JP2777171B2 - 動画像の動き補償方式 - Google Patents

動画像の動き補償方式

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JP2777171B2 JP1035487A JP3548789A JP2777171B2 JP 2777171 B2 JP2777171 B2 JP 2777171B2 JP 1035487 A JP1035487 A JP 1035487A JP 3548789 A JP3548789 A JP 3548789A JP 2777171 B2 JP2777171 B2 JP 2777171B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔目次〕 〔概要〕 〔産業上の利用分野〕 〔従来の技術〕第14〜20図、 〔発明が解決しようとする課題〕 〔課題を解決するための手段及び作用〕 第1図、第2図、 〔実 施 例〕第3〜13図、 〔発明の効果〕 〔概要〕 テレビ会議、テレビ電話等に用いられる動画像の高能
率符号化装置におけるその予測方法の1つであるブロッ
クマッチング型の動き補償方式に関し、 大ブロックだけを動き補償の対象に固定せず、そのブ
ロック部分に対しても適宜動き補償を行って出来るだけ
伝送情報の歪を減少させることを目的とし、 動き補償部が、符号化ブロック以上の大きさの小ブロ
ックに該ブロックを複数個に分割し、その分割したブロ
ックにおいて、該前画面とのフレーム間差分を取って歪
を算出し該歪が閾値を越えた小ブロック全体について1
つの動ベクトルを算出すると共に該動き補償を行う小ブ
ロックとそれ以外の小ブロックの位置情報を受信側に伝
送し、該歪が該閾値を越えない小ブロックについては、
その位置と同じ位置の前ブロック画面を予測画面とする
ように構成する。
〔産業上の利用分野〕
本発明は、動き補償方式に関し、特にテレビ会議、テ
レビ電話等に用いられる動画像の高能率符号化装置にお
けるその予測方法の1つであるブロックマッチング型の
動き補償方式に関するものである。
テレビ会議を始めとして最近の画像伝送は、伝送量を
極力圧縮して低ビットレートを実現するという観点か
ら、伝送画面の動きを検出してその動き分だけ画面を補
償して符号化する動き補償方式が採用されるようになっ
て来ているが、より一層の情報量の圧縮化が期待されて
いる。
〔従来の技術〕
まず、ブロックマッチング型の動画像の動き補償方式
の一般的な原理を第14図により説明する。
この方式では、前画面Aを複数のブロックBに分割
し、その前画面Aを参照画面として入力画面Cが前画面
Aに対し、どのくらい動いているかを動ベクトルという
数値V(例えば座標(x,y))で表し、その数値を符号
化して受信側へ送り、受信側では前画面Aをその動ベク
トルVの分だけ動かして予測画面を得る。
具体的には、例えば前画面Aをある範囲内で動かし、
歪(誤差)の一番小さい部分を予測画面とするが、歪の
計算方法は、種々ある。
第15図には、この動き補償方式のブロック図が示され
ており、符号化を行う際には、入力画面を分割したブロ
ック信号1と、予測画面ブロックの信号2の差分信号3
を符号化器4に入力して符号化する。符号化部4はベク
トル量子化や離散コサイン変換(DCT)等で変換や量子
化を行う部分である。5は逆変換及び逆量子化を行う復
号化部、6は復号化部5からの前画面ブロックを格納す
るフレームメモリ(FM)、70は入力画面ブロックとフレ
ームメモリ6からの前画面ブロックから動ベクトル情報
を発生する動き補償部、そして8は動ベクトルの数値に
応じて、フレームメモリ6からの前画面ブロックの出力
を可変遅延させ予測画面ブロックの信号を発生する可変
遅延器(VDLY)である。
このような第15図の動き補償方式を例えばフルサーチ
により実行したときの動き補償部70でのフローチャート
の一例が第16図に示されており、以下、このフローチャ
