JP2876699B2 - プローブガスを用いた真空漏洩検知器のイオン源 - Google Patents

プローブガスを用いた真空漏洩検知器のイオン源

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JP2876699B2 JP2085097A JP8509790A JP2876699B2 JP 2876699 B2 JP2876699 B2 JP 2876699B2 JP 2085097 A JP2085097 A JP 2085097A JP 8509790 A JP8509790 A JP 8509790A JP 2876699 B2 JP2876699 B2 JP 2876699B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、例えば真空装置、粒子加速器あるいは超低
温装置等のリーク試験やリークハンティングを行うのに
使用される、真空漏洩検知器のイオン源に関する。
〈従来の技術〉 高真空装置等の真空漏れの検知には、現在、四重極型
質量分析計や質量分析計型ヘリウムリークデテクタ等が
用いられている。
この種の質量分析計において用いられるイオン源は、
従来、正電位に置かれたイオン化室と、その内部に設置
されたタングステン製フィラメント等を備え、このフィ
ラメントを加熱することによりイオン化室内に熱電子を
放出させ、この熱電子のエネルギによってイオン化室内
の気体分子(原子)をイオン化するよう構成されてい
る。また、フィラメントとイオン化室間における電圧は
イオン化電圧とよばれ、そのイオン化電圧は、例えばヘ
リウムリークデテクタではヘリウム最低イオン化電圧以
上に設定されている。なお、熱電子電流は圧力の影響を
受けないよう電子電流制御回路によって一定値に調整さ
れている。
〈発明が解決しようとする課題〉 ところで、上記した従来のイオン源においては以下の
問題がある。
(1) フィラメントが高温に加熱されるため真空中の
残留油蒸気等が熱分解され、この熱分解生成物が分析計
電極等を汚染する。また、フィラメントがタングステン
製の場合には、その高温加熱によって真空中に存在する
水分が熱分解され、これによって生じるウォータサイク
ルによって電極等が汚染される。
(2) 真空系へ不意の大気流入等によるバーンナウト
によってフィラメントが破損したり、また上記したウォ
ータサイクル等によりフィラメントが蒸発する。さらに
高温加熱により、そのフィラメント材料自体が蒸発する
等の理由から、イオン源の寿命は本質的に短い。
〈課題を解決するための手段〉 本発明は上記の諸問題点を一挙に解決すべくなされた
もので、その構成を実施例に対応する第1図,第2図を
参照しつつ説明すると、本発明は、測定室(分析管)10
内部とイオン引き出し口1aを介して連通するイオン化室
1と、このイオン化室1内部にレーザ光を照射するため
のレーザダイオード2aを備えていることによって特徴づ
けられる。
〈作用〉 レーザダイオード2aからの出力レーザ光Lをイオン化
室1内部に照射すると、その内部の気体分子もしくは原
子は、光イオン化の原理に基づいてイオン化される。こ
こで、このイオン化に際して真空中の残留ガスおよびイ
オン源が高温になることはなく、油蒸気や水分等の熱分
離は少なくなる。
〈実施例〉 本発明の実施例を、以下、図面に基づいて説明する。
第1図は本発明実施例の構成図で、(a)は縦断面
図、(b)はイオン化室1の正面図である。
イオン化室1の上部には、レーザダイオード2aが気密
封止されたLDパッケージ2が絶縁体4を介して装着され
ている。このLDパッケージ2は、CD(コンパクトディス
ク)やVD(ビデオディスク)の再生装置等において一般
に用いられるもので、レーザダイオード2aの外に、その
同一チップ上にレーザ光出力モニタ用フォトダイオード
2bを備えている。
フォトダイオード2bの出力はAPC(Automatic Power C
ontrol)回路5に入力される。このAPC回路5は公知の
もので、フォトダイオード2bの出力に基づいて、周囲温
度の変化に関係なくレーザダイオード2aの出力を常に一
定に保つよう構成されている。
イオン化室1の側壁には、スリット状の引き出し口1a
が形成されており、この引き出し口1aに対向して加速電
極3が配設されている。この加速電極3は接地されてい
る。また、加速電極3とイオン化室1との間には、イオ
ン化室1が正電位となるように、この両者間に所定の電
位差を付与するための可変電圧電源6が接続されてお
り、この電源6の駆動によりイオン化室1と加速電極3
間に所定の電場を形成することができる。
以上の本発明実施例を、磁場偏向型質量分析計に適用
した場合の例を第2図に示し、以下、この図および第1
図を参照しつつ作用を説明する。
第2図で、イオン化室1および加速電極3は、ファラ
