JP2854475B2 - 高精度3軸磁力計を用いた地下電磁誘導探査法 - Google Patents
高精度3軸磁力計を用いた地下電磁誘導探査法Info
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Description
磁力計を用いた地下電磁誘導探査法による地下亀裂確認
法に関する。
分磁力計を用いた坑井内電磁誘導探査法が知られてい
る。この探査には、一本の坑井(モノホール)に発信
器、受信器を吊り下ろし、発信器から可聴周波数帯域の
電磁波を発射し、地下における反射波を受信器で補足
し、これを解析して地下構造を確認する方法(いわば、
「モノホールタンデム型探査」とでも称される。)や、
一本の坑井(モノホール)に受信機を吊り下ろす一方、
数十メートルないし数百メートル四方の発信アンテナを
複数個地表に配置し、各々の地表からの可聴周波数帯域
の電磁波を、前記モノホール内の受信器で補足し、この
受信信号を解析して、地下構造を解析する方法(いわ
ば、「モノホール坑内型探査」とでも称する。)、また
は、一本の坑井(モノホール)に受信器を配置する一
方、これとは別途に地表に受信器をそれぞれ配置し、さ
らに、この坑井内に電解質溶液(電解質トレーサ)を投
入し、自然磁場または外界からの電磁波によって生じる
可聴周波数帯域を利用し、坑井内の受信器の磁場変動
と、該受信器と地表に配置した前記受信器とのコヒーレ
ンシーをとり、その結果を解析する方法(いわば、「モ
ノホールトレーサ型探査」とでもいう。)、あるいは、
近接する二本の坑井のそれぞれに可聴周波数帯域の電磁
波を発射し、それを受信する受信器を備え、地下を透過
する電磁波を解析する方法(いわば、「クロスホール電
磁誘導法」とでも称する。)等の地下亀裂確認法が知ら
れている。
電磁誘導探査法に用いられるこの種の磁力計に関して
は、1nTオーダーの精度のものであり、石油、地熱等
の深部探査に用いるためには、十分なものではなかっ
た。
径3.5インチのツール内部に格納できる単軸型の小型
コイル単体の感度を向上させ、SN比に強い水平磁場磁
力計とすると共に、複数のコイルをアレイ式に連結し、
全体としての感度を向上させ、SN比の強い水平磁場磁
力計を改良し、この改良に係る3軸磁力計(以下、「タ
ンデム型3軸磁力計」という。)を用いて、前記モノホ
ール型およびクロスホール型探査法において、地下電磁
誘導探査を実施して、高精度に地下構造の解析を行うこ
ととした。
において、上記アレイ式水平磁場センサを用いたX、Y
成分磁力計については、上記アレイ式垂直磁力計を挟ん
で上下に2組のアレイ式水平磁力計を配置し、X、Y成
分磁力計のクロスカップリングを改善し、また、Z成分
垂直磁力計を上記のようにアレイ式垂直磁力計とするこ
とにより垂直磁力計単体の感度、SN比を向上させると
共に、これらの配置構成を通じて、3成分磁力計全体の
クロスカップリング、感度、ノイズレベルを調整して、
3軸磁力計の感度を向上させ、SN比を上げ、これによ
って、上記モノホール型およびクロスホール型地下電磁
誘導探査を高精度に実施できるようにしたものである。
ンダクションコイル(以下、「コイルエレメント」と称
する。)を水平方向に直交する方向X軸方向、Y軸方向
に交互に組合せて配列した3軸磁力計を用いて、それぞ
れモノホールおよびクロスホールにおいて、高精度な地
下電磁誘導探査を可能としたものである。
タを伝送するに際し、最良の伝送方式を選定すると共
に、地表からツールへ制御命令を送信する際の送信方式
に関し、マルチプレクシング(信号多重化)のため総合
したチャンネル数を確保できるようにし、また、これに
伴う坑井内電子装置において、同期検波回路、アナログ
/デジタル変換器、制御用マイクロプロセッサを適宜適
切なものとした。
メントを水平方向に直交するX軸方向およびY軸方向に
交互に複数組合せたアレイ式とし、水平コイルの感度を
高めると共に、これら複数の水平コイルと垂直コイルの
相互干渉によるノイズ増加を防止するために、垂直磁力
計を挟んで上下対称に、X軸成分、Y軸成分の和を得る
ようにした3軸磁力計を用いて、高精度な地下電磁誘導
探査を可能ならしめ、さらに、3軸磁力計からの信号を
伝送する伝送系の同期検波回路、アナログ/デジタル変
換器、制御用マイクロプロセッサについて、適宜、適切
なものを組み込み使用し、坑井内で検出した測定データ
の減衰を少なくして、高精度に地表に伝送し、地下電磁
誘導探査を高精度に行わしめ、地下の亀裂確認を容易な
らしめるというものである。
探査法の実施例を図面により説明する。
