JP2813925B2 - 有機光非線形材料および非線形素子 - Google Patents

有機光非線形材料および非線形素子

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JP2813925B2
JP2813925B2 JP3184080A JP18408091A JP2813925B2 JP 2813925 B2 JP2813925 B2 JP 2813925B2 JP 3184080 A JP3184080 A JP 3184080A JP 18408091 A JP18408091 A JP 18408091A JP 2813925 B2 JP2813925 B2 JP 2813925B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機光非線形材料およ
びこれを用いた光非線形素子に関し、さらに詳細には大
きな2次または3次の光非線形効果を有する高分子材料
とこれを用いた光非線形素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、大きな2次または3次光非線形性
を有する色素材料を含有した透明高分子を用い、光変調
素子や光双安定素子等の光非線形素子を作製する技術が
研究されている。用いる材料は、大きな2次または3次
分子感受率を有する色素を透明高分子主鎖に化学結合し
たものが一般的である。色素材料には、ドナーやアクセ
プタを有する共役π電子系である。具体的には、ポリメ
チルメタクリレートの主鎖にアゾ色素(K.D.Sin
gerら、Appl.Ph ys.Lett.,53,
1800,(1988))やスチルベン色素(M.B.
J.Diemeerら、ECOC’89,57(3),
(1989))を結合し、2次または3次光非線形性を
測定した報告がなされている。
【0003】また、これらの光非線形定数は、光非線形
色素含有量を多くすることにより大きくなり得ることも
知られている。素子形成には、その高分子膜をイオンエ
ッチングやプラズマエッチング、または可視・紫外線照
射等により光導波路とし、導波路型光非線形素子とする
方法が提案されている。なお、その高分子材料を3次光
非線形材料として用いる場合は、素子形成後に特段の処
理は必要ないが、2次光非線形材料として用いるために
は、光非線形色素部分の双極子の方向をそろえる分極配
向をすることが必要であり、このために直流電場中で分
極処理が行われる。
【0004】光通信もしくは光情報処理システムに用い
られる導波路型光非線形素子は、実用上、シングルモー
ド光ファイバと接続することを前提として設計され
(P.Kaczmarskiら、IEE PROCEE
DINGS,VOL.136,No.3,1989,p
p.152−158)、その導波路自身もシングルモー
ド導波路として機能することが要求される(R.Lyt
elら、SPIE VOL.1216,1990,p
p.30−40)。このためには光非線形導波路厚が3
−5μm以上必要であることが上記文献に開示されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが大きな2次ま
たは3次光非線形効果が得られる高色素濃度において
は、導波路型光非線形素子を作製するに際して、実用的
な光導波路として満足すべき高分子膜が得られず、実際
に、光通信システムに組み込まれることが可能なレベル
の光非線形素子を作製することは不可能な状況にあっ
た。具体的には、光導波路サイズに見合った光学的に均
一でかつ均一な厚さの膜を作製することが困難であり、
その結果、伝送損失が著しく大きい光導波路しか作製し
得なかった。
【0006】以上説明したような、実用的な光導波路と
して満足すべき2次および3次光非線形成分を高濃度に
含有する高分子膜が作製できない原因は、主に以下の通
りである。高分子膜が高分子溶媒に著しく溶けにくく、
高分子膜作製に最も一般的な方法であるスピンコート法
やディップ法による光導波路膜作製を1段階で行うこと
は不可能であり、光導波路に要求される膜厚を達成する
ためには複数回のスピンコートやディップを必要とし
た。このため、各段階で形成される膜境界面で、光学的
に不均一となった。また、膜厚の寸法精度も著しく悪い
ものであった。
【0007】以上説明したように、2次または3次光非
線形成分を高濃度に含有する高分子材料は、その大きな
2次または3次光非線形定数にも関らず、実用的な光非
線形素子材料として用いることはできなかった。本発明
はこのような状況に鑑みてなされたものであり、光導波
路に適した2次または3次有機非線形材料を提供するこ
と、および光学的に均一で、寸法精度を従来より高くす
ることができ、しかも伝送損失が従来よりも小さい有機
非線形材料および光非線形素子を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために本発明は、大きな2次または3次分子感受率を
有する化合物成分を高濃度に含む高分子材料において、
高分子材料に通常に用いられるスピンコート用溶媒、重
合溶媒、高分子反応溶媒に対し優れた溶解性を示し、こ
れは光学的に均一な、寸法精度の優れた任意の膜厚の光
導波路膜作製が可能であることを特徴とするガラス状高
分子材料とその材料を用いた光非線形素子とにより構成
される。
【0009】
【作用】従来存在した光非線形性を有する高分子膜に比
べ寸法精度に優れ、光学的に均一な、大きな2次または
3次光非線形定数を有する任意厚さの高分子膜を得るこ
とができる。また、任意の形式の、寸法精度に優れ従っ
て伝送特性に優れた、また、伝送損失の小さい2次また
は3次光導波路型光非線形素子を作製することができ
る。
【0010】
【実施例】本発明の一実施態様では下記の一般式「化
」式に示される化合物が結合したことを特徴とする2
次または3次の有機光非線形材料が提供される。
【化7】
【0011】ここで、「化」式中、π−πはπ電
子共役系の環状化合物であり、相互に等しい構造でも異
なる構造であってもよく、R11−Rn4はその環状化
合物に結合するアルキル置換基またはアルキル置換基誘
導体、又は水素を表している。ただし、ここでは「化
」式中のπ−πまでの全ての環状化合物がアルキ
ル置換基またはアルキル置換基誘導体で置換されるもの
ではなく、少なくともいずれか1つの環状化合物が置換
されていれば充分とする。また、X−Xn−1および
−Yn−1はCH、NまたはN→Oのいずれかの組
み合わせを示し、AおよびDはそれぞれ電子吸引基およ
び電子供与基、nは3以上の整数を示している。
【0012】「化」式では共役π電子系を有し、ま
た、ドナーアクセプタを有しており、大きな2次または
3次光非線形性が期待できるものである。3次の光非線
形性を示す前記材料に、その軟化状態もしくは流動状態
において、直流電場印加もしくは電荷帯電を行い、次い
で、その材料を冷却固化させて2次の光非線形材料を製
造することができる。
【0013】本発明は更に、2次または3次光非線形性
を示す前記材料をコア層に、前記材料より小さな屈折率
を有する材料をクラッド層とした導波路型光非線形素子
に関するものである。ここでクラッド材料には見かけ上
材料の存在しない空気、真空状態をも含むものとする。
【0014】以下、さらに本発明を詳しく説明する。本
発明による有機光非線形材料は、前述のように高分子に
以下の構造「化」式式を有する化合物が結合してい
る。
【0015】
【化8】
【0016】前記側鎖構造式「化8式」中において、X
=Yの具体例として次の様な化学構造を用いること
ができる。
【0017】
【化9】
【0018】ここで、π〜πはベンゼン環、ピリミ
ジン環、オキサゾール環、フラン環、チアゾール環、オ
キサチアゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサ
ゾール環、ベンゾオキサチアゾール環、ナフタレン環、
アントラセン環、イソキノリン環などのπ電子共役系の
環状化合物で、互いに等しい構造であっても相異なる構
造であってもよい。
【0019】また、電子吸引基Aとしては−NO、−
CN、−COOH、−COCH、−CHO、−CON
、−CH=C(CN)、−C(CN)=C(C
N)、ハロゲン等であり、電子供与基Dとしては、−
SH、−SA、−OH、−OA、−NH、−NA
などが挙げられる。A、A、Aは、−(CH
n−OH、−(CH)n−NH、−(CH)n−
SH、アルキル基、水素のような官能基からなるのがよ
い。
【0020】A、Aは、これらの何れかの官能基で
あり、互いに等しくともまた異なっていてもよい。高分
子中に結合するためには少なくとも一方が末端に−O
H、−NH、−SHを有することが望ましい。また、
11〜Rn4は−CH、−CHOH、−CH
、−CHX(Xはハロゲン)、−CHCH
−CHCHOH、−CHCHNH、−CH
CHX、−CH(CH、−C(CH等で
あり、上記環状化合物1個当たりに、1個以上結合して
いることが望ましい。ただし、構造式「化8式」中のπ
−πの全てにおいて、これらが結合している必要は
なくπ−πのうち、少なくとも1つにおいて、これ
らアルキル基またはアルキル誘導体が1つ以上結合して
いればよい。
【0021】本発明は、光非線形成分に、これらアルキ
ル基またはアルキル誘導体基を導入することにより、光
非線形成分が高濃度に結合した高分子においても、高分
子膜作製に一般的に用いられる各種溶剤に対し、光導波
路に通常要求される任意の膜厚で均一な膜厚(膜厚変動
のない)でかつ光学的に均一な高分子膜を一段階のキャ
ストまたはディップにより生成するに充分な溶解度と溶
液粘性を有する光非線形高分子溶液を得ることを可能と
した。
【0022】ここでの各種溶剤とはテトラヒドロフラ
ン、塩化ベンゼン、メチルイソブチルケトン、メチルエ
チルケトン、酢酸セロソルブ、クロロホルム、塩化メチ
レン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等
である。また、粘性の高い溶液から成膜することにより
均一膜厚の膜が得られる。
【0023】本発明においては、3次光非線形材料とし
て用いる場合は、素子構造形成後、特段の処理を必要と
せずに使用できる。一方、2次光非線形材料の場合は、
分極処理が必要である。本発明においては、分極処理
は、その軟化状態もしくは流動状態において、直流電場
印加もしくは電荷帯電を行い、次いで、その材料を固化
させることにより行う。電場印加は試料に電極を装着し
て行う。また、帯電はコロナ放電を用いることができ
る。試料の固化は、冷却による場合や高分子の熱硬化に
よる場合があるが、いずれも、電場印加状態または帯電
状態で行うことが望ましい。
【0024】本発明の他の実施態様では、前記有機2次
または光非線形高分子材料をコア構造とし、そのコア構
造材料より屈折率の小さな材料をクラッド構造材料とし
て用いた光非線形光学素子が得られる。なお、クラッド
材料には見かけ上、材料の存在しない空気、真空状態を
も含むものとする。ここで光非線形素子とは、2次光非
線形効果または3次光非線形効果を応用した光素子であ
り、2次光非線形素子としては、2次高調波発生素子、
光パラメトリック増幅素子、光スイッチ(電気光学)素
子等があり、3次光非線形素子としては、3次高調波発
生素子、3光波混合素子、4光波混合素子、光スイッチ
(力−効果を利用したもの)、光双安定素子等がある。
【0025】本発明で用いられる2次または3次光非線
形材料膜は任意の膜厚が作製でき、寸法精度に優れ、光
学的に均一であるため、作製する光導波路は用途に応じ
た形状、寸法のものが精度よくできる。例えば光エレク
トロニクス分野で多用される石英系シングルモード光フ
ァイバコア寸法、形状に併せた光導波路が作製でき、導
波路への挿入損失低減が図れる。また、寸法精度に優れ
ているため、導波モードの乱れの少ない、伝送特性の優
れた導波路素子作製ができる。さらに、光学的に均一な
高分子膜ができるため、伝送損失の少ない素子が作製で
きる。クラッド構造材料としては、ポリシロキサン、ポ
リエステル、ポリカーボネート、ポリメタクソレート、
ポリアクリレート、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイ
ミド、ポリウレタン、ポリエーテル、またはこれらの誘
導体等である。
【0026】光非線形中の光導波路構造はスラブ型、リ
ッジ型、チャネル型などが一般的であり、光導波路厚制
御はキャストまたはディップ条件、すなわち、高分子材
料原液の濃度、粘度やスピナーの回転速度の制御により
行う。また導波路幅加工は、イオンエッチングやプラズ
マエッチング、または可視、紫外光線照射などに代表さ
れる高分子微細加工技術を応用することにより行う。な
お、3次光非線形素子として用いる場合は、素子形成
後、特段の処理を必要とせずに使用できる。2次光非線
形性発現に必要な分極処理は、前記方法により行うが、
素子構造形成前にでも後にでも、また、素子構造形成工
程中にでも行うことができる。
【0027】本発明における高分子構造は、ポリシロキ
サン、ポリメタクリレート、ポリエステル、ポリウレタ
ン、ポリアミドポリイミド、ポリアクリレート、ポリス
チレン、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエーテル
またはこれらの誘導体、またはこれらの共重合体等であ
り、光非線形成分が高分子主鎖に結合している場合も光
非線形成分が高分子主鎖の一部として含まれている場合
もある。
【0028】基礎事例1 まず、この発明の有機非線形材料を構成する高分子に結
合する化合物の説明を補助するために、その化合物の基
本的な構造ともいえる事例について説明する。下記「化
10」式、「化11」式、「化12」式(以下、必要な
場合はそれぞれ化合物1、2、3と称する)の化合物を
合成した。「化10」式の合成は以下のように行った。
また、「化11」式、「化12」式の合成はこれに準じ
て行った。
【0029】
【化10】
【化11】
【化12】
【0030】この場合、「化10」、「化11」、「化
12」式の基本構成は「化13」式であり、このうちの
Rの値が「化10」、「化11」、「化12」式のそれ
ぞれで異なっている。
【化13】
【0031】化合物1の合成 3−メチル−4−ヒドロキシベンズアルデヒドと4−ク
ロロ−1−ブタノールを水酸化カリウムおよびヨウ化カ
リウム存在下、メタノール中で24時間還流しながら反
応した。反応後、反応混合物を水と混合し、生成物Aを
ジエチルエーテルで抽出した。
【0032】次に生成物Aと4−シアノフェニル酢酸を
ピペリジン存在下で、90℃〜110℃で3時間反応さ
せた。反応後、反応混合物を水と混合し、沈澱した固体
を採取し、エタノールで洗浄し、化合物Bを得た。次
に、化合物Bを、乾燥テトラヒドロフラン中で、トリエ
チルアミン存在下、メタクリル酸クロリドと、常温で2
4時間反応させた。反応後、反応混合物を水と混合し、
沈澱する生成物を採取した。この生成物は、シリカゲル
カラムで精製し、化合物Cを得た。
【0033】次に、化合物Cをメチルメタクリレートと
m対nの比率で混合し、これらの0.1mol%に相当
するアゾビスイソブチロニトリルを混合し、溶存酸素を
凍結−脱気−溶解を繰り返すことにより取り除き、アン
プル中に封入して、65℃で24時間重合反応させた。
反応後、重合体をクロロホルムに溶解させ、メタノール
で再沈澱することにより、精製し、化合物1を得た。化
合物1の合成は次の通りである。
【0034】
【化14】
【0035】成膜はクロロベンゼン溶液からスピンコー
ト法により行った。クロロベンゼンへの溶解度、一段階
のスピンコートで生成する膜厚およびその時の膜厚変動
は表1のようになった。
【0036】
【表1】
【0037】次に1、2、3の膜をガラス基板上にスピ
ンコート法により作製し、それぞれ図1に示すような対
向電極間にはさみ、140℃の雰囲気温度下で、1.5
MV/cmの電界を印加した。雰囲気温度は、5℃/分
で冷却し、40℃以下の温度になるまで電界を印加し続
けた。電界を切断後、試料を取り出し、2次光非線形定
数(χ(2))を、基本波波長が1.064μmで測定
したところ、1、2、3の値がそれぞれ、5.1×10
−8esu、5.2×10−8esu、4.9×10
−8esuとなった。
【0038】次に1、2、3の5.0μmの膜を、ガラ
ス基板上に形成した。ここに幅5.0μmの導波路形状
に対応したクロムマスクを設置し、ついで、ここに、1
00W出力の重水素ランプを用いて15分間紫外線照射
した。マスクを取り除いた後に、紫外線照射部分の屈折
率が未照射部に比べ低下することをエリプソメータの測
定により確認した。この結果、5.0μm幅のコア部分
が形成された。
【0039】このようにして得た膜を、前記の方法に従
い、電場中で処理し、さらに、膜上に基板に用いたと同
種のガラスを密着して設置し、図2に示すような光導波
路型素子を構成した。素子端面を光学研磨し、コア部分
に830nmの半導体レーザー(出力40mW)をシン
グルモード光ファイバー端面との直接結合により入射し
たところ、対向するコア端面から415nmの青色2次
高調波(SH波)を観測した。表2には当該光導波路の
伝送損失と基本波からSH波への変換効率を記す。
【0040】
【表2】
【0041】比較例1 下記の「化15」式で示される化合物4を合成した。合
成は化合物1の方法に準じ、成膜はクロロベンゼン溶液
からスピンコート法により行った。クロロベンゼンへの
溶解度、一段階のスピンコートで生成する膜厚およびそ
の時の膜厚変動は表3のようになった。
【0042】
【化15】
【0043】
【表3】
【0044】次に4の膜Sをガラス基板上にスピンコー
ト法により作製し、それぞれ、図1に示すような対向電
極E1,E2間にはさみ、140℃の雰囲気温度下で、
電圧源Pから1.5MV/cmの電界を印加した。雰囲
気温度は5℃/分で冷却し、40℃以下の温度になるま
で電界を印加し続けた。電界を切断後、試料を取り出
し、2次光非線形定数(χ(2))を、基本波波長が
1.064μmで測定したところ、χ(2)値が、4.
