JP2817957B2 - 大動脈内バルーンパンピング用カテーテル - Google Patents

大動脈内バルーンパンピング用カテーテル

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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、虚血性心疾患や手術後の低拍出量症候群に
陥った患者の心機能を回復させるために経皮的に大動脈
内に挿入し、大動脈内バルーンパンピング法を行うため
の大動脈内バルーンパンピング用カテーテルに関するも
のである。
「従来の技術」 虚血性心疾患や手術後の低拍出量症候群は、心筋への
酸素供給が不十分な状態に陥ったときに起こるもので、
例えば冠状動脈疾患である狭心症や心筋梗塞は、冠状動
脈の狭搾または痙縮によって冠状循環血液量が減少し、
心筋が低酸素症に陥るために発生するものである。この
ような冠状動脈疾患は、現在のところ世界最高の死因の
ひとつであり、治療法としては、従来から大動脈冠状動
脈バイパス手術等の外科的治療法や、ニトログリセリン
等の亜硫酸塩の投与あるいはストレプトキナーゼ等の血
栓溶解剤の投与による薬物療法等の内科治療法が行われ
ており、また、これらの薬物療法に加えて有効な治療方
法として大動脈内バルーンパンピング法(IABP)が注目
されている。
この大動脈内バルーンパンピング法は、経皮的に大動
脈弓付近に膨張収縮可能なバルーンを備えたカテーテル
を挿入することによって、左心室収縮期の血圧血流増加
と左心室拡張期の負荷軽減を行おうとするものである。
この方法に用いられている従来のカテーテルの一例を
図に示して説明する。
第5図および第6図は従来の大動脈内バルーンパンピ
ング用カテーテルを示すものである。大動脈内バルーン
ポンピング用カテーテル20は、バルーン22への空気通路
となる空気通路となるカテーテル本体21と、このカテー
テル本体21の先端部近傍に取り付けられたバルーン22と
から構成されるものである。
カテーテル本体21は、ウレタン、テフロン、あるいは
シリコーン等からなるプラスチック製チューブである。
挿入の容易さを考慮して、大動脈および大腿動脈に対し
て十分小さな外形寸法とされ、その軸方向に沿って空気
管23が埋設されている。この空気管23の一端はカテーテ
ル本体21の先端部近傍において外周面に開口し、バルー
ン22へ空気を送るための開口部24を形成している。ま
た、この空気管24の他端は、第7図に示すように、カテ
ーテル本体21の後端部から出てIABP駆動装置25に接続さ
れている。
IABP駆動装置25は、空気管24を経てバルーン22へCO2
またはHeの気体を送ったり、バルーン22内から気体を吸
引したりすることによって、バルーン22を膨張させたり
収縮させたりすることができる。この例ではIABP駆動装
置25は心電図測定装置26と接続されており、心電図測定
装置26が得た患者の心機能に関する情報がIABP駆動装置
25に入力されるようになっている。
つぎに、従来のカテーテルを用いた大動脈内バルーン
パンピング法を第7図および第8図を参照して説明す
る。
第7図に示すように、IABP装置25に接続されたカテー
テル20の先端を大腿動脈Bから大動脈AへX線透視のも
とに挿入し、大動脈弓A′付近に進める。
IABP駆動装置25に接続された心電図26によって、第8
図に示すような心臓周期を観察する。この心電図26に現
れる電位変動波(ECG)がし像周期を表している。
IABP駆動装置25からの送気によるバルーン22の膨張継
続時間イをECGのT波の消滅からP波が現れる直前まで
の時期に設定し、また、吸気によるバルーン22の収縮継
続時間ロをECGのP波が現れる直前からT波の消滅まで
の時期に設定する。
P波が出現する直前の時期は、左心室Eの拡張期の終
わりで、かつ心房収縮期に入る前でもあり、大動脈内圧
ハおよび左心室内圧ニが共に低下している。しかし、血
液の受動的流入によって左心室Eの容積ホが増大し、ま
た、僧帽弁Fが開放されている一方で、大動脈弁Gが閉
鎖されている。この時期にバルーン22を収縮させること
によって大動脈内圧ハを下げ、左心室Eが容易に大動脈
Aへ血液を送れるようにしておく。
この時期を過ぎるとECGはP波からQ波を示すように
