JP2857723B2 - 経皮投与用パッチ製剤 - Google Patents

経皮投与用パッチ製剤

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JP2857723B2
JP2857723B2 JP7516654A JP51665495A JP2857723B2 JP 2857723 B2 JP2857723 B2 JP 2857723B2 JP 7516654 A JP7516654 A JP 7516654A JP 51665495 A JP51665495 A JP 51665495A JP 2857723 B2 JP2857723 B2 JP 2857723B2
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久 山口
浩幸 前田
義郎 上堀内
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Hisamitsu Pharmaceutical Co Inc
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Description

【発明の詳細な説明】
[技術分野] 本発明は、経皮適用の薬物治療の分野に関する。より
詳細には、患者に経皮より薬剤を投与するまでの期間、
薬剤の洩れおよび揮散を有効に抑えることにより、保存
中の安定性を維持し得る経皮投与用パッチ製剤に関す
る。 [背景技術] 近年、薬物を皮膚あるいは粘膜より投与する製剤が、
患者に薬物を投与する手段として重要視されるようにな
ってきた。患者の皮膚または粘膜より薬物を投与する製
剤は、患者への全身的なあらゆる部位に投与を可能に
し、長期間に渡って制御された一定の量を連続的に投与
することを可能にする。 薬物の経皮投与を可能にする製剤は、一般に薬剤が接
着剤層に分散されているマトリックス型と薬剤貯蔵層を
有するリザーバー型に分類される。現在よく知られてい
る典型的なマトリックス型経皮投与製剤としては、特開
昭57−59806号公報に記載されたようなものがあり、典
型的なリザーバー型経皮投与性剤としては、特公昭54−
16566号公報に記載されたようなものがある。リザーバ
ー型製剤においては、薬効成分を一定時間連続的に体内
に循環するような制御された量を投与する目的をもっ
て、予め設計された一定量の薬効成分、1種または2種
以上の溶媒、吸収促進剤、溶解剤、安定化剤、増粘剤等
が薬剤貯蔵層に封入されている。 しかしながら、従来のリザーバー型製剤の構造では、
薬物を患者に投与するまでの保存時に制御膜より薬物が
洩れるあるいは揮散して、患者に投与時には予め設定さ
れた薬剤量より減少してしまうことが起こり得る。これ
により、予め設定された量の薬効成分を連続的に全身投
与するという経皮投与製剤の目的を果たせなくなってし
まう。これら従来の経皮投与用パッチ製剤が抱える欠点
を解決するために、薬剤貯蔵層の上部および下部に溶媒
から保護するためのフィルムを設け、さらに種々の環境
因子から保護するためのフィルムにより薬剤貯蔵層を密
封し、使用時に離型性ライナーを引き剥すことにより薬
剤貯蔵層を露出させ使用する構造の製剤や、保存時はア
ルミニウム製ラミネートフィルムに薬剤貯蔵層が封入さ
れているが、使用前、ラミネートフィルムを取り除くこ
とによって保存中での安定性を高めようとする製造の製
剤等も開発されているが、いずれも構造が複雑であり、
問題を解決するに至っていない。 また、特開平2−1283号公報に記載されている経皮投
与製剤の例を図9に示す。このリザーバー型経皮投与製
剤においては、有効薬物透過面積の周囲を、第2の剥離
可能なヒートシール11を行なうことにより、保存中での
薬剤の漏れおよび揮散を防止することを特徴としてい
る。この剥離可能なヒートシール11は、剥離ライナー層
6と内側ライナー層9との間の接着力より弱いため、患
者が使用時に、内側ライナー層9は剥離ライナー層6と
共に除去され薬剤放出経路を形成する。この経皮投与製
剤においては、剥離可能なヒートシールの部分におい
て、完全に薬剤をリザーバー層に密封することができ
ず、保存中での薬剤の漏れおよび揮散を完全に防止する
に至っていない。なお、同図において、1は経皮投与用
