JP2843195B2 - モード変換器の駆動方法 - Google Patents

モード変換器の駆動方法

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JP2843195B2
JP2843195B2 JP4032235A JP3223592A JP2843195B2 JP 2843195 B2 JP2843195 B2 JP 2843195B2 JP 4032235 A JP4032235 A JP 4032235A JP 3223592 A JP3223592 A JP 3223592A JP 2843195 B2 JP2843195 B2 JP 2843195B2
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秀彰 岡山
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば可変波長フィ
ルタを構成するのに用いて好適なモード変換器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、モード変換器を用いて構成し
た可変波長フィルタ(例えば文献1:特開昭57−16
8220号公報参照)が提案されている。このモード変
換器は特定波長の光についてのみモード変換を行ない及
びそれ以外の波長の光についてはモード変換を行なわな
い。このようなモード変換器として、例えば文献2:G
uidedwave Optoelectonics
(ガイデッドウェーブオプトエレクトロニクス) p1
96 Springer Verlag(シュプリンゲ
ル フェルラーク)社 1988年に開示されているも
のがある。
【0003】図6は文献1に開示されている可変波長フ
ィルタの構成を概念的に示すブロック図である。同図に
示す可変波長フィルタは、入力偏光選択結合器10及び
出力偏光選択結合器12と、これら結合器10及び12
の間に設けた波長選択モード変換器14及び16と、波
長選択モード変換器14を入力偏光選択結合器10及び
出力偏光選択結合器12に接続する導波路18及び20
と、波長選択モード変換器16を入力偏光選択結合器1
0及び出力偏光選択結合器12に接続する導波路22及
び24とを備える。
【0004】入力偏光選択結合器10は波長多重の信号
光λ1 、λ2 、……λn を入力し、信号光の直交偏光し
た一方の成分例えばTE光λ1 、λ2 、……λn と他方
の成分例えばTM光λ1 、λ2 、……λn とを分離し、
これらTE光及びTM光をそれぞれ異なる導波路18及
び22へ出力する。入力偏光選択結合器10は、例え
ば、TM光に対しては直進状態で動作し及びTE光に対
しては交差状態で動作する方向性結合器型の光スイッチ
である。
【0005】一方の波長選択モード変換器14は導波路
18を介しTE光λ1 、λ2 、……λn を入力し、特定
波長のTE光λi をTM光λi に変換して導波路20へ
出力し及びそれ以外の波長のTE光λ1 、…λi-1 、λ
i+1 、…λn をモード変換せずに導波路20へ出力す
る。また、他方の波長選択モード変換器16は導波路2
2を介しTM光λ1 、λ2 、……λn を入力し、特定波
長のTM光λi をTE光λi に変換して導波路24へ出
力し及びそれ以外の波長のTM光λ1 、…λi-1、λ
i+1 、…λn をモード変換せずに導波路24へ出力す
る。
【0006】出力偏光選択結合器12もまた、例えば、
TM光に対しては直進状態で動作し及びTE光に対して
は交差状態で動作する方向性結合器型の光スイッチであ
る。そして出力偏光選択結合器12は、導波路20を介
して入力したTM光λi を導波路26へ及びTE光
λ1 、…λi-1 、λi+1 、…λn を他の導波路28へ出
力し、また導波路24を介して入力したTE光λi を導
波路26へ及びTM光λ1、…λi-1 、λi+1 、…λn
を他の導波路28へ出力する。この結果、特定波長の信
号光λi の直交成分であるTM光λi 及びTE光λi
