JP2843619B2 - 軌条式観光潜水船の潜入浮上方法及びその潜入浮上装置 - Google Patents

軌条式観光潜水船の潜入浮上方法及びその潜入浮上装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、観光潜水船の潜入浮上方法及びその潜入浮
上装置に関し、特に水底付近に敷設された軌条に沿って
潜水航行する軌条式観光潜水船の潜入浮上方法及びその
潜入浮上装置に関する。
〔従来技術〕
近年の観光ブームにともない海洋観光の分野において
は、水中観光用の観光潜水船の建造が増加している。
一般に、上記観光潜水船はバラストタンクを備えバラ
ストタンクに注入したほぼ中正浮量(自重と浮力とが均
衡した状態)の状態で水中に潜入した後、バッテリー及
びモータで推進器を駆動して所定の水中観光コースを潜
水航行し、乗下船場において浮上する場合にはバラスト
タンクに加圧エアを充填することにより浮力を得て浮上
するようになっている。
上記水中観光コースを潜水自航する方式としては無軌
条自航方式が使用されているが、最近では操船のし易さ
等から軌条自航方式も着目され始めている。
上記軌条自航方式は、水中観光コースとなる水中の水
底付近にループ状に軌条を敷設し、観光潜水船の少なく
とも前部及び後部に、軌条に係合可能で且つ観光潜水船
を軌条に沿って案内可能な案内機能を設け、観光潜水船
をバラストタンクに注入した中正浮量状態で推進器によ
り潜水航行させるものである。
上記軌条自航式の観光潜水船を乗下船場において潜入
浮上させる方法としては、第14図に示したようなスロー
プ軌条式と第15図に示したようなガイド装置式が考えら
れる。
上記スロープ軌条式は、軌条100のうち乗下船場101近
くの前後の部分にスロープ部100aを形成し、乗下船場10
1の直下の軌条100の部分を他の軌条部分よりも高くした
停止部100bに形成し、観光潜水船103が後側のスロープ
部100aに沿って上昇航行して浮上し停止部100bにて停止
する。停止100bから前側のスロープ100aに沿って下降航
行することにより水中に潜入するものである。
一方、上記ガイド装置式は、乗下船場110の直下の軌
条111を挟んで岸壁112側と岸壁112の反対側に航行方向
に沿って複数の高さの高いガイド部材113,114を立設
し、観光潜水船115が乗下船場110において浮上する場合
には、案内機構116と軌条111との係合を解除してバラス
トタンクに充填したエアにより発生する浮力で浮上し、
観光潜水船115が潜入する場合には、バラストタンクに
注水して潜入するとともにガイド部材113・114で船体11
5aをガイドすることにより軌条111上に位置させ、その
後案内機構116と軌条111を係合させるものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記スロープ軌条式の潜入浮上方法においては、観光
潜水船103がスロープ100aに沿って上昇航行する途中に
おいて、観光潜水船103の前端部が空中に突出した状態
になりその部分の浮力がなくなるため、推進力を大きく
して浮上しなければならず、その分バッテリー及び推進
装置などを大型化しなければならないという問題があ
る。また、観光潜水船103が前後のスロープ部100aに沿
って傾斜航行して潜入浮上するため、水平方向に潜水航
行し鉛直方向に潜入浮上する潜水船としてのイメージが
損なわれるという問題がある。
上記ガイド装置式の潜入浮上方法においては、潜入す
る際の船体115aのローリングやピッチングなどにより前
後の案内機構116と軌条111とが係合しなかったり係合が
不完全になるという懸念があり、この係合を検出・確認
するためのセンサーや或いはモニターTVなどの機器類を
設けねばならないという問題がある。
また、高さの高いガイド部材113・114を複数設けるた
め、設備が大型化し設備コストが増大し且つ観光潜水船
のイメージが低下するという問題がある。
加えて、観光潜水船115はガイド部材113・114に当接
状の状態でガイドされて潜入するため、船体115aに凹凸
