JP2873730B2 - 表在癌および深部癌治療具 - Google Patents
表在癌および深部癌治療具Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は表在癌および深部癌治療具に関する。さらに
詳細には本発明は、鉄粉、塩類、水および炭素質物質か
らなる発熱組成物を収納した化学カイロを熱源として用
いた表在癌および深部癌治療具に関する。なお、本発明
でいう癌は悪性肉腫およびリンパ腫をも包含する。
詳細には本発明は、鉄粉、塩類、水および炭素質物質か
らなる発熱組成物を収納した化学カイロを熱源として用
いた表在癌および深部癌治療具に関する。なお、本発明
でいう癌は悪性肉腫およびリンパ腫をも包含する。
従来、癌の治療法としては、（１）外科的治療（患部
および所属リンパ節の切除）、（２）化学的治療（抗癌
剤の投与など）、（３）免疫療法（インターフェロン、
インターロイキンなどの投与）、（４）放射線療法など
があり、癌が発見されると切除可能な場合にはまず外科
的治療が行われ、次いで抗癌剤の投与その他の治療が施
されるのが通例であった。
および所属リンパ節の切除）、（２）化学的治療（抗癌
剤の投与など）、（３）免疫療法（インターフェロン、
インターロイキンなどの投与）、（４）放射線療法など
があり、癌が発見されると切除可能な場合にはまず外科
的治療が行われ、次いで抗癌剤の投与その他の治療が施
されるのが通例であった。
しかし、上記に示す治療法は全て少なからず患者の健
全な部位にも障害を与えるものであるし、しかも近年重
要視されている患者の快適性（クオリティ・オブ・ライ
フ）を満足させるものではない。例えば、女性に多く見
られる乳癌で、乳房を切除される女性の精神的苦痛は甚
だ大きい。
全な部位にも障害を与えるものであるし、しかも近年重
要視されている患者の快適性（クオリティ・オブ・ライ
フ）を満足させるものではない。例えば、女性に多く見
られる乳癌で、乳房を切除される女性の精神的苦痛は甚
だ大きい。
一方、患者の健全な部位に比較的障害を与えず、患者
の快適性を満足させ生活の質を下げずに治療を行える癌
治療法とし温熱療法がある。温熱療法は、細胞の生存
率は42℃以上の加温により急激に低下するが、この傾向
は正常細胞より癌細胞で強い（なお、正常細胞への影響
を考慮すると42〜45℃の範囲が温熱療法には好まし
い）、癌組織では正常組織に比してその環境（低栄
養、低酸素、低pH）および血管構築の特殊性により加温
されやすく、従って癌が選択的に壊死に陥りやすい、な
どの性質を利用するものである。具体的には、（１）局
所温熱療法（高周波療法、腹膜還流法など）、（２）全
身温熱療法（動脈から血液を取り出し、45℃に加温した
後、静脈に戻す）があり、一般にマイトマイシン、アド
レアマイシン、シスプラチンなどを投与する化学療法と
併用されることが多い。
の快適性を満足させ生活の質を下げずに治療を行える癌
治療法とし温熱療法がある。温熱療法は、細胞の生存
率は42℃以上の加温により急激に低下するが、この傾向
は正常細胞より癌細胞で強い（なお、正常細胞への影響
を考慮すると42〜45℃の範囲が温熱療法には好まし
い）、癌組織では正常組織に比してその環境（低栄
養、低酸素、低pH）および血管構築の特殊性により加温
されやすく、従って癌が選択的に壊死に陥りやすい、な
どの性質を利用するものである。具体的には、（１）局
所温熱療法（高周波療法、腹膜還流法など）、（２）全
身温熱療法（動脈から血液を取り出し、45℃に加温した
後、静脈に戻す）があり、一般にマイトマイシン、アド
レアマイシン、シスプラチンなどを投与する化学療法と
併用されることが多い。
しかしながら、これらの従来の温熱療法は、高周波発
生装置など非常に高価な装置を必要としたり、体内で温
水を還流させるため患者に苦痛を与えたり、患者を固定
し麻酔をかける必要があったりして、必ずしも広範囲に
受入れられる治療法ではなかった。近年、加温装置など
の改良によりこの分野の開発は進んでいるものの、依然
として高価な治療法であるとの認識が強いのが現状であ
る。
生装置など非常に高価な装置を必要としたり、体内で温
水を還流させるため患者に苦痛を与えたり、患者を固定
し麻酔をかける必要があったりして、必ずしも広範囲に
受入れられる治療法ではなかった。近年、加温装置など
の改良によりこの分野の開発は進んでいるものの、依然
として高価な治療法であるとの認識が強いのが現状であ
る。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、正常組織に
障害を与えることなく癌組織のみを死滅させ、しかも手
