JP2846271B2 - 水産生物の養殖方法 - Google Patents
水産生物の養殖方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、魚貝及び甲殻類等の卵
の孵化や幼生の養殖に利用されるものであり、養殖水の
処理方法に改良を加えることにより、幼生の成育率の向
上や成育の促進を可能とした水産生物の養殖方法に関す
るものである。
の孵化や幼生の養殖に利用されるものであり、養殖水の
処理方法に改良を加えることにより、幼生の成育率の向
上や成育の促進を可能とした水産生物の養殖方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、人工的に魚貝や甲殻類の卵を孵
化させたり、その幼生(稚魚)を養殖する場合には、水
槽内の水を循環させ乍ら連続的にこれを浄化すると共
に、水内へ空気等を供給して水中の溶存酸素量を高める
ことが必須の要件となる。ところで、従前のこの種魚貝
や甲殻類(以下生産生物と呼ぶ)の養殖に於いては、通
常養殖水槽から連続的に養殖水を引き抜き、これを電熱
ヒータ等で一定温度以上に加熱すると共に、養殖水を空
気中へ噴出するか若しくは養殖水内へノズルから空気を
噴射して水中の溶存酸素量を増やし、その後適当な水温
とした養殖水を前記養殖水槽へ戻すようにした所謂エア
レーション式循環処理方法が多く採用されている。
化させたり、その幼生(稚魚)を養殖する場合には、水
槽内の水を循環させ乍ら連続的にこれを浄化すると共
に、水内へ空気等を供給して水中の溶存酸素量を高める
ことが必須の要件となる。ところで、従前のこの種魚貝
や甲殻類(以下生産生物と呼ぶ)の養殖に於いては、通
常養殖水槽から連続的に養殖水を引き抜き、これを電熱
ヒータ等で一定温度以上に加熱すると共に、養殖水を空
気中へ噴出するか若しくは養殖水内へノズルから空気を
噴射して水中の溶存酸素量を増やし、その後適当な水温
とした養殖水を前記養殖水槽へ戻すようにした所謂エア
レーション式循環処理方法が多く採用されている。
【0003】しかし、従前のエアレーション式循環処理
方法の場合には、養殖水内に含まれる気泡の径が比較的
大きく、養殖水内へ大量の空気を均一に且つ迅速に混入
させることができないと云う難点がある。その結果、養
殖水内の溶存酸素濃度が十分に高まらず、養殖水槽内の
養殖密度を上げることが出来ないうえ、水産生物の病死
等も比較的多く発生し、養殖生育率を20〜30%以上
に高めることが出来ないと云う問題がある。
方法の場合には、養殖水内に含まれる気泡の径が比較的
大きく、養殖水内へ大量の空気を均一に且つ迅速に混入
させることができないと云う難点がある。その結果、養
殖水内の溶存酸素濃度が十分に高まらず、養殖水槽内の
養殖密度を上げることが出来ないうえ、水産生物の病死
等も比較的多く発生し、養殖生育率を20〜30%以上
に高めることが出来ないと云う問題がある。
【0004】また、従前のエアレーション式循環処理方
法にあっては、養殖水そのものの改質(例えば活性度の
向上等)が全く考慮されておらず、その結果養殖水その
ものの活性化による稚魚等の生育の促進が全く図れない
と云う問題がある。
法にあっては、養殖水そのものの改質(例えば活性度の
向上等)が全く考慮されておらず、その結果養殖水その
ものの活性化による稚魚等の生育の促進が全く図れない
と云う問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従前の水産
生物の養殖方法に於ける上述の如き問題、即ち循環処
理した後の養殖水内の溶存酸素濃度を十分に高めること
が困難で、養殖水槽内に於ける養殖密度を上げたり、或
いは養殖生育率を十分に高めることができないこと、及
び養殖水そのものの改質が行われないため、水産生物