状の損傷或いは船体塗装の剥離などの損傷を招くという
問題がある。
本発明の目的は、小型且つ簡単な潜入浮上装置を用い
てい潜水船のイメージを損なわないで観光潜水船を潜入
浮上させる方法、及びその潜入浮上方法の実施に供する
小型且つ簡単な潜入浮上装置を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
第1請求項に係る軌条式観光潜水船の潜入浮上方法
は、ほぼ中正浮量状態で水中に敷設された軌条に沿って
潜水航行する観光潜水船の乗下船場等における潜入浮上
方法において、乗下船場における軌条のうち観光潜水船
の前後部に設けられた案内機構の間の距離よりも長い長
さの軌条部分を上下方向に着脱可能な分割軌条とし、浮
上時には、上記分割軌条を案内機構で支持した状態で観
光潜水船のバラストタンク内に注入される空気により発
生する浮力で分割軌条とともに観光潜水船を浮上させ、
潜入時にはバラストタンク内に注入し、ほぼ中正浮量と
なった観光潜水船を分割軌条の自重で潜入させるもので
ある。
第2請求項に係る軌条式観光潜水船の潜入浮上装置
は、バラストタンクに注水したほぼ中正浮量状態で水中
の水底付近に敷設された軌条に沿って潜水航行するとと
もに所定の乗下船場においてバラストタンク内に注入さ
れる空気により発生する浮力で浮上するようにした観光
潜水船を乗下船場において潜入位置と浮上位置とに亙っ
て位置切換えする為の潜入浮上装置であって、観光潜水
船の少なくとも前部と後部の底部に、観光潜水船が軌条
に対して直交する方向へ移動しないように観光潜水船を
軌条に沿って案内する少なくとも1対の案内機構を設
け、乗下船場における軌条のうち観光潜水船の前後部の
案内機構間距離よりも長い長さの軌条部分を上下方向に
着脱可能な分割軌条に構成し、分割軌条が分割軌条以外
の軌条に連続するように装着された使用位置と、案内機
構で支持された状態で観光潜水船とともに浮上した位置
とに亙って平行且つ鉛直方向に移動するように分割軌条
を案内する案内手段を設けたものである。
第3請求項に係る軌条式観光潜水船の潜入浮上装置
は、第2請求項の軌条式観光潜水船の潜入浮上装置にお
いて、分割軌条を案内する案内手段を空気シリンダ等の
駆動装置に変え、この駆動装置により、分割軌条と共に
観光潜水船を潜入浮上させるものである。
〔作用〕
第1請求項に係る軌条式観光潜水船の潜入浮上方法に
おいては、観光潜水船が所定の水中観光を終えて乗下船
場に戻り、乗下船場における軌条部分をなし観光潜水船
の前後部の案内機構間距離よりも長い長さの分割軌条に
案内機構を係合させた状態で停止する。
次に、観光潜水船が潜入位置から浮上位置に位置切換
えするときには。バラストタンクに加圧エアを注入して
バラストタンク内の水を排出し、バラストタンクに注入
されたエアにより発生する浮力により分割軌条の自重に
打ち勝ち分割軌条と共に浮上位置に向って浮上する。こ
のとき、案内機構と分割軌条とは観光潜水船が軌条に対
して軌条と直交する方向へ移動しないように係合した状
態にあり且つ分割軌条は上下方向に着脱可能に構成され
ているので、観光潜水船が浮上位置に浮上するとともに
分割軌条は案内機構で支持された状態で観光潜水船とと
もに浮上する。
観光潜水船が浮上位置に達すると、ハッチが開かれ、
船内の乗客が乗下船場に降り、次の乗客が観光潜水船に
乗り込む。
次に、観光潜水船を浮上位置から潜入位置に位置切換
えするときは、バラストタンク内のエアが排出されると
ともにバラストタンク内に水が自然注入され、ほぼ中正
浮量となった観光潜水船は分割軌条の自重により潜入位
置に向って潜入を開始する。このとき観光潜水船の案内
機構と分割軌条とは係合状態にあるので、観光潜水船が
潜入位置に達するとともに分割軌条は分割軌条以外の軌
条部分と連続的に接続されるように潜入する。
このように、乗下船場における軌条部分を上下方向へ
着脱可能の分割軌条に構成し、観光潜水船が潜入位置と
浮上位置とに亙って位置切換えするときには、分割軌条
は案内機構により支持された状態で観光潜水船とともに