用した貯留層モニタリングの「クロスホール型地下トレ
ーサ電磁誘導探査法」を行った。
現象を扱う場合、地下流体の移動に伴い、地下の物性値
(この場合、比抵抗)に何らかの変化が生じた場合が、
物理探査法が最も意味を有する。したがって、最も効果
的に地下の比抵抗を変化させる方法は、人工的に地下と
異なる比抵抗をもつ流体を地下に注入する方法である。
トレーサを用いて、上記クロスホール配置の調査井間に
これを注入した。
ール型地下トレーサ電磁誘導探査法」を示すもので、高
精度3軸磁力計を備えた受信器80、81を吊り下ろす
二本の坑井82、83と、電解質溶液84を注入する注
入坑井85の坑井配置からなり、該注入坑85から、電
解質溶液を地下流体86に注入し、その流動現象の補足
を試みる概念図である。
2、83のそれぞれに可聴周波数帯域の電磁波を発射
し、それを受信する高精度3軸磁力計を備えた受信器8
0、81により、地下を透過する電磁波を解析するとい
うものである。すなわち、信号の発信源(発振コイル)
(図示外)と受信点(3軸磁力計)80、81の位置関
係を段階的に変化させて計測する測定方式(移動ソース
方式)である。
は、図1に示すようなクロスホール配置により、地表に
発信源を配置して所定の測定を行った。なお、この実施
例に使用したセンサとしては、後述の高精度3軸磁力計
を用いた。
電磁誘導により生じる2次場は、注入前と注入後の測定
電磁場の差として表わされるため、異常体の検出のため
には、この差が注入前の電磁場応答の大きさと比較し
て、測定装置に対して十分検出可能な大きさであること
が必要となる。
発信源を降下させる別の坑井87を用いて計測するた
め、図2に示すようなモデルを用いた。このモデルで
は、電解質溶液を注入する別途の坑井(図2では図示せ
ず)を設けて、この坑井から、電解質溶液を地下流体8
9に注入し、その流動現象の補足を試みた。
00mの2本の垂直坑井87、88のうちの片側87に
降下した垂直磁場ダイポール(VMD)90をソースと
して、もう一方の垂直坑井88において受信器91によ
り3成分の磁場を測定した。また、検出する異常体すな
わち電解質溶液(電解トレーサ)の比抵抗を1Ω・mと
し、両垂直坑井87、88の中間の深度(500m)の
地下流体89に注入されているとし、さらに、該電解質
溶液は、均質な母岩(50Ω・m)中で水平に広がり、
厚さ1m×横50m×縦50mの矩形状に滞留するもの
とし、VMDソース90の発生する磁場モーメントは、
3000A・m2として、周波数領域1〜1×105Hz
を計測計算を行った。
のレシーバ側の垂直磁場(2次場)の大きさ[nT]を
周波数と測定深度に対する分布を図3に示す。図中の縦
軸は、レシーバ深度[m]を、横軸は、周期[sec]
を示す。また、図3の上の分布図は2次磁場の同相成分
を、下の分布図は2次磁場の離相成分を示す。
値を周波数に対してプロットしたものを図4に示す。さ
らに、図4上に地表電磁探査に用いる可聴周波数領域用
誘導磁力計(米国EMI社製型番BFー6)のノイズス
ペクトル密度[nT√Hz]を重ねた。ここで、コント
ロールソース方式の電磁誘導法においてソースの位相が
既知であれば、信号系は周期関数とみなせるため、フー
リエ変換はデルタ関数として扱える。この場合、磁力計
のノイズレベルに周波数依存性はなくなり、ノイズスペ
クトル密度と計算結果は直接比較できる。
[Hz]付近では、検出される2次磁場の大きさは、磁
力計のノイズレベルに比較して十分に大きく検出可能な
ことがわかる。
を検討するため、同じ計算結果での1次磁場に対する2
次磁場の比[%]を周波数に対してプロットしたものを
図5に示す。図5においては、高周波数側は、スキン深
度に達しており、数値の意味がないため、この図には示
していない。この図5から知り得るように、100[H
z]付近より低周波数側では、この分解能が数%以下と
なり、徐々に測定が困難になることが知り得る。また、
もし、電解トレーサたる電解質溶液により誘導される2
次磁場を1次磁場から分解する上での分解能の限界を5
%と仮定すると、このモデル条件では、300[Hz]
から数1000[Hz]の範囲での測定ができることが
知り得る。
め、次のようなモデルを用いてイメージ解析を行った。
このため、佐々木(1990)によるモデル計算を用い
たインバージョン技術方法を採用した。数値計算プログ
ラムとしては、Newmanet al.(1986)
による水平多層中の3次元比抵抗異常体の時間領域電磁
応答を扱う計算プログラムを周波数領域に展開したEM
3D(Newmanand Pellerin, 19
90)を基本にして、これにインバージョンアルゴリズ
