JP2876111B2 - 自動精算機 - Google Patents

自動精算機

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JP2876111B2
JP2876111B2 JP16001795A JP16001795A JP2876111B2 JP 2876111 B2 JP2876111 B2 JP 2876111B2 JP 16001795 A JP16001795 A JP 16001795A JP 16001795 A JP16001795 A JP 16001795A JP 2876111 B2 JP2876111 B2 JP 2876111B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、交通機関の駅に設置さ
れる自動精算機に関し、より詳細には、データ記憶量が
少ないだけでなく、汎用性ある処理によって乗り越し精
算処理などを実現している自動精算機に関する。
【0002】
【従来の技術】交通機関の駅においては、乗り越し客な
どに対応するため乗り越し精算処理が必要となるが、省
力化などの要請により自動精算機の導入が進んでいる。
この自動精算機の一般的な処理手順は、次の通りであ
る。 客が原券(定期券・普通券など)を精算機に投入す
る。 原券の磁気情報を読み取る。 当駅までの精算額(不足賃)を計算する。 精算額を表示する。 客が不足賃を投入する。 精算券・おつり・原券(定期券の場合)を排出す
る。 上記〜の精算処理のうち、「当駅までの精算額の計
算」が、自動精算機に特有の複雑な処理であり、処理全
体の中で大きなウエイトを占めている。ところで、自動
精算機で取り扱う原券は、「普通券」「回数券」「定期
券」「団体計数券」の4種類に大別されている。定期券
・団体計数券は、発駅と着駅が固定されており、これら
の原券には、それぞれの駅名情報が磁気記録されてい
る。なお、経路が一意に定まらないような場合は、途中
の経由駅も磁気記録されることもある。また、普通券・
回数券は、着駅が固定されず、発駅からの金額制となっ
ていて、発駅名と金額情報とが磁気記録されている。
【0003】一方、自動精算機の精算処理には、「差額
精算」と「打切り精算」とがある。差額精算とは、「発
駅から精算機設置駅までの運賃」と「原券の金額」の差
額を精算額とする方法であって、普通券と回数券が対象
となる。例えば、図2の路線において、発駅をA駅、精
算機設置駅をH駅、A駅発の原券金額が150円、A駅
−H駅の運賃が250円の場合には、精算額は、250
円と150円の差額である100円となる。すなわち、
この自動精算機では、取扱い範囲内の全駅から精算機設
置駅までの運賃テーブルが記憶されており、発駅と原券
の金額情報とを読み取って、運賃テーブルに基づいて差
額運賃を算出している。また、打切り精算とは、原券の
有効区間上の各駅から精算機設置駅までの運賃のうち、
最低運賃を精算額とする方法であって、定期券と団体計
数券が対象となる。図2の例で、B駅からG駅までの定
期券をH駅の精算機で精算する場合には、定期券の有効
区間上の各駅(B駅…G駅)からH駅までの各運賃のう
ち、最低運賃が精算額となる。ここで、B駅からG駅ま
での定期券には、発駅であるB駅と着駅であるG駅の磁
気情報は書かれているが、中間駅のC駅やE駅は、磁気
情報として書かれているとは限らない。そこで、何らか
の方法によって精算起点駅となる可能性のある駅を全て
抽出し、それら各駅から精算機設置駅までの運賃を計算
して、その最低運賃を精算額としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した従
来の自動精算機では、精算駅ごとの運賃テーブルを必要
とするので、設置駅ごとの個別設計作業が増大化してし
まい、運賃テーブルの作成ミスのチェック作業など、多
大の負荷が必要となるという問題点がある。精算機設置