パッチ製剤、2はバッキング層、4は薬剤貯蔵層、5は
感圧性接着剤、8は膜層、10は第1の剥離可能なヒート
シールをそれぞれ示す。以下の各図面においても、同一
の符号は同様のものを示す。 このような制御膜の下側に感圧性接着剤を有する従来
タイプの経皮投与用パッチ製剤においては、薬剤が制御
膜より経皮に到る時に接着剤層を通過するため薬剤と接
着剤との間に相互作用が生じ薬効成分の連続的で均一な
経皮投与に重大な影響を及ぼしたり、感圧性接着剤が劣
化したりすることが起こり得る。 [発明の開示] 本発明の目的は、これら従来の経皮投与用パッチ製剤
の持つ欠点を解決して、経皮より当初設計された量の薬
効成分を安定して連続的に全身的なあらゆる部位に投与
できる経皮投与用パッチ製剤を提供することにある。 本発明の他の目的は、患者に投与するまで当初設計さ
れた量の薬効成分を損なうことなく安定に保存できる経
皮投与用パッチ製剤を提供することにある。 本発明のさらなる目的は、感圧性接着剤による影響を
受けることなく薬効成分の経皮投与を可能にする経皮投
与用パッチ製剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
前記のこれらの目的は、切れ込みより所定の形状に破
ることが可能な保護フィルムを有する本発明の経皮投与
用パッチ製剤により達成される。 すなわち、本発明は、人体の皮膚または粘膜より薬剤
を投与するための経皮投与用パッチ製剤であって、 薬剤成分に対して非透過性のバッキング層、 該バッキング層中央部の下側に位置し、薬剤成分を
含有する薬剤貯蔵層、 該薬剤貯蔵層およびバッキング層周縁部の下側に位
置し、切れ込みを有する薬剤成分に対して非透過性の保
護フィルム、 該保護フィルムの下側に位置する感圧性接着剤層、 該感圧性接着剤層の下側に位置し、薬剤成分に対し
て非透過性で剥離可能な剥離ライナー層、 より構成される経皮投与用パッチ製剤にある。 以下、本発明を図面に基づいて具体的に説明する。図
1は、本発明の経皮投与用パッチ製剤の一例を示す断面
図であり、同図(a)は使用前の保存状態、同図(b)
は使用するための剥離ライナーを剥離した状態をそれぞ
れ示す。また、同図において、3は保護フィルム、7は
切れ込みを示す。 図1において、経皮投与パッチ製剤1の中の最上層に
位置するのは、バッキング層2である。このバッキング
層は、必要に応じて薬剤を入れて保持するための窪みを
有する。外側の形状および窪みの形状については特に限
定されるものではないが、一般的には円形あるいは楕円
形が使用される。 このバッキング層の材料は、薬剤貯蔵層中に封入され
る全ての薬剤に対して非透過性でなければならない。薬
効成分に対して非透過性であることが必要であり、具体
的にはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、
可塑化酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体等の可塑化酢酸
ビニル共重合体、ポリアミド(ナイロン)等のプラスチ
ックフィルム、セロファン、酢酸セルロース、エチルセ
ルロース等のセルロースフィルムが挙げられる。また、
これらのフィルムは、アルミニウム箔のラミネートやア
ルミニウム蒸着やセラミックコートしたものを使用する
ことも可能である。その形状は特に限定されないが、少
なくとも薬剤貯蔵層を抱持する形状であることが必要
で、例えばカップ状等が例示される。 図1に示されるように、このバッキング層2中央部の
下側には、薬効成分を含有する薬剤貯蔵層4が設けられ
ている。 この薬剤貯蔵層4中に含有する成分は、薬剤成分単独
でもよいし、薬効成分に溶媒、吸収促進剤、溶解剤、安
定化剤、増粘剤等が1種または2種以上加わった多成分
系の薬剤でもよい。また、薬剤は、薬剤貯蔵層中に溶液
状、分散液状、ゲル状、あるいは固形状にして封入され
る。これら各成分は必要に応じて必要な量封入される。 ここに用いられる薬剤成分としては、患者に貼付して
治療効果を上げたり予防効果を上げたりすることが可能
なあらゆる経皮吸収性薬剤を用いることが可能である
が、幾つかの具体例を挙げ以下に列挙する。 (a) ニトログリセリン、硝酸イソソルビド等の冠血
管拡張剤; (b) 塩酸クロニジン、ニフェジピン等の血圧降下