ートにより従来の動画像の動き補償方式を説明する。
尚、この補償方式では、動き補償の動ベクトルの範囲の
一例を第17図に示すものを用いるが、この動ベクトルの
範囲は、送受信側で約束さえすれば横に長くとも縦に長
くとも良く、第18図のような形のものでも良い。
画面は、一例として、16×16(画素)のブロックに区
切られる。このフローチャートは、この16×16(画素)
の1ブロック当たりについてフルサーチするものであ
る。ORIは入力画面の配列、REFは前画面(以下、参照画
面と言う)の配列である。COL、ROWは画面全体から見
た、このブロックの左上の座標である、 まず、ステップ552、553でIDIF、INORMを取り得る最
大の値に仮設定する。ステップ554、555中のII、JJは、
16×16(画素)の1ブロックを動かす第17図の動ベクト
ル範囲の初期値であり、この動ベクトルの初期値からス
テップ556、558及びステップ572、574で参照画面を逐次
動かしてマッチングするブロックを捜し出す。ステップ
557、559では、動ベクトル(II,JJ)で参照画面を動か
すことにより画面の範囲外に出ないかどうかを調べてい
る。
また、ステップ560〜568では、動ベクトル(II,JJ)
における参照画面と入力画面との歪を計算しており、こ
の内、ステップ563では、歪の大きさの定義は、絶対値A
BSの誤差の累積K+ABSとなっているが、歪を表すもの
なら誤差の最大値でも、二乗累積の誤差でも何でもよ
い。ステップ569では、動ベクトルのノルム(大きさ)
を求め、ステップ570、571において他のベクトルと歪が
同じくらい小さい時、ノルムが小さい方を選んで最終的
に動ベクトル(IX−COL,IY−ROW)を出力して可変遅延
部8に与える。
ここで、第15図の符号化部4での量子化もブロック単
位で行われるが、動き補償を行うブロックと。量子化を
行うブロックの大きさは、同じ場合もあるし異なる場合
もある。異なる場合は、符号化部4のブロックの複数の
大きさで動き補償を行い、第19図(2)に示すような量
子化等、符号化を行う単位の小ブロックは、例えば4つ
集まって第19図(1)に示すような動き補償を行う単位
の1つの大ブロックを形成しているが、大ブロックは動
ベクトルにより発生する画素当たりの情報量が大きい
時、あるいは、少ない動ベクトルの情報量で動き補償を
しなければならない時には非常に有効である。
第20図は、一例として、大ブロックのブロックサイズ
を16×16(画素)とし、小ブロックのブロックサイズを
それぞれ8×8とした場合のブロックマッチングのフロ
ーチャートを概略的に示したもので、第15図の動き補償
部70でステップ52による動き補償をしたあと、その1/4
のブロックサイズで符号化部4によりステップ53〜56で
4回量子化を行い、情報を受信側に送る。
〔発明が解決しようとする課題〕
このような従来方式では、テレビ会議等の画面の動き
が少ない場合において、動き補償のブロックサイズが大
きいため、発生する動ベクトルの単位画素当たりの情報
量は少ないにもかかわらず動き補償のブロックサイズが
小さい時に比べて参照画面に対する入力画面の歪が大き
くなりブロック全体での伝送情報量が多くなってしまう
という問題点があった。
従って、本発明は、大ブロックだけを動き補償の対象
に固定せず、そのブロック部分に対しても適宜動き補償
を行って出来るだけ伝送情報の歪を減少させることを目
的とする。
〔課題を解決するための手段及び作用〕
第1図は上記の目的を達成するための第1の本発明に
係る動画像の動き補償方式を示したブロック図で、本発
明は動き補償部7の機能が上記の従来方式と異なってい
る。
即ち、本発明の方式によれば、動き補償部7が、符号
化ブロック以上の大きさの小ブロックに該ブロックを複
数個に分割する。この分割した小ブロックは符号化ブロ
ックと同じか又はそれ以上の大きさのものである。この
分割した小ブロックの各々において、該前画面とのフレ