場所ごとの個別設計を軽減するには、取扱い路線内の任
意の2駅間の最短経路によるキロ程をテーブル化してお
き、このキロ程に基づいて任意の駅を起点とする運賃テ
ーブルを算出できるようにすれば良い。しかし、駅数が
多い路線では、単純な三角キロ程表を持つとしても、そ
の要素数は膨大なものとなり、その作成作業とチェック
作業は多大な負荷となる。なお、三角キロ程表とは、全
ての駅に組合せについてキロ程を図表化したものである
が、全体としてN個の駅が存在する場合には、N×(N
−1)/2個のキロ程データが必要となり、例えば、3
50駅の場合には、約6万個ものデータが必要となる。
また、従来の自動精算機では、打切り精算処理において
精算起点駅を抽出する作業が煩雑であり、しかも、他の
処理とは全く別の処理を必要とするという問題点もあっ
た。この発明は、これらの事情に鑑みてなされたもので
あって、少ないデータ量をもとに、任意の2駅間の最短
経路によるキロ程を迅速に計算することができ、しか
も、打切り精算処理においては、簡単に精算起点駅を確
定することができる汎用性の高い自動精算機を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する
為、この発明に係る自動精算機は、境界駅を互いに共有
する状態で路線上の全駅を適宜な駅グループに区分し、
この駅グループを特定できる分類コードを各駅ごとに付
与しておき、分類コードに基づいて精算処理を実現する
自動精算機であって、全駅についての分類コードを記憶
する第1記憶手段と、駅グループ内における駅間距離を
記憶する第2記憶手段と、境界駅相互間の最短距離を記
憶する第3記憶手段と、駅グループ相互間の最短経路上
に存在する各駅グループ毎の境界駅を記憶する第4記憶
手段とを特徴的に備えている。また、与えられた任意の
発駅と着駅について、その分類コードを検索して検出す
る検出手段と、発駅と着駅とが異なる駅グループに属す
る場合には、駅グループ相互間の最短経路上に存在する
各駅グループ毎の境界駅(x,y)を特定する特定手段
と、特定された2つの境界駅(x,y)に基づいて、前
記発駅から着駅までの最短距離を算出する算出手段とを
特徴的に備えている。本発明において、駅間距離や最短
距離は、物理的に計測される距離に限らず、運賃算出の
為に定められた、計測値とは異なる距離も含む概念であ
る。また、自動精算機には、乗り継ぎ精算機なども含ま
れる。
【0006】
【実施例】以下、実施例に基づいて、この発明を更に詳
細に説明する。(A)各種テーブルの構築 図1は、自動精算機を動作させる上で必要となる各種テ
ーブルの作成方法を説明するフローチャートである。路
線図上の全ての駅を適宜な駅グループ毎に区分すると共
に、各駅の分類コードを決定するまでの処理を示してい
る。なお、図2は、路線図の一例を図示したものであ
り、A〜Vは駅名を示している。以下、図1のフローチ
ャートを参照しつつ動作内容を説明するが、便宜上、各
駅間のキロ程は全て「1」であるとする。先ず、図2の
路線図を検討して境界駅を抽出し、境界駅から境界駅ま
での集合、又は末端駅から境界駅までの集合である駅グ
ループGi を構築する(ステップST1)。ここで、境
界駅とは、鉄道路線が分岐する駅をいい、例えば、図2
の路線図においては、C駅、E駅、L駅、及びO駅が該
当する。また、末端駅とは、鉄道路線の始点または終点
となる駅であり、A駅、G駅、S駅、及びV駅が該当す
る。このステップST1の処理によって、図2に示す駅
グループG1 〜G8 が構築され、各駅に対して、表1に
示す分類コードが付与される。例えば、C駅は、駅グル
ープG1 の第3番目、駅グループG2 の第1番目、駅グ
ループG4 の第1番目の駅であるので、3つの分類コー
ド「1−3」、「2−1」、「4−1」が付与される。
【0007】
【表1】
【0008】続いて、構築された駅グループGi それぞ
