JP2852517B2 - 路面μ検出装置 - Google Patents
路面μ検出装置Info
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- JP2852517B2 JP2852517B2 JP62269081A JP26908187A JP2852517B2 JP 2852517 B2 JP2852517 B2 JP 2852517B2 JP 62269081 A JP62269081 A JP 62269081A JP 26908187 A JP26908187 A JP 26908187A JP 2852517 B2 JP2852517 B2 JP 2852517B2
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- Japan
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- Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
- Auxiliary Drives, Propulsion Controls, And Safety Devices (AREA)
- Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
- Regulating Braking Force (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】
本発明は、四輪駆動車の路面μ検出装置に関する。
【従来の技術】
自動車の走行時、車輪のスリップを検出して、エンジ
ンの出力トルクを制御し、安全性を確保するようにした
車輪スリップ検出装置は、特開昭61−72851号公報,特
開昭61−72849号公報などに所載されているように公知
である。 ここでは、車両運転時、電子制御回路においてスロッ
トルセンサ,回転センサなどの出力から算出される駆動
力や走行抵抗,および車両の全重量,重力加速度を用い
て車両の加速度を演算し、これを車輪あるいは車体に設
けた加速度センサで検出する値と比較して、その値が所
定値以上である時、スリップ状態であると判定してい
る。 【発明が解決しようとする問題点】 ここで問題になるのは、電子制御回路で演算される車
両の加速度には路面状況が含まれていないことである。
すなわち、路面μの値によっては、スリップ判定の基準
がかわるので、低μ路走行を基準として上述の所定値を
設定すると、高μ路走行においてスリップ判定が遅れ、
逆に高μ路走行を基準として上述の所定値を設定する
と、低μ路走行においてスリップ判定が早過ぎ、車両の
操縦安定性が損われる。また、車両の駆動力配分を高μ
路と低μ路で同じに制御すると、高μ路でアンダーステ
ア傾向のものが低μ路ではスピン傾向になる等、操縦安
定性に影響を与える。 そこで、本発明は、車体に設けた加速度センサの出力
値と、各車輪の回転数センサの出力値とを基礎として、
路面μを算定し、その算定値に基いて、スリップ判定の
基準をかえ、運転時の出力トルク限界制御などの各種制
御が行えるようにして、実際の走行環境に合った操縦安
定性,安全性が得られる路面μ検出装置を提供しようと
するものである。 【問題点を解決するための手段】 この目的のため、本発明では、前輪及び後輪を駆動す
る四輪駆動車用の路面μ検出装置において、以下のな
いしの手段を有していることを特徴とする。 .駆動輪である四輪のそれぞれに設置された回転数セ
ンサ .車体の加速度を検出する加速度センサ .上記回転数センサからの信号と加速度センサからの
信号に基づいて四輪スリップと前または後輪スリップと
を区別して判定するスリップ手段 .上記スリップ判定手段において四輪スリップと判定
されているときに上記加速度センサによって検出された
車体加速度に基づいて路面μを決定する路面μを決定す
る路面μ算定手段 【作用】 上述の手段によると路面μは、駆動輪である四輪のそ
れぞれに設置した回転数センサの出力値、および加速度
センサ検出値等を基礎としてスリップ判定手段31で総合
的に前あるいは後輪スリップと四輪すべてがスリップし
ている「四輪スリップ」状態とを区別して判定した結
果、四輪スリップ時に路面μが算出されるから、この算
出値に基づくスリップ判定の基準が、実際の走行環境に
適応した判定結果となり、車両の各種トルク制御が適正
に行えるようになる。 【実 施 例】 以下、本発明の一実施例を四輪駆動車について具体的
に説明する。 図において、符号1はエンジンで、トルクコンバータ
2を介してトランスミッション3へ動力を伝達するよう
になっている。上記トランスミッション3の出力軸4
は、遊星歯車式の差動歯車装置5におけるキャリア5aに
接続されており、上記キャリア5aに設けた遊星ピニオン
