JP2841032B2 - 防水スイッチ - Google Patents

防水スイッチ

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JP2841032B2
JP2841032B2 JP11249695A JP11249695A JP2841032B2 JP 2841032 B2 JP2841032 B2 JP 2841032B2 JP 11249695 A JP11249695 A JP 11249695A JP 11249695 A JP11249695 A JP 11249695A JP 2841032 B2 JP2841032 B2 JP 2841032B2
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  • Switches That Are Operated By Magnetic Or Electric Fields (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、水中又は空気中で使
用される電気・電子機器が防水・防塵・防菌等の構造を
必要とする時、機器の電流を制御するために利用される
防水スイッチに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電気スイッチはON・OFF等
の切替えを行う必要から、必然的に可動部分を持つこと
となり、完全な防水構造とすることがきわめて困難であ
る。そのような事態に対処するため、ガラス管に金属接
点を封入し、マグネットによってON・OFF等を行う
リードスイッチが用意されており、このリードスイッチ
を密閉容器の内部に配置し、外部からマグネットで制御
を行うようにすれば完全な防水構造とすることが出来
る。
【0003】しかしながら、このリードスイッチは次の
ような面ではなはだ活用がし難く、防水構造が求められ
ている電気製品でも、活用されている例をほとんど見か
けない。
【0004】 回路をONさせるためにマグネットを
接近させる距離と、一度ONした回路をOFFさせるた
めにマグネットを引離す距離が異なるという、ヒステリ
シス特性を持っているため、マグネットを動かすストロ
ークをかなり長くとらなければならない。
【0005】 容器の外部から制御するには強い磁力
を持つマグネットが必要となり、マグネットが大型化す
るか又は特殊な合金を使った高価なものとなる。
【0006】 リードスイッチのガラス管をプラスチ
ック容器等の内部に取付けること自体が容易ではなく、
衝撃に耐えられるようにするためには、容器と保持具を
一体成型するようなことが必要となる。
【0007】 容器の外部にマグネットをスライドさ
せるためのレールやストッパーを取付けることも容易で
はなく、これも容器と一体で成型するような処置が必要
となる。
【0008】 マグネットをスライドさせる方向とリ
ードスイッチを設置した方向によっては、リードスイッ
チが画一的に作動しないことがあり、リードスイッチの
向きを種々変えてみるような調整が必要となる。
【0009】 前項により、リードスイッチが容器内
で頭をもたげるような形となるため、容器内に一定以上
の空間を設けておかなければならない。
【0010】 磁力線は、鉛を含むほとんどの金属を
貫通してしまうため、遮蔽板等によって磁力線を制御す
ることが難しく、この方式でスイッチのシステムを小型
化することも困難である。
【0011】従来、この種の水中機器用又は防水等を必
要とする機器においては、密閉容器の外部でマグネット
を内蔵し、直線往復運動又は回動する特製のつまみを設
け、これによって密閉容器内に配置されたリードスイッ
チを作動させることが一般的であり、例えば実開昭62
−158741・実開昭62−25450・実開平4−
101178・実開平4−38642・特開平5−94
750号公報に開示されている。
【0012】この先行技術は、電気・電子機器等を内蔵
する密閉容器になんらの穴をあけることがないため、ス
イッチを作動させるための回転軸を貫通させるようなそ
の他の方式と比べて、防水という点では完全性を期待し
うるものである。
【0013】しかしながら、これら先行技術は、特開平
5−94750号公報の図11に一例を示すごとく、密
閉容器外で摺動又は回動するつまみを支え、またON・
