JP2838914B2 - 半導体圧力センサの製造方法 - Google Patents
半導体圧力センサの製造方法Info
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Description
イヤフラム部の一面側の空間が圧力基準室となり、他面
側に加えられる圧力の絶対圧を測定する半導体圧力セン
サの製造方法に関する。
抗効果を利用して圧力を電気信号に変換するもので、さ
らにICプロセス技術を利用して周辺回路を含めた集積
化が試みられている。図2は三浦, 酒井により富士時報
61巻537 ページ(1988 年) に記述されたワンチップ型圧
力センサの一例で、半導体チップ1は、20〜100 μmに
薄く成形されたダイヤフラム部に感圧用の抵抗が、その
周辺部に増幅, 温度補償等のための抵抗, 増幅器等より
なる集積回路がそれぞれ形成されている。この半導体チ
ップ1が熱膨脹係数の類似している半導体あるいはガラ
ス等からなる台座2の上にはんだ等を用いて固着され、
その台座2の開口部がガス導入管21に連通している。こ
の導入管21は容器ステム22にはんだで固着され、このス
テム22とキャップ3が結合されて基準圧力室4を形成し
ている。調整抵抗, コンデンサ5等を搭載したセラミッ
ク基板6はスペーサ23を介してステム22に固着され、チ
ップ1上の回路から電気信号がAl導線7により基板6上
の厚膜回路に伝達される。厚膜回路の電源への接続ある
いは出力信号の外部への取出しはリード線24を介して行
われる。圧力基準室4には封入管25を通じてHeガスが封
入されている。
次の欠点がある。 (イ) 容器が金属で形成され、その上寸法も大きいので
高価である。 (ロ) 導圧管に加わる圧力が高圧である場合、それによ
って生ずる引張応力に対応する固着強度をチップ1と台
座2、台座2と導圧管21の間に確保しなければならず、
固着面積を大きくとる必要があり、高価になる。
絶対圧型半導体圧力センサが特開平2−45721 号公報に
記載されている。この半導体圧力センサは、感圧チップ
1を開口部のない台座2の上に静電接合法で固着して、
チップの凹部と台座によって生ずる空間を真空の圧力基
準室4とし、このチップ1と台座2をキャップ3と容器
を形成する厚膜回路基板6の開口部を閉塞する金属薄板
8の上に支持させたものである。チップ1の集積回路と
基板6の配線とはAl導線7で接続されている。測定圧力
をもつ気体は、キャップ3に形成された導圧管21を通じ
てチップ1のダイヤフラムの上面に導かれる。この場合
は、測定圧力が高圧になってもチップ1と台座2との間
には圧縮力が加わるので、固着面積を大きくする必要が
ない。
この場合は台座2は容器ステム22の上に接着剤などで固
着され、チップ1の上面に形成された回路とステム22を
貫通するリード線24とは導線7で接続されている。チッ
プ1には薄膜抵抗を用いた調整抵抗も搭載している。容
器はキャップ3によって閉塞され、測定圧力をもつ気体
は、キャップ3に明けられた導圧口26を通じてチップ1
のダイヤフラムの上面に導かれる。図3, 図4のように
感圧チップ1の凹部と穴の明いてない台座2とにより真
空基準圧力室4を形成することにより、チップ1のダイ
ヤフラムの厚さを変えるだけで高圧を検出できる圧力セ
ンサとすることができ、系列化が容易になる。
力センサでは、感圧チップ1のダイヤフラム部周辺部に
形成されたゲージ抵抗や集積回路の上面に導圧管21ある
いは導圧口26から容器内に入る気体が触れるため、その
気体に含まれる水蒸気の影響で集積回路の特性が劣化す
る問題がある。本発明の目的は、この問題を解決し、構
造簡単で信頼性の高い半導体圧力センサの低いコストで
の製造方法を提供することにある。
めに、本発明は、半導体素体が一面から凹部を形成して
なるダイヤフラムを有し、その素体の前記一面のダイヤ
フラム部に感圧用の抵抗が、ダイヤフラムの周辺部に集
積回路がそれぞれ設けられ、半導体素体は近似した熱膨
張係数を有する材料からなる台座上に固定され、前記凹
部が台座によって閉塞されてなる密閉空間を基準圧力室
としてダイヤフラムの反凹部側の面上に導かれる気体と
の圧力差を検知する半導体圧力センサの製造方法におい
て、半導体素体を台座上に固定し、半導体素体上の集積
回路に導線を接続後、その導線がかくれる程度に液状樹
脂をキャップ及び底板からなる容器内部に注入し、次い
でその樹脂を一部を残して排除し、残った樹脂を硬化さ