剤; (c) 塩酸モルヒネ、クエン酸フェンタニールのよう
な麻薬性鎮痛剤; (d) ケトプロフェン、インドメタシン、ケトロラ
ク、ロキソプロフェン、テニダップ、塩酸ブプレノルフ
ィン等の消炎鎮痛剤; (e) 硫酸イソプロテレノール、硫酸サルブタモー
ル、塩酸ツロブテロール等の気管支拡張剤; (f) プロピオン酸テストステロン、フルオキシメス
テロン等の男性ホルモン; (g) 安息香酸エストラジオール、エチニルエストラ
ジオール、エストリオール等の卵胞ホルモン; (h) プロゲステロン、ノルエチステロン、レボノル
ゲストレル等の黄体ホルモン; (i) クロモグリク酸ナトリウム、アゼラスチン、フ
マル酸ケトチフェン等の抗アレルギー剤; (j) 塩酸エペリゾン、アフロクアロン等の筋弛緩
剤; (k) ジフェンヒドラミン、d1−マレイン酸クロルフ
ェニラミン等の抗ヒスタミン剤; (l) チオペンタールナトリウム、塩酸ケタミン等の
全身麻酔剤; (m) リン酸コデイン、塩酸エフェドリン等の鎮咳去
痰剤; (n) 塩酸ジフェニドール、メシル酸ベタヒスチン等
の鎮暈剤; (o) ニコチン等の禁煙補助剤; 前述した経皮吸収性薬剤は、必要に応じて2種類以上
併用することも可能である。また、これらの薬剤は必要
に応じてエステル体に誘導された化合物、アミド体に誘
導された化合物、アセタール体に誘導された化合物、あ
るいは医学的に許容される無機塩、有機塩の形態でもっ
て薬剤貯蔵層中に封入することも可能である。 なお、これらの誘導体および塩からなる薬剤は、体内
酵素や体内でのpH変化等の作用を受けて活性体に変換さ
れる。薬剤貯蔵層中に含数させる薬剤量は予め設定され
た有効な血中濃度を有効な時間得られるように個々の薬
剤言に決定され。パッチの大きさおよび薬効表面積もそ
れに応じて決定される。 薬剤貯蔵層中には、通常0〜40重量%の範囲でエタノ
ールまたはエタノール−水からなる溶媒が基剤として用
いられる。これらの基剤に、通常40重量%以下の範囲で
前記列記したような薬剤が加えられる。さらに、酢酸セ
ルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセル
ロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビ
ニルアルコール、ポリビニルピロリドン、アクリル酸、
カルボキシメチルセルロースナトリウム、ステアリルア
ルコール等の増粘剤、クロタミトン、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール、ジメチルスルホキシド、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルラウ
リルアミド、イソソルビトール、オリーブ油、ヒマシ
油、スクワレン、ラノリン等の溶解剤または溶解補助
剤、ホスフアジド酸誘導体、レシチン、セファリン、ポ
リアルキレングリコール等の乳化剤、ラウリン酸メチ
ル、カプリル酸メチル、エイゾン、オレイン酸、1−メ
ントール、リモネン、ハッカ油等の吸収促進剤、グリセ
リンモノオレイン酸、グリセリンモノラウレート、ソル
ビタンモノラウレート等の刺激低減剤等の種々の添加剤
を加えることが可能である。これらの添加剤は、薬剤毎
に最も最適と思われる種類および濃度が、治療上有益で
あり薬理学的に許容されると認められる範囲において決
定される。 図1に示されるように、この薬剤貯蔵層4およびバッ
キング層2周縁部の下側には、切れ込みを有する薬剤成
分に対して非透過性の保護フィルム3が設けられてい
る。この保護フィルムは、患者に適用するまでの保存中
の前記薬剤貯蔵層4中からの薬剤の洩れおよび揮散を防
止するためのものである。 保護フィルム3は、薬剤貯蔵層中に含有される全ての
成分に対して非透過性でなければならず、またバッキン
グ層2とヒートシール可能なものが望ましい。このよう
な非透過性の保護フィルムの材料としては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、可塑化酢酸ビニル
−塩化ビニル共重合体等の可塑化酢酸ビニル共重合体、
ポリアミド等のプラスチックフィルム、セロファン、酢
酸セルロース、エチルセルロース等のセルロースフィル
ムフィルムが挙げられる。また、これらのフィルムに、