なり、僧帽弁Fが閉鎖(C′)される。引き続き、ECG
は脱分極(R波)からS波を示すようになり、大動脈弁
Gが開放(O)される。それと同時に左心室Eから大動
脈Aへ血液が流れ込み、大動脈内圧が増加していく。
T波が消滅する時期は、大動脈弁Gが閉鎖(C)さ
れ、僧帽弁Fが開放(O′)される直前の時期である。
この時期は大動脈内圧ハが増大しており、バルーン22を
膨張させることによって、大動脈弁Gとバルーン22との
間の大動脈内圧ハをより一層増大させ、大動脈弁G付近
に存在する冠状動脈入口H,Hに血液を送ることができ
る。また大動脈内圧ハの高まりも波となって冠状動脈血
管に伝播する。
以上のように心臓周期に同調させてバルーンの膨張・
収縮を繰り返すことにより、冠状循環血液量が増大して
心筋の酸素摂取量の増加による心機能の回復が可能とな
る。
「発明が解決しようとする課題」 しかしながら、従来のカテーテルを用いた大動脈内バ
ルーンパンピング法は、心機能がある能力以上(大動脈
内圧が約50mmHg以上、血液流量が約2.0l/min./m2以上)
に保たれていないと適用できず、急性心不全によって、
心機能が極度に低下した患者を救命することは困難であ
る。また、このような困難を克服するためには、大動脈
内バルーンパンピング法とともに、外科的方法である静
脈動脈バイパス法などを併用する必要がある。しかし、
外科的方法は患者への侵襲が大きく、また治療を施すま
でに時間がかかりすぎるという問題点も有った。そのた
めに、外科的方法に頼らず、患者の心機能状態に左右さ
れない大動脈内バルーンパンピング法の実施を可能とす
る大動脈内バルーンパンピング用カテーテルの開発が求
められてきた。
本発明は前期事情に鑑みてなされたもので、患者の心
機能状態に左右されない大動脈内バルーンパンピング法
の実施を可能とする大動脈内バルーンパンピング用カテ
ーテルを提供することを目的とする。
「課題を解決するための手段」 先端部近傍の外周部にバルーンを設け、該バルーンの
膨張または収縮とが行えるようにした大動脈内バルーン
パンピング用カテーテルにおいて、先端部に血液を放出
するための開口部を設け、該バルーンの膨張または収縮
とともに該開口部から血液の放出を行えるようにしたこ
とにより上記の課題を解決するようにした。
「作用」 この発明の大動脈内バルーンパンピング用カテーテル
は、先端部から血液を放出することができるもので、バ
ルーンの膨張および収縮に連動させて血液の放出を行う
ことによって大動脈内または左心室の血圧および血液量
を変え、冠状循環血液量を増大させることができる。
「実施例」 以下、図面を参照してこの発明を詳しく説明する。
第1図および第2図はこの発明の一実施例をしめすも
のである。
図に示す大動脈内バルーンパンピング用カテーテル1
の構成はカテーテル本体2と、このカテーテル本体2の
先端部近傍に取り付けられたバルーン3、このバルーン
3の膨張および収縮を行うための気体の通路となる空気
管4、先端から血液を放出するための血送管5とから構
成されるものである。
カテーテル本体2は、ウレタン、テフロン、あるいは
シリコーン等からなるプラスチック製チューブで、空気
管孔および血送管孔が貫通し、先端部近傍の外周面には
空気管孔の開口部7が開口し、この開口部7を覆い隠す
ようにしてバルーン3が取り付けられている。
空気管孔には、第3図に示すようなIABP駆動装置6と
連通した空気管4が貫通している。このIABP駆動装置6
は、CO2またはHeの気体を空気管4からカテーテル1の
先端部近傍の開口部7を経てバルーン3に送気し、この
バルーン3を膨張させる。また、IABP駆動装置6は膨張
したバルーンから気体を吸引してバルーンを収縮させ
る。
血送管孔には血送管5が貫通しており、血送管5は血
液をカテーテル1の先端部に送るためのもので、この先
端部に送られた血液は、先端部に設けられた開口部8か
ら放出される。
つぎに、この発明の一使用例を第3図および第4図を
参照して説明する。
第3図に示ように、心電図測定装置9をIABP駆動装置
6およびローラーポンプ装置10に接続し、さらに、IABP
装置6には、カテーテル1の空気管4を接続し、ローラ
ーポンプ装置10には血送管5を接続する。このカテーテ
ル1の先端を大腿動脈Bから大動脈AへX線透視のもと
に挿入し、大動脈弓A′付近に進める。