せて樹脂膜を形成するものとする。その液状樹脂がシリ
コーン注封剤であることが有効である。そして、そし
て、シリコーン注封剤硬化後、導線がかくれる程度にふ
っ素系樹脂をキャップ及び底板から構成される容器内部
に注入したのち、その被覆剤の一部を残して排除し、残
った被覆剤を硬化させることが有効である。さらには、
予め一面上をポリイミド膜で被覆した半導体素体を用い
ること、あるいは半導体素体を台座上に固定し、半導体
素体上の集積回路に導線を接続後、その素体一面上にポ
リイミドを塗布し、硬化させたのち液状樹脂の注入をキ
ャップ及び底板から構成される容器内部に行うことも有
効である。
ぐためにはゲージ抵抗や集積回路の表面を防水性のある
材料で被覆することが有効である。同時に集積回路に接
続される導線も被覆できれば導線の腐食も防止できる。
しかし厚い膜を被覆すれば、ダイヤフラムの変形に影響
が及び、センサ感度が劣化する。シリコーン注封剤のよ
うな防水性のある樹脂を液状で半導体素体上に導線がか
くれる程度に注入し、一部を残して排除したのち硬化さ
せれば、半導体素体および導線の表面に樹脂の被膜が形
成されるので、センサ感度を損なうことなく耐湿性が向
上する。さらに樹脂被膜としてシリコーン樹脂膜の上に
ふっ素系被覆剤の膜を重ねれば耐湿性がさらに向上し、
また半導体素体表面にポリイミド膜で被覆した場合には
半導体素体表面の安定性が増大する。
ンサにおける本発明の実施例を示し、図2、図3, 図4
と共通の部分には同一の符号が付されている。
ンサと同様な構造をもち、印刷配線基板への装着が容易
で低価格型のものである。一面にゲージ抵抗およびIC
の形成されているシリコンチップ1は、厚さ1〜5mmの
パイレックスガラスからなる台座2と300 〜600 ℃の温
度の真空中で600 〜800 Vの電圧を印加することにより
静電接着した。従ってチップ1の凹部と台座で形成され
る圧力基準室4は真空排気状態である。次にこの台座2
を金属薄板8の上に接着剤等で接着する。金属薄板8
は、感度調整抵抗, コンデンサ5等を搭載したセラミッ
ク基板6に接着してある。このように底板をセラミック
基板6と金属薄板8により構成するのは、チップ1の上
面とセラミック基板6の上面の高さをほぼ同じ平面にそ
ろえるためである。ほぼ同じ平面にあるため、チップ1
のICと基板6上の配線とは、Al線7のボンディングに
よる接続が容易にできる。次いでアクリル系樹脂よりな
るキャップ3を接着し、容器内部の圧力を変えながらセ
ラミック基板6上の容器外にある抵抗のトリミングを行
い感度調整を実施した。
スプレー等を用いて液状樹脂を注入してチップ1および
導線7を塗布した。樹脂として商品名東芝シリコーンTS
E3051 のようなポッティング剤 (注封剤) を用い、この
圧力センサをプレッシャ・クッカー試験に入れた場合に
は5時間程度で導線7の破断が発生した。これに対し本
発明による場合は、シリコーン・ポッティング剤を導線
7がかくれるまで注入したのち、セラミック基板6の面
上およびチップ1の面上に液が50〜500 μm残るように
液の排出を行い硬化させた。これによりセラミック基板
6, チップ1の面上およびAl線7の上に樹脂膜9が生じ
た。この結果、導線7の切断は50時間まで発生しないこ
とが確認できた。しかし、チップ1の上のAl配線が腐食
し、断線することが、40〜50時間の間に発生する確率が
若干存在した。
に、例えば日立化成商品名RiXL110のポリイミド樹脂か
らなる膜10を2〜10μmの厚さに塗布し、加熱硬化させ
たものを用い、上記の実施例と同様にシリコーン・ポッ
ティング剤の膜9を形成した。この結果、チップ1上の
Alの腐食はプレッシャ・クッカー試験100 時間維持でな
ければ発生しなかった。
と基板6上の配線とをAl線7のボンディングで接続した
のち、100 〜1000μgのポリイミドをチップ1上に滴下
し、0.5 〜2.0 ×103 rpm で回転してポリイミド膜10を
形成し、250 〜350 ℃の温度で硬化した。そのあとは上
記の実施例と同様にシリコーン・ポッティング剤の膜9
を形成した。このようにして製作した圧力センサは100
時間のプレッシャ・クッカー試験でも問題なく、かつ非
常に安定した特性を示した。これは、予めポリイミド膜
10を被覆したチップ1を用いる場合のようにポリイミド
膜に傷がつくおそれがなく、かつワイヤボンディングの
パッド部を含めて全面的にポリイミド膜10で覆われるこ
