JP2796867B2 - カチオン性およびアニオン性重合体による石油回収方法 - Google Patents
カチオン性およびアニオン性重合体による石油回収方法Info
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Description
るものであり、更に詳しく言えば水溶性カチオン性およ
び水溶性アニオン性重合体を用いて油層の浸透率を調整
し石油回収する方法に関する。
油とともに多量の水分が随伴される。産出された原油は
随伴する水を分離しなければならず、この分離にかかる
経済的費用が問題となる。更に重要なことは、井戸の全
生産量は装置により制限されているため、随伴する水に
より原油生産量が低く抑えられることである。随伴する
水の量を減少させれば原油生産速度が上がり、なおかつ
分離にかかる費用も抑えられ、原油生産上極めて有効と
なる。
地下水の流出(ウォーターコーニング)と、水攻法ある
いは他の水溶液を注入する三次攻法によって注入された
水あるいは水溶液が油層中の高浸透率層(水の通り易い
層)、あるいは油層中に存在するフラクチャー(地層中
の割れ目)を通って流出されるものである。すなわち、
油層の多くは水の通り易さ(浸透率)の異なった層より
成っており、水攻法あるいは他の水溶液を用いた三次攻
法は、これらの層に水あるいは水溶液を圧入して各層内
に存在する原油を押し出そうとするものであるが、高浸
透率部分でのみ原油が押し出され、この部分の圧入水が
生産井から早く流出されること(ブレークスルーと呼
ぶ)により原油の産出の際に多量の水が随伴されること
になる。さらに圧入水によって原油が押し出された部分
はさらに水が通り易くなり、また多量に原油の残ってい
る低浸透率部分からの原油の生産速度を低下させること
になる。従って、地層の浸透率の高い部分だけに選択的
に何らかの栓をし、水が流れないようにすることが出来
ればさらにこの油井から油を回収することが出来ること
になる。
層調整法)が提案されている。
等を詰め油層全体の浸透率の分布状態を改善するもので
あり、公知の技術としてクエン酸アルミ法、アニオン−
カチオン性重合体法、そしてクロムジェル法が知られて
いる。これらの方法は、クロムジェル法が主に地層中に
フラクチュアー(油層の大きな割れ目等)のある油層や
ウオーターコーニングのあるところの処理に向けられる
のに対し、クエン酸アルミ法およびアニオン−カチオン
性重合体法が高浸透率と低浸透率の分布のある油層を対
象とするところが異なっている。
と架橋剤としてのクエン酸を架橋させることによるもの
であり、その手順とは、油層内に、保持されやすいア
ニオン性あるいはノニオン性の重合体を注入し下地調製
し、架橋剤としてのクエン酸アルミ水溶液を注入し重
合体の表面に吸着させ、さらに、架橋しやすい重合体
の水溶液を注入し、先に注入した架橋剤とを反応させる
ものであり、その結果、重合体は高浸透率層の浸透率を
改善する。
オン性重合体を油層中で反応させ水不溶性ゲルを生成さ
せることによって油層の浸透率を調整するものである。
許第3779316号(分散液法)および米国特許第4617132号
(逐次注入法)がある。前者はアニオン性重合体のW/
Oエマルションのカチオン溶液中分散液を油層に注入
し、高浸透率層へ注入された分散液は、その後で界面
活性剤によってエマルションを壊されその結果カチオン
およびアニオン性重合体が反応し水不溶性のゲルを生成
させるものである。
油層に注入し吸着させた後、続いてカチオン性重合体を
注入し水不溶性ゲルを生成させ油層を調整するものであ
る。
の問題点として以下の点があげられる。
ウムと重合体との配位がpHにより大きく影響され、通常
約pH7以上では架橋が進まない。一方、地層水のpHが7
以上の油層は非常に一般的であり、広範囲に分布してい
るが、このような油層に適用できない事が、このクエン
酸アルミ法の大きな欠点である。
は、第一の分散液の安定性が問題である。つまり、アニ
オン性重合体の分散液はエマルション状態でカチオンお
よびアニオンが混在しているので、相互に反応して不溶
物を形成しやすく、特に注入時の機械的シェアーによっ
て、不溶性ゲルの生成が進行し易い。反面、更に注入し
たエマルション混合物に後から界面活性剤を注入し、反
転させてゲル化反応を進め油層を調整する際に、地層中
で反転を有効に進めることが非常に難しく、これが本法
の大きな問題点になっている。
法である逐次注入法では、水溶性アニオン性重合体を最
初に注入するが、このアニオン性重合体が岩層表面に充
