JP2851332B2 - 活性酸素除去剤 - Google Patents

活性酸素除去剤

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,下記式(I)で示される化合物又はその塩
を有効成分とする活性酸素除去剤,殊に抗炎症剤に関す
る。
(式中,縮合環Aは式 ((式中,R1は水素原子,低級アルキル基,水酸基,ハ
ロゲン原子,アミノ基又は低アシルアミノ基を,R2は水
酸基,アミノ基,又は低級アルキルスルホニルアミノ基
を意味する。))で示される基,式 で示される基,又は式 ((式中,R3は水素原子又は低級アルキルスルホニル基
を意味する。))で示される基を意味し,Rは水素原子又
はハロゲン原子を意味する。以下同様) (従来の技術) 生体にとって酸素は,エネルギー産生,代謝等,生命
の維持に必要不可欠である。酸素は,エネルギー産生系
での反応,酵素反応,紫外線,放射線による反応で酸素
アニオンラジカル,過酸化イオン,ヒドロキシラジカル
等の所謂活性酸素種となる。活性酸素種は,酸素添加酵
素,白血球の殺菌作用等生体にとり有用である半面,生
体に豊富に存在するオレイン酸,リノール酸,リノレン
酸,アラキドン酸等の生体膜のリン脂質を形成する不飽
和脂肪酸の過酸化を促進し,過酸化脂質を形成する。こ
の過酸化脂質は,上記活性酸素種と同様にアルコキシラ
ジカルやヒドロキシラジカルの発生を惹起し,生体膜を
攻撃し,膜障害及び種々の有用酵素類の失活を招く「代
15(10)1978年,特集活性酸素]。
しかるに生体内には例えば,スーパーオキサイドジス
ムターゼ(SOD),カタラーゼ,グルタチオンペルオキ
シダーゼ等の上記活性酸素種の代謝失活に関与する酵素
類やα−トコフェロール(ビタミンE)を始めとする各
種の抗酸化能を有するビタミン類等が存在しており,こ
れらの作用により正常な生体維持がなされているが,何
らかの理由により,これらの物質による適切な防御機構
に欠損が生じたり,またはこれらの防御機構の能力を超
える活性酸素種の発生や,過酸化脂質の生成,蓄積が起
ることがしばしば認められる。かかる防御機構の欠損等
が生じた場合,過酸化が連鎖反応的に進行し,種々重大
な生体障害が惹起する。これら障害の代表的なものとし
て炎症等が知られている(例えば,炎症;335〜356頁
(1983)参照)。
一方,頭記一般式で示される化合物又はその塩は,本
出願人会社の出願に係る特開平1−199948に記載されて
いるように,ドーパミン受容体を介した腎血管拡張作用
を有し,優れた内臓血管拡張作用や利尿作用等を有する
公知の化合物である。
(課題を解決するための手段) 本発明者等は,化合物(I)又はその塩が活性酸素の
除去作用を有することを見出し,本発明を完成した。
頭記一般式(I)に包含される化合物をさらに説明す
ると以下の通りである。一般式の定義において「ハロゲ
ン」としてはフッ素,塩素,臭素,ヨウ素を意味する。
又「低級アルキル基」とは,炭素数1〜5個を有する直
鎖状又は分枝状のアルキル基を意味する。従って具体的
には,メチル基,エチル基,プロピル基,イソプロピル
基,ブチル基,イソブチル基,sec−ブチル基,ペンチル
基等が挙げられる。「低級アシル基」としては,炭素が
1乃至6個の直鎖又は分岐状のものが挙げられ,具体的
にはホルミル基,アセチル基,プロピオニル基,ブチリ
ル基,イソブチリル基,バレリル基,イソパレリル基,
ピバロイル基,ヘキサノイル基等である。
本発明の有効成分である化合物(I)は3,4−ジヒド
ロキシフェニル基の結合炭素原子として4位に,又場合
により低級アルキル及び/又は低級アシルに不斉炭素原
子を有しており,本発明の有効成分である化合物(I)
は,これらの不斉炭素原子に基づく光学異性体の分離さ
れたもの又はその混合物の全てが含まれる。
化合物(I)は塩を形成することもでき,本発明の有
効成分としては化合物(I)の薬理学上許容される塩も
含まれる。このような塩としては,塩酸,臭化水素酸,
硫酸,リン酸,硝酸等の無機酸,マレイン酸,フマル
酸,安息香酸,アスコルビン酸,メタンスルホン酸,酒
石酸等の各種の有機酸との酸付加塩が挙げられる。
尚,化合物(I)は,種々方法により合成することが
できるが,例えば,後記参考例及び製造例に示す方法に
より製造される。
(発明の効果) 本発明の有効成分である化合物(I)又はその塩は,
以下に示すように活性酸素除去作用及び抗酸化作用を有
することから各種炎症,火傷,関節炎,リューマチ等の
他,膵炎,白内障,抗ガン剤の副作用,急性期の心筋梗
塞,放射線傷害等の症状の予防,治療剤としても有用で
ある。
本発明の有効成分の活性酸素種の除去作用(スーパー
オキサイドアンオンラジカルスカベンジ活性)を測定方
法とともに示す。
(1) スーパーオキサイドアニオンラジカルスカベン
ジ活性の測定 試験方法: 化合物(製造例2の化合物(以下化合物(A)とい
う)その4R異性体及び4S異性体)のスーパーオキサイド
アニオンラジカルスカベンジ活性の測定をMcCord,Frido
vich等の方法(J.Biol.Chem.,244,(22),6049−6055,
1969)を多少変えて用いた。即ち,1×10-4M EDTA,1×10
-3Mヨードフェニル−ニトロフェニル1−テトラゾリウ
ム クロライド(INT),5×10-5キサンチン(xanthin
e),0.8mg/ml牛血清アルブミン(BSA),0.08u/mlカタラ
ーゼ(catalase)を含む50mMカリウムリン酸緩衝液(po
tassium phosphate buffer)(pH7.8)中に550nmの吸光
度の増加が25℃1分間あたり0.025となるようにキサン
チンオキシダーゼ(xanthine oxidase)を加えて反応系
とした。
本反応系においてまずスーパーオキサイドジムスター
ゼ(SOD)において550nmの吸光度増加を濃度依存的に減
少させることを確認した後,化合物(A)のスーパーオ
キサイドアニオンラジカルスカベンジ活性を測定した。
結果: 本反応系において第1図に示すように,化合物(A)
は,IC50=1.5×10-6程度の強さで,スーパーオキサイド
ラジカルスカベンジ活性を示した。
(2) 抗酸化活性の測定 試験方法: 一般に抗酸化剤と呼ばれている物は,安定なラジカル
である1,1−ジフェニル−2−ピクリルヒドラジル(DPP
H)を脱色する活性を有している。そこで化合物(A)
の抗酸化活性の測定は以下の様に行った。即ち,DPPHを
エタノールに0.1mMになるように溶解し,試験化合物と
混合し,30分後に517nmの吸光度を測定した。
この結果を第2図に示す。
化合物(A)は,DPPHの517nmにおける吸光度を減少さ
せる活性を有していた。化合物(A)はほぼ1対1でDP
PHラジカルと反応し,抗酸化活性を示すものと思われ
る。
(3) 毒性試験 本発明の有効成分である化合物(I)において化合物
(A)の急性毒性(LD50)は,マウスの静脈内投与の場
合55.55mg/kgであった。
化合物(I)又はその塩は通常用いられている製剤用
の担体や賦形剤,その他の添加剤を用いて錠剤,散剤,
細粒剤,顆粒剤,カプセル剤,丸剤,注射剤,坐剤,軟
膏,貼付剤等に調製され経口的(舌下投与含む)または
非経口的に投与される。
化合物(I)の臨床投与量は,適用される患者の症
状,体重,年令や性別等を考慮して適宜決定されるが,
通常成分1人当り,50mg〜1000mgであり,これを1回で
あるいは数回に分けて投与する。
(実施例) 以下に実施例を掲記し,本発明を更に詳細に説明す
る。
尚,一般式(I)で示される化合物の合成法を参考例
及び製造例として掲記する。
参考例 1. 2.0gのα−(アミノメチル)−3,4−ジメトキシベン
ジル アルコール塩酸塩を10mlのメタノールに懸濁し,
1.14mlの3−アニスアルデヒドを加えた後,室温攪拌に
1.25mlのトリエチルアミンを滴下した。この溶液を10分
間熱還流した後,氷冷し,攪拌下に0.39gの水素化ホウ
素ナトリウムをゆっくり加え,発泡終了後これを濃縮し
た。残渣をクロロホルムと水にて分液操作を行い,クロ
ロホルム層を分離し,これを水で洗浄後,無水硫酸ナト
リウムにて乾燥した。溶媒を留去して得られた残渣をク
ロロホルム−n−ヘキサンより再結晶して2.3gのα−
[[(3−メトキシベンジル)アミノ]メチル−3,4−
ジメトキシベンジルアルコールを得た。
融点115〜116℃ 製造例 1. (1) 参考例1で得たα−[[(3−メトキシベンジ
ル)アミノ]メチル]−3,4−ジメトキシベンジルアル
コールを17.5mlのトリフルオロ酢酸に溶解し,氷令下に
0.54mlの濃硫酸を加え,60分間反応を行った。反応液を
濃縮し,トルエンで2回共沸後,クロロホルムを加え,
氷冷下に28%アンモニア水を加え塩基性となし,分液操
作を行った。クロロホルム層を取り,これを水で1回洗
浄した後,無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を留
去後に得られた残渣をクロロホルム−メタノール−28%
アンモニア水(15:1:0.1)のシリカゲルカラムにて分離
し,Rf値0.47および0.35[キーゼルゲル60F254プレー
ト,溶媒系クロロホルム−メタノール28%アンモニア水