れについて、両端の駅を結ぶ最短経路がグループ内の経
路であるか否かを検討する(ステップST2)。駅グル
ープG1 ,G2 ,G3 については、迂回経路が考えられ
ないが、駅グループG4 では、C駅からL駅に行くと
き、グループ内の路線を経由すると5キロ程であるのに
対して、駅グループG2 ,G5 を経由すると4キロ程で
あるので、ステップST2からステップST3の処理に
移行する。ステップST3では、駅グループGi それぞ
れについて、境界駅以外の駅が存在するか否かが判定さ
れる。例えば、C駅の次の駅がL駅であるような場合に
は、駅グループG4 が除外されて(ステップST4)、
表1が再構築される(ステップST6)。具体的には、
表1における駅グループG4 についての分類コードが全
て削除される。但し、この例においては、C駅とL駅の
間にH駅〜K駅が存在するので、処理はステップST3
からステップST5に移行して、C駅とL駅の中間点に
最も近い駅が境界駅として新たに抽出される。今、新た
な境界駅としてI駅が抽出されたとすると、駅グループ
G4 は、図3に示す駅グループG4aと駅グループG4bと
に分割されることになる(ステップST5)。そして、
表1が表2のように修正される(ステップST6)。
【0009】
【表2】
【0010】その後、駅グループG5 〜G8 についても
ステップST2の判定がされるが、これらの駅グループ
については迂回経路が存在しないので、表2が更に修正
されることはなく、境界駅が増加することもない。従っ
て、ステップST1〜ST7の処理が完了した段階で
は、路線図は図3のように区分されており、各駅には表
2に示す分類コードが付与されている。続いて、駅グル
ープG1 〜G8 それぞれについて、境界駅以外の駅が存
在するか否かが判定される(ステップST8)。図3の
路線図の場合には、全ての駅グループについて「両端駅
間に駅が存在する(境界駅以外の駅が存在する)」との
判定結果となるが、例えば、図4に示すような路線図の
場合には、以下の処理が行われる。なお、表3は、A’
駅からG’駅について、ステップST1〜ST7の処理
を終えた後の分類コードを図示したものである。
【0011】
【表3】
【0012】ステップST8の判定において、駅グルー
プG1'には、境界駅A’と境界駅D’しか存在しないの
で、次に、境界駅A’と境界駅D’が複数個の分類コー
ドを持っているか否かが判定される(ステップST
9)。この判定は、境界駅A’,D’が他の駅グループ
にも属しているか否かの判定であるが、この例では、境
界駅A’が駅グループG3'にも属し、境界駅D’が駅グ
ループG2', G4'にも属しているので、駅グループG1'
は削除されて分類コード「1−1」,「1−2」が表3
から削除される(ステップST10)。次に、駅グルー
プG2'についても、同様の判定を行うが、駅グループG
2'には、境界駅D’と境界駅E’しか存在せず(ステッ
プST8)、且つ、この段階では、境界駅D’境界駅
E’とも複数個の分類コードを持っているので(ステッ
プST9)、駅グループG2'が削除され、分類コード
「2−1」,「2−2」が表3から削除される(ステッ
プST10)。駅グループG3'以降の処理においては、
ステップST8の判定がYESになるか、ステップST
9の判定がNOとなるので、結局、路線図は、図5のよ
うに駅グループG3',G4',G5',G6'で分割されるこ
とになる。なお、ステップST8〜ST10の処理によ
って不要な駅グループを削除するのは、データ量の圧縮
を図るためであり、全ての駅がいずれか一つの駅グルー
プに属していれば足りるからである。さて、図3の路線
図に関する説明に戻ると、前述の如く、図3の路線図の
場合には、ステップST8〜ST11の処理は無関係で
あり、駅グループG1 〜G3,G4a,G4b,G5 〜G8
が構築され、各駅には表2の分類コードが付与される。