0×10−8esuとなった。
【0045】次に、4の0.4μmの膜Sをガラス基板
G上に形成した。ここに幅5.0μmの導波路形状に対
応したクロムマスクを設置し、ついでここに100W出
力の重水素ランプを用いて15分間紫外線照射した。マ
スクを取り除いた後、紫外線照射部分の屈折率が、未照
射部に比べ低下することを確認した。この結果、5.0
μm幅のコア部分SCが形成された。
【0046】このようにして得た膜を、前記の方法に従
い、電場中で処理し、さらに、膜上に基板に用いたと同
種のガラスを密着して設置し、図2に示すような光導波
路型素子を構成した。素子端面を光学研磨し、コア部分
SCに830nmの半導体レーザー(出力40mW)を
シングルモード光ファイバー端面との直接結合により入
射したところ結合効率がきわめて悪く、、対向するコア
端面からの415nmの青色2次高調波(SH波)パワ
ーは、実施例1の場合に比べ1/100以下であった。
なお、図において、Ssは光非線形高分子層、CLは上
部クラッド層である。
【0047】次に、4の5.0μmの膜を、ガラス基板
上にスピンコート50回以上繰り返し形成した。ここに
幅5.0μmの導波路形状に対応したクロムマスクを設
置しついでここに、100W出力の重水素ランプを用い
て15分間紫外線照射したものの、膜厚変動が25%/
cmと大きく、マスクを取り除いた後、紫外線照射部
分の屈折率が、未照射部に比べ低下することは確認でき
なかった。このようにして得た膜を、前記の方法に従
い、電場中で処理し、さらに、膜上に基板に用いたと同
種のガラスを密着して設置し、図2に示すような光導波
路型素子を構成した。
【0048】そして素子端面を光学研磨し、コア部分に
830nmの半導体レーザー(出力40mW)をシング
ルモード光ファイバー端面との直接結合により入射した
ところ、対向するコア端面から415nmの青色2次高
調波(SH波)を観測した。しかしながら、導波路膜の
伝送損失がきわめて大きくコア端面からの出射光に関す
る変換効率は、具体的な実施例1の場合に比べ、1/5
50〜1/750に留まった。表4には当該光導波路の
伝送損失と基本波からSH波への変換効率を記す。
【0049】
【表4】
【0050】基本事例2 下記の「化16」式、「化17」式、「化18」式(以
下、必要に応じて化合物5、6、7と称する)を合成し
た。合成は前記化合物1に準じて行った。
【0051】
【化16】
【化17】
【化18】
【0052】なお、化合物5〜7の基本構成は次の通り
である。
【化19】
【0053】成膜はクロロベンゼン溶液からスピンコー
ト法により行った。クロロベンゼンへの溶解度、一段階
のスピンコートで生成する膜厚およびその時の膜厚変動
は表5のようになった。
【0054】
【表5】
【0055】次に5、6、7の膜をガラス基板上にスピ
ンコート法により作製し、それぞれの試料Sは図3に示
すようなコロナ放電装置に設置し、140℃の雰囲気温
度下で10μAのコロナ放電電流を照射した。雰囲気温
度は5℃/分で冷却し、40℃以下の温度になるまでコ
ロナ放電電流を照射し続けた。放電終了後、試料を取り
出し、2次光非線形定数(χ(2))を、基本波波長が
1.064μmで測定したところ、5、6、7の値が、
それぞれ、8.1×10−8esu、7.2×10−8
esu、8.6×10−8esuとなった。
【0056】次に5、6、7の6.0μmの膜を、10
0μm厚のポリイミドフィルム上に形成した。次に、こ
の2層フィルム上下に、幅100μmの導波路形状に対
応した電極を設置し、ここに140℃雰囲気下で15M
V/cmの電荷を印加した。雰囲気温度は5℃/分で冷
却し、40℃以下の温度になるまで電荷を印加し続け
た。電荷を切断後、電極装着部分のTMモード光の屈折
率が、未照射部に比べ1.0%程度増加していること
が、プリズムカップラーによる屈折率測定により確認し
た。
【0057】この結果、100μm×6.0μm幅のコ
ア部分が形成された。このようにして得た導波路膜に対
し、膜上に基板に用いたと同種のポリイミドフィルムを
密着して設置し、図2に示すような光導波路型素子を構
成した。素子端面を光学研磨し、コア部分SCに106
4nmのYAGレーザー(出力80mW)をシングルモ
ード光ファイバー端面との直接結合により入射したとこ
ろ、対向するコア端面から532nmの緑色2次高調波
(SH波)を観測した。表6には当該光導波路の伝送損
失と基本波からSH波への変換効率を記す。
【0058】
【表6】
【0059】比較例2 下記「化20」式の構造を有するの化合物8を合成し
た。
【0060】
【化20】
【0061】合成は化合物1の方法に準じた。成膜はク
ロロベンゼン溶液からスピンコート法により行った。ク
ロロベンゼンへの溶解度、一段階のスピンコートで生成
する膜厚およびその時の膜厚変動は表7のようになっ
た。
【0062】
【表7】
【0063】次に8の膜をガラス基板上にスピンコート
法により作製し、図1に示すような対向電極間にはさ
み、140℃の雰囲気温度下で、1.5MV/cmの電
界を印加した。雰囲気温度は、5℃/分で冷却し、40
℃以下の温度になるまで電界を印加し続けた。電界を切
断後、試料を取り出し、2次光非線形定数(χ(2)
を、基本波波長が1.064μmで測定したところ、χ
(2)値が、7.5×10−8esuとなった。
【0064】次に、8の1.5μmの膜を、100μm
厚のポリイミドフィルム上に形成した。次に、この2層
フィルム上下に、幅100μmの導波路形状に対応した
電極を設置し、ここに、140℃雰囲気下で、1.5M
V/cmの電界を印加した。雰囲気温度は5℃/分で冷
却し、40℃以下の温度になるまで電界を印加し続け
た。電界を切断後、電極装着部分のTMモード光の屈折
率が未照射部に比べ1.0%程度増加していることが、
プリズムカップラーによる屈折率測定により確認した。
この結果、100.0μm×6.0μm幅のコア部分が
形成された。
【0065】このようにして得た導波路膜に対し、膜上
に基板に用いたと同種のポリイミドフィルムを密着して
設置し、図2に示すような光導波路型素子を構成した。
素子端面を光学研磨し、コア部分SCに1064nmの
YAGレーザー(出力80mW)をシングルモード光フ
ァイバー端面との直接結合により入射したところ、結合
効率がきわめて悪く、対向するコア端面からの532n
mの緑色2次高調波(SH波)パワーは、実施例2の場
合に比べ1/100以下であった。
【0066】次に8の1.5μmの膜を、100μm厚
のポリイミドフィルム上に、スピンコートを4回以上繰
り返し、形成した。次に、この2層フィルム上下に幅1
00μmの導波路形状に対応した電極を設置し、ここ
に、140℃雰囲気下で、1.5MV/cmの電界を印
加した。雰囲気温度は、5℃/分で冷却し、40℃以下
の温度になるまで電界を印加し続けた。
【0067】電界を切断後、プリズムカップラーによる
屈折率測定により、電極装着部分のTMモード光の屈折
率が未照射部に比べ増加していることを確認しようと試
みたが、膜厚変動が35%/cmときわめて大きく、
このことは確認できなかった。このようにして得た膜に
対し、膜上に基板を用いたと同種のポリイミドフィルム
を密着して設置し、図2に示すような光導波路型素子を
構成した。素子端面を光学研磨し、コア部分に1064
nmのYAGレーザー(出力80mW)をシングルモー
ド光ファイバー端面との直接結合により入射したとこ
ろ、対向するコア端面から532nmの緑色2次高調波
(SH波)を観測した。しかしながら、導波路膜の伝送
損失がきわめて大きくコア端面からの出射光に関する変
換効率は、実施例2の場合に比べ、約1/500に留ま
った。表8には当該光導波路の伝送損失と基本波からS
H波への変換効率を記す。
【0068】
【表8】
【0069】基本事例3 下記の「化21」式〜「化29」式(以下、必要に応じ
て、化合物9〜17と称する)を合成した。
【0070】
【化21】
【化22】
【化23】
【化24】
【化25】
【化26】
【化27】
【化28】
【化29】
【0071】これらの化合物9〜17の基本構成は「化
30」に示す。
【化30】
【0072】化合物10、14、17の合成法を以下に
記す。化合物9〜11は化合物10の方法、化合物12
〜14は化合物14の方法、化合物15〜17は化合物
17の方法に準じて合成した。
【0073】化合物10 「化31」式の手順で化合物10を得た。
【0074】
【化31】
【0075】即ち、メタクリ酸クロリド(N−エチル)
アニリノエタノールを、乾燥したテトラヒドロフラン中
で、トリエチルアミン存在下で、室温下で24時間反応
させた。反応後、反応混合物を水と混合し、反応生成物
をジエチルエーテルで抽出、さらにシリカゲルカラムで
精製し、化合物Dを得た。次に、化合物Dをメチルメタ
クリレートとm対nの比率で混合して、これらの0.1
mol%に相当するアゾビスイソブチロニトリルを混合
し、溶存酸素を凍結−脱気−溶解を繰り返すことにより
取り除き、アンプル中に封入して、65℃で24時間重
合反応させた。反応後、重合体をクロロホルムに溶解さ
せ、メタノールで再沈澱することにより精製し、化合物
Eを得た。
【0076】次に、3−メチル−4−ニトロアニリンを
酢酸に溶解し、ここに、硫酸に溶解した亜硝酸ナトリウ
ムを、液温を20℃以下に保ちながら添加した。ここ
に、さらに、KPF0を等モル量加え、析出する沈澱を
取り出し、さらに、蒸留水で洗浄し化合物Fを得た。次
に、化合物Fを酢酸溶液に化合物Eの酢酸溶液を加え、
さらにFの2等量の酢酸ナトリウムを添加し、室温下で
24時間反応させた。反応後、反応混合物をメタノール
中に加え、再沈澱により10を得た。
【0077】化合物12 「化32」式の記号(a)の手順で化合物12を得た。
【0078】
【化32】
【0079】化合物Gは化合物Eの合成法に準じた。次
に、市販のアミノベンズアルデヒドモノマーからジエタ
リエーテルで抽出して精製したアミノベンズアルデヒド
とマロノニトリルを無水エタノール中で、酢酸に溶解し
たビペリジンを触媒として、2時間加熱還流して反応さ
せた。反応後、冷却して沈澱する固体を採取し、エタノ
ールから再結晶して化合物Hを得た。次に、化合物Hを
化合物10の合成に準じた方法で、ジアゾ化および化合
物Gとのカップリングをおこない化合物12を得た。
【0080】化合物17 「化32」式の記号(b)の手順により、化合物Hを5
0%エタノール水溶液中に分散させ、シアン化ナトリウ
ムと反応させ化合物Iを得た。さらに、化合物Iを4酢
酸鉛で酸化させ化合物Jを得た。化合物Kの合成は化合
物E、Gの場合に準じた。次に、化合物Jを化合物1
0、12の場合に準じて、ジアゾ化および化合物Kとの
カップリングを行い化合物17を得た。
【0081】成膜は酢酸メチルセルソルブ溶液からスピ
ンコート法により行った。同溶媒への溶解度、一段階の
スピンコートで生成する膜厚およびその時の膜厚変動は
表9のようになった。
【0082】
【表9】
【0083】次に、図4(a)〜図4(d)に示すよう
に多成分ガラスであるコーニング7059(コーニング
社商品名)ガラス2をスッパタ法でつけたシリコン基板
1上に、コプレーナ線路型金電極3をメッキ法で形成し
た後、ネガ型レジスト4であるOMR−83(商品名)
で電極付近の凹部を埋めて平滑にした。この上にポリビ
ニルアルコールを塗布して下部クラッド層5を形成した
後、化合物9〜17の6.0μmの膜を、スピンコート
法で塗布した。
【0084】この高分子薄膜が設置されたシリコン基板
を図1に示した方法で電極間にはさみ高分子部分を分極
処理した。この後、光硬化性樹脂を塗布して紫外光を照
射し上部クラッド層を形成した。この上にポジ型レジス
トを塗布し、導波路パターンがコプレーナ電極の中心導
体上にくるようにマスクを重ねた後、紫外光で露光し現
像した。
【0085】この後、酸素ガスを用いた反応性イオンエ
ッチングにより導波路パターン部以外の有機薄膜層を除
去して、図5に示すようなマッハツエンダー型干渉計の
パターンを有したチャネル型導波路を作製した。この導
波路を端面研磨し、波長1.3μmのレーザー光をシン
グルモードファイバを用いて直接結合したところ、2.
