JP2852329B2 - 温水ボイラ - Google Patents

温水ボイラ

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JP2852329B2
JP2852329B2 JP9595295A JP9595295A JP2852329B2 JP 2852329 B2 JP2852329 B2 JP 2852329B2 JP 9595295 A JP9595295 A JP 9595295A JP 9595295 A JP9595295 A JP 9595295A JP 2852329 B2 JP2852329 B2 JP 2852329B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水を加熱して80℃前
後の熱湯を得る温水ボイラに係り、特に重油等の液体燃
料を用いた際の不完全燃焼を完全に防止することができ
る温水ボイラに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の温水ボイラとしては、燃
焼室からの高温排気を多数の排気管内に導き、排気管内
を流れる高温排気と排気管外側の水との間で熱交換を行
なわせるようにしたものが一般に知られている。
【0003】ところがこの種の温水ボイラは、高温排気
を排気管内に1回通して熱交換を行なわせるだけである
ので熱交換効率が極めて悪く、また燃焼が不完全な場合
には、細径の排気管内に煤が付着し、熱交換効率をさら
に悪化させるとともに、メンテナンスが容易でないとい
う問題がある。
【0004】そこで、本発明者等は先に、特公平1−4
5540号において、熱交換効率を大幅に向上させて装
置の小型化を図ることができるとともに、メンテナンス
が極めて容易な温水ボイラを提案した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等が先に提案
した温水ボイラは、ボイラ効率を大幅に向上させて装置
の小型化,省エネルギ化を図ることができる等の極めて
大きな利点を有しているが、重油等の液体燃料を使用す
るバーナを用いた場合には不完全な燃焼となり、煙突か
ら自動車の排気ガスの臭気と同様の臭気を伴なった排気
が排出されるという問題がある。
【0006】本発明は、かかる現況に鑑みなされたもの
で、重油等の液体燃料を燃焼させた場合でも、不完全燃
焼を完全に防止することができ、しかも熱交換効率の低
下を最少限に抑えることができる温水ボイラを提供する
ことを目的とする。
【0007】本発明の他の目的は、燃焼室内の清掃が容
易な温水ボイラを提供するにある。
【0008】本発明の他の目的は、不完全燃焼を伴なう
ことなく熱交換効率を向上させることができる温水ボイ
ラを提供するにある。
【0009】本発明の他の目的は、熱交換効率をさらに
向上させることができ、しかも燃焼を停止してから追い
焚きするまでの時間を延ばすことができる温水ボイラを
提供するにある。
【0010】本発明のさらに他の目的は、熱交換効率を
さらに向上させることができる温水ボイラを提供するに
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明は、上端内部に給湯槽部が形成され、前後方向に
長い箱形容器状をなす本体ケースと;この本体ケースの
下端内部に前後方向に貫通配置され、前端側に焚口を有
するとともに、後端側に清掃用マンホールを有する燃焼
室と;この燃焼室上方の本体ケース内に前後方向に延設
され、燃焼室からの排気を、少なくとも長手方向に1回
折返した後に、長手方向一端に接続された煙突に導く熱
交換室と;この熱交換室および前記燃焼室の外周部に形
成され、前記給湯槽部に連通する貯湯槽部と;を具備す
る温水ボイラにおいて、前記燃焼室内の幅方向両側位置
に、燃焼室の上下を接続する熱交換パイプを、前後方向
に間隔を置いて各1列に配設するとともに、燃焼室の底
部に底面耐火材を配置して、熱交換パイプの下端部を底
面耐火材中に埋設するか、または底面耐火材の上面に設
けられた凹溝内に配置し、燃焼室の底面が、凹凸のない
ほぼ平坦な面で、かつ燃焼室の幅方向中央部を最下部と
する屈曲面となるようにしたことを特徴とする。
