JP2780823B2 - イオンビーム発生装置 - Google Patents
イオンビーム発生装置Info
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- JP2780823B2 JP2780823B2 JP1273034A JP27303489A JP2780823B2 JP 2780823 B2 JP2780823 B2 JP 2780823B2 JP 1273034 A JP1273034 A JP 1273034A JP 27303489 A JP27303489 A JP 27303489A JP 2780823 B2 JP2780823 B2 JP 2780823B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、イオンビームをパルス状に発生させるイ
オンビーム発生装置に関するものである。
オンビーム発生装置に関するものである。
(従来の技術) 従来、この種のイオンビーム発生装置には種々のもの
があるが、その第1の例は第4図に示されるようにイオ
ン源20より連続的に引き出されているイオンビーム21を
矢印方向に間欠的に回転するシャッタ22で周期的に遮蔽
することによって、シャッタ22以降のイオンビーム21を
パルス状にするものであった。第2の例は、イオン源に
おいて、アーク電源を入れたり、切ったりして、プラズ
マの発生と消滅とを周期的に繰り返し、それによってイ
オン源より引き出されるイオンビームをパルス状にする
ものであった。
があるが、その第1の例は第4図に示されるようにイオ
ン源20より連続的に引き出されているイオンビーム21を
矢印方向に間欠的に回転するシャッタ22で周期的に遮蔽
することによって、シャッタ22以降のイオンビーム21を
パルス状にするものであった。第2の例は、イオン源に
おいて、アーク電源を入れたり、切ったりして、プラズ
マの発生と消滅とを周期的に繰り返し、それによってイ
オン源より引き出されるイオンビームをパルス状にする
ものであった。
(発明が解決しようとする課題) 従来のイオンビーム発生装置における第1の例の場
合、上記のようにイオン源20より連続的に引き出されて
いるイオンビーム21をシャッタ22で周期的に遮蔽するよ
うにしているので、遮蔽しているときにはイオンビーム
21がシャッタ22と衝突し、シャッタ22の温度が上昇する
ようになる。そのため、シャッタ22を冷却しなければな
らない問題が起きた。また、遮蔽しているときにはイオ
ンビーム21の利用が停止されているにもかかわらず、イ
オン源20を使用して、イオンビーム21を引き出し続けて
いるので、イオン源20を使用するための電力損失が発生
する問題があった。
合、上記のようにイオン源20より連続的に引き出されて
いるイオンビーム21をシャッタ22で周期的に遮蔽するよ
うにしているので、遮蔽しているときにはイオンビーム
21がシャッタ22と衝突し、シャッタ22の温度が上昇する
ようになる。そのため、シャッタ22を冷却しなければな
らない問題が起きた。また、遮蔽しているときにはイオ
ンビーム21の利用が停止されているにもかかわらず、イ
オン源20を使用して、イオンビーム21を引き出し続けて
いるので、イオン源20を使用するための電力損失が発生
する問題があった。
また、従来のイオンビーム発生装置における第2の例
の場合、アーク電源を入れたり、切ったりして、プラズ
マの発生と消滅とを周期的に繰り返すようにしているの
で、その装置が大電流のイオンビームを発生するもので
あるときにはアーク電源を入れたり、切ったりするため
に大掛かりな機構を必要とする問題が起きた。また、ア
ーク電源を切った後、アーク電源を入れたときには、応
答性が悪く、プラズマの発生が遅れるため、イオンビー
ムの短い周期でのパルス化が出来ない問題もあった。
の場合、アーク電源を入れたり、切ったりして、プラズ
マの発生と消滅とを周期的に繰り返すようにしているの
で、その装置が大電流のイオンビームを発生するもので
あるときにはアーク電源を入れたり、切ったりするため
に大掛かりな機構を必要とする問題が起きた。また、ア
ーク電源を切った後、アーク電源を入れたときには、応
答性が悪く、プラズマの発生が遅れるため、イオンビー
ムの短い周期でのパルス化が出来ない問題もあった。
この発明の目的は、従来の問題を解決して、シャッタ
の冷却がなくて、電力損失が少なくなると共に、大電流
のイオンビームを発生が容易であって、かつプラズマの
応答性が良くて、イオンビームを短い周期でパルス化し
うるイオンビーム発生装置を提供することにある。
の冷却がなくて、電力損失が少なくなると共に、大電流
のイオンビームを発生が容易であって、かつプラズマの
応答性が良くて、イオンビームを短い周期でパルス化し
うるイオンビーム発生装置を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために、この発明は、陰極と陽極
との間の放電により発生したプラズマよりイオンビーム
を引き出すイオンビーム発生装置において、上記陽極
に、直流電圧と所定の周期で上下に振幅する波形の電圧
とを重畳して印加する手段を備え、該上下に振幅する波
形の電圧の1周期中に、該電圧の変動に応じて、プラズ
マの発生と消滅とを交互に行い、上記イオンビームをパ
ルス状に引き出すことを特徴とするものである。
との間の放電により発生したプラズマよりイオンビーム