ムを組み込んだ均一空間ないの矩形状比抵抗異常体を扱
うプログラムで、解法は積分法によるものを用いた(Z
hou(1990)による計算プログラムSHEET
S)。また、インバージョンの手法としては、Cons
table(1990)によるOccam’sインバー
ジョンの方法による収束を試みた。
坑口が200[m]離れた2本の垂直坑井(深度100
0[m])93、94の片側93にVMDソース95を
配置し、もう一方の垂直坑井94の3軸磁場を計測す
る。
の比抵抗異常体を中心にX軸、Y軸両方向に十文字状に
配置したときの、ソース坑93のVMDソース95は、
100、300、500、700、900[m]のそれ
ぞれの深度に単独に配置して、レシーバ坑94の0〜1
000[m]間100[m]毎に3軸磁場を計測するも
のとした。
〜300[m]):100[Ω・m]、中間層(300
〜800[m]):50[Ω・m]、基盤層(800
[m]〜):500[Ω・m]]の中間層内に注入され
た電解質トレーサによる矩形状の比抵抗異常体(厚さ1
0[m]×横80[m]×縦80[m])のモデルとし
た。
図6に示すように、この比抵抗異常体を中心とした横1
60[m]×縦160[m]の範囲を横8個×縦8個の
立方体セル(厚さ10[m]×横20[m]×縦20
[m])に分割してある。
バの組み合わせを図7に示す。なお、坑井配置その他は
図6と同じであるので符号は省略する。また、モデルパ
ラメータを表1に示す。
な比抵抗をもつ80[m]×80[m]×10[m]の
立方体)に対して行った。コンバージョンテストに用い
た計算値は、2つのクロスホール、3つの周波数、5つ
のソース深度、10個のレシーバ点における3成分磁場
(2次磁場)である。その結果を図8に示す。図8の上
側が、理論モデルによるものである。そして、図8の下
側の図が、高精度3軸磁力計を使用した場合の図6に示
す測定計算結果である。
スホール型地下トレーサ電磁誘導探査の実施例を示した
が、これは、一本の坑井(モノホール)に受信器を配置
する一方、これとは別途に地表に受信器をそれぞれ配置
し、さらに、この坑井内に電解質溶液(電解質トレー
サ)を投入し、自然磁場または外界からの電磁波によっ
て生じる可聴周波数帯域を利用し、坑井内の受信器の磁
場変動と、該受信器と地表に配置した前記受信器とのコ
ヒーレンシーをとり、その結果を解析して、地下構造を
解析するようにした「モノホール型地下トレーサ電磁誘
導探査」であってもよいものである。
ては、地下トレーサとして電解質溶液を地下に注入し
て、かつ、近接する二本の坑井の一方に可聴周波数帯域
の電磁波を発射し、他方の坑井に、それを受信する受信
器を備え、地下を透過する電磁波を解析する「クロスホ
ール型地下電磁誘導探査法」を行ったが、これは、一本
の坑井(モノホール)に発信器および前記高精度な3軸
磁力計よりなる受信器を吊り下ろし、発信器から可聴周
波数帯域の電磁波を発射し、地下における反射波を受信
器で補足し、これを解析する「モノホールタンデム型電
磁誘導探査法」としても、よいものであり、また、地下
トレーサとしての電解質溶液の注入がなくても、後述の
高精度3軸磁力計を用いて地下構造の解析を行うことが
できるものである。
しめる使用周波数として、可聴周波数帯域(数Hz〜数
万Hz)を使用し、測定方式として、周波数領域におけ
る(マルチ周波数)を使用し、測定センサとして、後述
の3軸磁力計を使用することとする。
坑井(モノホール)に高精度の3軸磁力計を配置した受
信機を吊り下ろす一方、数十メートル四方の発信アンテ
ナを地表に配置し、この地表からの可聴周波数帯域の電
磁波を、前記モノホール内の受信器で補足するようにし
た「モノホール坑内型地下電磁誘導探査」も地下構造の
解析として検討できる。この場合も、前述したように地
下トレーサとしての電解質溶液を地下に注入してもよい
が、該電解質溶液に注入を行わなくても高精度な地下構
造の解析が可能となるものである。
力計について説明する。図9は、3軸磁力計の実施例の
全体概略断面図であり、中心に直径25mmφ、長さ4
57mmの外径寸法を有し、μメタルコア11、11,
180回巻回された単一パイ巻き線(コイル)12、フ
ィードバック巻き線13からなる垂直磁力計が配置さ
れ、これら1組の単一パイ巻き線12およびフィードバ
ック巻き線13の両端には、仕切板14が、介在され
て、全体として、16個の単一パイ巻き線(コイル)1
2およびフィードバック巻き線13と、17個の仕切板
14から構成される垂直磁力計部2と、その両端にコア
3、#33AWG GAGE(0.2mmφ)の導線を