の生育を促進させることができないこと等の問題を解決
せんとするものであり、処理済の養殖水内の溶存酸素濃
度を十分に高めることができると共に、養殖水そのもの
を活性化させることにより、養殖密度や養殖生育率の大
幅な向上を可能とした水産生物の養殖方法を提供するも
のである。
生物の養殖方法に於ける上述の如き問題、即ち循環処
理した後の養殖水内の溶存酸素濃度を十分に高めること
が困難で、養殖水槽内に於ける養殖密度を上げたり、或
いは養殖生育率を十分に高めることができないこと、及
び養殖水そのものの改質が行われないため、水産生物
の生育を促進させることができないこと等の問題を解決
せんとするものであり、処理済の養殖水内の溶存酸素濃
度を十分に高めることができると共に、養殖水そのもの
を活性化させることにより、養殖密度や養殖生育率の大
幅な向上を可能とした水産生物の養殖方法を提供するも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】養殖池や養殖水槽から循
環ポンプによって養殖水を浄化処理装置へ圧送すると共
に、浄化処理後の養殖水を前記養殖池や養殖水槽へ環流
させるようにした水産生物の養殖方法に於いて、循環ポ
ンプの吸込側又は吐出側に空気又は酸素の混合器を取り
付け、該混合器により養殖水内へ空気又は酸素を混合す
ると共に、空気又は酸素を混合した養殖水を、直列に接
続した多孔性のセラミック粒体を充填した加圧タンクと
ミネラル溶解用岩石粒体を充填した加圧タンクの内部で
加圧混合することにより空気又は酸素の気泡を微細化
し、微細気泡を含有する養殖水を前記下流側の加圧タン
クから養殖池や養殖水槽へ環流させることを発明の基本
構成とするものである。
環ポンプによって養殖水を浄化処理装置へ圧送すると共
に、浄化処理後の養殖水を前記養殖池や養殖水槽へ環流
させるようにした水産生物の養殖方法に於いて、循環ポ
ンプの吸込側又は吐出側に空気又は酸素の混合器を取り
付け、該混合器により養殖水内へ空気又は酸素を混合す
ると共に、空気又は酸素を混合した養殖水を、直列に接
続した多孔性のセラミック粒体を充填した加圧タンクと
ミネラル溶解用岩石粒体を充填した加圧タンクの内部で
加圧混合することにより空気又は酸素の気泡を微細化
し、微細気泡を含有する養殖水を前記下流側の加圧タン
クから養殖池や養殖水槽へ環流させることを発明の基本
構成とするものである。
【0007】
【作用】循環ポンプにより養殖水槽から引き出された養
殖水の中へ吸引若しくは吹き込み等の方法で空気又は酸
素を混合することにより、水と気体の混合流体が形成さ
れると共に、形成された混合流体は、所定の圧力が加わ
った状態で多孔性のセラミック粒体を充填した加圧タン
クの内部及びミネラル溶解用岩石粒体を充填した加圧タ
ンクの内部で攪拌混合される。即ち、多孔性のセラミッ
ク粒体を充填した加圧タンク内で気液混合流体が攪拌流
動することにより、気液混合流体内の気泡はセラミック
粒体の微細孔内を通過することになり、これによって混
合流体内の比較的大きな気泡が粒径1〜30μm程度の
微細気泡に細分化されると共に、細分化された気泡が水
内へより均一に攪拌混合される。また、混合流体が加圧
状態下で加圧タンク内を攪拌流動することにより、気泡
の溶解度が著しく向上し、後述する如く長期に亘って気
泡の分離を生じない微細気泡水が得られる。
殖水の中へ吸引若しくは吹き込み等の方法で空気又は酸
素を混合することにより、水と気体の混合流体が形成さ
れると共に、形成された混合流体は、所定の圧力が加わ
った状態で多孔性のセラミック粒体を充填した加圧タン
クの内部及びミネラル溶解用岩石粒体を充填した加圧タ
ンクの内部で攪拌混合される。即ち、多孔性のセラミッ
ク粒体を充填した加圧タンク内で気液混合流体が攪拌流