IABP駆動装置6に接続された心電図測定装置9によっ
て、第4図に示すような心臓周期を観察する。
IABP駆動装置6からの送気によるバルーン3の膨張継
続時間イおよびローラーポンプ装置10による血液の放出
継続時間へをECGのT波の消滅からP波(P)が現れる
直前までの時期に設定し、また、IABP駆動装置6の吸気
によるバルーン3の収縮継続時間ロおよびローラーポン
プ装置10よる血液の放出停止継続時間トをECGのP波が
現れる直前からT波の消滅までの時期と設定する。
P波が出現する直前の時期は左心室Eの拡張期の終わ
りで、心房収縮期に入る前でもあり、大動脈内圧ハおよ
び左心室内圧ニが共に低下しているが、血液の受動的流
入によって左心室Eの容積が増大している。また、僧帽
弁Fは開放され、一方大動脈弁Gは閉鎖されている。こ
の時期にバルーン3を収縮させ、かつカテーテル1から
の血液放出を停止することによって大動脈内圧ハを下げ
て左心室Eが容易に大動脈Aへ血液を送れるようにす
る。
T波が消滅する時期は、大動脈弁Gが閉鎖(C)さ
れ、僧帽弁Fが開放(O′)される直前の時期である。
この時期は大動脈内圧ハが増大しており、バルーン3を
膨張させ、かつカテーテル1から血液を放出することに
よって、大動脈弁Gとバルーン3との間の血圧を増大さ
せ、大動脈弁G付近に存在する冠状動脈入口H,Hに血液
を送ることができる。また大動脈内圧ハの高まりも波と
なって冠状動脈血管に伝播する。
以上のように心臓周期に同調させてバルーンの膨張・
収縮を繰り返すことにより、冠状循環血液量が増大して
心筋の酸素摂取量の増加による心機能の回復が可能とな
る。
この実施例ではカテーテルからの血液放出サイクルを
バルーンの膨張・収縮サイクルと同調させることによっ
て、大動脈内バルーンパンピング法の左心室拡張期血液
血圧増加効果および左心室収縮期負荷軽減効果をより高
めることが可能となり、患者の冠状循環血液量の増大を
計ることができる。また、血液および気体の供給を経皮
的に、かつ一本のカテーテルで行うため、血管切断が一
箇所で済むことから患者への侵襲が極めて少なく、治療
も容易でかつ安全である。
また、この実施例では、血液放出サイクルをバルーン
の膨張・収縮サイクルと同調させてあるが、必ずしも同
調を必要とせず、患者の心機能の状態等を考慮して血液
放出の時期等を堅調することができる。
「発明の効果」 以上説明したように、この発明の大動脈バルーンパン
ピング用カテーテルは、先端部から血液を放出すること
ができる構造を有し、かつ先端部近傍の外周部に取り付
けられたバルーンが、該外周部との間の空間に供給され
る気体の圧力によって膨張する構造を有することから、
患者の心機能の状態を問わず、大動脈内バルーンパンピ
ング法を実施することが可能となるという効果を奏する
ものである。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本発明の大動脈内バルーンパンピ
ング用カテーテルを説明するための図で、第1図は側面
断面図、第2図は第1図のII−II線に沿う断面図、第3
図および第4図は本発明の大動脈内バルーンパンピング
用カテーテルの一使用例を説明するための図、第5図お
よび第6図は従来の大動脈内バルーンパンピング用カテ
ーテルを説明するための図で、第5図は側面部分断面
図、第6図は第5図のVI−VI線に沿う断面図、第7図は
および第8図は従来の大動脈内バルーンパンピング用カ
テーテルの一使用例を説明するための図である。 1……大動脈内バルーンパンピング用カテーテル、 2……カテーテル本体、 3……バルーン、 4……空気管、 5……血送管、 8……開口部。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】先端部近傍の外周部にバルーンを設け、該
    バルーンの膨張または収縮とが行えるようにした大動脈
    内バルーンパンピング用カテーテルにおいて、先端部に
    血液を放出するための開口部を設け、該バルーンの膨張
    または収縮とともに該開口部から血液の放出を行えるよ
    うにしたことを特徴とする大動脈内バルーンパンピング
    用カテーテル。
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