JP2852797B2 - 繊維束入りポリマー線材を有するコンベヤ用フレキシブルシャフト - Google Patents

繊維束入りポリマー線材を有するコンベヤ用フレキシブルシャフト

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、主にガラス製やプラスチック製瓶などの容
器を搬送する装置に使用するコンベヤ用フレキシブルシ
ャフトに関するものである。
〔従来の技術〕
液体などの充填物を入れたガラス製、プラスチック製
瓶などの容器(以下、これらを単に容器と称する)の搬
送に、鋼索上に樹脂コーティングを施し、樹脂層上に鋼
などの金属製ワイヤを螺旋状に巻付けたシャフトが使用
されている。この種の構造を有するシャフトを用いる容
器搬送装置は、シャフトを一定間隔を置いて並列配置
し、シャフト間に容器を懸架し(通常は容器の首にある
鍔をシャフトに引っ掛ける)、シャフトを回転させるこ
とにより容器を搬送するように構成される。
当該装置は、容器輸送に用いられる通常のベルトコン
ベヤやローラコンベヤなどとは全く異なる搬送原理、即
ちシャフトと容器の首との接触摩擦によって容器を移動
させるものであり、通常のコンベヤよりも容器の位置決
めが精確で、製造工程ラインを自動化できると共に、装
置自体の構造も単純小型で、設備費用も安い。
ところで、上記シャフトは螺旋状巻きしたのが鋼製ワ
イヤであるため、ワイヤに接触する容器の首(鍔も含
む)がシャフトの高速回転により磨滅や損傷を受け易
い。特に、炭酸飲料を充填する容器では容器の傷に一層
注意しなければならない。
このため、鋼製ワイヤに代替して、プラスチック、ナ
イロンなどからなる加撚繊維束を芯体とし、この芯体上
にポリマーをコーティングした線材を用いることを、本
発明者は考えた。芯体入り線材は、表層は樹脂製である
ため、鋼製ワイヤに比べて容器の損耗の度合いが低くな
るという利点を有する。
〔発明が解決しようとする課題〕
前記芯体入りの線材は一般に、芯体を一定張力下で一
方向に送り出し、芯体の進行方向軸上に配置したダイス
から芯体上に溶融ポリマーを押出・被覆し、これを冷却
することにより製造される。しかし、冷却により溶融ポ
リマーが固化するに連れ、ポリマーの収縮率と芯体のそ
れが異なることに起因して芯体に座屈が生ずる。座屈の
生じた線材は、芯体が収縮した分だけ線材に張力が加わ
った時に伸長するという性質を有する。
上記搬送装置では、容器はシャフトの高速回転に伴い
発生する摺動摩擦により自転しながら移動するわけであ
るから、容器の通過時に線材には、その巻付ピッチを大
きくする方向の力(換言すれば線材の螺旋状間隔を拡げ
ようとする力)が繰り返し作用する。このような過酷な
条件下において、やがて線材は前記性質上伸長し、樹脂
層上で間延びして緩くなり、それに伴い線材の巻付ピッ
チが変化する。ピッチ乱れは容器の搬送速度を不定に
し、極端な場合には搬送不能になることもある。
従って、本発明の目的は、容器搬送によってもピッチ
乱れの生じないコンベヤ用フレキシブルシャフトを提供
することにある。
〔課題を解決するための手段〕
前記目的は、鋼索上に樹脂層を設けた可撓性ロッド上
に、座屈率が3.0%以下の繊維束からなる芯体を有する
ポリマーコーティング線材を螺旋状に巻付けたコンベヤ
用フレキシブルシャフトにより達成される。
ここに本発明において、座屈率はポリマー線材のポリ
マーを取り除き、芯体の抗張力の1/1000の力で芯体を緊
張させた時の長さLと線材のポリマー除去前の長さL0
の差の初期長さL0に対する比率で表す。即ち、座屈率ε
は、 の式より求めたものである。
本発明のシャフトは、線材中の芯体の座屈率が3.0%
以下であり、この数値の座屈率を有する線材は伸長が実
用上皆無に近い。これにより、容器搬送によって線材の
巻付ピッチは変化しなくなる。この特徴を備える線材を
得るには、特に限定はないが、次に述べる製法を用いる
のが最良である。即ち、繊維束からなる芯体を一定張力
下で一方向に送り、芯体の進行方向軸上に配置したダイ