0〜3.0Vの駆動電圧で光変調できた。また、信号の
消光比は18〜20dBであった。これらの結果と作製
した導波路の伝送損失を表10に記す。
【0086】
【表10】
【0087】なお、図5において、図4と同じものは同
符号を用いている。図5において7は上部クラッド層、
8はレーザ光、9a,9bは変調信号入出力電極であ
る。
【0088】比較例3 下記「化33」〜「化35」式により化合物18〜20
を合成した。合成は化合物10、12、17合成の方法
に準じた。
【0089】
【化33】
【化34】
【化35】
【0090】化合物18〜20の基本構成は次の通りで
ある。
【化36】
【0091】成膜生成は酢酸セルソルブ溶液からスピン
コート法により行った。同溶媒への溶解度、一段階のス
ピンコートで生成する膜厚およびその時の膜厚変動は表
11のようになった。
【0092】
【表11】
【0093】次に、図4(a)〜図4(d)に示すよう
に多成分ガラスであるコーニング7059ガラス(商品
名)2をスッパタ法でつけたシリコン上に、コプレーナ
線路型金電極3をメッキ法で形成した後、ネガ型レジス
ト4であるOMR−83(商品名)で電極付近の凹部を
埋めて平滑にした。この上にポリビニルアルコールを塗
布して下部クラッド層5を形成した後、化合物18〜2
0の1.0μmの膜をスピンコート法で塗布した。この
高分子薄膜が設置されたシリコン基板を図1に示した方
法で電極間にはさみ高分子部分を分極処理した。
【0094】この後、光硬化性樹脂を塗布して紫外光を
照射し上部クラッド層を形成した。この上にポジ型レジ
ストを塗布し、導波路パターンがコプレーナ電極の中心
導体上にくるようにマスクを重ねた後、紫外光で露光し
現像した。この後、酸素ガスを用いた反応性イオンエッ
チングにより導波路パターン部以外の有機薄膜層を除去
して、図5に示すようなマッハツエンダー型干渉計のパ
ターンを有したチャネル型導波路を作製した。
【0095】この導波路を端面研磨し波長1.3μmの
レーザー光をシングルモードファイバを用いて直接結合
したところ、2.0〜3.0Vの駆動電圧で光変調でき
た。しかしながら、入射光の結合効率が極めて悪いた
め、信号の消光比は実施例3の場合に比較して約40分
の1となった。
【0096】次に、上記マッハツエンダー型干渉計作製
に当たり、18〜20の6.0μmの膜をスピンコート
を4回以上繰り返して作製した。この導波路を端面研磨
し、波長1.3μmのレーザー光をシングルモードファ
イバを用いて直接結合したところ、2.0〜3.0Vの
駆動電圧で光変調できた。しかしながら、導波路層伝送
損失および膜厚変動(35%/cm)実施例3の場合
に比べきわめて大きく、信号の消光比は実施例3の場合
に比較し約100分の1となった。
【0097】具体的な実施例1 化合物21〜32は「化37」式〜「化51」式で表さ
れる。
【0098】化合物21は下記の合成法により、化合物
22〜24は化合物21の合成法に準じて合成した。
【化37】
【化38】
【化39】
【化40】
【0099】これらの化合物21〜24の基本構成は次
の通りである。
【化41】
【0100】化合物26は下記の方法で合成した。化合
物25,化合物27〜29は化合物26の合成法に準じ
て合成した。
【化42】
【化43】
【化44】
【化45】
【化46】
【0101】これらの化合物25〜29の基本構成は次
の通りである。
【化47】
【0102】化合物30は下記の方法で合成した。化合
物31,32は化合物30の合成法に準じて合成した。
【化48】
【化49】
【化50】
【0103】これらの化合物30〜32の基本構成は次
の通りである。
【化51】
【0104】化合物21,26,30の合成は以下のよ
うに行った。その他の化合物についても化合物21,2
6,30の場合および実施例3に示した合成方法に準じ
て行った。
【0105】化合物21 化合物Nは、化合物E、化合物G合成法に準じて「化
」式の方法により合成した。p−ニトロアニリンを実
施例3に示した方法でジアゾ化し化合物Kを得た。次に
化合物Kと2,6−キシリジンを、酢酸中で2等量の酢
酸ナトリウムを加え、ジアゾカップリングしてLを得
た。これをさらにジアゾ化し、Nとカップリングするこ
とにより21を得た。
【0106】
【化52】 なおNは「化53」に示す構成である。
【0107】
【化53】
【0108】化合物30 化合物Pは化合物21の合成に準じて、2段階のジアゾ
カップリング反応を経て合成した。次に、Pをトルエン
スルホン酸クロリドと無水溶媒中で反応させ、Qを得
た。次に、OとQを、KOH存在下で反応させ、化合物
30を得た。
【0109】化合物Zの合成 (N−エチル)アニリノエタノール(東京化成)170
gを、1000ccの無水テトラヒドロフラン(モレキ
ュラーシーブで乾燥したもの)に溶解し、さらに無水硫
酸マグネシウムで乾燥した。これを、モレキュラーシー
ブで乾燥したトリエチルアミン300gとともに、塩化
カルシウム管、滴下ロートと還流管を取り付けた300
0ccの三つ口のフラスコに入れ、撹拌しながらメタク
リル酸クロリド(アルドリッチ、安定剤入り)105g
を1時間以上かけて滴下し、更に24時間室温で撹拌し
た。その後、1時間加熱還流した。反応後、2000c
cの水を加えて、塩素で中和し、さらに生成物をジエチ
ルエーテルで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥後、エー
テルを留去し化合物Zを得た(収量200g)。
【0110】化合物Yの合成 化合物150g、蒸留精製したメチルメタクリレート
(東京化成)50g,2.2ジアゾビス(イソブチロニ
トリル)(東京化成)0.1gをガラスアンプルに入
れ、減圧下で、凍結、脱気、溶解を3回繰り返したあと
真空に封入し、65℃で24時間重合反応した。反応
後、重合体(化合物Y)を酢酸500ccに溶解し、さ
らにメタノール2000ccから再沈澱し精製した(収
量80g)。分子量はMn=21000、Mw=710
00であった。化合物Y中のメチルメタクリレート存在
比は、NMRスペクトルより、20mol%と決定し
た。
【0111】化合物Xの合成 p−アミノベンズアルデヒドモノマー(東京化成)20
g(ホモポリマー50%含有)、マロノニトリル(東京
化成)5.5gおよび無水エタノール(モレキュラーシ
ーブで乾燥したもの)500ccを塩化カルシウム管、
滴下ロートおよび還流管を取り付けたミロロフラスコに
入れ、撹拌して懸濁液を得た。ここに、ピベリジン(東
京化成)2.0ccを酢酸7ccに溶かした溶液を滴下
した。さらに2時間加熱還流した。反応後にエタノール
を留去し、反応物をジエチルエーテルで抽出した。な
お、エーテルに溶けた部分は取り除いた(未反応のp−
アミノベンズアルデヒドモノマーと考えられる)。エー
テル抽出成分をエタノールから再結晶し化合物Xを得た
(収率38%)。
【0112】化合物XXの合成 化合物320gを酢酸500ccに加熱溶解し、更に1
0℃以下に冷却した。次に、亜硝酸ナトリウム9.9g
を200ccの硫酸に発熱しないよう徐々に加え溶解し
た。これを前記化合物Xの酢酸溶液に、液温が10℃を
越えないように注意しながら滴下した。つぎは、反応液
を10℃以下に冷却し、ヘキサフルオロりん酸カリウム
(関東化学)29gを少量の水で溶かして加え15分程
度撹拌した。析出する沈澱をガラスフィルターで採取
し、少量の酢酸で洗浄し保存した(化合物XX)。
【0113】化合物YYの合成 前記上記、化合物XXを15℃程度に冷却した酢酸50
0ccに溶解し、ここに3.5−キシリジン12gと酢
酸ナトリウム27gを加えた。反応液は、直ちに濃赤色
に着色した。反応液は15℃程度で数時間撹拌した後、
室温下でさらに、12時間反応した。反応後、2000
ccの水を加え、反応生成物を沈澱させた。この沈澱を
真空乾燥器で充分に乾燥し、さらに、シリカゲルカラム
(塩化メチレンで流出)を用いて精製した(収量15
g)。
【0114】化合物26の合成 化合物YY57gと化合物N110gとを化合物XXお
よびYY合成に準じて反応させ、化合物26を得た。精
製は化合物Yに準じメタノールを用いて再沈澱した。成
膜は酢酸メチルセルソルブ溶液からスピンコート法によ
り行った。同溶媒への溶解度、一段階のスピンコートで
生成する膜厚およびその時の膜厚変動は表12のように
なった。
【0115】
【化54】
【化55】
【0116】
【表12】
【0117】次に、コーニング7059ガラス(商品
名)をスパッタ法でつけたシリコン上に、コプレーナ線
路型(CPW)金電源をメッキ法で形成した後、ネガ型
レジストであるOMR−83(商品名)で電極付近の凹
部を埋めて平滑にした。この上にポリメチルメタクリレ
ートを塗布して下部クラッド層を形成した後、化合物2
21〜32の6.0μmの膜を、スピンコート法で塗布
した。この上にPVAを塗布して上部クラッド層を形成
した後、ポジ型レジストであるマイクロポジットS14
00−27(商品名)を、195℃で約1時間加熱して
ハードコート層を形成した。この上にシリコン系ポジ型
レジストを塗布し、導波路パターンが電極の中心導体上
にくるようにマスクを重ねた後、紫外光で露光し現像し
た。
【0118】この後、酸素ガスを用いた反応性イオンエ
ッチングにより導波路パターン部以外の有機薄膜層を除
去した。さらに、表面に形成された酸化シリコンの薄膜
をフッ酸緩衝液で除去した後、シリコン系ポジ型レジス
トをアルカリ液にて除去し、再度、酸素ガスを用いた反
応性イオンエッチングを行い、ハードコート層を除去し
て、図4に示すようなマッハツエンダー型干渉計のパタ
ーンを有したチャネル型導波路を作製した。この高分子
薄膜が設置されたシリコン基板を図1に示した方法で電
極間にはさみ高分子部分を分極処理した。
【0119】この導波路を端面研磨し、波長1.3μm
のレーザー光をシングルモードファイバを用いて直線結
合したところ1.5〜2.0Vの駆動電圧で光変調でき
た。信号の消光比は18〜20dBであった。また、こ
れたの材料の電気光学定数は160〜220pm//V
であった。これらの結果と作製した導波路の伝送損失を
表13に記す。
【0120】
【表13】
【0121】比較例4 「化56」式で示される化合物33を、「化58」式で
示される化合物34を、「化60」式で示される化合物
35の化合物を合成した。これたの合成は、前記の方法
に準じて行った。成膜は酢酸セルソルブ溶液からスピン
コート法により行なった。同溶媒への溶解度、一段階の
スピンコートで生成する膜厚およびその時の膜厚変動は
表14のようになった。
【0122】
【化56】
【0123】なお、化合物33の基本構成は次の通りで
ある。
【化57】
【0124】
【化58】
【0125】なお、化合物34の基本構成は次の通りで
ある。
【化59】
【0126】
【化60】
【0127】なお、化合物36の基本構成は次の通りで
ある。
【化61】
【0128】
【表14】
【0129】次に前記マッハツエンダー型干渉系のパタ
ーンを有したチャネル型導波路作製に当たり、化合物3
3〜35の1.0μmの膜を、スピンコート法で塗布し
た。この導波路を端面研磨し、波長1.3μmのレーザ
ー光をシングルモードファイバを用いて直接結合したと
ころ、入射光の結合効率が極めて悪いため、変調信号は
観測できなかった。
【0130】次に前のマッハツエンダー型干渉計作製に
当たり、33〜35の6.0μmの膜をスピンコートを
4回以上繰り返して作製した。この導波路を端面研磨
し、波長1.3μmのレーザー光をシングルモードファ
イバを用いて直接結合したところ、波長損失(70dB
/cm)および膜厚変動(35%/cm)がきわめて
大きく変調信号は観測できなかった。
【0131】具体的な実施例2 「化62」〜「73」式で示される化合物36〜47の
化合物を合成した。
【0132】
【化62】
【化63】
【化64】
【化65】
【化66】
【化67】
【化68】
【化69】
【化70】
【化71】
【化72】
【化73】
【0133】なお、化合物36〜47の基本構成は次の
通りである。
【化74】
【0134】化合物36の合成は以下のように行った。
他の化合物については化合物36の合成に準じて行っ
た。 化合物36の合成 化合物Uを下記の反応式に記載した方法で合成した。U
とRは具体的な実施例1に記載した方法で反応させ化合
物36を得た。成膜はテトラヒドロフラン溶液からスピ
ンコート法により行った。同溶媒への溶解度、1段階の
スピンコートで生成する膜厚、その時の膜厚変動および
3次光非線形定数は表15のようになった。
【0135】
【表15】
【0136】ついで、スピンコートにより、5.0μm
の薄膜をガラス基板上に形成した。当該膜の3次光非線
形定数は、表14記載の通りであった。ここに、幅5.