潜入浮上するので、潜入時に案内機構と軌条とを位置合
わせし案内機構を軌条に確実に係合させるための種々の
機器類等が省略出来、分割軌条を案内する案内手段又は
分割軌条を鉛直に上下に駆動する空気シリンダ等の駆動
手段などの最小限の装置で簡単に観光潜水船を潜入浮上
位置に切換えることが出来る。
更に、乗下船場に観光潜入船の船体をガイドするため
の大型ガイド装置を設けなくてもよいので設備の大幅な
簡略化が出来、ガイド部材と船体との接触による船体の
損傷や外観塗装の剥離を防止することが出来る。
加えて、加圧エアを用いて浮上できるので、バッテリ
ーおよび推進器等が大型化するのを防止することが出来
る。
また、観光潜水船は鉛直方向に自然な状態で潜入浮上
するので、潜水船としてのイメージが損なわれない。
第2請求項に係る軌条式観光潜水船の潜入浮上装置に
おいては、基本的に第1請求項と同様な作用が得られ
る。
加えて、案内手段により案内され乍ら分割軌条は案内
機構で支持された状態で観光潜水船とともに平行且つ鉛
直方向に潜入浮上するので、分割軌条と観光潜水船は安
定して潜入浮上出来、潜入のときにも分割軌条はスムー
スに分割軌条以外の軌条に連続するように装着される。
第3請求項に係る軌条式観光潜水船の潜入浮上装置に
おいては、基本的に第1請求項と同様の作用が得られ
る。
加えて、分割軌条は、空気シリンダ等の駆動装置によ
り観光潜水船及び分割軌条を浮上位置から使用位置に鉛
直下方に引張り駆動され、また観光潜水船及び分割軌条
を使用位置から浮上位置に鉛直上方に押上げ駆動される
ので、分割軌条を案内する案内手段を設けずとも観光潜
水船とともに分割軌条を鉛直方向へ平行に使用位置へ下
降させ、また、使用位置から浮上位置に上昇させること
が出来、分割軌条の浮上位置から使用位置への、又は使
用位置から浮上位置への切換時間を短縮することが出
来、またある程度バラストタンクにエア及びバラスト水
の残存させた状態で切換えることが出来るので、潜入浮
上し乍らエアの排出又は注入が可能となり乗船完了から
潜入完了までの時間を短縮することが出来る。
〔発明の効果〕
第1請求項に係る軌条式観光潜水船の潜入浮上方法に
よれば、〔作用〕の項で説明したように最小限の装置で
観光潜水船を簡単且つ確実に潜入位置に位置させること
が出来ること、バラストタンクへエアを注入することで
観光潜水船を浮上させることができるのでバッテリーや
推進器等が大型化するのを防止出来ること、船体をガイ
ドするための大型のガイド部材及び案内機構の軌条への
係合状態を検出する装置などを省略出来また船体の外観
の損傷を防止することが出来ること、観光潜水船は自然
な状態で鉛直方向に潜入浮上出来るので潜水船としての
イメージを高めることが出来ること、などの効果が得ら
れる。
第2請求項に係る軌条式観光潜水船の潜入浮上装置に
よれば、〔作用〕の項で詳述したように第1請求項と同
様の効果が得られる。
加えて、案内手段を設けるので分割軌条と観光潜水船
は安定して潜入浮上し、潜入のときにも分割軌条を確実
に分割軌条以外の軌条に連続させて装着出来る。
しかも、分割軌条は小型で形状・構造も簡単なものな
ので、案内手段は小型かつ簡単な構造のものとなる。分
割軌条と乗下船において昇降するだけで観光潜水船のよ
うに航行移動するものではないので、案内手段を水底と
分割軌条とに連結して設けることが出来るためその構造
が簡略化し、耐久性に優れ且つ作動確実性の高いものと
なる。
第3請求項に係る軌条式観光潜水船の潜入浮上装置に
よれば、〔作用〕の項で詳述したように第1請求項と同
様の効果が得られる。
しかも、空気シリンダ等の駆動装置により分割軌条と
観光潜水船を浮上位置から使用位置へ鉛直下方へ引張り
駆動するように構成し、又は使用位置から浮上位置へ鉛
直上方へ押上げ駆動するように構成するので、観光潜水
船や分割軌条を案内する案内手段を省略することが出来
る。
分割軌条は小型で形状・構造も簡単なものなので、空
気シリンダ等の駆動装置は小型且つ簡単な構造のものと
なる。分割軌条は航行移動するものではないので、空気
シリンダ等の駆動装置を水底と分割軌条とに連結して設