5000回巻いた主巻き線(メインコイル)4、フィー
ドバック巻き線(コイル)5、テフロンコイル端6、静
電シールド7、巻き線ターミナル8、巻き線端9、およ
び該主巻き線4、その他を前記コア3に係止するセット
ねじ10からなる二組のアレイ式水平磁力計用コイルエ
レメント1をそれぞれ両端に10個、合計20個、それ
ぞれ直交して配置し、全体として、全長1575mm長
の長さに構成したものである。
は、地上との伝達ケーブルの接続用メイン出力コネクタ
15が配置され、それぞれ前記水平磁力計用エレメント
1の全体および垂直磁力計部2と接続され、それぞれ計
測された水平、垂直のX、Y、Zの各方向の磁場成分を
地上装置へ伝達する。
前記アレイ式水平磁力計用コイルエレメント1が、複数
集合配置されて、上部水平磁力計用コイルエレメント部
100または下部水平磁力計用コイルエレメント部20
0を構成する。
100または下部水平磁力計用コイルエレメント部20
0の具体的配置は、該3軸磁力計が坑井内に吊り下げら
れたときに、X方向、Y方向の水平2方向の磁場成分の
測定が可能なように、互いに直交して配置構成される。
すなわち、各X軸方向に配列されたX軸アレイエレメン
トX1、X2、X3、X4、X5は、電気的には、それぞれ
直列に接続され、各Y軸方向に配列されるY軸アレイエ
レメントY1、Y2、Y3、Y4、Y5は、それぞれ、X軸
と直交する方向に配列され、かつ、これらのY軸アレイ
エレメントY1、Y2、Y3、Y4、Y5は、電気的に直列
に接続されている。
レイ式3軸磁力計の電気的接続構成を説明する。
びY成分の測定が可能なものであり、その電気的接続構
成は、図11ないし図13に示される。
結線概略図であり、X、Yの直交する二種類の水平直交
配列からなる水平配列センサX1、X2およびY1、Y
2と、垂直センサZを含む全センサシステムの結線図で
ある。
成する二重アレイ式センサは、固有のフィードバック巻
線5を有する各コイルエレメント1からなり、これらの
巻線5は、並列に接続されている。すなわち、X1およ
びY1は、共通のシールド線を有し、該受信システム
は、一または二のコネクタに連なり、各々が、一つのユ
ニットとして組み込まれている三つの構成からなる。
1は、受信ユニットの下部に設けられる直交した二種類
のアレイ式水平センサ1、1からなる下部水平磁力計用
コイルエレメント200であり、それぞれA、Bの各メ
インコイルおよびA、Bの各フィードバックコイルから
なり、それぞれコイルの開始端(START端)、同終
端(END端)およびシールド端(SHIELD端)に
接続されたコネクタ端子21を有する。
1、Y1のうち、X1のBMAINは、Hx1のメインコイ
ルの出力端子であり、Y1のAFEEDは、Hy1のフィ
ードバックコイルの出力端子である。
ードバックコイルの出力端子であり、Y1のAMAIN
は、Hy1フィードバックコイルの出力端子である。
レイ式水平センサ1、1は、コネクタ20を介して、結
合シールド線31、32、33、34に接続される。
ント部200と並列して前記垂直センサ部2が配置され
る。
インコイル出力Hzを出力する一種類のCメインコイル
(CMAIN)および同垂直Z方向の一種類のフィード
バックコイルの出力Hzを出力する同Cフィードバック
コイル(CFEED)のそれぞれの開放端、終端および
シールド端が、それぞれ前記下部水平磁力計用コイルエ
レメント部200に接続された結合シールド線31、3
2、33、34と共にコネクタ21に接続される。
ルド線35、36、37、38、39、40に接続さ
れ、また、この結合シールド線35、36、37、3
8、39、40と並列に上部水平磁力計用コイルエレメ
ント部100の二種類の直交するD、Eの各コイルのメ
インコイルおよびフィードバックコイルが接続されてい
る。
水平磁力計用コイルエレメント部100は、下部水平磁
力計用コイルエレメント部200と同様にX2、Y2は、
受信ユニットの上部に設けられる直交した二組のアレイ
式水平センサ1、1からなる上部水平磁力計用コイルエ
レメント100であり、それぞれD、Eの各メインコイ
ルおよびD、Eの各フィードバックコイルからなり、そ
れぞれコイルの開始端(START端)、同終端(EN
D端)およびシールド端(SHIELD端)を有する。
X2、Y2のうち、X2のEMAINは、Hx2のメインコ
イルの出力端子であり、Y2のDFEEDは、Hy2のフ
ィードバックコイルの出力端子であり、同様に、X2の
EFEEDは、Hx2のフィードバックコイルの出力端子
であり、Y2のDMAINは、Hy2フィードバックコイ
ルの出力端子である。