OFF等の一定位置を保持するための機構がきわめて複
雑なものとなり、当該機機を設計するメーカーでなけれ
ば対処しきれないものであった。
【0014】最近では、この種の密閉容器はプラスチッ
クで成型させる形が通例であり、必然的に金型の製作及
び調整を余儀なくされるため、少量の生産では採算がと
れないという問題が出てくることから、既存製品の改良
や新規の開発がためらわれるという問題が発生してい
た。
【0015】また、電気・電子機器の回路設計等におい
て優秀なものを開発し得ていながら、金型コストを償却
しうる程の販売力に自信がもてない中堅・中小企業で
は、社会に有益な製品の発売を諦めざるを得ないような
状況も出現している。
【0016】水中用あるいは防水等を必要とする機器で
は、電源のON・OFFのみならず例えばビデオ・カメ
ラのごとく多種類の切換え操作を必要とするものが少な
くないが、古くから知られているリードスイッチは作動
特性が必ずしも安定的でなく、密閉容器外の離れた位置
から目に見えない磁力線で多数のリードスイッチを制御
することはきわめて難しく、マグネット側の摺動距離又
は回動角度を大きく取らないと実現しえないという問題
もあった。
【0017】この問題に対しては、例えば特開平4−8
7127及び特開平6−111696が、2つのマグネ
ットを使用して作動特性の安定化を図る策を提案してい
る。
【0018】しかしながら、2つのリードスイッチに対
して2つのマグネットを使い、リードスイッチ間とマグ
ネット間の距離をずらせて安定化を図るような策では、
リードスイッチ2つまでの制御が概ね限度であり、3つ
以上となったら設計も製作も手に負えなくなってくる可
能性が強い。
【0019】リードスイッチは中心軸が1mmずれたら
作動が安定しなくなることが指摘されており、この問題
に対処すべく特開平4−133220及び実開平6−6
8306がリードスイッチを固定する方法を提案してい
るほどである。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】水中又は空気中で使わ
れる電気・電子機器を防水構造とするに当って、例えば
乾電池を交換するための開口部は、ねじ込み式のキャッ
プとOリングの組合せ等によって容易に密閉構造とする
ことが出来るため、スイッチ部を完全防水とすることが
肝要である。また、このスイッチは、各種の容器に容易
に取付けられ、個別の機器毎の面倒な調整を必要としな
いことが望まれる。
【0021】そのためには、リードスイッチとマグネッ
トを容器の内外部で別個に取付けるのではなく、両者を
一体化して調整を済ませたスイッチを構成しておき、容
器にあけた穴に簡易に取付けられ、しかもその穴とスイ
ッチの隙間を完全にふさいでくれるような構造のものが
必要である。また、最近における電子部品や機器の小型
化の傾向からすれば、このスイッチ自体も極力スペース
をとらない小型のものでなければならない。
【0022】そこで、この発明は上記産業上の要望に鑑
み、小型で様々な機器に容易に取付けられ、しかも調整
を必要とせず、水中等でも容易に操作が出来る防水スイ
ッチを提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明にかかわる防水スイッチは、リードスイッ
チを内部に包含するスイッチケースを密閉容器の内部か
ら外部に突出させると共に、突出した部分に回転式つま
みを回動自在に取付け、前記回転式つまみの内部に配置
したマグネットと、スイッチケース内に配置したリード
スイッチとを相対的に傾斜させて固定するようにしたも
のである。即ち、この防水スイッチは、リードスイッチ
を内蔵するスイッチケースと、スイッチケースを容器に
密閉固着するねじ部と、マグネット及び弾性体を内蔵す
るつまみ部と、スイッチケースとつまみ部を連結する結
合ネジとを具備している。
【0024】
【作用】従って、スイッチを貫通する回転軸等がなくス
イッチケースに穴があいていないため、スイッチケース
に設けられたつばと容器との間にゴムワッシャ等を挟み
込むことにより、完全防水が図られ、つまみが動く範囲
での適切な位置に予めリードスイッチが固着されている
ためユーザーが調整を行う必要がなく、容器に取付け穴
と回転止の簡易な加工を行うことで容易に取付けられる
こととなる。
【0025】そして、リードスイッチはスイッチケース