スから芯体上に溶融ポリマーを押出・被覆し、押出物が
芯体の張力による内圧によって少なくとも膨張しなくな
る程度までダイスで押出物を一定形状に拘束しながら冷
却する製法である。
この製法は従来この種の線材の製法と類似するが、従
来法と大きく異なる点は、或る長さ(後記の如く溶融物
の種類や芯体の送出速度に依る)のダイスで押出物を一
定形状(通常は円柱形)に拘束しながら冷却することで
ある。押出物は拘束・冷却され、ダイスの出口に行くに
従いダイスとの接触部から芯体のある中心部に向かって
固化する。この固化状態は第3図から分かるように円錐
状を呈する。押出物がダイスから開放された時点では、
押出物は芯体の張力による内圧によって少なくとも膨張
しない程度まで冷却、固化されているため、これ以後、
押出物の中心部まで完全に硬化されて常温に達したとし
ても、芯体に応力は殆ど発生せず、座屈は極少に抑えら
れる。
しかして、線材の芯体となる繊維束の材料は、線材の
テンションメンバとして作用する限り特に限定があるわ
けではない。繊維束としては、例えば天然繊維〔(木
綿、亜麻、大麻、ココナツ繊維などの植物繊維)、(羊
毛、絹などの動物繊維)〕、半合成繊維(例えばアセテ
ートなど)、合成繊維〔例えばポリアミド繊維(例えば
ケブラー、6−ナイロンなど)、ポリエステル繊維(例
えばテトロンなど)、ポリアクリロニトリル系繊維(例
えばアクリル繊維、モダクリル繊維など)、ポリビニル
アルコール系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリ塩化ビ
ニリデン系繊維、ポリオレフィン繊維(例えばポリエチ
レン、ポリプロピレンなど)、ポリウレタン系繊維、無
機質の繊維(例えばガラス繊維、グラファイト繊維、ボ
ロンファイバ、各種金属繊維など)などが例示される。
この内、ケブラーは高強度、耐疲労性、耐熱性、低クリ
ープ性などの点で好適である。芯体は通常は多数本の繊
維を加撚したものを使用し、この繊維束の太さは芯体の
材質や線材の外径にも依るが、1,000〜15,000デニー
ル、好ましくは1,500〜9,000デニールで、繊維束に加撚
する本数は666〜10,000本、好ましくは1,000〜6,000本
である。
芯体上に被覆するコーティング材のポリマーは、ダイ
スによる溶融押出が可能なものであれば無機、有機を問
わず使用することができる。しかし、シャフトの用途で
ある容器搬送装置ではシャフトの回転により容器を搬送
することから、線材が直接接触する容器の首(鍔も含
む)が摩滅や損傷を受けないことが製品上又安全上重要
である。従って、ポリマーは耐摩耗性、可撓性、ころが
り性、滑り性などが良好で、且つ動摩擦係数が小さいこ
とが好ましい。かかるポリマーとしては、例えば、ポリ
オレフィンないしはポリアルキレン〔例えば各種ポリエ
チレン、就中超高分子量ポリエチレンまたはそれをベー
スとする射出成形性の改善されたもの、例えば市販品と
してはリュブマー(三井石油化学工業(株)製、ポリプ
ロピレンなど〕、ポリエーテル(例えばポリアセター
ル、ポリフェニレンエーテルなど)、ポリアミド(例え
ば6−ナイロン、6,6ナイロン、11−ナイロンなど)、
フッ素樹脂(例えばポリテトラフルオロエチレン、テト
ラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエー
テル共重合体など)、ポリエステル(例えばポリエチレ
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなど)
などが例示される。
次に、上記線材の製法について更に詳しく説明する。
第3図及び第4図は製法原理を説明するための縦断面図
である。繊維束からなる芯体1は矢印方向の一定張力T
が加えられながら定速で矢印方向に送り出される。溶融
ポリマー2′はダイス3を経て芯体1上に押出・被覆さ
れ、芯体1の進行と共にダイス3の出口方向へ移動す
る。ダイス3は通常の溶融物理押出用ダイスとは異な