導波路26へ出力し、及びそれ以外の波長の信号光
λ1 、…λi-1 、λi+1 、…λn の直交成分であるTM
光λ1 、…λi-1 、λi+1 、…λn 及びTE光λ1 、…
λi-1 、λi+1 、…λn を他の導波路28へ出力するこ
とができ、従って信号光を波長に応じて分離できる。
【0007】図7は従来のモード変換器の駆動方法の説
明に供する図であり、文献2に開示されているモード変
換器の構成を概略的に示す平面図である。同図に示すモ
ード変換器は、図6に示す可変波長フィルタを構成する
のに用いて好適なモード変換器であり、基板30に設け
た導波路32と、導波路32に沿って交互に設けたモー
ド変換用の第一電極部34及びモード間屈折率差制御用
の第二電極部36とを備える。各第一電極部34はそれ
ぞれ、指状の第一制御電極34a及び指状の第一アース
電極34bを例えば5対ずつ有する。また各第二電極部
36はそれぞれ、第二制御電極36a及び第二アース電
極36bを例えば1対ずつ有する。
【0008】このような構成のモード変換器を駆動する
従来の駆動方法においては、各第一アース電極34b及
び各第二アース電極36bをそれぞれアースと接続し、
全ての第一制御電極34aに同一の電圧VMCを印加する
と共に全ての第二制御電極36aに同一の電圧VT を印
加する。このような駆動状態にあるモード変換器に波長
多重の光を入力すると、特定波長(特定の1種の中心波
長を中心とする比較的狭い波長範囲)以外の光はモード
変換しないようにしつつ、特定波長の光を例えばTEモ
ードからTMモードに変換することができる。しかも印
加電圧VMC及びVT の値を任意好適に可変調整すること
により、モード変換を生じる特定波長を変化させること
ができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来のモ
ード変換器の駆動方法では、中心波長が異なる2種以上
の特定波長の光を、ほぼ同時にモード変換することはで
きない。しかも所望の2種以上の特定波長を設定し、或
は2種以上の特定波長を所望の波長間隔で設定しなが
ら、これら特定波長の光をほぼ同時にモード変換するこ
とはできない。さらにモード変換域の中でモード変換率
が均一となるような特性を実現できない。
【0010】これがため可変波長フィルタを構成するモ
ード変換器を従来方法で駆動した場合、波長多重の光の
なかから2種以上の特定波長の光を、ほぼ同時に分離す
るということはできない。また可変波長フィルタの光透
過特性を、光透過率のピークがひとつ現れる単峰性の特
性とすることはできるが、光透過率のピークが2個以上
現れる多峰性の特性とすることはできない。しかも所望
の波長で或は所望の波長間隔で光透過率のピークが2個
以上現れる多峰性の光透過特性を実現することはできな
い。さらに光透過域の中で透過率が均一となるような特
性を実現できない。
【0011】この発明の目的は、上述した従来の問題点
を解決し、2種以上の特定波長の光を実質的に同時にモ
ード変換することができるモード変換器の駆動方法を提
供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、この発明のモード変換器の駆動方法は、基板に設け
た導波路と、指状の第一制御電極と指状の第一アース電
極とを有するモード変換用の複数の第一の電極部と、第
二制御電極と第二アース電極とを有するモード間屈折率
差制御用の複数の第二の電極部とを備え、第一制御電極
と第二制御電極とが導波路に沿って交互に並んで設けら
れており、電極部単位が隣り合う第一制御電極と第二制
御電極とから構成されているモード変換器において、複
数の波長に対して波長選択性のあるモード変換率を設定
し、このモード変換率の各フーリエ係数の強度に対応し
、第一制御電極および第二制御電極に印加する電圧
を、各電極部単位に個別に制御することを特徴とする。
【0013】
【作用】このような構成によれば、複数の波長に対して
波長選択性のあるモード変換率を設定し、このモード変
