JP2774259B2 - ろ過器 - Google Patents

ろ過器

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JP2774259B2
JP2774259B2 JP7237112A JP23711295A JP2774259B2 JP 2774259 B2 JP2774259 B2 JP 2774259B2 JP 7237112 A JP7237112 A JP 7237112A JP 23711295 A JP23711295 A JP 23711295A JP 2774259 B2 JP2774259 B2 JP 2774259B2
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榮市 杉浦
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榮市 杉浦
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ろ過器に関し、詳し
くは、活性炭を充填したろ過器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、活性炭を主たるろ材として充
填し、活性炭の吸着作用により、液体をろ過する装置が
ある。かかる従来の活性炭ろ過器においては、図7に示
すように、筒体300の下部に、ろ材止めとして筒体の
内部の断面形状にほぼ等しい大きさの不織布310がパ
ンチングプレート320及びろ材受け330により支持
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成では、不織布310と筒体300の内面との間
に隙間Sが生じる可能性があった。かかる隙間が発生す
れば、パンチングプレート320の通水孔やろ材受け3
30と筒体300の内周面との隙間からろ液が流出する
おそれがあった。また、ろ材を充填後初めて水をろ過す
る場合や、一旦ろ過を中止して、再びろ過を開始する場
合には、筒体内の活性炭に急に圧力がかかる。このた
め、充填された活性炭のうち小さな粒子が、筒体300
の内面内で移動されることがある。かかる場合に、前述
のように不織布310と筒体300との隙間Sがある
と、この微小粒子が移動されて隙間Sを通じてろ液とと
もに筒体300内周面やパンチングプレート320を介
して流出されることにより、ろ過開始直後のろ液に活性
炭の微小粒子が混入するという不都合があった。
【0004】そこで、本発明は、かかる活性炭微粒子の
ろ液への混入を防止することができるろ過器を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記した課
題を解決するため、以下の発明を完成した。すなわち、
請求項1に記載の発明は、ろ過筒体内に、活性炭をろ材
として有するろ過器であって、筒体内のろ液流出側に設
けられ、ろ液の通過を妨げないが前記ろ材の流出を妨げ
るフィルターと、このフィルターのろ液の流出側に当接
されて、前記筒体内周面に沿ってフィルターを筒体内に
支持する支持部材と、この支持部材の外周側と前記筒体
内周面とから溝状に設けたフィルター溝部、とを備え、
前記フィルターの外周側がこのフィルター溝部を被覆し
てなるろ過器である。
【0006】請求項2に記載の発明は、請求項1におい
て、前記支持部材の外周側にろ液流入方向を指向する突
起体を設けることにより、この突起体外周側と筒体内周
面とから前記フィルター溝部を形成してなるろ過器であ
る。
【0007】請求項3に記載の発明は、請求項1におい
て、前記フィルターは、不織布であり、前記支持部材
は、前記不織布に当接され筒体内形よりも小形で、ろ液
が通過できるプレート体と、このプレート体を筒体内の
中心側に支持するプレート支持体とから形成し、このプ
レート支持体の外周側にろ液流入方向を指向する突起体
を設けることにより、この突起体外周側と筒体内周面と
から前記フィルター溝部を形成してなるろ過器である。
【0008】請求項4に記載の発明は、請求項1におい
て、当該ろ過器は前記筒体に対し着脱自在な蓋を有し、
前記筒体の上端内周部には前記蓋部との間のシールを行
うためのシールリングを受容するための環状溝が形成さ
れており、前記フィルターは前記筒体の内径よりも大き
な外径を有しており、前記環状溝の外径は前記フィルタ
の径とほぼ同径に形成されて、前記シールリングを取り
外した状態において前記フィルタの周部が嵌合可能に構
成されているろ過器である。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。この発明
は、ろ液の通過を妨げないが、ろ材の流出を防止するフ
ィルターを有するろ過器において、ろ材である活性炭の
微粒子の流出を防止するために、前記フィルターを筒体
内に支持する支持部材の外周側と筒体内周面とからフィ
ルター溝部を設け、かつこのフィルター溝部をフィルタ
ーの外周側で被覆することにより、筒体内周面とフィル