り、一定径の円筒状長尺部分3aを有し、押出物は長尺部
分3aに拘束されながら冷却される。溶融ポリマー2′は
長尺部分3aとの接触部から固化し始め、芯体1のある中
心部に向かって固化が円錐状に進行する。ダイスによる
溶融ポリマーの拘束は、押出物が芯体の張力Tによる内
圧によって膨張しなくなる程度まで行われる。従って、
円筒状長尺部分3aは押出物を開放しても芯体に座屈が生
じない程度の長さを有することが肝要である。なお第3
図において、溶融ポリマー2′が中心部まで硬化する位
置をA、硬化ポリマー2が内部まで常温になる位置を
B、ダイスの出口の位置をCとし、溶融ポリマー2′が
一定径に拘束される開始位置からC点までの距離(即
ち、ダイスの円筒状長尺部分3aの長さ)をl1、A−B間
の距離をl2、溶融ポリマー2′が一定径に拘束される開
始位置からA点までの距離をl3と表すことにする。
溶融押出物が円筒状長尺部分3aを離脱しても、内圧に
より押出物が膨張しない程度まで押出物をダイスで拘束
する距離、即ち長尺部分3aの長さl1は、溶融させるポリ
マーの種類、芯体の送出速度などにより異なる。押出物
が膨張しなければA点は第3図のl1≧l3のように長尺部
分3a内に存在する必要はなく、第4図に示す如く長尺部
分3aの外側に位置する場合(l1<l3)も許容される。勿
論、l1≧l2+l3の場合、即ち長尺部分3a内で押出物が固
化し始めて常温になるまで拘束されれば、押出物と芯体
に相互に圧縮・引張りの応力が存在することは殆ど認め
られず、座屈防止からは最も好ましい態様となる。
しかしてl1<l3の場合に、どの程度まで押出物を拘束
するかが重要となるわけであるが、これは先述したよう
にポリマーの種類、芯体の送出速度によって相違する。
ここで一応の試算値が得られる式を示すと、第4図のC
点における線材が単純に薄肉円筒と考え、C点での押出
物が受ける内圧p、線材の外径d0、未固化押出物の径
d′、C点での固化肉厚部の平均速度における引張応力
σとすると次式が与えられる。
又、C点での固化部の肉厚tは次式で示される。
これらの式、を用い、ポリマーとしてリュブマー
の例を示すと、C点での温度が70℃の場合にσ≒160kg/
cm2であり、その時の内圧p=50kg/cm2、d0=0.45cmと
すれば、式、よりt=0.07cm(0.7mm)が求まる。
この0.7mmは、押出物が長尺部分3aから開放された時に
固化部の肉厚が0.7mm以上あれば内圧pによっても押出
物が膨張せず、芯体に座屈が実質上発生しない概算値と
なる。従って、長尺部分3aの長さl1は、芯体の送出速度
などを勘案した上でC点での固化部の肉厚が0.7mm以上
になるように調節することが肝要である。
上記の如く溶融押出物をダイスで拘束する間に芯体に
加える張力Tは、一般にこの種の流体物が呈する挙動で
は押出された溶融物は外側から芯体のある中心部に向か
って固化し始め、固化が中心部まで及んだところから押
出物が常温になるまでの区間で座屈の殆どが発生するこ
とが分かっているから、A−B間の距離l2内の座屈を延
伸させるに足る力であればよい。これにより、得られる
線材は理論上応力且つ座屈がほぼ0に近いものとなる。
この時の力よりも小さい張力であれば座屈発生の程度が
高くなるが、芯体の材質による引張強度及び送出速度に
適合する張力を芯体に加えるのが好ましい。
線材の生産性を高めるには生産ラインスピード(具体
的に言えば芯体の送出速度)を大きくすればよいが、こ
の時はそれに応じて芯体の張力Tを大きくしなければな
らず、張力Tが大きくなれば内圧pも大きくなる。その
結果、溶融ポリマーの冷却時間はポリマーの種類により
一定であるから、A点及びB点が共に芯体の進行方向
(第3図の左側)に移行し、A−B間の距離l2も大きく
なり、必然的に長尺部分3aの長さl1も大となる。l2=0
の場合、即ち押出物が中心部まで固化すると同時に常温
になる場合、応力及び座屈は理論的に発生しない条件に
あるが、要する強冷却は現実的でなく、実際にはA−B
間には或る程度の間隔(l2>0)が存する。勿論、理想