ーム間差分、即ち動ベクトルが0の時の歪を検出する。
この歪としてはその他、例えば、(1)絶対値差分の
累積値、(2)絶対値差分の最大値、(3)差分の平均
値分離後の最大値、(4)最大値と最小値の差、或い
は、(5)誤差の絶対値が閾値を越えた数を計算すれば
よい。
そして、このように計算した歪の値が閾値以下である
ならば、その分割した小ブロックの部分についてはその
位置と同じ位置の前ブロック画面に対してフレーム間差
分をとり予測画面を得る。
また、その歪の値が閾値を越えた小ブロックについて
は動ベクトルを算出すると共に、その動き補償の必要な
一つ又は複数の小ブロックを一度に動かすための動ベク
トルを大ブロックについて一つだけ発生すると共にその
動き補償が必要な小ブロックとそれ以外の小ブロックの
位置情報とをサイド情報として受信側に伝送する。
このようにして得た動ベクトル情報によって可変遅延
部8が参照画面ブロックを動かして入力画面ブロックと
の差分データ3を得ることになるが、この差分データ3
が従来例のように大ブロックについて動き補償を行った
場合よりも常に情報量が少ないとは限らない。
そこで、第2の本発明に係る動画像の動き補償方式で
は第2図に示すように、第1の本発明で用いた動き補償
部7と従来例の動き補償部70とを併用し、それぞれ可変
遅延部80及び8で遅延させた場合に従来例と同じブロッ
クサイズでの歪の小さい方の出力が選択部9で選択され
ることとなり、これに対応して動き補償に必要な動ベク
トル情報といずれの動き補償部が選択されたのかを示す
情報とから成るサイド情報もセレクタ10からセレクトさ
れて受信側に送られる。
〔実 施 例〕
以下に述べる実施例においては、動き補償の対象とな
る大ブロックを16×16(画素)とし、符号化の対象とな
る単位ブロックを8×8(画素)とする。
第1の本発明における実施例その1 この実施例では、第3図に示すように、大ブロックを
水平方向(ROW方向)に2つに分割し、それぞれ8×16
(画素)の小ブロックとなる。この時、判定結果を知ら
せる情報、即ちサイド情報は全部で4通りあるので、固
定長ならば2ビットづつ割り当て、第3図(a)〜
(d)の場合にはそれぞれ(1,1)、(1,0)、(0,
1)、及び動き補償の必要の無い(0,0)なるサイド情報
を受信側に伝送すればよい。固定長でなくとも発生頻度
により符号長を変えればよい。
以下、この実施例による動き補償部7の動作を第4図
に示したフローチャートに沿って説明する。
まず、ステップ101〜108で、各ブロックのフレーム間
差分の絶対値をとる。この場合、ステップ103に示す如
く、水平方向ROWは2分割されて各々の小ブロック、
について各画素の差分の絶対値ABSの累積値K1、K2が
求められる。そして、ステップ108ではその累積値K1、K
2の画素毎の平均値を求める。但し、この平均値に必ず
しも変換しなくてもよい。
ステップ109では、累積値K1、K2を所定の閾値THと比
較し、K1<THで且つK2<THであれば、ブロック及び
が共に動ベクトル(0,0)時の歪みである差分絶対値の
累積値が低いことになるので、ステップ110に進んでブ
ロック、共に動ベクトル(0,0)を可変遅延部8与
えてフレーム間差分をとる。そして、この動ベクトル
(0,0)並びにフレーム間差分をとったブロック、
の位置情報をサイド情報として受信側に送る。これは、
第3図(d)に示す場合に該当する。
ステップ109においてK1<THでもK2<THでもなけれ
ば、ステップ111に進み、K1<THであるかどうか調べ、
そうであればステップ112、113に進んでブロックのみ
動ベクトル(0,0)とし、ブロックのみ動き補償を行
うと共にブロックの位置情報を受信側に送る(第3図
(b)の場合)。
ステップ111においてK1<THでなければステップ114へ
進み、K2<THであるかどうか調べ、そうであればステッ
プ115、116へ進んでブロックのみ動ベクトル(0,0)