ディカップ11、電流計12および偏向マグネット(図示せ
ず)等を備えた分析管10内の所定位置に設置されてお
り、この分析管10が絞りバルブ13を介して試験容器20に
接続される。試験容器20は排気装置(図示せず)によっ
て真空排気されるとともに、その外部表面にはプローブ
ガスとしてのHeガスが吹き付けられる。また分析管10内
部も真空排気される。
さて、上述の状態でレーザダイオード2aおよび可変電
圧電源5を駆動すると、イオン化室1内部の気体分子
(原子)はレーザダイオード2aからの出力レーザ光L照
射によってイオン化される。このイオンはイオン化室1
と加速電極3との間に形成される電場によって、引き出
し口1aから外部に引き出され、イオンビームIBとなっ
て分析管10内を進行し偏向磁場 内へと入射する。このイオンビームIBは磁場 によって曲げられ、半径Rの軌道でファラディカップ11
に入射するわけであるが、可変電圧電源5の調整を行っ
て加速電場を適宜に設定することによって、ファラディ
カップ11には所望の特定m/eイオンのみが到達する。そ
して、このイオン到達によりファラディカップ11には、
アースから電流計12を通じて自由電子が供給され、これ
により到達したイオンは中性分子もしくは原子へと戻
る。従って電流計12にはファラディカップ11に到達した
イオンの量に比例した自由電子流すなわち電流が流れる
ことになり、この電流値を読み取ることによって、特定
m/eのイオン量つまり分析管10内部の圧力を知ることが
できる。
ここで、試験容器20に真空漏れがある場合、イオン化
室1内部において残留ガスおよびHeガスのイオンが発生
することになる。そこで、このイオン種のうちHeイオン
のみがファラディカップ11に到達するように可変電圧電
源6の調節しておくことで、このHeイオンの量、すなわ
ち電流計12の読みから試験容器20の真空漏れを知ること
ができる。
なお、現状において、レーザダイオードの開発目的の
一つとして出力レーザ光のパワーアップがあり、このパ
ワーアップが達成されるに伴って高感度(高A/Torr)イ
オン源の実現化の可能性もでてくる。
以上の実施例においては、磁場偏向形質量分析計に本
発明を適用した例について説明したが、これに限定され
ることなく、例えば四重極型質量分析計等の残留ガス分
析計、さらには高真空領域用電離真空計等にも適用可能
である。なお、超高真空電離真空計に適用した場合、従
来問題とされていたフィラメントからの光電子放射に起
因する誤差が解消され、その測定精度の向上が期待され
る。
〈発明の効果〉 以上説明したように、本発明によれば、イオン化室内
にレーザダイオードからの出力レーザ光を照射してその
内部の気体分子もしくは原子をイオン化するよう構成し
たので、従来の高温フィラメントに付随する問題が一挙
に解消される。これにより、例えばヘリウムリークデテ
クタや残留ガス分析計等においてメンテナンスフリーの
実現化が可能となる。
なお、レーザダイオードは、CDやVD等に利用されてい
る市販品を使用できるので、コスト面においてもメリッ
トがある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明実施例の構成図で、(a)は縦断面図、
(b)はイオン化室1の正面図である。 第2図は本発明実施例の使用例の説明図である。 1……イオン化室 1a……引き出し口 2a……レーザダイオード 3……加速電極 L……レーザ光 IB……イオンビーム

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試験容器内部の真空排気を行うとともに、
    その容器の外部表面にプローブガスを吹きつけた状態
    で、上記試験容器内部と測定管内部を連通させ、この測
    定管内部に存在する気体分子もしくは原子をイオン化
    し、そのイオンの量に基づいて上記試験容器の真空漏れ
    を検知する機器において、上記イオン化を行うためのイ
    オン源であって、上記測定管内部とイオン引き出し口を
    介して連通するイオン化室と、このイオン化室内部にレ
    ーザ光を照射するためのレーザダイオードを備えている
    ことを特徴とする、プローブガスを用いた真空漏洩検知
    器のイオン源。
JP2085097A 1990-03-30 1990-03-30 プローブガスを用いた真空漏洩検知器のイオン源 Expired - Lifetime JP2876699B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011040319A (ja) * 2009-08-17 2011-02-24 Japan Atomic Energy Agency レーザ共鳴イオン化質量分析装置

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