端(START端)、同終端(END端)およびシール
ド端(SHIELD端)および前記コネクタ21に接続
された結合シールド線25、36、37、38、39、
40は、シールド端を共通にし、接地される。
メントコイルの出力トータルは、接続用メイン出力コネ
クタ15を介して、同軸ケーブル41〜50からなる検
層ケーブル60で地上装置に接続される。
各10個のエレメントからなる直交する二つの水平アレ
イ式センサからなり(図9参照)、前記二つのアレイ式
センサは、センサの物理的大きさを最小にするため、互
いに網目状にを形成され、各コイルエレメント1は、直
交するアレイ式水平磁力計用コイルエレメント1の間で
の静電クロスカップリングを防止するため、シールド線
で結線された静電遮蔽7で遮蔽される。
レメント1の巻線から終段ののコネクタへ連なる結線
は、接地ループが生じないように、特殊な手段で遮蔽さ
れ、これは、全ての遮蔽を開放された一端で開放するこ
とによってなされ、単一のコネクタ内の結合が、この最
初のセクションの終端が終端となるように構成される。
み、最初のセクションからの全結線が、センサ表面を走
行する遮蔽ケーブル手段によって受信機本体の先端に向
って延びる構成を有する。第2のセクションは、最初の
二つの水平アレイ式センサと垂直センサの結合からなる
コネクタで接続される構成からなる。
ションが行ったと同じように二つの直交するアレイセン
サからなり、全ての5つのセンサに接続されるコネクタ
で終わりとなる。
完全に遮蔽される。
3つの受信システムからなる受信機ケース本体は、ポリ
カーボネイトプラスチック材質からなり、この材質の物
は、温度変化に対する高い寸法安定性を示し、容易に機
械仕上げができ、また、透明であるので、組立に際し、
配線検査を可能にする。
るこれらの増幅器の回路図は図12および図13に示さ
れる。
センサが、正しく測定可能なように若干の変更が加えら
れている以外は、前記標準BF6に使用されたものであ
る。
れる水平センサユニットの増幅回路図であり、図13
は、同水平センサユニットの増幅回路図である。
その垂直センサユニットの増幅回路図は、同じ形のもの
を使用した。すなわち、メインコイルからの出力は、オ
ペアンプOPA111に入力され、DC TRIMによ
り、バイアス調整の下で第1段の増幅がされる。
56で第2段の増幅がされ、その結果が計算結果信号と
共にキャリブレーション用シグナル入力端子に接続され
たフィードバックコイルに帰還され(図11では、CF
EEDとして表されている。)、それと共に、もう一方
の第2段増幅の出力は、ゲイン調整の後、アンプLT1
012によってさらに増幅されて出力され、検層ケーブ
ル60を通じて地上に送られる。
D、Eの各メインコイルからのXおよびYの直交する水
平二方向の水平磁場成分Hx1〜HxnおよびHy1〜Hynの
出力は、図12の増幅回路同様、オペアンプOPA11
1に入力され、DC TRIMのバイアス調整の下で第
1段目の増幅がされ、第1段の増幅がされた後は、図1
2の増幅回路と同様にアンプLM356で第2段の増幅
がされ、その結果が、図12の回路と同様に、キャリブ
レーション用シグナル入力端子に接続された各フィード
バックコイルに帰還され(同様に、図11では、A F
EED、B FEED、D FEED、E FEEDと
して表されている。)、それと共に、もう一方の第2段
目の増幅アンプ(LM365)の出力は、ゲイン調整の
後、アンプLT1012によってさらに増幅されて、各
エレメントコイルのトータルの水平二方向成分として出
力され、検層ケーブル60を通じて地上に送られる。
のような特徴を有する。
ると、均一磁界の自然対数の√2の要素によって感度が
上昇し、この構成の水平センサは、受信システムの中心
で中心を持つことになり、したがって、垂直センサの中
心と一致することになる。
ので、送信磁界の水平勾配もまた計測することができ
る。
直1方向)について、水平磁場磁力計、すなわち、内径
3.5インチのツール内部に格納できる単軸型の小型コ
イル単体の感度を向上し、SN比に強い水平磁場磁力計
とすると共に、複数の上記コイルをアレイ式に連結した
全体の感度を向上させ、連結した全体においてもSN比
の強い水平磁場磁力計となる。
いて、坑井内の検層システムから地表までのデータ伝送
系の改善のために、その検討を行った。
伝送方式は、周波数領域を扱うため、データ伝送系、特
に、磁力計と地上を結ぶ検層ケーブルにおける信号の減
衰を考慮して、坑井内で信号を増幅して地表まで時系列
データとして伝送する(アナログ転送)か、あるいは坑
井内でデータ処理を行い、周波数に対するスペクトルで