【0012】本発明はまた、燃焼室の天面部に、前後方
向に延在する下方に凸の凹溝部を設け、両側の熱交換パ
イプの上端部を、この凹溝部の側面にそれぞれ接続する
ようにしたことを特徴とする。
【0013】本発明はまた、各側の熱交換パイプの外側
に、前後方向に間隔を置いて少なくとも1列ずつ、燃焼
室を上下に貫通する直状の外側熱交換パイプを配設し、
これら各外側熱交換パイプを、燃焼室の側部に配置され
た側面耐火材中に埋設するか、または側面耐火材の内面
に設けられた凹溝内に配置し、燃焼室の側面が、凹凸の
ないほぼ平坦な面となるようにしたことを特徴とする。
【0014】本発明はさらに、燃焼室天面部の後端位置
に、段付き状,階段状,傾斜状または湾曲状の下がり部
を設け、この下がり部に、燃焼室を上下に貫通する直状
の後部熱交換パイプを配設するようにしたことを特徴と
する。
【0015】
【作用】本発明においては、燃焼室内の幅方向両側位置
に、熱交換パイプが各々1列ずつ配設されるが、その下
端部は燃焼室の底部に配置された底面耐火材中に埋設さ
れるか、または底面耐火材の上面に設けた凹溝内に配置
されている。このため、燃焼室の底面は、凹凸のないほ
ぼ平坦な面となっている。
【0016】ところで、本発明者等が特公平1−455
40号に示されている構造の温水ボイラにつき、不完全
燃焼の原因を種々検討した結果、燃焼室内に熱交換パイ
プを全く配さないことが最もよいことが判ったが、この
場合には、熱交換効率がかなり低下するため得策ではな
い。
【0017】そこで、熱交換パイプを配しても、不完全
燃焼を防止できる方法を種々検討した結果、燃焼室内の
幅方向両側位置に配する熱交換パイプを各々1列ずつに
すること、および熱交換パイプが燃焼室の底部から直接
上方に立上がるようにし、バーナの火炎が燃焼室の底部
上を、スムースに後端に向かって流れるようにすること
が必要であることが判った。
【0018】そこで、本発明においては、燃焼室内の幅
方向両側位置に、熱交換パイプを各々1列ずつ配設し、
しかもその下端部を、底面耐火材中に埋設するか、また
は底面耐火材の上面に設けられた凹溝内に配置し、熱交
換パイプが、実質的に燃焼室の底部から直接上方に立上
がるようにしている。このため、燃焼室の底面が、凹凸
のないほぼ平坦な面となり、バーナの火炎を、燃焼室の
底部上を後端に向かってスムースに流すことが可能とな
る。
【0019】そして、本発明においては、燃焼室の底面
、燃焼室の幅方向中央部を最下部とする屈曲面として
いる。本発明者等の実験の結果、不完全燃焼に関して
は、平坦面が最も好ましいが、屈曲面であっても、その
上面に凹凸がなければ、不完全燃焼を充分に防止できる
ことが判っている。そして、屈曲面の場合には、平坦面
よりも清掃が容易である。
【0020】本発明においてはまた、燃焼室の天面部に
凹溝部を設け、両側の熱交換パイプの上端部を、凹溝部
の側面にそれぞれ接続している。本発明者等の実験の結
果、不完全燃焼に関しては、凹溝部を設けない方がよい
が、燃焼室の天面部の場合には、底面の場合と異なり多
少の凹凸があっても完全燃焼させることができることが
判っている。そして、凹溝部を設けることにより、熱交
換効率は向上させることができる。
【0021】本発明においてはまた、各側の熱交換パイ
プの外側に、直状の外側熱交換パイプを配設し、かつ外
側熱交換パイプを、側面耐火材中に埋設するか、または
側面耐火材の内面に設けられた凹溝内に配置している。
このため、燃焼室の側面が凹凸のないほぼ平坦な面とな
り、不完全燃焼を有効に防止することができる。しか
も、側面耐火材は燃焼停止後も長時間高温状態が維持さ
れるので、燃焼を停止してから追い焚きするまでの時間
を延ばすことができる。
【0022】本発明においてはさらに、燃焼室天面部の
後端位置に下がり部を設け、この下がり部には、後部熱
交換パイプを設けている。本発明者等の実験の結果、下
がり部および後部熱交換パイプは、不完全燃焼にはほと
んど悪影響を及ぼさないことが判っている。そして、こ
れらを設けることにより、熱交換効率は大幅に向上させ
ることができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明を図面を参照して説明する。図