5bを介してサンギヤ5cおよびリングギヤ5dへそれぞれ出
力トルクを分配するようになっている。このトルク分配
は、例えばサンギヤ5cに40%,リングギヤ5dに60%配分
とする。 上記サンギヤ5cはリヤ入力軸6に連結されており、差
動歯車装置7を介して後車輪8R,8Lへトルク伝達を行な
う。一方、リングギヤ5dはこれと一体のギヤ9およびこ
れに噛合するギヤ10を介してフロント入力軸11に連繋さ
れており、上記フロント入力軸11からは、差動歯車装置
12を介して前車軸13R,13Lへトルク伝達を行なう。 また、上記フロント入力軸11の後端には湿式多板のス
プリットクラッチ14を介して、トルクスプリット制御の
ための分配軸15が連繋されており、上記分配軸15を経由
して上記フロント入力軸11より分配されたトルクは、ギ
ヤ16および17を介してリヤ入力軸6へと伝達される。上
記スプリットクラッチ14は油圧制御回路18を介して油圧
制御され、フロント入力軸11とリヤ入力軸6とでトルク
の移動を可能にしている。そして、上記油圧制御回路18
は、ソレノイドバルブ19の働きでその機能を発揮する。 上記四輪駆動車は、各車輪20FR,20FLおよび20RR,20RL
に設けた回転数センサ21FR,21FLおよび21RR,21RLを具備
し、また、加速度センサ22を具備し、更に、その他種々
のセンサを装備しており、これらのセンサの出力信号は
電子制御ユニット23に供給される。そして、上記電子制
御ユニット23では所定のプログラムに従って、与えられ
た情報より演算し、上記ソレノイドバルブ19のためのク
ラッチ圧制御信号24,エンジン出力制御のためのスロッ
トル開度制御信号25,その他、運転制御のための出力信
号を出力する。 とくに、上記電子制御ユニット23では、路面μを検出
するために、第2図にみられるような構成を具備する。
ここには、各回転数センサについての出力信号を微分し
て、車輪加速度を算出する加速度算出手段26が用意され
ている。上記車輪加速度算出手段26は、回転数センサ21
FR,21FLの各回転数出力NFR,NFLを相加平均する平均速
度算出手段26a,回転数センサ21RR,21RLの各回転数出力
NRR,NRLを相加平均する平均速度算出手段26b,両平均速
度算出手段26a,26bの出力値VFおよびVRとの差ΔVsを
算出する前後輪回転数差算出手段50,またVFとVRを相
加平均する四輪平均速度算出手段26cの出力値Vと舵角
センサ60の出力値λ等から設定される目標前後輪回転数
差設定手段51,上記前後輪回転数差ΔVsと目標前後輪回
転数差ΔVsdを比較する比較手段52がある。またここに
は、上記四輪平均速度算出手段26cの出力値Vを所定の
計算周期で微分して微分値dV/dtを求める微分手段26dを
含んでいる。また、上記電子制御ユニット23には、上記
加速度算出手段の微分値dV/dt=GVと加速度センサ22の
出力値GとをΔG=GV−Gで演算して、差ΔGを求める
差信号検出手段27,予めしきい値ΔGSを設定したしきい
値設定手段28,上記微分値ΔGと上記しきい値ΔGSとを
比較する比較手段29,上記比較手段29および比較手段52
により各条件でそれぞれ前輪スリップ後輪スリップ,ま
たは4輪同時スリップのいずれかが発生していると判定
するスリップ判定手段31,上記スリップ判定手段31で特
に4輪同時スリップしたことを検出した時、上記加速度
センサの値の最大値Gmaxで路面のμmaxを決定する路面
μ算定手段32が構成されている。 このような構成において、電子制御ユニットにおける
演算の状況を第3図のフローチャートを参照して具体的
に説明する。 ステップS101では、回転数センサ21FR,21FLの出力値
NFR,NFLを平均速度算出手段26aで相加平均し、平均値
VF=(NFR+NFL)/2を求める。次にステップS102で
は、回転数センサ21RR,21RLの出力値NRR,NRLを平均速
度算出手段26bで相加平均し、平均値VR=(NRR+NR
L)/2を求める。そしてステップS103では、四輪平均速
度算出手段26cで出力値V=(VF+VR)/2を求める。 また、ステップS104では、前輪,後輪両平均速度VF,
VRより、前後輪回転数差算出手段50により、前後輪回転
数差ΔVsをΔVs=VF−VRで求める。ステップS105で
は、上記四輪平均速度Vと舵角センサ60の出力等より理
論的に設定された目標前後輪回転数差ΔVsdを目標前後
輪回転数差設定手段51にて演算する。例えば、目標前後
輪回転数差は、第6図で示すように舵角の増大関数であ
り、また、車速に関しては、ある車速をMaxとし、上に
凸の特性を持つものである。 次に比較手段52では、ステップS106においてある所定
の設定値Kと|ΔVs−ΔVsd|を比較し、|ΔVs−ΔVsd|
