誤り特性におけるペナルティが1dB程度発生するこ
とが示されており、これよりも十分に小さく押さえる必
要がある。AOTFでは主信号波長から離れると比較的
早く減衰することから、図3(c)に示すようなフィル
タ特性で、±1,±2に相当する波長の成分を抑圧する
ことが重要である。SAWが導波路に沿って均一な強度
分布を持つ場合、±1に相当する波長のピーク値は主信
号光に対して−9dBとなることが知られており、これ
では多波長のパワー合計が主信号パワーの10%以上の
大きなレベルになってしまい、受信機として適さない。
そこで、このようなサイドロープレベルを抑圧するため
に相互作用領域の中央付近で、光と音波の相互作用を大
きくする、いわゆる重みづけ結合が種々検討されてい
る。
【0005】この重みづけ結合として、図5の例では、
前記櫛形電極4を光導波路2の長さ方向に対して湾曲さ
せ、相互作用領域6の中央部において、音場の強度が最
大となるように工夫している。同図において音波の分布
8を破線で示す。同様な試みは、PBSを外付けするタ
イプに対して特開平5−323248号公報に記載され
ている。また、この重み付けのための他の技術として、
図7に特開平8−211349号公報に記載の技術で
は、光導波路20は2つのSAW障壁21の間でその横
方向位置が変化された構成とされている。なお、図5の
構成と等価な部分には同一符号を付してあるが、同図の
3A,3Bは偏光子である。また、図8に特開平8−1
14776号公報に記載の技術では、光導波路20を挟
む2つのSAW障壁21を光導波路20の長さ方向に対
して斜めに形成した構成とされている。
【0006】これらの公報に記載されている技術では、
1本の光導波路に対して重み付けを行っているため、こ
の1本の光導波路上で音波強度のピークが存在されるこ
とになり、所期の効果を期待することは可能となる。し
かしながら、図5に示した構成のように、2本の光導波
2に対して共通に設けた櫛形電極4を単に湾曲して重み
付けを行うようにした場合には、並列に配置されている
2本の光導波路の間に音場強度のピークが存在すること
になり、したがって、それぞれの光導波路2にとっては
所望の音波強度分布を得ることができなくなってしま
う。図6は図5の構成における2本の光導波路2の間隔
とサイドローブ抑圧比との関係を示す図であり、同図か
ら、光導波路間隔が広がるほど重み付けの効果が薄れ、
サイドローブ抑圧比が小さくなってしまうことが判る。
これは、図7、図8の構成についても同様であり、PB
Sを集積した素子とする場合には、2本の光導波路が両
方とも最適な重み付けを持った音場分布とすることが困
難であり、所望のフィルタ特性が得られなくなってしま
う。
【0007】本発明の目的は、このようにPBSを集積
化した複数本の光導波路を備えるAOTFにおいて、サ
イドローブ抑圧効果を高めたAOTFを提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、基板上に少な
くとも2本の光導波路が並設され、前記光導波に対して
音波との相互作用領域、偏光分離素子、表面弾性波発生
用の櫛形電極および音波吸収体が形成されたAOTFに
おいて、前記櫛形電極が湾曲した形状を有し、前記2本
の光導波路は、その長さ方向に沿う前記相互作用領域の
中央部において、両者の間隔が狭くなるように構成され
る。ここで、前記櫛形電極は、発生される音波が前記相
互作用領域の中央部の近傍において収束されるように構
成される。また、前記2本の光導波路は、前記相互作用
領域の中央部で両者の間隔が最も狭くなるように湾曲形
成される。
【0009】また、本発明は、基板上に少なくとも2本
の光導波路が並設され、前記光導波路に対して音波との
相互作用領域、偏光分離素子、表面弾性波発生用の櫛形
電極および音波吸収体が形成されたAOTFにおいて、
前記櫛形電極が前記各光導波路に対して湾曲された複数
の湾曲形状に形成される。ここで、前記音波吸収体の一
部が、前記相互作用領域において前記2本の光導波路の
間に延在される。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1は本発明の第一の実施形態の平
面図である。XカットのLiNbO3 基板1上にTi膜
をパターニングし光導波路2を形成する。光の伝搬方向
はY軸方向とした。素子の全長は65mm、光導波路間
隔は、端面においては図外のアレイファイバ間隔と等し
い250μmとし、その両端面5mmの領域のみ平行な
直線導波路とし、その間の55mmにわたる領域2aは
中央部に向かって徐々に間隔が狭くなるように湾曲した
構成とし、中央部での間隔が50μmとなるように設定
した。この程度の緩やかな曲率を持った光導波路では、
過剰損失は全く認められない。また、前記LiTbO3
基板へのTi拡散は、Tiによる光導波路2の幅7μ
m、厚さ1000Åとし、1050℃、8時間の条件で
行った。
【0011】さらに安息香酸を用いてPBS3を形成し
た。PBS3の形成は、図2に示すように、直線導波路
部分の一部にてプロトン交換を生じさせることによって
行った。同図の斜線部分のプロトン交換領域10におい
て、TM偏光に対する屈折率が低下し、同時にTE偏光
に対する屈折率が増加するため、TE偏光が直進する一
方、TM偏光は曲げられることになる。PBSとして
は、35dB以上の高い偏光分離特性が得られることを
確認している。このような、光導波路2、PBS3を有
する前記LiNbO3 基板1上に湾曲した櫛形電極4
と、シリコン材料からなる音波吸収体5を形成し、両者
間に相互作用領域6を形成した。前記櫛形電極4の設計
には、独立に設定した音波強度分布の測定系を用いて行
い、相互作用領域6内において、中央位置を50%とし
たときに電極側40%の位置で音波がほぼ収束するよう
にした。
【0012】このようにして作製した、2入力、2出力