伝送する(デジタル転送)かを決定した。
いてデータを送信する。したがって、検層ケーブルの伝
送特性を知ることは、データの送信レート(周波数)を
決定する上で重要である。
した場合、坑井内で測定データを増幅・数値化(デジタ
ル化)した上で、検層ケーブルを通じて地表に伝送する
ことが精度向上の上から望ましい。
転送を採用することとして坑井内の電子回路構成を選定
した。
定器内部で増幅・デジタル化して地表に送信するため
に、信号のマルチプレクシング(信号多重化)をするこ
とが好ましい。
測定される磁場データとそれ以外に送信する情報は下記
のとおりである。
マルチプレクサは、16チャンネルである。
データを追加した場合の予備と考えて、16チャンネル
のマルチプレクシングを行えるように構成した。
ために、坑井内装置に同期検波回路とアナログ/デジタ
ル変換器・制御用マイクロプロセッサを使用した。
Detection, S.D.)については、MF
Tによる人工交流磁場の変動を計測できる、3軸成分各
成分から同期検波装置で測定信号の振幅と位相が求めら
れるものでなければならないから、その構成は、次のよ
うなものでなければならない。
同相成分(1次磁場と同位相になる成分)と離相成分
(1次磁場と90゜の位相差をもつ成分)に分けて考え
ることができ、本実施例装置では、1次磁場(信号源)
の周波数と位相が既知である点を利用して、周波数と位
相が既知の信号の振幅を測定するロックイン増幅器(l
ockーin amplifer)の1種を用いて、信
号を同相成分と離相成分に分離して測定する方式を採用
した。
増幅)と位相敏感検波器(ヘテロダイン変換)を組合せ
て用いる。
幅器を用いてヘテロダイン変換した後に時定数の長い低
域通過フィルタを通すことにより微弱信号を検出する。
式で示すと、入力信号Asin(ωt+э)(Aは、振
幅、ωは角速度、эは、位相)に対して、同周期のコサ
イン波を掛合わせて、次式で表される。
うな低域通過フィルタを通すことで、次式のように表す
ことができる。
離できる。
を掛け合わせて、次式により表すことができる。
低域通過フィルタを通すことにより、その結果は次式で
表される。
できる。
信電子装置を構成し直す等の再検討を行い、10Hzよ
りさらに低い周波数領域での伝送を検討した。
期検知モードは使用せずに、高解像度のアナログからデ
ジタルコンバータを用いてデータ採取が可能であった。
変更もハードウエアに加えることなく、単に受信ソフト
ウエアを変更することによって時間領域や周波数領域機
器として機能する構成を容易に変更し、加えて、矩形波
や、三角波、正弦波、疑似乱数的二値信号のような使用
される種々の伝送波形全てのサンプルされた時点をソフ
トウエアで実行することにより、積み重ねられる多くの
柔軟な結果を通して、従来から連続してサンプリングさ
れたものを使用することに対し、それに追加できるとい
うメリットがある。
消費の受信電子装置部品であり、低電力消費は、この機
器の高温度型の発熱を最小にするのに、最良のものと認
められる。
処理に変更することは、受信電子装置の多くの再設計に
必須のものである。
にかかる地下電磁探査方法によれば、外径3.5インチ
のツール内部に格納できる単軸型の小型コイル単体の感
度を向上させ、SN比に強い水平磁場磁力計とすると共
に、複数のコイルをアレイ式に連結し、全体としての感
度を向上させ、SN比の強い水平磁場磁力計を改良し、
この改良に係る3軸磁力計(以下、「タンデム型3軸磁
力計」という。)を用いて、前記モノホ−ル型およびク
ロスホ−ル型探査法において、地下電磁誘導探査を実施
して、可聴周波数帯域の磁場変化を捕捉させるようにし
たので、遠方100mから1000mに達する領域まで
も、高精度に地下構造の解析を行うことができ、また、
全長3インチの複数の単軸インダクションコイル(以
下、「コイルエレメント」と称する。)を水平方向に直
交する方向X軸方向、Y軸方向に交互に組合せて配列し
た3軸磁力計を用いて、それぞれモノホ−ルおよびクロ
スホ−ルにおいて、高精度な地下電磁誘導探査を可能に
することができる。
X、Y成分磁力計において、上記アレイ式垂直磁力計を
挟んで上下に2組のアレイ式水平磁力計を配置し、X、
Y成分磁力計のクロスカップリングを改善し、また、Z
成分垂直磁力計を上記のようにアレイ式垂直磁力計とす
ることにより垂直磁力計単体の感度、SN比を向上させ
ると共に、これらの配置構成を通じて、3成分磁力計全
体のクロスカップリング、感度、ノイズレベルを調整し
て、3軸磁力計の感度を向上させ、SN比を上げ、これ
によって、上記モノホール型およびクロスホール型地下
