JP2781394B2 - 電球形蛍光灯 - Google Patents

電球形蛍光灯

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JP2781394B2 JP63254099A JP25409988A JP2781394B2 JP 2781394 B2 JP2781394 B2 JP 2781394B2 JP 63254099 A JP63254099 A JP 63254099A JP 25409988 A JP25409988 A JP 25409988A JP 2781394 B2 JP2781394 B2 JP 2781394B2
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須賀夫 見尾
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、発光管内の水銀蒸気圧をアマルガムで制御
するようにした電球形蛍光灯に関するものである。
従来の技術 従来から電球形蛍光灯では、高温時の発光効率の低下
を防ぐために、アマルガムを用いて発光管内の水銀蒸気
圧を適正な範囲に制御することが知られている。しかし
ながら、このような蛍光灯では、アマルガムの水銀蒸気
圧が純水銀の蒸気圧より低いという特性を利用して水銀
蒸気圧の制御を行っているため、始動時の低温状態では
水銀蒸気圧が低すぎることにより光出力の立ち上がりが
悪く、定常状態に達するまでに時間を要するという問題
がある。そこで、これを解決するため、点灯時の水銀蒸
気圧を制御する主アマルガムのほかに、点灯初期に一時
的に水銀を放出する補助アマルガムを用い、これを発光
管両端部の電極近傍の内部リード線に固着することによ
り、始動時の光出力の立ち上がり特性を改善するように
したものが知られている。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、かかる補助アマルガムは点灯初期にお
いて、電極からの輻射熱による加熱に基づいて水銀が管
内に速やかに供給されるように、電極近傍に配置され、
しかも補助アマルガム近傍が高温となるように電極輝点
を形成するために、補助アマルガムを支持している内部
リード線が外部リード線を介して安定器または電源に結
線されている。一方、点灯中においては、補助アマルガ
ムは金属部材にアマルガム形成物質を被着して構成され
ているため、電極と同電位となって電極の一部として作
用することとなる。
その結果、点灯中において、補助アマルガムのごく近
傍に電極輝点が形成されるため、放電電流のほとんどは
電極輝点に集束するが、その一部は電極と同電位の補助
アマルガムに保護されることとなる。補助アマルガムに
捕獲された放電電流は補助アマルガムに被着されている
アマルガム形成物質のスパッタリングを引き起こすこと
となる。このスパッタされたアムルガム形成金属の一部
は電極の電子放射性物質に付着し、電極の電子放射能力
を低下させ、ランプ寿命に悪影響を及ぼすようになる。
そして、この現象はランプ電流が130〜180mAの低ワット
形の電球形蛍光灯において著しい。
したがって、本発明の目的は簡単な構成によって点灯
中の補助アマルガム形成物質のスパッタリングを防止で
きる電球形蛍光灯を提供することにある。
課題を解決するための手段 本発明の電球形蛍光灯は、外囲器内に設けられた発光
管の一方の端部に電極よりも管端部側に位置して定常点
灯時での管内水銀蒸気圧を制御する主アマルガムを設
け、かつ前記発光管の両端部の電極の近傍の高温部には
水銀を放出する補助アマルガムを設けたランプ電流が13
0〜180mAの範囲内にある電球形蛍光灯において、前記補
助アマルガムは前記電極に通電する一対の内部リード線
のうちいずれか一方の内部リード線に固着されており、
しかも前記内部リード線に接続されている外部リード線
のうち、前記補助アマルガムが固着された内部リード線
に接続されている方の外部リード線が点灯管に結線され
ており、さらに前記補助アマルガムと前記電極との最短
距離を5mm以上に設定したものである。
作用 本発明によれば、補助アマルガムが支持されている内
部リード線に接続されている外部リード線が点灯管に結
線されており、かつ補助アマルガムが電極から適度に離
間されているので、点灯中、補助アマルガムに被着され
ているアマルガム形成物質のスパッタリングを確実に阻
止することができる。
実施例 以下、本発明の一実施例について図面を用いて説明す
る。
第2図に示すように、外囲器1は、例えばE形口金2
をそなえた樹脂製のケース3と、このケースの開口部に
固着された透光性の樹脂製またはガラス製のグローブ4
とから構成されている。この外囲器1は仕切板5によっ
てケース3側の空間1aとグローブ4側の空間1bとの2つ
の空間に区分されている。そして、空間1aには点灯管1
6,安定器17などの点灯手段(第1図参照)が、また空間
1bには例えばダブルU字形の発光管6がそれぞれ設けら
れている。発光管6は例えばダブルU字形のガラスバル
ブ7と、ガラスバルブ7の両端に封止されたステム8
と、ステム8に植設された2本の内部リード線9a,9b
と、これらの先端間に固着された電極10と、内部リード
線9a,9bに接続された外部リード線15と、排気管11と、
この中に設けられた主アマルガム12およびガラス棒14
と、多孔性でかつ矩形状の金属部材にアマルガム形成物
質のメッキ部13a,非メッキ部13bが形成された補助アマ
ルガム13とを備えている。補助アマルガム13はその金属
部材の非メッキ部13bが内部リード線9aに溶接により固
着されている。そして、この補助アマルガムは内部リー
ド線9aとの固着状態において、金属部材と電極10との最