1は、本発明の第1実施例に係る温水ボイラを示すもの
で、この温水ボイラ1は、前後方向に長い長方形の箱形
容器状をなす本体ケース2を備えており、この本体ケー
ス2の上端内部には、給湯水槽部3が形成され、給湯槽
部3の後端上方隅部には、給水槽4が隔離形成されてい
る。
【0024】また、前記本体ケース2の下端内部には、
図1ないし図3に示すように、燃焼室5および熱交換室
6が前後方向に貫通配置されており、これら両室5,6
の外周部には、図1ないし図6に示すように、下部貯湯
槽部7,中間貯湯槽部8,側部貯湯槽部9および後部貯
湯槽部10がそれぞれ形成され、これらは前記給湯槽部
3に連通している。
【0025】この給湯槽部3には、図1に示すように、
給湯槽部3内の熱湯を使用箇所に供給する給湯ノズル1
1が設けられており、また前記給水槽4には、図示しな
い水源からの水を給水槽4に供給するための先端T形状
の給水パイプ12、および給水槽4内の水を送出する送
水ノズル13がそれぞれ設けられ、送水ノズル13から
の水は、前記下部貯湯槽部7内に配した2本の給水ノズ
ル14にそれぞれ供給されるようになっている。そして
これら各給水ノズル14から下部貯湯槽部7内に給水さ
れるようになっている。
【0026】前記燃焼室5は、図1,図2,図4および
図5に示すように、横置きの角筒状に形成されており、
その前端部には、バーナ取付部15aを有する焚口15
が開閉可能に設置され、また後端部には、煙道16を介
し清掃用マンホール17が連設されている。そして、前
記煙道16は、図1,図2,図3および図6に示すよう
に、2個の排気口18を介し下端部が燃焼室5に連通し
ているとともに、2個の排気導入口19を介し上端部が
熱交換室6に連通しており、また前記清掃用マンホール
17は、本体ケース2を貫通して後方に突出している。
【0027】また、前記燃焼室5の内部には、図1,図
2,図4および図5に示すように、下面が下部貯湯槽部
7に開口する凹溝状の底部溝20が燃焼室5の長手方向
に延設されており、この底部溝20の両側には、燃焼室
5の長手方向に間隔を置いて複数配置されたC形状の内
側立上がりパイプ21の下端部がそれぞれ連結され、こ
れら各内側立上がりパイプ21の上端部は、燃焼室5の
天面部に長手方向に延設した下方に凸の凹溝部22の側
面にそれぞれ接続されている。
【0028】前記燃焼室5の底部には、図1,図2およ
び図4に示すように、耐火レンガ等で構成される底面耐
火材23が配設されており、前記底部溝20の下部は、
この底面耐火材23中に埋設されているとともに、底部
溝20上部および内側立上がりパイプ21の下端の水平
部分は、底面耐火材23の上面に設けた凹溝24内に上
面をほぼ面一にして配置され、これらと凹溝24との間
には、耐火モルタル(図示せず)が充填されている。そ
してこれにより、燃焼室5の底面,すなわち底面耐火材
23の上面が、凹凸のないほぼ平坦な面となるようにな
っている。また、後端の内側立上がりパイプ21と後述
する後部熱交換パイプ30との間には、図1,図2およ
び図5に示すように、所定の立上がり寸法で底面耐火材
23上から立上がる耐火レンガ製等の火堰体25が設け
られており、バーナの火炎をこの火堰体25で受けるこ
とにより燃焼室5内を高温にし、不完全燃焼をより完全
に防止できるようになっている。
【0029】前記両側の各内側立上がりパイプ21の外
側位置には、図2および図4に示すように、燃焼室5を
上下に貫通する直管状の外側立上がり26が、燃焼室5
の長手方向に間隔を置いて複数一列に配設されており、
これら各外側立上がりパイプ26は、燃焼室5の側面に
配設された耐火レンガ製等の側面耐火材27に設けた凹
溝28内に、内面をほぼ面一にして配置され、外側立上
がりパイプ26と凹溝28との間には、耐火モルタル
(図示せず)が充填されている。そしてこれにより、燃
焼室5の側面,すなわち側面耐火材27の内面側が、凹
凸のないほぼ平坦な面となるようになっている。
【0030】前記燃焼室5天面部の後端位置には、図1
および図5に示すように、階段状をなす下がり部29が
設けられており、この下がり部29には、燃焼室5を上
下に貫通する直管状の後部熱交換パイプ30が複数配設
されている。この後部熱交換パイプ30のうちの1本