的には溶融物がダイスから押出された直後(l2=l3=0
の場合に相当)に瞬間冷却により常温になるのが好まし
いが、この場合は現実的に芯体速度が実質上0に等し
く、問題外である。
上記製法に用いるダイスには限定はなく、線材の溶融
押出技術に用いられる既知のダイスで十分である。本製
法ではこれらダイスの下流側に更に円筒状長尺部分を接
合したもの(米国特許第3,928,525号参照)を用いるの
が好ましい。
又、溶融押出物の冷却方法は特定されるものではな
く、円筒状長尺部分に循環水路を設けてもよいし、或い
は長尺部分を水中に浸漬してもよい。水中に浸漬する場
合は、長尺部分だけでなく当該部分から離れた線材まで
も水冷すれば冷却能がよく、効率の良い冷却法となる。
なお、円筒長尺部分における溶融ポリマーの流動性を
高めるために、例えばダイスと長尺部分との接合部分か
ら適当な潤滑剤、例えばグリコール、シリコン油などの
耐熱性に優れた液状潤滑剤を注入してもよい。かかる潤
滑剤は流体挙動がポリマーと異なるため、ポリマー中に
混入する潤滑剤は無視できる程の微量である。
本発明のフレキシブルシャフトは、回転によって撓ま
ず且つシャフトの一端から加えられる回転トルクを他端
まで十分に伝達するに足る剛性と、湾曲搬送路線に沿っ
て容易に布設できるような可撓性をも兼有することが重
要である。この両特性は可撓性ロッドを鋼索で構成する
ことで得られるが、鋼索材の選定に当たっては、次の事
に留意する。即ち、シャフトの用途である、第5〜7図
に示すような容器搬送装置では、シャフトをレール(一
般には本体部と本体部から突出する棚部とを有する)に
係止させた状態でシャフトを回転させるとシャフトがレ
ールから外れる恐れがあるので、通常はシャフトをレー
ルに吸着するための吸着手段をレールに設けてある。従
って、例えば吸着手段に磁石や磁性材料を用いる場合、
鋼索が磁力で吸引されるように、鋼索は、鋼鉄、ニッケ
ル、コバルト及びそれらの合金などの磁性金属からなる
数本(又は数十本)の素線(径は0.2〜2.0mm程度)を撚
り合わせたストランド上に更に数本のストランドを撚り
合わせた構造のものが好適である。この鋼索構造に関
し、ワイヤロープの撚り合わせ方である普通撚り、ラン
グ撚り、及び撚りの方向であるS撚り、Z撚りには特に
限定はない。
上記鋼索上に設ける樹脂層は、鋼索の粗表面を平坦且
つ均一に被覆するものであるが、容器の首及び鍔に直接
接触して高速で摺動するため線材のコーティング材と同
様に耐摩耗性に優れ、接触抵抗が小さいことが要求され
る。従って、樹脂材は前記コーティング材と同じでよ
く、ここでは省略する。樹脂層を設ける方法は、通常の
押出被覆技術を用いて行えばよい。例えば鋼索を一定の
張力下で一方向に送り出しながら、鋼索の進行方向軸上
に配置したダイスから溶融樹脂材を鋼索上に押出・被覆
する如き方法が示される。又、樹脂層の肉厚はシャフト
の用途やサイズにも依るが、通常は0.1〜2.0mm、好適に
は0.2〜0.6mm程度である。
なお、線材の可撓性ロッドへの螺旋状巻付は、例えば
線材のもつ応力緩和を利用しながら常温で緩慢に巻いて
いけばよい。又、巻付ピッチは、容器の搬送速度を考慮
した上で容器の大きさ、容器の搬送数量、シャフト回転
数などに基づいて適宜決定される。但し、ピッチはシャ
フトの全長にわたって一定である必要はなく、例えばシ
ャフトの任意部分において変化させてもよい。
本発明のシャフトは、主に容器搬送装置に使用するも
のであるが、ロッドに線材を螺旋状巻きしたようなシャ
フトは粉粒体の運搬にも使用できる。従来この運搬法の
一つに、多くは鋼からなるコイル状ワイヤを金属製又は
樹脂製チューブ内に挿入・配置し、鋼製ワイヤを回転さ
せてチューブ一端に設けた投入口から入れた粉粒体を他
端に設けた排出口まで運搬する方法があり、この鋼製ワ
イヤに代えて本発明のシャフトを用いればよいわけであ
る。但し、ここでいう粉粒体とは、例えば砂利、砕石、
石炭、コークス、鉄鉱石、土、石灰石、穀物、セメン
ト、木材や樹脂などのチップやペレットなどのいわゆる
