JP2867551B2 - 指紋読取装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 可動ガイドの移動に連動して同方向へ移動する読取手
段によって指紋を読み取ることができる指紋読取装置に
関し、 指紋像の回転や位置ずれを防止することができる指紋
読取装置を提供することを目的とし、 光源から導光部材上に押し当てた被検指を照明した光
の反射光を受光して被検指の指紋を読み取る読取装置で
あって、導光部材上に移動可能に設けられ、被検指の少
なくとも先端及び一側面が当接する形状に形成され、被
検指を押し当てた時に、被検指を押し当てた位置に応じ
て導光部材上を被検指の先端方向及び一側面方向に移動
するガイド部材と、ガイド部材の移動に連動して同方向
に移動し、ガイド部材が停止した位置で被検指の指紋を
読み取る読取手段とを備える構成とする。

〔産業上の利用分野〕

本発明は、指紋読取装置の読取方法に係り、特に可動
ガイドの移動に連動して同方向へ移動する読取手段によ
って指紋を読み取ることができる指紋読取装置に関する
ものである。

近来、コンピュータの普及に伴い、安全性（セキュリ
ティ）を如何に確保するかという点に世間の関心が高ま
っている。そこでコンピュータ室への入出や端末利用の
際に本人確認の手段として、これまで用いられてきたID
カードや暗証番号には安全性確保の面から多くの疑問が
提起されている。これに対して指紋は、「万人不同，終
生不変」という二大特徴を持つため、本人確認の最も有
力な手段と考えられ、指紋を用いた簡便な個人照合シス
テムに関して多くの研究開発が行われている。

このシステムにおける指紋照合装置では、読取ガイド
に指を押し当てた時に、指の太さがまちまちであり、細
い指では回転や位置ずれが多いので、指の太さが影響し
ない読取方法が望まれている。

〔従来の技術〕

第３図に指紋照合装置の要部ブロック図を示す。

図において、１は読取部,3はイメージバッファ,4は操
作パネル,5は登録指紋特徴辞書データファイル（以下辞
書データファイルという）,6は特徴抽出照合部,7は制御
部を示す。

読取部１は、後述する読取機構10に設けられ、指紋を
照射した光の反射光を受光する電荷結合素子（CCD）ら
成る受光センサ2a,受光センサ2aが受光して電気信号に
変換されたイメージデータをアナログ／ディジタル（A/
D）変換回路2b及び２値化回路2cで構成されている。

イメージバッファ３は読取部から送られた２値化され
たイメージデータを格納する。

操作パネル４は、指紋確認すべき個人の登録番号を入
力するテンキー40等を備えている。

辞書データファイル５は、予め登録された指紋の特徴
データが登録番号と対応させて記憶されたメモリであ
る。

特徴抽出照合部６は、操作パネル４から入力された登
録番号に基いて、辞書データファイル５から該当登録番
号の指紋の特徴データを抽出し、イメージバッファ３に
格納された指紋のイメージデータを読み出して、特徴を
順次照合して一致度を確認して合否を出力する。

制御部７は、上記各部を制御して、指紋の読み取り及
び照合を遂行させる。

また読取部の指を押し当てる読取ガイドについて、本
出願人は実願昭H01−055600号として出願しており、以
下にこれを説明する。

第４図の正面図に示すように、読取機構10は、ガラス
で透明平板に形成した導光板11aの上面に，例えば人差
指8aをガイドする読取ガイド12aが設けられ、導光板11a
の下方に読取ガイド12aの方向を照射する位置に、レー
ザ光源13aが配置され、導光板11aの図において右端下面
にホログラム14が設けられている。ホログラム14の下方
に対向して受光センサ2aが配置されている。

第５図に示すように、読取ガイド12aは、人差指8aの
先端から両側面にかけて馬蹄形に形成され、先端部は指
の爪の高さより低くなっている。

従ってレーザ光源13aが照射された導光板11aの面に人
差指8aを読取ガイド12aをガイドとして押し当てると、
指紋の凹凸の凹部を照射した光は、指とガラスの間に僅
かな空気層があるため、散乱光は空気からガラスへの入
射角と同じ角度で下の空気層へすべて抜けてしまい、凸
部を照射した散乱光中の臨界角以上で反射した光は、ガ
ラスと空気の界面で全反射を繰り返してホログラム14に
到達し、ホログラム14によって空気中に取り出されて受
光センサ2aに受光される。

このような構成及び機能を有するので、指紋照合を行
う時は、操作パネル４のテンキー40により登録番号を入
力し、人差指8aを読取ガイド12aをガイドとして導光板1
1a上に押し当てると、指紋のイメージデータが読み取ら
れて、A/D変換及び２値化されてイメージバッファ３に
格納される。

すると特徴抽出照合部６は入力された登録番号に基い
て、辞書データファイル５から該当する指紋の特徴デー
タを抽出し、イメージバッファ３の指紋のイメージデー
タを読み出して、順次特徴を照合して、所定の一致度に
達したものを合格とし、達しないものを不合格として夫
々出力する。判定が出力されたら人差指8aを外す。

例えば入室管理の場合には、出力された合格信号に基
いて、合格報知音が鳴ると共にドアーのロックが解放さ
れて入室することができる。また不合格信号に基いて、
不合格音が鳴るか、或いは無音のまま反応せず、入室が
できない。

〔発明が解決しようとする課題〕

上記従来方法によれば、読取ガイドに指を押し当てて
指紋を読み取る時に、指が細いと読取ガイドにガイドさ
れないので、指が左右に回転したり斜めになったりし
て、正確に指紋が読み取れず、指紋像が回転したり位置
ずれを生じて照合ができない場合がある。