(15:1:0.1)]の物質を得た。Rf値の高いものは5−メ
トキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニル)−1,2,3,4−
テトラヒドロイソキノリン(融点118〜119℃,クロロホ
ルム−n−ヘキサン再結晶後)(680ml),Rf値の低いも
のは7−メトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニル)
−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン(融点119〜120
℃,酢酸エチル−n−ヘキサン再結晶後)(670mg)で
ある。
(2) 640mgの7−メトキシ−4−(3,4−ジメトキシ
フェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンを13m
lの48%臭化水素水に溶解し,アルゴン気流下に3時間
加熱還流を行った。反応液を冷却後,析出した結晶を
取し,580mgの7−ヒドロキシ−4−(3,4−ジヒドロキ
シフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン臭
化水素酸塩を得た。
(i) 元素分析値 C15H16NO3Br・1/5H2Oとして C(%) H(%) N(%) Br(%) 計算値 52.71 4.84 4.10 23.38 実測値 52.66 4.79 4.07 23.63 (ii) 融点220℃以上 分解 (iii) 質量分析(FAB)258(M++1) (iv) 核磁気共鳴スペクトル (d6−DMSO,内部標準TMS) δ(ppm) 3.22(1H,dd),3.48(H,dd),4.60(1H,d
d),6.58(H,s),6.64(1H,s),6.67(H,d) 参考例 2. 1.0gのα−(アミノメチル)−3,4−ジメトキシベン
ジルアルコール塩酸塩を5mlのメタノールに懸濁し、0.8
5gの2,3−ジメトキシベンズアルデヒドを加えた後,室
温攪拌下に0.63mlのトリエチルアミンを滴下した。この
溶液を30分間加熱還流した後,氷冷攪拌下に0.24gの水
素化ホウ素ナトリウムをゆっくり加え,発泡終了後にこ
れを濃縮した。残渣をクロロホルムと水にて分液操作を
行い,クロロホルム層を取り,これを水で洗浄後,無水
硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を留去して得られた
残渣を酢酸エチル−n−ヘキサンより再結晶して,α−
[[(2,3−ジメトキシベンジル)アミノ]エチル]−
3,4−ジメトキシベンジルアルコール1.07gを得た。
融点96〜97℃ 参考例 3. (1) 1.56gの3−メトキシ−2−メチル安息香酸に
2.03mlの塩化チオニルを加え,30分間加熱還流した。反
応液を濃縮し,トルエンにて2回共沸した。得られた残
渣を8mlのトルエンに溶解し,2.0gのα−(アミノメチ
ル)−3,4−ジメトキシベンジルアルコール塩酸塩と1.5
2mlのピリジンと20mlのイソプロピルアルコールの混液
中に氷冷攪拌下滴下した。室温に戻し30分後,反応液を
濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルに溶解し,1N塩酸
水,飽和炭酸水素ナトリウム水溶液,水の順に洗浄後無
水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を留去して得られ
た残渣を酢酸エチル−n−ヘキサンから再結晶して2.41
gのα−[N−(3−メトキシ−4−メチルベンゾイ
ル)アミドメチル]−3,4−ジメトキシベンジルアルコ
ールを得た。
融点105〜109℃ (2) 1.02gのα−[N−(3−メトキシ−4−メチ
ルベンゾイル)アミドメチル]−3,4−ジメトキシベン
ジルアルコールを10mgのテトラヒドロフランに溶解しア
ルゴン気流下氷冷下に10.8mlの1Mボラン−テトラヒドロ
フラン溶液を滴下した。この溶液を2.5時間加熱還流し
た後氷冷し,0.44mlのメタノールを滴下し,30分間加熱還
流した。これを氷冷し,0.9mlの濃塩酸を加え,さらに30
分間加熱還流した後,濃縮した。得られた残渣を水に溶
解し,エーテルにて2回洗浄を施した後塩基性となし,
クロロホルムにて2回抽出しクロロホルム層を合わせ,
水で洗浄し,無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を
留去して得られた残渣をクロロホルム−n−ヘキサンか
ら再結晶して,560mgのα−[[(3−メトキシ−2−メ
チルベンジル)アミノ]メチル]−3,4−ジメトキシベ
ンジルアルコールを得た。
融点135〜136℃ 製造例 2.(化合物A) (1) 参考例2で得たα−[[(2,3−ジメトキシベ
ンジル)アミノ]メチル]−3,4−ジメトキシベンジル
アルコール1.0gを7.5mlのトリフルオロ酢酸に溶解し,
氷冷下に0.23mlの濃硫酸を加え,そのまま30分間反応を
行った。反応液を濃縮し,トルエンで2回共沸後,クロ
ロホルムを加えた後,氷冷下に28%アンモニア水を加え
塩基性となし,分液操作を行った。クロロホルム層を取
り,これを水で洗浄し,無水硫酸ナトリウムにて乾燥し
た。溶媒を留去後に得られ残渣をクロロホルム−n−ヘ
キサンから再結晶して750mgの7,8−ジメトキシ−4−
(3,4−ジメトキシフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ
イソキノリンを得た。
融点109〜110℃ (2) 700mgの7,8−ジメトキシ−4−(3,4−ジメト
キシフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン
に14mlの48%臭化水素酸を加え,アルゴン気流下に3時
間加熱還流した。反応液を冷却後析出した結晶を取
し,540mgの7,8−ジヒドロキシ−4−(3,4−ジヒドロキ
シフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン臭
化水素酸塩を得た。
(i) 元素分析値 C15H16NO4Br C(%) H(%) N(%) Br(%) 計算値 50.87 4.55 3.95 22.56 実測値 51.02 4.33 3.96 22.82 (ii) 融点 >230℃ 分解 (iii) 質量分析(FAB)274(M+1+1) (iv) 核磁気共鳴スペクトル(d6−DMSO,内部標準TM
S) δ(ppm) 3.24(1H,m),3.52(1H,m),6.08(1H,
d),6.48(1H,dd),6.58(1H,s),6.68(1H,d) (3) (1)の方法により得られた(R,S)−7,8−ジ
メトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニル)−1,2,3,4
−テトラヒドロイソキノリン16.9gを50.7mlのエタノー
ルに懸濁し,室温攪拌下,19.3gの(−)−ジベンゾイル
−L−酒石酸−水和物の67.6mlエタノール溶液を滴下
し,無色の結晶を得た。これをエタノール−水より2回
再結晶して(R)−(+)−7,8−ジメトキシ−4−
(3,4−ジメトキシフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ
イソキノリン・(−)−ジベンゾイル−L−酒石酸塩の
無色針状晶12gを得た。
融点 >181℃ 分解 元素分析値 C19H23NO4・C18H14O8として C(%) H(%) N(%) 計算値 64.62 5.42 2.04 実測値 64.43 5.48 2.05 (R)−(+)−7,8−ジメトキシ−4−(3,4−ジメ
トキシフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリ
ン・(−)−ジベンゾイル−L−酒石酸塩の製造に用い
た反応母液を合して濃縮し,残渣に塩化メチレンを加
え,0.5N水酸化ナトリウム水溶液を加え塩基性となし,
分液操作を行った。塩化メチレン層を水で洗浄後,無水
硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られた
残渣に56mlのエタノールを加え,16.3gの(+)−ジベン
ゾイル−D−酒石酸一水和物のエタノール溶液56mlを滴
下し無色の結晶を得た。これをエタノール水より2回再
結晶して(S)−(−)−7,8−ジメトキシ−4−(3,4
−ジメトキシフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソ
キノリン・(+)−ジベンゾイル−D−酒石酸塩の無色
針状晶12.4gを得た。
融点 >181℃ 分解 (4) (3)で得られた(R)−(+)−7,8−ジメ
トキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニル)−1,2,3,4−
テトラヒドロイソキノリン・(−)−ジベンゾイル−L
−酒石酸塩及び(S)−(−)−7,8−ジメトキシ−4
−(3,4−ジメトキシフェニル)−1,2,3,4−テトラヒド