は、図1および図2に示すように、前記底部溝20の後
端上面に直接連結されており、注水した際に底部溝20
の上端部に残った空気を、この後部熱交換パイプ30を
介し完全に排出できるようになっている。そしてこれに
より、温水ボイラ1の寿命を延ばすことができるように
なっている。
【0031】なお、前記下がり部29は、必ずしも階段
状である必要はなく、例えば1段の段付き状でも、また
傾斜平面状でも、また多段屈曲傾斜状でも、さらには湾
曲状でもよい。
【0032】一方、前記熱交換室6は、図1,図3,図
4および図5に示すように、横置きの角筒状に形成され
ており、その前端部には、観音開き状の清掃用蓋体31
が設置され、また後端中央部には、熱交換室6から排出
される排気を図示しない煙突に導く排気管32が、本体
ケース2を貫通して設けられている。
【0033】前記熱交換室6の内部には、図1,図3,
図4および図5に示すように、幅方向に例えば5列に多
数の連通パイプ33が上下に貫通配置されており、外側
から2列目の連通パイプ33間は、仕切板34で長手方
向に仕切られている。そして、前記排気口18を介し煙
道16に導かれた燃焼室5からの排気は、前記排気導入
口19から熱交換室6内に導かれるようになっており、
この排気は、前記仕切板34で仕切られた外側の領域を
長手方向に流れた後、清掃用蓋体31側の端部で折返さ
れ、さらに仕切板34で仕切られた中央の領域を通って
排気管32まで案内されるようになっている。
【0034】なお、図1において、符号35,36は、
給湯槽部3あるいは給水槽4内の異常な圧力上昇を防止
したり槽内の点検,清掃用等として設けられたマンホー
ル、符号37,38は水位計である。また、図2ないし
図4において、符号39は、ボイラ内の清掃時等に水抜
きを行なう水抜きノズルである。
【0035】次に、本実施例の作用について説明する。
本体ケース2内に所定量の水を満たした後、焚口15に
重油等の液体燃料を用いるバーナを設置して燃焼室5内
で燃焼させると、燃焼室5の内部は、バーナの火炎によ
り直接に、あるいは高温排気により間接的に加熱され、
これと接する水との間で熱交換が行なわれて水は急速に
昇温する。
【0036】この際、排気口18は、幅方向両側の下端
部に設けられ、両排気口18の間の板面および下がり部
29が、いわゆる火堰として機能するので、高温排気は
燃焼室5内に一旦籠った後、排気口18から排出される
ことになる。このため、充分な熱交換が行なわれ、熱交
換効率を大幅に向上させることができる。燃焼室5内の
高温化は、火堰体25によっても達成される。すなわ
ち、バーナの火炎は、ほぼ平坦な燃焼室5の底面上をス
ムースに流れて火堰体25に衝接し、燃焼室5内が、火
堰体25がない場合よりも高温となる。このため、この
高温化により不完全な燃焼のままで燃焼室5から排出さ
れようとする燃料が完全に燃焼し、不完全燃焼をより完
全に防止することができる。この火堰体25の効果は、
本発明者等の実験によっても、確認されている。
【0037】排気口18から煙道16に導かれた排気
は、その後排気導入口19から熱交換室6に入り、熱交
換室6内を長手方向に一度折返された後、排気管32か
ら図示しない煙突に送られる。そしてこの間にも熱交換
が行なわれ、本体ケース2内の水は急速に加熱昇温す
る。昇温して80℃前後となった熱湯は、最終的には給
湯槽部3に集められ、給湯ノズル11から風呂等に供給
される。
【0038】ところで、燃焼室5内には、底面耐火材2
3および側面耐火材27が配設されており、火堰体25
までの部分において障害となるのは、内側立上がりパイ
プ21の上部側のみである。このため、バーナの火炎は
燃焼室5内を後端に向かってスムースに流れ、重油を燃
焼させた場合であっても、不完全燃焼を防止することが
できる。
【0039】しかして、燃焼室5内に、底面耐火材23
および側面耐火材27を配設し、燃焼室5の底面および
側面が、凹凸のない平坦な面になるようにしているの
で、重油を燃焼させた場合であっても、不完全燃焼を防
止することができる。また耐火材23,27は保温材と
して機能し、燃焼停止後も長時間高温状態が維持される
るので、燃焼を停止してから追い焚きするまでの時間を
延ばして省エネルギ化を図ることができる。また、火堰