軽で安価にかつ患者の生活の質を下げずに利用できる温
熱癌治療具を提供する目的でなされたものである。
障害を与えることなく癌組織のみを死滅させ、しかも手
軽で安価にかつ患者の生活の質を下げずに利用できる温
熱癌治療具を提供する目的でなされたものである。
癌組織を42〜45℃に保持するためには、一定に加温す
る熱源を必要とするが、本発明者等は、鉄粉、塩類、
水、炭素質物質からなる発熱組成物を収納した化学カイ
ロを熱源として用いることを試み、鋭意検討した結果、
前記化学カイロが酸素と接触するだけで容易に発熱が始
まり、患部を２時間以上持続して42〜45℃に保持するの
に十分な発熱量を有するとともに、簡便かつ安価に使用
でき、従来の温熱療法に比較してより患者の快適性を満
足させるものであることを見出し、本発明を完成するに
到った。
る熱源を必要とするが、本発明者等は、鉄粉、塩類、
水、炭素質物質からなる発熱組成物を収納した化学カイ
ロを熱源として用いることを試み、鋭意検討した結果、
前記化学カイロが酸素と接触するだけで容易に発熱が始
まり、患部を２時間以上持続して42〜45℃に保持するの
に十分な発熱量を有するとともに、簡便かつ安価に使用
でき、従来の温熱療法に比較してより患者の快適性を満
足させるものであることを見出し、本発明を完成するに
到った。
すなわち、本発明は、鉄粉、塩類、水および炭素質物
質からなる発熱組成物を収納した化学カイロを熱源とし
て用いたことを特徴とする表在癌および深部癌治療具に
係る。
質からなる発熱組成物を収納した化学カイロを熱源とし
て用いたことを特徴とする表在癌および深部癌治療具に
係る。
本発明で用いられる化学カイロには、上記のように鉄
粉、塩類、水および炭素質物質からなる発熱組成物が収
納されるが、これに遠赤外線を発生するセラミック、ゼ
オライト、ジルコニウム等から選ばれた１種または２種
以上の物質をさらに加えた化学カイロは、患者のより深
部にまで熱を到達させることができ好ましい。
粉、塩類、水および炭素質物質からなる発熱組成物が収
納されるが、これに遠赤外線を発生するセラミック、ゼ
オライト、ジルコニウム等から選ばれた１種または２種
以上の物質をさらに加えた化学カイロは、患者のより深
部にまで熱を到達させることができ好ましい。
また、発熱組成物には必要に応じて、木粉、パーライ
トなどの保水剤、高分子給水剤あるいはメタケイ酸ナト
リウムなどの水素発生抑制剤などを適宜配合することが
できる。
トなどの保水剤、高分子給水剤あるいはメタケイ酸ナト
リウムなどの水素発生抑制剤などを適宜配合することが
できる。
発熱組成物を収納するために、空気の通気性が付与さ
れている袋が通常使用されるが、この発熱組成物収納袋
としては例えば紙、不織布に熱融着性合成樹脂をラミネ
ートしたフィルムに微孔を形成したものや、微細連続孔
を表面および内部に有するポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリウレタン類またはそれらを柔軟に改質したプラ
スチック類などからなるフィルムを製袋したものであ
る。また、微細連続孔フィルムは単独で用いても、ある
いは補強のために収納袋として柔軟性を損なわない程度
の薄い不織布などを積層して用いてもよい。これらのフ
ィルムから構成される発熱組成物収納袋の形状は任意
で、例えば板状あるいは直腸などに挿入しやすいように
管状とすることもできる。また、厚さはその物性、すな
わち通気性、引裂強度、加工性、感触などを考慮して適
宜選択されるが、通常0.1〜3.0mmの範囲で用いられる。
れている袋が通常使用されるが、この発熱組成物収納袋
としては例えば紙、不織布に熱融着性合成樹脂をラミネ
ートしたフィルムに微孔を形成したものや、微細連続孔
を表面および内部に有するポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリウレタン類またはそれらを柔軟に改質したプラ
スチック類などからなるフィルムを製袋したものであ
る。また、微細連続孔フィルムは単独で用いても、ある
いは補強のために収納袋として柔軟性を損なわない程度
の薄い不織布などを積層して用いてもよい。これらのフ
ィルムから構成される発熱組成物収納袋の形状は任意
で、例えば板状あるいは直腸などに挿入しやすいように
管状とすることもできる。また、厚さはその物性、すな
わち通気性、引裂強度、加工性、感触などを考慮して適
宜選択されるが、通常0.1〜3.0mmの範囲で用いられる。
本発明の癌治療具は、上記化学カイロを熱源として用
いたことに特徴を有し、化学カイロとこれを患部に貼付
するための貼付材あるいは留置するための保持材などと
から構成される。貼付材としては、化学カイロの片面も