ロイソキノリン・(+)−ジベンゾイル−(D)−酒石
酸塩の各々に,塩化メチレンを加え,1N水酸化ナトリウ
ム水溶液を加え塩基性となし,分液操作を行った。塩化
メチレン層を水で洗浄後,無水硫酸マグネシウムで乾燥
した。溶媒を留去して得られた残渣を,酢酸エチル−n
−ヘキサンから再結晶して,各々(R)−(+)−7,8
−ジメトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニル)−1,
2,3,4−テトラヒドロイソキノリン5.3gおよび(S)−
(−)−7,8−ジメトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェ
ニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン5.0gを得
た。
(i)(R)−(+)−7,8−ジメトキシ−4−(3,4−
ジメトキシフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキ
ノリン,▲[α]20 D▼=+14゜(C=1,CHCl3) 融点98℃ 元素分析値 C19H23NO4として C(%) H(%) N(%) 計算値 69.28 7.04 4.25 実測値 69.04 7.06 4.18 (ii)(S)−(−)−7,8−ジメトキシ−4−(3,4−
ジメトキシフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキ
ノリン;▲[α]20 D▼=−14゜(C=1,CHCl3) 融点98℃ 元素分析値 C19H23NO4として C(%) H(%) N(%) 計算値 69.28 7.04 4.25 実測値 69.07 7.03 4.12 (5) (i)(R)−(+)−7,8−ジメトキシ−4
−(3,4−ジメトキシフェニル)−1,2,3,4−テトラヒド
ロイソキノリン2.0gを10mlの塩化メチレンに溶解し,室
温下,0.86mlの無水酢酸を加え,そのまま30分間反応を
行った。反応液を濃縮し,トルエンで2回共沸後,塩化
メチレンを加え,1N水酸化ナトリウム水溶液を加え塩基
性となし,分液操作を行った。塩化メチレン層を水で洗
浄後,無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し
て得られた残渣を,酢酸エチル−n−ヘキサンから再結
晶して,(R)−(−)−N−アセチル−7,8−ジメト
キシ−4−(3,4−ジメトキシフェニル)−1,2,3,4−テ
トラヒドロイソキノリン2.12gを得た。
融点128℃。▲[α]20 D▼=−39゜(C=1,CHCl3) 元素分析値 C21H25NO5として C(%) H(%) N(%) 計算値 67.91 6.78 3.77 実測値 67.67 6.70 3.77 (ii)(S)−(−)−7,8−ジメトキシ−4−(3,4−
ジメトキシフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキ
ノリン3.0gを,(3)(i)と同様に処理し,(S)−
(+)−N−アセチル−7,8−ジメトキシ−4−(3,4−
ジメトキシフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキ
ノリン3.19gを得た。
融点128℃。▲[α]20 D▼=+39゜(C=1,CHCl3) 元素分析値 C21H25NO5として C(%) H(%) N(%) 計算値 67.91 6.78 3.77 実測値 67.81 6.82 3.72 (6) (i)1.78gの(R)−(−)−N−アセチル
−7,8−ジメトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニル)
−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン9.0mlの塩化メチ
レンに溶解し,−30℃で24mlの1M三臭化ホウ素塩化メチ
レン溶液を加え,室温で90分間反応を行った。ついで−
30℃で4.4mlのメタノールを加えた。反応液を濃縮後,
メタノールで2回共沸した。残渣に17.8mlの0.1N塩酸を
加え,析出した結晶を取し,1.46gの(R)−(−)−
N−アセチル−7,8−ジヒドロキシ−4−(3,4−ジヒド
ロキシフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリ
ン1/4水和物を得た。
融点 >230℃分解。▲[α]20 D▼=−85℃(C=1,
CH3OH) 元素分析値 C17H17NO5・1/4 H2Oとして C(%) H(%) N(%) 計算値 63.84 5.52 4.38 実測値 63.68 5.46 4.37 (ii)2.0gの(S)−(+)−N−アセチル−7,8−ジ
メトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニル)−1,2,3,4
−テトラヒドロイソキノリンを(4)(i)と同様に処
理し1.61gの(S)−(+)−N−アセチル−7,8−ジヒ
ドロキシ−4−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−1,2,
3,4−テトラヒドロイソキノリン1/4水和物を得た。
融点 >225℃ 分解。▲[α]20 D▼=+85゜(C=
1,CH3OH) 元素分析値 C17H17NO5・1/4 H2Oとして C(%) H(%) N(%) 計算値 63.84 5.52 4.38 実測値 63.87 5.52 4.31 (7) (i)1.15gの(R)−(−)−N−アセチル
−7,8−ジヒドロキシ−4−(3,4−ジヒドロキシフェニ
ル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン1/4水和物に
9mlの3N塩酸および9mlのエタノールを加え,アルゴン気
流下24時間加熱還流した。反応液を冷却後,析出した結
晶を取し,1.09gの(R)−(+)−7,8−ジヒドロキ
シ−4−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−1,2,3,4−テ
トラヒドロイソキノリン塩酸塩一水和物を得た。▲
[α]20 D▼=+15゜(C=1,CH3OH) 元素分析値 C15H15NO4・HCl・H2Oとして C(%) H(%) N(%) Cl(%) 計算値 54.97 5.54 4.27 10.82 実測値 54.85 5.49 4.14 11.06 (ii)1.2gの(S)−(+)−N−アセチル−7,8−ジ
ヒドロキシ−4−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−1,
2,3,4−テトラヒドロイソキノリン1/4水和物を(7)
(i)と同様に処理し1.1gの(S)−(−)−7,8−ジ
ヒドロキシ−4−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−1,
2,3,4−テトラヒドロイソキノリン塩酸塩一水和物を得
た。▲[α]20 D▼=−14゜(C=1,CH3OH) 元素分析値 C15H15NO4・HCl・H2Oとして C(%) H(%) N(%) Cl(%) 計算値 54.97 5.54 4.27 10.82 実測値 54.70 5.42 4.34 10.98 (8) (6)(i)(ii)で得られた(R)−(−)
−N−アセチル−7,8−ジヒドロキシ−4−(3,4−ジヒ
ドロキシフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノ
リン・1/4水和物及び(S)−(+)−N−アセチル−
7,8−ジヒドロキシ−4−(3,4−ジヒドロキシフェニ
ル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン・1/4水和物
を夫々3N臭化水素酸−エタノールと処理し,(R)−
(+)−7,8−ジヒドロキシ−4−(3,4−ジヒドロキシ
フェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン・臭
化水素酸塩一水和物及び(S)−(−)−7,8−ジヒド
ロキシ−4−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−1,2,3,4
−テトラヒドロイソキノリン・臭化水素酸塩一水和物を
得る。
製造例 3. (1) 参考例3で得たα−[[(3−メトキシ−2−
メチルベンジル)アミノ]メチル]−3,4−ジメトキシ
ベンジルアルコール510mgを3.8mlのトリフルオロ酢酸に
溶解し,氷冷下に0.12mlの濃硫酸を滴下し30分間反応し
た。反応液を濃縮し,トルエンにて2回共沸した後に得
られた残渣をクロロホルムに溶かし,28%アンモニア水
を加え塩基性となしクロロホルム層を取り,これを水で
洗浄した後,無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を
留去して得られた残渣を酢酸エチル−n−ヘキサンから
再結晶して430mgの7−メトキシ−4−(3,4−ジメトキ
