JP2798280B2 - 温度傾斜付加焼結方法及びその装置 - Google Patents
温度傾斜付加焼結方法及びその装置Info
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- JP2798280B2 JP2798280B2 JP1284269A JP28426989A JP2798280B2 JP 2798280 B2 JP2798280 B2 JP 2798280B2 JP 1284269 A JP1284269 A JP 1284269A JP 28426989 A JP28426989 A JP 28426989A JP 2798280 B2 JP2798280 B2 JP 2798280B2
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/25—Process efficiency
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、セラミックスと金属のような異種素材間
に連続的に組成を変化させた中間層を配置したものなど
の傾斜機能材料を焼結する焼結方法及びその装置に関
し、粉末成形体の表裏の温度勾配を与えることができる
ようにしたものである。
に連続的に組成を変化させた中間層を配置したものなど
の傾斜機能材料を焼結する焼結方法及びその装置に関
し、粉末成形体の表裏の温度勾配を与えることができる
ようにしたものである。
[従来の技術] 新規な材料の開発研究の進展にともない従来の単純な
張り合わせ材料と異なり、表と裏の性質が全く異なり、
しかも表から裏にいくにしたがって徐々に原子・分子レ
ベルでの性質が連続的に変化する傾斜機能材料が開発さ
れれつつある。
張り合わせ材料と異なり、表と裏の性質が全く異なり、
しかも表から裏にいくにしたがって徐々に原子・分子レ
ベルでの性質が連続的に変化する傾斜機能材料が開発さ
れれつつある。
この傾斜機能材料としては、例えば、宇宙往還機ある
いは核融合炉などで使用する熱応力緩和機能を備えた超
高温材料があり、セラミックスと金属の異種材料間に連
続的に組成を変化させた中間層(傾斜組成制御層)を配
置し、熱膨張をはじめとする物性値や組織を連続的に変
化させ、セラミックスによって耐熱性を与えると同時
に、金属によって熱伝導性及び機械的強度を与えるよう
にしたものがある。さらに、傾斜機能材料は、熱応力緩
和機能だけでなく、組成変化とともにヤング率、熱膨張
率、熱伝導率、電気伝導率などの特性値の変化を制御す
ることにより、求められる環境に適合した機能性を持た
せることができる。また、傾斜機能材料としては、均一
材において組織に傾斜機能を持たせるようにすることも
できる。
いは核融合炉などで使用する熱応力緩和機能を備えた超
高温材料があり、セラミックスと金属の異種材料間に連
続的に組成を変化させた中間層(傾斜組成制御層)を配
置し、熱膨張をはじめとする物性値や組織を連続的に変
化させ、セラミックスによって耐熱性を与えると同時
に、金属によって熱伝導性及び機械的強度を与えるよう
にしたものがある。さらに、傾斜機能材料は、熱応力緩
和機能だけでなく、組成変化とともにヤング率、熱膨張
率、熱伝導率、電気伝導率などの特性値の変化を制御す
ることにより、求められる環境に適合した機能性を持た
せることができる。また、傾斜機能材料としては、均一
材において組織に傾斜機能を持たせるようにすることも
できる。
このような傾斜機能材料の作製法の一つとして粉末冶
金法があり、所定の組成の粉末成形体を焼結することが
考えられている。
金法があり、所定の組成の粉末成形体を焼結することが
考えられている。
[発明が解決しようとする課題] ところが、傾斜機能材料を焼結する場合、焼結炉等で
一定の焼結温度で加熱焼結しようとしても、例えばセラ
ミックスと金属とでは焼結温度が異なるため焼結でき
ず、セランミックスの焼結温度に保持した場合には、金
属が溶融するなどの問題があり、金属の焼結温度に保持
する場合には、セラミックスの焼結が不十分になってし
まうという問題がある。
一定の焼結温度で加熱焼結しようとしても、例えばセラ