を引き出すイオンビーム発生装置において、上記陽極
に、直流電圧と所定の周期で上下に振幅する波形の電圧
とを重畳して印加する手段を備え、該上下に振幅する波
形の電圧の1周期中に、該電圧の変動に応じて、プラズ
マの発生と消滅とを交互に行い、上記イオンビームをパ
ルス状に引き出すことを特徴とするものである。
(作用) この発明においては、陽極に、直流電圧と所定の周期
で上下に振幅する波形の電圧とを重畳して印加して、該
上下に振幅する波形の電圧の1周期中に、該電流の変動
に応じて、プラズマの発生と消滅とを行うようにしてい
るので、イオンビームのパルス化が可能になる。
で上下に振幅する波形の電圧とを重畳して印加して、該
上下に振幅する波形の電圧の1周期中に、該電流の変動
に応じて、プラズマの発生と消滅とを行うようにしてい
るので、イオンビームのパルス化が可能になる。
(実施例) 以下、この発明の実施例について図面を参照しながら
説明する。
説明する。
第1図はこの発明の実施例のイオンビーム発生装置を
示しており、同図において、左からフィラメントである
陰極1、中間電極2、陽極3、引出電極4a、4bの順序で
配列され、中間電極2内にはガス導入口4よりガスが導
入され、ガス圧が1〜10Paになっている。陰極1には陰
極用電源6が接続されている。陽極3には直流電源7と
上下に振幅する鋸波の波形の電圧を出す電源8とが接続
され、そのため、陽極3には直流電圧と所定の周期で上
下に振幅する鋸波の波形の電圧とが重畳して印加される
ようになる。中間電極2には抵抗9を介して陽極3と同
様に直流電圧と所定の周期で上下に振幅する波形の電圧
とが重畳して印加されている。引出電極5aには引出用電
源9aが接続され、また、引出電極5bにも引出用電源10b
が接続されている。なお、図において、11は磁石であ
る。
示しており、同図において、左からフィラメントである
陰極1、中間電極2、陽極3、引出電極4a、4bの順序で
配列され、中間電極2内にはガス導入口4よりガスが導
入され、ガス圧が1〜10Paになっている。陰極1には陰
極用電源6が接続されている。陽極3には直流電源7と
上下に振幅する鋸波の波形の電圧を出す電源8とが接続
され、そのため、陽極3には直流電圧と所定の周期で上
下に振幅する鋸波の波形の電圧とが重畳して印加される
ようになる。中間電極2には抵抗9を介して陽極3と同
様に直流電圧と所定の周期で上下に振幅する波形の電圧
とが重畳して印加されている。引出電極5aには引出用電
源9aが接続され、また、引出電極5bにも引出用電源10b
が接続されている。なお、図において、11は磁石であ
る。
このようなイオンビーム発生装置において、陽極3に
直流電圧と所定の周期で上下に振幅する鋸波の波形の電
圧とを重畳して印加すると、上下に振幅する鋸波の波形
の電圧の1周期に、その電圧の変動に応じて、プラズマ
が陰極1と陽極3との間で発生したり、消滅したりする
ようになる。そのため、引出電極5a、5bによって引出さ
れるイオンビームのパルス化が可能になる。
直流電圧と所定の周期で上下に振幅する鋸波の波形の電
圧とを重畳して印加すると、上下に振幅する鋸波の波形
の電圧の1周期に、その電圧の変動に応じて、プラズマ
が陰極1と陽極3との間で発生したり、消滅したりする
ようになる。そのため、引出電極5a、5bによって引出さ
れるイオンビームのパルス化が可能になる。
そこで、イオンビームのパルス化が可能であるか否か
を観察するために、第2図に示すように、引出電極5bの
後方にファラディカップ12を配置させ、そのファラディ
カップ12に抵抗13と電流計14とを直列に接続して接地
し、そして、抵抗13の両端における電位差をオシロスコ
ープに入力させて測定した。
を観察するために、第2図に示すように、引出電極5bの
後方にファラディカップ12を配置させ、そのファラディ
カップ12に抵抗13と電流計14とを直列に接続して接地
し、そして、抵抗13の両端における電位差をオシロスコ
ープに入力させて測定した。
第3図(a)は横軸に時間、縦軸に電圧をとり、陽極
3に直流電圧と所定の周期で上下に振幅する鋸波の波形
の電圧とを重畳して印加したグラフである。このグラフ
は、直流電圧と鋸波の波形の電圧との重畳して印加され
る陽極3の電圧が一定の幅で上下に周期的に変動してい
ることを示している。このような陽極3の電圧の変動に
応じて、イオンビームがどのようになるかをオシロスコ
ープで測定したのが第3図(b)である。第3図(b)
は横軸に時間、縦軸にイオン電流値をとっている。第3
図(b)によれば、第3図(b)に示される陽極3の電
圧が所定の値以上になると、イオン電流が発生し、反対
に、所定の値以下になると、イオン電流発生しないこと
を示している。
3に直流電圧と所定の周期で上下に振幅する鋸波の波形
の電圧とを重畳して印加したグラフである。このグラフ
は、直流電圧と鋸波の波形の電圧との重畳して印加され
る陽極3の電圧が一定の幅で上下に周期的に変動してい
ることを示している。このような陽極3の電圧の変動に
応じて、イオンビームがどのようになるかをオシロスコ
ープで測定したのが第3図(b)である。第3図(b)
は横軸に時間、縦軸にイオン電流値をとっている。第3
図(b)によれば、第3図(b)に示される陽極3の電
圧が所定の値以上になると、イオン電流が発生し、反対
に、所定の値以下になると、イオン電流発生しないこと
を示している。
したがって、第3図(a)、(b)より、陽極3に印