分吸着保持されないため、後でカチオン性重合体を注入
しても生成する不溶性ゲルの量が少なく充分な効果が得
られないことが欠点である。
実施してもそれほど効果は得られず、本質的な改良方法
が特に要望されていたところである。
き種々検討を続けた結果、あらかじめ水溶性カチオン性
重合体を吸着させた地層に、水溶性アニオン性重合体を
接触させ油層の浸透率を調整することにより従来の方法
では得られなかったような大きな効果が得られることを
見いだし、本発明を完成するに至った。
ニオン性重合体を先に注入するよりも地層に対する吸着
量が多くかつ洗い流されにくくなる。なぜならば地層の
岩石の組成は大部分が砂岩からなっておりその表面は負
に帯電しているためカチオン性重合体のイオン結合によ
る吸着はアニオンのそれよりもはるかに多いことによ
る。
反応した時の水不溶性ゲルの生成量が多く、また安定し
ているため、高浸透率層の浸透率低下効果が非常に大き
い。
オン性重合体を逐次的に油層に注入し、イオン結合反応
により水不溶性ゲルを作ることにより調整するため、従
来技術に見られたpHによる影響や、ゲル化反応のコント
ロールの困難さ等の欠点がない。
性アニオン性重合体を同一の井戸からではなく、先ず水
溶性カチオン性重合体を生産井から注入し、油層の高浸
透率層に吸着させた後、水溶性アニオン性重合体を注入
井から注入して水不溶性ゲルを生成させることにより更
に著しい効果が得られることを見いだした。
から薬剤を注入するため、井戸の近傍で水不溶性ゲルを
作る事になり、望まない低浸透率層でも水不溶性ゲルを
作り、注入薬剤の注入性を悪くしたり、生産井の近傍を
詰めてしまう欠点があった。
オン性重合体は高浸透率部分に選択的に注入され吸着さ
れる。その後注入井より注入された水溶性アニオン性重
合体も高浸透率層部分でブレークスルーを起こし低浸透
率部分より先に浸透されるため、水不溶性ゲル化反応は
生産井の近傍から離れた高浸透率部分で進むことにな
る。
となく、選択的に高浸透率層部分でのみゲル化反応を起
こし、浸透率を下げることにより効率よる油層を調整で
き、従来法の欠点であった井戸の近傍での注入井、生産
性を損なうという欠点を解決できる。
具体例としては、エチレンイミン重合体、エピクロルヒ
ドリンとジメチルアミンの縮重合体(この中ではジアミ
ン類、トリアミン類、ポリエポキシ類を含有するものも
含まれる)、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド重
合体、ジメチルアミノエチルメタクリレートメチルクロ
リド重合体、ジメチルアミノエチルアクリレートメチル
クロリド重合体、ジメチルアミノプロピルアクリルアミ
ド重合体、およびこれら一種または二種以上とアクリル
アミドとの共重合体である。これらは単独または併用し
て用いてもよい。
は用いる重合体の性質および処理する地層に大きく左右
されるが、分子量は一般的には1,000以上好ましくは5,0
00以上である。濃度は10ppm〜10%、好ましくは10ppm〜
0.1%である。
分子量106以上の水溶性重合体であり、具体例としてザ
ンタンガム等の天然重合物、加水分解ポリアクリルアミ
ド、およびアクリルアミドとアクリル酸、メタクリル
酸、ビニルベンゼンスルフォン酸、および無水マレイン
酸等との重合物または二種以上の共重合物であり、分子
量は好ましくは5×106以上である。水溶液を調整する
時のアニオンポリマーの濃度は、重合体、処理する地層
の浸透率に大きく依存するがその範囲は10ppm〜1%で
ある。
ルション、水溶液等があり、どの形態のものもよい。ま
た溶解装置もポリマーの形態に見合った通常の溶解装置
で充分である。
定剤、界面活性剤等も必要に応じて使用される。
りカチオン性重合体水溶液を注入する。
かわるが、目的とする高浸透率層の空隙容積の10%以
上、好ましくは30%以上注入することが望ましい。最適
量は実際の油層コアでテストすることにより決定され
る。カチオン性重合体の溶液は注入時の抵抗が小さく、
従って高浸透率に効率よく注入されていく。水溶性カチ
オン性重合体を注入した後、油層の性質に応じてブライ
ン等でフラッシングするかどうか決められる。
施されている井戸に対しては油層の目詰まりを防ぐため
生産井よりブライン等でフラッシングし前処理する。
る。
オン性重合体のカチオン量以上のアニオン量となるよう
に注入することが望ましい。また通常では引き続いてポ
リマーフラッディングを行うが、その場合はポリマーフ
ラッディング用の水溶性アニオン性重合体を注入し連続
してポリマーフラッディングに移ることが望ましい。