アルミニウム箔のラミネートを施したり、アルミニウム
蒸着を施したり、セラミックコートして、バリアー性を
増加させたフィルムを用いることも可能である。これら
のフィルム材料のうち、好ましくはいずれの面方向にも
裂け難いフィルムである。 この保護フィルム3は、図1に示されるように、切れ
込み7を有し所定の形状に破れることが必要である。こ
の保護フィルムの切れ込み7は、薬剤貯蔵層4およびバ
ッキング層2周縁部側に設けても、感圧接着剤層5側に
設けてもよい。 この保護フィルム3の一例を示す平面図および断面図
を図2(a)および(b)に示す。図2に示されるよう
に、保護フィルム3の厚みの途中までダイカット刃を用
いてカットし、切れ込み7が設けられている。この際、
切れ込みとして貫通された箇所があってはならない。こ
の保護フィルム3は単層または2種以上を積層したいず
れでもよいが、例えば図2に示されるようなように31お
よび32より構成されるラミネートフィルムを用い、31側
より切れ込みを入れて、保護フィルムとする。この際、
32のフィルムは通常膜およびバッキングフィルムとヒー
トシール可能な材料が用いられる。 図3(a)および(b)は本発明に用いられる保護フ
ィルムの第2の例を示す平面図および断面図であり、同
図に示されるように、切れ込み7としてミシン目71を採
用している。このミシン目71もダイカット等によって容
易にカットできる。 図4(a)および(b)は本発明に用いられる保護フ
ィルムの第3の例を示す平面図および断面図であり、同
図に示されるように、切れ込み7としてミシン目71を採
用していることに加えて、剥離開始を容易にするための
縦スリット72を加えることも可能である。 この保護フィルム3は、患者に経皮投与用パッチ製剤
を適用するまでの保存中の薬剤貯蔵層4からの薬剤の揮
散および洩れを防ぎ、患者に適用する前に、前記切れ込
み7より所定の形状に破れ、薬剤放出経路を形成する物
である。この保護フィルム3と前記パッキング層2周縁
部との接着方法は限定されるものではないが、一般的に
は剥離不可能で長期的な接着が可能なヒートシールが好
ましい。 図2に示されるように、この保護フィルム3の下面全
体に感圧性接着剤層5が設けられる。ここで使用する接
着剤は、経皮投与用パッチ製剤を周縁部分で患者の皮膚
もしくは粘膜の表面に保持することができ、剥離ライナ
ー層を剥離する際に保護フィルムを切れ込みより破るに
充分な接着力を持ち、皮膚学的および粘膜学的に許容さ
れる接着剤であれば任意に使用可能であるが、幾つかの
例を挙げれば以下のような接着剤が使用される。 例えばポリ−2−エチルヘキシルアクリレートのよう
なアクリル系接着剤、ポリブチルメタクリレートのよう
なメタクリル系接着剤、ポリジメチルシロキサンのよう
なシリコーン系接着剤、ポリイソプレンゴム、ポリイソ
ブチレンゴム、ポリブタジエンゴム、天然ゴムのような
ゴム系接着剤、セルロース誘導体、天然ゴム等である。 また、図1のように、感圧性接着剤層5の下側に剥離
ライナー層6が位置する。この剥離ライナー層6は、経
皮投与用パッチ製剤下面全体を覆っており、必要に応じ
て剥離用の摘み部を備えることも可能である。この剥離
ライナー層を構成する材料は、薬剤に対して非透過性で
あることが必要であり、具体的には上記したバッキング
層を構成するプラスチックフィルム、セルロースフィル
ム等が挙げられる。 本発明では、図1(b)のように、剥離ライナー層6
を引き剥すことによって、切れ込み7により囲まれた部
分の保護フィルム層3は切れ込みより破れて除去され、
その周縁部は経皮投与用パッチ製剤にそのまま残存す
る。従って、患者に貼付時には保護フィルム3下の感圧
性接着剤層5は、周縁部分にのみ残存し薬剤が経皮に放
出する際の放出経路には残存しない。これにより薬剤と
感圧性接着剤は相互に悪影響を及ぼすことなく薬剤の経
皮への放出を可能にする。 図5は、本発明の経皮投与用パッチ製剤1の第2の例
を示す断面図であり、同図において、8は膜層を示す。 この図5の経皮投与用パッチ製剤1においては、図1
と異なることは、図1の構成に加え、パッキング層2周
縁部および薬剤貯蔵層4と保護フィルム3の間に、膜層
8を有する。膜の空隙率および細孔の大きさは、各薬剤
毎にその制御目的に応じて任意に定めることができる。
パッキング層2と膜層8と保護フィルム3の接着方法