加される上下に振幅する鋸波の電圧の波形の変動に応じ
て、その電圧の1周期にプラズマが陰極1と陽極3との
間で発生したり、消滅したりして、イオンビームのパル
ス化が可能になることが理解できる。
加される上下に振幅する鋸波の電圧の波形の変動に応じ
て、その電圧の1周期にプラズマが陰極1と陽極3との
間で発生したり、消滅したりして、イオンビームのパル
ス化が可能になることが理解できる。
ところで、上記実施例は、中間電極を使用してるが、
これはなくてもよい。また、2個の引出電極を使用して
るが、引出電極の数は1個以上であれば、いかなる数で
あってもよい。更に、上下に振幅する電圧の波形は鋸波
にしているが、これに限かず、例えば、矩形波や正弦波
等の関数波であってもよい。
これはなくてもよい。また、2個の引出電極を使用して
るが、引出電極の数は1個以上であれば、いかなる数で
あってもよい。更に、上下に振幅する電圧の波形は鋸波
にしているが、これに限かず、例えば、矩形波や正弦波
等の関数波であってもよい。
(発明の効果) この発明は、上記のような構成をしているので、次の
ような効果が奏される。
ような効果が奏される。
(1)シャッタを使用していないので、シャッタの冷却
が不要になる。
が不要になる。
(2)プラズマを連続的に発生させないで、発生させた
り、消滅させたりするので、電力損失が少なくなる。
り、消滅させたりするので、電力損失が少なくなる。
(3)プラズマの発生と消滅とを周期的に繰り返すもの
であって、アーク電源を入れたり、切ったりするもので
ないから、大電流のイオンビームを発生が容易で、しか
も、プラズマの応答性が良くて、イオンビームを短く、
また任意の周期でパルス化することができる。
であって、アーク電源を入れたり、切ったりするもので
ないから、大電流のイオンビームを発生が容易で、しか
も、プラズマの応答性が良くて、イオンビームを短く、
また任意の周期でパルス化することができる。
第1図はこの発明の実施例のイオンビーム発生装置を示
す説明図、第2図はこの発明の実施例のイオンビーム発
生装置で引出されたパルス化されたイオンビームをオシ
ロスコープで観察するときの説明図、第3図はこの発明
の実施例のイオンビーム発生装置の陽極に印加される電
圧の変動と、この変動によってパルスされるイオンビー
ムとを示すグラフである。第4図は従来のイオンビーム
発生装置を示す説明図である。 図中、 1……陰極 3……陽極 6……直流電源 7……鋸波の波形の電圧を出す電源
す説明図、第2図はこの発明の実施例のイオンビーム発
生装置で引出されたパルス化されたイオンビームをオシ
ロスコープで観察するときの説明図、第3図はこの発明
の実施例のイオンビーム発生装置の陽極に印加される電
圧の変動と、この変動によってパルスされるイオンビー
ムとを示すグラフである。第4図は従来のイオンビーム
発生装置を示す説明図である。 図中、 1……陰極 3……陽極 6……直流電源 7……鋸波の波形の電圧を出す電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 27/00 - 27/26 H01J 37/08 H05H 1/36 H05H 1/48
Claims (1)
- 【請求項1】陰極と陽極との間の放電により発生したプ
ラズマよりイオンビームを引き出すイオンビーム発生装
置において、上記陽極に、直流電圧と所定の周期で上下
に振幅する波形の電圧とを重畳して印加する手段を備
え、該上下に振幅する波形の電圧の1周期中に、該電圧
の変動に応じて、プラズマの発生と消滅とを交互に行
い、上記イオンビームをパルス状に引き出すことを特徴
とするイオンビーム発生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1273034A JP2780823B2 (ja) | 1989-10-20 | 1989-10-20 | イオンビーム発生装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1273034A JP2780823B2 (ja) | 1989-10-20 | 1989-10-20 | イオンビーム発生装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03134936A JPH03134936A (ja) | 1991-06-07 |
JP2780823B2 true JP2780823B2 (ja) | 1998-07-30 |
Family
ID=17522249
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1273034A Expired - Fee Related JP2780823B2 (ja) | 1989-10-20 | 1989-10-20 | イオンビーム発生装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2780823B2 (ja) |
-
1989
- 1989-10-20 JP JP1273034A patent/JP2780823B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03134936A (ja) | 1991-06-07 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |