JP2802837B2 - 沈埋トンネル設置工法 - Google Patents

沈埋トンネル設置工法

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JP2802837B2 JP3033561A JP3356191A JP2802837B2 JP 2802837 B2 JP2802837 B2 JP 2802837B2 JP 3033561 A JP3033561 A JP 3033561A JP 3356191 A JP3356191 A JP 3356191A JP 2802837 B2 JP2802837 B2 JP 2802837B2
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康造 苗村
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不動建設株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に水底トンネルの1
つである沈埋トンネル設置工法の改良に関する。
【0002】
【従来技術】この種の沈埋トンネル設置工法は、図5に
示す如くドライドックなどで適宜な長さに製作された1
個または複数個のトンネル構造体(以下、沈埋函1とい
う)を、その両端を仮の隔壁で閉塞して浮かばせ、敷設
現場に曳航し、予め形成された水底のトレンチ2に沈設
し、水中で沈埋函1相互を水密に接合すると共に埋戻し
て水底トンネルを建造するもので、トンネル用途として
道路や鉄道に限らず下水道などにも採用されている。こ
の設置工法の主な利点としては、沈埋函1がプレハブ方
式で製作されるので品質的に優れ、また沈埋函1の製作
とトレンチ形成作業等とを並行して行えるので工期短縮
が図られ、しかも沈埋函1に浮力が働いているのでかな
りの軟弱地盤にも適用でき、かつシールドトンネルに比
較して土被り厚を薄くでき、そのためトンネル全長が短
くトンネル様形として最良のトンネルが構築できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】以上の沈埋トンネル設
置工法にあっては、先ず水底の沈埋函計画線に沿って掘
削あるいは浚渫作業によりトレンチ2を形成するが、こ
の土工作業はバケット浚渫船などの作業船を用いて行わ
れる。トレンチ2は土質,函体の大きさや深さ等によっ
て、同図のような所定の法面勾配3を持って形成され
る。このような法面勾配3によって掘削残土(浚渫土)
は多く発生し、バージ等による運搬処理コストが高くな
ったり、沈埋函1を設置した後における埋戻し作業も工
数的に大きなものとなっている。また、作業船によって
掘削あるいは浚渫する方法では、航路障害をおこし易
く、船舶の航行確保から工期が長引くことも考えられ、
しかも形成されるトレンチおよび沈埋函設置精度にも限
界がある。
【0004】本発明は、以上のような問題を解消して、
掘削残土を極力少なくでき、航路障害を最小にすると共
に、建造される沈埋トンネル自体の信頼性をより向上で
きる沈埋トンネル設置工法を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の沈埋トンネル設置工法は、沈埋函計画線の
両側に1対の山留め材を略平行、かつ水底所定高さ突出
する状態に打設した後、前記各山留め材の突出上部にレ
ールを設置し、前記レールに沿って掘削あるいは浚渫用
機器を走行しながら山留め材間にトレンチを形成して、
前記トレンチに別途製作された沈埋函を沈設すると共
に、埋戻して建造することを要旨としている。
【0006】
【実施例】図1は本発明をモデル実施して建造した沈埋
トンネル構造体10の模式断面を示している。この沈埋
トンネル構造体10は、別途製作された複数個の沈埋函
11が設置水底に形成されたトレンチ12に沈設され、
沈埋函11相互が水密に接合されると共に埋戻して建造
されたものであり、各沈埋函11の両側隣接部に打設さ
れたトレンチ形成および函沈設用の山留め壁13を備え
ている。ここで、沈埋函11は従来と同様に現場付近に
設けられたドライドックにて所定個数製作したが、特別
なドックを設けずに鋼殻函体を水上に浮かべ、これを外
型枠としてコンクリートを打設するなどして所定の沈埋
函に完成してもよい。本発明設置工法では、沈埋函11
が沈設されるまでの具体的な設置方法に工夫をこらした