とし、ブロックのみ動き補償を行うと共にブロック
の位置情報を受信側に送る(第3図(c)の場合)。
ステップ109、111及び114を経由することにより結局K
1>TH且つK2>THであると判定されたときには、ステッ
プ117で大ブロック全体で動き補償を行う(第3図
(a)の場合)。
尚、ステップ113、116及び117での動き補償は上記の
従来例のようにして行われる。
また、上記の実施例では参照画面に対する入力画面の
歪を示すものとしてフレーム間差分の絶対値の累積値を
用いたが、これに限らず、第5図〜第8図のようにして
もよい。
第5図は、第4図のステップ103の変形例であり、絶
対値差分の最大値K1、K2を求め、これを基準にして閾値
と比較し同様のアルゴリズムを実行する。また、第6図
は、第4図のステップ101〜107の変形例であり、画面の
差分の平均値K11、K21を求め、この平均値を差分最大値
から引いたときの最大値をK1、K2としてその他は第5図
と同様のアルゴリズムを実行している。更に、第7図で
は、第4図のステップ101〜107の変形例として、ブロッ
ク中の最大値と最小値の差(ビーク間差分)をK1、K2と
し、同様のアルゴリズムを実行している。更に、第8図
では、第4図のステップ101〜107の変形例として、ブロ
ック中の誤差の絶対値が閾値THを越えた数をK1、K2とし
ている。
第9図は更に別の変形例を示しており、図中のステッ
プ151〜167は、第4図中のステップ101〜117に対応する
ものであるが、この実施例では、第3図に示したブロッ
ク、についてのフレーム間差分絶対値の累積値K1、
K2に加えてブロック+の大ブロック全体についての
フレーム間差分絶対値の累積値K3をも求め、この累積値
K3の平均値をステップ158で求めた上でステップ159で閾
値THとの比較を行っている。
即ち、このステップ159での比較は、第4図でのステ
ップ109におけるK1<TH且つK2<THであるか否かの比較
と均等のものであり、その他のステップは全く同様に実
行されることとなる。
この大ブロック全体についてのフレーム間差分絶対値
の累積値K3を、上述した第5図〜第8図におけるK1、K2
に加えることにより累積値K3についても適用することが
できる。
第1の本発明における実施例その2 上記の実施例の1では大ブロックを縦割りに2分割し
たが、この実施例では大ブロックを4つに分割するもの
である。即ち、第10図に示すように、ここでは分割した
大きさは、符号化される単位のブロックと同じ大きさの
小ブロック(8×8画素)である。
従って、判定結果を知らせる情報、即ちサイド情報
は、ブロック〜まで全て動き補償が必要となる場合
(第10図(1))からブロック〜まで全て動ベクト
ル(0,0)でフレーム間差分のみを求めればよい場合
(第10図(16))まで全部で16通りあるので、固定長で
伝送するならば、4ビットづつ割り当てて伝送すればよ
い。固定長でなくとも発生頻度により、符号長を変えれ
ばよい。
第11図にそのフローチャートが示されており、まず、
ステップ2102〜2104で各ブロック〜のフレーム間差
分の絶対値誤差K1〜K4と画素数を示すI、Jの初期値を
設定する。そして、ステップ2105〜2109では、フレーム
間差分の絶対値誤差K1〜K4を累積する。
ステップ2110においては、第4図のステップ109と同
様に、K1<THかつK2<THかつK3<THかつK4<THならば、
全てのブロックについて動き補償を行う必要が無い程絶
対値誤差が小さいと判定され、ステップ2111へ進んでブ
ロック〜は動ベクトル(0,0)となりこの動ベクト
ルと共にフレーム間差分のみが求められ且つサイズ情報
としてこれらブロック〜の位置情報が受信側に送ら
れる。これは第10図(16)の場合に該当する。
ステップ2110で上記の条件が一つでも満たされないと
きにはステップ2112に進み、K2<THかつK3<THかつK4<
THならば、ステップ2113によりブロック〜が動ベク