換率の各フーリエ係数の強度に対応して、第一制御電極
および第二制御電極に印加する電圧を、各電極部単位に
個別に制御する。この出願の発明者が数値解析したとこ
ろ、このように印加電圧を制御することにより、実質的
に波長多重の入力光のうち特定の2種以上の波長の光を
モード変換し、それ以外の波長の光をモード変換しない
ように、モード変換を行えることがわかった。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照し、この発明の実施例につ
き説明する。尚、図面はこの発明が理解できる程度に概
略的に示してあるにすぎず、従ってこの発明を図示例に
限定するものではない。
【0015】図1はこの発明の実施例の説明に供する図
であり、この発明の実施例に供するモード変換器の構成
の一例を概略的に示す平面図である。以下、図1に示す
構成のモード変換器38を動作させる場合を、一例とし
てこの発明の実施例につき説明する。
【0016】同図にも示すように、モード変換器38
は、基板40に設けた導波路42と、導波路42に沿っ
て交互に設けたモード変換用の第一の電極部44及びモ
ード間屈折率差制御用の第二の電極部46とを備える。
第一の電極部44は少なくとも一対の指状の第一制御電
極44a及び指状の第一アース電極44bを有し、第二
の電極部46は少なくとも一対の第二制御電極46a及
び第二アース電極46bを有する。
【0017】この例では、基板40は、電気光学効果を
有する化合物半導体基板或は誘電体結晶基板、例えばX
カットLiNbO3 基板であり、この基板40に直線状
に延在させてTi拡散導波路42を設ける。一本の導波
路42により、2種のモード成分(ここでは例えばTE
及びTMモード成分の2種の直交偏光成分を考える)
を、生じる導波路系Hを構成する。
【0018】そして第一の電極部44の配設個数及び第
二の電極部46の配設個数を同数とし、これら電極部4
4及び46をそれぞれ、例えば、少なくとも10個以上
設ける。各第一の電極部44はそれぞれ、複数対の第一
制御電極44a及び第一アース電極44bを有する。こ
れら電極44a及び44bを、導波路42に沿って交互
に配置しかつ導波路42とほぼ直交させるように交差さ
せて、導波路42上に設ける。一単位の第一の電極部4
4を構成する第一制御電極44a及び第一アース電極4
4bにより一単位のモード変換素子を構成する。また各
第二電極部26はそれぞれ、一対の第二制御電極46a
及び第二アース電極46bを有する。一単位の第二の電
極部46を構成する第二制御電極46a及び第二アース
電極46bにより一単位の位相制御素子を構成する。
【0019】図2は電極の配置関係の一例を概略的に示
す要部拡大平面図である。同図においては図面の簡略化
のため、主として電極44a、44b、46a、46b
及び導波路42のみを示した。
【0020】この例では、図2にも示すように、第一電
極部44の配設領域P及び第二電極部46の配設領域Q
を、互いに接するように交互に設ける。図中に示す符号
Cは、導波路42に沿う方向における配設領域Pの長
さ(モード変換素子の素子長)を表し、また符号L
P は、導波路42に沿う方向における配設領域Qの長さ
を表す。
【0021】そして第一制御電極44a及び第一アース
電極44bを、配設間隔Λ/2で交互に配置して、配設
領域P内に設ける。ここで一単位の第一電極部44を構
成する第一制御電極44a及び第一アース電極44bの
うち、光の導波方向Rに沿って順次に数えて第1番目の
電極sと一番最後の電極tとに着目する。すると素子長
C は、第一番目の電極sより導波路42に沿って導波
方向Rとは逆向きにΛ/2だけ離間した位置Xから、一
番最後の電極tより導波路42に沿って導波方向RにΛ
/2だけ離間した位置Yまでの間の距離となる。
【0022】さらに第二制御電極46a及び第二アース
電極46bは、導波路42に沿う方向において配設領域
Qのほぼ全体にわたりほぼ一様な電界を形成するための
ものであり、これら電極46a及び46bをそれぞれ、
導波方向Rに沿って位置Yから位置Zまで設ける。各配
