JP2820369B2 - 温水循環処理装置 - Google Patents

温水循環処理装置

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JP2820369B2 JP6423194A JP6423194A JP2820369B2 JP 2820369 B2 JP2820369 B2 JP 2820369B2 JP 6423194 A JP6423194 A JP 6423194A JP 6423194 A JP6423194 A JP 6423194A JP 2820369 B2 JP2820369 B2 JP 2820369B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は浴槽内の温水を循環させ
ながら浄化、殺菌、加熱処理する温水循環処理装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の温水循環処理装置は浴槽
内の温度を所定温度に維持し、かつ、温水内に存在する
人体からの老廃物を除去するものとして提案されてい
る。このため、この種の装置には温水を加熱する電気ヒ
ータや温水を紫外線にて殺菌するUVランプ等の電気部
品を備えている。例えば、電気ヒータには種々のものが
あるが、その一つとして例えばセラミックヒータがあ
る。このセラミックヒータはニクロム線等からなる発熱
体がセラミック材料からなる放熱体に被覆されている。
そして、温水と放熱体との接触により温水は加熱される
ようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
セラミックヒータにあっては、加熱層の温水流路内に配
置される部分と加熱層外部に配置される部分とにわか
れ、長期にわたる使用劣化や運搬時の衝撃等によるセラ
ミック部分あるいは電源リード線接続部における絶縁シ
ール部分でのクラック発生といった問題が起こる可能性
がある。この課電部の露出は加熱層内では温水を通じ、
また加熱層外にあっては、外部環境(湿潤状態)との重
なりにて装置部品の沿面を介し、装置の広い範囲に電位
が広がる恐れがある。
【0004】この発明は、このような課電部の露出時に
おける電位の広がりに着目してなされたものであって、
その目的とするところは、外部接地点と内部接地点とに
より、その電位の広がりを極力狭い範囲に抑え、制御回
路故障や漏電による感電事故防止を図った温水循環処理
装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明は、浴槽内の温水が循環される循環経路上に
加熱殺菌槽を設け、その加熱殺菌槽内に温水を加熱する
電気ヒータ、温水を殺菌する殺菌灯等の電気部品を設け
温水循環処理装置において、前記循環経路上において
加熱殺菌槽よりも上流側及び下流側には、温水を通じて
電気部品の電位の広がりを阻止する内部接地点をそれぞ
設けるとともに、各電気部品の電源リード線接続
部の周囲には、電気部品の電位の広がりを阻止する外部
接地点を設けたことをその要旨とするものである。
【0006】
【作用】このように構成された本発明において、電気部
品のその配置状態から、温水流路に沿う箇所での課電部
露出に対しては内部接地点にて、また温水流路に接しな
い箇所での課電部露出に対しては外部接地点にてそれぞ
れ接地し、電位の広がりを阻止する。
【0007】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面に
基づいて説明する。図1,図2に示すように、温水循環
処理装置1は家庭用の浴槽2付近に設置されている。温
水循環処理装置1の下部には基台3が設けられ、同基台
3の中央付近には吸水ポート4及び排水ポート5が形成
されている。吸水ポート4の下部には吸水管6の一端が
接続され、一方の排水ポート5の下部には排水管7の一
端が接続されている。両管6,7の他端は基台3の正面
側壁を貫通して浴槽2内に延出され、浴槽2の内面に着
脱可能に吸着された給排水ユニット8に接続されてい
る。そして、浴槽2内の温水は給排水ユニット8の図示
しない吸入口を介して温水循環処理装置1内へ吸水され
るとともに、水循環処理装置1からの温水が給排水ユ
ニット8の図示しない流出口を介して浴槽2内に排出さ
れる。
【0008】図1に示すように、温水循環処理装置1の
本体ケース9内には循環ポンプ10、浄化槽11及び加
熱殺菌槽12が設けられている。前記吸入ポート4の上
部は流路管13を介して循環ポンプ10の流入口10a
に接続されている。循環ポンプ10の流出口10bは流
入管14を介して浄化槽11の流入口11aに接続され
ている。浄化槽11の流出口11bは流路管15a,流
量センサS及び二股流路管15bを介して加熱殺菌槽1