ばら物である。
〔実施例〕
以下、本発明のフレキシブルシャフトを実施例に基づ
いて詳細に説明する。
第1図はシャフトの一例を、第2図はその横断面を示
す。当シャフトは、可撓性ロッド10とロッド10上に螺旋
状に巻付けたポリマー線材20とからなる。ロッド10は鋼
索11上に樹脂層12が設けられ、線材20はポリマーコーテ
ィング層22の中心に繊維束からなる芯体21を有する。
次に、本発明のフレキシブルシャフトを容器搬送装置
に使用する場合について概説する。容器搬送装置の全容
の概観平面を示す第5図において、全長約3mの2本のレ
ール101、102が曲率半径500mmで略直角湾曲状に一定間
隔を置いて並列配置され、レール101、102には一定間隔
(例えば200mm)を置いて永久磁石103が埋設されてい
る。図面には詳しく示していないが、永久磁石103によ
ってフレキシブルシャフト104、105がレール101、102に
各々吸着・係止され、各シャフト104、105の一端は軸受
106、107によってそれぞれ回転可能に支持され、他端は
別の軸受108によって共に回転可能に支持されている。
軸受108はモータ109に連結され、シャフト104、105を相
互に反対方向に回転させることができる。なお、軸受10
8はシャフト104、105に伝達する回転速度を調整できる
よう変速機を有していてもよい。
かかる装置においては、容器(第5図には図示せず)
をシャフト104、105間に懸架し、シャフト104、105をそ
れぞれ矢印方向に回転させることで容器を一方向(図で
は軸受108の方向)に移動させる。
この容器搬送装置を第6図及び第7図に基づいてもう
少し詳しく説明する。第6図は第5図の線A−A′につ
いての斜視図で、第7図は線A−A′における断面図で
ある。レール102(レール101は第6図では省略してあ
る)は、ステンレス鋼製矩形状本体部121と、本体部121
から突出する棚部122とを有し、レール全体としてL字
状を呈する。レール101も同様に本体部111と棚部112を
有する。両レール101、102は棚部112、122が相互に対向
するよう支持アーム110(レール101側は第6図では省い
てある)によって一定間隔を置いて支持されている。本
体部111、121内には矩形状永久磁石103が一定間隔を置
いて埋設されると共に、棚部112、122上にフレキシブル
シャフト104、105がそれぞれ載せられる。各シャフト10
4、105は、レール101、102から外れないように永久磁石
103によって本体部111、121の側面に吸着されると共
に、本体部111、121及び棚部112、122に係止されてい
る。従って、シャフト104、105のレール101、102への着
脱は容易に行うことができる。
シャフト104、105は、第1図及び第2図に示した如き
構造、即ち可撓性ロッド141、151とロッド上に螺旋状に
巻付けたポリマー線材142、152とからなるが、線材の巻
付方向が正反対である。シャフト104、105はレール10
1、102上でモータ109(第5図参照)によって矢印の如
き相互に反対方向に回転することができる。
かかる装置において、第7図から明らかなように、例
えばポリエチレンテレフタレートからなる容器200の首
にある鍔201をシャフト104、105に引っ掛けてシャフト1
04、105間に容器200を懸架すると(懸架に際してはシャ
フト104、105間の一端間隔を若干大きくしておくことで
シャフト104、105間に容器を容易に吊るすことができ
る)、シャフト104、105の回転に伴って容器200が矢印
イ方向に搬送される。即ち、容器200はシャフト104、10
5の線材142、152により矢印イ方向に押されて次々に並
進することになる。
ここで、上記容器搬送装置に使用するシャフトのサイ
ズの具体例を示すと、容器の首の径26.0mm、鍔の径41.2
mm、その肉厚3.35mmに対しては、ロッドの径7.0mm、鋼
索の径6.0mm、鋼索上の樹脂層の肉厚0.5mm、線材の径0.