体25により、より完全に不完全燃焼を防止することが
できる。
【0040】なお、前記第1実施例においては、燃焼室
5の天面部に凹溝部22を設け、両側の内側立上がりパ
イプ21の上端部を、凹溝部22の側面に接続する場合
について説明したが、凹溝部22を省略し、内側立上が
りパイプ21の上端部を、真直に立上げるようにしても
よい。このようにすれば、熱交換効率は多少低下する
が、不完全燃焼に関してはより有効である。また、底部
溝20あるいは凹溝部22に代え、例えば特公平1−4
5540号公報に底部パイプ12として示されているよ
うな長手方向に延在するパイプ材を用い、このパイプ材
と下部貯湯槽部7あるいは中間貯湯槽部8とを、例えば
特公平1−45540号公報に縦パイプ13として示さ
れているような縦方向のパイプで連結するようにしても
よい。このようにすれば、複雑になるが、熱交換効率は
向上させることができる。
【0041】また、前記第1実施例においては、外側立
上がりパイプ26を、両側に1列ずつ配設する場合につ
いて説明したが、側面耐火材27によって燃焼室5の側
面が実質的に平坦な面になるのであれば、複数列ずつ配
設するようにしてもよい。
【0042】また、前記第1実施例においては、排気を
熱交換室6内で、長手方向に1回折返す場合について説
明したが、2回以上折返すようにしてもよい。そしてこ
の場合には、清掃用蓋体31および排気管32の位置
が、前後逆になる場合もあることは云うまでもない。
【0043】また、前記第1実施例では説明しなかった
が、例えば実開平7−6643号公報に示されているよ
うに、燃焼室5および熱交換室6と本体ケース2とを、
フランジ等により着脱可能に連結し、燃焼室5および熱
交換室6を、本体ケース2から外部に引出せるようにし
てもよい。
【0044】図7は、本発明の第2実施例を示すもの
で、前記第1実施例における燃焼室5に代えて燃焼室4
5を用いるようにしたものである。
【0045】すなわち、この燃焼室45は、前記第1実
施例の燃焼室5と同様、横置きの角筒状に形成されてお
り、その底面は、図7に示すように、幅方向中央部を最
下部とする断面V形状に形成され、その上面には、底面
形状に倣って底面耐火材46が配設されている。
【0046】また、前記燃焼室45の天面部には、図7
に示すように、逆台形状をなす凹溝部47が長手方向に
延設されており、この凹溝部47両側斜面部には、燃焼
室45を上下に貫通する熱交換パイプ48が配設されて
いる。
【0047】前記熱交換パイプ48は、図7に示すよう
に、直管状に形成されており、この熱交換パイプ48
は、前記凹溝部47両側の斜面部に、燃焼室45の長手
方向に間隔を置いて1列ずつ配設されている。なお、そ
の他の点については、前記第1実施例と同一構成となっ
ており、作用も同一である。
【0048】しかして、燃焼室45の底面を、幅方向中
央部を最下部とする断面V形状に形成しているので、前
記第1実施例の場合とほぼ同様に、不完全燃焼を防止す
ることができるとともに、燃焼室45内の清掃が容易で
ある。
【0049】また、本実施例の場合には、凹溝部47が
前記第1実施例の凹溝部23よりも大形となっているの
で、不完全燃焼に関しては不利であるが、熱交換パイプ
48が直管状をなしているので、前記第1実施例の内側
立上がりパイプ21よりも不完全燃焼に関しては有利で
ある。したがって、全体としては前記第1実施例と同等
の不完全燃焼防止効果が得られる。
【0050】また、本実施例の場合には、前記第1実施
例の外側立上がりパイプ26に相当するパイプがないの
で、バーナの火炎の流れがよりスムースとなり、不完全
燃焼に関しては有利である。
【0051】なお、前記第2実施例においては、燃焼室
45の底面が断面V形状をなす場合について説明した
が、例えば断面逆台形状や下方に凸の湾曲状をなしてい
てもよく、この場合にもほぼ同様の効果が得られる。
【0052】図8は、本発明の第3実施例を示すもの
で、前記第2実施例における凹溝部47に代え、前記第
1実施例における凹溝部22を用い、かつ前記第2実施
例における熱交換パイプ48に代え、熱交換パイプ58
を用いるようにしたものである。
【0053】すなわち、熱交換パイプ58は、図8に示
