JP2831554B2 - 内照式標識板 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は主として一般道路や自動
車専用道路、高速道路等に設置される内照式標識板に関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、内照式標識板として、例えば前面
が開口された箱状本体内に複数の蛍光灯が設けられ、箱
状本体の前面に開口部を閉塞する如く、所定の標示が施
された透光性のアクリル樹脂板又は繊維シートが設けら
れ、箱状本体内の蛍光灯の光がアクリル樹脂板又は繊維
シートに照射されて所定の標示が浮かび上がるようにな
されたものが知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の内照式標識板は、所定の標示が施された透光性の
アクリル樹脂板又は繊維シートが前面に露出されている
ので、標識板が海岸線沿いの道路等に設置された場合、
飛来する砂塵によりアクリル樹脂板又は繊維シートの表
面が荒らされて劣化し、標示効果を損ないやすく、耐久
性に劣る問題点があった。又、表面劣化したアクリル樹
脂板又は繊維シートの取替えに際して手間がかかった
り、コスト高となりやすい問題点があった。

【０００４】本発明はかかる従来の問題点を解消した内
照式標識板を提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は所定の標示が施された透光性シートの前側
に間隔をおいて透明保護板を設けたものである。すなわ
ち、本発明内照式標識板は、前面が開口された箱状本体
内に照明具が設けられ、箱状本体の前面に透明保護板が
開口部を閉塞する如く着脱可能に設けられ、箱状本体内
に透明保護板と所定間隔をおいて相対向して所定の標示
が施された透光性シートが張設され、透明保護板と透光
性シートとの間に対応する箱状本体側面に複数の通気孔
が設けられたものである。又、好ましくは透明保護板が
ポリカーボネート樹脂板となされたものである。

【０００６】

【作用】透明保護板によって所定の標示が施された透光
性シートが飛来する砂塵から保護される。仮に透明保護
板が飛来する砂塵により表面劣化しても、透明保護板の
みを新しいものと取替えられる。又、箱状本体側面の通
気孔により箱状本体内の透明保護板と透光性シートとの
間の空気層が外部と通気でき、透明保護板の結露防止と
なる。

【０００７】

【実施例】以下、図面を参照しながら本発明について説
明する。図面において、１は箱状本体であって、複数の
金属製枠材が箱状に枠組みされ、その前面を除く他の面
がそれぞれアルミニウム板等の覆板により覆われ、前面
が開口されている。箱状本体１内の奥部には図１の如く
蛍光灯、ＥＬ（エレクトロルミネッセンス）ランプ等の
照明具２が枠材に取付けられて複数配置されている。通
常、照明具２の取替えのために、箱状本体１の裏板に開
口窓が設けられると共にこの開口窓を開閉する蓋板が設
けられている。又、箱状本体１の底板には水抜き孔が設
けられ、内部に水が浸入しても排水できるようになされ
ている。

【０００８】３は透明保護板であって、箱状本体１の前
面に開口部を閉塞する如く着脱可能に取付けられてい
る。例えば図１の場合、透明保護板３は、箱状本体１に
前後に並んでビス止めされた断面Ｌ形状の取付枠材４間
にその縁部が挟着されて取付けられ、前側の取付枠材４
を取外すことにより取替えできるようになされている。
なお、透明保護板３は上記以外の適宜方法により箱状本
体１に対して着脱可能に取付けられてもよい。

【０００９】透明保護板３としてはポリカーボネート樹
脂、アクリル樹脂等の透明樹脂板が使用され、とくに飛
来する砂塵等による表面劣化防止と耐候性の面からポリ
カーボネート樹脂板が好適に使用される。又、透明保護
板３の表面に紫外線吸収剤が塗布されたり、透明保護板
３内に紫外線吸収剤が含有されていると耐候性をより高
めることができ好ましい。

【００１０】５は所定の標示が施された透光性シートで
あって、箱状本体１内に透明保護板３と所定間隔をおい
て相対向して張設されている。透光性シート５の張設方
法は従来汎用の方法であればよくとくに限定しない。例
えば図１の場合、箱状本体１を形成する枠材前面に張設
枠材６が取付けられて透光性シート５の方形状の張設用
枠が形成され、張設枠材６の溝内に透光性シート５の周
縁部を保持した保持部材７が締付ボルト８により取付け
られている。この場合、締付ボルト８の締付けによって
張設枠材６を介して透光性シート５が四方に引張られて
張設されるようになされている。なお、９は上記張設用
枠の補強材である。

【００１１】透光性シート５としては、通常、ポリエス
テル繊維を織成した基材シートを白色ポリ塩化ビニルフ
ィルムでサンドイッチ状に挟着した透光性繊維シートが
好適に使用される。又、標示は所定形状に切断された透
明カラーフィルムが透光性シート５に貼着されたり、透
光性シート５に直接印刷が施されたり、適宜方法により
形成されればよい。

【００１２】又、上記透明保護板３と透光性シート５と
の間に対応する箱状本体１の側面には、複数の通気孔１
０が縦方向に所定間隔をおいて設けられている。この通
気孔１０は、箱状本体１内の透明保護板３と透光性シー
ト５との間の空気層が外部と通気できるように設けられ
たものである。箱状本体１側面内側には通気孔１０を塞
ぐようにしてフィルター１１が設けられ、通気孔１０か
ら箱状本体１内に砂塵等が侵入しないようになされてい
る。なお、フィルター１１はスポンジ状の多孔質のもの
であればよい。

【００１３】又、本発明内照式標識板は例えば図２、図
３の如く箱状本体１が支柱１２により支持されて設置さ
れる。

【００１４】

【発明の効果】以上詳述した如く、本発明内照式標識板
は、箱状本体の前面に透明保護板が設けられ、箱状本体
内に透明保護板と所定間隔をおいて相対向して所定の標
示が施された透光性シートが張設されているので、海岸
線沿いの道路等に設置しても透明保護板によって透光性
シートを飛来する砂塵から保護でき、標示効果を損なう
ことなく耐久性を向上させることができる。

【００１５】又、透明保護板が着脱可能となされている
ので、たとえ透明保護板が砂塵等により表面劣化しても
容易に取替えできと共に、透明保護板のみの取替えで標
示効果を回復でき、コスト面でも割安とすることができ
る。

【００１６】さらに、透明保護板と透光性シートとの間
に対応する箱状本体側面に複数の通気孔が設けられてい
るので、箱状本体内の透明保護板と透光性シートとの間
の空気層が外部と通気でき、透明保護板の結露防止がで
き、結露による視認効果の低下を防止できる。

【００１７】さらに又、透明保護板がポリカーボネート
樹脂板からなるので、透明保護板の砂塵による表面劣化
を極力防止できると共に、耐候性を向上させることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明内照式標識板の一実施例を示す一部切欠
断面図である。

【図２】本発明内照式標識板の使用状態例を示す正面図
である。

【図３】図２の内照式標識板の側面図である。

【符号の説明】

１ 箱状本体 ２ 照明具 ３ 透明保護板 ５ 透光性シート ６ 張設枠材 ７ 保持部材 １０ 通気孔 １１ フィルター

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 前面が開口された箱状本体内に照明具が
   設けられ、箱状本体の前面に透明保護板が開口部を閉塞
   する如く着脱可能に設けられ、箱状本体内に透明保護板
   と所定間隔をおいて相対向して所定の標示が施された透
   光性シートが張設され、透明保護板と透光性シートとの
   間に対応する箱状本体側面に複数の通気孔が設けられた
   内照式標識板。
2. 【請求項２】 透明保護板がポリカーボネート樹脂板と
   なされた請求項１記載の内照式標識板。