シフェニル)−8−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロイ
ソキノリンを得た。
融点128〜129℃ (2) 410mgの7−メトキシ−4−(3,4−ジメトキシ
フェニル)−8−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソ
キノリンに8.2mlの48%臭化水素酸を加えアルゴン気流
下3時間加熱還流した。反応液を冷却後,析出した結晶
を取し,410mgの7−ヒドロキシ−4−(3,4−ヒドロ
キシフェニル)−8−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ
イソキノリン臭化水素酸塩を得た。
(i) 元素分析値 C15H16NO3Brとして C(%) H(%) N(%) Br(%) 計算値 54.56 5.15 3.98 22.69 実測値 54.34 5.10 3.95 22.58 (ii) 融点250℃ (iii) 質量分析(FAB)272(M++1) (iv) 核磁気共鳴スペクトル(d6−DMSO,内部標準TM
S) δ(ppm) 2.05(1H,s),3.35(計3H),6.46(計3
H),2.72(計3H,d×2) 参考例 4. α−(アミノメチル)−3,4−ジメトキシベンジルア
ルコール塩酸塩6.0gをメタノール30mlに懸濁し,2−ニト
ロ−m−アニスアルデヒド5.12gを加えた後,室温攪拌
下にトリエチルアミン3.75mlを滴下した。この溶液を30
分間加熱還流した後,氷冷攪拌下に水素化ホウ素ナトリ
ウム1.46gをゆっくり加え,発泡終了後にこれを濃縮し
た。残渣をクロロホルムと水にて分液操作を行い,クロ
ロホルム層を取り,これを水で洗浄後,無水硫酸ナトリ
ウムにて乾燥した。溶液を留去して得られた残渣を酢酸
エチル−n−ヘキサンより再結晶して,α−[[3−ジ
メトキシ−2−ニトロベンジル)アミノ]メチル]−3,
4−ジメトキシベンジルアルコール7.52gを得た。
融点92〜94℃ 参考例4.a)で得たα−[[(3−メトキシ−2−ニ
トロベンジル)アミノ]メチル]−3,4−ジメトキシベ
ンジルアルコール7.56gをトリフルオロ酢酸に溶解し、
氷冷下に濃硫酸1.73mlを加え,そのまま45分間反応を行
った。反応液を濃縮し,トルエンで2回共沸し,クロロ
ホルムを加えた後,氷冷下攪拌下に28%アンモニア水を
加え塩基性となし,分液操作を行った。クロロホルム層
を取り,水で洗浄し,無水硫酸ナトリウムにて乾燥し
た。溶媒を留去して4−(3,4−ジメトキシフェニル)
−7−メトキシ−8−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロ
イソキノリン7.02gを得た。本物質はこれ以上精製せず
に次の反応に供した。
参考例4.b)で得た4−(3,4−ジメトキシフェニル)
−7−メトキシ−8−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロ
イソキノリン7.0gをアセトン70mlに溶解し,炭酸カリウ
ム4.2gおよび臭化ベンジル2.3mlを加え,60分間加熱還流
した。反応液を氷冷し,過した後濃縮した。得られた
残渣をエタノールから再結晶して,2−ベンジル−4−
(3,4−ジメトキシフェニル)−7−メトキシ−8−ニ
トロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン7.76gを得
た。
融点118〜119℃ 参考例4.c)で得た2−ベンジル−4−(3,4−ジメト
キシフェニル)−7−メトキシ−8−ニトロ−1,2,3,4
−テトラヒドロイソキノリン4.25gをジクロロメタン43m
lに溶解し,−20℃に保ちながら1M−三フッ化ホウ素ジ
クロロメタン溶液を滴下した。滴下終了後室温に戻し,2
時間攪拌した後,再度−20℃に保ちながらメタノール18
mlを滴下し室温に戻した。析出した結晶を取して,2−
ベンジル−4−(3,4−ヒドロキシフェニル)−7−ヒ
ドロキシ−8−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキ
ノリン臭化水素酸塩3.17gを得た。
融点 >180℃ 分解 製造例 4. 参考例4で得た2−ベンジル−4−(3,4−ジヒドロ
キシフェニル)−7−ヒドロキシ−8−ニトロ−1,2,3,
4−テトラヒドロイソキノリン臭化水素酸塩700mgを14ml
のエタノールに溶解して,10%のパラジウム炭素0.07gを
加え,40℃にて水素を添加した。水素吸収が終了したこ
とを確認後,過し,濃縮した。得られた残渣をクロロ
ホルムにて沈澱を生成させ,取後乾燥して8−アミノ
−4−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−7−ヒドロキ
シ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン臭化水素酸塩5
90mgを得た。
(i) 元素分析値 C15H17N2O3Brとして C(%) H(%) N(%) Br(%) 計算値 51.01 4.85 7.93 22.62 実測値 50.72 4.53 7.91 22.43 (ii) 質量分析(FAB)273(M++1) (iii) 核磁気共鳴スペクトル(d6−DMSO,内部標準TM
S) δ(ppm) 5.96(1H,d),6.46(1H,dd),6.53(1H,
s),6.60(1H,d),6.76(1H,d) 製造例 5. (1) 参考例4で得た2−ベンジル−4−(3,4−ジ
ヒドロキシフェゥニル)−7−ヒドロキシ−8−ニトロ
−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン臭化水素酸塩1.0
3gをエタノール20mlに懸濁し,ラネーニッケル1mlを加
え,40℃にて水素を添加した。水素吸収の停止を確認し
た後,過,濃縮し8−アミノ−2−ベンジル−4−
(3,4−ジヒドロキシフェニル)−7−ヒドロキシ−1,
2,3,4−テトラヒドロイソキノリン臭化水素酸塩0.88gを
得た。
(2) ギ酸0.25mlをクロロホルム10mlに溶かし,氷冷
下に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)
カルボジイミド0.63gを加え,15分後に8−アミノ−2−
ベンジル−4−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−7−
ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン臭化
水素酸塩0.88gのジメチルホルムアミド溶液5mlを滴下し
た。室温に戻し,更に30分間反応したのち濃縮した。得
られた残渣に標準緩衝原液(×5)を加えて沈澱とな
し,取したのち十分に水洗乾燥後,2−ベンジル−4−
(3,4−ジヒドロキシフェニル)−8−ホルミルアミド
−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリ
ン450mgを得た。
(3) 2−ベンジル−4−(3,4−ジヒドロキシフェ
ニル)−8−ホルムアミド−7−ヒドロキシ−1,2,3,4
−テトラヒドロイソキノリン450mgをエタノール9mlに溶
解し,2N塩酸0.86mlおよび,10%パラジウム炭素0.05gを
加え,室温にて水素を添加した。水素の吸収が終了した
ことを確認後,過し,濃縮した。得られた残渣をイソ
プロピルアルコールとアセトニトリルにて沈澱させ,こ
れを取し,4−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−8−
ホルムアミド−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒド
ロイソキノリン塩酸塩320mgを得た。
(i) 元素分析値 C16H17N2O4Clとして C(%) H(%) N(%) Cl(%) 計算値 57.06 5.09 8.32 10.53 実測値 56.78 4.82 8.20 10.72 (ii) 質量分析(FAB)301(M++1) (iii) 核磁気共鳴スペクトル(d6−DMSO,内部標準TM
S) δ(ppm) 6.56(1H,s),6.66(1H,d),6.80(1H,
d),6.90(1H,d),8.28(1H,d) 参考例 5. a) 6−フルオロ−3,4−ジメトキシベンズアルデヒ
ド5.2gをテトラヒドロフラン55mlに溶解し,ヨウ化亜鉛
0.98gを加えた後,アルゴン気流下,氷冷攪拌しながら
トリメチルシリルニトリル4.92mlを滴下した。そのまま
2時間氷冷攪拌した後,更に室温に戻して4時間攪拌し
た。続いて氷冷下,メタノール4.11mlを滴下した後,溶
媒を留去した。これにメタノール50ml,クエン酸0.65gを
加え,一晩攪拌した。反応液を濃縮し残渣をクロロホル
ムと水にて分液操作を行い,クロロホルム層を取り,無
水硫酸マグネシウムにて乾燥した。溶媒を留去し,得ら
れた残渣をクロロホルム−n−ヘキサンより結晶化し
て,α−(シアノ)−6−フルオロ−3,4−ジメトキシ
ベンジルアルコール3.28gを得た。