ものであり、以下、図2から図4を参照しながらその要
部を説明する。
【0007】図2(イ)と(ロ)は、沈埋函計画線の両
側に山留め材としての山留め壁13を打設した状態を模
式的に示す断面図と平面図である。山留め壁13を打設
するに際しては、先ず水底地盤に2から4メートル程度
の仮溝14が設けられる。この仮溝14は、沈埋函計画
線幅よりも多少幅広に設定され、所定の航路水深を確保
し、また後述するレール上を掘削あるいは浚渫用機器が
スムーズに走行するためのものであり、例えばバケット
浚渫船などを用いて形成される。また、同図(ロ)の如
く沈埋函計画線の各陸岸に近いところには換気などを目
的とする立坑15,16が建造されており、両立坑1
5,16の間に各山留め壁13が所定幅L1を保って延
設されている。前記山留め壁13としては、鋼矢板を継
手部をかみ合わせながら連続して地中支持地盤に打ち込
む鋼矢板工法を採用したが、例えば形鋼管などの継手を
取り付けた鋼管杭による鋼管矢板工法などで設けること
ができる。鋼矢板は所定の深さまで打ち込まれ、その上
端部が仮溝14から所定高さ突出している。なお、山留
め壁13には、必要に応じて地質改良を行ったり、二重
構造としたり、腹起しや切梁を付設したり、アースアン
カーを使用するなどしてトレンチ掘削に対して安定する
ように補強支持する。
【0008】そして、1対の山留め壁13には、同図に
示す如くその突出上部にレール17が設置される。レー
ル17は、掘削あるいは浚渫用機器を走行するもので、
各山留め壁13を構成している鋼矢板の突出上部に固定
されて略水平に延びている。
【0009】以上の工程を終了した後、図3(イ),
(ロ)に示す如く各レール17に掘削あるいは浚渫用機
器18を摺動自在に保持し、機器18をレール17に沿
って走行しながら山留め壁13間を浚渫して、所望深度
のトレンチ12を沈埋函計画全線に形成する。この場
合、レール17間には保持部材19が摺動自在に架設さ
れ、保持部材19をワイヤなどにより索引したり、ある
いは自走方式を採用する場合は遠隔操作により、機器1
8が保持部材19を介しレール17に沿って一方の立坑
15から他方の立坑16まで自在に移動されるようにな
っている。ここで、機器18は、同図(イ)の如くポン
プ浚渫船のラダーを改良したものが用いられ、伸縮調整
可能なアーム20の下端部に設けられたカッターヘッド
21を有している。カッターヘッド21はアーム20を
介在して左右に振られて水底地盤を浚渫したり切り崩
す。生じた土砂などは同図(ロ)の如く水と共にポンプ
で吸い上げられ、例えば排砂パイプライン22を通じて
航路障害とならないところに浮かべられたバージ23等
へ集積される。なお、実施工では対抗する山留め壁13
の間に切梁24を必要に応じ設けて補強した。機器18
としては前記カッターヘッド方式以外にも、グラブ浚渫
船のグラブ方式などを改良して構成することができ、ま
た生じた土砂等を排土する方法もこれに限られず、それ
ぞれの方式に合った手段で搬送される。沈埋函計画全線
に形成されたトレンチ12には、例えば基礎砕石を敷設
したり、支持ブロックを設けるなどの基礎施工が必要に
応じて行われる。当工法はカッターヘッド21により正
確に精度よく浚渫できるため、場合によっては沈埋函1
1の沈設作業を行った後に基礎砕石なしに基礎注入など
の処理が施されることもある。
【0010】図4(イ)と(ロ)はトレンチ12に沈埋
函11を設置するときの要部を模式的に示す断面図と平
面図である。沈埋函11は、各レール17間に架設され
た2本の保持部材19に2組の吊り装置25がそれぞれ
左右に移動調整可能に設けられ、各吊り装置25を操作
しながら沈設される。ここで、各吊り装置25は、遠隔
操作により引出しあるいは巻取り調整される鎖等の吊り
部材26を有し、吊り部材26の下端部を沈埋函11の
上外壁に設けられたブラケット11aに取り付けて、沈
埋函11を所定の位置および水平度に調整しながら沈設
できるようになっている。換言すると、沈埋函11は従
来と同様にドライドックなどから曳航されて、トレンチ
12に沿って順時に沈設されると共に各沈埋函11相互
が水密に接合一体化される。この場合、本発明設置工法
では、沈埋函11を航路の邪魔にならない例えば同図
(ロ)に示す左側の立坑15付近に位置するレール17
真上まで曳航すると共に、各保持部材19をレール17
に沿って沈埋函11の真下まで移動する。同図(イ)の