けることが出来るためその構造が簡単化し、耐久性に優
れ且つ作動確実性の高いものとなる。
バラストタンク内にエアを残した状態で潜入開始で
き、潜入し乍らエアの排出を続行できまた、バラストタ
ンク内にエアを張りながら浮上できるので、潜入・浮上
時間を短縮することが出来る。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例について図面に基づいて説明す
る。
<第1実施例> 本実施例は、人工海浜観光施設に設けられた軌条式観
光潜水船に本発明を適用したものである。
この軌条式観光船Kは、海底近くに数100m以上に亘っ
てループ状に延設された軌条に沿って潜入状態で航行
し、所定の乗下船場において浮上して乗客を乗下船させ
てから再び潜入して軌条に沿って航行するものである。
上記軌条式観光潜水船K(以下、観光潜水船という)
について第1図・第2図を参照しながら簡単に説明する
と、観光潜水船Kは前後方向に長い船体1を有し、船体
1の前部には大型のぞき窓2が設けられ、船体1の後部
には左右1対の小型のプロペラ、モータ等で構成される
推進装置3(スラスタ)が設けられ、推進装置3は観光
潜水船Kに搭載されたバッテリーで駆動されるようにな
っている。
上記船体1の内部には乗客室4が水密状に設けられ、
乗客室4の右側と左側には円形の水密窓5が前後方向に
所定間隔ごとに設けられ、乗客室4の前部と後部の上部
にはハッチ6が設けられ、乗客室4の上側の船体1の左
舷部と右舷部とには所要のバラストタンク7が設けられ
ている。
次に、上記観光潜水船Kを乗下船場Jにおいて第1図
・第2図に示した潜入位置と第3図・第4図に示した浮
上位置とに亙って位置切換えする潜入浮上方法を実施す
るための潜入浮上装置Sの構造について説明する。
上記観光潜水船Kの船体1の前部と後部の底部1aに
は、観光潜水船Kを海底8付近に所定間隔おきの支持部
材9を介して敷設された管状の軌条10に沿って案内する
案内機構20が以下のように設けられている。
上記前後の案内機構20は同じ構造なので前側の案内機
構20について第5図・第6図を参照しながら説明する
と、船体1の底部1aに取付けた板部材21には側面視L字
型の前後1対のガイド部材22が設けられ、前後のガイド
部材22の間には左右1対のエアシリンダ23が板部材21に
取付けられ且つ右側のエアシリンダ23はロッド23aを右
方に左側のエアシリンダ23はロッド23aを左方に向けて
設けられている。
上記前後のガイド部材22には、左右1対の枠部材24が
夫々の上端部に形成された前後の係合部24aで左右方向
にスライド可能に係合して設けられ、左右の枠部材24の
上端部に立設された板部材25には夫々左右のエアシリン
ダ23のロッド23aが固定連結され、左右のエアシリンダ2
3を駆動することにより左右の枠部材24を第5図に実線
で示した閉位置と2点鎖線で示した開位置とに位置切換
できるようになっている。
上記左右の枠部材24の内部の上隅と下隅には夫々固定
板26が45゜傾けて前後方向向きに設けられ、各固定板26
の前後方向の中央部には軸部材27が軌条10に向けて45゜
傾けて設けられ、軸部材27の端部には立方体状のブロッ
ク部材28が固着されている。
上記ブロック部材28の軸部材27に平行な左右の端面に
は、夫々ブロック部材28に固着の枢支軸29を介して板部
材30が前後方向向きに且つ回動自在に枢着され、左右の
板部材30の前部と後部には支軸31を介して軌条10の表面
を転動するように案内輪32が回動自在に夫々装着されて
いる。
上記観光潜水船Kが通常航行する場合には、常に左右
の枠部材24は閉位置にあって各枠部材24の上下の案内輪
32が軌条10の外周4等分の位置に当接状且つ軌条10に沿
って転動自在に配設され案内機構20が軌条10に係合し、
観光潜水船Kは軌条10に対して軌条10と直交する方向へ
移動しないように拘束され軌条10に沿って移動するよう
に案内されている。
また、事故等の緊急時には、左右の枠部材24が開位置
に切替えられ各案内輪32が軌条10から離隔して案内機構
