JP2818263B2 - 半導体封止用エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

半導体封止用エポキシ樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、樹脂封止型半導体装置を実装する時の半
田付け工程において封止樹脂にクラックが発生するのが
防止され、さらに、耐湿性および耐熱性に優れ、かつ、
金型との離型性を大きく向上させて作業性を改良した半
導体封止用エポキシ樹脂組成物に関する。
〔従来の技術〕
従来より半導体等の電子部品を熱硬化性樹脂を用いて
封止する方法がよく行われてきた。熱硬化性樹脂として
は、エポキシ樹脂組成物が最も一般的に用いられてい
る。
このエポキシ樹脂組成物は、たとえば、クレゾールノ
ボラック型エポキシ樹脂、ビフェノールA型エポキシ樹
脂、脂肪族環状エポキシ樹脂などのエポキシ樹脂;フェ
ノールノボラックなどの硬化剤:三級アミンやイミダゾ
ールなどの硬化促進剤;シリカやアルミナなどの無機微
粉末からなる無機質充填材:シランカップリング剤など
のカップリング剤;カルナウバワックスやステアリン酸
などの離型剤;カーボンブラックなどの着色剤などから
構成されている。
最近では、電子部品の小型化、薄型化のため、半導体
の実装方式が従来のピン挿入方式(DIP:デュアル・イン
ライン・パッケージ等)から表面実装方式(SOP:スモー
ル・アウトライン・パッケージ、QFP:クォッド・フラッ
ト・パッケージ等)へと移行しつつある。これらの表面
実装方式の場合、半導体パッケージは、実装の際に半田
浴に浸漬されるなど高温(たとえば210〜270℃)で処理
され、その際パッケージ全体に高温の熱が加わる。この
工程で従来の封止用樹脂で封止したパッケージは、樹脂
部分にクラックが発生したり、大幅に耐湿性が低下した
りするなどの問題を生じ、製品として使用できない。
半田付け工程におけるクラックの発生は、後硬化して
から実装工程の間までに吸湿された水分が半田付け加熱
時に爆発的に水蒸気化し、膨張することに起因するとい
われている。その対策として、後硬化したパッケージを
完全に乾燥し、密封した容器に収納して出荷する方法が
用いられている。
また、封止用樹脂の改良も種々検討されている。たと
えば、特開昭64−87616号公報、特開平1−108256号公
報などには、エポキシ樹脂としてビフェニル型エポキシ
樹脂を用い、硬化剤として一般の硬化剤を用いた封止樹
脂が提案されている。また、特開昭62−184020号公報、
特開昭62−104830号公報などには、硬化剤としてジシク
ロペンタジエン・フェノール重合体を用い、一般のエポ
キシ樹脂を用いた封止樹脂が提案されている。しかし、
これらの公報で提案されている樹脂では未だ充分な効果
が得られておらず、改良の余地があった。
乾燥パッケージを容器に封入する方法は、製造工程お
よび製品の取扱作業が煩雑になるという欠点がある。従
って、表面実装化技術の伸展に対応した封止用樹脂の開
発が望まれているのが現状である。
この発明は、上述の半田付け工程など高温にさらされ
たときにクラックが発生しにくく、これにより表面実装
ができる樹脂封止半導体装置を可能にし、さらに成形後
の金型離型性を向上させることにより成形作業性を大き
く改良した半導体封止用エポキシ樹脂組成物を提供する
ことを課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するために、この発明は、下記一般式
で表されるビフェニル型エポキシ樹脂(A)、下記一
般式で表されるジシクロペンタジエン・フェノール重
合体(B)および下記一般式で表されるp−キシレン
・フェノール重合体(C)を必須成分とする半導体封止
用エポキシ樹脂組成物を提供する。
この発明にかかる半導体封止用エポキシ樹脂組成物
は、上記特定の、ビフェニル型エポキシ樹脂(A)、ジ
シクロペンタジエン・フェノール重合体(B)およびp
−キシレン・フェノール重合体(C)を必須成分として
含有するので、吸湿率を低減することができ、実装時の
温度で高強度を維持することができ、さらに、半導体装
置(たとえば、半導体チップなど)およびリードフレー
ムとの密着強度を向上できる。このため、実装時の半田
付け工程などにおける耐クラック性を大幅に向上させる
ことが可能になった。また、p−キシレン・フェノール
重合体(C)を必須成分として含むことにより、耐クラ
ック性を大きく低下することなく金型との離型性も向上
させ、成形作業性を改良させることができる。
さらに、この発明にかかる半導体封止用エポキシ樹脂
組成物は、密着性向上をはかるためカップリング剤が配