に内蔵されているため容器内に突出することがなく、ス
イッチケースもその軸心に対してリードスイッチを斜め
又は平行に組込む構造とすることができるので、小型化
を図ることが可能である。
【0026】スイッチケース・ねじ部・つまみ部・結合
ねじ及びつまみ部に内蔵されたマグネットと弾性体は水
にさらされることとなるが、これらはプラスチック・ゴ
ム等の元来錆びない素材や、ステンレス・磁石鋼のごと
き錆びにくい素材を用いることで、容易に錆の発生を抑
えることが可能となり、これらにより上記課題が解決さ
れる。
【0027】
【実施例】以下、この発明にかかる第1及び第2の実施
例を図面により説明する。
【0028】ガラス管に封入されたリードスイッチに
は、磁力が作用するとONになるものやOFFになるも
の、あるいはこれら両接点を備えたトランスファー型等
各種のものがある。
【0029】図1は最も一般的な、磁力が作用するとO
Nになるリードスイッチ8が、マグネット7による磁力
線によってONになった状態を示している。
【0030】図2は図1のA−A’線の切断部分を示し
たものであるが、水平面に対するマグネット7の角度θ
を90度とし、リードスイッチ8との距離δを磁力線が
通過する一定の距離に保ったまま、図2に示すごとくリ
ードスイッチ8を中心としてマグネット7の側を回転さ
せていくと、角度αが0から360度まで変化してもリ
ードスイッチ8がONになった状態は変らない。これは
磁力線がリードスイッチ8を縦方向に貫通し、スイッチ
全体に作用を及ぼしているからである。
【0031】いま、角度θを0度から180度まで変化
させて同様の実験を行ってみると、磁力線がリードスイ
ッチ8を斜め又は直角に貫通する形となり、マグネット
7の回転角αが一定の値を超えたときに、リードスイッ
チ8がOFFになる現象が発生する。これが本発明の実
現を支えている基本原理である。
【0032】実施例の第1は図3の側断面に示すごと
く、1回路のリードスイッチ8をスイッチケース1内で
斜めに配置し、密閉容器の外部で回転するつまみ6内に
マグネット7を直立させて配置したものである。
【0033】スイッチケース1は、その基端部に中心か
ら外側に向って張出したつばを持ち、このつばと密閉容
器13との間にはゴム製のワッシャ2が挟み込まれ、こ
れらをナット3によって緊密に締付けているため、密閉
容器内に外部から水が浸入する隙間が全くなく、これに
よって完全防水が図られる。
【0034】また、スイッチケース1の根本には突起4
が設けられており、これが密閉容器の穴の外縁に設けら
れた切り欠き5に合わせられていることから、スイッチ
ケース1が外力を受けても回転して緩んでしまうような
ことがない。
【0035】図3において明らかなように、つまみ6の
内部に固定されたマグネット7と、スイッチケース1内
に固定されたリードスイッチ8との間には、一定以上の
角度が設けられていることから、つまみ6をスイッチケ
ース1を軸として回転させることにより、リードスイッ
チ8をON・OFFさせることが出来るようになってい
る。9はマグネット7をつまみ6に固定するためのステ
ンレスワイヤーである。
【0036】図4は図3におけるB−B’部での断面を
表したものであり、スイッチケース1のこの部分のみに
変則的な切り欠きが入れてある。
【0037】10はゴム球による弾性体で、9と同様の
ステンレスワイヤー11によってつまみ6の内部に半固
定されており、つまみ6に取付けられたネジ12とでス
イッチケース1の切り欠き部を挟み込み、つまみが一定
位置で安定静止するようにしてある。
【0038】図5はつまみ6を60度回転させて、ネジ
12が正横に向いた時の断面図であり、マグネット7及
び弾性体10を内蔵するつまみ6をスイッチケース1に
被せた後、ネジ12を締め込むと1の切り欠きによって
つまみ6が抜け落ちなくなる構造を合わせて示してい
る。この時のC−C’部での断面を示すものが図6であ
り、つまみに内蔵されたマグネット7は当初のON位置
(図4で示す位置)より60度ずれ込んだ位置に移って
いる。
【0039】リードスイッチ8は、接点のチャタリング
を防止するため、ONさせる時にはマグネット7をかな
り接近させなければならないものの、一度ONするとマ
グネット7を元のOFF位置まで戻しても、リードスイ
ッチ8はOFFにならないというヒステリシス特性を持
っている。
【0040】そこで、この実施例においては、図6に示