なお、表4は、境界駅を図示したものであり、以降の説
明では、各境界駅をα(C駅)、β(E駅)、γ(I
駅)、δ(L駅)、ε(O駅)と表現することがある。
【0013】
【表4】
【0014】次に、構築された駅グループGi それぞれ
について、グループ内の各駅に対する「キロ程テーブ
ル」を作成する。「キロ程テーブル」とは、駅番号が1
である境界駅又は末端駅から、その他の駅までのキロ程
を要素とする表である。今の例では、隣接する駅のキロ
程を全て「1」としているので、表5の「キロ程テーブ
ル」が構築される。明らかなように、例えば、駅グルー
プG4bについての各要素1,2,3は、それぞれ、I駅
−J駅間、I駅−K駅間、I駅−L駅間のキロ程を表し
ている。
【0015】
【表5】
【0016】続いて、「境界駅間テーブル」を作成す
る。「境界駅間テーブル」とは、最短経路を通った場合
における2つの境界駅の間のキロ程を表すものであり、
今の例では表6の「境界駅間テーブル」が作成される。
例えば、境界駅αから境界駅εに最短経路で行く場合は
6キロ程であり、途中に経由する境界駅がβとδである
ことを示している。
【0017】
【表6】
【0018】最後に、表7のような「駅グループ間テー
ブル」を作成する。「駅グループ間テーブル」とは、最
短経路を通って駅グループGi から駅グループGj に行
く場合の、駅グループGi 側と駅グループGj 側の境界
駅を図示したものである。Gi 側の境界駅とGj 側の境
界駅のあらゆる組合せ(最大4通り)に対して、最短経
路を検討すれば良いが、最短経路が一意に決まらない場
合には、可能性のある全ての組合せを列記する。例え
ば、G2 −G4b間の最短経路は、境界駅αとγを経由す
る場合と、境界駅βとδを経由する場合とがあり得るの
で、それぞれの組合せを列記している。
【0019】
【表7】
【0020】(B)差額精算処理(普通券・回数券) 続いて、表2、表5〜表7を具備した自動精算機の差額
精算処理を説明する。図6に示すように、差額精算処理
では、先ず、発駅Si と精算駅Sj とを特定し(ステッ
プST15)、発駅Si から精算駅Sj までの最短経路
についてのキロ程を算出し(ステップST16)、その
キロ程に対応する運賃から原券金額を減算して精算金額
を求める(ステップST17)。一連の処理の中で、分
類コード対応テーブル(表2)、グループ内キロ程テー
ブル(表5)、境界駅間テーブル(表6)、駅グループ
間テーブル(表7)を参照するステップST16の最短
経路検出ルーチンに特徴があるので、以下、図7のフロ
ーチャートに従って、その処理内容を説明する。
【0021】〔最短経路検出ルーチン〕先ず、距離算出
用の変数Dを、実際にはあり得ない大きな数で初期化し
ておく(ステップST21)。この段階でSi とSj
は、既に設定されているが、例えば、乗り越しに対する
差額精算処理においては、発駅Si と精算駅Sj が設定
されている。次に、表2の分類コード対応テーブルを参
照して、発駅Si と精算駅Sj の分類コードGi −Ni
,Gj −Nj を検出する(ステップST22)。この
とき、駅によっては、複数個の分類コードを持つことも
あるが、どの分類コードを検出しても良い。そして、発
駅Si と精算駅Sj の属する駅グループGi ,Gj が同
じか否かが判定され(ステップST23)、両駅Si ,
Sj が同じ駅グループに属する場合には、グループ内キ
ロ程テーブル(表5)を参照して、両駅Si ,Sj 間の
最短距離を求め、その値を変数Dに代入して処理を終え
る(ステップST24)。なお、駅グループの第1番目
の駅と第n番目の駅との間のキロ程は、グループ内キロ
程テーブルのn−1番目の要素TBL(n−1)として
与えられるので、第n番目の駅から第m番目の駅までの
キロ程は、m>nの場合、TBL(m−1)−TBL
(n−1)の計算によって算出される。
【0022】ステップST23において、発駅Si と精