すように、下半部が直管状に形成されて、燃焼室45の
底面からほぼ垂直に立上げられており、各側の熱交換パ
イプ58の上半部は、内側にほぼ水平に屈曲成形され、
その先端部は、凹溝部22の両側面にそれぞれ連結され
ている。なお、その他の点については、前記第2実施例
と同一構成となっており、作用も同一である。
【0054】しかして、本実施例の場合にも、前記第2
実施例とほぼ同様の効果が期待できる。
【0055】図9は、本発明の第4実施例を示すもの
で、前記第3実施例の構成に、前記第1実施例における
外側立上がりパイプ26および側面耐火材27を追設す
るようにしたものである。
【0056】すなわち、各側の熱交換パイプ58の外側
には、図9に示すように、外側立上がりパイプ26およ
び側面耐火材27がそれぞれ設けられており、側面耐火
材27を設けることにより、外側立上がりパイプ26の
内面が、凹凸のないほぼ平坦な面として形成されるよう
になっている。なお、その他の点については、前記第1
実施例および第3実施例と同一構成となっており、作用
も同一である。
【0057】しかして、本実施例の場合には、不完全燃
焼を防止しつつ、熱交換効率をより向上させることがで
きる。
【0058】図10および図11は、本発明の第5実施
例を示すもので、前記第1実施例における燃焼室5に代
えて燃焼室65を用いるようにしたものである。
【0059】すなわち、この燃焼室65は、図10およ
び図11に示すように、横置きの円筒状に形成されてお
り、その上下端部には、長手方向に延在する角溝状の上
溝部66および下溝部67がそれぞれ設けられ、これら
両溝部66,67の間には、上下端部が各溝部66,6
7の側面を貫通する半円形の熱交換パイプ68が、燃焼
室65の長手方向に間隔を置いて複数設けられている。
そして、下溝部67および両側の熱交換パイプ68の下
端部分は、耐火モルタル製等の耐火材69中に埋設され
るようになっているとともに、両側の熱交換パイプ68
の埋設部の直上部分は、半分よりも稍下方位置まで、耐
火材69に設けた凹溝70内に、内面をほぼ面一にして
配設されるようになっている。
【0060】しかして、耐火材69により燃焼室65の
下半部にほとんど障害物がなくなるので、重油を燃焼さ
せた場合であっても、不完全燃焼を防止することができ
る。
【0061】なお、前記第5実施例においては、耐火材
69を燃焼室65の下半部にのみ設ける場合について説
明したが、上半部にも設けるようにしてもよい。そして
この場合には、熱交換効率は多少低下するが、不完全燃
焼防止については、より大きな効果が得られる。
【0062】また、前記第5実施例においては、下溝部
67および熱交換パイプ68の下端部を、耐火材69中
に完全に埋設する場合について説明したが、前記第1実
施例のように、下溝部67の上面あるいは熱交換パイプ
68下端の内面を、耐火材69外に露出させるようにし
てもよい。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、燃焼室内
の幅方向両側位置に、燃焼室の上下を接続する熱交換パ
イプを、前後方向に間隔を置いて各1列に配設するとと
もに、燃焼室の底部に底面耐火材を配置し、燃焼室の底
面が、凹凸のないほぼ平坦な面となるようにしているの
で、重油等の液体燃料を燃焼させた場合であっても、不
完全燃焼を完全に防止することができ、しかも熱交換効
率の低下を最少限に抑えることができる。
【0064】そして、本発明においては、燃焼室の底面
を、燃焼室の幅方向中央部を最下部とする屈曲面として
いるので、燃焼室内の清掃を容易なものとすることがで
きる。
【0065】本発明はまた、燃焼室の天面部に凹溝部を
設け、両側の熱交換パイプの上端部を、この凹溝部の側
面にそれぞれ接続するようにしているので、不完全燃焼
を抑制しつつ熱交換効率を向上させることができる。
【0066】本発明はまた、各側の熱交換パイプの外側
に、直状の外側熱交換パイプを配設するとともに、側面
耐火材を配置し、燃焼室の側面を、凹凸のないほぼ平坦
な面となるようにしているので、外側熱交換パイプで熱
交換効率を向上させつつ、不完全燃焼を防止することが
できる。
【0067】本発明はさらに、燃焼室天面部の後端位置