電磁誘導探査を高精度に実施できるようにしたので、石
油、地熱等の深部探査を十分に行うことができる。
径3.5インチのツール内部に格納できる単軸型の小型
コイル単体を、その感度を向上させ、SN比に強い水平
磁場磁力計ユニットとして構成すると共に、上記コイル
エレメントをアレイ式に複数個連結し、全体としてもコ
イル感度を向上させると共に、垂直磁力計についても、
感度を向上させ、SN比の大きい垂直磁力計を達成し、
さらに、この垂直磁力計を複数個と、また、前記水平コ
イルエレメントを複数個組み込んで、かつ、この複数個
からなる水平コイルエレメントを前記垂直磁力計の両端
に配置し、X、Y成分磁力計のクロスカップリングを調
整し、さらに、Z成分磁力計単体の感度、SN比を向上
させ、3成分磁力計全体のクロスカップリング、感度、
ノイズレベルを校正して、3軸磁力計全体として、感度
の向上、SN比が向上させた高感度、高精度なアレイ式
3軸磁力計(水平2方向、垂直1方向)を用いて、クロ
スホールまたはモノホール型電磁誘導探査法を実施でき
るので、極端に大きい、あるいは小さい異常値セルを作
ることなく、安定した収束性を示す地下解析を行うこと
ができる3軸磁力計を用いたので、クロスホール型地下
探査を始めとする種々の地下探査において、一通りの解
が自動的に得られることから、解析に錯誤が起こりにく
いという利点があり、従来にない優れた精度で地下トレ
ーサ探査やこれを用いない探査においても、高精度に地
下構造の解析を行うことができる。
からのデータ伝送装置において、坑井内検層プローブか
ら地表にデータを伝送するに際し、最良の伝送方式を選
定すると共に、地表からツールへ制御命令を送信する際
の送信方式に関し、マルチプレクシング(信号多重化)
のため総合したチャンネル数を確保できるようにし、ま
た、これに伴う坑井内電子装置の同期検波回路、アナロ
グ/デジタル変換器、制御用マイクロプロセッサを適宜
適切なものに構成したので、極めてデータ減衰の少ない
データ伝送系を達成することができ、クロスホール型地
下探査を始めとする種々の地下探査法において、優れた
効果を達成することができる。
型地下トレーサ電磁誘導探査法」を示す図である。
信源を降下させる別の坑井87を用いて計測するための
モデル図である。
場合のレシーバ側の垂直磁場(2次場)の大きさ[n
T]を周波数と測定深度に対する分布図である。
を周波数に対してプロットした図である。
を周波数に対してプロットした図である。
異常体を中心として横160[m]×縦160[m]の
範囲を横8個×縦8個の立方体セル分割して表わしたモ
デル図である。
の組み合わせ図である。
ョン結果図である。
体概略断面図である。
エレメント1が、複数集合配置されて構成される上部水
平磁力計用コイルエレメント部100または下部水平磁
力計用コイルエレメント部200の該略図である。
ンサの電気的接続構成図である。
センサユニットの増幅回路図である、
図である。
イによるトータル感度を測定するための試験装置概要図
である。
の例である。
生した磁場をソレノイドコイルにより測定してその測定
結果のキャリブレーションによって得た磁場10Hz〜
3000Hzの周波数帯域でアンプリチュードと位相の
特性図である。
のノイズレベル分布図である。
ある。
れた入力信号と伝達関数(V2/V1)をスペクトル分析
器を用いて測定した結果図である。
ある。
ネル マルチプレクサの構成概略図である。
形とCS5102コンバータの実測反応波形との比較図
である。
Claims (2)
- 【請求項1】 測定点に掘削された複数の坑井のうちの
一本の坑井(モノホ−ル)内から電解質を含んだ粒状体
(電解質トレ−サ)を投入して該坑井に開口した地下亀
裂に流入させ、この電解質トレーサに、前記1本の坑井
に近接して掘削された坑井内または前記受信器が吊り下
ろされた坑井と同じ坑井内に吊り下ろされ、あるいは、
該測定坑近辺の地表に配置された数十メートルないし数
百メートル四方の発信アンテナを有する発信器から可聴
周波数帯域の電磁波を発射し、これを、前記測定坑井内
に吊り下ろされる中心に配置されたμメタルコア、単一
パイ巻き線(コイル)、フィードバック巻き線からな
り、前記単一パイ巻き線と前記フィードバック巻き線の
1組の両端は、仕切板が、介在し、全体として、それぞ
れ16個の単一パイ巻き線(コイル)およびフィードバ
ック巻き線とで、全体として17個の仕切板から構成さ
れ垂直磁力計コイルエレメントと、その両端に配置され
たそれぞれ10組のコイルコア、主巻き線(メインコイ
ル)、フィードバック巻き線(コイル)、テフロンコイ