すマグネットの状態において、同じ安定静止の位置にあ
りながら、リードスイッチ8をOFFからONへ切換え
るプロセスではOFFであり、逆にONからOFFへ切
換えるプロセスではONになるようにしてあり、この状
態からつまみ6を右または左に回転させて隣接する安定
静止の位置にマグネット7を移した時点で、リードスイ
ッチ8をOFFからONへ切換えるプロセスではONと
なり、ONからOFFへ切換えるプロセスでOFFとな
るようにしてある。
【0041】つまり、図6の安定静止状態を実現するネ
ジ12と当接する切欠き部分が緩衝的な中立地帯として
機能しており、この中立地帯をスイッチケース1に設け
たことによって、リードスイッチ8のON・OFFを確
実に制御し得るようにしてある。
【0042】つまみ6が回転して切り欠き内の突起部を
乗越えるときは、つまみ6の中心位置がややずれ、ゴム
球の弾性体10を圧縮する形となり、この時もネジ12
の先端はスイッチケース1の切り欠き内にあるため、つ
まみ6が抜落ちてしまうようなことはない。
【0043】また、つまみ6が所定の限度位置を越えて
回転させられたときは、つまみ6の中心部がずれる大き
さがスイッチケース1とつまみ6の内縁に設けられた公
差の範囲を超えてしまうため、それ以上回転することは
なく、ストッパーの役割を合せ持つこととなる。
【0044】以上が第1の実施例によるものであり、構
造が単純なものでありながら完全防水がはかれることか
ら、水中で活用される電子機器等の電源をON・OFF
するような用途にはきわめて効果的である。
【0045】リードスイッチ8とマグネット7の相対的
位置関係や角度の設定に精度が要求されるが、これらは
スイッチメーカーが予め一定の位置に調整・固定したも
のを単体スイッチとして供給すればよく、ユーザーはス
イッチケース1を通す穴とこの穴の一定位置に切り欠き
を設けることで、任意の形状の密閉容器に完全防水のス
イッチを容易に取付けることが可能となる。
【0046】なお、対象電子機器が水中及び水辺で用い
られる懐中電灯のごときものである場合には、スイッチ
を形成する段階でスイッチケース1に電池バネ及び+側
の導電バーを取付けてしまっておくことで、懐中電灯等
のコストダウンを図る応用も考えられる。
【0047】第2の実施例は、スイッチケース1にリー
ドスイッチ8を複数個設置し、多回路の切替えを可能と
すべく、多段階トグル機構の開発と実用化を図ったもの
である。
【0048】図7はその基本構成の断面を示すもので、
実施例1がスイッチケースの軸に対してリードスイッチ
を傾けて配置していたのに対し、3本のリードスイッチ
28をスイッチケース1の中心軸と並行して配置し、つ
まみに内蔵するマグネット27の方を傾けて固定するこ
とにより、完全防水の条件下で3回路ロータリースイッ
チの実現を図っている。
【0049】原理や構造が実施例1とほぼ同様の部分
は、同一構成部分に同一番号を付して説明を割愛するこ
ととし、異なる部分の要点を以下に説明する。
【0050】図8は図7におけるD−D’部の断面図を
示すものである。この図において、リードスイッチ28
は、ガラス管内部で平板が平行に配置されているため、
スイッチケース21の中心軸から見て3本が放射状の向
きになるよう配置する。これにより、傾斜した状態でつ
まみ内部に固定されているマグネット27が、つまみ6
と共に回転してきたとき、最も接近したリードスイッチ
が一定の範囲で作動することとなり、つまみが更に回転
を続けて隣合うリードスイッチが作動する前に、直前に
作動したリードスイッチはOFFになるようにしてあ
る。
【0051】図9は図7におけるE−E’部の断面を示
すものであり、スイッチケース21の切り欠き部の断面
は正6角形にしてある。
【0052】第1の実施例ではスイッチケースの切り欠
き部をネジと弾性体で挟んでいたが、ここではスイッチ
ケース21と弾性体30の間にトグルバー33を挟み込
み、つまみの回転に応じた一定位置につまみを強制的に
回転させる多段式のトグル機構が作られている。
【0053】一般的なトグル機構は、回転するアームの
回転軸と、アームを引張るスプリングの支点をずらせ、
スプリングが常に引張られている状態にしておいて、ア
ームの右回転または左回転いずれかの端で静止するよう
な構成をとるが、図9に示すような多段式のスイッチで
はそのような方式はとれない。