は、限定するものではないが、一般的には剥離不可能で
長期の接着が可能なヒートシールが好ましい。 このような膜層8を形成する材料としては、一般的に
は前記バッキング層2と接着可能な薬剤透過性樹脂が用
いられ、例えば以下に列挙するような材料が使用され
る。 ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、
ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポ
リアミド、ポリイミド、ポリアクリロニトリル、ポリス
チレン誘導体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレ
ン−ポリビニルアルコール共重合体、フッ素樹脂、アク
リル樹脂、エポキシ樹脂等のプラスチックフィルム、セ
ルロース等のセルロースフィルム、発泡ポリイソプレン
ゴム等の多孔質ゴムシート等が挙げられる。 図6は、本発明の経皮投与用パッチ製剤1の第3の例
を示す断面図であり、同図において、6aは非離型処理
部、6bは離型処理部を示す。 この図6の経皮投与用パッチ製剤1は、図1に示され
る製剤の剥離ライナー層6の感圧接着剤層5と接する面
の一部(6b)を離型処理したものである。 すなわち、剥離ライナー層6は、保護フィルム3の破
れ除去される部分に対応する部分に対応する感圧接着剤
層5と接する面6aは離形処理されておらず、感圧性接着
剤と接し、剥離される面6bは離型処理を施したものであ
る。従って、切れ込みにより所定の形状に破れる部分の
感圧接着剤層5と剥離ライナー層6の接着力が増大し、
他の周縁部分の感圧接着剤層5と剥離ライナー層6との
接着力が弱くなる。このことにより切れ込みより所定の
形状に引き剥されることを容易にする。この離型処理と
しては、シリコーン処理またはフルオロカーボン処理等
が挙げられる。 図7は、本発明の経皮投与用パッチ製剤1の第4の例
を示す断面図であり、同図において、61は第1の剥離ラ
イナー層、62は第2の剥離ライナー層をそれぞれ示す。 この図7では、剥離ライナー層を2層とし、離形処理
されていない第2の剥離ライナー層(フィルム)62の上
に保護フィルムの破れ除去される部分と同等か若しくは
僅かに小さい大きさの部分が打ち抜かれ、かつ接着剤層
と接する面6bが離型処理が施されたフィルムを積層した
薬剤非透過性の第1の剥離ライナー層(フィルム)61を
使用する。このことにより切れ込みより所定の形状に引
き剥されることを容易にする。 この本発明の経皮投与用パッチ製剤の形状は、特に限
定されないが、少なくとも薬剤貯蔵層中から有効に薬剤
成分が人体の皮膚または粘膜に投与されることが必要で
ある。また、この経皮投与パッチ製剤の薬剤成分が人体
の皮膚または粘膜に投与される有効面積、すなわち薬剤
貯蔵層下面の面積は放出されなければならない薬剤量に
依存する。治療的な用量を与えるために好適な有効面積
は2〜30cm2、さらに好ましくは3〜10cm2である。一
方、この経皮投与用パッチ製剤が人体の皮膚または粘膜
に接する全体の面積、すなわち、剥離ライナー層により
保護フィルム等を引き剥す前の接着剤層の面積は良好な
付着性を得るために、通常、有効面積の1.5〜2.0倍程度
必要である。従って、全体の面積は好ましくは5〜60cm
2、さらに好ましくは7.5〜30cm2である。 このような本発明の経皮投与用パッチ製剤では、保護
フィルムが所定の形状に破れ、患者に経皮投与用パッチ
製剤を貼付する時には、感圧性接着剤層は周縁部にのみ
残存し、薬剤が経皮に放出する際の放出経路には存在し
ない。これにより、薬剤と接着剤が相互に悪影響を及ぼ
すことなく薬剤の経皮への放出を可能にする。また、患
者に適用するまでの保存中に薬剤貯蔵層中の薬剤の各成
分が感圧性接着剤層に移行して、所定の薬剤量を減少し
たり感圧性接着剤が劣化したりすることが防止される。 また、本発明の経皮投与用パッチ製剤においては、切
れ込みを有する保護フィルムにより、保存中での薬剤の
薬剤貯蔵層からの漏れおよび揮散を防止するる。この保
護フィルムは、保存中においては、有効薬剤透過表面積
の周囲において、剥離不可能なヒートシールがされてい
るため、薬剤を薬剤貯蔵層に完全に密封することが可能
である。また、患者が使用時には、保護フィルムと剥離