>KならばステップS107に移行する。そしてスリップ判
定手段31で、|ΔVs−ΔVsd|>KでかつΔV≧0のと
き、ステップS108で前輪にスリップが発生していると判
定し、また|ΔVs−ΔVsd|>KでかつΔVs<0のとき、
ステップS109で後輪スリップが発生していると判定す
る。前輪スリップまたは後輪スリップと判定した場合、
この判定結果に基づいて、電子制御ユニット23はクラッ
チ圧制御信号を出し、油圧制御回路18を働かせ、前輪側
分配トルクと後輪分配トルクとでのトルクを調節する,
いわゆるトルクスプリット制御を行なう。また、次のス
テップS110では四輪平均速度算出手段26cで出力値Vか
ら微分手段26dを用いて微分値GV=dV/dtを求める。ま
た、ステップS111では差信号検出手段27により、加速度
センサ22の出力値Gと上記微分値GVとの差を求める。す
なわちでΔG=GV−Gの演算を行なうのである。その結
果、ステップS112で比較手段29により差値ΔGの絶対値
|ΔG|と、しきい値設定手段28より与えられたしきい値
ΔGSとを比較する。この状況は第4図にみられる。そし
て、|ΔG|>ΔGSならばステップS113に移行し、スリッ
プ判定手段31でΔG>0ならば4輪スリップ,ΔG≦0
ならば4輪グリップと判定する。その判定結果で、ステ
ップS116において、路面μ算定手段32は、加速度センサ
23からのその時の加速度Gを、その走行環境における限
界加速度Gmaxとして、路面μmaxを求める。これは、第
5図にみられるように、加速度と路面μとの関係は1次
関数的に相関関係を持っているので、所定の係数aを掛
けることで求められるからである。そして、ステップS1
17において、その時の路面μとして上記μmaxを設定す
る。 これにより、高μ路あるいは低μ路に対応した適正な
スロットル開度制御信号などを得ることができ、車両の
操縦安定牲,安全性などを確保できる。 【発明の効果】 本発明は以上詳述したようになり、車体に設けた加速
度センサの出力値と各車輪の回転数センサの出力値とを
基礎として路面μを算定し、その算定値に基いて、スリ
ップ判定の基準をかえ、また、駆動力配分等運転時の出
力トルクの限界制御などの各種制御が出来、実際の走行
環境に合った操縦安定牲,安全牲が得られる。
ンの出力トルクを制御し、安全性を確保するようにした
車輪スリップ検出装置は、特開昭61−72851号公報,特
開昭61−72849号公報などに所載されているように公知
である。 ここでは、車両運転時、電子制御回路においてスロッ
トルセンサ,回転センサなどの出力から算出される駆動
力や走行抵抗,および車両の全重量,重力加速度を用い
て車両の加速度を演算し、これを車輪あるいは車体に設
けた加速度センサで検出する値と比較して、その値が所
定値以上である時、スリップ状態であると判定してい
る。 【発明が解決しようとする問題点】 ここで問題になるのは、電子制御回路で演算される車
両の加速度には路面状況が含まれていないことである。
すなわち、路面μの値によっては、スリップ判定の基準
がかわるので、低μ路走行を基準として上述の所定値を
設定すると、高μ路走行においてスリップ判定が遅れ、
逆に高μ路走行を基準として上述の所定値を設定する
と、低μ路走行においてスリップ判定が早過ぎ、車両の
操縦安定性が損われる。また、車両の駆動力配分を高μ
路と低μ路で同じに制御すると、高μ路でアンダーステ
ア傾向のものが低μ路ではスピン傾向になる等、操縦安
定性に影響を与える。 そこで、本発明は、車体に設けた加速度センサの出力
値と、各車輪の回転数センサの出力値とを基礎として、
路面μを算定し、その算定値に基いて、スリップ判定の
基準をかえ、運転時の出力トルク限界制御などの各種制
御が行えるようにして、実際の走行環境に合った操縦安
定性,安全性が得られる路面μ検出装置を提供しようと
するものである。 【問題点を解決するための手段】 この目的のため、本発明では、前輪及び後輪を駆動す
る四輪駆動車用の路面μ検出装置において、以下のな
いしの手段を有していることを特徴とする。 .駆動輪である四輪のそれぞれに設置された回転数セ
ンサ .車体の加速度を検出する加速度センサ .上記回転数センサからの信号と加速度センサからの
信号に基づいて四輪スリップと前または後輪スリップと
を区別して判定するスリップ手段 .上記スリップ判定手段において四輪スリップと判定
されているときに上記加速度センサによって検出された
車体加速度に基づいて路面μを決定する路面μを決定す
る路面μ算定手段 【作用】 上述の手段によると路面μは、駆動輪である四輪のそ
れぞれに設置した回転数センサの出力値、および加速度
センサ検出値等を基礎としてスリップ判定手段31で総合
的に前あるいは後輪スリップと四輪すべてがスリップし
ている「四輪スリップ」状態とを区別して判定した結