合されていてもよい。カップリング剤をエポキシ樹脂組
成物に分散させることにより、リードフレームや封止す
る半導体素子などとの密着強度を向上させ、半田付け工
程などにおける耐クラック性を向上させる。
この発明の半導体封止用樹脂組成物の必須成分の1つ
である上記エポキシ樹脂(A)は、剛直なビフェニル骨
格を持つため、低弾性率であって、熱時強度に優れてい
る。さらに、フェニル骨格に疎水性のメチル基を有する
ために、吸湿性が小さくなるという特徴を持つ。上記一
般式(構造式)中の繰り返し単位数mは0〜1.0の範
囲であることが必要であり、この範囲内で有効な耐熱性
を示す。望ましくはmは0が良い。mが大きくなると、
耐熱性の指標であるTg(ガラス転移温度)が低下し、高
温時強度も低下する。
第2の必須成分である上記ジシクロペンタジエン・フ
ェノール重合体(ジシクロペンタジエンとフェノールの
重合体)(B)は硬化剤であり、上記一般式で表され
るものである。このような硬化剤を必須成分とすること
により、硬化物の吸湿性が極めて小さくなり、その上一
般のフェノールノボラック硬化剤と同等の耐熱性を持
つ。一般式中の繰り返し単位数lは、0以上の整数で
あればよく、有効な耐熱性および/または吸湿性を示す
と言う点からは、0〜15の範囲が好ましく、0〜5.0が
さらに好ましい。また、一般式中のRは、Hまたは1
価の炭化水素基であり、同炭化水素基の炭素数は特に限
定されない。
第3の必須成分である上記p−キシレン・フェノール
重合体(p−キシレンとフェノールの重合体)(C)も
硬化剤であり、上記一般式で表されるものである。こ
のような硬化剤を含有成分とすることにより、硬化物の
吸湿性が極めて小さくなり、耐熱性・高温時強度を向上
させることができる。また、硬化物は金型離型性が良好
であるため、半田付け工程などにおける耐クラック性を
大幅に低下することなく、成形作業性を向上することが
できる。一般式中の繰り返し単位数kは、0以上の整
数であれば良く、有効な耐熱性および/または吸湿性を
示すという点からは0〜10の範囲が好ましく、0〜5.0
がさらに好ましい。
また、エポキシ樹脂組成物中に分散させるカップリン
グ剤は、たとえば、γ−グリシドキシプロピルトリメト
キシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、
γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどのシラ
ンカップリング剤、または、イソプロピルトリイソステ
アロイルチタネート等のチタネート系カップリング剤な
どが有効である。これらのカップリング剤をエポキシ樹
脂組成物中に分散することにより、リードフレームや封
止する半導体素子などとの密着強度を向上させ、半田付
け工程などにおける耐クラック性を向上させる。上記の
エポキシ樹脂組成物への分散方法は、エポキシ樹脂また
は硬化剤への予備溶融混練、組成物への噴霧等がある
が、特に限定するものではない。また、カップリング剤
の分散(添加)量は、全組成物の0.01重量%以上、5.0
重量%以下が望ましく、0.10重量%以上、2.0重量%以
下がさらに望ましい。
上記2種のフェノール系硬化剤(B)および(C)の
混合比は、特に限定されないが、たとえば、水酸基当量
比で、(C)/〔(B)+(C)〕=0.1以上、0.9以下
が望ましく、0.3以上、0.7以下がさらに望ましい。上記
当量比が少ないと成形時の金型離型性が悪化し、多いと
半田付け工程などにおける耐クラック性が低下する傾向
がある。
以上のビフェニル型エポキシ樹脂(A)とジシクロペ
ンタジエン・フェノール重合体(B)とp−キシレン・
フェノール重合体(C)を必須成分として含んだエポキ
シ樹脂組成物を封止材用の樹脂として用いる。上記
(A)、(B)および(C)のうちのいずれかを必須成
分として欠いた場合、成形時の金型と成形品の離型性が
良好でかつ半田付け時の耐クラック性の大幅な向上は期
待できない。
また、エポキシ樹脂組成物中にカップリング剤を分散
させることにより耐クラック性のさらなる向上が期待で
きる。
この発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物には、上
記必須成分以外にも、必要に応じて適当な硬化促進剤、
無機充填材、着色剤などを加えることができる。硬化促
進剤としては、たとえば、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,
4,0)ウンデセン−7、トリエチレンジアミン、ベンジ
ルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルア
ミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェ
ノール等の三級アミン類;2−メチルイミダゾール、2−
エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダ
ゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−
ヘプタデシルイミダゾール等のイミダゾール類;トリブ
チルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン、トリフ
ェニルホスフィン、ジフェニルホスフィン、フェニルホ
スフィン等の有機ホスフィン類(リン系硬化促進剤);
テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、
トリフェニルホスフィンテトラフェニルボレート、2−
エチル−4−メチルイミダゾールテトラフェニルボレー
ト、N−メチルモルホリンテトラフェニルボレート等の
テトラフェニルボロン塩等がある。無機充填材として
は、たとえば、シリカやアルミナなど通常の樹脂封止材
に用いられるものが挙げられる。なお、無機充填材は、
封止樹脂との密着性を向上させるなどの目的でカップリ
ング剤で表面処理されていてもよい。このように無機充
填材の表面処理に用いるカップリング剤として、たとえ
ば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−アミノプロピルトリエトキシシランなどのシランカッ
プリング剤が挙げられる。離型剤としては、たとえば、
カルナウバワックス、ステアリン酸、モンタン酸、カル
ボキシル基含有ポリオレフィンなどがあり、着色剤とし
ては、たとえば、カーボンブラックなどがある。しか
し、ここに例示したものに限定されるわけではない。
なお、カップリング剤による無機充填材の表面処理
は、たとえば、無機充填材を樹脂等と混合(配合)する
前に予め行うのがよい。これにより、カップリング剤の
加水分解性基はすべて反応してしまっていると考えられ
る。したがって、エポキシ樹脂組成物の全体的なロール
混練、成形時などには、樹脂(エポキシ樹脂等)との反
応が起こると考えられる。カップリング剤により無機充
填材を表面処理する方法としては、スプレー等による噴
霧、または、湿式法(たとえば、溶媒中で無機充填材と
カップリング剤を加熱撹拌する方法)等がある。このと
きのカップリング剤の量は、特に限定されないが、たと
えば、シリカなどの無機充填材100重量部に対して0.2〜
2.0重量部の割合とされる。カップリング剤の配合量が
これより少ないと、無機充填材と樹脂との密着性があま
り高まらないおそれがあり、また、多いと、無機充填材
の凝集等が生じやすく、良好な物性等が得られないおそ
れがある。
この発明において、上記ビフェニル型エポキシ樹脂
(A)を必須成分として含んでいれば、エポキシ樹脂
(A)以外のエポキシ樹脂を併用しても良い。たとえ
ば、一般に使用されているフェノールノボラック型エポ
キシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂
などのエポキシ樹脂を、この発明の効果を阻害しない範
囲で適宜何種類でもエポキシ樹脂(A)と併用すること
ができる。また、硬化剤についても、上記ジシクロペン
タジエン・フェノール重合体(B)およびp−キシレン
・フェノール重合体(C)を必須成分として含んでいれ
ば、(B)および(C)以外の硬化剤を併用しても良
い。このような(B)および(C)以外の硬化剤として
は、たとえば、一般に使用されているフェノールノボラ
ック、クレゾールノボラック等がある。
なお、ビフェニル型エポキシ樹脂(A)と、ジシクロ
ペンタジエン・フェノール重合体(B)およびp−キシ
レン・フェノール重合体(C)との当量比は、特に限定
はないが、〔(B)および(C)の水酸基数の合計〕/
〔(A)のエポキシ基数〕=0.7〜1.3が望ましく、さら
に、0.9〜1.1が望ましい。また、他のエポキシ樹脂およ
び/または硬化剤を併用する時は、硬化剤の全水酸基数
/エポキシ樹脂の全エポキシ基数=0.7〜1.3が望まし
く、0.9〜1.1がさらに望ましい。
〔作用〕
この発明によれば、ビフェニル型エポキシ樹脂(A)
とジシクロペンタジエン・フェノール重合体(B)とp
−キシレン・フェノール重合体(C)とを用いるので、
耐リフロー性(半田付け時の耐クラック性)の良好な耐
湿性・耐熱性・金型離型性(成形作業性)の優れた半導