し、先に処理したカチオン性重合体(これも同様に高浸
透率層に注入されている)と接触する。カチオン性重合
体は、アニオン性重合体が吸着性が弱くウオッシュオフ
されやすいのに対して、岩層に対する吸着性が大きいた
め充分に保持されているので、接触したアニオンは反応
し水不溶性ゲルを効率よく生成し高浸透率層の浸透率を
低減させる。以上のことが地層内で連続的に起こり油層
の浸透率を改善していきながら石油を回収する。
発明は下記の実施例の記載によって何ら限定されるもの
ではない。
0md)のコアに以下の手順で下記の表1に示す各溶液を
流速2m/dayで流し浸透率の変化を調べた。
率(Kw)を測定する。
注入する。
ド)溶液(100ppm)を逆方向より10空隙容積量注入す
る。
た値)を表1に示す。
順2でアニオン性重合体を注入し、手順4でカチオン性
重合体溶液を注入したものである。
00md)のコアに以下の手順で下記の表2に示す各溶液を
流速2m/dayで流し浸透率の変化を調べた。
率(Kw)を測定する。
0.5空隙容積量注入する。
ド)溶液(100ppm)を逆方向より10空隙容積量注入す
る。
し、手順4でカチオン性重合体溶液を注入したものであ
る。
70mdのBerea Sand Stoneのコアに以下の手順で下記の表
3に示す各溶液を流速2m/dayで流し、コアより流出する
液量を調べた。
率(Kw)を測定する。
量注入する。
ド)溶液(100ppm)を逆方向より10空隙容積量注入す
る。
表3に示す。
ン性重合体と同じ方向から注入した場合であり、比較例
3は手順2でアニオン性重合体を注入し、手順4でカチ
オン性重合体溶液を注入した場合である。
Claims (2)
- 【請求項1】あらかじめ水溶性カチオン性重合体を吸着
させた地層に、水溶性アニオン性重合体を接触させ油層
の浸透率を調整することを特徴とする石油回収方法。 - 【請求項2】生産井より水溶性カチオン性重合体を注入
し、注入井より水溶性アニオン性重合体を注入すること
を特徴とする請求項第1項に記載の石油回収方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP574290A JP2796867B2 (ja) | 1990-01-12 | 1990-01-12 | カチオン性およびアニオン性重合体による石油回収方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP574290A JP2796867B2 (ja) | 1990-01-12 | 1990-01-12 | カチオン性およびアニオン性重合体による石油回収方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03212593A JPH03212593A (ja) | 1991-09-18 |
JP2796867B2 true JP2796867B2 (ja) | 1998-09-10 |
Family
ID=11619557
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP574290A Expired - Fee Related JP2796867B2 (ja) | 1990-01-12 | 1990-01-12 | カチオン性およびアニオン性重合体による石油回収方法 |
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---|---|---|---|---|
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JP6451250B2 (ja) * | 2014-11-19 | 2019-01-16 | 東洋製罐グループホールディングス株式会社 | 水圧破砕法を利用しての地下資源の採掘方法及び水圧破砕に用いる流体に添加される加水分解性ブロッキング剤 |
CN113982549A (zh) * | 2017-07-20 | 2022-01-28 | 沙特阿拉伯石油公司 | 通过使用表面改性减轻凝析物堆积 |
-
1990
- 1990-01-12 JP JP574290A patent/JP2796867B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH03212593A (ja) | 1991-09-18 |
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