果、四輪スリップ時に路面μが算出されるから、この算
出値に基づくスリップ判定の基準が、実際の走行環境に
適応した判定結果となり、車両の各種トルク制御が適正
に行えるようになる。 【実 施 例】 以下、本発明の一実施例を四輪駆動車について具体的
に説明する。 図において、符号1はエンジンで、トルクコンバータ
2を介してトランスミッション3へ動力を伝達するよう
になっている。上記トランスミッション3の出力軸4
は、遊星歯車式の差動歯車装置5におけるキャリア5aに
接続されており、上記キャリア5aに設けた遊星ピニオン
5bを介してサンギヤ5cおよびリングギヤ5dへそれぞれ出
力トルクを分配するようになっている。このトルク分配
は、例えばサンギヤ5cに40%,リングギヤ5dに60%配分
とする。 上記サンギヤ5cはリヤ入力軸6に連結されており、差
動歯車装置7を介して後車輪8R,8Lへトルク伝達を行な
う。一方、リングギヤ5dはこれと一体のギヤ9およびこ
れに噛合するギヤ10を介してフロント入力軸11に連繋さ
れており、上記フロント入力軸11からは、差動歯車装置
12を介して前車軸13R,13Lへトルク伝達を行なう。 また、上記フロント入力軸11の後端には湿式多板のス
プリットクラッチ14を介して、トルクスプリット制御の
ための分配軸15が連繋されており、上記分配軸15を経由
して上記フロント入力軸11より分配されたトルクは、ギ
ヤ16および17を介してリヤ入力軸6へと伝達される。上
記スプリットクラッチ14は油圧制御回路18を介して油圧
制御され、フロント入力軸11とリヤ入力軸6とでトルク
の移動を可能にしている。そして、上記油圧制御回路18
は、ソレノイドバルブ19の働きでその機能を発揮する。 上記四輪駆動車は、各車輪20FR,20FLおよび20RR,20RL
に設けた回転数センサ21FR,21FLおよび21RR,21RLを具備
し、また、加速度センサ22を具備し、更に、その他種々
のセンサを装備しており、これらのセンサの出力信号は
電子制御ユニット23に供給される。そして、上記電子制
御ユニット23では所定のプログラムに従って、与えられ
た情報より演算し、上記ソレノイドバルブ19のためのク
ラッチ圧制御信号24,エンジン出力制御のためのスロッ
トル開度制御信号25,その他、運転制御のための出力信
号を出力する。 とくに、上記電子制御ユニット23では、路面μを検出
するために、第2図にみられるような構成を具備する。
ここには、各回転数センサについての出力信号を微分し
て、車輪加速度を算出する加速度算出手段26が用意され
ている。上記車輪加速度算出手段26は、回転数センサ21
FR,21FLの各回転数出力NFR,NFLを相加平均する平均速
度算出手段26a,回転数センサ21RR,21RLの各回転数出力
NRR,NRLを相加平均する平均速度算出手段26b,両平均速
度算出手段26a,26bの出力値VFおよびVRとの差ΔVsを
算出する前後輪回転数差算出手段50,またVFとVRを相
加平均する四輪平均速度算出手段26cの出力値Vと舵角
センサ60の出力値λ等から設定される目標前後輪回転数
差設定手段51,上記前後輪回転数差ΔVsと目標前後輪回
転数差ΔVsdを比較する比較手段52がある。またここに
は、上記四輪平均速度算出手段26cの出力値Vを所定の
計算周期で微分して微分値dV/dtを求める微分手段26dを
含んでいる。また、上記電子制御ユニット23には、上記
加速度算出手段の微分値dV/dt=GVと加速度センサ22の
出力値GとをΔG=GV−Gで演算して、差ΔGを求める
差信号検出手段27,予めしきい値ΔGSを設定したしきい
値設定手段28,上記微分値ΔGと上記しきい値ΔGSとを
比較する比較手段29,上記比較手段29および比較手段52
により各条件でそれぞれ前輪スリップ後輪スリップ,ま
たは4輪同時スリップのいずれかが発生していると判定
するスリップ判定手段31,上記スリップ判定手段31で特
に4輪同時スリップしたことを検出した時、上記加速度
センサの値の最大値Gmaxで路面のμmaxを決定する路面
μ算定手段32が構成されている。 このような構成において、電子制御ユニットにおける
演算の状況を第3図のフローチャートを参照して具体的
に説明する。 ステップS101では、回転数センサ21FR,21FLの出力値
NFR,NFLを平均速度算出手段26aで相加平均し、平均値
VF=(NFR+NFL)/2を求める。次にステップS102で
は、回転数センサ21RR,21RLの出力値NRR,NRLを平均速
度算出手段26bで相加平均し、平均値VR=(NRR+NR
L)/2を求める。そしてステップS103では、四輪平均速
度算出手段26cで出力値V=(VF+VR)/2を求める。 また、ステップS104では、前輪,後輪両平均速度VF,
VRより、前後輪回転数差算出手段50により、前後輪回転