設領域Q内にそれぞれ、例えば一対ずつ第二制御電極4
6a及び第二アース電極46bを設ける。
【0023】上述のような構成を有するモード変換器3
8を動作させるに当たっては、第一アース電極44b及
び第二アース電極46bをアース(或は共通電位)に接
続しておく。これと共に第一制御電極44a及び第二制
御電極46aに印加する電圧を、各電極部単位に(第一
電極部44及び第二電極部46を合わせた全ての電極部
のそれぞれの電極部毎に)個別に制御しておく。好まし
くは、同一時刻においては、第一電極部44の各電極部
毎に異なる電圧が印加される状態となるように、第一制
御電極44aの印加電圧を制御する。そして第1段目の
解析単位481(図1参照。解析単位については、後述
する数値解析で説明する)に、波長多重の入力光を入力
する。
【0024】特定波長の入力光のモード変換を終えるま
では、各第一制御電極44a及び各第二制御電極46a
に印加する電圧の値をそれぞれ任意好適な値にして一定
に保持する。これら印加電圧の値を任意好適に調整して
おくことにより、これら印加電圧の値に対応する特定波
長の光のモードをモード変換して(ここでは例えばTE
モードからTMモードに変換して)最終段の解析単位4
8N(図1参照)から出力させ、かつ、それ以外の波長
の光をモード変換しないで(ここでは例えばTEモード
のままで)最終段の解析単位48Nから出力させること
ができる。尚、実用上は、最終段の解析単位48Nから
出力される特定波長の光のTE及びTMモード成分の光
強度比がほぼ0:1となり、かつ、最終段の解析単位4
8Nから出力される特定波長以外の光のTE及びTMモ
ード成分の光強度比がほぼ1:0となるように、印加電
圧を制御することが望まれる。
【0025】以下、数値解析を用いて、モード変換器3
8の動作につきより具体的に説明する。この解析では、
第一電極部44及び第二電極部46の総個数を同数のN
個(Nは自然数)とする。そして導波路42に沿って数
えて第m段目(mは自然数であって1≦m≦N)の第一
電極部44及び第m段目の第二電極部46により、一単
位の解析単位48mを構成する。
【0026】解析単位48mのモード変換特性Mm は、
従来周知のように、(数1)式のように表せる。
【0027】
【数1】
【0028】ここで、am :bm (但し、|am 2
|bm 2 =1)の光強度比でTE及びTMモード成分
を含む入力光Im を解析単位48mに入力した場合に、
解析単位48mが出力する出力光Om を考える。解析単
位48mが、入力光Im のTEモード成分をTMモード
に変換しその結果am+1 :bm+1 (但し|am+1 2
|bm+1 2 =1)の光強度比でTE及びTMモード成
分を含む出力光Om を出力したとすれば、これらam+1
及びbm+1 は次式(数2)のように表せる。尚、出力光
m は、解析単位48mの次の段の解析単位48(m+
1)への入力光Im+1 でもある。
【0029】
【数2】
【0030】そしてAm ≒1、Am * ≒1、Bm <<1
かつBm * <<1とみなせる場合に(例えば、N≧10
とすればこのようにみなせる)、ほぼ1:0の光強度比
でTE及びTMモード成分を含む入力光I1 を、第1段
目の解析単位481へ入力したものとする。そして入力
光I1 が、解析単位481〜48Nを順次に経て、最終
段の解析単位48Nから最終出力光となって出力する場
合を考える。この場合、最終出力光のモード変換率T
は、近似的に、次式(数3)のように表せる。尚、最終
出力光がほぼaN+1 :bN+1 (|aN+1 2 +|bN+1
2 =1)の光強度比でTE及びTMモード成分を含む
光であるとすれば、T=bN+1 である。実用上は、b
N+1 をほぼ1とするのが好ましいが、この発明はこれに
のみ限定されるものではない。
【0031】
【数3】
【0032】一方、(数3)式の指数の項は、次式(数
4)のように変形できる。
【0033】
【数4】
【0034】従って(数4)式を用いて(数3)式を変
形し、次式(数5)が得られる。