ライナーとの接着力により、切れ込みより破れ、薬剤放
出経路を作成する。 [図面の簡単な説明] 図1は、本発明の経皮投与用パッチ製剤の一例を示す
断面図であり、同図(a)は使用前の保存状態、(b)
は使用するための剥離ライナーを剥離した状態をそれぞ
れ示す。 図2は、本発明に用いられる保護フィルムの一例を示
す平面図および断面図である。 図3は、本発明に用いられる保護フィルムの第2の例
を示す平面図および断面図である。 図4は、本発明に用いられる保護フィルムの第3の例
を示す平面図および断面図である。 図5は、本発明の経皮投与用パッチ製剤の第2の例を
示す断面図である。 図6は、本発明の経皮投与用パッチ製剤の第3の例を
示す断面図である。 図7は、本発明の経皮投与用パッチ製剤の第4の例を
示す断面図である。 図8は、従来の経皮投与用パッチ製剤の一例を示す断
面図である。 図9は、従来の経皮投与用パッチ製剤の他の例を示す
断面図である。 図10は、薬物残存性試験における薬剤貯蔵層中の薬物
残存率の経時変化を示すグラフ。 [発明を実施するための最良形態] 以下の実施例は、本発明をさらに例示するものであ
り、本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1 図7に記載されるような経皮投与用パッチ製剤1を以
下のようにして製造した。 市販のアクリル系粘着剤(綜研化学社製、商品名:SK
ダイン 1259)100重量部に、硬化剤(綜研化学社製、
商品名:L−45)3重量部を添加し、よく撹拌してアクリ
ル系粘着剤を調製した。 厚さ36μmのポリエチレンテレフタレートフィルム
に、上記のように調製したアクリル系粘着剤を厚さ4mil
で塗工し、90℃で10分間加熱した。さらに、露出面側に
シリコーン離型処理を施した厚さ36μmのポリエチレン
テレフタレートフィルムを5cm2の楕円形に打ち抜き、第
1の剥離ライナー層61とした。この第1の剥離ライナー
層61に第2の剥離ライナー層(ポリエチレンテレフタレ
ートフィルム)62に積層し、剥離ライナー層6を得た。
この剥離ライナー層6上に、上記のように調製したアク
リル系粘着剤を厚さ4milで塗工し、90℃で10分間加熱し
て、感圧性接着剤層5を得た。 別に、厚さ50μmのポリエチレンとポリエチレンテレ
フタレートの複合樹脂フィルムを5cmの楕円形に打ち抜
いた後、打ち抜いたフィルムと打ち抜かれた回りのフィ
ルムを同時に、厚さ20μmのポリエチレンフィルムにヒ
ートシールして保護フィルム3を得た。膜8は、厚さ50
μmのポリエチレン多孔質膜(孔径0.25μm、空孔率78
%)を使用した。 薬剤層4中は、次のように調製されたゲルを注入し
た。すなわち、pH6.8のリン酸塩緩衝液8.6gに、グリセ
リン5.0gを加えよく撹拌し、さらに、カルボキシメチル
セルロースナトリウム0.7g、エタノール6.1g、予め溶解
させておいたラウリルアルコール0.1g、グリセリンモノ
オレート0.6g、ソルビタンモノラウレート0.2gを加え、
よく撹拌した。さらに、塩酸ツロブテールを0.6gを加え
よく撹拌して、得られたゲルをシリンジで薬剤層中に0.
5ml注入した。バッキング層2は、厚さ50μmのポリエ
チレンとポリエチレンテレフタレートの複合フィルムを
カップ状に成型して使用した。 剥離ライナー層6の打ち抜き部分と保護フィルム3の
切れ込み部分を合わせた後、バッキング層2と膜8と保
護フィルム3を同時に薬剤層4の周縁部分についてヒー
トシールし、縦56mm、横45mmの楕円形に打ち抜き経皮投
与用パッチ製剤を得た。 実施例2 図2に記載したような切れ込み7を有する保護フィル
ム3を用いた経皮投与用パッチ製剤を以下のようにして
作製した。 市販のアクリル系粘着剤(綜研化学社製、商品名:SK
ダイン 1259)100重量部に硬化剤(綜研化学社製、商
品名:L−45)3重量部を添加し、よく撹拌してアクリル
系粘着剤を調製した。 5cm2の円形の部分のみ部分的にシリコーン離型処理さ
れていない厚さ125μmの剥離ライナー層(ポリエチレ
ンテレフタレートフィルム)6に、上記のように調製し
たアクリル系粘着剤を厚さ4milで塗工し、90℃で10分間
加熱して、感圧性接着剤層5を得た。 厚さ70μmのセロファン/アルミニウム箔/ポリエチ
レンの複合フィルムに5cm2の円形に刃先を鈍くした厚さ