トル(0,0)となり、ブロックのみ動き補償を行う
(同図(15))。
ステップ2112からステップ2113へ進まないときにはス
テップ2114に進み、K1<THかつK3<THかつK4<THなら
ば、ブロック、、は、動ベクトル(0,0)とな
り、ブロックのみ動き補償を行う(同図(12))。そ
うでなければ、ステップ2116に進み、K1<THかつK2<TH
かつK4<THならば、ブロック、、は、動ベクトル
(0,0)となり、ブロックのみ動き補償を行う(同図
(14))。そうでなければ、ステップ2118に進み、K1<
THかつK2<THかつK3<THならば、ブロック、、
は、動ベクトル(0,0)となり、ブロックのみ動き補
償を行う(同図(13))。そうでなければ、ステップ21
20に進み、K1<THかつK3<THならば、ブロック、
は、動ベクトル(0,0)となり、ブロック、に対し
動き補償を一度に行い、動ベクトルを1つ得る(同図
(6))。そうでなければ、ステップ2122に進み、K2<
THかつK4<THならば、ブロック、は、動ベクトル
(0,0)となり、ブロック、に対し動き補償を一度
に行い、動ベクトルを1つ得る(同図(7))。そうで
なければ、ステップ2124に進み、K1<THかつK2<THなら
ば、ブロック、は、動ベクトル(0,0)となり、ブ
ロック、に対し動き補償を一度に行い、動ベクトル
を1つ得る(同図(8))。そうでなければ、ステップ
2126に進み、K3<THかつK4<THならば、ブロック、
は、動ベクトル(0,0)となり、ブロック、に対し
動き補償を一度に行い、動ベクトルを1つ得る(同図
(9))。そうでなければ、ステップ2128に進み、K1<
THかつK4<THならば、ブロック、は、動ベクトル
(0,0)となり、ブロック、に対し動き補償を一度
に行い、動ベクトルを1つ得る(同図(10))。そうで
なければ、ステップ2130に進み、K2<THかつK3<THなら
ば、ブロック、は、動ベクトル(0,0)となり、ブ
ロック、に対し動き補償をいっぺんに行い、動ベク
トルを1つ得る(同図(11))。そうでなければ、ステ
ップ2132に進み、K1<THならば、ブロックは、動ベク
トル(0,0)となり、ブロック、、に対し動き補
償を一度に行い、動ベクトルを1つ得る。そうでなけれ
ば、ステップ2134に進み、K2<THならば、ブロック
は、動ベクトル(0,0)となり、ブロック、、に
対し動き補償を一度に行い、動ベクトルを1つ得る(同
図(2))。そうでなければ、ステップ2136に進み、K3
<THならば、ブロックは、動ベクトル(0,0)とな
り、ブロック、、に対し動き補償を一度に行い、
動ベクトルを1つ得る(同図(5))。そうでなけれ
ば、ステップ2138に進み、K4<THならば、ブロック
は、動ベクトル(0,0)となり、ブロック、、に
対し動き補償を一度に行い、動ベクトルを1つ得る(同
図(4))。そうでなければ、大ブロック全体において
動き補償を行う(同図(1))。
この実施例の場合も、ステップ2105ではフレーム間差
分の絶対値をとっているが、絶対値でなくともよく、こ
のステップ2105におけるK1〜K4を、上述した第5図〜第
8図のように絶対値差分の最大値をK1〜K4とし、或いは
絶対値差分の最大値をK1〜K4とし、更にはブロック中の
最大値と最小値の差をK1〜K4とし、そして差分の絶対値
がある閾値を越えた数をK1〜K4とすることができる。
また、第11図におけるステップ2102〜2109は第12図に
示すように変形することができる。
即ち、これらのステップでは第10図に示した動き補償
が必要となる15のパターンについてそれぞれK1〜K15の
差分絶対値を求め、これらに基づいてステップ2110をK1
<TH、ステップ2112をK2<TH、ステップ2114をK3<TH、
ステップ2116をK4<TH、ステップ2118をK5<TH、ステッ
プ2120をK6<TH、ステップ2122をK7<TH、ステップ2124