20と軌条10との係合が解除され、バラストタンクにエア
を注入すれば観光潜水船Kが浮上できるようになってい
る。尚、上記各案内輪32は、軌条10に沿って案内可能で
あれば軌条10の外周面3等分の位置或いは5等分の位置
などに当接状に配設することも可能である。
次に、乗下船場Jにおける軌条10の構造について説明
する。
上記乗下船場Jにおける軌条10のうち、上記前後部の
案内機構20間の距離よりも長い部分は、上下方向に着脱
可能な分割軌条10aに構成されている。
即ち、第1図・第3図に示すように分割軌条10aと分
割軌条10a以外の固定軌条10bとの前後の合せ部分には係
合機構40が設けられ、分割軌条10aはその前部と後部と
前後方向の中央部に夫々設けられたガイド機構50により
上下方向に移動可能に支持されている。
上記前後の係合機構40は同じ構造なので前側の係合機
構40について説明する。
第7図〜第9図に示すように、分割軌条10aの前端部
には、前方に突出した係合突起部41を有する係合ブロッ
ク42がその後部で内嵌装着され且つ分割軌条10aの周端
縁に溶接接合で固着され、一方、固定軌条10bの分割軌
条10aの前端部に対向する部分には、係合突起部41が係
合可能な係合溝45を有する係止ブロック46がその前部で
内嵌装着されるとともに固定軌条10bの周端縁に溶接接
合で固着されている。
上記係合突起部41は、上部から下部にかけて徐々に幅
狭になる楔形に形成され且つその前端面は上部から下部
にかけて徐々に後方へ傾斜した傾斜面41aに形成されて
いる。また、係合突起部41の後端側の係合ブロック42の
左右の端面は、係合突起部41の傾斜面41aと同じ傾斜角
で後方へ傾斜した傾斜面42aに形成されている。
上記係止溝45には、係合突起部41の傾斜面41aと同じ
傾斜角の傾斜面47aを有する傾斜部47が形成され、係止
溝45の後端側の係止ブロック46の左右の端面は、傾斜面
47aと同じ傾斜角で後方へ傾斜した傾斜面46aに形成され
ている。更に、固定軌条10bの後端部の下側には分割軌
条10aの係合ブロック42の前端部下面を受止める受具48
が固定されている。尚、後側の係合機構40においては、
分解軌条10aの後端部と固定軌条10bの分割軌条10aの後
端部に対向する部分に、夫々係合ブロック41及び係止ブ
ロック46が前側の係合機構40の取付方向と逆方向に取付
けられている。
このように構成された前後の係合機構40の係合ブロッ
ク41と係止ブロック46とを係合させることにより、第7
図・第8図に示すように分割軌条10aは固定軌条10bに対
して左右方向に移動不能に拘束され且つ固定軌条10bに
連続して連結される。
次に、上記各ガイド機構50について説明すると、海底
8に埋設したコンクリート基礎8aにはベース板51がボル
ト部材52により固定され、ベース板51は分割軌条10aの
直下において筒部材53が固着立設され、筒部材53にはロ
ッド部材54が装着され、ロッド部材54はその上端で分割
軌条10aに固着されるとともに、第10図に実線で示すよ
うにその下端の大径部54aが筒部材53の上端の係合部53a
に当接した上昇位置と第10図に2点鎖線で示すように筒
部材53の下端付近まで下降した下降位置とに鉛直方向に
上下動可能になっている。尚、筒部材53の上部と下部に
は筒部材53内へ海水を出入れさせるための排出孔53a・5
3bが形成されている。
以上のように構成された潜入浮上装置Sによる観光潜
水船Kの潜入浮上方法について説明する。
上記観光潜水船Kが固定軌条10bに沿って水中観光コ
ースの航行を終えると、乗下船場Jの分割軌条10a上の
所定位置に停止する。
次に、バラストタンク7に加圧エアを注入するととも
にバラストタンク7の海水を排水すると、バラストタン
ク7に充填されたエアにより発生する浮力により観光潜
水船は潜入位置から浮上位置に向って浮上開始する。こ
のとき、分割軌条10aは前後の案内機構20により移動し
ないように拘束され且つ分割軌条10aに連結された各ロ
ッド部材54は上下動可能になっているので、分割軌条10