に下がり部を設け、この下がり部に、直状の後部熱交換
パイプを配設するようにしているので、不完全燃焼を防
止しつつ、熱交換効率を大幅に向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る温水ボイラを示す断
面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】図1のIII−III線断面図である。
【図4】図1のIV−IV線断面図である。
【図5】図1のV−V線断面図である。
【図6】図1のVI−VI線断面図である。
【図7】本発明の第2実施例を示す要部断面図である。
【図8】本発明の第3実施例を示す要部断面図である。
【図9】本発明の第4実施例を示す要部断面図である。
【図10】本発明の第5実施例を示す要部断面図であ
る。
【図11】図10(7)XI−XI線断面図である。
【符号の説明】
1 温水ボイラ 2 本体ケース 3 給湯槽部 4 給水槽 5,45,65 燃焼室 6 熱交換室 7 下部貯湯槽部 8 中間貯湯槽部 9 側部貯湯槽部 10 後部貯湯槽部 15 焚口 15a バーナ取付部 16 煙道 18 排気口 19 排気導入口 20 底部溝 21 内側立上がりパイプ 22,47 凹溝部 23,46 底面耐火材 24,28,70 凹溝 25 火堰体 26 外側立上がりパイプ 27 側面耐火材 29 下がり部 30 後部熱交換パイプ 33 連通パイプ 48,58,68 熱交換パイプ 66 上溝部 67 下溝部 69 耐火材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F24H 1/18 F23M 5/00 F24H 1/28 F24H 1/44

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上端内部に給湯槽部が形成され、前後方
    向に長い箱形容器状をなす本体ケースと;この本体ケー
    スの下端内部に前後方向に貫通配置され、前端側に焚口
    を有するとともに、後端側に清掃用マンホールを有する
    燃焼室と;この燃焼室上方の本体ケース内に前後方向に
    延設され、燃焼室からの排気を、少なくとも長手方向に
    1回折返した後に、長手方向一端に接続された煙突に導
    く熱交換室と;この熱交換室および前記燃焼室の外周部
    に形成され、前記給湯槽部に連通する貯湯槽部と;を具
    備する温水ボイラにおいて、前記燃焼室内の幅方向両側
    位置に、燃焼室の上下を接続する熱交換パイプを、前後
    方向に間隔を置いて各1列に配設するとともに、燃焼室
    の底部に底面耐火材を配置して、熱交換パイプの下端部
    を底面耐火材中に埋設するか、または底面耐火材の上面
    に設けられた凹溝内に配置し、燃焼室の底面が、凹凸の
    ないほぼ平坦な面で、かつ燃焼室の幅方向中央部を最下
    部とする屈曲面となるようにしたことを特徴とする温水
    ボイラ。
  2. 【請求項2】 燃焼室の天面部には、前後方向に延在す
    る下方に凸の凹溝部が設けられ、両側の熱交換パイプの
    上端部は、この凹溝部の側面にそれぞれ接続されている
    ことを特徴とする請求項1記載の温水ボイラ。
  3. 【請求項3】 各側の熱交換パイプの外側には、前後方
    向に間隔を置いて少なくとも1列ずつ、燃焼室を上下に
    貫通する直状の外側熱交換パイプが配設され、これら各
    外側熱交換パイプは、燃焼室の側部に配置した側面耐火
    材中に埋設されるか、または側面耐火材の内面に設けた
    凹溝内に配置され、燃焼室の側面が、凹凸のないほぼ平
    坦な面となっていることを特徴とする請求項1または
    記載の温水ボイラ。
  4. 【請求項4】 燃焼室天面部の後端位置には、段付き
    状,階段状,傾斜状または湾曲状の下がり部が設けら
    れ、この下がり部には、燃焼室を上下に貫通する直状の
    後部熱交換パイプが配設されていることを特徴とする請
    求項1,2または記載の温水ボイラ。
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