ミックスと金属とでは焼結温度が異なるため焼結でき
ず、セランミックスの焼結温度に保持した場合には、金
属が溶融するなどの問題があり、金属の焼結温度に保持
する場合には、セラミックスの焼結が不十分になってし
まうという問題がある。
この発明はかかる従来技術の課題に鑑みてなされたも
ので、傾斜機能材料の組成などその焼結温度に応じて温
度勾配いを与えながら焼結することができる温度傾斜付
加焼結方法及びその装置を提供しようとするものであ
る。
ので、傾斜機能材料の組成などその焼結温度に応じて温
度勾配いを与えながら焼結することができる温度傾斜付
加焼結方法及びその装置を提供しようとするものであ
る。
[課題を解決するための手段] 上記課題を解決するため、この発明の温度傾斜付加焼
結方法は、粉末成形体を焼結するに際し、粉末成形体を
焼結開始温度付近まで加熱した上、粉末成形体表面にレ
ーザー光を照射して加熱すると同時に、裏面を冷却して
表裏間で制御した温度勾配で焼結するようにしたことを
特徴とするものである。
結方法は、粉末成形体を焼結するに際し、粉末成形体を
焼結開始温度付近まで加熱した上、粉末成形体表面にレ
ーザー光を照射して加熱すると同時に、裏面を冷却して
表裏間で制御した温度勾配で焼結するようにしたことを
特徴とするものである。
また、この発明の温度傾斜付加焼結装置は、粉末成形
体を焼結開始温度付近まで加熱する焼結炉と、この焼結
炉内部を所定の雰囲気に設定する雰囲気設定装置と、前
記焼結炉内の粉末成形体の表面にレーザー光を照射して
加熱するレーザー加熱装置と、前記焼結炉内の粉末成形
体の裏面から冷却して粉末成形体の表裏間に制御した温
度勾配で焼結する冷却装置とでなることを特徴とするも
のである。
体を焼結開始温度付近まで加熱する焼結炉と、この焼結
炉内部を所定の雰囲気に設定する雰囲気設定装置と、前
記焼結炉内の粉末成形体の表面にレーザー光を照射して
加熱するレーザー加熱装置と、前記焼結炉内の粉末成形
体の裏面から冷却して粉末成形体の表裏間に制御した温
度勾配で焼結する冷却装置とでなることを特徴とするも
のである。
[作 用] この温度傾斜付加焼結方法によれば、粉末成形体を焼
結開始温度付近まで加熱した上で、表面にレーザーを照
射して表面のみを加熱するようにし、これと同時に裏面
を積極的に冷却するようにしており、粉末成形体に表裏
間で温度勾配を与えることができる。
結開始温度付近まで加熱した上で、表面にレーザーを照
射して表面のみを加熱するようにし、これと同時に裏面
を積極的に冷却するようにしており、粉末成形体に表裏
間で温度勾配を与えることができる。
したがって、セラミックスと金属などの異種材料の傾
斜機能材料や均一材料で組織に傾斜機能を与える傾斜機
能材料などであっても容易に焼結することができる。
斜機能材料や均一材料で組織に傾斜機能を与える傾斜機
能材料などであっても容易に焼結することができる。
また、この温度傾斜付加焼結装置によれば、焼結炉に
よって粉末成形体を焼結開始温度付近まで加熱できると
ともに、雰囲気設定装置で真空や不活性ガスなどの所定
の雰囲気に焼結炉内をすることができ、この状態でさら
に、レーザー加熱装置によって表面にレーザーを照射し
て表面のみを加熱するとともに、冷却装置で裏面を積極
的に冷却することができ、粉末成形体に表裏間で温度勾
配を与えることができる。
よって粉末成形体を焼結開始温度付近まで加熱できると
ともに、雰囲気設定装置で真空や不活性ガスなどの所定
の雰囲気に焼結炉内をすることができ、この状態でさら
に、レーザー加熱装置によって表面にレーザーを照射し
て表面のみを加熱するとともに、冷却装置で裏面を積極
的に冷却することができ、粉末成形体に表裏間で温度勾
配を与えることができる。
したがって、セラミックスと金属などの異種材料の傾
斜機能材料や均一材料で組織に傾斜機能を与える傾斜機
能材料などであっても容易に焼結することができる。
斜機能材料や均一材料で組織に傾斜機能を与える傾斜機
能材料などであっても容易に焼結することができる。
[実施例] 以下、この発明の一実施例を図面に基づき詳細に説明
する。
する。
第1図はこの発明の温度傾斜付加焼結装置の一実施例