動することにより、気液混合流体内の気泡はセラミック
粒体の微細孔内を通過することになり、これによって混
合流体内の比較的大きな気泡が粒径1〜30μm程度の
微細気泡に細分化されると共に、細分化された気泡が水
内へより均一に攪拌混合される。また、混合流体が加圧
状態下で加圧タンク内を攪拌流動することにより、気泡
の溶解度が著しく向上し、後述する如く長期に亘って気
泡の分離を生じない微細気泡水が得られる。
【0008】一方、混合流体の流動により加圧タンク内
に充填されたセラミック粒体も激しく攪拌混合され、相
互の摩擦や衝突を繰り返すことによって摩擦電気等が発
生する。その結果、水分子の電気分解等を起生し、所謂
活性化水が得られることになる。また、セラミック粒体
自体から放射される遠赤外線エネルギー等が水に吸収さ
れることにより、水そのものが高度に活性化されること
になる。更に、岩石粒体を充填した加圧タンク内では、
混合流体が攪拌流動することにより養殖水内へ岩石内の
ミネラル成分が適宜に溶解されることになり、水産生物
の成育に好影響を与えることになる。
に充填されたセラミック粒体も激しく攪拌混合され、相
互の摩擦や衝突を繰り返すことによって摩擦電気等が発
生する。その結果、水分子の電気分解等を起生し、所謂
活性化水が得られることになる。また、セラミック粒体
自体から放射される遠赤外線エネルギー等が水に吸収さ
れることにより、水そのものが高度に活性化されること
になる。更に、岩石粒体を充填した加圧タンク内では、
混合流体が攪拌流動することにより養殖水内へ岩石内の
ミネラル成分が適宜に溶解されることになり、水産生物
の成育に好影響を与えることになる。
【0009】前記加圧タンク内で攪拌混合された気液混
合流体は、加圧タンクから導出され、微細気泡を多量に
含んだ完全にエマルジョン化された状態の高度に活性化
された養殖水が、養殖水槽等へ戻されて行く。
合流体は、加圧タンクから導出され、微細気泡を多量に
含んだ完全にエマルジョン化された状態の高度に活性化
された養殖水が、養殖水槽等へ戻されて行く。
【0010】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。図1は本発明を実施した水産生物の養殖設備の説
明図である。図に於いて1は養殖水槽、2は水産生物、
3はフィルター装置、4は空気又は酸素の混合器、5は
循環ポンプ、6は加圧タンク、7は粒状体、8aは養殖
水、8bは気液混合流体、8cは処理済み養殖水であ
り、循環ポンプ5によって養殖水槽1から吸引された養
殖水8a内へ、混合器4に於いて空気又は酸素が混合さ
れ、気液混合流体8bが形成される。この気液混合流体
8bは引き続き加圧タンク6内へ圧送され、ここで粒状
体7と共に攪拌混合されることにより気泡が微細化され
ると共に、水の活性化やミネラル類の溶解が行なわれ
る。その後処理済の養殖水8cは管路9を通して養殖水
槽1へ戻される。
する。図1は本発明を実施した水産生物の養殖設備の説
明図である。図に於いて1は養殖水槽、2は水産生物、
3はフィルター装置、4は空気又は酸素の混合器、5は
循環ポンプ、6は加圧タンク、7は粒状体、8aは養殖
水、8bは気液混合流体、8cは処理済み養殖水であ
り、循環ポンプ5によって養殖水槽1から吸引された養
殖水8a内へ、混合器4に於いて空気又は酸素が混合さ
れ、気液混合流体8bが形成される。この気液混合流体
8bは引き続き加圧タンク6内へ圧送され、ここで粒状
体7と共に攪拌混合されることにより気泡が微細化され
ると共に、水の活性化やミネラル類の溶解が行なわれ
る。その後処理済の養殖水8cは管路9を通して養殖水
槽1へ戻される。
【0011】前記養殖水槽1はプラスチックや金属、コ
ンクリート等で形成されており、その形状は如何なるも