融点112〜114℃ 参考例5.a)で得たα−(シアノ)−6−フルオロ−
3,4−ジメトキシベンジルアルコール3.24gをテトラヒド
ロフラン20mlに懸濁し,アルゴン気流下,メタノール氷
浴中で冷却攪拌しながら1Mボラン−テトラヒドロフラン
溶液33mlを滴下した。この溶液を3時間加熱還流した
後,氷冷し,発泡しなくなるまでメタノールを加えた。
この溶液を室温にて1時間加攪拌した後氷冷下,液性が
pH1以下になるまで塩酸ガスを吹き込んだ。析出した結
晶を取し,α−(アミノメチル)−6−フルオロ−3,
4−ジメトキシベンジルアルコール塩酸塩3.34gを得た。
融点 223〜226℃ 参考例5.b)で得たα−(アミノメチル)−6−フル
オロ−3,4−ジメトキシベンジルアルコール塩酸塩3.3g
と2,3−ジメトキシベンズアルデヒド2.4gをメタノール1
6mlに懸濁し,氷冷攪拌下トリエチルアミン1.92mlを滴
下した。この溶液をアルゴン気流下30分間加熱還流した
後,氷冷攪拌下に水素化ホウ素ナトリウム0.74gをゆっ
くり加え発泡終了後にこれを濃縮した。残渣をクロロホ
ルムと水にて分液操作を行い,クロロホルム層を取り,
これを飽和食塩水にて洗浄後,無水硫酸マグネシウムに
て乾燥した。溶媒を留去して得られた残渣をエーテル−
n−ヘキサンより結晶化して,α−[[(2,3−ジメト
キシベンジル)アミノ]メチル]−6−フルオロ−3,4
−ジメトキシベンジルアルコール3.39gを得た。
融点110〜112℃ 製造例 6. (1) 参考例5で得たα−[[(2,3−ジメチルメト
キシベンジル)アミノ]メチル]−6−フルオロ−3,4
−ジメトキシベンジルアルコール1.0gをトリフルオロ酢
酸7mlに溶解し,氷冷下に濃硫酸0.25mlを加えそのまま4
0分間攪拌した。続いて酢酸ナトリウム0.72gを加えた
後,反応液を濃縮した。残渣にクロロホルム,水を加
え,氷冷下濃アンモニア水を加え塩基性となし,分液操
作を行った。クロロホルム層を取り,これを飽和食塩水
にて洗浄し,無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を
留去し,4−(6−フルオロ−3,4−ジメトキシフェニ
ル)−7,8ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノ
リン0.94gをシロップ状物質として得た。
(2) (1)で得られた4−(6−フルオロ−3,4−
ジメトキシフェニル)−7,8−ジメトキシ−1,2,3,4−テ
トラヒドロイソキノリン0.90gをジクロロメタン25mlに
溶解し,アルゴン気流下,内温−30〜−60℃にて冷却攪
拌しながら1M三臭化ホウ素−ジクロロメタン溶液27mlを
滴下した。続いて室温で3時間攪拌した後,ドライアイ
ス−メタノール浴冷却下にメタノール7.0mlを滴下し
た。更に30分間,室温で攪拌した後,析出した結晶を
取し,4−(6−フルオロ−3,4−ジヒドロキシフェニ
ル)−7,8−ジヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソ
キノリン臭化水素酸塩0.75gを得た。
(i) 元素分析値 C15H15NO4FBrとして (ii) 融点 >238℃ 分解 (iii) 質量分析(FAB)292(M++1) (iv) 核磁気共鳴スペクトル (d6−DMSO,内部標準TMS) δ(ppm) 5.44(1H,m),7.12(1H,d),7.43(1H,
d),7.62(1H,d),7.72(1H,d) 参考例 6. α−(アミノメチル)−3,4−ジメトキシベンジルア
ルコール塩酸6.0gをメタノール30mlに懸濁し,2−ニトロ
−m−アニスアルデヒド5.12gを加えた後,室温攪拌下
にトリエチルアミン3.75mlを滴下した。この溶液を30分
間加熱還流した後,氷冷攪拌下に水素化ホウ素ナトリウ
ム1.46gをゆっくり加え,発泡終了後にこれを濃縮し
た。残渣をクロロホルムと水にて分液操作を行い。クロ
ロホルム層を取り,これを水で洗浄後,無水硫酸ナトリ
ウムにて乾燥した。溶媒を留去して得られた残渣を酢酸
エチル−n−ヘキサンより再結晶して,α−[[3−メ
トキシ−2−ニトロベンジル)アミノ]メチル]−3,4
−ジメトキシベンジルアルコール7.52gを得た。
融点92〜94℃ 参考例6.a)で得たα−[[3−メトキシ−2−ニト
ロベンジル)アミノ]メチル]−3,4−ジメトキシベン
ジルアルコール7.56gトリフルオロ酢酸3.8mlに溶解し,
氷冷下に濃硫酸1.73mlを加え,そのまま45分間反応を行
った。反応液を濃縮し,トルエンで2回共沸し,クロロ
ホルムを加え塩基性となし,分液操作を行った。クロロ
ホルム層を取り,水で洗浄し,無水硫酸ナトリウムにて
乾燥した。溶媒を留去して4−(3,4−ジメトキシフェ
ニルシ)−7−メトキシ−8−ニトロ−1,2,3,4−テト
ラヒドロイソイソキリン7.02gを得た。本物質はこれ以
上精製せずに次の反応を供した。
参考例6.b)で得た4−(3,4−ジメトキシフェニル)
−7−メトキシ−8−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロ
イソキノリン7.0gをアセトン70mlに溶解し,炭酸カリウ
ム4.2gおよび臭化ベンジル2.3mlを加え,60分間加熱還流
した。反応液を氷冷し,過した後濃縮した。得られた
残渣をエタノールから再結晶して,2−ベンジル−4−
(3,4−ジメトキシフェニル)−7−メトキシ−8−ニ
トロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン7.76gを得
た。
融点118〜119℃ 参考例6.c)で得た2−ベンジル−4−(3,4−ジメト
キシフェニル)−7−メトキシ−8−ニトロ−1,2,3,4
−テトラヒドロイソキノリン4.8gをエタノール78mlに溶
解し,ラネ−ニッケルを加え40℃にて水素添加した。水
素吸収が停止した後,反応液を過して得られた液を
濃縮した。得られた残渣をクロロホルム−エタノールに
て再結晶を行い8−アミノ−2−ベンジル−7−メトキ
シ−4−(3,4−ジメトキシフェニル)−1,2,3,4−テト
ラヒドロイソキノリン3.45gを得た。
融点142〜143℃ 製造例 7. 参考例6で得た8−アミノ−2−ベンジル−7−メト
キシ−4−(3,4−ジメトキシフェニル)−1,2,3,4−テ
トラヒドロイソキノリン2.02gを20%塩酸に溶解し,氷
冷下に亜硝酸ナトリウム0.38gを水1.9mlに溶解したもの
を滴下した。この溶液を塩化第一銅0.55gを20%塩酸11m
lに溶解したものに滴下した。反応終了を確認後,水酸
化ナトリウム4.84gを加え,クロロホルムにて2回抽出
し,クロロホルム層を合わせ,水洗後無水硫酸マグネシ
ウムにて乾燥した。溶媒を留去後に得られた残渣をエタ
ノールから再結晶して,2−ベンジル−8−クロロ−7−
メトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニル)−1,2,3,4
−テトラヒドロイソキノリン1.23gを得た。
融点88〜91℃ 2−ベンジル−8−クロロ−7−メトキシ−4−(3,
4−ジメトキシフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソ
キノリン1.13gエタノール28mlに溶解し,12N塩酸0.22ml
を加え,10%−パラジウム炭素0.1gを加えて50℃にて水
素を添加した。水素吸収が停止した後,反応液を過後
濃縮した。得られた残渣をクロロホルムに溶解し,飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液および水にて洗浄後無水硫酸
ナトリウムにて乾燥した。溶媒を留去して得られた残渣
を酢酸エチル−n−ヘキサンから再結晶して8−クロロ
−7−メトキシ−4−(3,4,−ジヒドロキシフェニル)
−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン580mgを得た。
融点130〜132℃ 8−クロロ−7−メトキシ−4−(3,4−ジヒドロキ
シフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン540
mgを48%臭化水素酸11mlを加え,アルゴン気流下に3時
間加熱還流した。冷却後に析出した結晶を取して,8−
クロロ−7−ヒドロキシ−4−(3,4−ジヒドロキシフ
ェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノキリン臭化
水素酸520mgを得た。
(i) 元素分析値 C15H15ClNO3Brとして C(%) H(%) N(%) 計算値 48.35 4.06 3.76 実測値 48.32 4.05 3.75 (ii) 融点 >260℃ 分解 (iii) 質量分析(FAB)292(M++1) (iv) 核磁気共鳴スペクトル (d6−DMSO,内部標準TMS) δ(ppm) 4.22(1H,dd),6.48(1H,dd),6.56(1H,
s),6.62(1H,d),6.75(1H,d),6.92(1H,d) 参考例 7. 6−フルオロ−3,4−ジメトキシベンズアルデヒド5.2