0.8mmの打ち抜き刃を用いて、打ち抜き機により切れ込
み7を入れ保護フィルム3を得た。膜8は、厚さ50μm
のポリエチレン多孔質膜(孔径0.25μm、空孔率78%)
を使用した。 薬剤層4の中には、次のように調製されたゲルを注入
した。すなわち、pH6.8のリン酸塩緩衝液8.5gにクエン
酸フェンタニール0.4gを加え、さらに、エタノール4.8
g、グリセリン5g、ラウリルアルコール0.1g、グリセリ
ンモノオレート酸0.5g、ソルビタンモノラウレート0.2
g、カルボキシメチルセルロースナトリウム0.8gをそれ
ぞれ加え、良く撹拌した後、シリンジで薬剤層中に0.5m
l注入した。 バッキング層2は、厚さ50μmのポリエチレンとポリ
エチレンテレフタレートの複合フィルムをカップ状に成
型して使用した。剥離ライナー層6のシリコーン離型処
理されていない5cm2円形部分と切れ込み含分を合わせた
後、バッキング層2と膜8と保護フィルム3を同時に薬
剤層4の周縁部分についてヒートシールし、直径45mmの
円形に打ち抜き経皮投与用パッチ製剤を得た。 実施例3 図3に記載したような切れ込み(ミシン目71)を有す
る保護フィルムを用いた経皮投与用パッチ製剤を、以下
のようにして作製した。 厚さ70μmのナイロン/直鎖状低密度ポリエチレンの
複合フィルム31に角度11.25度毎に幅0.3mmのスリット部
を持ち、厚さ0.7mmで直径25.23mmの円形打ち抜き刃を用
いて、打ち抜き機によりミシン目71を入れた。さらに、
厚さ20μmのポリエチレン32とミシン目の入った複合フ
ィルム31の直鎖状低密度ポリエチレン側を、130℃、3
秒、6kg/cm2の条件により熱接着した。 薬剤層4の中には、次のように調製されたゲルを注入
した。すなわち、pH4.0に調製したリン酸塩緩衝液8.7g
に塩酸ブプレンノルフィン0.2g加え、よく撹拌した後、
エタノール4.8g、ポリエチレングリコール5g、ラウリル
アルコール0.1g、グリセリンモノオレイン酸0.6g、ソル
ビタンモノラウレート0.2g、ヒドロキシロピルメチルセ
ルロース0.6gをそれぞれ加えよく撹拌した後、シリンジ
で薬剤層中に0.5ml注入した。 以下の方法は、実施例2と同様にして、経皮投与用パ
ッチ製剤を得た。 実施例4 図3に記載したような切れ込み(ミシン目71)を有す
る保護フィルム3を用いた経皮投与用パッチ製剤は、以
下のようにして作製した。 保護フィルム3は、12μmのポリエチレンテレフタレ
ートと30μmの直鎖状低密度ポリエチレンのラミネーシ
ョンフィルムに、5゜毎に0.1mmのスリットの入った直
径25.23mmの円形打ち抜き刃により、ミシン目71を入れ
たフィルム31と、15μmのポリエチレンフィルム32をド
ライラミネーション法により、ラミネーションして得
た。 以下の方法は、実施例3と同様にして経皮投与用パッ
チ製剤を得た。 実施例5 図3に記載したような切れ込み(ミシン目71)を有す
る保護フィルムを3用いた経皮投与用パッチ製剤は、以
下のようにして作製した。 保護フィルム3は、50μmの高密度ポリエチレン製の
クロスラミネーションフィルムに、5゜毎に0.1mmのス
リットの入った直径25.23mmの円形打ち抜き刃により、
ミシン目71を入れたフィルム31と、15μmのポリエチレ
ンフィルム31をドライラミネーション法により、ラミネ
ーションして得た。 以下の方法は、実施例3と同様にして経皮投与用パッ
チ製剤を得た。 実施例6 図4に記載した縦スリット72およびミシン目71の入っ
た保護フィルム3を用いた経皮吸収製剤を、以下のよう
にして作製した。 厚さ70μmのナイロン/直鎖状低密度ポリエチレンの
複合フィルムに角度10度ごとに0.3mmの幅のスリット部
を持ち、1箇所のスリット部から5度の角度の位置に、
1mmのスリットを持つ厚さ0.7mmの円形打ち抜き刃を用い
て、打ち抜き機により縦のスリット72およびミシン目71
を入れた。さらに、厚さ20μmのポリエチレン32とミシ
ン目と縦スリットの入った複合フィルム31を、130℃、
3秒、6kg/cm2の条件により熱接着した。 薬剤層4の中には、次のように調製されたゲルを注入
した。すなわち、pH6.8のリン酸塩緩衝液9.4gに、レボ
ノルゲストレル24mgを加えてよく撹拌し、エタノール4.