数差ΔVsをΔVs=VF−VRで求める。ステップS105で
は、上記四輪平均速度Vと舵角センサ60の出力等より理
論的に設定された目標前後輪回転数差ΔVsdを目標前後
輪回転数差設定手段51にて演算する。例えば、目標前後
輪回転数差は、第6図で示すように舵角の増大関数であ
り、また、車速に関しては、ある車速をMaxとし、上に
凸の特性を持つものである。 次に比較手段52では、ステップS106においてある所定
の設定値Kと|ΔVs−ΔVsd|を比較し、|ΔVs−ΔVsd|
>KならばステップS107に移行する。そしてスリップ判
定手段31で、|ΔVs−ΔVsd|>KでかつΔV≧0のと
き、ステップS108で前輪にスリップが発生していると判
定し、また|ΔVs−ΔVsd|>KでかつΔVs<0のとき、
ステップS109で後輪スリップが発生していると判定す
る。前輪スリップまたは後輪スリップと判定した場合、
この判定結果に基づいて、電子制御ユニット23はクラッ
チ圧制御信号を出し、油圧制御回路18を働かせ、前輪側
分配トルクと後輪分配トルクとでのトルクを調節する,
いわゆるトルクスプリット制御を行なう。また、次のス
テップS110では四輪平均速度算出手段26cで出力値Vか
ら微分手段26dを用いて微分値GV=dV/dtを求める。ま
た、ステップS111では差信号検出手段27により、加速度
センサ22の出力値Gと上記微分値GVとの差を求める。す
なわちでΔG=GV−Gの演算を行なうのである。その結
果、ステップS112で比較手段29により差値ΔGの絶対値
|ΔG|と、しきい値設定手段28より与えられたしきい値
ΔGSとを比較する。この状況は第4図にみられる。そし
て、|ΔG|>ΔGSならばステップS113に移行し、スリッ
プ判定手段31でΔG>0ならば4輪スリップ,ΔG≦0
ならば4輪グリップと判定する。その判定結果で、ステ
ップS116において、路面μ算定手段32は、加速度センサ
23からのその時の加速度Gを、その走行環境における限
界加速度Gmaxとして、路面μmaxを求める。これは、第
5図にみられるように、加速度と路面μとの関係は1次
関数的に相関関係を持っているので、所定の係数aを掛
けることで求められるからである。そして、ステップS1
17において、その時の路面μとして上記μmaxを設定す
る。 これにより、高μ路あるいは低μ路に対応した適正な
スロットル開度制御信号などを得ることができ、車両の
操縦安定牲,安全性などを確保できる。 【発明の効果】 本発明は以上詳述したようになり、車体に設けた加速
度センサの出力値と各車輪の回転数センサの出力値とを
基礎として路面μを算定し、その算定値に基いて、スリ
ップ判定の基準をかえ、また、駆動力配分等運転時の出
力トルクの限界制御などの各種制御が出来、実際の走行
環境に合った操縦安定牲,安全牲が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す四輪駆動車の概略平面
図、第2図は本発明に係る電子制御ユニットの構成を説
明するためのブロック図、第3図は路面μを求めるため
の制御プログラムを示すフローチャート、第4図は加速
度センサの出力値と各車輪の回転数センサの平均値の微
分値の比較で加速度限界を求める場合の線図、第5図は
加速度と路面μとの関係を示す線図、第6図は舵角の変
化についての線図である。 21FR,21FL,21RR,21RL……回転数センサ、22……加速度
センサ、23……電子制御ユニット、24……クラッチ圧制
御信号、25……スロットル開度信号、26……加速度算出
手段、26a,26b……平均速度算出手段、26c……四輪平均
速度算出手段、26d……微分手段、27……差信号検出手
段、29……比較手段、31……スリップ判定手段、32……
路面μ算定手段。
図、第2図は本発明に係る電子制御ユニットの構成を説
明するためのブロック図、第3図は路面μを求めるため
の制御プログラムを示すフローチャート、第4図は加速
度センサの出力値と各車輪の回転数センサの平均値の微
分値の比較で加速度限界を求める場合の線図、第5図は
加速度と路面μとの関係を示す線図、第6図は舵角の変
化についての線図である。 21FR,21FL,21RR,21RL……回転数センサ、22……加速度
センサ、23……電子制御ユニット、24……クラッチ圧制
御信号、25……スロットル開度信号、26……加速度算出
手段、26a,26b……平均速度算出手段、26c……四輪平均
速度算出手段、26d……微分手段、27……差信号検出手
段、29……比較手段、31……スリップ判定手段、32……
路面μ算定手段。
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フロントページの続き
(51)Int.Cl.6 識別記号 FI
F02D 45/00 314 F02D 45/00 314M