にかかる概略構成図である。
にかかる概略構成図である。
この温度傾斜付加焼結装置10では、粉末成形体Wを均
一に加熱するための電気加熱装置11及びチャンバー12が
装備された焼結炉13を備えており、チャンバー12内を気
密状態にできるようになっている。そして、電気加熱装
置11には、温度調整器14及びコントローラ15が接続さ
れ、温度センサ16からの検出信号に基づき炉内加熱温度
を制御できるようになっている。
一に加熱するための電気加熱装置11及びチャンバー12が
装備された焼結炉13を備えており、チャンバー12内を気
密状態にできるようになっている。そして、電気加熱装
置11には、温度調整器14及びコントローラ15が接続さ
れ、温度センサ16からの検出信号に基づき炉内加熱温度
を制御できるようになっている。
この焼結炉13には、炉内を所定の雰囲気にするため雰
囲気設定装置17として真空吸引装置18が接続され、内部
を真空状態にできるとともに、ガス導入口19が設けられ
て図示しない不活性ガス供給装置によってアルゴンなど
の不活性ガスを供給して炉内13を不活性ガス雰囲気にす
ることもできるようになっている。さらに、粉末成形体
Wなどから発生するガス等を排出するため焼結炉13にガ
ス採取口20が設けられている。
囲気設定装置17として真空吸引装置18が接続され、内部
を真空状態にできるとともに、ガス導入口19が設けられ
て図示しない不活性ガス供給装置によってアルゴンなど
の不活性ガスを供給して炉内13を不活性ガス雰囲気にす
ることもできるようになっている。さらに、粉末成形体
Wなどから発生するガス等を排出するため焼結炉13にガ
ス採取口20が設けられている。
このような所定の雰囲気で均一加熱することができる
焼結炉13には、粉末成形体Wの表面の対応した頂部にレ
ーザー照射窓21が設けられている。
焼結炉13には、粉末成形体Wの表面の対応した頂部にレ
ーザー照射窓21が設けられている。
この焼結炉13のレーザー照射窓21の上方の焼結炉13外
部にレーザー加熱装置22を構成するミラー駆動機構23が
設けられ、さらに焼結炉13の側方にレーザー光源24が設
けられ、ミラー駆動機構23とレーザー光源24との間にビ
ーム径調整用光学系30が設けられており、レーザー光源
24からのレーザー光をビーム径調整用光源系30とミラー
駆動機構23を介してレーザー照射窓21から粉末成形体W
の表面に照射して粉末成形体Wの表面を加熱できるよう
になっている。
部にレーザー加熱装置22を構成するミラー駆動機構23が
設けられ、さらに焼結炉13の側方にレーザー光源24が設
けられ、ミラー駆動機構23とレーザー光源24との間にビ
ーム径調整用光学系30が設けられており、レーザー光源
24からのレーザー光をビーム径調整用光源系30とミラー
駆動機構23を介してレーザー照射窓21から粉末成形体W
の表面に照射して粉末成形体Wの表面を加熱できるよう
になっている。
さらに、この焼結炉13には、放射温度計29が設けら
れ、粉末成形体Wの表面温度を外部から計測できるよう
にしてあり、この放射温度計29からの検出温度はコント
ローラ15に入力される。そして、レーザー光源24とコン
トローラ15とが接続され、加熱量を制御できるようにな
っており、放射温度計29からの検出信号に基づき、粉末
成形体Wの表面温度を制御するようになっている。
れ、粉末成形体Wの表面温度を外部から計測できるよう
にしてあり、この放射温度計29からの検出温度はコント
ローラ15に入力される。そして、レーザー光源24とコン
トローラ15とが接続され、加熱量を制御できるようにな
っており、放射温度計29からの検出信号に基づき、粉末
成形体Wの表面温度を制御するようになっている。
また、焼結炉13内の粉末成形体Wの表面に接するよう
に冷却装置25が設けられ、焼結炉13外部からサーボバル
ブ26を介して冷却ガスや冷却液体などの冷却媒体を供給
するようになっている。そして、このサーボバルブ26に
は、温度調整器27が接続され、温度センサ28からの検出
信号に基づき冷却温度を制御するようになっている。
に冷却装置25が設けられ、焼結炉13外部からサーボバル