短距離Lが5mm以上となるように設定されている。ま
た、補助アマルガム13が固着されている内部リード線9a
は外部リード線15を介して点灯管16に結線されている。
このように補助アマルガム13は電極10から5mm以上に
設定されており、しかも補助アマルガム13が固着されて
いる内部リード線9aが外部リード線15を介して点灯管16
に結線されているので、点灯中において、放電電流が集
束する電極輝点は補助アマルガム13が接続されていない
内部リード線9bの近傍に形成されるため、点灯中に発光
管内部に生成される電子および各種イオンの影響を受け
ず、補助アマルガム13に被着してあるアマルガム形成物
質のスパッタリングを防止することができ、ランプ特性
への影響を緩和できる。
しかしながら、上述の最短距離Lが5mm未満となり、
補助アマルガムが固着されている内部リード線が外部リ
ード線を介して安定器または電源に結線されると、補助
アマルガムの近傍に電極輝点が形成され、放電電流の一
部が補助アマルガムに流入し補助アマルガム形成物質の
スパッタリングを引き起こしてしまう。
したがって、最短距離Lは5mm以上に設定し、補助ア
マルガムが固着された内部リード線は外部リード線を介
して点灯管に結線されることが必要である。
次に、本発明の効果を確認した実験例について説明す
る。
第1図および第2図に示す構造の電球形蛍光灯におい
て、発光管として内径13.5mm,電極間距離約270mmのも
の、主アマルガムとしてビズマス/インジウム=67/33
重量パーセントのもの、補助アマルガムとして金属部材
にインジウムをメッキしたものをそれぞれ用い、発光管
を第1図に示すとおりに電源回路に接続し、補助アマル
ガムと電極との最短距離を種々変えたものを制作し、ラ
ンプ電流を160mAとして点灯試験したところ、各蛍光灯
の寿命時間は第3図に曲線Iとして示すとおりの結果と
なった。
なお、これと比較するため、補助アマルガム側のリー
ド線を電源側に接続し、他は上記とまったく同一の場合
についても実験したところ、その結果は第3図曲線IIに
示すとおりとなった。
第3図から明らかなように、本発明にかかる電球形蛍
光灯(曲線I)は、電極から補助アマルガムを5mm以上
離間することにより、目標寿命6000時間を達成すること
ができることがわかる。また、特性が安定したときの光
束値を100%としたときに、その90%の光束値に立ち上
がるまでの時間を目標光束立ち上がり時間とし、いまそ
れを30秒とすると、目標光束立ち上がり時間は、常温
で、補助アマルガマと電極との最短距離が7mm以内のと
きは目標立ち上がり時間30秒を満足するが、電極から補
助アマルガムを7mm以上離すと、目標光束立ち上がり時
間を満足しなくなってしまう。
したがって、電極と補助アマルガムの最短距離は7mm
以下に設定することが望ましい。
なお、本発明は上記実施例にのみ限定されることな
く、例えばガラスバルブの形状はダブルU字状のほか、
U字状,環状など適宜に変更しうる。また、補助アマル
ガムは両端の電極近傍に配設することもできるし、金属
部材にアマルガム形成物質をメッキなどによって被着
し、その後、水銀と接触させることによって形成するほ
か、はじめからアマルガムを被着させることもできる。
発明の効果 以上説明したように、本発明によれば、外囲器内に設
けられた発光管の電極の近傍に配置された補助アマルガ
ムを支持している内部リード線が外部リード線を介して
点灯管に結線されており、しかもその補助アマルガムと
電極との最短距離が適正値に設定されているので、点灯
中の補助アマルガム形成物質のスパッタリングを防止で
き、ランプ特性への悪影響を緩和できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例である電球形蛍光灯を示す要
部拡大断面図、第2図は同じく電球形蛍光灯を示す一部
切欠正面図、第3図は電極から補助アマルガムまでの最
短距離と寿命時間との関係を示す図である。 1……外囲器、2……口金、3……ケース、4……グロ
ーブ、6……発光管、7……ガラスバルブ、8……ステ
ム、9a,9b……内部リード線、10……電極、11……排気
管、12……主アマルガム、13……補助アマルガム、15…
…外部リード線、16……点灯管、17……安定器、18……
電源。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外囲器内に設けられた発光管の一方の端部
    に電極よりも管端部側に位置して定常点灯時での管内水
    銀蒸気圧を制御する主アマルガムを設け、かつ前記発光
    管の両端部の電極の近傍の高温部には水銀を放出する補
    助アマルガムを設けたランプ電流が130〜180mAの範囲内
    にある電球形蛍光灯において、前記補助アマルガムは前
    記電極に通電する一対の内部リード線のうちいずれか一
    方の内部リード線に固着されており、しかも前記内部リ
    ード線に接続されている外部リード線のうち、前記補助
    アマルガムが固着された内部リード線に接続されている
    方の外部リード線が点灯管に結線されており、さらに前
    記補助アマルガムと前記電極との最短距離を5mm以上に
    設定したことを特徴とする電球形蛍光灯。
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JPS62211850A (ja) * 1986-03-12 1987-09-17 Matsushita Electronics Corp 電球形螢光ランプ

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