【0035】
【数5】
【0036】(数5)式からも理解できるように、最終
出力光のモード変換率Tは複素数の係数Cm を有するフ
ーリエ級数で表される。しかもBm * を第m段目の第一
電極部44を介し可変制御することにより、及び又は、
Фv を第v段目の第二電極部46を介し可変制御するこ
とにより、係数Cm を任意好適に可変制御することがで
きる。これがため、所望の波長λの最終出力光を所望の
モード変換率Tで出力させることができる。
【0037】そこで、入力光I1 を波長多重でモード変
換器3に入力し、波長多重の入力光I1 のうち、w個の
異なる特定波長λ1 、λ2 、…、λw の入力光I1 をモ
ード変換し及びそれ以外の波長をモード変換しない場合
(以下、場合イと称す)を考える。
【0038】場合イを達成できるBm * は(数6)式或
は(数7)式のように表せる。
【0039】
【数6】
【0040】
【数7】
【0041】またΔβ=0のとき特定波長λ1 〜λw
モード変換を最大とすることができ、このとき(数7)
式は次式(数8)のように書き換えられる。
【0042】
【数8】
【0043】場合イを達成するためには、(数6)、
(数7)及び(数8)式のいずれかひとつを用いて、第
1段目〜第N段目の第一電極部44のそれぞれについて
m *を求める。そして第1段目、第2段目、…、第N
段目の第一電極部44に印加する電圧値V1 、V2 、…
…、VN の比が、所望のV1 :V2 :……:VN =B1
* :B2 * :……:BN * の比となるように、各第一電
極部44の第一制御電極44aに電圧を印加する。この
際、同一段の第一電極部44に属する全ての第一制御電
極44aに対しては、等しい電圧を印加する(図1参
照)。
【0044】一方、場合イを達成できるФv は次式(数
9)のように表せる。また場合イを達成できるФv に関
し(数10)式を得ることができる。
【0045】
【数9】
【0046】
【数10】
【0047】場合イを達成するためには、(数9)及び
(数10)式を用いて、第1段目〜第N段目の第二電極
部46のそれぞれにつきモード間屈折率差の変化量δΔ
Vの値を求める。そして第1段目、第2段目、…、第
N段目の第二電極部46のモード間屈折率差の変化量δ
Δn1 、δΔn2 、…、δΔnN がそれぞれ求めた値と
なるように、第1段目、第2段目、…、第N段目の第二
電極部46にそれぞれ電圧V1 # 、V2 # 、……、VN
# を印加する。この際、同一段の第二電極部46に属す
る全ての第二制御電極46aに対しては、等しい電圧を
印加する(図1参照)。
【0048】次に、一例として、波長多重の入力光I1
のうち、特定波長λ1 及びλ2 の光を同時にモード変換
して最終段の解析単位48Nから出力しそれ以外の波長
の光をモード変換しないで最終段の解析単位48Nから
出力させる場合を考える。この場合、係数Cm はデルタ
関数を用いて次式(数11)のように表せる。
【0049】
【数11】
【0050】またФv は次式(数12)のようにも表せ
る。
【0051】
【数12】
【0052】従って、係数Cm の位相項は次式(数1
3)のように及びモード変換項Bm *は次式(数14)
のように表せる((数5)式中の係数Cm の定義参
照)。
【0053】
【数13】
【0054】
【数14】
【0055】また(数12)及び(数13)式を用いて
δΔnv を求めればδΔnv はvに対して一定(δΔn
v =δΔn=const.)となる。従って、Фm は次
式(数15)のように表せる。
【0056】
【数15】
【0057】ところで係数Cm を決定する場合には、Ф
m に波長依存性がない方が係数Cmを決定し易い。波長
多重で入力した入力光I1 の波長のうち最大の波長から
最小の波長までの波長間隔(使用波長範囲)をΔλと表
せば、Фm の波長依存性は次式(数16)のように表
せ、従って(数16)式より次式(数17)が得られ
る。
【0058】
【数16】
【0059】
【数17】
【0060】今までФm 中の分母の波長を一定の値λ0
と表していたが、(数17)式からも理解できるよう
に、それは使用波長範囲Δλが充分に小さいからであ
る。
【0061】(数15)式を変形すると、次式(数1
8)が得られる。そして(数18)及び(数15)式よ
り、次式(数19)が得られる。
【0062】
【数18】
【0063】
【数19】
【0064】モード変換器38を駆動して特定波長λ1
及びλ2 の光をモード変換する場合には、(数14)式
より解析単位481〜48Nの各段毎にBm * 求め、そ
して各段の第一電極部44の印加電圧の値が求めたBm
* の比となるように、各段の印加電圧を調整すればよ
い。また(数19)式よりδΔnを求め、そして各段の
第二電極部46において求めたδΔnを生じるように、
各段の第二電極部46の印加電圧を制御する。
【0065】なお、δΔnm =δΔn=const.と
して考えた場合、最終段の解析単位48Nから出力され
る最終出力光のモード変換率Tは次式(数20)のよう
に表せる。Dm =const.とすれば(数20)式は
従来のモード変換器の駆動方法によりモード変換器38
を駆動した場合に得られるモード変換率Tを表す。
【0066】
【数20】
【0067】図3に、特定波長λ1 及びλ2 の光をモー
ド変換するように第一電極部44及び第二電極部46の
印加電圧を制御した場合に得られるモード変換器38の
出力特性を示す。図3においては、縦軸にモード変換率
Tを及び横軸に入力光I1 の波長すなわち最終出力光の
波長λを取って示した。また図3に示す出力特性はN=
20、LC =LP =20・Λ、Фm =(k1 +k2 )/
2=π/2及びk1 −k2 =π/2としてモード変換率
Tを求めて示したものである。
【0068】次にこの発明の実施例の駆動方法の応用例
につき説明する。図4はこの発明の応用例の説明に供す
る図であり、上述した実施例の駆動方法の実施に適した
可変波長フィルタの構成の一例を示す。
【0069】同図に示す可変波長フィルタ50は、モー
ド変換器38、入力側偏光子52及び出力側偏光子54
を備える。入力側偏光子52をモード変換器38の導波
路42の一端と光学的に結合させ、及び出力側偏光子5
4をモード変換器38の導波路42の他端と光学的に結
合させる。
【0070】入力側偏光子52は導波路42が構成する
導波路系Hで生ずる2種のモード成分の一方のみ例えば
TE及びTMモードのうちTEモードのみを出力するも
のであり、従って入力光I1 を入力側偏光子52を介し
て導波路42に入力することにより、TEモード成分の
みを有する入力光I1 を導波路42に入力することがで
きる。また出力側偏光子54は導波路42が構成する導
波路系Hで生ずる2種のモード成分の他方のみ例えばT
E及びTMモードのうちTMモードのみを出力するもの
であり、従って解析単位48Nからの最終出力光を出力
側偏光子54を介し出力させることにより、特定波長の
最終出力光のみを可変波長フィルタ50から出力させる
ことができる。従って波長多重で入力した入力光I1
なかから特定波長の光を分離できる。
【0071】図5はこの発明の他の応用例の説明に供す
る図であり、上述した実施例の駆動方法の実施に適した
可変波長フィルタの他の構成例を示す。同図に示す可変
波長フィルタ56は基板40に設けたモード変換器38
及び導波路58を備える。
【0072】導波路58及びモード変換器38の導波路
42を光の相互作用を生じるように近接配置し、これら
導波路58及び42により2種のモード成分例えば奇及
び偶モード成分を生じる導波路系Hを構成する。奇モー
ド光がこの導波路系Hを導波するとき、奇モード光の界
分布(電界或は磁界分布)のピークは、主として、導波
路42及び58の一方ここでは例えば導波路42に生じ
る。また偶モード光がこの導波路系Hを導波するとき、
偶モード光の界分布のピークは、主として、導波路42
及び58の他方ここでは例えば導波路58に生じる。モ
ード変換器38は特定波長の光が含む奇及び偶モード成
分の一方を他方に、ここでは奇モードを偶モードに変換