ブ26を介して冷却ガスや冷却液体などの冷却媒体を供給
するようになっている。そして、このサーボバルブ26に
は、温度調整器27が接続され、温度センサ28からの検出
信号に基づき冷却温度を制御するようになっている。
次に、このように構成された温度傾斜付加焼結装置10
の動作とともに、温度傾斜付加焼結方法について説明す
る。
の動作とともに、温度傾斜付加焼結方法について説明す
る。
まず、このような温度傾斜付加焼結装置10で焼結され
る粉末成形体Wとしては、例えば表面がセラミックス10
0%で裏面が金属100%とされ、中間層が連続的に組成が
変化するようなっている複合素材の傾斜機能材料や粉末
成形体W自体は均一の素材で成形され、焼結の際の温度
勾配によって組織に連続した変化を与えるようにして傾
斜化させるものなどが焼結対象となる。
る粉末成形体Wとしては、例えば表面がセラミックス10
0%で裏面が金属100%とされ、中間層が連続的に組成が
変化するようなっている複合素材の傾斜機能材料や粉末
成形体W自体は均一の素材で成形され、焼結の際の温度
勾配によって組織に連続した変化を与えるようにして傾
斜化させるものなどが焼結対象となる。
このような粉末成形体Wは焼結炉13内の冷却装置25上
に設置される。
に設置される。
そして、焼結に当たっては、電気加熱装置11によって
粉末成形体Wの焼結開始温度付近まで焼結炉13内が均一
に加熱される。
粉末成形体Wの焼結開始温度付近まで焼結炉13内が均一
に加熱される。
この後、焼結炉13のレーザー照射窓21からレーザー加
熱装置22のレーザーが照射され、粉末成形体Wの表面が
加熱されると同時に、粉末成形体Wの裏面が冷却装置25
から供給される冷却ガスによって冷却される。
熱装置22のレーザーが照射され、粉末成形体Wの表面が
加熱されると同時に、粉末成形体Wの裏面が冷却装置25
から供給される冷却ガスによって冷却される。
このレーザー加熱装置22加熱に当たっては、粉末成形
体Wの表面積が大きい場合には、レーザーのビームサイ
ズによっては、全体を均一に加熱できない場合もあり、
このような場合には、ミラー駆動機構23を用いてスキャ
ニングしたり、ビーム径調整用光学系30を用いてデフォ
ーカスなどによって広い面積の加熱を行うようにする。
体Wの表面積が大きい場合には、レーザーのビームサイ
ズによっては、全体を均一に加熱できない場合もあり、
このような場合には、ミラー駆動機構23を用いてスキャ
ニングしたり、ビーム径調整用光学系30を用いてデフォ
ーカスなどによって広い面積の加熱を行うようにする。
この結果、粉末成形体Wは表面がレーザー加熱によっ
て高い温度になり、裏面は冷却によって低い温度となっ
て表裏間に温度勾配(温度傾斜)がついた状態で焼結が
行われる。
て高い温度になり、裏面は冷却によって低い温度となっ
て表裏間に温度勾配(温度傾斜)がついた状態で焼結が
行われる。
したがって、表面をセラミックスとし、裏面を金属と
して傾斜機能を持たせた粉末成形体Wであっても表面を
セラミックスの焼結温度範囲に保持すると同時に、裏面
を金属の焼結温度範囲に保持して焼結することができ
る。
して傾斜機能を持たせた粉末成形体Wであっても表面を
セラミックスの焼結温度範囲に保持すると同時に、裏面
を金属の焼結温度範囲に保持して焼結することができ
る。
また、均一素材の粉末成形体Wの場合には、焼結され
る組織の焼結温度を表裏間で変えることができ、組織の
傾斜化が可能となる。
る組織の焼結温度を表裏間で変えることができ、組織の
傾斜化が可能となる。
このような温度傾斜を付加して焼結しようとする場合
には、特に、粉末成形体Wの厚さが薄いと、表裏間に温
度勾配を付加することが困難となるが、表面の加熱をレ
ーザーを用いるようにしているので、表面層の局部加熱
ができ、厚さが1〜10mm程度の薄いものであっても温度
勾配を与えることができる。
には、特に、粉末成形体Wの厚さが薄いと、表裏間に温
度勾配を付加することが困難となるが、表面の加熱をレ
ーザーを用いるようにしているので、表面層の局部加熱
ができ、厚さが1〜10mm程度の薄いものであっても温度
勾配を与えることができる。
また、温度傾斜を付加するための加熱をレーザー加熱