算駅Sj の属する駅グループGi ,Gj が異なると判定
された場合には、次に、駅グループ間テーブル(表7)
を参照して、駅グループGi と駅グループGj とを最短
経路で結ぶときの境界駅Bi,Bj を抽出する(ステッ
プST25)。このとき、境界駅Bi ,Bj の組合せが
複数通り存在する場合には、その一つを抽出する。な
お、図7では、境界駅Bi ,Bj を、それぞれx,yに
設定しているが、x,yは、共にα〜εのいずれかの駅
である。境界駅Bi ,Bj が特定されたら、グループ内
キロ程テーブル(表5)と境界駅間テーブル(表6)と
を参照して、発駅Si から精算駅Sj までの最短距離を
算出する。具体的には、グループ内キロ程テーブル(表
5)を参照して、発駅Si から境界駅Bi までの距離
と、境界駅Bj から着駅Sj までの距離とを算出すると
共に、境界駅間テーブル(表6)を参照して境界駅Bi
から境界駅Bj までの距離を算出して変数Aに代入す
る。また、このとき、境界駅間テーブル(表6)に登録
されている「経由する境界駅z」も記憶しておく。な
お、「経由する境界駅z」は、打切り精算時(図8)に
活用されるデータであるから、必要に応じて、この記憶
処理を省略しても良い。次に、変数Aと変数Dの大小関
係が比較され(ステップST27)、変数Aの値の方が
小さい場合だけ、変数Dの値が書き換えられる(ステッ
プST28)。続いて、境界駅x,yとして他の候補が
あるか否かが判定され、他の候補があれば、ステップS
T25の処理に戻る(ステップST29)。以上のよう
にして、境界駅x,yの全ての候補についてステップS
T25〜29の処理を終えると、変数Dには、発駅Si
から精算駅Sj までの最短距離(キロ程)が入力されて
いることになる。
【0023】(C)打切り精算(定期券・団体計数券) 続いて、最短経路検出ルーチンを活用する別の処理であ
る、打切り精算処理について説明する。打切り精算にお
いては、定期券などの発駅・経由駅・着駅によって定義
される有効区間から精算起点候補駅を抽出する必要があ
るが、有効区間から精算機設置駅までの最短経路には、
前記の発駅・着駅・境界駅のうち少なくとも1駅が含ま
れることは明らかである。つまり、有効区間上の発駅・
着駅・境界駅のいずれでもない駅は、精算起点駅になる
可能性はないのであるから、発駅と着駅、及び、有効区
間上の境界駅に絞り込んだ上で、その中から精算起点を
選択すれば良い。以下、図8のフローチャートに従っ
て、打切り精算処理を説明するが、有効区間がG駅から
V駅の定期券を用いて、有効区間外のJ駅で下車する場
合を想定する。
【0024】先ず、定期券の発駅Gと着駅VとをSi ,
Sj に設定して、最短経路検出ルーチンの処理を実行す
る(ステップST40,ST41)。すると、Si 駅の
駅グループGi の境界駅xと、Sj 駅の駅グループGj
の境界駅yと、境界駅x,y間の最短経路上に存在する
境界駅zとが抽出される。具体的には、最短経路検出ル
ーチン(図7)のステップST25において、G駅の駅
グループG3 の境界駅β(=E)と、V駅の駅グループ
G8 の境界駅ε(=O)が抽出され、ステップST26
において、境界駅β,ε間の境界駅δ(=L)が抽出さ
れる。次に、精算点のJ駅をSj に設定した状態で、S
i に、順次、発駅G、着駅V、Si 側境界駅x(=
E)、Sj 側境界駅y(=O)、経由する境界駅z(=
L)を設定して、それぞれ、最短経路検出ルーチンを実
行させる(ステップST42,ST43)。この処理に
よって、G駅−J駅、V駅−J駅、E駅−J駅、O駅−
J駅、L駅−J駅の間の最短距離がそれぞれD1,D2,D
3,D4,D5 として算出されるので、D1 〜D5 の最小値
Dを選択して、その最小値に基づいて精算金額を算出す
る(ステップST44)。なお、この例の場合には、L
駅からJ駅分の精算運賃が算出される。