0μmの導波路形状のマスクを重ね、100Wの重水素
ランプで15分間露光した。マスクを取り除いた後、紫
外線照射部分の屈折率が未照射部に比べ低下することを
確認した。この結果、5μm幅のコア部分が形成され
た。次に、当該導波路の両端面を研磨しアルミニウムを
蒸着して、光双安定素子構造を作製した。アルミ蒸着端
面にシングルモード光ファイバにより1.06μmのY
AGレーザを入射し、透過光強度を入射光強度の関数と
して観測したところ、室温で、光双安定性を示す履歴現
象を確認した。
【0137】
【化75】
【0138】比較例5 「化76」〜「化78」式で示される化合物48〜50
の化合物を合成した。
【0139】
【化76】
【化77】
【化78】
【0140】化合物48〜50の基本構成は次の通りで
ある。
【化79】
【0141】これらの合成は前記の方法に準じて行っ
た。成膜はテトラヒドロフラン溶液からスピンコート法
により行った。同溶媒への溶解度、一段階のスピンコー
トで生成する膜厚、その時の膜厚変動および3次光非線
形定数(χ(3))は表16のようになった。
【0142】
【表16】
【0143】次いでスピンコートにより、5.0μmの
膜をガラス基板上に形成した。ここに、幅5.0μmの
導波路形状のマスクを重ね、100Wの重水素ランプで
15分間露光した。マスクを取り除いた後、紫外線照射
部分の屈折率が未照射部に比べ低下することを確認し
た。
【0144】この結果、5μm幅のコア部分が形成され
た。次に、当該導波路の両端面を研磨しアルミニウムを
蒸着して、光双安定素子構造を作成した。アルミ蒸着端
面にシングルモード光ファイバにより1.06μmのY
AGレーザを入射し、透過光強度を入射光強度の関数と
して観測したところ、室温で、光双安定性を示す履歴現
象を確認したものの、信号強度は実施例6の場合に比べ
1000分の1以下であった。また、スピンコートを繰
り返して1μm以上の膜を形成し、光双安定動作確認を
上記のように試みたが、膜厚精度および膜質の光学的均
一性が、実施例5の場合に比べ著しく劣るため履歴現象
は確認できなかった。
【0145】具体的な実施例3 「化80」式で示される下記の化合物50Aを合成し
た。
【0146】
【化80】
【0147】この化合物50Aの基本構成は次の通りで
ある。
【化81】
【0148】合成は実施例4に準じて行った。当該化合
物をクロロベンゼンに11%w/w溶解し、ついで、ス
ピンコートにより、5.0μmの薄膜をガラス基板上に
形成した。当該膜の3次光非線形定数は、2×10
−10esuであった。ここに幅5.0μmの導波路形
状のマスクを重ね、100wの重水素ランプで15分間
露光した。マスクを取り除いた後、紫外線照射部分の屈
折率が未照射部に比べ低下することを確認した。
【0149】この結果、5μm幅のコア部分が形成され
た。次に、当該導波路の両端面を研磨しアルミニウムを
蒸着して、光双安定素子構造を作製した。アルミ蒸着端
面にシングルモード光ファイバにより1.06μmのY
AGレーザを入射し、透過光強度を入射光強度の関数と
して観測したところ、室温で、光双安定性を示す履歴現
象を確認した。
【0150】比較例6 「化82」式で示される化合物50Bを合成した。
【化82】
【0151】この化合物50Bの基本構成は次の通りで
ある。
【化83】
【0152】合成は具体的な実施例1に準じて行った。
当該化合物はクロロベンゼンに1%W/W以下しか溶解
せず、一段階のスピンコートでは、0.1μm以下の溶
膜が形成されるのみであった。当該膜の3次光非線形定
数は、2.2×10−10esuであった。ここに、幅
5.0μmの導波路形状のマスクを重ね、100wの重
水素ランプで15分間露光した。マスクを取り除いた
後、紫外線照射部分の屈折率が未照射部に比べ低下する
ことを確認した。
【0153】この結果、5μm幅のコア部分が形成され
た。次に、当該導波路の両端面を研磨しアルミニウムを
蒸着して、光双安定素子構造を作製した。アルミ蒸着端
面にシングルモード光ファイバにより1.06μmのY
AGレーザを入射し、透過光強度を入射光強度の関数と
して観測したところ、室温で、光双安定性を示す履歴現
象を確認したものの、信号強度は実施例6の場合に比べ
1000分の1以下であった。また、スピンコートを繰
り返して1μm以上の膜を形成し、光双安定動作確認を
上記のように試みたが、膜厚精度および膜質の光学的均
一性が、実施例6の場合に比べ著しく劣るため履歴現象
は確認できなかった。
【0154】具体的な実施例4 表面に石英ガラスを熱酸化法で形成したシリコン基板上
に、CPW型金電極をメッキ法で形成した後、ネガ型レ
ジストであるOMR−83で電極付近の凹部を埋めて平
滑にした。この上にPMMAを塗布して下部クラッド層
を形成した後、具体的な実施例2に記載した化合物36
〜47をそれぞれ6μm厚に塗布した。
【0155】この上にPVAを塗布して上部クラッド層
を形成した後、ポジ型レジストであるマイクロポジット
S1400−27を塗布し、更に光導波路パターンがC
PW型電極の中心導体上にくるようにマスクを重ね紫外
光で露光し、現像した。この後、酸素ガスを用いた反応
性イオンエッチングにより導波路パターン部以外の有機
薄膜層を除去して、図5に示すようなマッハツェンダー
型干渉計のパターンを有するチャネル型導波路を作製し
た。この導波路に平行平板電極による分極処理を施し、
波長1.3μmのレーザー光をシングルモード光ファイ
バで入射した。その結果、1.8〜2.2Vの駆動電圧
で光変調できた。信号の消光比は18〜20dBであっ
た。また、これらの材料の電気光学定数は140〜18
0pm/Vであった。
【0156】比較例7 表面に石英ガラスを熱酸化法で形成したシリコン基板上
に、CPW型金電極をメッキ法で形成した後、ネガ型レ
ジストであるOMR−83で電極付近の凹部を埋めて平
滑にした。この上にPMMAを塗布して下部クラッド層
を形成した後、具体的な実施例2に記載した化合物48
〜50の0.1μmの膜をそれぞれ塗布した。この上に
PVAを塗布して、上部クラッド層を形成した後、ポジ
型レジストであるマイクロポジットS1400−27を
塗布し、さらに、光導波路パターンがCPW型電極の中
心導体上にくるようにマスクを重ね、紫外光で路光し、
現像した。
【0157】この後、酸素ガスを用いた反応性イオンエ
ッチングにより導波路パターン部以外の有機薄膜層を除
去して、図5に示すようなマッハツェンダー型干渉計の
パターンを有するチャネル型導波路を作製した。この導
波路に平行平板電極による分極処理を施し、波長1.3
μmのレーザー光をシングルモード光ファイバで入射し
た。その結果、1.8−2.2Vの駆動電圧で光変調で
きたものの、信号消光比はきわめて悪く、実施例7の1
000分の1になった。次に、上記マッハツェンダー型
干渉計作製に当たり、48−50の1μm厚の膜をスピ
ンコートを10回以上繰り返して作製した。この導波路
に波長1.3μmのレーザー光をシングルモードファイ
バを用いて直接結合したところ、変調信号は観測できな
かった。
【0158】具体的な実施例5 「化84」式で示される化合物50Cを合成した。
【0159】
【化84】
【0160】この化合物50Cの基本構成は次の通りで
ある。
【化85】
【0161】表面に石英ガラスを熱酸化法で形成したシ
リコン基板上に、PMMAを塗布して下部クラッド層を
形成した後、下記の化合物50Cをクロロベンゼン溶液
(11%W/W)からスピンコートし、6μm厚に塗布
した。化合物合成は具体的な実施例2の場合に準じた。
この上にPVAを塗布して、上部クラッド層を形成した
後、ポジ型レジストであるマイクロポジットS1400
−27を塗布し、さらに、光導波路パターンのマスクを
重ね、紫外光で露光し、現像した。
【0162】この後、酸素ガスを用いた反応性イオンエ
ッチングにより導波路パターン部以外の有機薄膜層を除
去して、図6に示すような光カップラーのパターンを有
するチャネル型導波路を作製した。この導波路に波長
1.3μmのレーザー光をシングルモード光ファイバで
入射した。その結果、片端の入力光量で、出力光をスイ
ッチングできることが確認された。信号の消光比は18
−20dBであった。材料の3次光非線形定数は1.5
×10−10esuであった。図6において、11はP
VA、12は光非線形高分子(試料)、13はPMMA
である。
【0163】比較例8 表面に石英ガラスを熱酸化法で形成したシリコン基板上
に、PMMAを塗布して下部クラッド層を形成した後、
下記の化合物50Dを、クロロベンゼン溶液からスピン
コートしたが、溶解度が1%W/W以下であり、0.1
μm厚以上の膜は作製できなかった。化合物合成は具体
的な実施例2の場合に準じた。この上にPVAを塗布し
て、上部クラッド層を形成した後、ポジ型レジストであ
るマイクロポジットS1400−27を塗布し、さら
に、光導波路パターンのマスクを重ね、紫外光で露光
し、現像した。
【0164】この後、酸素ガスを用いた反応性イオンエ
ッチングにより導波路パターン部以外の有機薄膜層を除
去して、図6に示すような光カップラーのパターンを有
するチャネル型導波路を作製した。この導波路に波長
1.3μmのレーザー光をシングルモード光ファイバで
入射した。その結果、片端の入力光量で、出力光をスイ
ッチングできることが確認されたが、信号の消光比は著
しく悪く、実施例5の1200倍になった。なお、材料
の3次光非線形定数は1.7×10−10esuであっ
た。
【0165】次に、上記マッハツェンダー型干渉計作製
に当たり、「化86」式に示した化合物50Dを用いて
1μm厚の膜をスピンコートを10回以上繰り返して作
製した。この導波路に波長1.3μmのレーザー光をシ
ングルモードファイバを用いて直接結合したところ、ス
イッチング動作は観測できなかった。
【0166】
【化86】
【0167】化合物50Dの基本構成は次の通りであ
る。
【化87】
【0168】具体的な実施例6 表面に石英ガラスを熱酸化法で形成したシリコン基板上
に、CPW型金電極をメッキ法で形成した後、ネガ型レ
ジストであるOMR−83で電極付近の凹部を埋めて平
滑にした。この上にPMMAを塗布して下部クラッド層
を形成した後、「化88」で示す化合物50Eを6μm
厚に塗布した。
【0169】
【化88】
【0170】化合物50Eの基本構成は次の通りであ
る。
【化89】
【0171】この化合物の合成は実施例1、2、3の場
合に準じて行った。この上にPVAを塗布して、上部ク
ラッド層を形成した後、ポジ型レジストであるマイクロ
ポジットS1400−27を塗布し、さらに、光導波路
パターンCPW型電極の中心導体上にくるようにマスク
を重ね、紫外光で露光し、現像した。この後、酸素ガス
を用いた反応性イオンエッチングにより導波路パターン
部以外の有機薄膜層を除去して、図5に示すようなマッ
ハツェンダー型干渉計のパターンを有するチャネル型導
波路を作製した。この導波路に平行平板電極による分極
処理を施し、波長1.3μmのレーザー光をシングルモ
ード光ファイバで入射した。その結果、1.9Vの駆動
電圧で光変調できた。信号の消光比は18−20dBで
あった。また、これらの材料の電気光学定数は140p
m/Vであった。
【0172】比較例9 表面に石英ガラスを熱酸化法で形成したシリコン基板上
に、CPW型金電極をメッキ法で形成した後、ネガ型レ
ジストであるOMR−83で電極付近の凹部を埋めて平
滑にした。この上にPMMAを塗布して下部クラッド層
を形成した後、「化90」式に示す化合物50Fの0.