装置22で行うようにしているので、均一加熱している焼
結炉13の外部からの加熱が可能であり、加熱量の制御や
加熱装置の保守管理が容易となる。
装置22で行うようにしているので、均一加熱している焼
結炉13の外部からの加熱が可能であり、加熱量の制御や
加熱装置の保守管理が容易となる。
次に、この温度傾斜付加焼結装置10および温度傾斜付
加焼結方法によって表裏間に温度勾配(温度傾斜)を与
えて焼結することができることを確認した実験結果につ
いて、第2図〜第4図により説明する。
加焼結方法によって表裏間に温度勾配(温度傾斜)を与
えて焼結することができることを確認した実験結果につ
いて、第2図〜第4図により説明する。
レーザー照射パターンによる温度分布の影響につい
て 直径が14mmで厚さ10mmの部分安定化ジルコニア(3YPS
Z)の粉末成形体Wにビーム径が3mmでビームパワーが75
wのレーザービームを走査速度144mm/secで、第2図
(A),(B)に示す2つの照射パターンで照射した。
て 直径が14mmで厚さ10mmの部分安定化ジルコニア(3YPS
Z)の粉末成形体Wにビーム径が3mmでビームパワーが75
wのレーザービームを走査速度144mm/secで、第2図
(A),(B)に示す2つの照射パターンで照射した。
この結果、半径を6mmとした円に沿ってスキャニング
した第2図(A)の場合には、表面からの深さが2mm及
び深さが5.5mmのいずれにおいてもほぼ一定の温度にな
っていること及び表面からの深さが2mmのところと深さ
が5.5mmのところにおいて、約50℃の温度差があること
が確認された。
した第2図(A)の場合には、表面からの深さが2mm及
び深さが5.5mmのいずれにおいてもほぼ一定の温度にな
っていること及び表面からの深さが2mmのところと深さ
が5.5mmのところにおいて、約50℃の温度差があること
が確認された。
一方、第2図(B)に示すように、ビームをじぐざぐ
に面スキャニングした場合には、表面からの深さが2mm
のところで中心と外周で大きさ温度差が生じ均一に加熱
できないことが分かった。
に面スキャニングした場合には、表面からの深さが2mm
のところで中心と外周で大きさ温度差が生じ均一に加熱
できないことが分かった。
レーザー照射による温度分布について 直径が30mmで厚さ10mmの部分安定化ジルコニア(3YPS
Z)の粉末成形体Wにビーム径が6mmでビームパワーが15
5wのレーザービームを走査速度200mm/secで、第3図
(A)に示す半径6mmと半径12mmの円形の照射パターン
で照射した。この結果、第3図(A)に示すように、外
周1回と内周1回を組合わせた○印の場合及び外周1回
のみの▲印の場合には、中心部と外周部での温度差が大
きいことが分かった。
Z)の粉末成形体Wにビーム径が6mmでビームパワーが15
5wのレーザービームを走査速度200mm/secで、第3図
(A)に示す半径6mmと半径12mmの円形の照射パターン
で照射した。この結果、第3図(A)に示すように、外
周1回と内周1回を組合わせた○印の場合及び外周1回
のみの▲印の場合には、中心部と外周部での温度差が大
きいことが分かった。
これに対して、第3図(A)に示すように、外周2回
と内周1回を組合わせた●印の場合及び外周3回と内周
1回を組合わせた△印の場合には、最外周を除き、中心
部と外周部での温度差がほとんど無いことが分かった。
と内周1回を組合わせた●印の場合及び外周3回と内周
1回を組合わせた△印の場合には、最外周を除き、中心
部と外周部での温度差がほとんど無いことが分かった。
さらに、表面からの深さ方向の温度分布は、第3図
(B)に示すように、表面と裏面で、約50℃程度の温度
差が得られることが分かった。
(B)に示すように、表面と裏面で、約50℃程度の温度
差が得られることが分かった。
これら第2図及び第3図に示す実験結果から、レーザ
ー加熱によって粉末成形体Wの表面を均一に加熱できる
とともに、表裏間に温度勾配(温度傾斜)を付加するこ
とができることが確認された。
ー加熱によって粉末成形体Wの表面を均一に加熱できる
とともに、表裏間に温度勾配(温度傾斜)を付加するこ