しくは両面に、粘着剤層を有する両面テープを貼着して
おいてもよいし、別体にて付設したテープを使用時に化
学カイロに貼着するようにしてもよい。ここで、化学カ
イロとテープ等の間に適宜生地やシート等を挟持させて
患部温度の調整を図ることもできる。また、直腸などに
管状の化学カイロを挿入する場合、化学カイロの外側に
さらに管状の保持材を配して２層構造となし患部に留置
しやすい構造とすることもできる。
いたことに特徴を有し、化学カイロとこれを患部に貼付
するための貼付材あるいは留置するための保持材などと
から構成される。貼付材としては、化学カイロの片面も
しくは両面に、粘着剤層を有する両面テープを貼着して
おいてもよいし、別体にて付設したテープを使用時に化
学カイロに貼着するようにしてもよい。ここで、化学カ
イロとテープ等の間に適宜生地やシート等を挟持させて
患部温度の調整を図ることもできる。また、直腸などに
管状の化学カイロを挿入する場合、化学カイロの外側に
さらに管状の保持材を配して２層構造となし患部に留置
しやすい構造とすることもできる。
なお、本発明の癌治療具は通常密封性フィルムに収納
して保存し、使用時に開封して使用する。このような本
発明の癌治療具を適用するにあたっては、表在癌の場合
には患部に、また深部癌の場合には患部に最も熱が伝わ
りやすい部位に貼付または留置すればよい。例えば、表
在癌である乳癌に対しては、本発明の癌治療具はブラジ
ャー内部に装着されるのが好適で、腫瘍の温度を43℃に
２〜３時間保ち、火傷の心配もなく手軽に使用すること
ができる。また、表層のリンパ節転移巣にも適用可能で
あり、さらに子宮頸部癌にも本発明の癌治療具の形状を
変えて使用できる。また、直腸癌や食道癌のような場
合、化学カイロとその外側に設置された保持材とで２層
管状構造とした本発明の癌治療具を好適に使用すること
ができる。さらに、大腸癌のような深部癌についても、
熱がより深部まで到達され得る処方の化学カイロを選択
して本発明の癌治療具を適当な部位に適用することが可
能である。また、本発明の癌治療具は、実験小動物、例
えばラットやマウスの癌温熱治療法用の加熱具としても
有用である。
して保存し、使用時に開封して使用する。このような本
発明の癌治療具を適用するにあたっては、表在癌の場合
には患部に、また深部癌の場合には患部に最も熱が伝わ
りやすい部位に貼付または留置すればよい。例えば、表
在癌である乳癌に対しては、本発明の癌治療具はブラジ
ャー内部に装着されるのが好適で、腫瘍の温度を43℃に
２〜３時間保ち、火傷の心配もなく手軽に使用すること
ができる。また、表層のリンパ節転移巣にも適用可能で
あり、さらに子宮頸部癌にも本発明の癌治療具の形状を
変えて使用できる。また、直腸癌や食道癌のような場
合、化学カイロとその外側に設置された保持材とで２層
管状構造とした本発明の癌治療具を好適に使用すること
ができる。さらに、大腸癌のような深部癌についても、
熱がより深部まで到達され得る処方の化学カイロを選択
して本発明の癌治療具を適当な部位に適用することが可
能である。また、本発明の癌治療具は、実験小動物、例
えばラットやマウスの癌温熱治療法用の加熱具としても
有用である。
本発明の癌治療具を使用することにより、癌細胞の増
殖を抑えて腫瘍の縮小をもたらし、また、抗癌剤や他の
化学療法、放射線療法との併用によって集学的な治療効
果も期待し得るものである。
殖を抑えて腫瘍の縮小をもたらし、また、抗癌剤や他の
化学療法、放射線療法との併用によって集学的な治療効
果も期待し得るものである。
次に本発明の試験例および実施例を示すが、これらは
本発明を説明するためのものであり、制限するものでは
ない。
本発明を説明するためのものであり、制限するものでは
ない。
試験例１ 下記表１の発熱組成物からなる化学カイロ表面に両面
テープを貼着して本発明の表在癌および深部癌治療具を
作製し以下の試験に供した。
テープを貼着して本発明の表在癌および深部癌治療具を
作製し以下の試験に供した。
ウイスター系ラットに上記本発明の癌治療具を貼着
し、貼着部の表皮温度と大腸温度を測定した。結果を表
２に示す。なお、いずれの化学カイロも日本工業規格の
S4100によれば最高温度55〜56℃を４時間以上持続する
ものであった。
し、貼着部の表皮温度と大腸温度を測定した。結果を表
２に示す。なお、いずれの化学カイロも日本工業規格の
S4100によれば最高温度55〜56℃を４時間以上持続する
ものであった。
試験の結果、化学カイロＩを用いた場合、表皮温度を
43℃に保つことができたが、大腸温度については36℃と
低かった。一方、遠赤外線発生成分を配合した化学カイ