1μm厚の膜をそれぞれ塗布した。
【0173】
【化90】
【0174】化合物50Fの基本構成は次の通りであ
る。
【化91】
【0175】この化合物の合成は実施例1、2、3の場
合に準じて行った。この上にPVAを塗布して、上部ク
ラッド層を形成した後、ポジ型レジストであるマイクロ
ポジットS1400−27を塗布し、さらに、光導波路
パターンがCPW型電極の中心導体上にくるようにマス
クを重ね、紫外光で露光し、現像した。この後、酸素ガ
スを用いた反応性イオンエッチングにより導波路パター
ン部以外の有機薄膜層を除去して、図5に示すようなマ
ッハツェンダー型干渉計のパターンを有するチャネル型
導波路を作製した。この導波路に平行平板電極による分
極処理を施し、波長1.3μmのレーザー光をシングル
モード光ファイバで入射した。
【0176】その結果2.0Vの駆動電圧で光変調でき
たものの、信号消光比はきわめて悪く、実施例7の10
00分の1になった。次に、上記マッハツェンダー型干
渉計作製に当たり、1μm厚の膜をスピンコートを10
回以上繰り返して作製した。この導波路に波長1.3μ
mのレーザー光をシングルモードファイバを用いて直接
結合したところ、変調信号は観測できなかった。
【0177】具体的な実施例7 「化92」式で示される化合物50Gを合成した。
【0178】
【化92】
【0179】化合物50Gの基本構成は次の通りであ
る。
【化93】
【0180】合成は具体的な実施例2の場合に準じた。
成膜は酢酸メチルセルソルブ溶液(20%W/W)から
スピンコート法により行った。次に、多成分ガラスであ
るコーニング7059ガラスをスパッタ法でつけたシリ
コン上に、コプレーナ線路型金電極をメッキ法で形成し
た後、ネガ型レジストであるOMR−83で電極付近の
凹部を埋めて平滑にした。この上にPVAを塗布して下
部クラッド層を形成した後、この化合物50Gの8.0
μmの膜を、スピンコート法で塗布した。この高分子薄
膜が設置されたシリコン基板を図1に示した方法で電極
間にはさみ高分子部分を分極処理した。
【0181】この後、光硬化性樹脂を塗布して紫外光を
照射し上部クラッド層を形成した。この上にシリコン系
ポジ型レジストを塗布し、導波路パターンがコプレーナ
電極の中心導体上にくるようにマスクを重ねた後、紫外
光で露光し現像した。この後酸素ガスを用いた反応性イ
オンエッチングにより導波路パターン部以外の有機薄膜
層を除去して、図5に示すようなマッハツェンダー型干
渉計のパターンを有したチャネル型導波路を作製した。
この導波路を端面研磨し、波長1.3μmのレーザー光
をシングルモードファイバを用いて直接結合したとこ
ろ、4.0〜5.0Vの駆動電圧で光変調できた。ま
た、信号の消光比は18−20dB、電気光学定数は3
0pm/Vであった。
【0182】比較例10 「化94」式の化合物50Hを合成した。
【0183】
【化94】
【0184】化合物50Hの基本構成は次の通りであ
る。
【化95】
【0185】合成は具体的な実施例2の方法に準じた。
成膜は酢酸セルソルブ溶液からスピンコート法により行
った。下記化合物50Hは酢酸セルソルブへの溶解度が
7.0%W/W以下であり1.5μm以上の厚さの膜形
成はできなかった。次に、多成分ガラスであるコーニン
グ7059ガラス2をスパッタ法でつけたシリコン上
に、コプレーナ線路型金電極をメッキ法で形成した後、
ネガ型レジスト4であるOMR−83で電極付近の凹部
を埋めて平滑にした。
【0186】この上にPVAを塗布して下部クラッド層
5を形成した後、下記化合物の1.5μmの膜を、スピ
ンコート法で塗布した。この高分子薄膜が設置されたシ
リコン基板を、図1に示した方法で電極間にはさみ高分
子部分を分極処理した。この後、光硬化性樹脂を塗布し
て紫外光を照射し上部クラッド層を形成した。この上に
シリコン系ポジ型レジストを塗布し、導波路パターンが
コプレーナ電極の中心導体上にくるようにマスクを重ね
た後、紫外光で露光し現像した。この後、酸素ガスを用
いた反応性イオンエッチングにより導波路パターン部以
外の有機薄膜層を除去して、図5に示すようなマッハツ
ェンダー型干渉計のパターンを有したチャネル型導波路
を作製した。
【0187】この導波路のを端面を研磨し、波長1.3
μmのレーザー光をシングルモードファイバを用いて直
接結合したところ、4.0〜5.0Vの駆動電圧で光変
調できた。しかしながら、入射光の結合効率が極めて悪
いため、信号の消光比は実施例7の場合に比較し約40
分の1となった。次に、上記のマッハツェンダー型干渉
計作製に当たり6.0μmの膜をスピンコートを4回以
上繰り返して作製した。この導波路を端面研磨し、波長
1.3μmのレーザー光をシングルモードファイバを用
いて直接結合したところ、4.0〜5.0Vの駆動電圧
で光変調できた。しかしながら、信号の消光比は実施例
3の場合に比較し約100分の1となる。
【0188】具体的な実施例8 「化96」式で示される化合物501を合成した。
【0189】
【化96】
【0190】化合物501の基本構成は次の通りであ
る。
【化97】
【0191】合成は「化102」に示す下記のルートで
行った。成膜は酢酸メチルセルソルブ溶液(18%W/
W)からスピンコート法により行った。次に、多成分ガ
ラスであるコーニング7059ガラスをスパッタ法でつ
けたシリコン上に、コプレーナ線路型金電極をメッキ法
で形成した後、ネガ型レジストであるOMR−83で電
極付近の凹部を埋めて平滑にした。この上にPVAを塗
布して下部クラッド層を形成した後、下記化合物501
の6.0μmの膜を、スピンコート法で塗布した。この
高分子薄膜が設置されたシリコン基板を図1に示した方
法で電極間にはさみ高分子部分を分極処理した。
【0192】
【化98】
【0193】この後、光硬化性樹脂を塗布して紫外光を
照射し上部クラッド層を形成した。この上にシリコン系
ポジ型レジストを塗布し、導波路パターンがコプレーナ
電極の中心導体上にくるようにマスクを重ねた後、紫外
光で露光し現像した。この後酸素ガスを用いた反応性イ
オンエッチングにより導波路パターン部以外の有機薄膜
層を除去して、図5に示すようなマッハツェンダー型干
渉計のパターンを有したチャネル型導波路を作製した。
この導波路を端面研磨し、波長1.3μmのレーザー光
をシングルモードファイバを用いて直接結合したとこ
ろ、3.0〜4.0Vの駆動電圧で光変調できた。ま
た、信号の消光比は18〜20dB、電気光学定数は7
6pm/Vであった。
【0194】比較例11 「化99」式で示される化合物50Jを合成した。
【0195】
【化99】
【0196】化合物50Jの基本構成は次の通りであ
る。
【化100】
【0197】合成は具体的な実施例8の場合に準じた。
成膜は酢酸セルソルブ溶液からスピンコート法により行
った。下記化合物は酢酸セルソルブへの溶解度が2.0
%W/W以下であり0.3μm以上の厚さの膜形成はで
きなかった。次に、多成分ガラスであるコーニング70
59ガラス2をスパッタ法でつけたシリコン上に、コプ
レーナ線路型金電極をメッキ法で形成した後、ネガ型レ
ジストであるOMR−83で電極付近の凹部を埋めて平
滑にした。この上にPVAを塗布して下部クラッド層を
形成した後、下記化合物50Jの0.3μmの膜を、ス
ピンコート法で塗布した。この高分子薄膜が設置された
シリコン基板を図1に示した方法で電極間にはさみ高分
子部分を分極処理した。
【0198】この後、光硬化性樹脂を塗布して紫外光を
照射し上部クラッド層を形成した。この上にシリコン系
ポジ型レジストを塗布し、導波路パターンがコプレーナ
電極の中心導体上にくるようにマスクを重ねた後、紫外
光で露光し現像した。この後酸素ガスを用いた反応性イ
オンエッチングにより導波路パターン部以外の有機薄膜
層を除去して、図5に示すようなマッハツェンダー型干
渉計のパターンを有したチャネル型導波路を作製した。
【0199】この導波路を端面研磨し、波長1.3μm
のレーザー光をシングルモードファイバを用いて直接結
合したところ3.0〜4.0Vの駆動電圧で光変調でき
た。しかしながら、入射光の結合効率が極めて悪いた
め、信号の消光比は実施例7場合に比較し約1000分
の1となった。次に、上記のマッハツェンダー型干渉計
作製に当たり3.0μmの膜をスピンコートを10回以
上繰り返して作製した。この導波路を端面研磨し、波長
1.3μmのレーザー光をシングルモードファイバを用
いて直接結合したところ、変調信号は観測できなかっ
た。
【0200】具体的な実施例9 「化101」式で示される化合物50Kを合成した。
【0201】
【化101】
【0202】化合物50Kの基本構成は次の通りであ
る。
【化102】
【0203】合成は具体的な実施例1に準じて行った。
当該化合物をクロロベンゼンに7.0%W/W溶解し、
ついで、スピンコートにより、5.μmの薄膜をガラス
基板上に形成した。当該膜の3次光非線形定数は、2.