とができることが確認された。
レーザー照射による温度傾斜付加焼結について 直径が10mmで厚さ3mmの部分安定化ジルコニア(3YPS
Z)の粉末成形体Wをアルゴンガス雰囲気中の焼結炉13
内に入れ、炉内温度を第4図(A)に示すように変化さ
せると同時、レーザーのビームパワーを同図中に示すよ
うに変化させて加熱した。そして、この場合のレーザー
ビームの照射パターンは、ビーム径を6mmとした場合に
は、直径6mmの同心円に沿うように、また、ビーム径を5
mmとした場合には、直径8mmの同心円に沿うようにし、
ビーム走査速度を100mm/secとした。
Z)の粉末成形体Wをアルゴンガス雰囲気中の焼結炉13
内に入れ、炉内温度を第4図(A)に示すように変化さ
せると同時、レーザーのビームパワーを同図中に示すよ
うに変化させて加熱した。そして、この場合のレーザー
ビームの照射パターンは、ビーム径を6mmとした場合に
は、直径6mmの同心円に沿うように、また、ビーム径を5
mmとした場合には、直径8mmの同心円に沿うようにし、
ビーム走査速度を100mm/secとした。
こうして温度傾斜付加焼結を行った結果、粉末成形体
Wの焼結後の外観において、表面での径方向の収縮率が
19%であり、裏面での径方向の収縮率が13%であった。
Wの焼結後の外観において、表面での径方向の収縮率が
19%であり、裏面での径方向の収縮率が13%であった。
すなわち、レーザー加熱によっても炉内温度が約700
℃程度で変化がなく、部分安定化ジルコニアの焼結温度
より低いにも拘らず、外観上収縮がみられたことは、レ
ーザー加熱によって粉末成形体W自体は焼結開始温度以
上になって焼結が進んだことが分かる。
℃程度で変化がなく、部分安定化ジルコニアの焼結温度
より低いにも拘らず、外観上収縮がみられたことは、レ
ーザー加熱によって粉末成形体W自体は焼結開始温度以
上になって焼結が進んだことが分かる。
そして、焼結後の粉末成形体Wのレーザー照射面から
の深さに対するビッカース硬さHvは、第4図(B)に示
すように、表面が硬く、表面からの深さが深くなるにし
たがって硬度が連続的に低下しており、裏面の硬度が最
も小さくなっている。
の深さに対するビッカース硬さHvは、第4図(B)に示
すように、表面が硬く、表面からの深さが深くなるにし
たがって硬度が連続的に低下しており、裏面の硬度が最
も小さくなっている。
このようなビッカース硬さHvよって粉末成形体Wに組
織の傾斜化が起こったことが確認された。
織の傾斜化が起こったことが確認された。
また、この発明の要旨を変更しない範囲で各構成要素
に変更を加えても良いことは言うまでもない。
に変更を加えても良いことは言うまでもない。
[発明の効果] 以上、実施例とともに具体的に説明したようにこの発
明の温度傾斜付加焼結方法によれば、粉末成形体を焼結
開始温度付近まで加熱した上で、表面にレーザーを照射
して表面のみを加熱するようにし、これと同時に裏面を
積極的に冷却できるようにしたので、粉末成形体の表裏
間に温度勾配を与えることができる。
明の温度傾斜付加焼結方法によれば、粉末成形体を焼結
開始温度付近まで加熱した上で、表面にレーザーを照射
して表面のみを加熱するようにし、これと同時に裏面を
積極的に冷却できるようにしたので、粉末成形体の表裏
間に温度勾配を与えることができる。
したがって、セラミックスと金属などの異種材料の傾
斜機能材料や均一材料で組織に傾斜機能を与える傾斜機
能材料などであっても容易に焼結することができる。
斜機能材料や均一材料で組織に傾斜機能を与える傾斜機
能材料などであっても容易に焼結することができる。
また、この発明の温度傾斜付加焼結装置によれば、焼
結炉によって粉末成形体を焼結開始温度付近まで加熱で
きるとともに、雰囲気設定装置で真空や不活性ガスなど
の所定の雰囲気に焼結炉内をすることができ、この状態
でさらに、レーザー加熱装置によって表面にレーザーを
照射して表面のみを加熱するとともに、冷却装置で裏面
を積極的に冷却することができるので、粉末成形体に表
裏間で温度勾配を与えることができる。
結炉によって粉末成形体を焼結開始温度付近まで加熱で
きるとともに、雰囲気設定装置で真空や不活性ガスなど