【0025】(D)ラッチ外連絡・中間ラッチ連絡 以上、図3の鉄道路線を例にして、差額精算処理と打切
り精算処理とを説明したが、この精算処理は、中間ラッ
チ連絡やラッチ外連絡を伴う路線にも適用できる。中間
ラッチとは、同一会社線の異なる路線を連絡する改札口
をいい、乗車券のチェックを受ければ、1箇所の改札口
を通過するだけで路線を乗り継げるものを言う。一方、
ラッチ外連絡とは、下車した路線の改札口を出た後、同
一会社線の別の改札口にまで歩いて行く場合をいう。こ
のラッチ外連絡では、運賃は通算で算出されるが、乗車
券のチェックを受けつつ2つの改札口を通過する必要が
ある。図9(a)は、ラッチ外連絡A1−A2を含んだ
路線図を図示したものであり、例えば、B駅からの乗車
券をE駅で精算する場合には、前述した精算処理に先立
って、当該乗車券がA1駅の最近駅であるβ駅まで乗車
できるものであるか否かを先ず判定する必要がある。E
駅での精算客は、ラッチ外連絡A1−A2においてチエ
ックを受けるので、少なくともβ駅までの乗車券は持っ
ている筈であるが、ラッチ外連絡A1−A2を不正通過
してしまうこともあり得るので、各精算駅では、精算処
理に先立って乗車券の正当性をチェックするのである。
【0026】ラッチ外連絡などを伴う路線においては、
例えば、図9(a)のBL1,BL2のように、ラッチ
外連絡の対応駅が互いに分離されるよう全駅をブロック
化しておく。そして、ブロック相互間の連絡(BL1⇔
BL2)において、最低限、購入しておかねばならない
必須着駅テーブルを構築しておく。図9(b)は、必須
着駅テーブルを図示したものであり、ブロックBL2の
駅からブロックBL1の駅に行くには、β駅までは乗車
可能な乗車券が必要であり、ブロックBL1の駅からブ
ロックBL2の駅に行くには、α駅までは乗車可能な乗
車券が必要であることを示している。なお、α駅は、A
2駅に最も近い駅であり、β駅は、A1駅に最も近い駅
である。図10は、必須着駅テーブルを利用した乗車券
の正当性チェックの処理を示すフローチャートであり、
かかる処理を終えた後、本来の精算処理が行われる。正
当性チェックにおいては、先ず、当該乗車券がブロック
外からのものであるか否かがチェックされ、ブロック内
の乗車であれば直ちに処理を終える(ステップST5
0)。一方、ブロック外からの乗車であれば、必須着駅
テーブル(図9(b))を参照して、必須着駅を抽出す
る(ステップST51)。
【0027】次に、乗車券の発駅Si と、必須着駅Sj
を設定して、最短経路検出ルーチンの処理によってSi
−Sj 間の最短距離Dを算出する(ステップST52,
53)。そして、精算しようとする乗車券が必須着駅ま
で乗車可能なものかを判定して、乗車不可能なものであ
れば適当なメッセージとともに乗車券を返却する(ステ
ップST55)。以上、乗り越しに伴う精算処理を中心
に説明したが、図7の最短経路検出ルーチンは、その他
の処理、例えば、ラッチ外連絡口や中間ラッチ口におけ
る「乗り継ぎ処理」などにも適用できる。すなわち、乗
り継ぎ処理においては、発駅から下車駅までの通算運賃
を算出する必要があるため、任意の2駅間の運賃計算に
おいて、最短経路検出ルーチンが有効に活用できるので
ある。一例を挙げると、図9の路線においてB駅からα
駅までの乗車券を持った乗客が、A2駅でE駅までの切
符を購入するような場合には、A2駅に設置された「乗
り継ぎ精算機」は、E駅からB駅までの最短距離に基づ
いて必要な差額運賃を算出して、前途乗車券を発行すれ
ば良い。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、各駅
相互間の「三角キロ程表」に代えて、これと等価な「駅
グループ内キロ程テーブル」「駅グループ間テーブル」
「境界駅テーブル」を設けている。駅グループ数を
a 、境界駅数をNb 、駅グループ内駅数をNn とする
と、「駅グループ間テーブル(表7)」、「境界駅間テ