1×10−10esuであった。ここに、幅5.0μm
の導波路形状のマスクを重ね、100wの重水素ランプ
で15分間露光した。マスクを取り除いた後、紫外線照
射部分の屈折率が未照射部に比べ低下することを確認し
た。この結果、5μm幅のコア部分が形成された。次
に、当該導波路の両端面を研磨しアルミニウムを蒸着し
て、光双安定素子構造を作製した。アルミ蒸着端面にシ
ングルモード光ファイバにより1.06μmのYAGレ
ーザを入射し、透過光強度を入射光強度の関数として観
測したところ、室温で、光双安定性を示す履歴現象を確
認した。
【0204】比較例12 「化103」で示す化合物50Lを合成した。
【0205】
【化103】
【0206】化合物50Lの基本構成は次の通りであ
る。
【化104】
【0207】合成は具体的な実施例1に準じて行った。
当該化合物はクロロベンゼンに1%W/W以下しか溶解
せず、一段階のスピンコートでは、0.1μm以下の薄
膜が形成されるのみであった。当該膜の3次光非線形定
数は、2.0×10−10esuであった。ここに、幅
5.0μmの導波路形状のマスクを重ね、100wの重
水素ランプで15分間露光した。マスクを取り除いた
後、紫外線照射部分の屈折率が未照射部に比べ低下する
ことを確認した。
【0208】この結果、5μm幅のコア部分が形成され
た。次に、当該導波路の両端面を研磨しアルミニウムを
蒸着して、光双安定素子構造を作製した。アルミ蒸着端
面にシングルモード光ファイバにより1.06μmのY
AGレーザを入射し、透過光強度を入射光強度の関数と
して観測したところ、室温で、光双安定性を示す履歴現
象を確認したものの、信号強度は実施例6の場合に比べ
1000分の1以下であった。また、スピンコートを繰
り返して1μm以上の膜を形成し、光双安定動作確認を
上記のように試みたが、膜厚精度および膜質の光学的均
一性が、実施例9の場合に比べ著しく劣るため履歴現象
は確認できなかった。
【0209】具体的な実施例10 表面に石英ガラスを熱酸化法で形成したシリコン基板上
に、CPW型金電極をメッキ法で形成した後、ネガ型レ
ジストであるOMR−83で電極付近の凹部を埋めて平
滑にした。この上にPMMAを塗布して下部クラッド層
を形成した後、「化105」式に示す化合物50Mを6
μm厚に塗布した。
【0210】
【化105】
【0211】化合物50Mの基本構成は次の通りであ
る。
【化106】
【0212】合成は具体的な実施例8の場合に準じて行
った。この上にPVAを塗布して上部クラッド層を形成
した後、ポジ型レジストであるマイクロポジットS14
00−27を塗布し、さらに、光導波路パターンがCP
W型電極の中心導体上にくるようにマスクを重ね、紫外
光で露光し、現像した。
【0213】この後、酸素ガスを用いた反応性イオンエ
ッチングにより導波路パターン部以外の有機薄膜層を除
去して、図4に示すようなマッハツェンダー型干渉計の
パターンを有するチャネル型導波路を作製した。この導
波路に平行平板電極による分極処理を施し、波長1.3
μmのレーザー光をシングルモード光ファイバで入射し
た。その結果、5.1Vの駆動電圧で光変調できた。信
号の消光比は18〜20dBであった。また、これらの
材料の電気光学定数は28pm/Vであった。
【0214】比較例13 表面に石英ガラスを熱酸化法で形成したシリコン基板上
に、CPW型金電極をメッキ法で形成した後、ネガ型レ
ジストであるOMR−83で電極付近の凹部を埋めて平
滑にした。この上にPMMAを塗布して下部クラッド層
を形成した後、「化107」式で示す化合物50Nの
0.1μm厚の膜を塗布した。
【0215】
【化107】
【0216】化合物50Nの基本構成は次の通りであ
る。
【化108】
【0217】同化合物の合成は具体的な実施例の場合に
準じた。また、同化合物は塗布溶媒への溶解度が劣り、
0.1μm厚以上の膜厚作製はできなかった。この上に
PVAを塗布して、上部クラッド層を形成した後、ポジ
型レジストであるマイクロポジットS1400−27を
塗布し、さらに、光導波路パターンがCPW型電極の中
心導体上にくるようにマスクを重ね、紫外光で露光し、
現像した。
【0218】この後、酸素ガスを用いた反応性イオンエ
ッチングにより導波路パターン部以外の有機薄膜層を除
去して、図4に示すようなマッハツェンダー型干渉計の
パターンを有するチャネル型導波路を作製した。この導
波路に平行平板電極による分極処理を施し、波長1.3
μmのレーザー光をシングルモード光ファイバで入射し
た。その結果、4.9Vの駆動電圧で光変調できたもの
の、信号消光比はきわめて悪く、具体的な実施例4の1
000倍になった。次に、上記マッハツェンダー型干渉
計作製に当たり、48−50の1μm厚の膜をスピンコ
ートを10回以上繰り返して作製した。この導波路に波
長1.3μmのレーザー光をシングルモードファイバを
用いて直接結合したところ、変調信号は観測できなかっ
た。
【0219】具体的な実施例11 「化109」式から「化111」式で示される化合物5
1〜53を合成した。合成は具体的な実施例1に準じ
た。
【0220】
【化109】
【化110】
【化111】
【0221】化合物51〜53の基本構成は次の通りで
ある。
【化112】
【0222】成膜は酢酸メチルセルソルブ溶液からスピ
ンコート法により行った。同溶媒への溶解度、一段階の
スピンコートで生成する膜厚およびその時の膜厚変動は
表17のようになった。
【0223】
【表17】
【0224】次に、コーニング7059ガラスをスパッ
タ法でつけたシリコン上に、コプレーナ線路型(CP
W)金電極を、メッキ法で形成した後、ネガ型レジスト
であるOMR−83で電極付近の凹部を埋めて平滑にし
た。この上にPMMAを塗布して下部クラッド層を形成
した後、化合物51〜53の6.0μmの膜を、スピン
コート法で塗布した。この上にPVAを塗布して上部ク
ラッド層を形成した後、ポジ型レジストであるマイクロ
ポジットS1400−27を、195℃で約1時間加熱
してハードコート層を形成した。
【0225】この上にシリコン系ポジ型レジストを塗布
し、導波路パターンが電極の中心導体上にくるようにマ
スクを重ねた後、紫外光で露光し現像した。この後、酸
素ガスを用いた反応性イオンエッチングにより導波路パ
ターン部以外の有機薄膜層を除去した。さらに、表面に
形成された酸化シリコンの薄膜をフッ酸緩衝波で除去し
た後、シリコン系ポジ型レジストをアルカリ液にて除去
し、再度、酸素ガスを用いた反応性イオンエッチングを
行い、ハードコート層を除去して、図5に示すようなマ
ッハツェンダー型干渉計のパターンを有したチャネル型
導波路を作製した。
【0226】この高分子薄膜が設置されたシリコン基板
を図1に示した方法で電極間にはさみ高分子部分を分極
処理した。この導波路を端面研磨し、波長1.3μmの
レーザー光をシングルモードファイバを用いて直接結合
したところ、1.5〜2.0Vの駆動電圧で光変調でき
た。信号の消光比は18〜20dBであった。また、こ
れらの材料の電気光学定数は160〜220pm/Vで
あった。これらの結果と作製した導波路の伝送損失を表
18に記す。
【0227】
【表18】
【0228】具体的な実施例12 「化113」〜「化115」式に従って化合物54〜5
6を合成した。合成は実施例4の場合を参考に化合物3
0の合成に準じて行った。
【0229】
【化113】
【化114】
【化115】
【0230】化合物54〜56の基本構成は次の通りで
ある。
【化116】
【0231】成膜は酢酸メチルセルソルブ溶液からスピ
ンコート法により行った。同溶媒への溶解度、一段階の
スピンコートで生成する膜厚およびその時の膜厚変動は
表19のようになった。
【0232】
【表19】
【0233】次に多成分ガラスであるコーニング705
9ガラスをスパッタ法でつけたシリコン上に、コプレー
ナ線路型金電極をメッキ法で形成した後、ネガ型レジス
ト4であるOMR−83で電極付近の凹部を埋めて平滑
にした。この上にPVAを塗布して下部クラッド層5を
形成した後、化合物54〜56の6.0μmの膜を、ス
ピンコート法で塗布した。この高分子薄膜が設置された
シリコン基板を図1に示した方法で電極間にはさみ高分
子部分を分極処理した。
【0234】この後、光硬化性樹脂を塗布して紫外光を
照射し上部クラッド層を形成した。この上にシリコン系
ポジ型レジストを塗布し、導波路パターンがコプレーナ
電極の中心導体上にくるようにマスクを重ねた後に、紫
外光で露光し現像した。この後、酸素ガスを用いた反応
性イオンエッチングにより導波路パターン部以外の有機
薄膜層を除去して、図5に示すようなマッハツェンダー
型干渉計のパターンを有したチャネル型導波路を作製し
た。
【0235】この導波路を端面研磨して、波長1.3μ
mのレーザー光をシングルモードファイバを用いて直接
結合したところ、2.0〜3.0Vの駆動電圧で光変調
できた。また、信号の消光比は18〜20dBであっ
た。これらの結果と作製した導波路の伝送損失を表20
に記す。
【0236】
【表20】
【0237】比較例15 「化117」式に示す化合物57を合成した。合成は実
施例12に準じた。成膜は酢酸セルソルブ溶液からスピ
ンコート法により行った。同溶媒への溶解度、一段階の
スピンコートで生成する1μm以下の厚変動は30%/
cmになった。
【0238】
【化117】
【0239】化合物57の基本構成は次の通りである。
【化118】
【0240】次に、多成分ガラスであるコーニング70
59ガラス2をスパッタ法でつけたシリコン上に、コプ
レーナ線路型金電極をメッキ法で形成した後、ネガ型レ
ジスト4であるOMR−83で電極付近の凹部を埋めて
平滑にした。この上にPVAを塗布して下部クラッド層
5を形成した後、化合物57の1.0μmの膜を、スピ
ンコート法で塗布した。この高分子薄膜が設置されたシ
リコン基板を図1に示した方法で電極間にはさみ高分子
部分を分極処理した。この後、光硬化性樹脂を塗布して
紫外光を照射し上部クラッド層を形成した。
【0241】この上にシリコン系ポジ型レジストを塗布
し、導波路パターンがコプレーナ電極の中心導体上にく
るようにマスクを重ねた後、紫外光で露光し現像した。
この後、酸素ガスを用いた反応性イオンエッチングによ
り導波路パターン部以外の有機薄膜層を除去して、図5
に示すようなマッハツェンダー型干渉計のパターンを有
したチャネル型導波路を作製した。この導波路を端面研
磨し、波長1.3μmのレーザー光をシングルモードフ
ァイバを用いて直接結合したところ、2.0〜3.0V
の駆動電圧で光変調できた。しかしながら、入射光の結
合効率が極めて悪いため、信号の消光比は実施例12の
場合に比較し約40分の1となった。
【0242】次に上記のマッハツェンダー型干渉計作製
に当たり、18〜20の6.0μmの膜をスピンコート
を4回以上繰り返して作製した。この導波路を端面研磨
し、波長1.3μmのレーザー光をシングルモードファ
イバを用いて直接結合したところ、2.0〜3.0Vの
駆動電圧で光変調できた。しかしながら、導波路層伝送
損失および膜厚変動(35%/cm)は実施例12の
場合に比べきわめて大きく、信号の消光比は実施例3の
場合に比較し約100分の1となった。
【0243】具体的な実施例13 「化119」〜「121」式で示される化合物58〜6
0を合成した。
【0244】
【化119】
【化120】
【化121】
【0245】合成は具体的な実施例1の場合を参考に、
下記のように行った。
【化122】
【0246】化合物58〜60の基本構成は次の通りで
ある。
【化123】
【0247】成膜は酢酸メチルセルソルブ溶液からスピ
ンコート法により行った。同溶媒への溶解度、一段階の
スピンコートで生成する膜厚およびその時の膜厚変動は
表21のようになった。
【0248】
【表21】
【0249】次に、多成分ガラスであるコーニング70
59ガラスをスパッタ法でつけたシリコン上に、コプレ
ーナ線路型金電極をメッキ法で形成した後、ネガ型レジ
スト4であるOMR−83で電極付近の凹部を埋めて平
滑にした。この上にPVAを塗布して下部クラッド層5
を形成した後に、化合物58〜60の6.0μmの膜
を、スピンコート法で塗布した。
【0250】この高分子薄膜が設置されたシリコン基板
を図1に示した方法で電極間にはさみ高分子部分を分極
処理した。この後、光硬化性樹脂を塗布して紫外光を照
射し上部クラッド層を形成した。この上にシリコン系ポ
ジ型レジストを塗布し、導波路パターンがコプレーナ電
極の中心導体上にくるようにマスクを重ねた後、紫外光
で露光し現像した。
【0251】この後、酸素ガスを用いた反応性イオンエ
ッチングにより導波路パターン部以外の有機薄膜層を除
去して、図5に示すようなマッハツェンダー型干渉計の
パターンを有したチャネル型導波路を作製した。この導
波路を端面研磨し、波長1.3μmのレーザー光をシン
グルモードファイバを用いて直接結合したところ2.0
〜3.0Vの駆動電圧で光変調できた。また、信号の消
光比は18〜20dBであった。これらの結果と作製し
た導波路の伝送損失を表22に記す。
【0252】
【表22】
【0253】比較例16 「化124」に示す化合物61を合成した。合成は化合
物10、14、17合成の方法に準じた。
【0254】
【化124】
【0255】化合物61の基本構成は次の通りである。
【化125】
【0256】成膜は酢酸セルソルブ溶液からスピンコー
ト法により行った。同溶媒への溶解度、一段階のスピン
コートで生成する膜厚およびその時の膜厚変動はそれぞ
れ、0.5μm以下、25%となった。次に、多成分ガ
ラスであるコーニング7059ガラス2をスパッタ法で
つけたシリコン上に、コプレーナ線路型金電極をメッキ
法で形成した後、ネガ型レジスト4であるOMR−83
で電極付近の凹部を埋めて平滑にした。
【0257】この上にPVAを塗布して下部クラッド層
5を形成した後、化合物61の1.0μmの膜を、スピ
ンコート法で塗布した。この高分子薄膜が設置されたシ
リコン基板を図1に示した方法で電極間にはさみ高分子
部分を分極処理した。この後光硬化性樹脂を塗布して紫
外光を照射し上部クラッド層を形成した。この上にシリ
コン系ポジ型レジストを塗布し、導波路パターンがコプ
レーナ電極の中心導体上にくるようにマスクを重ねた
後、紫外光で露光し現像した。
【0258】この後、酸素ガスを用いた反応性イオンエ
ッチングにより導波路パターン部以外の有機薄膜層を除
去して、図5に示すようなマッハツェンダー型干渉計の
パターンを有したチャネル型導波路を作製した。この導
波路を端面研磨し、波長1.3μmのレーザー光をシン
グルモードファイバを用いて直接結合したところ、2.