の所定の雰囲気に焼結炉内をすることができ、この状態
でさらに、レーザー加熱装置によって表面にレーザーを
照射して表面のみを加熱するとともに、冷却装置で裏面
を積極的に冷却することができるので、粉末成形体に表
裏間で温度勾配を与えることができる。
したがって、セラミックスと金属などの異種材料の傾
斜機能材料や均一材料で組織に傾斜機能を与える傾斜機
能材料などであっても容易に焼結することができる。
斜機能材料や均一材料で組織に傾斜機能を与える傾斜機
能材料などであっても容易に焼結することができる。
また、これら温度傾斜付加焼結方法及びその装置によ
れば、表面の加熱をレーザーを用いるようにしているの
で、粉末成形体の厚さが薄い場合にも、表面層の局部加
熱ができ、厚さが1〜10mm程度の薄いものであっても表
裏間に温度勾配を与えることができる。
れば、表面の加熱をレーザーを用いるようにしているの
で、粉末成形体の厚さが薄い場合にも、表面層の局部加
熱ができ、厚さが1〜10mm程度の薄いものであっても表
裏間に温度勾配を与えることができる。
さらに、レーザー加熱装置で温度傾斜を付加するよう
にしているので、均一加熱している焼結炉等の外部から
の加熱が可能であり、加熱量の制御や加熱装置の保守管
理が容易となる。
にしているので、均一加熱している焼結炉等の外部から
の加熱が可能であり、加熱量の制御や加熱装置の保守管
理が容易となる。
第1図はこの発明の温度傾斜付加焼結装置の一実施例に
かかる概略構成図である。 第2図(A),(B)はこの発明によるレーザー照射パ
ターンによる温度分布の影響についての実験結果の説明
図である。 第3図(A),(B)はこの発明によるレーザー照射に
よる温度分布についての実験結果の説明図である。 第4図(A),(B)はこの発明によるレーザー照射に
よる温度傾斜付加焼結についての実験結果の説明図であ
る。 10:温度傾斜付加焼結装置、13:焼結炉、 17:雰囲気設定装置、22:レーザー加熱装置、 25:冷却装置、W:粉末成形体。
かかる概略構成図である。 第2図(A),(B)はこの発明によるレーザー照射パ
ターンによる温度分布の影響についての実験結果の説明
図である。 第3図(A),(B)はこの発明によるレーザー照射に
よる温度分布についての実験結果の説明図である。 第4図(A),(B)はこの発明によるレーザー照射に
よる温度傾斜付加焼結についての実験結果の説明図であ
る。 10:温度傾斜付加焼結装置、13:焼結炉、 17:雰囲気設定装置、22:レーザー加熱装置、 25:冷却装置、W:粉末成形体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 龍三 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉(番地な し) 東北大学工学部材料加工学科 (72)発明者 川崎 亮 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉(番地な し) 東北大学工学部材料加工学科 (72)発明者 新野 正之 宮城県仙台市若林区南小泉1―3―7 (72)発明者 結城 正弘 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石川島播磨重工業株式会社技術研究所内 (72)発明者 村山 敏一 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石川島播磨重工業株式会社技術研究所内 (72)発明者 入沢 敏夫 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石川島播磨重工業株式会社技術研究所内 (56)参考文献 特開 平1−502890(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22F 3/10 C04B 35/64
Claims (2)
- 【請求項1】粉末成形体を焼結するに際し、粉末成形体
を焼結開始温度付近まで加熱した上、粉末成形体表面に
レーザー光を照射して加熱すると同時に、裏面を冷却し