aは第1図の使用位置から前後の案内機構20で支持され
た状態で且つ3組のガイド機構50で案内され乍ら平行に
且つ鉛直上方へ安定して観光潜水船Kとともに浮上す
る。
第3図・第4図に示すように観光潜水船Kが浮上位置
まで浮上すると、後部のハッチ6を開き船内の乗客を乗
下船場Jに下船させ、次の乗客を観光潜水船Kに乗船さ
せる。
次に、バラストタンク7のエアを排出しながら、海水
がバラストタンク7に自然注水され、観光潜水船Kはほ
ぼ中正浮量状態となり、分割軌条10aの自重により分割
軌条10aとともに徐々に潜入位置に向って潜入開始す
る。
このとき、観光潜水船Kと分割軌条10aは浮上のとき
と同様に安定して潜入位置に向って鉛直下方に潜入する
とともに、潜入位置付近まで潜入すると分割軌条10aは
前後の係合機構40により案内されて固定軌条10bに円滑
に接続される。その後、観光潜水船Kは潜水航行を始め
る。
このように、乗下船場Jにおける軌条部分は上下方向
に着脱可能の分割軌条10aを構成し、観光潜水船Kが潜
入位置と浮上位置とに亙って位置切換えするときには、
分割軌条10aは案内機構20により支持された状態で観光
潜水船とともに潜入浮上するので、案内機構20と軌条10
とを係合状態を確認する必要がなく、簡単に観光潜水船
Kを潜入位置に切換えることが出来る。
次に、別実施例について説明する。尚、上記実施例の
潜入浮上装置Sの構成部材と同一の部材には同一符号を
付してその説明を省略する。
<第2実施例> 本実施例の潜入浮上装置SAは、第1実施例の潜入浮上
装置Sのガイド機構50を複動エアシリンダ60にかえ、配
管などで陸上の加圧エア供給装置に接続したもので、第
11図に示すように分割軌条10aの前部と後部に対抗する
海底8には夫々ピット11を有するコンクリート基礎が設
けられ、各ビット11には分割軌条10aの直下においてエ
アシリンダ60が固着立設され、各エアシリンダ60のロッ
ド60aは分割軌条10aに固定連結されている。尚、1対の
エアシリンダ60は、観光潜水船Kと分割軌条10aとを平
行に鉛直に潜入浮上させることが可能になっている。
観光潜水船Kが潜入位置から浮上位置に浮上する場合
には、バラストタンク7に加圧エアを充填しながらも、
各シリンダ60に加圧エアを供給して、分割軌条10aの自
重に抗して分割軌条10aとともに浮上する。一方、観光
潜水船Kが浮上位置から潜入位置に潜入する場合には、
バラストタンク7のエアの一部を排出して海水を自然注
水しながら、各エアシリンダ60に加圧エアを供給して分
割軌条10aを浮上位置から固定軌条10bに連続するように
連続される使用位置まで観光潜水船Kとともに鉛直下方
に引張り駆動する。この場合、上記各エアシリンダ60
は、バラストタンク7に海水又は加圧エアが残存した状
態であって観光潜水船Kに作用する適当大きさの浮力に
抗して分割軌条10aを鉛直上方又は下方に強制駆動する
ので、上記浮力の作用で観光潜水船Kが前後方向や左右
方向へ移動することなく浮上潜入するうえ、潜入位置か
ら浮上位置への切換時間又は浮上位置から潜入位置への
切換時間を短絡することが出来る。尚、エアシリンダ60
を油圧シリンダにかえることも可能である。
<第3実施例> 本実施例の潜入浮上装置SBは、上記実施例の前後のエ
アシリンダ60を夫々ロッド70a側に陸上の加圧エア供給
源に接続されたエア作動室を有する3組のエアシリンダ
70で構成したものである。
即ち、第12図・第13図に示すように、海底8に設けら
れたピット12の分割軌条10aの前部と後部に対応する部
分に、夫々左右1対のエアシリンダ70と分割軌条10aの
下方に位置するエアシリンダ70Aをピット12に固着のブ
ラケット71を介して揺動可能に設け、分割軌条10aの下
端に固着の板部材72にブラケット73を設け、各エアシリ
ンダ70・70Aのロッド70aをブラケット73に揺動可能に連
結したものである。尚、左右のエアシリンダは左右対称
に配設され、前側と後側のエアシリンダ70Aは前後に対
称に配設されているので、観光潜水船Kと分割軌条10a
とを平行に垂直に潜入浮上させることができる。