6〜0.7mm、芯体の径1.0mm、ポリマー層の肉厚1.75mmで
ある。又、線材の巻付ピッチ40mm、シャフトのフライト
径16.0mmである。
上記の如き容器搬送装置に本発明のシャフトを使用す
ることで、線材中の芯体の座屈率が3.0%以下と低いた
め、線材は容器の首から圧力を受けて伸長することは殆
どなく、巻付ピッチが変化しない。
次に、本発明のフレキシブルシャフトを粉粒体運搬装
置に用いる場合について述べる。運搬装置の全容は従来
既知のものとほぼ同様であり、コイル状のワイヤに代わ
ってシャフトを用いるだけであるから、粉粒体の輸送状
態を中心に説明する。
第8図は粉粒体の輸送時の縦断面を示し、金属製(ス
テンレスなど)又は樹脂製(ナイロン、ポリアセター
ル、超高分子量ポリエチレンなど)チューブ180内に、
鋼索及び樹脂層を有する可撓性ロッド171とポリマー線
材172とからなるフレキシブルシャフト170がチューブの
中心軸に沿って挿入・配置されている。シャフト170の
一端はモータ(図示せず)に連結され、他端は軸受など
により回転可能に支持されている。シャフト170とチュ
ーブ180との空隙には粉粒体190が存在し、粉粒体190は
チューブ180のモータ側に設けてある投入口から供給さ
れ、軸受側に設けた排出口から排出されるように構成さ
れている。かかる運搬装置において、モータによりシャ
フト170が矢印方向に回転すると、粉粒体190は線材172
によって押され、矢印ハ方向に順々に運搬される。
なお第8図の搬送路線は直線であるが、勿論湾曲路線
或いは上り路線でもチューブ180の排出口から排出され
る粉粒体190の吐出量は安定している。又、かかるシャ
フト170によれば粉粒体190の揚力が大きい故に、特に上
り路線に適用しても運搬量が一定している。
〔発明の効果〕
本発明のフレキシブルシャフトは、以上説明したよう
に可撓性ロッド上に螺旋状巻きした線材中の芯体の座屈
率が3.0%以下であるから、下記の如き効果を奏する。
i)容器の搬送による圧力程度では線材の巻付ピッチは
容易に変化せず、ピッチ乱れを防止できる。
ii)又、粉粒体運搬装置においては、耐摩耗性に優れて
いるだけでなく、粉粒体の吐出量が安定する。しかし、
粉粒体の揚力が大きいから、特に上り搬送路線でも粉粒
体の運搬量が一定である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のシャフトの一例を示す一部切取斜視
図、第2図は第1図に示したシャフトの横断面図、第3
図及び第4図は線材の製法原理を説明するための縦断面
図、第5図はシャフトを使用する容器搬送装置の概観平
面図、第6図は第5図の線A−A′についての一部省略
斜視図、第7図は第5図の線A−A′における一部省略
断面図、第8図はシャフトを使用した粉粒体運搬装置の
一部省略縦断面図である。 10:可撓性ロッド 11:鋼索 12:ロッドの樹脂層 20:ポリマー線材 21:芯体 22:ポリマーコーティング層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼索上に樹脂層を設けた可撓性ロッド上
    に、座屈率が3.0%以下の繊維束からなる芯体を有する
    ポリマーコーティング線材を螺旋状に巻付けたことを特
    徴とするコンベア用フレキシブルシャフト。
JP20559490A 1989-10-26 1990-08-02 繊維束入りポリマー線材を有するコンベヤ用フレキシブルシャフト Expired - Lifetime JP2852797B2 (ja)

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