て表裏間で制御した温度勾配で焼結するようにしたこと
を特徴とする温度傾斜付加焼結方法。 - 【請求項2】粉末成形体を焼結開始温度付近まで加熱す
る焼結炉と、この焼結炉内部を所定の雰囲気に設定する
雰囲気設定装置と、前記焼結炉内の粉末成形体の表面に
レーザー光を照射して加熱するレーザー加熱装置と、前
記焼結炉内の粉末成形体の裏面から冷却して粉末成形体
の表裏間に制御した温度勾配で焼結する冷却装置とでな
ることを特徴とする温度傾斜付加焼結装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1284269A JP2798280B2 (ja) | 1989-10-31 | 1989-10-31 | 温度傾斜付加焼結方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1284269A JP2798280B2 (ja) | 1989-10-31 | 1989-10-31 | 温度傾斜付加焼結方法及びその装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03146603A JPH03146603A (ja) | 1991-06-21 |
JP2798280B2 true JP2798280B2 (ja) | 1998-09-17 |
Family
ID=17676343
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1284269A Expired - Lifetime JP2798280B2 (ja) | 1989-10-31 | 1989-10-31 | 温度傾斜付加焼結方法及びその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2798280B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104815985A (zh) * | 2015-04-22 | 2015-08-05 | 华南理工大学 | 一种微束等离子3d打印设备与方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN103785835B (zh) * | 2014-03-04 | 2016-02-10 | 山东大学 | 防止三维打印大型复杂钛合金零件变形和开裂的制备方法 |
CN104772460B (zh) * | 2015-04-17 | 2017-01-11 | 华中科技大学 | 一种离子团束3d打印装置及方法 |
CN106001575B (zh) * | 2016-07-25 | 2018-01-05 | 中北大学 | 一种选择性激光烧结sls铺粉预热装置 |
CN106623928B (zh) * | 2016-12-18 | 2019-01-15 | 北京工业大学 | 一种金属3d打印设备成型仓两侧保护气进出的装置 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ATE138293T1 (de) * | 1986-10-17 | 1996-06-15 | Univ Texas | Verfahren und vorrichtung zur herstellung von gesinterten formkörpern durch teilsinterung |
-
1989
- 1989-10-31 JP JP1284269A patent/JP2798280B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104815985A (zh) * | 2015-04-22 | 2015-08-05 | 华南理工大学 | 一种微束等离子3d打印设备与方法 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03146603A (ja) | 1991-06-21 |
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