ーブル(表6)」の要素数のオーダーは、それぞれNa
2 、Nb 2 であるが、「駅グループ内キロ程テーブル
(表5)」の要素数のオーダーは、Nn のままである。
したがって、全駅数に比較して境界駅数や駅グループ数
が少なく、かつ、1駅グループ内の駅数が多い場合に、
本発明の有効性は高くデータ圧縮の効果も大きい。実
際、348駅を有する或る路線に本発明を適用してみた
ところ、三角キロ程表を作成すれば、要素数は約6万と
なるところ、駅グループ間の組合せ(表7参照)は約7
40種類、境界駅間の組合せ(表6参照)は約150種
類となり、大幅なデータ量の圧縮が実現できた。これに
伴い、データの入力確認作業やメンテナンス作業につい
ても作業量が大幅に軽減できた。また、打切り精算処理
においても、精算起点となる候補駅を発駅・着駅・境界
駅に絞り込むことができ、簡単に精算処理を終えること
ができる。更に、本発明に係る自動精算機は、設置駅ご
との個別設計作業は不要であり、設置駅コードを変更す
るだけで全ての駅で使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】各種テーブルの作成方法を説明するフローチャ
ートである。
【図2】路線図を駅グループで区分した図面である。
【図3】図3の駅グループを変更した図面である。
【図4】別の路線図を駅グループで区分した図面であ
る。
【図5】図4の駅グループを変更した図面である。
【図6】差額精算処理を示すフローチャートである。
【図7】最短経路検出処理を示すフローチャートであ
る。
【図8】打切り精算処理を示すフローチャートである。
【図9】ラッチ外連絡を含む路線図である。
【図10】ラッチ外連絡などについての正当性チェック
処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
ST22 検出手段 ST25 特定手段 ST26 算出手段

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 境界駅を互いに共有する状態で路線上の
    全駅を適宜な駅グループに区分し、この駅グループを特
    定できる分類コードを各駅ごとに付与しておき、分類コ
    ードに基づいて精算処理を実現する自動精算機であっ
    て、 全駅についての分類コードを記憶する第1記憶手段と、
    駅グループ内における駅間距離を記憶する第2記憶手段
    と、境界駅相互間の最短距離を記憶する第3記憶手段
    と、駅グループ相互間の最短経路上に存在する各駅グル
    ープ毎の境界駅(x,y)を記憶する第4記憶手段とを
    備えることを特徴とする自動精算機。
  2. 【請求項2】 境界駅を互いに共有する状態で路線上の
    全駅を適宜な駅グループに区分し、この駅グループを特
    定できる分類コードを各駅ごとに付与しておき、分類コ
    ードに基づいて精算処理を実現する自動精算機であっ
    て、 与えられた任意の発駅と着駅について、その分類コード
    を検索して検出する検出手段と、 発駅と着駅とが異なる駅グループに属する場合には、駅
    グループ相互間の最短経路上に存在する各駅グループ毎
    の境界駅(x,y)を特定する特定手段と、 特定された2つの境界駅(x,y)に基づいて、前記発
    駅から着駅までの最短距離を算出する算出手段と、 を備えることを特徴とする自動精算機。
  3. 【請求項3】 前記第3記憶手段は、更に、最短経路上
    に存在する境界駅(z)を記憶していることを特徴とす
    る請求項1に記載の自動精算機。
  4. 【請求項4】 前記算出手段は、更に、最短経路上に存
    在する境界駅(z)を抽出することを特徴とする請求項
    2に記載の自動精算機。
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