gをテトラヒドロフラン55mlに溶解し,ヨウ化亜鉛0.98g
を加えた後,アルゴン気流下,氷冷攪拌しながらトリメ
チルシリルニトリル4.92mlを滴下した。そのまま2時間
氷冷攪拌した後,更に室温に戻して4時間攪拌した。続
いて氷冷下,メタノール4.11mlを滴下した後,溶媒を留
去した。これにメタノール50ml,クエン酸0.65gを加え,
一晩攪拌した。反応液を濃縮し残渣をクロロホルムと水
にて分液操作を行い,クロロホルム層を取り,無水硫酸
マグネシウムにて乾燥した。溶媒を留去し,得られた残
渣をクロロホルム−n−ヘキサンより結晶化して,α−
(シアノ)−6−フルオロ−3,4−ジメトキシベンジル
アルコール3.28gを得た。
融点112〜114℃ 参考例7.a)で得たα−(シアノ)−6−フルオロ−
3,4−ジメトキシベンジルアルコール3.24gをテトラヒド
ロフラン20mlに懸濁し,アルゴン気流下,メタノール氷
浴中で冷却攪拌しながら1Mボラン−テトラヒドロフラン
溶液33mlを滴下した。この溶液を3時間,加熱還流した
後,氷冷し,発泡しなくなるまでメタノールを加えた。
この溶液を室温にて1時間攪拌した後氷冷下,液性がpH
1以下となるまで塩化水素ガスを吹き込んだ。析出した
結晶を取し,α−(アミノメチル)−6−フルオロ−
3,4−ジメトキシベンジルアルコール塩酸塩3.34gを得
た。
融点223〜226℃ 参考例7.b)で得たα−(アミノメチル)−6−フル
オロ−3,4−ジメトキシベンジルアルコール1.4gとベン
ズアルデヒド0.62mlをメタノール6mlに懸濁し,氷冷攪
拌下トリエチルアミン0.82mlを滴下した。この溶液をア
ルゴン気流下30分間加熱還流した後,氷冷攪拌下に水素
化ホウ素ナトリウム0.32gをゆっくり加え,発泡終了後
にこれを濃縮した。残渣をクロロホルムと水にて分液操
作を行い,クロロホルム層を取り,これを飽和食塩水に
て洗浄後,無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。溶媒を
留去して得られた残渣をエーテル−n−ヘキサンより結
晶化して,α−[(ベンジルアミノ)メチル]−6−フ
ルオロ−3,4−ジメトキシベンジルアルコール1.30gを得
た。
融点80〜82.5℃ 参考例7.c)で得たα−(アミノメチル)−6−フル
オロ−3,4−ジメトキシベンジルアルコール塩酸塩1.00g
をメタノール3mlに懸濁し,氷冷攪拌下トリエチルアミ
ン0.61ml及び2−チオフェンカルバルデヒド0.49gを順
次滴下した。この溶液をアルゴン気流下,30分加熱還流
した後,メタノール6mlを加え,氷冷攪拌下に水素化ホ
ウ素ナトリウム0.20gをゆっくり加えた。反応液を室温
で1時間攪拌した後,水で希釈し,酢酸エチルで抽出し
た。酢酸エチル層を水洗し,無水硫酸マグネシウムで乾
燥した。溶媒を留去して得られた残渣をメタノールより
結晶化して,α−[[(2−テニル)アミノ]メチル]
−6−フルオロ−3,4−ジメトキシベンジルアルコール
0.74gを得た。
融点79〜83℃ 参考例 8. 参考例7.b)で得たα−(アミノメチル)−6−フル
オロ−3,4−ジメトキシベンジルアルコール塩酸塩1.00g
をメタノール3mlに懸濁し,氷冷攪拌下,トリエチルア
ミン0.61ml及び3−チオフェンカルバルデヒド0.49gを
順次滴下した。この溶液をアルゴン気流下,30分間加熱
還流した後,0℃に冷却し,結晶を析出させた。この結晶
を取し,メタノール7mlに懸濁し,氷冷攪拌下に水素
化ホウ素ナトリウム0.17gをゆっくり加えた。反応液を
室温で1時間攪拌した後,水で希釈し,酢酸エチルで抽
出した。酢酸エチル層を水洗し,無水硫酸マグネシウム
で乾燥した。溶媒を留去して,α−[[(3−テニル)
アミノ]メチル]−6−フルオロ−3,4−ジメチキシベ
ンジルアルコール1.19gをシロップ状物質として得た。
製造例 8. 参考例7.b)で得たα−[[(2−テニル)アミノ]
メチル]−6−フルオロ−3,4−ジメトキシベンジルア
ルコール0.66gをポリリン酸10ml中,60℃で3.5時間攪拌
した。反応液を氷水中に注ぎ,濃アンモニア水25mlを加
えて塩基性とし,クロロホルムで抽出した。クロロホル
ム層を水洗し,無水硫酸マグネシウムで乾燥後,溶媒を
留去して,4−(6−フルオロ−3,4−ジメトキシフェニ
ル)−4,5,6,7−テトラヒドロチエノ[2,3−c]ピリジ
ン0.66gをシロップ状物質として得た。
(2) (1)で得られた4−(6−フルオロ−3,4−
ジメトキシフェニル)−4,5,6,7−テトラヒドロチエノ
[2,3−c]ピリジン0.65gをジクロロメタン14mlに溶解
し,アルゴン気流下,内温−30〜60℃にて冷却攪拌しな
がら1M三臭化ホウ素−ジクロロメタン溶液12mlを滴下し
た。続いて室温で2時間攪拌した後,氷冷下にメタノー
ル20mlを滴下した。溶媒を留去して得られた残渣をメタ
ノール−クロロホルム(1:8)の混液で結晶化させた。
結晶を取し,エタノールから再結晶して,4−(6−フ
ルオロ−3,4−ジヒドロキシフェニル)−4,5,6,7−テト
ラヒドロチエノ[2,3−c]ピリジン臭化水素酸塩0.29g
を得た。
(i) 元素分析値 C13H13NO2BrFSとして (i) 融点 >237℃ 分解 (iii) 質量分析(FAB)266(M++1) (iv) 核磁気共鳴スペクトル (d6−DMSO,内部標準TMS) δ(ppm) 3.0〜3.9(2H),4.2〜4.8(3H),6.42(1
H,d),6.55(1H,d),6.62(1H,d),7.47(1H,d),8.85
(1H,s),9.0〜10.0(3H) 製造例 9. 参考例8で得たα−[[(3−テニル)アミノ]メチ
ル]−6−フルオロ−3,4−ジメトキシベンジルアルコ
ール1.16gをトリフルオロ酢酸11mlに溶解し,氷冷下に
濃硫酸0.31mlを加え,そのまま4時間撹拌した。反応液
を濃縮し,残渣にクロロホルム,水を加え,氷冷下濃ア
ンモニア水10mlを加え塩基性となし,分液操作を行っ
た。クロロホルム層を取り,水洗し,無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥後,溶媒を留去した。残渣をエタノールから
再結晶して,7−(6−フルオロ−3,4−ジメトキシフェ
ニル)−4,5,6,7−テトラヒドロチエノ[3,2−e]ピリ
ジン0.76gを得た。
融点108〜111℃ (2) (1)で得られた7−(6−フルオロ−3,4−
ジメトキシフェニル)−4,5,6,7−テトラヒドロチエノ
[3,2−c]ピリジン0.62gをジクロロメタン13mlに溶解
し,アルゴン気流下,内温−30〜60℃にて冷却撹拌しな
がら1M三臭化ホウ素−ジクロロメタン溶液12mlを滴下し
た。続いて室温で2時間撹拌した後,冷却下にメタノー
ル20mlを滴下した。溶媒を留去して得られた残渣をエタ
ノールから再結晶して,7−(6−フルオロ−3,4−ジヒ
ドロキシフェニル)−4,5,6,7−テトラヒドロチエノ
[3,2−c]ピリジン臭化水素酸塩0.30gを得た。
(i) 元素分析値 C13H13NO2BrFSとして (ii) 融点 >266℃ 分解 (iii) 質量分析(FAB)266(M++1) (iv) 核磁気共鳴スペクトル (d6−DMSO,内部標準TMS) δ(ppm) 3.0〜3.9(2H),4.31(2H,s),4.4〜4.9
(1H),6.58(1H,d)6.62(1H,d),6.98(1H,d),7.49
(1H,d),8.90(1H,s),9.0〜10.0(3H) 参考例 9 6−フルオロ−3,4−ジメトキシベンズアルデヒド5.2
gをテトラヒドロフラン55mlに溶解し,ヨウ化亜鉛0.98g
を加えた,アルゴン気流下,氷冷撹拌しながらトリメチ
ルシリルニトリル4.92mlを滴下した。そのまま2時間撹
拌した後,更に室温に戻して4時間撹拌した。続いて氷
冷下,メタノール4.11mlを滴下した後,溶媒を留去し
た。これにメタノール50ml,クエン酸0.65gを加え,一晩
撹拌した。反応液を濃縮し残渣をクロロホルムと水にて
分液操作を行い,クロロホルム層を取り,無水硫酸マグ
ネシウムにて乾燥した。溶媒を留去し,得られた残渣を
クロロホルム−n−ヘキサンより結晶化して,α−(シ
アノ)−6−フルオロ−3,4−ジメトキシベンジルアル
コール3.28gを得た。
融点112〜114℃ 参考例9.a)で得たα−(シアノ)−6−フルオロ−
3,4−ジメトキシベンジルアルコール3.24gをテトラヒド
ロフラン20mlに懸濁し,アルゴン気流下,メタノール−
氷浴中で冷却撹拌しながら1Mボラン−テトラヒドロフラ
ン溶液33mlを滴下した。この溶液を3時間,加熱還流し
た後,氷冷し,発泡しなくなるまでメタノールを加え
た。この溶液を室温にて1時間撹拌した後氷冷下,液性
がpH1以下となるまで塩酸ガスを吹き込んだ。析出した
結晶を取し,α−(アミノメチル)−6−フルオロ−
3,4−ジメトキシベンジルアルコール塩酸塩3.34gを得
た。
融点223〜226℃ 参考例9.b)で得たα−(アミノメチル)−6−フル
オロ−3,4−ジメトキシベンジルアルコール塩酸塩1.35g
と2−アセトアミド−4−ホルミルチアゾール1.0gをメ
タノール6.75mlに懸濁し,撹拌下にトリエチルアミン0.