のであってもよい。また、当該養殖水槽1はプールや
池、水田等であってもよいことは勿論であり、ここで
は、プールや池等も養殖水槽1に含まれているものとす
る。また、当該養殖水槽1内では水の温度管理等を行な
うことにより、魚貝や甲殻類の卵の孵化や孵化したあと
の幼生(稚魚)等の育成が行なわれている。尚、本明細
書に於いては、魚貝や甲殻類の卵及びこれ等の幼生を水
産生物と総称している。
ンクリート等で形成されており、その形状は如何なるも
のであってもよい。また、当該養殖水槽1はプールや
池、水田等であってもよいことは勿論であり、ここで
は、プールや池等も養殖水槽1に含まれているものとす
る。また、当該養殖水槽1内では水の温度管理等を行な
うことにより、魚貝や甲殻類の卵の孵化や孵化したあと
の幼生(稚魚)等の育成が行なわれている。尚、本明細
書に於いては、魚貝や甲殻類の卵及びこれ等の幼生を水
産生物と総称している。
【0012】前記混合器4は図2に示す如く、所謂エジ
ェクターから構成されており、養殖水8aが流通するこ
とによって生ずる負圧により、外部から養殖水8a内へ
空気Aが吸入される。尚、当該混合器4は図1の点線で
示す如く、循環ポンプ5の吐出側に設けることも可能で
ある。また、当該混合器4は、図3に示すような所謂ガ
ス吹込み型のものであってもよく、酸素を養殖水8a内
へ混合するには場合には、当該ガス吹込み型の混合器4
が使用される。
ェクターから構成されており、養殖水8aが流通するこ
とによって生ずる負圧により、外部から養殖水8a内へ
空気Aが吸入される。尚、当該混合器4は図1の点線で
示す如く、循環ポンプ5の吐出側に設けることも可能で
ある。また、当該混合器4は、図3に示すような所謂ガ
ス吹込み型のものであってもよく、酸素を養殖水8a内
へ混合するには場合には、当該ガス吹込み型の混合器4
が使用される。
【0013】前記加圧タンク6は金属又は合成樹脂製筒
体の内部に加圧水噴出ノズル6aを配設すると共に、多
孔質セラミックの粒状充填体7を充填したものであり、
多孔質セラミックとしては比重2.5〜4.0、直径1
〜20mmφ程度の球状体が使用されている。また、本
実施例では多孔質セラミックの粒状充填体7を球形状と
しているが、その形状は外径20mm以下、長さ20m
m以下の円柱体や外径20mmφ以下、内径1〜18m
mφ、長さ20mm以下の円筒体とすることも可能であ
る。更に、前記粒状充填体7の材質としては、結晶組織
が硬く緻密で容易に割れたり摩耗したりせず、しかも耐
水性、耐アルカリ性、耐酸性を有する多孔質セラミック
材が望ましい。加えて、多孔質粒状充填体7としては、
セラミック粉を混練したプラスチックから成る多孔質粒
状充填体7やプラスチック粒体にセラミックコーティン
グをして成る多孔質粒状充填体7であってもよい。ま
た、前記各多孔質粒状充填体7は、原材料であるセラミ
ック材又はプラスチック材の中に、遠赤外線放射物質や
磁鉄鉱等の帯磁性物質、酸化ウラン鉱等の放射性物質、
遷移性金属酸化物等の触媒物質等を一種又は二種以上含
有するものが望ましい。
体の内部に加圧水噴出ノズル6aを配設すると共に、多
孔質セラミックの粒状充填体7を充填したものであり、
多孔質セラミックとしては比重2.5〜4.0、直径1
〜20mmφ程度の球状体が使用されている。また、本
実施例では多孔質セラミックの粒状充填体7を球形状と
しているが、その形状は外径20mm以下、長さ20m
m以下の円柱体や外径20mmφ以下、内径1〜18m
mφ、長さ20mm以下の円筒体とすることも可能であ
る。更に、前記粒状充填体7の材質としては、結晶組織
が硬く緻密で容易に割れたり摩耗したりせず、しかも耐
水性、耐アルカリ性、耐酸性を有する多孔質セラミック
材が望ましい。加えて、多孔質粒状充填体7としては、