8g、ポリエチレングリコール5g、ミリスチルアルコール
0.2g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース0.6gをそれ
ぞれ加えてシリンジで薬剤層中に0.5ml注入した。 以下の方法は、実施例2と同様にして、経皮投与用パ
ッチ製剤を得る。 比較例1 図8に示すような経皮投与用パッチ製剤を、以下のよ
うにして作製した。 剥離ライナー層6として、表面がシリコーン離型処理
された36μmでポリエチレンテレフタレートフィルムを
使用し、その上に実施例1で調製したアクリル系粘着剤
を4milの厚みで塗工した。さらに、90℃で10分間加熱し
て、感圧性接着剤層5を得た。膜8は、実施例1で使用
した厚さ50μmのポリエチレン多孔膜(孔系0.25μm、
空孔率78%)を使用した。 薬剤層4中には、実施例1で調製したゲルを0.5mlシ
リンジで注入した。 バッキングフィルム2は、厚さ50μmのポリエチレン
とポリエチレンテレフタレートフィルムの複合フィルム
をカップ状に成型して使用する。 バッキング層2と膜8をヒートシールした後、縦56m
m、横45mmの楕円形に打ち抜き経皮投与用パッチ製剤を
得た。 比較例2 図9に示すような経皮投与用パッチ製剤を、以下のよ
うにして作製した。 市販のアクリル系粘着剤(モンサント社製、商品名:G
ELVA 788)85重量部と(モンサント社製、商品名:GELV
A 737)15重量部を加え、よく撹拌してアクリル系粘着
剤を調製した。 剥離ライナー層6として表面がシリコーン処理された
厚さ5milのポリエステルフィルムを使用し、シリコーン
離型処理された側に、上記のように調製した粘着剤を厚
さ3milで塗工した。さらに、90℃で10分間加熱して、感
圧性接着剤層5を得た。 内側ライナー層9には、厚さ4milのポリエステルとエ
チレンビニルアセテート複合フィルムを縦38mm、横27mm
に打ち抜きポリエステルを粘着剤側にして使用した。 膜8は、実施例1で使用した厚さ50μmのポリエチレ
ン多孔質膜(孔径0.25μm、空孔率78%)を使用した。
薬剤層中には、実施例1で調製したゲルを0.5mlシリン
ジで注入した。 バッキング層2は、実施例1で使用した厚さ50μmの
ポリエチレンとポリエチレンテレフタレートの複合フィ
ルムを、カップ状に成型して使用した。 バッキング層2と膜8および内側ライナー層9を、薬
剤層の周縁部分についてヒートシールした後、縦56mm、
横45mmの楕円形に打ち抜き経皮投与用パッチ製剤を得
た。 試験例1 薬物残存性試験 実施例1、比較例1〜2により作製した製剤を、それ
ぞれアルミニウムとポリエチレンの複合フィルムの外袋
に入れ、ヒートシールし、60℃中に保存して、薬剤貯蔵
層中の薬物残存率を測定した結果を図10に示す。付10の
結果から、実施例1に示される本発明の経皮投与用パッ
チ製剤は、比較例1〜2に示される従来の経皮投与用パ
ッチ製剤と比較して、薬剤の漏れおよび揮散を十分に抑
制することが確認された。 [産業上の利用性] 以上説明したように、本発明の経皮投与用パッチ製剤
は、薬剤の漏れおよび揮散を十分に抑制するため、経皮
より当初設計された量の薬効成分を安定して連続的に全
身投与が可能である。また、患者に投与するまで当初設
計された量の薬剤を損なうことなく安定に保存できる。
また、感圧性接着剤による影響を受けることなく薬効成
分の経皮投与ができる。 このような優れた特徴を有する本発明の経皮投与用パ
ッチ製剤は、経皮吸収性薬剤を含有させた経皮投与用パ
ッチ製剤として、人体皮膚または粘膜に貼付することに
より目的とする優れた治療効果をいかんなく発揮し、医
薬産業上大変有用な医薬製剤である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−1283(JP,A) 特開 平1−170476(JP,A) 特表 平4−506062(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 9/70 A61M 37/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】人体の皮膚または粘膜より薬剤を投与する
    ための経皮投与用パッチ製剤であって、 薬剤成分に対して非透過性のバッキング層、 該バッキング層中央部の下側に位置し、薬剤成分を
    含有する薬剤貯蔵層、 該薬剤貯蔵層およびバッキング層周縁部の下側に位
    置し、切れ込みを有する薬剤成分に対して非透過性の保
    護フィルム、 該保護フィルムの下側に位置する感圧性接着剤層、 該感圧性接着剤層の下側に位置し、薬剤成分に対し
    て非透過性で剥離可能な剥離ライナー層、 より構成されることを特徴とする経皮投与用パッチ製
    剤。
  2. 【請求項2】前記バッキング層周縁部および薬剤貯蔵層
    と保護フィルムの間に、膜層を有する請求項1に記載の
    経皮投与用パッチ製剤。
  3. 【請求項3】前記薬剤成分が、経皮吸収性を有する請求
    項1または2に記載の経皮投与用パッチ製剤。
  4. 【請求項4】前記剥離ライナー層が、保護フィルムの破
    れ除去される部分に対応する部分のみ離形処理すること
    なく、他の周縁部が離形処理されている請求項1または
    2に記載の経皮投与用パッチ製剤。
  5. 【請求項5】前記保護フィルムが、所定の形状のミシン
    目を有するフィルムとシール可能なフィルムよりなるラ
    ミネーションフィルムであることを特徴とする請求項1
    または2に記載の経皮投与用パッチ製剤。
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