78mlを滴下した。この溶液を30分間加熱還流した後,氷
冷撹拌下に水素化ホウ素ナトリウム0.30gをゆっくり加
えた。析出した結晶を取し,水及びメタノールにて洗
浄後,減圧下に乾燥して,α−[[[(2−アセトアミ
ド−4−チアゾリル)メチル]アミノ]メチル]−6−
フルオロ−3,4−ジメトキシベンジルアルコール1.22gを
得た。
融点173〜175℃ 参考例 10. α−(アミノメチル)−3,4−ジメトキシベンジルア
ルコール塩酸塩2.88gと2−アセトアミド−4−ホルミ
ルチアゾール2.1gをメタノール14mlに懸濁し,撹拌下に
トリエチルアミン1.8mlを滴下した。この溶液を30分間
加熱撹拌した後,氷冷撹拌下に水素化ホウ素ナトリウム
0.70gをゆっくり加えた。析出した結晶を取し,水お
よびメタノールにて洗浄後,減圧下に乾燥してα−
[[[(2−アセトアミド−4−チアゾリル)メチル]
アミノ]メチル]−3,4−ジメトキシベンジルアルコー
ル3.55gを得た。
融点204〜206℃ 製造例 10. (1) 参考例8で得たα−[[[(2−アセトアミド
−4−チアゾリル)メチル]アミノ]メチル]−6−フ
ルオロ−3,4−ジメトキシベンジルアルコール1.50gを6N
−塩酸30mlに溶解し,60℃にて一晩反応した。反応液を
冷却して析出した結晶を取した。得られた結晶を7.5m
lの水に溶解し,飽和炭酸水素ナトリウムを加えて塩基
性にした。析出した結晶を取し,少量のアセトニトリ
ルにて洗浄した後,減圧下に乾燥して,2−アミノ−7−
(6−フルオロ−3,4−ジメトキシフェニル)−4,5,6,7
−テトラヒドロチアゾロ[4,5−c]ピリジン590mgを得
た。
融点 >240℃ 分解 (2) (1)で得られた2−アミノ−7−(6−フル
オロ−3,4−ジメトキシフェニル)−4,5,6,7−テトラヒ
ドロチアゾロ[4,5−c]ピリジン590mgを48%臭化水素
酸12mlに溶解し,3時間加熱還流した。析出した結晶を
取して750mgの2−アミノ−7−(6−フルオロ−3,4−
ジメトキシフェニル)−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾ
ロ[4,5−c]ピリジン・二臭化水素酸塩を得た。
(i) 元素分析値 C12H14N3O2SBr2Fとして (ii) 融点 >240℃ 分解 (iii) 質量分析(FAB)282(M++1) (iv) 核磁気共鳴スペクトル (d6−DMSO,内部標準TMS) δ(ppm) 4.25(br−s,2H),4.56(m,1H),6.63
(d,1H),6.65(d,1H) 製造例 11. (1) 参考例10で得たα−[[[(2−アセトアミド
−4−チアゾリル)メチル]アミノ]メチル]−3,4−
ジメトキシベンジルアルコール1.72gを6N−塩酸34mlに
溶解し,60℃にて一晩反応した。反応液を冷却して析出
した結晶を取した。得られた結晶を8.5mlの水に溶解
し,飽和炭酸水素ナトリウムを加えて塩基性にした。析
出した結晶を取し,少量のアセトニトリルにて洗浄し
た後,減圧下に乾燥して,2−アミノ−7−(3,4−ジメ
トキシフェニル)−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ
[4,5−c]ピリジン510mgを得た。
融点 >240℃ 分解 (2) (1)で得られた2−アミノ−4−(3,4−ジ
メトキシフェニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ[4,5−
c]ピリジン480mgを48%臭化水素酸9.6mlに溶解し,3時
間加熱還流した。反応液を冷却して析出した結晶を取
して620mgの2−アミノ−7−(3,4−ジヒドロキシフェ
ニル)−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[4,5−c]ピ
リジン・二臭化水素酸一水塩を得た。
(i) 元素分析値 C12H15N3O2SBrとして (ii) 融点 >250℃ 分解 (iii) 質量分析(FAB)264(M++1) (iv) 核磁気共鳴スペクトル (d6−DMSO,内部標準TMS) δ(ppm) 6.56(dd,1H),6.68(d,1H),6.76(d,1
H) 参考例 11. α−(アミノメチル)−3,4−ジメトキシベンジルア
ルコール塩酸塩2.7gをメタノール25mlに懸濁し,m−ニト
ロベンズアルデヒド1.8gを加えた後,室温撹拌下にトリ
エチルアミン2.8mlを滴下した。この溶液を30分間加熱
還流した後,氷冷撹拌下に水素化ホウ素ナトリウム1.45
gをゆっくり加え,室温で1時間撹拌した後にこれを濃
縮した。残渣をクロロホルムと水にて分液操作を行い。
クロロホルム層を取り,これを水で洗浄後,無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した。溶媒を留去して得られた残渣をエ
ーテル−n−ヘキサンより再結晶してα−[(3−ニト
ロベンジルアミノ)メチル]−3,4−ジメトキシベンジ
ルアルコール3.3gを得た。
融点105〜107℃ 参考例11.a)で得たα−[(3−ニトロベンジルアミ
ノ)メチル]−3,4−ジメトキシベンジルアルコール3.3
gをメタノール50mlに溶解して,ラネ−ニッケル0.6gを
加え,室温にて水素を添加した。水素の吸収が終了した
ことを確認後,過し,濃縮した。得られた残渣を酢酸
エチル−n−ヘキサンより再結晶してα−[(3−アミ
ノベンジルアミノ)メチル]−3,4−ジメトキシベンジ
ルアルコール2.8gを得た。
融点84〜86℃ 製造例 12. (1) 参考例11で得たα−[(3−アミノベンジルア
ミノ)メチル]−3,4−ジメトキシベンジルアルコール
2.8gを6N−塩酸15mlに溶解し,60℃で一夜撹拌した。続
いて氷冷下1時間撹拌した後,析出した結晶を取し
た。得られた結晶にクロロホルム,水を加え,氷冷下10
%水酸化ナトリウム水溶液を加え塩基性となし,分液操
作を行った。クロロホルム層を取り,これを飽和食塩水
にて洗浄し,無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を
留去して得られた残渣を酢酸エチル−n−ヘキサンより
再結晶して7−アミノ−4−(3,4−ジメトキシフェニ
ル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン1.5gを得
た。
融点 157〜159℃ (2) (1)で得られた7−アミノ−4−(3,4−ジ
メトキシフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノ
リン1.5gをジクロロメタン50mlに溶解し,アルゴン気流
下,内温−20℃に保ちながら1M−三臭化ホウ素ジクロロ
メタン溶液25mlを滴下した。滴下終了後室温に戻し,3時
間撹拌した後,再度−20℃に保ちながらメタノール7ml
を滴下し室温に戻した。析出した結晶を取してエタノ
ールより再結晶し,7−アミノ−4−(3,4−ジヒドロキ
シ)フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン二
臭化水素酸塩1gを得た。
(i) 元素分析値 C15H18Br2N2O2として C(%) H(%) N(%) Br(%) 計算値 43.09 4.34 6.70 38.22 実測値 43.36 4.59 6.50 37.89 (ii) 融点194〜196℃(分解) (iii) 質量分析(FAB)257(M++1) (iv) 核磁気共鳴スペクトル (d6−DMSO,内部標準TMS) δ(ppm) 6.56(s,2H),6.72(d,1H),6.92(d,1
H),7.12(s,2H) 参考例 12. 3−メタンスルホニルアミド安息香酸22.5gをジクロ
ロメタン648mlに懸濁させ,氷冷撹拌下,1−エチル−3
−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸
塩24.37gを加え,そのまま50分間撹拌した。続いてα−
(アミノメチル)−3,4−ジメトキシベンジルアルコー
ル塩酸塩24.37g,N−メチルモルホリン15.14mlをジクロ
ロメタン約100mlに懸濁した溶液をゆっくりと加え,更
に氷冷下,5時間撹拌した。次に,1規定塩酸約300mlを加
え,分液操作を行い,ジクロロメタン層を取り,さら
に,1N塩酸,飽和食塩水にて1回づつ洗浄し,無水硫酸
マグネシウムにて乾燥した。溶媒を留去し,α−[N−
(3−メタンスルホニルアミドベンゾイル)アミドメチ
ル]−3,4−ジメトキシベンジルアルコール32.71gを泡
状物質として得た。
参考例12.a)で得たα−[N−(3−メタンスルホニ
ルアミドベンゾイル)アミドメチル]−3,4−ジメトキ
シベンジルアルコール32.7gをテトラヒドロフラン250ml
に溶解し,アルゴン気流下,1Mボラン−テトラヒドロフ
ラン溶液298mlを−30℃以下にて滴下した。この溶液を
室温まで徐々に昇温させた後,25時間加熱還流した。次