ロIIおよび化学カイロIIIを用いた本発明の癌治療具の
場合、大腸温度を42〜43℃に維持することができ、しか
も表皮温度と大腸温度との差が小さく、熱がより深部ま
で到達していることが認められた。なお、化学カイロII
または化学カイロIIIと患部との間に布地等を挟むこと
によってこれらのカイロを表在癌に適用することも可能
である。
43℃に保つことができたが、大腸温度については36℃と
低かった。一方、遠赤外線発生成分を配合した化学カイ
ロIIおよび化学カイロIIIを用いた本発明の癌治療具の
場合、大腸温度を42〜43℃に維持することができ、しか
も表皮温度と大腸温度との差が小さく、熱がより深部ま
で到達していることが認められた。なお、化学カイロII
または化学カイロIIIと患部との間に布地等を挟むこと
によってこれらのカイロを表在癌に適用することも可能
である。
試験例２ 試験例１の化学カイロＩおよび化学カイロIIIを用い
てメチルコラントレン誘発性皮膚癌に対する効果を検討
した。ウイスター系ラットの背部にメチルコラントレン
10mgを３回塗布し、皮膚癌を誘発した。癌の発生を確認
した後、上記本発明の癌治療具を１日２時間癌発生部位
に貼着し、該治療具の皮膚癌に対する治療効果を調べ
た。結果を表３に示す。
てメチルコラントレン誘発性皮膚癌に対する効果を検討
した。ウイスター系ラットの背部にメチルコラントレン
10mgを３回塗布し、皮膚癌を誘発した。癌の発生を確認
した後、上記本発明の癌治療具を１日２時間癌発生部位
に貼着し、該治療具の皮膚癌に対する治療効果を調べ
た。結果を表３に示す。
試験の結果、化学カイロＩおよび化学カイロIIIを癌
発生部位に貼着したものは、肉眼的に全て癌腫が縮小あ
るいは消失した。高周波発生装置も効果はあったが、経
済性や簡便性の点で極めて不利で、本発明の癌治療具の
有用性が確認された。
発生部位に貼着したものは、肉眼的に全て癌腫が縮小あ
るいは消失した。高周波発生装置も効果はあったが、経
済性や簡便性の点で極めて不利で、本発明の癌治療具の
有用性が確認された。
試験例３ 原発性大腸癌を高度に発生する宮本ラットを用いて、
試験例１の化学カイロＩおよび化学カイロIIの癌治療効
果を調べた。結果を表４に示す。
試験例１の化学カイロＩおよび化学カイロIIの癌治療効
果を調べた。結果を表４に示す。
試験の結果、化学カイロＩの大腸癌に対する治療効果
は低かったが、化学カイロIIでは担癌率の顕著な低下が
見られ治療効果が確認できた。従って、深部癌治療具と
しては、遠赤外線発生成分を含有させた化学カイロがよ
り有効であることがわかる。
は低かったが、化学カイロIIでは担癌率の顕著な低下が
見られ治療効果が確認できた。従って、深部癌治療具と
しては、遠赤外線発生成分を含有させた化学カイロがよ
り有効であることがわかる。
実施例１ 宮本ラット大腸癌の皮下移植癌に対して、試験例１に
示した化学カイロＩを用いる癌治療具を施用したとこ
ろ、１ヵ月で皮下腫癌の著しい縮小が肉眼的に観察され
た。
示した化学カイロＩを用いる癌治療具を施用したとこ
ろ、１ヵ月で皮下腫癌の著しい縮小が肉眼的に観察され
た。
実施例２ 試験例１で用いた化学カイロＩをブラジャーの内側に
装着して本発明の表在癌および深部癌治療具を作製し、
高齢者で手術療法を拒否した乳癌患者の腋下部ならびに
乳腺部に適用した。毎日カイロを交換し、１日２時間ず
つ低温火傷を起こさないように30日間治療を継続したと
ころ、乳癌の腫瘤は著しく縮小した。
装着して本発明の表在癌および深部癌治療具を作製し、
高齢者で手術療法を拒否した乳癌患者の腋下部ならびに
乳腺部に適用した。毎日カイロを交換し、１日２時間ず
つ低温火傷を起こさないように30日間治療を継続したと
ころ、乳癌の腫瘤は著しく縮小した。
実施例３ 試練例１の化学カイロIIを用いて作製した本発明の表
在癌および深部癌治療具を宮本ラットの大腸癌治療のた
めに使用し、併せて抗癌剤であるアドレアマイシン、マ
イトマイシンあるいはシスプラチンの腹腔内投与を行っ
た。１ヵ月間治療を継続したところ、癌腫の縮小が観察
され、また副作用もなく本発明の癌治療具の有用性が確
認された。
在癌および深部癌治療具を宮本ラットの大腸癌治療のた
めに使用し、併せて抗癌剤であるアドレアマイシン、マ
イトマイシンあるいはシスプラチンの腹腔内投与を行っ
た。１ヵ月間治療を継続したところ、癌腫の縮小が観察
され、また副作用もなく本発明の癌治療具の有用性が確
認された。
実施例４ 直腸癌再発の患者の会陰部に試験例１で用いた化学カ
イロIIIを貼付し、１日６時間の使用で２週間継続した
ところ、腫瘤が縮小し、そしてがんこな痛みが軽減ある
いは消失した。