体封止用エポキシ樹脂組成物が得られる。
(A)のエポキシ樹脂は、疎水性のメチル基を有する
剛直なビフェニル骨格により、低吸湿、高耐熱さらに低
弾性率の特徴を発揮する。
(B)のジシクロペンタジエン・フェノール重合体の
硬化剤は、その構造中にジシクロペンタジエン骨格を有
するため、極めて低吸湿で、さらにリードフレーム、半
導体装置等との密着性を高めるものと推察される。
(C)のp−キシレン・フェノール重合体の硬化剤
は、構造中にp−キシレン骨格を有するため低吸湿で、
熱時強度に優れ、また金型離型性が良好であると推察さ
れる。
したがって、この発明の半導体封止用エポキシ樹脂組
成物で封止したパッケージは、半田付け時に発生するパ
ッケージクラック等の原因の1つである水分の侵入を少
なくし、さらに低弾性率かつ高密着性であるため、リー
ドフレームや半導体装置と封止樹脂の界面剥離をおさ
え、また、高温時の強度が高いため、実装時の水蒸気圧
に耐えるものと推察される。
また、上記のエポキシ樹脂組成物にシランカップリン
グ剤などのカップリング剤を分散させた時、リードフレ
ームや封止する半導体素子との密着力向上が起こり、半
田付け工程における耐クラック性を向上させる。これ
は、樹脂への溶融混練分散またはロール混練時等に樹脂
とカップリング剤とが一部反応するのみで、カップリン
グ剤の加水分解性基が未反応で残存し、成形時に初めて
リードフレームや半導体素子などと反応するためである
と考えられる。
〔実 施 例〕
以下に、この発明の具体的な実施例および比較例を示
すが、この発明は下記実施例に限定されない。
−実施例1− ビフェニル型エポキシ樹脂(A)として構造式; で示され、エポキシ当量190、融点105℃のエポキシ樹脂
「YX4000H」(油化シェルエポキシ株式会社の商品名)
を用いた。ジシクロペンタジエン・フェノール重合体
(B)として構造式; で示され、平均分子量550、OH当量177、融点110℃のフ
ェノール系硬化剤「DC100LL」(山陽国策パルプ株式会
社の商品名)を用いた。p−キシレン・フェノール重合
体(C)として構造式; で示され、OH当量182g/eq.、融点85℃のフェノール系硬
化剤「ミレックスXL−225L」(三井東圧化学株式会社の
商品名)を用いた。また、上記エポキシ樹脂組成物に分
散させるカップリング剤として、γ−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン「SH6040」(東レシリコーン株
式会社の商品名)、γ−メルカプトプロピルトリメトキ
シシラン「TSL8380E」(東芝シリコーン株式会社の商品
名)を用いた。
第1表に示した原材料を同表に示す重量部で配合し、
加熱ロールを使用して混練温度70〜120℃で約8分間の
条件で混練した。その後、約5mmφに粉砕し、半導体封
止用エポキシ樹脂組成物(エポキシ樹脂成形材料)を作
製した。
−実施例2〜10および比較例1〜9− 第1表に示した原材料を同表に示す重量部で実施例1
と同様にして配合して混練を行い、粉砕して半導体封止
用エポキシ樹脂組成物(エポキシ樹脂成形材料)を作製
した。
(A)以外のエポキシ樹脂として、エポキシ当量19
5、融点70℃のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂「E
SCN195XL」(住友化学工業株式会社の商品名)を用い
た。(B)および(C)以外の硬化剤として、OH当量10
4、融点82℃のフェノールノボラック「タマノール752」
(荒川化学工業株式会社の商品名)を用いた。
なお、上記実施例および比較例で用いた表面処理した
溶融シリカ微粉末は、溶融シリカ微粉末810重量部にγ
−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン2.5重量部
およびγ−アミノプロピルトリエトキシシラン2.5重量
部を上述の噴霧法または湿式法などにより表面処理して
得られたものである。
上記実施例および比較例で得られた成形材料をトラン
スファー成形機にて170〜175℃で90秒間成形し、175℃
で6時間後硬化し、下記の吸湿率、耐半田クラック性、
曲げ強度、曲げ弾性率の各評価用サンプルを得た。リー
ド密着強度および金型剥離強度のサンプルは、下に示す
通りの作製法で作った。
各種特性は、次に示す方法により測定、評価し、結果
を第1表に示した。
(1) 吸湿率 60mmφ、2.0mm厚の円板を成形し、85℃、85%RHで72
時間吸湿させ、重量変化より吸湿率を求めた。
(2) 耐半田クラック性 7.6mm×7.6mm×0.4mm厚の半導体素子をダイパッド寸