【0054】通常のロータリースイッチ等では、回転軸
に直結した円盤に多数の穴やへこみをつけておき、スチ
ールボールを多数組合わせて多段式の定位置静止を図っ
ているが、スチールボール自体が海水中等ではたちまち
錆びてしまうことや、つまみの内部ではそのようなスペ
ースが取りにくいことから、特別な多段式のトグル機構
を発明したものである。
【0055】図9においてつまみ6が人間の手によって
回され、ネジ12の頭部がスイッチケース21の切り欠
き部頂点に乗上げると、つまみ6の中心がスイッチケー
ス21の中心からずれ、つまみ6に固定された弾性体3
0がトグルバー33を中心部へ付勢すると共に、トグル
バー33の側もケース21の切り欠き部頂点に乗上げる
こととなる。
【0056】この時、弾性体30の圧縮による強い反発
力が逆に切り欠き部頂点に作用し、つまみの回転によっ
て頂点がトグルバー33の中央部を越えた位置からは、
つまみ6を更に安定静止位置まで回転させる力となり、
多段階のトグル機構が実現することとなる。
【0057】トグルバー33の外縁端に設けられた突起
33aは、ネジ32を緩めてつまみ6をスイッチケース
21からはずした時や逆の作業をする時に、トグルバー
33がつまみ6からはずれ落ちてしまわないようにする
ためのものである。
【0058】弾性体30はゴムの角片であり、トグルバ
ー33、スイッチケース21、ナット3・ネジ12はス
テンレス製、つまみ6はプラスチック製、マグネット2
7は酸化鉄を原料とする磁石鋼で、これらはいずれも水
にさらされることとなるが、いずれも錆びない素材ばか
りであるため、単に密閉容器に海水等が浸入しないとい
うだけでなく、海中で使用しても全く支障が出ない完全
防水スイッチを構成することとなる。
【0059】なおここでは、実験用機器製作の簡便さか
らステンレスを多用しているが、うちほとんどのものが
プラスチックで構成しうるものである。
【0060】図10は3回路型のものの分解図を示して
いる。水中で使用する機器は、つまみ6がある程度大き
くないと操作がしづらいため、回路数を更に増やすこと
は容易であり、また、マグネット27を近づけたときに
ONするだけの単純なリードスイッチでなく、トランス
ファー型のリードスイッチを組込んで複雑な制御に対応
し得るような応用も容易に実現できる。
【0061】また、マグネット27を1個だけでなく複
数個組込んでおいて、同時に起動する接点数を増やすこ
とでの応用も考えられる。
【0062】第2の実施例の3回路型のものはいずれか
のリードスイッチ28が常にONになるため、複数のラ
ンプの点灯を制御するような場合、いずれか一つをダミ
ーにすることとなるが、電源OFF時にリセット処理を
行う必要があるような機器や複数のスイッチを組合わせ
て使う場合には3回路全てが生きてくることとなる。
【0063】なお、全てのリードスイッチ28をOFF
する位置を設けたければ、スイッチケース21の切り欠
き部の角数を増やし、リードスイッチ28を一方へ寄せ
ることで目的を果たせる。
【0064】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
リードスイッチを密閉容器外に突出させたため容器内に
余分なスペースがいらず、容器外のつまみに配置された
マグネットとの距離を接近させたため、マグネットが小
さなもので済むという経済性を持っている。
【0065】また、リードスイッチとマグネットとを相
対的に傾斜させて配置したことから、ロータリー式とい
う製作しやすい機構を実現している。
【0066】リードスイッチを容器外に突出させたこと
から、従来は別個に設置されていた容器外の機器と一体
化を図ることが可能となり、設置位置や設置角度に要求
される精度をスイッチメーカーの側で実現・保証するこ
とが出来、ユーザーサイドでの面倒な調整が全く不要と
なっている。
【0067】更に、リードスイッチを内蔵するスイッチ
ケースに回転軸の役割を兼ねさせているため、スイッチ
を貫通する回転軸が必要とならず、従って回転軸と軸受
との公差に類する隙間が全くないことから、一定範囲の
高圧や衝撃等の外力に対しても完全防水を実現し得てい
る。
【0068】従来はこのような手段がなかったため、水
中用電気・電子機器を開発するメーカーが、防水容器を
設計する段階からスイッチ部の防水対策に取組まなけれ
ばならず、静止状態での耐圧試験や低圧下での衝撃試験