イロIIIを貼付し、１日６時間の使用で２週間継続した
ところ、腫瘤が縮小し、そしてがんこな痛みが軽減ある
いは消失した。
本発明の表在癌および深部癌治療具はこれまで詳細に
説明したように、温熱治療の熱源として、鉄粉、塩類、
水および炭素質物質からなる発熱組成物、あるいはこれ
と遠赤外線を発生するセラミック、ゼオライト、ジルコ
ニウム等から選ばれた１または２種以上の物質とを収納
した化学カイロを用いたものである。このような本発明
の癌治療具は、癌患者の健全な部位に障害を与えること
なく癌組織のみを死滅させることができ、かつ患者の快
適性を満足させ、しかもいつでも、どこでも安価で手軽
に使用できるものである。
説明したように、温熱治療の熱源として、鉄粉、塩類、
水および炭素質物質からなる発熱組成物、あるいはこれ
と遠赤外線を発生するセラミック、ゼオライト、ジルコ
ニウム等から選ばれた１または２種以上の物質とを収納
した化学カイロを用いたものである。このような本発明
の癌治療具は、癌患者の健全な部位に障害を与えること
なく癌組織のみを死滅させることができ、かつ患者の快
適性を満足させ、しかもいつでも、どこでも安価で手軽
に使用できるものである。
Claims (2)
- 【請求項１】鉄粉、塩類、水および炭素質物質からなる
発熱組成物を収納した化学カイロを熱源として用いたこ
とを特徴とする表在癌および深部癌治療具。 - 【請求項２】鉄粉、塩類、水および炭素質物質からなる
発熱組成物および遠赤外線を発生するセラミック、ゼオ
ライト、ジルコニウム等から選ばれた１種または２種以
上の物質を収納した化学カイロを熱源として用いたこと
を特徴とする表在癌および深部癌治療具。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2204101A JP2873730B2 (ja) | 1990-08-01 | 1990-08-01 | 表在癌および深部癌治療具 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2204101A JP2873730B2 (ja) | 1990-08-01 | 1990-08-01 | 表在癌および深部癌治療具 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0489051A JPH0489051A (ja) | 1992-03-23 |
| JP2873730B2 true JP2873730B2 (ja) | 1999-03-24 |
Family
ID=16484817
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2204101A Expired - Fee Related JP2873730B2 (ja) | 1990-08-01 | 1990-08-01 | 表在癌および深部癌治療具 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2873730B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013505102A (ja) * | 2010-08-20 | 2013-02-14 | ウォン チョン ボク | 腫瘍露出用施術装置 |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| NZ548087A (en) * | 2005-04-29 | 2010-10-29 | Tomizo Yamamoto | Rubber or resin foam containing zirconium or germanium |
-
1990
- 1990-08-01 JP JP2204101A patent/JP2873730B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013505102A (ja) * | 2010-08-20 | 2013-02-14 | ウォン チョン ボク | 腫瘍露出用施術装置 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0489051A (ja) | 1992-03-23 |
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| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
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