このようにエアシリンダ70・70Aを設けることによ
り、観光潜水船Kの浮力又は潜水を強制駆動させること
により上記第2実施例と同様の作用が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第13図は本発明の実施例を示すもので、第1図
は潜入位置にある観光潜水船と潜入浮上装置の側面図、
第2図は第1図II矢視図、第3図は浮上位置にある観光
潜水船と潜入浮上装置の側面図、第4図は第3図IV矢視
図、第5図は第1図V−V線断面図、第6図は第5図VI
−VI線断面図、第7図は係合機構の平面図、第8図は第
7図VIII−VII線断面図、第9図は第8図IX−IX線断面
図、第10図はガイド機構の断面図、第11図は第2実施例
に係る潜入浮上装置の要部側面図、第12図は第3実施例
に係る潜入浮上装置の要部側面図、第13図は第12図XIII
矢視図、第14図・第15図は従来技術を示すもので、第14
図はスロープ軌条式の潜入浮上装置の側面図、第15図は
ガイド装置式の潜入浮上装置の第4図相当図である。 K……観光潜水船、S・SA・SB……潜入浮上装置、J…
…乗下船場、7……バラストタンク、10……軌条、10a
……分割軌条、10b……固定軌条、20……案内機構、50
……ガイド機構、60・70・70A……エアシリンダ。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ほぼ中正浮量状態で水中に敷設された軌条
    に沿って潜水航行する観光潜水船の乗下船場等における
    潜入浮上方法において、 乗下船場における軌条のうち観光潜水船の前後部に設け
    られた案内機構の間の距離よりも長い長さの軌条部分を
    上下方向に着脱可能な分割軌条とし、 浮上時には、上記分割軌条を案内機構で支持した状態で
    観光潜水船のバラストタンク内に注入させる空気により
    発生する浮力で分割軌条とともに観光潜水船を浮上さ
    せ、潜入時にはバラストタンク内に注入し、ほぼ中正浮
    量となった観光潜水船を分割軌条の自重で潜入させるこ
    とを特徴とする軌条式観光潜水船を潜入浮上方法。
  2. 【請求項2】バラストタンクに注入したほぼ中正浮量状
    態で水中の水底付近に敷設された軌条に沿って潜水航行
    するとともに所定の乗下船場においてバラストタンク内
    に注入される空気により発生する浮力で浮上するように
    した観光潜水船を、乗下船場において潜入位置と浮上位
    置とに亙って位置切換えする為の潜入浮上装置であっ
    て、 観光潜水船の少なくとも前部と後部の底部に、観光潜水
    船が軌条に対して軌条と直交する方向へ移動しないよう
    に観光潜水船を軌条に沿って案内する少なくとも1対の
    案内機構を設け、 乗下船場における軌条のうち観光潜水船の前後部の案内
    機構間距離よりも長い長さの軌条部分を上下方向に着脱
    可能な分割軌条に構成し、 分割軌条が、分割軌条以外の軌条に連続するように装着
    された使用位置と、案内機構で支持された状態で観光潜
    水船とともに浮上した位置とに亙って平行且つ鉛直方向
    に移動するように分割軌条を案内する案内手段を設けた
    ことを特徴とする軌条式観光潜水船の潜入浮上装置。
  3. 【請求項3】前記(2)項の軌条式観光潜水船の潜入浮
    上装置において、分割軌条を案内する案内手段を空気シ
    リンダ等の駆動装置に変え、この駆動装置により、分割
    軌条と共に観光潜水船を潜入浮上させることを特徴とす
    る軌条式観光潜入船の潜入浮上装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101068085B1 (ko) * 2009-12-02 2011-09-28 주식회사에이치에스엠엔조이워터 수중 케이블 캡슐카 이동장치

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