法8.2mm×8.2mmの42アロイリードフレームに銀ペースト
で実装し、外形寸法19mm×15mm×厚み1.8mmの60ピンフ
ラットパッケージ型IC金型にて成形し、その後、85℃、
85%RHで72時間吸湿した後、260℃の半田槽に浸漬し
た。このとき、20秒浸漬してクラックの発生しなかった
サンプル個数(クラックなしサンプル数)/(20秒間浸
漬したサンプル数)を調べた。
(3) フラットパッケージ(FP)成形品のリードフレ
ームと封止樹脂界面剥離の有無 上記耐半田クラック性の評価用FPの成形後、超音波探
傷装置により、リードフレームと封止樹脂界面に剥離が
あるか否かにより、リードフレームと封止樹脂の密着性
を調べた。
(4)リードフレーム密着強度 第1図に示す治具を用いて低圧(5〜6kg/cm2)で175
℃で成形し、175℃で6時間後硬化し、円柱(a=φ12m
m、b=7mm厚み)の成形品3を42アロイ板2上に得た。
第1図中、1は、ポリテトラフロロエチレン樹脂製スペ
ーサである。第2図に示す万能引張試験器を用いて、前
記42アロイ板2と成形品3との剪断強度を測定した。第
2図中、第1図と同じものには同じ番号を付しており、
4は上部引張治具、5は下部チャックである。42アロイ
板2と成形品3の接触面積は、(0.6cm)π≒1.13cm2
であった。
(5) 金型離型強度 上記リードフレーム密着強度の測定において、42アロ
イ板をクロムメッキ板に代えて同様に成形し、成形品の
後硬化を行わずにクロムメッキ板と成形品の剪断強度を
測定し、金型離型強度とした。
第1表より明らかなように、実施例1〜10は、比較例
6に比べて金型離型強度が小さく、かつ、比較例1〜5
および7〜9に比べてリードフレーム密着強度が大きく
耐半田クラック性が良好である。また、成分(A)、
(B)および(C)を含むエポキシ樹脂組成物にシラン
カップリング剤等のカップリング剤を分散させたとき、
耐半田クラック性がさらに良好になる。
〔発明の効果〕 この発明にかかる半導体封止用エポキシ樹脂組成物
は、以上に述べたように、上記特定の、ビフェニル型エ
ポキシ樹脂(A)、ジシクロペンタジエン・フェノール
重合体(B)およびp−キシレン・フェノール重合体
(C)を必須成分として含有するので、従来の封止樹脂
に比較して低吸湿であり、リードフレームとの密着が良
好であり、さらに、金型離型性が良好である。このた
め、成形作業性、吸湿後の耐半田クラック性ともに優れ
ており、その工業的価値は大きい。
さらに、上記特定の樹脂(A)、(B)および(C)
を必須成分として含有するものにおいて、シランカップ
リング剤などのカップリング剤を上記組成物中に分散さ
せることにより、リードフレームとの密着がさらに向上
し、このため、吸湿後の耐クラック性がさらに優れる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、密着強度の評価に用いた治具の斜視図、第2
図は、密着強度の評価方法を表す側面図である。 3……半導体封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物である
成形品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−108256(JP,A) 特開 昭64−87616(JP,A) 特開 昭61−98726(JP,A) 特開 昭62−201923(JP,A) 特開 昭62−104830(JP,A) 特開 昭62−184020(JP,A) 特開 昭59−105018(JP,A) 特開 平1−93551(JP,A) 特開 平2−155914(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08G 59/22 C08G 59/62 H01L 23/29 C08L 63/00 - 63/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式で表されるビフェニル型エポ
    キシ樹脂(A)、下記一般式で表されるジシクロペン
    タジエン・フェノール重合体(B)および下記一般式
    で表されるp−キシレン・フェノール重合体(C)を必
    須成分とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】カップリング剤も配合されている請求項1
    記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
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