2の流入口12a,12bに接続されている。加熱殺菌
槽12の流出口12cは流路管16a,16bを介して
前記排水ポート5の上部に接続されている。
【0009】前記流量センサSは前記流路管14〜16
を流れる温水の流量が検知され、所定量(本実施例では
流量センサSを通過する温水量が12リットル/分)以
下の場合、図示しない制御回路が温水循環処理装置1の
運転を停止するようになっている。また、循環ポンプ1
0は基台3の上面に形成された二股状をなすポンプ載置
台52上に載置され、ポンプ載置台52により循環ポン
プ10は外方へ移動規制される。
【0010】前記本体ケース9は正面板17及び背面板
18と、上部フレーム19とから構成されている。正面
板17及び背面板18は互いに対向配置され、両板1
7,18上には上部フレーム19が設けられ、また両板
17,18の下部は基台3に固定されている。
【0011】図1に示すように、上部フレーム19の正
面中央から右端にかけて段部19aが形成されている。
同段部19aの側部及び底部は本体ケース9と外部とを
連通する連通孔19bが開口されている。また、上部フ
レーム19には連通孔19bを覆うように蓋20が被せ
られ、蓋20と上部フレーム19とは一つのビス21に
て着脱可能に螺合されている。
【0012】図に示すように、上部フレーム19の左
端には平面円形状をなす挿入口22が形成されている。
この挿入口22の内周面には半径方向内方へ延びる段部
22aが形成されている。一方、前記浄化槽11は有底
円筒状に形成され、浄化槽11の上部開口部には密閉蓋
23が螺合されている。また、浄化槽11の上端外周に
は半径方向外方へ延びる係合段部24が形成されてい
る。そして、浄化槽11の係合段部24と挿入口22の
段部22aとは互いに係合された状態で、挿入口22の
内周面と浄化槽11の外周面とは接着剤により一体化さ
れている。そして、浄化槽11は基台3の上面との間に
僅かな隙間をおいて上部フレーム19に吊下げ支持され
ている。図に示すように、上部フレーム19の段部1
9aの裏面にはOリング25を介して加熱殺菌槽12が
吊下げ支持されている。
【0013】図3に示すように、前記加熱殺菌槽12内
には電気部品としてのUVランプ26と、電気部品とし
てのセラミックヒータ27とが設けられている。前記U
Vランプ26の上部は上部フレーム19に形成された取
付孔28を介して加熱殺菌槽12内に挿入されている。
取付孔28の下端にはUVランプ26の挿入をガイドす
るためのチャンネル状をなすガイド板29が下方へ突出
形成されている。取付孔28の内周面には雌ネジ部28
aが形成され、同雌ネジ部28aにはUVランプ26の
上部が螺合されている。また、UVランプ26の上部に
はOリング30が設けられ、このOリング30によりU
Vランプ26と上部フレーム19との間はシールされ
る。図6に示すように、UVランプ26の上端の電極部
31には絶縁キャップを有するUVランプソケット32
が着脱可能に接続され、電源を供給している。
【0014】また、流路管16a,16bの間には下流
側の内部接地点としての導電管33が接続されている。
この導電管33の外側部には外方へ延びる接続突部33
aが形成されている。接続突部33aの先端にはアース
線34の一端がビス35により螺合接続され、アース線
34の他端は図示しないアース接続端子に接地されてい
る。そして、UVランプ26やセラミックヒータ27の
劣化等により漏電した際、その漏洩電流はアース線34
を介してアース接続端子に流れ込むようになっている。
【0015】図,図に示すように、合成樹脂からな
る加熱殺菌槽12内には流入口12bを介してセラミッ
クヒータ27が遊挿されている。セラミックヒータ27
は細長円筒状に形成され、二股流路管15bからの温水
はセラミックヒータ27内に流入された際に加熱され
る。セラミックヒータ27の下部には電源用リード線3
6がセラミックヒータ27の内部に設けられた図示しな
いヒータ部に接続されている。また、セラミックヒータ
27の内部にはヒータ部の異常を検知するサーミスタが
内層され、サーミスタ信号線37をもって図示しない制
御部に接続されている。これら電源用リード線36及び
サーミスタ信号線37とセラミックヒータ27との接続
部にはシリコンゴムMが粘着され、電源用リード線36
の電極部の露出が防止されている。
【0016】図5,図6に示すように、流入口12bの
外方における加熱殺菌槽12の底壁には下方へ延出され
た複数の位置決め棒38及びボス部39が形成されてい
る。位置決め棒38とボス部39は交互に配置され、両
者38,39は同一円周上に所定間隔をおいて等間隔に
位置されている。セラミックヒータ27の下部にはフラ
ンジ40が固着され、同フランジ40はセラミックヒー
タ27の下端から遊挿された押さえ金具41により支持
されている。また、フランジ40と流入口12bとの間
にはシリコン樹脂からなるパッキン42が設けられてい
る。前記押さえ金具41は皿状に形成され、その底部に
は複数の透孔43が形成されている。そして、タッピン
ネジ44が透孔43を介して前記ボス部39に螺着さ
れ、この螺着により押さえ金具41は上方へ押さえ付け
られている。なお、前記ボス部39、押さえ金具41及
びタッピンネジ44により支持部材が構成されている。
【0017】また、タッピンネジ44が挿通されない透
孔43からは、押さえ金具41内に水滴等が溜まらない
ように水抜きされる。なお、押さえ金具41とフランジ
40との間にはアスベスト製のシート45が介在され、
このシート45によりセラミックヒータ27の熱がタッ
ピンネジ44に伝熱されるのを抑制している。
【0018】図1,図5に示すように、前記複数のタッ
ピンネジ44のうち何れか一つにはアース線46の一端
が接続され、他端は上流側の内部接地点としての循環ポ
ンプ10の通過温水と電気的に接続されるところの端子
Pに接続されている。この端子Pは循環ポンプ10自体
の接地兼ね備えるものであり、図示しないアース接続
端子に接地されている。そして、長期にわたる使用劣化
や運搬時の衝撃等によりセラミック部分あるいは電源
リード線36の接続部における絶縁シール(シリコン
M)部分にクラックが発生し、課電部が露出した場合、
セラミックヒータ27の加熱槽内位置の箇所に対して
は、温水を通じ、上流側接地点である循環ポンプ10と
下流側接地点である導電管33とにより電位の広がりが
阻止される。また、加熱槽外の箇所、すなわち、電源用
リード線36接続部にあっては、その外周の付近に配置
した外部接地点であるフランジ40にて、電位の広がり
が阻止される。
【0019】図3,図4に示すように、加熱殺菌槽12
内にはステンレス製の円筒状をなす反射鏡47が挿入さ
れている。そして、前記UVランプ26から照射される
紫外線は反射鏡47の内周面にて反射され、加熱殺菌槽
12全体に照射される。すなわち、UVランプ26の紫
外線はセラミックヒータ27の外周面全体に照射可能と
なっている。反射鏡47の上部には温水の流通孔47a
と、後記する水温センサ48が挿通されるセンサ取付孔
47とが形成されている。また、反射鏡47の下端に
は切欠部49が形成されている。この切欠部49は加熱
殺菌槽12の内周面から中心方向へ延びる位置決め突部
50に係入されている。この係入により反射鏡47の移
動が規制される。
【0020】なお、加熱殺菌槽12の側部にはその外方
へ延びる取付筒51が形成され、同取付筒51内には水
温センサ48が挿入されている。この水温センサ48は
前記反射鏡47のセンサ取付孔47bを介して加熱殺菌
12内に突出されている。そして、水温センサ48に
より温水の異常を検出した際には、図示しないコントロ
ーラがブレーカを作動させ、電源の供給を停止するよう
になっている。
【0021】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、外
部接地点と内部接地点とにより、電気部品の電位の広が
りを極力狭い範囲に抑え、制御回路故障や漏電による感
電事故を防止することができるという優れた効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した温水循環処理装置の内部を
示す正面図である。
【図2】同じく、温水循環処理装置の使用状態を示す斜
視図である。
【図3】同じく、加熱殺菌槽の断面図である。
【図4】同じく、反射鏡を示す斜視図である。
【図5】同じく、加熱殺菌槽の下部を示す断面図であ
る。
【図6】同じく、図5のA−A断面図である。
【符号の説明】
2…浴槽、27…セラミックヒータ(電気部品)、26
…UVランプ(電気部品)、1…温水循環処理装置、3
3…導電管(内部接地点)、10…循環ポンプ(内部接
地点)、12…加熱殺菌槽、36…電源用リード線、4
0…フランジ(外部接地点)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】浴槽内の温水が循環される循環経路上に
    熱殺菌槽を設け、その加熱殺菌槽内に温水を加熱する電
    気ヒータ、温水を殺菌する殺菌灯等の電気部品を設けた
    温水循環処理装置において、前記循環経路上において加熱殺菌槽よりも上流側及び下
    流側には、温水を通じて電気部品の電位の広がりを阻止
    する 内部接地点をそれぞれ設けるとともに、各電気部品
    の電源リード線接続部の周囲には、電気部品の電位
    の広がりを阻止する外部接地点を設けた温水循環処理装
    置。
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