従って正確な位置に押し当てる必要があるが、指が細
いと位置がずれるという問題点がある。

本発明は、指紋像の回転や位置ずれを防止することが
できる指紋読取装置を提供することを目的としている。

〔課題を解決するための手段〕

第１図は本発明の原理構成図である。図において、８
は被検指、11は導光部材、13は光源、 12は導光部材11上に移動可能に設けられ、被検指８の
少なくとも先端及び一側面が当接する形状に形成され、
導光部材11上に被検指８を押し当てた時に、被検指８を
押し当てた位置に応じて導光部材11上を被検指８の先端
方向及び一側面方向に移動するガイド部材、 ２はガイド部材12の移動に連動して同方向に移動し、
ガイド部材12が停止した位置で被検指８の指紋を読み取
る読取手段である。

従って被検指８を押し当てた位置に応じて移動して指
紋を読み取るように構成されている。

〔作用〕

導光部材11上のガイド部材12に沿って被検指８の少な
くとも先端と一側面を当てながら導光部材11に押し当て
ると、被検指８を押し当てた位置に応じてガイド部材12
が被検指８の先端の方向及び一側面の方向へ移動し、こ
れに連動して読取手段２が同方向に移動するので、ガイ
ド部材12が停止した位置で読取手段２が指紋を読み取る
ことにより、読み取った指紋像の回転や位置ずれを防止
することができる。

〔実施例〕

本発明の一実施例を第２図を参照して説明する。

第２図（ａ）及び（ｂ）は従来例で説明した指紋照合
装置に本発明を適用した読取機構10aの要部平面図及び
正面図を示す。

第２図の受光センサ2a,人差指8a,導光板11a,読取ガイ
ド12b,及びレーザ光源13aは、第１図の読取手段2,被検
指8,導光部材11,ガイド部材12,及び光源13に夫々対応し
ている。

第２図（ａ）に示すように、読取ガイド12bは、導光
板11a上に人差指8aの先端及び左側面に対応する面を有
する逆Ｌ字形に形成され、図において前後／左右（Ｘ−
Ｙ方向）に移動可能に設けられている。

第２図（ｂ）に示すように、読取ガイド12bの人差指8
aの先端が当接する辺の高さは爪より低く形成され、人
差指8aの側面に対応する辺の高さは側面が当たる高さに
形成されている。

また読取ガイド12bはレーザ光源13a,及び受光センサ2
aと共にフレーム９に連結されており、フレーム９はベ
ース15に複数のボール16を介してＸ−Ｙ方向に移動可能
に載置されている。読取ガイド12bは常態では図中実線
で示すホームポジション０の位置にある。

従ってレーザ光源13a及び受光センサ2aは読取ガイド1
2bの移動に連動して同方向に移動する。

ホログラム14aは受光センサ2aの移動に対応できる寸
法に形成されている。

このような構成を有するので、指紋を読み取る時に、
人差指8aの先端及び左側面を読取ガイド12bをガイドと
して導光板11a上に押し当てると、図（ａ）中２点鎖線
で示すように、人差指8aの太さに応じて読取ガイド12b
がホームポジション０からＸ−Ｙ方向に移動し、これに
つれてレーザ光源13a及び受光センサ2aも移動する。

読取ガイド12bが停止した位置で人差指8aの指紋が読
み取られる。即ち、読取ガイド12bとの相対的な位置が
変化しないので、人差指8aの太さによる指紋像の回転や
位置ずれなく読み取ることができる。

上記例では読取ガイド12bを逆Ｌ字形に形成した場合
を説明したが、人差指8aの少なくとも先端及び一側面が
当接する形状であれば良く、例えば人差指8aの先端及び
一側面に沿った湾曲形状としても良い。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明によれば、導光部材上に配
置された位置可動のガイド部材に被検指の少なくとも先
端及び一側面を当てながら被検指を導光部材上面に押し
当て、押し当てた位置に応じてガイド部材が移動し、こ
れに連動して同方向に移動する読取手段によって指紋を
読み取ることにより、指紋像の回転及び位置ずれを生じ
ることなく読み取ることができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の原理構成図、 第２図は本発明の実施例を示す構成図、 第３図は従来例の指紋照合装置を示すブロック図、 第４図は従来例の読取機構を示す正面図、 第５図は従来例の読取ガイドを示す斜視図である。 図において、２は読取手段、2aは受光センサ、８は被検
指、8aは人差指、11は導光部材、11aは導光板、12はガ
イド部材、12a,12bは読取ガイド、13は光源、13aはレー
ザ光源を示す。

フロントページの続き (72)発明者 新崎 卓 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−156294（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−159989（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−307586（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−45884（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−92984（ＪＰ，Ａ) 実開 昭63−199355（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) G06T 1/00,7/00

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】光源（13）から導光部材（11）上に押し当
   てられた被検指（８）を照明した光の反射光を受光して
   該被検指（８）の指紋を読み取る読取装置であって、 前記導光部材（11）上に移動可能に設けられ、前記被検
   指（８）の少なくとも先端及び一側面が当接する形状に
   形成され、該導光部材（11）上に該被検指（８）を押し
   当てた時に、該被検指（８）を押し当てた位置に応じて
   該導光部材（11）上を該被検指（８）の先端方向及び一
   側面方向に移動するガイド部材（12）と、 該ガイド部材（12）の移動に連動して同方向に移動し、
   該ガイド部材（12）が停止した位置で該被検指（８）の
   指紋を読み取る読取手段（２）とを備えることを特徴と
   する指紋読取装置。