タイプのAOTFを評価したところ、図3(a)に模式
的に示すように、挿入損失5dB、フィルタポートでの
最大サイドローブレベルが−18dB、メインローブの
ボトムでの波長幅1.8nm、非フィルタポートヘのフ
ィルタ光の漏れ込み(クロストーク)レベルとして−3
5dBと、優れた特性を得た。すなわち、湾曲した櫛形
電極4によって発生する音波が相互作用領域6の中央に
向かって収束するのに沿った形で2本の光導波路2が形
成され、2本の光導波路2の中央部の領域2aがそれぞ
れ前記音波の収束点に最も近接された位置に通されてい
ることにより、前記櫛形電極4による所望の重み付けを
持った音場強度分布、したがってサイドローブレベルが
十分に抑制された所望のフィルタ特性を実現することが
可能となる。
【0013】図4には本願発明における第2の実施形態
の平面図を示す。この第2の実施形態においては、2本
の光導波路2を間隔250μmの平行導波路とする一
方、櫛形電極4は2本の光導波路2のそれぞれに独立し
た音波強度分布を制御できるように、各光導波路に対し
てそれぞれ湾曲面4aを有する二重湾曲構造に形成して
いる。また、2つの湾曲面4aからの音波が複雑に相互
作用して音波の波面が乱されるのを防ぐために、音波吸
収体5の一部5aを2本の光導波路の間にも延在される
構成とした。
【0014】このように作製した第2の実施形態のAO
TFにおいては、櫛形電極4の二重湾曲構造によって、
各光導波路2のそれぞれに対して所望の音波強度分布を
構成することができるため、各光導波路2ではそれぞれ
において重み付けされた音波強度分布が実現でき、第一
の実施形態と同様にあるいはこれよりも優れたサイドロ
ーブレベル特性を得ることが可能となる。
【0015】なお、前記各実施形態においては、Xカッ
トのLiNbO3 基板を用いたが、用いる基板材料、カ
ット面はこれに限ることなく、異なる材料、異なるカッ
ト面を用いて何ら差し支えない。また、実施形態の特性
としては、入力ポート、出力ポートとも2つのポートを
有するタイプで示したが、もちろんこれに限ることな
く、入出力とも1ポート(入射WDM光の一部を引き抜
く)、あるいは、1入力、2出力(入射WDM光の一部
を引き抜き、他をスルーで通過させる)タイプのフィル
タとしても何ら差し支えない。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、湾曲した
櫛形電極によって生じる重み付けされた所望の音波強度
分布が2本の光導波路上においても得られるように2本
の光導波路を、その間隔が相互作用領域の中央付近で狭
くなるように設定しているので、光導波路上にて所望の
重み付けされた音波強度分布が実現でき、サイドローブ
レベルが十分に抑制された、高性能なAOTFが実現で
きる。また、本発明は、2本の光導波路において音波強
度分布を独立に最適制御できるように、二重湾曲構造の
櫛形電極を形成しているので、光導波路上にて所望の重
み付けされた音波強度分布が実現でき、サイドローブレ
ベルが十分に抑制された、高性能なAOTFが実現でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態のAOTFの平面構成
図である。
【図2】図1におけるPBSの一部の平面図である。
【図3】図1のAOTFの特性図である。
【図4】第2の実施形態のAOTFの平面構成図であ
る。
【図5】従来のAOTFの一例の平面構成図である。
【図6】図5のAOTFにおけるサイドロープ抑圧比と
光導波路間隔との関係を示す図である。
【図7】従来のPBS外付け構成のAOTFの一例の平
面構成図である。
【図8】従来のPBS外付け構成のAOTFの他の例の
平面構成図である。
【符号の説明】
1 LiNbO3 基板 2 光導波路 3 偏光分離素子 4 櫛形電極 5 音波吸収体 6 相互作用領域

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に少なくとも2本の光導波路が並
    設され、前記光導波に対して音波との相互作用領域、偏
    光分離素子、表面弾性波発生用の櫛形電極および音波吸
    収体が形成された波長可変光フィルタにおいて、前記櫛
    形電極が湾曲した形状を有し、前記2本の光導波路は、
    その長さ方向に沿う前記相互作用領域の中央部におい
    て、両者の間隔が狭くなるように構成されていることを
    特徴とする波長可変光フィルタ。
  2. 【請求項2】 前記櫛形電極は、発生される音波が前記
    相互作用領域の前記中央部の近傍において収束されるよ
    うに構成される請求項1に記載の波長可変光フィルタ。
  3. 【請求項3】 前記2本の光導波路は、前記相互作用領
    域の前記中央部で両者の間隔が最も狭くなるように湾曲
    形成されている請求項1または2に記載の波長可変光フ
    ィルタ。
  4. 【請求項4】 基板上に少なくとも2本の光導波路が並
    設され、前記光導波路に対して音波との相互作用領域、
    偏光分離素子、表面弾性波発生用の櫛形電極および音波
    吸収体が形成された波長可変光フィルタにおいて、前記
    櫛形電極が前記各光導波路に対して湾曲された複数の湾
    曲形状に形成されていることを特徴とする波長可変光フ
    ィルタ。
  5. 【請求項5】 前記音波吸収体の一部が、前記相互作用
    領域において前記2本の光導波路の間に延在されている
    請求項4に記載の波長可変光フィルタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105629523A (zh) * 2016-04-07 2016-06-01 山东大学 一种基于铌酸锂的可调谐光滤波器及其应用

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