に,メタノール−氷浴冷却下,メタノール12.1mlを滴下
し,30分間加熱還流した。この溶液にメタノール氷冷却
下,濃塩酸24.9mlを滴下した後,室温にて30分間撹拌
し,溶媒を留去した。得られた残渣に水,クロロホルム
を加え,更に濃アンモニア水にて塩基性とした後,クロ
ロホルムにて3回抽出した。クロロホルム層を合わせ,
飽和食塩水にて洗浄後,無水硫酸マグネシウムにて乾燥
し,溶媒を留去した。得られた残渣を溶媒系クロロホル
ム−メタノール−28%アンモニア水(20:1:0.1〜10:1:
0.1)シリカゲルカラムクロマト処理し,Rf値0.12[キー
ゼルゲル60F254プレート・溶媒系クロロホルム−メタノ
ール−28%アンモニア水(20:1:0.1)]の物質を集め,
これをクロロホルム−n−ヘキサンにて結晶化し,α−
[[(3−メタンスルホニルアミドベンジル)アミノ]
メチル]−3,4−ジメトキシベンジルアルコール12.73g
を得た。
融点98〜100℃ 製造例 13. (1) 参考例12で得たα−[[(3−メタンスルホニ
ルアミドベンゾイル)アミノ]メチル]−3,4−ジメト
キシエンジルアルコール12.7gを6規定塩酸250mlに溶解
し,アルゴン気流下,外浴60〜65℃にて3時間反応し
た。続いて反応液を冷却し,クロロホルム,氷,濃アン
モニア水を加え,塩基下5%メタノール−クロロホルム
にて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し,無水硫
酸マグネシウムにて乾燥した後,溶媒を留去した。得ら
れた残渣を溶媒系クロロホルム−メタノール−28%アン
モニア水(20:1:0.1〜10:1:0.1)にてシリカゲルカラム
クロマト処理し,Rf値0.14[キーゼルゲル60F254プレー
ト・溶媒系クロロホルム−メタノール−28%アンモニア
水(20:1:0.1)]の物質を集め,これをクロロホルム−
エーテルにて結晶化し,4−(3,4−ジメトキシフェニ
ル)−7−メタンスルホニルアミド−1,2,3,4−テトラ
ヒドロイソキノキリン5.94gを得た。
融点220〜222℃ (2) (1)で得られた4−(3,4−ジメトキシフェ
ニル)−7−メタンスルホニルアミド−1,2,3,4−テト
ラヒドロイソキノリン4.0gをジクロロメタン40mlに懸濁
し,アルゴン気流下,室温にて,無水酢酸2.08mlを加
え,1時間反応した。反応液に氷,水,濃アンモニア水を
加え,塩基性下,ジクロロメタンにて抽出し,1規定塩
酸,水にて,1回ずつ洗浄した後,無水硫酸マグネシウム
にて乾燥した。溶媒を留去し,2−アセチル−4−(3,4
−ジメトキシフェニル)−7−メタンスルホニルアミド
−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン4.46gをシロップ
状物質として得た。
(3) (2)で得られた2−アセチル−4−(3,4−
ジメトキシフェニル)−7−メタンスルホニルアミド−
1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン4.46gをジクロロメ
タン50mlに溶解し,アルゴン気流下,−28℃以下に冷却
下,1M三臭化ホウ素−ジクロロメタン溶液66.2mlを滴下
した。室温にて,2.5時間反応した。続いて−40℃以下に
て,メタノール13.96mlを滴下し,室温に昇温し,更に
メタノール約30mlを加えた後,溶媒を留去した。残渣に
トルエン50mlを加え,再び溶媒を留去した後,そこに
水,酢酸エチルを加え,酢酸エチルにて抽出し,更に
水,飽和食塩水にて1回ずつ洗浄した。無水硫酸マグネ
シウムにて乾燥し,溶媒を留去した後,アセトニトリル
−エーテルより結晶化し,2−アセチル−4−(3,4−ジ
ヒドロキシフェニル)−7−メタンスルホニルアミド−
1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン4.13gを得た。
融点125〜127℃ (4) (3)にて得られた2−アセチル−4−(3,4
−ジヒドロキシフェニル)−7−メタンスルホニルアミ
ド−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン1.7gをエタノ
ール17ml,2N塩酸17mlに溶解し,アルゴン気流下,8.5時
間加熱還流した。溶媒を濃縮し,水,酢酸エチルを加
え,分液操作し,水層を取り,更に5回酢酸エチルにて
洗浄した後,水層を濃縮した。残渣にエタノール30mlを
加え,濃縮する操作を3回行い,乾燥させ4−(3,4−
ジヒドロキシフェニル)−7−メタンスルホニルアミド
−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン塩化水素酸塩酸
1.12gを泡状物質として得た。
(i) 元素分析値 C15H19N2O4SCl・1/3 H2Oとして (ii) 質量分析(FAB)335(M+1) (iii) 核磁気共鳴スペクトル (d6−DMSO,内部標準TMS) δ(ppm) 3.02(3H,s),3.1〜3.7(2H,m),4.24(1
H,m),3.35(2H,br−s),6.4〜7.2(6H,m) 実施例 1. 化合物(A) 25mg ステアリン酸マグネシウム 2mg ラクトース 200mg 上記成分をよく混合し,ハードゼラチンカプセルに充
填する。
実施例 2. 化合物(A) 100mg 硫酸カルシウム二水和物 150mg ショ糖 20mg デンプン 10mg タルク 5mg ステアリン酸 3mg 化合物(A),硫酸カルシウム二水和物及びショ糖を
10%ゼラチン溶液とともに混合し,造粒する。湿潤顆粒
を乾燥後,デンプン,タルクおよびステアリン酸と混合
し,常法により錠剤に打錠する。
実施例 3. 化合物(A) 50mg 結晶セルロース 75mg 100メッシュ乳糖 60mg 部分α化デンプン 12mg タルク 2mg ステアリン酸マグネシウム 1mg 化合物(A),結晶セルロース,100メッシュ乳糖及び
部分α化デンプンを混合後,更にタルク及びステアリン
酸マグネシウムを加えて混合し,常法により,直接打錠
し,錠剤とする。
実施例 4. 化合物(A) 100 mg 乳糖 90mg トウモロコシデンプン 40 mg ヒドロキシプロピルセルロース 7.3mg カルボキシメチルセルロースカルシウム 12 mg ステアリン酸マグネシウム 0.7mg 化合物(A),乳糖及びトウモロコシデンプンを混合
後,10%ヒドロキシプロピルセルロース水溶液を用い
て,流動層造粒機により,造粒,乾燥した後20メッシュ
篩で篩過し,顆粒とする。得られた顆粒をカルボキシメ
チルセルロースカルシウム及びステアリン酸マグネシウ
ムと混合し,常法により打錠し,素錠とする。
実施例5. 上記実施例4で得た素錠700gをフィルムコーティング
機HCT−30(フロイント社製)に仕込み,次のコーティ
ング液を1錠当り7.5mg(固形分として)になるようコ
ートし,フィルムコート錠とする。
ビドロキシプロピルメチルセルロース 10部 プロピレングリコール 2部 酸化チタン 4部 精製水 90部 実施例 6. 化合物(A) 100mg 乳糖 200mg トウモロコシデンプン 100mg D−マンニトール 85mg ヒドロキシプロピルセルロース 15mg 化合物(A),乳糖,トウモロコシデンプン及びD−
マンニトールを混合し,ヒドロキシプロピルセルロース
水溶液を結合剤として造粒し,20メッシュ篩で篩過した
後乾燥し,散剤とする。
【図面の簡単な説明】
第1図は,化合物(A)のスーパーオキサイドアニオン
ラジカルスカベンジ活性を示す図である。 第2図は,化合物(A)の抗酸化活性を示す図である。
フロントページの続き (72)発明者 田中 昭弘 茨城県つくば市春日2丁目35―2 エト ワール春日302 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 217/16

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中,縮合環Aは式 ((式中,R1は水素原子,低級アルキル基,水酸基,ハ
    ロゲン原子,アミノ基又は低級アシルアミノ基を,R
    2は,水酸基,アミノ基又は低級アルキルスルホニルア
    ミノ基を意味する。))で示される基,式 で示される基,又は式 ((式中,R3は水素原子又は低級アルキルスルホニル基
    を意味する。))で示される基を意味し,Rは水素原子又
    はハロゲン原子を意味する。)で示される化合物又はそ
    の塩を有効成分とする活性酸素除去剤
  2. 【請求項2】7,8−ジヒドロキシ−4−(3,4−ジヒドロ
    キシフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン
    又はその塩を有効成分とする活性酸素除去剤
  3. 【請求項3】抗炎症剤である請求項(1)又は(2)記
    載の活性酸素除去剤。
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