をK8<TH、ステップ2126をK9<TH、ステップ2128をK10
<TH、ステップ2130をK11<TH、ステップ2134をK13<T
H、ステップ2136をK14<TH、ステップ2138をK15<TH、
のようにそれぞれ変えることにより第11図と全く同様の
機能を果たすことができる。もちろん、この場合にも第
5図〜第8図のように変形できることは言うまでもな
い。
第2の本発明における実施例 第2図に示した構成の内、動き補償部7は第1の本発
明に関して上述した種々の構成を使用することができ
る。
また、第13図は第2図に示した第2の本発明における
選択部9で実行されるアルゴリズムの一実施例を示した
フローチャートであり、ステップ2702においてREF1は可
変遅延部80の出力画面ブロック、REF2は可変遅延部8の
出力画面ブロック、ORGは入力画面ブロック1と定義
し、REF1、REF2、ORGとも、(ROW,COL)は、該当するブ
ロックの左上の座標であるとする。
ステップ2703〜2710では、出力画面ブロックREF1、RE
F2ともに、入力画面ブロック1との歪を計算している。
但し、この場合のK1、K2は、16×16画素の大ブロックに
ついてのREF1、REF2のフレーム間差分の絶対値の累積値
を示しており、特に可変遅延部80からの出力画面ブロッ
クについてのK1は、上述した第1の本発明において16×
16画素の大ブロックを分割した小ブロックについて動き
補償が必要となる場合には動き補償部7からの動ベクト
ルによって参照画面を動かした小ブロックと動き補償が
不必要な小ブロックとで形成された16×16画素の大ブロ
ックとなる。
そしてステップ2711では、歪の計算値K1とK2の大小関
係を調べ、K2の方がK1より小さいか同じときには、歪が
小さい可変遅延部8の出力を選び、そうでなければ歪が
小さい可変遅延部80の出力を選ぶ。
この選択部9においては歪の計算に関して変形例が種
々考えられ、例えば、第13図中のステップ2706を、 (1)K1=K1+(REF1(ROW+I,COL+J)−ORG(ROW+
I,COL+J)) K2=K2+(REF2(ROW+I,COL+J)−ORG(ROW+I,CO
L+J)) のように自乗誤差としたり、 (2)K11=ABS(REF1(ROW+I,COL+J)−ORG(ROW+
I,COL+J) K22=ABS((REF2(ROW+I,COL+J)−ORG(ROW+I,
COL+J) K1=max(K1,K11) K2=max(K2,K22) のように最大値とする等が考えられる。
〔発明の効果〕 以上説明したように、第1の本発明に係る動画像の動
き補償方式によれば、通常のブロックマッチング方式で
使用される大きさのブロックを動き補償が必要なブロッ
クと動き補償が不必要なブロックとに分割して符号化を
行うことにより、どの部分をフレーム間差分をとるのか
(動き補償を行わないのか)の情報をサイド情報として
付加するものの、実際上動き補償を行うブロックの大き
さを小さくしたことによって、歪を少なくすることがで
き、予測誤差も小さいため全体としての情報量を減らす
ことができる。
また、第2の本発明によれば、従来の動き補償による
画面ブロックと第1の本発明による動き補償による画面
ブロックとの内、入力画面ブロックに対して歪の小さい
方を選ぶことによって、第1の本発明によって生じ得る
余分な情報量の発生を抑えることができ、全体としての
情報量を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は第1の本発明に係る動画像の動き補償方式の原
理構成を示すブロック図、 第2図は第2の本発明に係る動画像の動き補償方式の原
理構成を示すブロック図、 第3図は通常の動き補償方式で用いられる大ブロックを
本発明により2分割して動ベクトルを求める場合の実施
例を示した図、 第4図は第3図に示した第1の本発明の実施例その1に