0−3.0Vの駆動電圧で光変調できた。しかしなが
ら、入射光の結合効率が極めて悪いため、信号の消光比
は実施例13の場合に比較し約40分の1となった。
【0259】次に前記のマッハツェンダー型干渉計作製
に当たり、化合物61の6.0μmの膜をスピンコート
を4回以上繰り返して作製した。この導波路を端面研磨
し、波長1.3μmのレーザー光をシングルモードファ
イバを用いて直接結合したところ、2.0〜3.0Vの
駆動電圧で光変調できた。しかしながら、導波路層伝送
損失および膜厚変動(35%/cm2)は実施例13の
場合に比べきわめて大きく、信号の消光比は実施例13
の場合に比較し約100分の1となった。
【0260】具体的な実施例14 「化126」〜「化128」に示すような化合物62〜
64を合成した。
【0261】
【化126】
【化127】
【化128】
【0262】合成は具体的な実施例1の場合を参考に下
記のように行った。
【化129】
【0263】化合物62〜64の基本構成は次の通りで
ある。
【化130】
【0264】加熱硬化を80℃10分行ったものを酢酸
メチルセルソルブ溶液からスピンコート法により行っ
た。同溶媒への溶解度、一段階のスピンコートで生成す
る膜厚およびその時の膜厚変動は表23のようになっ
た。最後に120℃3時間加熱硬化した。
【0265】
【表23】
【0266】次に、多成分ガラスであるコーニング70
59ガラスをスパッタ法でつけたシリコン上に、コプレ
ーナ線路型金電極をメッキ法で形成した後、ネガ型レジ
ストであるOMR−83で電極付近の凹部を埋めて平滑
にした。この上にPVAを塗布して下部クラッド層5を
形成した後、化合物62〜64の6.0μmの膜を、ス
ピンコート法で塗布した。
【0267】この高分子薄膜が設置されたシリコン基板
を図1に示した方法で電極間にはさみ高分子部分を分極
処理した。この後、光硬化性樹脂を塗布して紫外光を照
射し上部クラッド層を形成した。この上にシリコン系ポ
ジ型レジストを塗布し、導波路パターンがコプレーナ電
極の中心導体上にくるようにマスクを重ねた後、紫外光
で露光し現像した。
【0268】この後、酸素ガスを用いた反応性イオンエ
ッチングにより、導波路パターン部以外の有機薄膜層を
除去して、図5に示すようなマッハツェンダー型干渉計
のパターンを有したチャネル型導波路を作製した。この
導波路の端面を研磨し、波長1.3μmのレーザー光を
シングルモードファイバを用いて直接結合したところ
2.0〜3.0Vの駆動電圧で光変調できた。また、信
号の消光比は18〜20dBであった。これらの結果と
作製した導波路の伝送損失を表24に記す。
【0269】
【表24】
【0270】具体的な実施例15 表面に石英ガラスを熱酸化法で形成したシリコン基板上
に、CPW型金電極をメッキ法で形成した後、ネガ型レ
ジストであるOMR−83で電極付近の凹部を埋めて平
滑にした。この上にPMMAを塗布して下部クラッド層
を形成した後、「化131」式、「化132」式に示す
化合物65または66を6μm厚に塗布した。
【0271】
【化131】
【化132】
【0272】化合物65、66の基本構成は次の通りで
ある。
【化133】
【0273】この上にPVAを塗布して、上部クラッド
層を形成した後、ポジ型レジストであるマイクロポジッ
トS1400−27を塗布し、さらに、光導波路パター
ンがCPW型電極の中心導体上にくるようにマスクを重
ね、紫外光で露光し、現像した。この後、酸素ガスを用
いた反応性イオンエッチングにより導波路パターン部以
外の有機薄膜層を除去して、図5に示すようなマッハツ
ェンダー型干渉計のパターンを有するチャネル型導波路
を作製した。この導波路に平行平板電極による分極処理
を施し、波長1.3μmのレーザー光をシングルモード
光ファイバで入射した。その結果、2.3Vの駆動電圧
で光変調できた。信号の消光比は19dBであった。ま
た、これらの材料の電気光学定数は150pm/Vであ
った。
【0274】比較例18 表面に石英ガラスを熱酸化法で形成したシリコン基板上
に、CPW型金電極をメッキ法で形成した後、ネガ型レ
ジストであるOMR−83で電極付近の凹部を埋めて平
滑にした。この上にPMMAを塗布して下部クラッド層
を形成した後、具体的な実施例2記載した化合物66の
0.1μmの膜を塗布した。この上にPVAを塗布し
て、上部クラッド層を形成した後、ポジ型レジストであ
るマイクロポジットS1400−27を塗布し、さら
に、光導波路パターンCPW型電極の中心導体上にくる
ようにマスクを重ね、紫外光で露光し、現像した。
【0275】この後、酸素ガスを用いた反応性イオンエ
ッチングにより導波路パターン部以外の有機薄膜層を除
去して、図5に示すようなマッハツェンダー型干渉計の
パターンを有するチャネル型導波路を作製した。この導
波路に平行平板電極による分極処理を施し、波長1.3
μmのレーザー光をシングルモード光ファイバで入射し
た。その結果、2.3Vの駆動電圧で光変調できたもの
の、信号消光比はきわめて悪く、実施例7の1000分
の1になった。
【0276】次に、上記マッハツェンダー型干渉計作製
に当たり、1μm厚の膜をスピンコートを10回以上繰
り返して作製した。この導波路に波長1.3μmのレー
ザー光をシングルモードファイバを用いて直接結合した
ところ、変調信号は観測できなかった。
【0277】具体的な実施例16 表面に石英ガラスを熱酸化法で形成したシリコン基板上
に、CPW型金電極をメッキ法で形成した後、ネガ型レ
ジストであるOMR−83で電極付近の凹部を埋めて平
滑にした。この上にPMMAを塗布して下部クラッド層
を形成した後、合成は実施例7に準じた「化134」式
で示す化合物67をそれぞれ6μm厚に塗布した。
【0278】
【化134】
【0279】この上にPVAを塗布して、上部クラッド
層を形成した後、ポジ型レジストであるマイクロポジッ
トS1400−27を塗布し、さらに、光導波路パター
ンがCPW型電極の中心導体上にくるようにマスクを重
ね、紫外光で露光し、現像した。
【0280】この後、酸素ガスを用いた反応性イオンエ
ッチングにより導波路パターン部以外の有機薄膜層を除
去して、図5に示すようなマッハツェンダー型干渉計の
パターンを有するチャネル型導波路を作製した。この導
波路に平行平板電極による分極処理を施し、波長1.3
μmのレーザー光をシングルモード光ファイバで入射し
た。その結果、2.3Vの駆動電圧で光変調できた。信
号の消光比は19dBであった。また、これらの材料の
電気光学定数は170pm/Vであった。
【0281】比較例19 表面に石英ガラスを熱酸化法で形成したシリコン基板上
に、CPW型金電極をメッキ法で形成した後、ネガ型レ
ジストであるOMR−83で電極付近の凹部を埋めて平
滑にした。この上にPMMAを塗布して下部クラッド層
を形成した後、「化135」式に示す化合物68の0.
1μmの膜をそれぞれ塗布した。
【0282】
【化135】
【0283】化合物67、68の基本構成は次の通りで
ある。
【化136】
【0284】この上にPVAを塗布して、上部クラッド
層を形成した後、ポジ型レジストであるマイクロポジッ
トS1400−27を塗布し、さらに、光導波路パター
ンがCPW型電極の中心導体上にくるようにマスクを重
ね、紫外光で露光し、現像した。この後、酸素ガスを用
いた反応性イオンエッチングにより導波路パターン部以
外の有機薄膜層を除去して、図5に示すようなマッハツ
ェンダー型干渉計のパターンを有するチャネル型導波路
を作製した。この導波路に平行平板電極による分極処理
を施し、波長1.3μmのレーザー光をシングルモード
光ファイバで入射した。その結果、2.3Vの駆動電圧
で光変調できたものの、信号消光比はきわめて悪く、実
施例7の1000分の1になった。
【0285】次に、上記マッハツェンダー型干渉計作製
に当たり、1μm厚の膜をスピンコートを10回以上繰
り返して作製した。この導波路に波長1.3μmのレー
ザー光をシングルモードファイバを用いて直接結合した
ところ、変調信号は観測できなかった。
【0286】具体的な実施例17 表面に石英ガラスを熱酸化法で形成したシリコン基板上
に、CPW型金電極をメッキ法で形成した後、ネガ型レ
ジストであるOMR−83で電極付近の凹部を埋めて平
滑にした。この上にPMMAを塗布して下部クラッド層
を形成した後、「化137」式に記載の化合物69を6
μm厚に塗布し、合成は具体的な実施例1に準じた。
【0287】
【化137】
【0288】この上にPVAを塗布して、上部クラッド
層を形成した後、ポジ型レジストであるマイクロポジッ
トS1400−27を塗布し、さらに、光導波路パター
ンがCPW型電極の中心導体上にくるようにマスクを重
ね、紫外光で露光し、現像した。この後、酸素ガスを用
いた反応性イオンエッチングにより導波路パターン部以
外の有機薄膜層を除去して、図5に示すようなマッハツ
ェンダー型干渉計のパターンを有するチャネル型導波路
を作製した。
【0289】この導波路に平行平板電極による分極処理
を施し、波長1.3μmのレーザー光をシングルモード
光ファイバで入射した。その結果、1.8Vの駆動電圧
で光変調できた。信号の消光比は20dBであった。ま
た、これらの材料の電気光学定数は180pm/Vであ
った。
【0290】比較例20 表面に石英ガラスを熱酸化法で形成したシリコン基板上
に、CPW型金電極をメッキ法で形成した後、ネガ型レ
ジストであるOMR−83で電極付近の凹部を埋めて平
滑にした。この上にPMMAを塗布して下部クラッド層
を形成した後、「化138」式に示す化合物70の0.
1μm厚の膜をそれぞれ塗布した。合成は実施例4に準
じた。
【0291】
【化138】
【0292】化69、70の基本構成は次の通りであ
る。
【化139】
【0293】この上にPVAを塗布して、上部クラッド
層を形成した後に、ポジ型レジストであるマイクロポジ
ットS1400−27を塗布し、さらに、光導波路パタ
ーンCPW型電極の中心導体上にくるようにマスクを重
ね、紫外光で露光し、現像した。この後、酸素ガスを用
いた反応性イオンエッチングにより導波路パターン部以
外の有機薄膜層を除去して、図5に示すようなマッハツ
ェンダー型干渉計のパターンを有するチャネル型導波路
を作製した。この導波路に平行平板電極による分極処理
を施し、波長1.3μmのレーザー光をシングルモード
光ファイバで入射した。
【0294】その結果、2.2Vの駆動電圧で光変調で
きたものの、信号消光比はきわめて悪く、実施例7の1
000分の1になった。次に、上記マッハツェンダー型
干渉計作製に当たり1μm厚の膜をスピンコートを10
回以上繰り返して作製した。この導波路に波長1.3μ
mのレーザー光をシングルモードファイバを用いて直接
結合したところ、変調信号は観測できなかった。
【0295】具体的な実施例18 表面に石英ガラスを熱酸化法で形成したシリコン基板上
に、CPW型金電極をメッキ法で形成した後、ネガ型レ
ジストであるOMR−83で電極付近の凹部を埋めて平
滑にした。この上にPMMAを塗布して下部クラッド層
を形成した後、「化140」に示す化合物71を6μm
厚に塗布した。。合成は実施例4に従った。
【0296】
【化140】
【0297】この上にPVAを塗布して、上部クラッド
層を形成した後、ポジ型レジストであるマイクロポジッ
トS1400−27を塗布し、さらに、光導波路パター
ンがCPW型電極の中心導体上にくるようにマスクを重
ね、紫外光で露光し、現像した。この後、酸素ガスを用
いた反応性イオンエッチングにより導波路パターン部以
外の有機薄膜層を除去して、図5に示すようなマッハツ
ェンダー型干渉計のパターンを有するチャネル型導波路
を作製した。この導波路に平行平板電極による分極処理
を施し、波長1.3μmのレーザー光をシングルモード
光ファイバで入射した。その結果、1.8Vの駆動電圧
で光変調できた。信号の消光比は18dBであった。ま
た、これらの材料の電気光学定数は190pm/Vであ
った。
【0298】比較例21 表面に石英ガラスを熱酸化法で形成したシリコン基板上
に、CPW型金電極をメッキ法で形成した後、ネガ型レ
ジストであるOMR−83で電極付近の凹部を埋めて平
滑にした。この上にPMMAを塗布して下部クラッド層
を形成した後、「式141」に示す化合物72の0.1
μmの膜をそれぞれ塗布した。
【0299】
【化141】
【0300】化71、72の基本構成は次の通りであ
る。
【化142】
【0301】この上にPVAを塗布して、上部クラッド
層を形成した後、ポジ型レジストであるマイクロポジッ
トS1400−27を塗布し、さらに、光導波路パター
ンCPW型電極の中心導体上にくるようにマスクを重
ね、紫外光で露光し現像した。この後、酸素ガスを用い
た反応性イオンエッチングにより導波路パターン部以外
の有機薄膜層を除去して、図5に示すようなマッハツェ
ンダー型干渉計のパターンを有するチャネル型導波路を
作製した。この導波路に平行平板電極による分極処理を
施し、波長1.3μmのレーザー光をシングルモード光
ファイバで入射した。
【0302】その結果1.9Vの駆動電圧で光変調でき
たものの、信号消光比はきわめて悪く、実施例7の10
00分の1になった。次に、前記マッハツェンダー型干
渉計作製に当たり、1μm厚の膜をスピンコートを10
回以上繰り返して作製した。この導波路に波長1.3μ
mのレーザー光をシングルモードファイバを用いて直接
結合したところ、変調信号は観測できなかった。
【0303】具体的な実施例19 表面に石英ガラスを熱酸化法で形成したシリコン基板上
に、CPW型金電極をメッキ法で形成した後、ネガ型レ
ジストであるOMR−83で電極付近の凹部を埋めて平
滑にした。この上にPMMAを塗布して下部クラッド層
を形成した後、「化143」式に示す化合物73を6μ
m厚に塗布した。合成は、実施例4に準じた。
【0304】
【化143】
【0305】この上にPVAを塗布して、上部クラッド
層を形成した後、ポジ型レジストであるマイタロポジッ
トS1400−27を塗布し、さらに、光導波路パター
ンがCPW型電極の中心導体上にくるようにマスクを重
ね、紫外光で露光し、現像した。この後、酸素ガスを用
いた反応性イオンエッチングにより導波路パターン部以
外の有機薄膜層を除去して、図5に示すようなマッハツ
ェンダー型干渉計のパターンを有するチャネル型導波路
を作製した。この導波路に平行平板電極による分極処理
を施し、波長1.3μmのレーザー光をシングルモード
光ファイバで入射した。その結果、1.7Vの駆動電圧
で光変調できた。信号の消光比は20dBであった。ま
た、これらの材料の電気光学定数は170pm/Vであ
った。
【0306】比較例22 表面に石英ガラスを熱酸化法で形成したシリコン基板上
に、CPW型金電極をメッキ法で形成した後、ネガ型レ
ジストであるOMR−83で電極付近の凹部を埋めて平
滑にした。この上にPMMAを塗布して下部クラッド層
を形成した後、「化144式」で示す化合物74を0.