とによると考えられる。
おける実施例を示し、図1と共通の部分に付された同一
の符号からわかるように、チップ1およびAl線7の上に
シリコーン・ポッティング剤により樹脂膜9が形成され
ている。
間に生ずる空間を基準圧力室とした圧力センサの測定圧
力をもつ気体にさらされるチップ面および接続導線を液
状樹脂の注入と一部を残しての排除により形成される薄
い樹脂膜により覆うことによって気体中の水蒸気に対す
る耐湿性が向上し、信頼性の高い小型半導体圧力センサ
を安価で製造することが可能になった。そして樹脂膜を
シリコーン注封剤により作製し、あるいはさらにその上
にふっ素系被覆剤により膜を作製することにより耐湿性
の高い被膜が形成できる。また、チップ面上に予めポリ
イミド膜を形成することが表面の安定性をより向上させ
る効果がある。
面図
図
Claims (5)
- 【請求項1】半導体素体が一面から凹部を形成してなる
ダイヤフラムを有し、その素体の前記一面のダイヤフラ
ム部に感圧用の抵抗が、ダイヤフラムの周辺部に集積回
路がそれぞれ設けられ、半導体素体は近似した熱膨張係
数を有する材料からなる台座上に固定され、前記凹部が
台座によって閉塞されてなる密閉空間を基準圧力室とし
てダイヤフラムの反凹部側の面上に導かれる気体との圧
力差を検知する半導体圧力センサの製造方法において、
半導体素体を台座上に固定し、半導体素体上の集積回路
に導線を接続後、その導線がかくれる程度に液状樹脂を
キャップ及び底板から構成される容器内部に注入し、次
いでその樹脂を一部を残して排除し、残った樹脂を硬化
させて樹脂膜を形成することを特徴とする半導体圧力セ
ンサの製造方法。 - 【請求項2】請求項1記載の半導体圧力センサの製造方
法において、液状樹脂がシリコーン注封剤であることを
特徴とする半導体圧力センサの製造方法。 - 【請求項3】請求項2記載の半導体圧力センサの製造方
法において、シリコーン注封剤硬化後導線がかくれる程
度にふっ素系被覆剤をキャップ及び底板から構成される
容器内部に注入したのち、その被覆剤の一部を残して排
除し、残った被覆剤を硬化させて樹脂膜を形成すること
を特徴とする半導体圧力センサの製造方法。 - 【請求項4】請求項1,2あるいは3記載の半導体圧力
センサの製造方法において、予め一面上をポリイミド膜
で被覆した半導体素体を用いることを特徴とする半導体
圧力センサの製造方法。 - 【請求項5】請求項1,2あるいは3記載の半導体圧力
センサの製造方法において、半導体素体を台座上に固定
し、半導体素体上の集積回路に導線を接続後、その素体
一面上にポリイミドを塗布し、硬化させたのち液状樹脂
の注入をキャップ及び底板から構成される容器内部に行
うことを特徴とする半導体圧力センサの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3485291A JP2838914B2 (ja) | 1991-03-01 | 1991-03-01 | 半導体圧力センサの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP3485291A JP2838914B2 (ja) | 1991-03-01 | 1991-03-01 | 半導体圧力センサの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04274371A JPH04274371A (ja) | 1992-09-30 |
JP2838914B2 true JP2838914B2 (ja) | 1998-12-16 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP3485291A Expired - Fee Related JP2838914B2 (ja) | 1991-03-01 | 1991-03-01 | 半導体圧力センサの製造方法 |
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JP (1) | JP2838914B2 (ja) |
-
1991
- 1991-03-01 JP JP3485291A patent/JP2838914B2/ja not_active Expired - Fee Related
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