如く吊り装置54を操作して、沈埋函11の各ブラケッ
ト11aに吊り部材26の下端部を固定する。沈埋函1
1は吊り部材26により吊り下げらた状態で、保持部材
19をワイヤなどにより索引したり、あるいは自走方式
を採用する場合は遠隔操作により、レール17に沿って
トレンチ12の長手方向に立坑16の設置部へ移動され
た後、吊り装置25を遠隔操作して吊り部材26を引き
下ろすことにより航路障害をおこすことなく、かつ気象
(風、波、潮位)に影響されずに沈設される。
【0011】以上の沈設作業では、沈埋函11は、吊り
装置25を移動調整することにより左右に位置出しさ
れ、保持部材19自体をレール17に沿って移動するこ
とによりトレンチ12の順序設置部へ搬送され、吊り部
材26の引出しや巻取り操作により上下および傾きを容
易に調整することができる。したがって、この作業を繰
り返すことによって沈埋函11相互は精度よく、気象や
海象に影響されず移動されると共に位置出しされ、合理
的に沈設されるのである。また、トレンチ12の形成作
業が山留め壁13の突出上部に設けられたレール17に
沿って掘削あるいは浚渫用機器18を走行しつつ行うこ
とに加え、沈埋函11の搬送および沈設作業がレール1
7および吊り装置25などを利用して行うようにしたの
で、設置施工中の航路障害が完全になくなる。そして、
沈設された各沈埋函11は、その上部および山留め壁1
3との隙間に砕石などを詰め込まれて埋戻しが行われる
ことにより、図1の如く両側に山留め壁13が位置する
沈埋トンネル構造体10となる。この状態では、沈埋ト
ンネル構造体10はその両側が残置された山留め壁13
により拘束されて耐震保護壁を備え、より安全な構造体
となるのである。なお、山留め壁13は、通常の場合に
そのまま残置されるが、埋戻し完了後に引抜いて撤去す
ることも可能である。その場合には腹起しや切梁などを
事前に解体するなどして、沈埋函11に影響を及ぼさな
い対策をこうずる。
【0012】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の沈埋トン
ネル設置工法にあっては、山留め材間を掘削あるいは浚
渫することによりトレンチを形成するので掘削残土(浚
渫土)を大きく減少できると共に、山留め材の突出上部
に設けられたレールが水底付近に位置し、このレールに
沿って掘削あるいは浚渫用の機器を走行してトレンチを
形成するので航路障害の虞を解消でき、かつ水中のヘド
ロ等が山留め材の突出部によってトレンチ内に流入し難
くなり、加えて施工時の天候・波浪等の影響も回避でき
る。また、水底地盤中に打設された山留め材およびレー
ルを利用しているので、従来の不安定な作業船施工に対
してトレンチを精度よく形成でき、形成されたトレンチ
の深度測定も正確に行え、沈埋函を設計通りに埋設でき
る。しかも、前記山留め材は例えば沈埋トンネル設置完
了後にも残置することにより、建造された沈埋トンネル
をその両側から拘束することとなって沈埋トンネル構造
体の耐震保護壁として機能し、沈埋トンネルの信頼性向
上に寄与する。さらに山留め材は別の沈埋トンネルを隣
接して建造する場合に応力遮断壁しても機能するのであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によって建造した沈埋トンネル構造体を
示す模式断面図である。
【図2】本発明による山留め壁の設置状態を示す模式図
である。
【図3】本発明による掘削あるいは浚渫作業を示す模式
図である。
【図4】本発明による沈埋函の沈設作業例を示す模式図
である。
【図5】従来の沈埋トンネルを示す模式断面図である。
【符号の説明】
11は沈埋函 12はトレンチ 13は山留め壁(山留め材) 18は浚渫用機器

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 沈埋函計画線の両側に1対の山留め材を
    略平行、かつ水底所定高さ突出する状態に打設した後、
    前記各山留め材の突出上部にレールを設置し、前記レー
    ルに沿って掘削あるいは浚渫用機器を走行しながら山留
    め材間にトレンチを形成して、前記トレンチに別途製作
    された沈埋函を沈設すると共に、埋戻して建造すること
    を特徴とする沈埋トンネル設置工法。
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