する。尚、導波路系Hで生じる2種のモード成分を奇及
び偶モードとした場合にも、上述したモード変換器38
の数値解析と同様の解析結果が得られる。
【0073】モード変換器38の導波路42に入力光I
1 を入力すると、入力光I1 は奇モードで導波路系Hを
導波してゆく。そして入力光I1 が解析単位481〜4
8Nの在る領域に至ると、奇モードで導波する入力光I
1 のうち、特定波長の入力光I1 のみが偶モードに変換
される。その結果、特定波長の入力光I1 は偶モードで
導波路系Hを導波して最終的に導波路58から出射し、
しかもそれ以外の波長の入力光I1 は奇モードのままで
導波路系Hを導波して最終的に導波路42から出射す
る。従って波長多重で入力した入力光I1 のなかから特
定波長の光を分離できる。
【0074】この発明は上述した実施例にのみ限定され
るものではなく、従って各構成成分の数値的条件、配設
位置、配設個数、接続関係及びそのほかを任意好適に変
更できる。
【0075】またこの発明の応用例は上述したものに限
定されるものではなく、従って例えば図7に示す可変波
長フィルタに応用してもよいし、またモード変換器を用
いて構成される、可変波長フィルタ以外の光装置にこの
発明を応用してもよい。
【0076】
【発明の効果】上述した説明からも明らかなように、こ
の発明のモード変換器の駆動方法によれば、複数の波長
に対して波長選択性のあるモード変換率を設定し、当該
モード変換率の各フーリエ係数の強度に対応して、第一
制御電極および第二制御電極に印加する電圧を、各電極
部単位に個別に制御する。このように、モード変換率の
各フーリエ係数の強度に対応して、第一制御電極および
第二制御電極に印加する電圧を、各電極部単位に個別に
制御することにより、実質的に、波長多重の入力光のう
ち特定の2種以上の波長の光をモード変換しかつそれ以
外の波長の光をモード変換しないようにして、モード変
換を行える。
【0077】従ってこの発明を可変波長フィルタに応用
した場合には、波長多重の入力光のなかから特定の2種
以上の波長の光のみを分離することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の説明に供する図である。
【図2】モード変換器が備える電極の配置関係の一例を
示す図である。
【図3】この発明の実施例において得られるモード変換
器出力特性の一例を示す図である。
【図4】この発明の実施例を応用して駆動される可変波
長フィルタの構成例を示す図である。
【図5】この発明の実施例を応用して駆動される可変波
長フィルタの他の構成例を示す図である。
【図6】従来の可変波長フィルタの構成を概略的に示す
機能ブロック図である。
【図7】従来のモード変換器の駆動方法の説明に供する
図である。
【符号の説明】
38:モード変換器 40:基板 42:導波路 44:第一の電極部 44a:第一制御電極 44b:第一アース電極 46:第二の電極部 46a:第二制御電極 46b:第二アース電極

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板に設けた導波路と、指状の第一制御
    電極と指状の第一アース電極とを有するモード変換用の
    複数の第一の電極部と、第二制御電極と第二アース電極
    とを有するモード間屈折率差制御用の複数の第二の電極
    部とを備え、前記第一制御電極と前記第二制御電極とが
    導波路に沿って交互に並んで設けられており、電極部単
    位が隣り合う前記第一制御電極と前記第二制御電極とか
    ら構成されているモード変換器において、 複数の波長に対して波長選択性のあるモード変換率を設
    定し、該モード変換率の各フーリエ係数の強度に対応し
    、前記第一制御電極および前記第二制御電極に印加す
    る電圧を、各電極部単位に個別に制御することを特徴と
    するモード変換器の駆動方法。
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