1μmの膜に塗布した。
【0307】
【化144】
【0308】化合物73、74の基本構成は次の通りで
ある。
【化145】
【0309】この上にPVAを塗布して、上部クラッド
層を形成した後、ポジ型レジストであるマイクロポジッ
トS1400−27を塗布し、さらに、光導波路パター
ンCPW型電極の中心導体上にくるようにマスクを重
ね、紫外光で露光し現像した。この後、酸素ガスを用い
た反応性イオンエッチングにより導波路パターン部以外
の有機薄膜層を除去して、図5に示すようなマッハツェ
ンダー型干渉計のパターンを有するチャネル型導波路を
作製した。この導波路に平行平板電極による分極処理を
施し、波長1.3μmのレーザー光をシングルモード光
ファイバで入射した。その結果、2.2Vの駆動電圧で
光変調できたものの、信号消光比はきわめて悪く、実施
例7の1000分の1になった。
【0310】次に、上記マッハツェンダー型干渉計作製
に当たり、1μm厚の膜をスピンコートを10回以上繰
り返して作製した。この導波路に波長1.3μmのレー
ザー光をシングルモードファイバを用いて直接結合した
ところ、変調信号は観測できなかった。
【0311】具体的な実施例20 表面に石英ガラスを熱酸化法で形成したシリコン基板上
に、CPW型金電極をメッキ法で形成した後、ネガ型レ
ジストであるOMR−83で電極付近の凹部を埋めて平
滑にした。この上にPMMAを塗布して下部クラッド層
を形成した後、合成は具体的な実施例4に準じた「化
46」に示す化合物75を、それぞれ6μm厚に塗布し
た。
【0312】
【化146】
【0313】この上にPVAを塗布して、上部クラッド
層を形成した後、ポジ型レジストであるマイクロポジッ
トS1400−27を塗布し、さらに、光導波路パター
ンがCPW型電極の中心導体上にくるようにマスクを重
ね、紫外光で露光し、現像した。この後、酸素ガスを用
いた反応性イオンエッチングにより導波路パターン部以
外の有機薄膜層を除去して、図5に示すようなマッハツ
ェンダー型干渉計のパターンを有するチャネル型導波路
を作製した。この導波路に平行平板電極による分極処理
を施し、波長1.3μmのレーザー光をシングルモード
光ファイバで入射した。その結果、2.2Vの駆動電圧
で光変調できた。信号の消光比は18dBであった。ま
た、これらの材料の電気光学定数は150pm/Vであ
った。
【0314】比較例23 表面に石英ガラスを熱酸化法で形成したシリコン基板上
に、CPW型金電極をメッキ法で形成した後、ネガ型レ
ジストであるOMR−83で電極付近の凹部を埋めて平
滑にした。この上にPMMAを塗布して下部クラッド層
を形成した後、「化147」式に示す化合物76の0.
1μmの膜をそれぞれ塗布した。
【0315】
【化147】
【0316】化合物75、76の基本構成は次の通りで
ある。
【化148】
【0317】この上にPVAを塗布して、上部クラッド
層を形成した後、ポジ型レジストであるマイクロポジッ
トS1400−27を塗布し、さらに、光導波路パター
ンがCPW型電極の中心導体上にくるようにマスクを重
ね、紫外光で露光し、現像した。この後、酸素ガスを用
いた反応性イオンエッチングにより導波路パターン部以
外の有機薄膜層を除去して、図5に示すようなマッハツ
ェンダー型干渉計のパターンを有するチャネル型導波路
を作製した。この導波路に平行平板電極による分極処理
を施し、波長1.3μmのレーザー光をシングルモード
光ファイバで入射した。その結果、2.0Vの駆動電圧
で光変調できたものの、信号消光比はきわめて悪く、実
施例7の1000分の1になった。
【0318】次に、上記マッハツェンダー型干渉計作製
に当たり、1μm厚の膜をスピンコートを10回以上繰
り返して作製した。この導波路に波長1.3μmのレー
ザー光をシングルモードファイバを用いて直接結合した
ところ、変調信号は観測できなかった。
【0319】以上を要約すると第1の発明は、高分子
に、以下の「化149」式の化合物が結合していること
を特徴とする2次または3次の有機光非線形材料であ
る。
【化149】 「化149」式中において、π〜πはπ電子共役系
の環状化合物であり、R11〜Rn4は少なくとも一つ
がアルキル置換基誘導体であって、残りは水素である。
また、X〜X(n−1)およびY〜Y(n−1)
CH,NあるいはN→Oの中から選ばれた一つである。
また、Aは電子吸引基、Dは電子供与基である。nは3
以上の整数である。
【0320】第2の発明は第1の発明において、「化
50」の化合物が更に前記高分子に結合されていること
を特徴とする有機光非線形材料である。
【化150】 ここでR11〜R34は少なくとも一つがアルキル置換
基であり、残りは水素であり、Aはニトロ基(−N
)、ジシアノビニル基(−CH=C(CN))、
トリシアノビニル基(−C(CN)=C(CN))の
中から選ばれた一つである。また、Dはジアルキルアミ
ノ基誘導体である。
【0321】第3の発明は第1の発明において、「化
51」の化合物が更に前記高分子に結合されていること
を特徴とする有機光非線形材料である。
【化151】 ここでR11〜R44は少なくとも一つがアルキル置換
基であり、残りは水素であり、Aはニトロ基(−N
)、ジシアノビニル基(−CH=C(CN))、
トリシアノビニル基(−C(CN)=C(CN))の
中から選ばれた一つである。また、Dはジアルキルアミ
ノ基誘導体である。
【0322】第4の発明は第1の発明において、「化
52」の化合物が更に前記高分子に結合されていること
を特徴とする有機光非線形材料である。
【化152】 ここでR11〜R34は少なくとも一つがアルキル置換
基であり、残りは水素であり、Aはニトロ基(−N
)、ジシアノビニル基(−CH=C(CN))、
トリシアノビニル基(−C(CN)=C(CN))の
中から選ばれた一つである。また、Dはジアルキルアミ
ノ基誘導体である。
【0323】第5の発明は第1の発明において、「化
53」の化合物が更に前記高分子に結合されていること
を特徴とする有機光非線形材料である。
【化153】 ここでR11〜R44は少なくとも一つがアルキル置換
基であり、残りは水素であり、Aはニトロ基(−N
)、ジシアノビニル基(−CH=C(CN))、
トリシアノビニル基(−C(CN)=C(CN))の
中から選ばれた一つである。また、Dはジアルキルアミ
ノ基誘導体である。
【0324】第6の発明は高分子に、以下の「化15
」式の化合物が結合している、2次または3次の有機
光非線形材料からなるコアと、このコアの周囲に配置さ
れるクラッドとを有する光非線形素子である。
【化154】 「化154」式中において、π〜πはπ電子共役系
の環状化合物であり、R11〜Rn4は少なくとも一つ
がアルキル置換基誘導体であって、残りは水素である。
また、X〜X(n−1)およびY〜Y(n−1)
CH,NあるいはN→Oの中から選ばれた一つである。
また、Aは電子吸引基、Dは電子供与基である。nは3
以上の整数である。
【0325】第7の発明は第1の発明において、高分子
はポリシロキサン、ポリエステル、ポリカーボネート、
ポリメタクリレート、ポリアクリレート、ポリスチレ
ン、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテル、これらの
誘導体、これらの共重合体の中から選ばれた一つである
ものである。
【0326】第8の発明は、第6の発明において、「化
155」の化合物が更に前記高分子に結合されているこ
とを特徴とする有機光非線形材料である。
【化155】 ここでR11〜R34は少なくとも一つがアルキル置換
基であり、残りは水素であり、Aはニトロ基(−N
)、ジシアノビニル基(−CH=C(CN))、
トリシアノビニル基(−C(CN)=C(CN))の
中から選ばれた一つである。また、Dはジアルキルアミ
ノ基誘導体である。
【0327】第9の発明は第6の発明において、「化
56」の化合物が更に前記高分子に結合されていること
を特徴とする有機光非線形材料である。
【化156】 ここでR11〜R44は少なくとも一つがアルキル置換
基であり、残りは水素であり、Aはニトロ基(−N
)、ジシアノビニル基(−CH=C(CN))、
トリシアノビニル基(−C(CN)=C(CN))の
中から選ばれた一つである。また、Dはジアルキルアミ
ノ基誘導体である。
【0328】第10の発明は第6の発明において、「化
157」の化合物が更に前記高分子に結合されているこ
とを特徴とする有機光非線形材料である。
【化157】 ここでR11〜R34は少なくとも一つがアルキル置換
基であり、残りは水素であり、Aはニトロ基(−N
)、ジシアノビニル基(−CH=C(CN))、
トリシアノビニル基(−C(CN)=C(CN))の
中から選ばれた一つである。また、Dはジアルキルアミ
ノ基誘導体である。
【0329】第11の発明は第6の発明において、「化
」の化合物が更に前記高分子に結合されていることを
特徴とする有機光非線形材料である。
【化158】 ここでR11〜R44は少なくとも一つがアルキル置換
基であり、残りは水素であり、Aはニトロ基(−N
)、ジシアノビニル基(−CH=C(CN))、
トリシアノビニル基(−C(CN)=C(CN))の
中から選ばれた一つである。また、Dはジアルキルアミ
ノ基誘導体である。
【0330】第12の発明は第6の発明において、高分
子はポリシロキサン、ポリエステル、ポリカーボネー
ト、ポリメタクリレート、ポリアクリレート、ポリスチ
レン、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテル、これら
の誘導体、これらの共重合体の中から選ばれた一つであ
るものである。
【0331】第13の発明は前記クラッドは、前記非線
形材料より屈折率の小さい材料であるものである。
【0332】第14の発明は、第13の発明において、
前記クラッドの材料が空気であるものである。
【0333】第15の発明は、第13の発明において、
前記クラッドの材料が真空であるものである。
【0334】第16の発明は、前記クラッドの材料は、
ポリシロキサン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポ
リメタクリレート、ポリアクリレート、ポリスチレン、
ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテル、これらの誘導
体、これらの共重合体の中から選ばれた一つであるもの
である。
【0335】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
従来存在した光非線形性を有する高分子膜に比べ寸法精
度に優れ、光学的に均一な、大きな2次または3次光非
線形定数を有する任意厚さの高分子膜を得ることができ
る。また、任意の形式の、寸法精度に優れ従って伝送特
性に優れた、また、伝送損失の小さい2次または3次光
導波路型光非線形素子を作製することができる。従っ
て、光伝送、光情報処理等の光エレクトロニクス分野を
はじめとする分野で用いられる、光導波路型非線形素子
に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】試料を電極で挟み、電圧を加えた状態を示す図
【図2】光導波路型素子の構成を示す図
【図3】コロナ放電装置を示す図
【図4】パターン形成順序を示す図
【図5】マッハツエンダー型干渉計のパターンを有した
チャネル型導波路を示す斜視図
【図6】光カップラーのパターンを有するチャネル型導
波路を示す斜視図
【符号の説明】
1 シリコン基板 2 ガラス層 3 コプレーナ線路型電極 4 レジスト層 5 下部クラッド層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/35 504 JICSTファイル(JOIS)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子に、以下の「化」式の化合物が
    結合していることを特徴とする2次または3次の有機光
    非線形材料。 【化1】 「化」式中において、π〜πはπ電子共役系の環
    状化合物であり、R11〜Rn4は少なくとも一つがア
    ルキル置換基誘導体であって、残りは水素である。ま
    た、X〜X(n−1)およびY〜Y(n−1)はC
    H,NあるいはN→Oの中から選ばれた一つである。ま
    た、Aは電子吸引基、Dは電子供与基である。nは3以
    上の整数である。
  2. 【請求項2】 請求項1において、「化」式の化合物
    が更に前記高分子に結合されていることを特徴とする有
    機光非線形材料。 【化2】 ここでR11〜R34は少なくとも一つがアルキル置換
    基であり、残りは水素であり、Aはニトロ基(−N
    )、ジシアノビニル基(−CH=C(CN))、
    トリシアノビニル基(−C(CN)=C(CN))の
    中から選ばれた一つである。また、Dはジアルキルアミ
    ノ基誘導体である。
  3. 【請求項3】 請求項1において、「化」式の化合物
    が更に前記高分子に結合されていることを特徴とする有
    機光非線形材料。 【化3】 ここでR11〜R44は少なくとも一つがアルキル置換
    基であり、残りは水素であり、Aはニトロ基(−N
    )、ジシアノビニル基(−CH=C(CN))、
    トリシアノビニル基(−C(CN)=C(CN))の
    中から選ばれた一つである。また、Dはジアルキルアミ
    ノ基誘導体である。
  4. 【請求項4】 請求項1において、「化」式の化合物
    が更に前記高分子に結合されていることを特徴とする有
    機光非線形材料。 【化4】 ここでR11〜R34は少なくとも一つがアルキル置換
    基であり、残りは水素であり、Aはニトロ基(−N
    )、ジシアノビニル基(−CH=C(CN))、
    トリシアノビニル基(−C(CN)=C(CN))の
    中から選ばれた一つである。また、Dはジアルキルアミ
    ノ基誘導体である。
  5. 【請求項5】 請求項1において、「化」式の化合物
    が更に前記高分子に結合されていることを特徴とする有
    機光非線形材料。 【化5】 ここでR11〜R44は少なくとも一つがアルキル置換
    基であり、残りは水素であり、Aはニトロ基(−N
    )、ジシアノビニル基(−CH=C(CN))、
    トリシアノビニル基(−C(CN)=C(CN))の
    中から選ばれた一つである。また、Dはジアルキルアミ
    ノ基誘導体である。
  6. 【請求項6】 高分子に、以下の「化」式の化合物が
    結合している2次または3次の有機光非線形材料からな
    るコアと、このコアの周囲に配置されるクラッドとを有
    する光非線形素子。 【化6】 「化」式中において、π〜πはπ電子共役系の環
    状化合物であり、R11〜Rn4は少なくとも一つがア
    ルキル置換基誘導体であって、残りは水素である。ま
    た、X〜X(n−1)およびY〜Y(n−1)はC
    H,NあるいはN→Oの中から選ばれた一つである。ま
    た、Aは電子吸引基、Dは電子供与基である。nは3以
    上の整数である。
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