ル端、静電シールド、巻き線ターミナル、巻き線端、前
記主巻き線他を前記コイルコアに係止するセットねじと
からなるアレイ式水平コイルエレメントを有する3軸磁
力計を具備する受信器により捕捉し、その比抵抗変化を
検出することにより、地下亀裂状態を確認することを特
徴とする地下電磁誘導探査法。 - 【請求項2】 測定点に掘削された複数の坑井のうちの
一本の坑井(モノホ−ル)内から電解質を含んだ粒状体
(電解質トレ−サ)を投入して該坑井に開口した地下亀
裂に流入させ、この電解質トレーサが自然磁場または外
界からの電磁波によって生じる可聴周波数帯域の磁場変
動を捕捉させ、これを該坑井内に吊り下ろされる中心に
配置されたμメタルコア、単一パイ巻き線(コイル)、
フィードバック巻き線からなり、前記単一パイ巻き線と
前記フィードバック巻き線の1組の両端は、仕切板が、
介在し、全体として、それぞれ16個の単一パイ巻き線
(コイル)およびフィードバック巻き線とで、全体とし
て17個の仕切板から構成され垂直磁力計コイルエレメ
ントと、その両端に配置されたそれぞれ10組のコイル
コア、主巻き線(メインコイル)、フィードバック巻き
線(コイル)、テフロンコイル端、静電シールド、巻き
線ターミナル、巻き線端、前記主巻き線他を前記コイル
コアに係止するセットねじとからなるアレイ式水平コイ
ルエレメントを有する3軸磁力計を具備する受信器と、
この受信器と同一プローブ内に設けられた伝送装置およ
びこの受信器とは別途に地表に配置される受信器とによ
り、坑井内の受信器の可聴周波数帯域の磁場変動と地表
に配置した前記受信器とのコヒ−レンシ−をとることに
よって地下亀裂状態を確認する地下電磁誘導探査法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32117892A JP2854475B2 (ja) | 1992-11-05 | 1992-11-05 | 高精度3軸磁力計を用いた地下電磁誘導探査法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32117892A JP2854475B2 (ja) | 1992-11-05 | 1992-11-05 | 高精度3軸磁力計を用いた地下電磁誘導探査法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06186346A JPH06186346A (ja) | 1994-07-08 |
JP2854475B2 true JP2854475B2 (ja) | 1999-02-03 |
Family
ID=18129667
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32117892A Expired - Lifetime JP2854475B2 (ja) | 1992-11-05 | 1992-11-05 | 高精度3軸磁力計を用いた地下電磁誘導探査法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2854475B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110208865A (zh) * | 2019-07-08 | 2019-09-06 | 云南省地质环境监测院 | 一种碳酸盐岩地层中ct定位地下水富水地段的方法 |
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CN110926507A (zh) * | 2019-11-20 | 2020-03-27 | 武汉天喻信息产业股份有限公司 | 一种基于电磁感应监测设备偏转和位移的装置和方法 |
WO2021261193A1 (ja) * | 2020-06-24 | 2021-12-30 | 日置電機株式会社 | 電流測定部品、電流測定装置及び電流測定方法 |
CN111913225B (zh) * | 2020-08-14 | 2023-12-08 | 中国地质科学院地球物理地球化学勘查研究所 | 一种用于深井三分量磁测系统的设计方法 |
-
1992
- 1992-11-05 JP JP32117892A patent/JP2854475B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
物理探査学会「図解 物理探査」第3刷(平成4−6−1)p.76 |
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