には耐えても、実際に機器を活用する段階では水没事故
が後を絶たなかった。よって、水中用電気・電子機器の
開発には、この問題が常に立ちふさがり、新製品の開発
を阻害していたが、本発明によってこの障壁が取除か
れ、今後における水中用電気・電子機器の開発が活発に
行われるという効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、磁力線とリードスイッチの関連を説明
する図2のP−P’線で切断した側断面図である。
【図2】図2は、磁力線とリードスイッチの関連を説明
する図1のA−A’線で切断した断面図である。
【図3】図3は、この発明にかかる防水スイッチの第1
の実施例を示す概略構成図で、図4のQ−Q’線で切断
した側断面図である。
【図4】図4は、図3における防水スイッチのB−B’
線で切断した平断面図である。
【図5】図5は、第1の実施例のつまみを回転させた時
の作動状態を説明する図で、図6のR−R’線で切断し
た側断面図である。
【図6】図6は、図5におけるC−C’線で切断した平
断面図である。
【図7】図7は、この発明にかかる防水スイッチの第2
の実施例を示す概略構成図で、図8及び図9におけるS
−S’線で切断した側断面図である。
【図8】図8は、図7における防水スイッチのD−D’
線で切断した平断面図である。
【図9】図9は、図7における防水スイッチのE−E’
線で切断した平断面図である。
【図10】図10は、第2の実施例における防水スイッ
チの分解斜視図である。
【符号の説明】
1、21 スイッチケース 2 ゴムワッシャ 3 スイッチケース固定用ナット 4 回転止め用突起 5 回転止め用切り欠き 6 つまみ 7、27 マグネット 8、28 リードスイッチ 9 マグネット固定用ワイヤー 10 ゴム球による弾性体 11 ゴム球固定用ワイヤー 12 つまみ保持用ネジ 13 密閉容器 30 角ゴムによる弾性体 33 トグルバー
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−52570(JP,A) 特開 昭51−119976(JP,A) 特開 昭53−112470(JP,A) 実開 昭49−82255(JP,U) 実開 昭50−145477(JP,U) 実開 昭51−95778(JP,U) 実開 昭55−77347(JP,U) 実開 昭56−49021(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01H 36/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リードスイッチを内部に包含するスイッ
    チケースを密閉容器の内部から外部に突出させると共
    に、突出した部分に回転式つまみを回動自在に取付け、
    前記回転式つまみの内部に配置したマグネットと、スイ
    ッチケース内に配置したリードスイッチとを相対的に傾
    斜させて固定するようにしたことを特徴とする防水スイ
    ッチ。
  2. 【請求項2】 前記回転式つまみの内部にスイッチケー
    スを径方向に付勢する弾性素材が配置されている請求項
    1記載の防水スイッチ。
  3. 【請求項3】 前記つまみの回転に、リードスイッチを
    OFFからONへ切換えるプロセスではOFFであり、
    ONからOFFへ切換えるプロセスではONとなる中立
    位置を設けたことを特徴とする請求項1記載の防水スイ
    ッチ。
  4. 【請求項4】 スイッチケースに設けられた切欠き又は
    溝と、これに接触する棒材と、前記スイッチケースを前
    記棒材側へ付勢する弾性体とによって構成されるトグル
    機構を有する請求項1記載の防水スイッチ。
  5. 【請求項5】 スイッチケースの突出部に切欠き又は溝
    を設け、つまみ固定ネジをこの切欠き又は溝にかみ合わ
    せることにより、回転するつまみがスイッチケースから
    外れないようにする請求項1記載の防水スイッチ。
JP11249695A 1995-04-13 1995-04-13 防水スイッチ Expired - Fee Related JP2841032B2 (ja)

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