よる動き補償のフローチャート図、 第5図乃至第8図は第4図のフローチャートにおける歪
計算の変形例を示したフローチャート図、 第9図は実施例その1を変形したフローチャート図、 第10図は通常の動き補償方式で用いられる大ブロックを
本発明により4分割し符号化ブロックと同じ大きさにし
て動ベクトルを求める場合の実施例を示した図、 第11図は第10図に示した第1の本発明の実施例その2に
よる動き補償のフローチャート図、 第12図は第11図の実施例を変形して動き補償を行う場合
のフローチャート図、 第13図は第2の本発明に用いる選択部の動作実施例を示
したフローチャート図、 第14乃至第20図は従来から知られたブロックマッチング
による動き補償方式を説明するための図、である。 第1、2図において、 1……入力画面ブロック、 4……符号化部、 5……復号化部、 6……フレームメモリ、 7、70……動き補償部、 8、80……可変遅延部、 9……選択部、 10……セレクタ。 図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04N 7/24 - 7/68

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の画素数から成る入力画面ブロックと
    フレームメモリ(6)からの同じ画素数の前画面ブロッ
    クとから動き補償部(7)が動ベクトル情報を発生し、
    該動ベクトル情報に従って該前画面ブロックを可変遅延
    部(8)で可変遅延して予測画面ブロックとし入力画面
    ブロックとの予測誤差を取り符号化部(4)で符号化し
    て伝送する動画像の動き補償方式において、 該動き補償部(7)が、符号化ブロック以上の大きさの
    小ブロックに該ブロックを複数個に分割し、その分割し
    たブロックにおいて、該前画面とのフレーム間差分を取
    って歪を算出し該歪が閾値を越えた小ブロック全体につ
    いて1つの動ベクトルを算出すると共に該動き補償を行
    う小ブロックとそれ以外の小ブロックの位置情報に受信
    側に伝送し、該歪が該閾値を越えない小ブロックについ
    ては、その位置と同じ位置の前ブロック画面を予測画面
    とすることを特徴とした動画像の動き補償方式。
  2. 【請求項2】所定の画素数から成る入力画面ブロックと
    フレームメモリ(6)からの同じ画素数の前画面ブロッ
    クとから動き補償部(70)が動ベクトル情報を発生し、
    該動ベクトル情報に従って該前画面ブロックを可変遅延
    部(8)で可変遅延して予測画面ブロックとし入力画面
    ブロックとの予測誤差を取り符号化部(4)で符号化し
    て伝送する動画像の動き補償方式において、 該動き補償部(70)及び可変遅延部(8)に加えて別の
    一組の動き補償部(7)定部及び可変遅延部(80)を設
    け、更に両可変遅延部(8,80)の出力の内該入力画面ブ
    ロックに対して歪が少ない方を選択する選択部(9)
    と、両動き補償部(7,70)のいずれかを選択すべきかの
    情報とその動ベクトル情報を該選択部(9)からの選択
    信号によりセレクトするセレクタ(10)とを設け、該別
    の組の動き補償部(7)が、符号化ブロック以上の大き
    さの小ブロックに該ブロックを複数個に分割し、その分
    割したブロックにおいて、該前画面とのフレーム間差分
    を取って歪を算出し該歪が閾値を越えた小ブロック全体
    について1つの動ベクトルを算出すると共に該動き補償
    を行う小ブロックとそれ以外の小ブロックの位置情報を
    受信側に伝送し、該歪が該閾値を越えない小ブロックに
    ついては、その位置と同じ位置の前ブロック画面を予測
    画面とすることを特徴とした動画像の動き補償方式。
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