セラミック粉を混練したプラスチックから成る多孔質粒
状充填体7やプラスチック粒体にセラミックコーティン
グをして成る多孔質粒状充填体7であってもよい。ま
た、前記各多孔質粒状充填体7は、原材料であるセラミ
ック材又はプラスチック材の中に、遠赤外線放射物質や
磁鉄鉱等の帯磁性物質、酸化ウラン鉱等の放射性物質、
遷移性金属酸化物等の触媒物質等を一種又は二種以上含
有するものが望ましい。
【0014】尚、本実施例ではセラミック製粒状体7を
充填するようにしているが、これに替えて鉱石や岩石か
ら成る粒状体を用いることもできる。この場合には、岩
石等に含まれる水産生物2の育成に有用なミネラル成分
が養殖水8c内へ溶解することになり、好都合である。
充填するようにしているが、これに替えて鉱石や岩石か
ら成る粒状体を用いることもできる。この場合には、岩
石等に含まれる水産生物2の育成に有用なミネラル成分
が養殖水8c内へ溶解することになり、好都合である。
【0015】また、前記粒状体7としては、セラミック
粒体と岩石等の粒体とを混存させるようにしてもよい。
粒体と岩石等の粒体とを混存させるようにしてもよい。
【0016】更に、図2及び図3の実施例に於いては、
1基の加圧タンク6を用いるようにしているが、セラミ
ック粒状体を充填した加圧タンクと岩石粒状体を充填し
た加圧タンクとを直列状に連結する構成としてもよい。
1基の加圧タンク6を用いるようにしているが、セラミ
ック粒状体を充填した加圧タンクと岩石粒状体を充填し
た加圧タンクとを直列状に連結する構成としてもよい。
【0017】加えて図1に於いては、加圧タンク6から
の処理済み養殖水8cをそのまま養殖水槽1へ戻す構成
としているが、処理済み養殖水8cを遠赤外線放射体
(図示省略)を充填した槽内へ流通させ、遠赤外線を照
射してその放射エネルギーを養殖水8cへ吸収させるこ
とにより、当該水8cをより高度に活性化させるように
してもよい。
の処理済み養殖水8cをそのまま養殖水槽1へ戻す構成
としているが、処理済み養殖水8cを遠赤外線放射体
(図示省略)を充填した槽内へ流通させ、遠赤外線を照
射してその放射エネルギーを養殖水8cへ吸収させるこ
とにより、当該水8cをより高度に活性化させるように
してもよい。
【0018】図2を参照して、ポンプ5を起動し、養殖
水槽(図示省略)から養殖水8aを混合器4を通して加
圧タンク内へ圧入する。また、前記ポンプ5の起動と同
時に吸入バルブ4aの開度を調整し、混合器4を介して
吸液中へ混入する空気Aの混入量を所定値に制御する。
吸入バルブ4aを開放すると、混合器4の発生する吸引
力によって所定量の空気Aが水8a内へ吸引混入され
る。また、気液混合流体8bは引き続き2〜5kg/c
m2 の圧力で加圧タンク6内へ導入され、噴出ノズル6
aからタンク6内へ噴出される。これにより、内部に充
填した多孔質セラミック粒体が激しく攪拌されると共
に、噴出された気液混合流体8bが内部に充填した多孔
質セラミック粒状充填体7の孔部内を通過する間に、比
較的大きな気泡が粒径1〜10μm程度の微細気泡に細
分化されると共に、水内へより均一に攪拌混合されるこ
とになる。
水槽(図示省略)から養殖水8aを混合器4を通して加
圧タンク内へ圧入する。また、前記ポンプ5の起動と同
時に吸入バルブ4aの開度を調整し、混合器4を介して
吸液中へ混入する空気Aの混入量を所定値に制御する。
吸入バルブ4aを開放すると、混合器4の発生する吸引
力によって所定量の空気Aが水8a内へ吸引混入され
る。また、気液混合流体8bは引き続き2〜5kg/c
m2 の圧力で加圧タンク6内へ導入され、噴出ノズル6
aからタンク6内へ噴出される。これにより、内部に充
填した多孔質セラミック粒体が激しく攪拌されると共
に、噴出された気液混合流体8bが内部に充填した多孔
質セラミック粒状充填体7の孔部内を通過する間に、比
較的大きな気泡が粒径1〜10μm程度の微細気泡に細
分化されると共に、水内へより均一に攪拌混合されるこ
とになる。
【0019】本発明の方法により、気体として空気を混
合することにより処理した養殖水8c内には、粒径1〜
30μmの微細気泡が約20〜40VOL%の混合率で
混合されており、その結果、水内の溶存酸素量が定常飽
和状態の値の20〜50%増加していることが、試験結
果より確認されている。また、エマルジョン化された処
理済み養殖水8c内の微細気泡は、水8cを静置せしめ
た場合でも容易に水と分離せず、約10分間程度はエマ
ルジョン化状態に保持される。即ち、養殖水8c内への
酸素の溶解が長時間継続されることになる。
合することにより処理した養殖水8c内には、粒径1〜
30μmの微細気泡が約20〜40VOL%の混合率で
混合されており、その結果、水内の溶存酸素量が定常飽
和状態の値の20〜50%増加していることが、試験結
果より確認されている。また、エマルジョン化された処
理済み養殖水8c内の微細気泡は、水8cを静置せしめ
た場合でも容易に水と分離せず、約10分間程度はエマ
ルジョン化状態に保持される。即ち、養殖水8c内への
酸素の溶解が長時間継続されることになる。
【0020】尚、加圧タンク6内では、セラミックの粒
状充填体7そのものも攪拌混合され、相互に摩擦や衝突
を繰り返す。その結果、粒状充填体7には所謂摩擦電気
や圧電気が発生する。また、粒状充填体7が衝突によっ
て加熱されたり、赤外線等を吸収したりすることによっ
て、これに所謂焦電気が発生する。このようにして粒状
充填体7が帯電すると、その内部を流通する液体2の分
子が電気分解されたり、帯電体の放電々流により生じた
磁界によって磁化されることになり、所謂液体2そのも
のも活性化されることになる。また、多孔質粒状充填体
7内に遠赤外線放射物質や帯磁性物質、放射性物質、触
媒性物質等が含有されている場合には、混合物質からの
放射エネルギーを吸収することにより、処理済養殖水8
c自体がより高度に活性化されることになる。
状充填体7そのものも攪拌混合され、相互に摩擦や衝突
を繰り返す。その結果、粒状充填体7には所謂摩擦電気
や圧電気が発生する。また、粒状充填体7が衝突によっ
て加熱されたり、赤外線等を吸収したりすることによっ
て、これに所謂焦電気が発生する。このようにして粒状
充填体7が帯電すると、その内部を流通する液体2の分
子が電気分解されたり、帯電体の放電々流により生じた
磁界によって磁化されることになり、所謂液体2そのも
のも活性化されることになる。また、多孔質粒状充填体
7内に遠赤外線放射物質や帯磁性物質、放射性物質、触
媒性物質等が含有されている場合には、混合物質からの
放射エネルギーを吸収することにより、処理済養殖水8
c自体がより高度に活性化されることになる。
【0021】図4は本発明の更に他の実施例を示すもの
であり、空気又は酸素Aを直接に加圧タンク6内へ噴出
するようにしたものである。循環ポンプ5から圧送され
てきた養殖水8aは噴射ノズル6aからタンク6内へ噴
出され、同様に、コンプレッサー等から圧送された空気
A等がタンク6内へ放出される。
であり、空気又は酸素Aを直接に加圧タンク6内へ噴出
するようにしたものである。循環ポンプ5から圧送され
てきた養殖水8aは噴射ノズル6aからタンク6内へ噴
出され、同様に、コンプレッサー等から圧送された空気
A等がタンク6内へ放出される。
【0022】前記養殖水8a及び空気Aの供給により、
加圧タンク6内は約2〜5kg/cm2 の圧力に加圧さ
れると共に、加圧タンク6内の混合流体8b及び粒状充
填体7は噴気流等によって激しく攪拌流動される。その
結果、水8a内へ噴出された比較的大きな気泡は、攪拌
流動中にタンク6内の多孔質粒状充填体7の孔部内を通
過することになり、孔部内を通過する間に粒径が1〜3
0μm程度の微細気泡に細分化されると共に、水8a内
へより均一に攪拌混合されることになる。
加圧タンク6内は約2〜5kg/cm2 の圧力に加圧さ
れると共に、加圧タンク6内の混合流体8b及び粒状充
填体7は噴気流等によって激しく攪拌流動される。その
結果、水8a内へ噴出された比較的大きな気泡は、攪拌
流動中にタンク6内の多孔質粒状充填体7の孔部内を通
過することになり、孔部内を通過する間に粒径が1〜3
0μm程度の微細気泡に細分化されると共に、水8a内
へより均一に攪拌混合されることになる。
【0023】
【発明の効果】本願発明に於いては、養殖水槽1から引
き抜いた養殖水8aに空気又は酸素を混合させると共
に、両者の混合流体8bを多孔質粒状体7を充填した加
圧タンク6内で粒状体7と一緒に攪拌混合することによ
り、内部気泡を微細化するようにしている。その結果、
処理後の養殖水8c内には粒径の極めて小さな微細気泡
(粒径1〜30μm)が多量に含まれることになり、必
然的に養殖水内の溶存酸素量が増加する。これにより、
養殖水槽1内に於ける酸欠等による密殖の弊害が著しく
減少すると共に、幼生(稚魚)の成育率が約90%程度
にまで向上させ得ることが、実証されている。また、養
殖水槽1内に於ける飼の消費量も増加し、稚魚の成長が
促進されることが実証されている。更に、岩石等から成
る粒状体7を用いた場合には、水産生物の成育に必要と
するミネラル成分が有効に供給され、その成育を促進す
ることができる。加えて、本発明により処理された養殖
水8cは、微細気泡を多量に含むと共に、セラミック充
填粒体の有する高い放射エネルギーを吸収することによ
り高度に活性化されている。その結果、高い殺菌効果や
水産生物の生育促進効果等を発揮することができ、特に
遠赤外線を吸収せしめた養殖水8cは、水産生物の育成
を図る上で有効である。上述の如く、本発明は優れた実
用的効用を奏するものである。
き抜いた養殖水8aに空気又は酸素を混合させると共
に、両者の混合流体8bを多孔質粒状体7を充填した加
圧タンク6内で粒状体7と一緒に攪拌混合することによ
り、内部気泡を微細化するようにしている。その結果、
処理後の養殖水8c内には粒径の極めて小さな微細気泡
(粒径1〜30μm)が多量に含まれることになり、必
然的に養殖水内の溶存酸素量が増加する。これにより、
養殖水槽1内に於ける酸欠等による密殖の弊害が著しく
減少すると共に、幼生(稚魚)の成育率が約90%程度
にまで向上させ得ることが、実証されている。また、養
殖水槽1内に於ける飼の消費量も増加し、稚魚の成長が
促進されることが実証されている。更に、岩石等から成
る粒状体7を用いた場合には、水産生物の成育に必要と
するミネラル成分が有効に供給され、その成育を促進す
ることができる。加えて、本発明により処理された養殖
水8cは、微細気泡を多量に含むと共に、セラミック充
填粒体の有する高い放射エネルギーを吸収することによ
り高度に活性化されている。その結果、高い殺菌効果や
水産生物の生育促進効果等を発揮することができ、特に
遠赤外線を吸収せしめた養殖水8cは、水産生物の育成
を図る上で有効である。上述の如く、本発明は優れた実
用的効用を奏するものである。
【図1】本発明を実施した水産生物の養殖設備の説明図
である。
である。
【図2】本発明で使用する加圧タンクの第1実施例を示
す説明図である。
す説明図である。
【図3】本発明で使用する加圧タンクの第2実施例を示
す説明図である。
す説明図である。
【図4】本発明で使用する加圧タンクの第3実施例を示
すものである。
すものである。
1は養殖水槽、2は水産生物、3はフィルター装置、4
は混合器、5は循環ポンプ、6は加圧タンク、7は充填
粒状体、8aは養殖水、8bは気液混合体、8cは処理
済み養殖水。
は混合器、5は循環ポンプ、6は加圧タンク、7は充填
粒状体、8aは養殖水、8bは気液混合体、8cは処理
済み養殖水。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A01K 63/00 - 63/06
Claims (2)
- 【請求項1】 養殖池や養殖水槽から循環ポンプによっ
て養殖水を浄化処理装置へ圧送すると共に、浄化処理後
の養殖水を前記養殖池や養殖水槽へ環流させるようにし
た水産生物の養殖方法に於いて、循環ポンプの吸込側又
は吐出側に空気又は酸素の混合器を取り付け、該混合器
により養殖水内へ空気又は酸素を混合すると共に、空気
又は酸素を混合した養殖水を、直列に接続した多孔性の
セラミック粒体を充填した加圧タンクとミネラル溶解用
岩石粒体を充填した加圧タンクの内部で加圧混合するこ
とにより空気又は酸素の気泡を微細化し、微細気泡を含
有する養殖水を前記下流側の加圧タンクから養殖池や養
殖水槽へ環流させることを特徴とする水産生物の養殖方
法。 - 【請求項2】 下流側の加圧タンクから養殖水槽等へ環
流させる養殖水に遠赤外線放射体からの遠赤外線を照射
するようにした請求項1に記載の水産生物の養殖方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11000295A JP2846271B2 (ja) | 1995-04-10 | 1995-04-10 | 水産生物の養殖方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11000295A JP2846271B2 (ja) | 1995-04-10 | 1995-04-10 | 水産生物の養殖方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08280297A JPH08280297A (ja) | 1996-10-29 |
JP2846271B2 true JP2846271B2 (ja) | 1999-01-13 |
Family
ID=14524617
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11000295A Expired - Fee Related JP2846271B2 (ja) | 1995-04-10 | 1995-04-10 | 水産生物の養殖方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2846271B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101038558B1 (ko) * | 2010-07-09 | 2011-06-02 | (주) 엔티스 | 히트 펌프와 마이크로 버블을 이용한 양식장 냉난방장치 |
JP6150996B2 (ja) * | 2012-09-11 | 2017-06-21 | 株式会社アルモウルド | 陸上養殖システム |
KR102275541B1 (ko) * | 2019-06-27 | 2021-07-09 | 신우특수건설 (주) | 에너지 융합형 복합양식 시스템 |
-
1995
- 1995-04-10 JP JP11000295A patent/JP2846271B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08280297A (ja) | 1996-10-29 |
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