G01N 19/02 G01N 19/02 B
(58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名)
G01M 17/00
G01N 19/02
B60K 28/16
B60T 8/58
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.四輪駆動車用の路面μ検出装置において、 駆動輪である四輪のそれぞれに設置された回転数センサ
と、 車体の加速度を検出する加速度センサと、 上記回転数センサからの信号と加速度センサからの信号
に基づいて四輪スリップと前または後輪スリップとを区
別して判定するスリップ判定手段と、 上記スリップ判定手段において四輪スリップと判定され
ているときに上記加速度センサによって検出された車体
加速度に基づいて路面μを決定する路面μ算定手段とを
具備したことを特徴とする四輪駆動車用の路面μ検出装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62269081A JP2852517B2 (ja) | 1987-10-24 | 1987-10-24 | 路面μ検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62269081A JP2852517B2 (ja) | 1987-10-24 | 1987-10-24 | 路面μ検出装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01112131A JPH01112131A (ja) | 1989-04-28 |
JP2852517B2 true JP2852517B2 (ja) | 1999-02-03 |
Family
ID=17467402
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62269081A Expired - Lifetime JP2852517B2 (ja) | 1987-10-24 | 1987-10-24 | 路面μ検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2852517B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6650988B2 (en) | 2001-10-16 | 2003-11-18 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Method and apparatus for judging road surface conditions, and program for setting threshold for judging road surface conditions |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0546175B1 (en) * | 1991-06-26 | 1996-09-11 | Nippondenso Co., Ltd. | Acceleration slip controller for vehicles |
JP6738400B2 (ja) * | 2018-12-12 | 2020-08-12 | ブリヂストンサイクル株式会社 | 電動機付自転車 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6099757A (ja) * | 1983-11-04 | 1985-06-03 | Nippon Denso Co Ltd | 車両用スリツプ防止装置 |
-
1987
- 1987-10-24 JP JP62269081A patent/JP2852517B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6650988B2 (en) | 2001-10-16 | 2003-11-18 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Method and apparatus for judging road surface conditions, and program for setting threshold for judging road surface conditions |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01112131A (ja) | 1989-04-28 |
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