ターとの間の隙間を生じさせないようにするものであ
る。
【0010】すなわち、このフィルター溝部を、具体的
には、支持部材の外周側及び筒体内周面を、フィルター
の外周側で被覆し、フィルターが筒体内周面に沿って縦
壁状になるようすることで、筒体内周面とフィルターと
の隙間の発生を防止することができる。また、溝状に設
けることにより、フィルターをしっかりと敷きつめるこ
とができ、フィルターを筒体内周面に密着させることが
できる。さらに、活性炭充填時においてもフィルターが
位置ずれなく、活性炭がこの溝部に充填されることによ
り、フィルターが収まりよく充填されることにもなる。
【0011】かかるフィルター溝部の溝形状は、支持部
材の外周側を筒体内周面を指向してろ液の流出方向に傾
斜する傾斜板状に設けて、筒体内周面とこの外周側とで
略V字の溝状としたり、あるいはU字の溝字状、四角形
の溝状とすることもできる。溝形状はフィルターによる
被覆のしやすさ等を考慮して選択することができる。
【0012】また、支持部材の外周側に筒体内周面に沿
って突起体を設け、この突起体の外側と筒体内周面との
間に溝状のフィルター溝部を設けることもできる。この
突起体を設けることにより、突起体にフィルターを掛止
する状態が形成され、確実にフィルター溝部をフィルタ
ーで被覆することができる。また、この突起体にフィル
ターを被覆することにより、可撓性のあるフィルターの
ずれや折れを防止して、フィルターを均一に敷設するこ
とができる。
【0013】フィルター溝部、すなわち支持部材の外周
側と筒体内周面は、フィルターの外周側で被覆されてい
る必要がある。フィルター溝部がフィルターで覆われて
いない場合には、支持部材と筒体との隙間から、あるい
は支持部材を介してフィルター溝部内の微粒子が移動さ
れて、ろ液とともに流出するおそれがあるからである。
また、支持部材の外周側のみならず、筒体内周面もフィ
ルターで被覆されることを要するのは、フィルター内周
面に沿って縦壁状にフィルターを配することにより、充
填する活性炭によりフィルターを筒体内周面に密着させ
ることができるからである。さらに、この縦壁状に敷き
つめられたフィルター上に重ねてやや小さめのフィルタ
ーを重ねる場合には、上層側のフィルターにより、下層
側のフィルターを筒体内周面にしっかりと密着させるこ
とができ、この状態で活性炭を充填することにより、確
実にフィルターを筒体内周面に密着した状態を形成でき
る。
【0014】このように、フィルター溝部の全体がフィ
ルターにより被覆されれば、活性炭の充填時におけるフ
ィルターの位置ずれも防止して、筒体内周面とフィルタ
ーの隙間を無くすことができる。
【0015】本発明は、活性炭微粒子の流出防止を目的
とするため、少なくともろ過器のろ材として活性炭を含
む。ただし、他の種類のろ材を含んでいてよい。また、
フィルターは、かかるろ材の流出を防止でき、かつろ液
の通過を妨げないものであれば使用することができる。
かかるフィルターとしては、不織布、ガラスウール、脱
脂綿、天然あるいは合成繊維の織物・編み物、紙等を挙
げることができる。
【0016】また、支持部材は、かかるフィルターのろ
液流出側に当接され、筒体内周面に沿ってフィルターを
筒体内の所定位置に保持するものである。したがって、
フィルター自体に剛性がなく、ろ材及びろ液による加圧
に耐えられない場合には、フィルター全体を支持できる
ように筒体内形状に近似され、ろ液の通過部分を有する
ものである必要がある。また、フィルター自体に剛性が
ある場合には、フィルターの外周部のみを支持できるよ
うフィルターの内周面に沿って設けたものであってもよ
い。
【0017】また、支持部材は、フィルターの外側で発
生する微粒子の通過を阻止し、フィルターの中心側での
みろ液が通過できるようにするために設けることもでき
る。さらに、この支持部材は、複数の部材を組み合わせ
て形成することもできる。すなわち、支持部材を、ろ液
の通過可能なプレート体と、このプレート体を支持する
プレート支持体とから設け、フィルター溝部をプレート
支持体において設けることができる。かかる構成によれ
ば、プレート体を確実に保持でき、強度やろ過効率を考
慮した設計が可能となる。
【0018】加えて、上記のようにフィルター溝部をフ
ィルターの外周側で被覆することにより、筒体内周面と
フィルターとの間の隙間を生じさせないことを確実なも
のとするには、フィルターを支持部材に対して正確に位
置決めする必要がある。このため、筒体に設けられて、
筒体と蓋との間のシールを行うためのシールリングを受
容するための環状溝が利用できる。すなわちこの環状溝
にフィルタの周部を嵌合させれば、フィルタの中心が筒
体の中心と一致した状態に位置決めでき、この状態で適
宜圧縮板を用いてフィルタを筒体内に押し込めば、支持
部材上に正確に位置決めできる。
【0019】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、フィル
ターと筒体内周面との間の隙間にかかわらず、フィルタ
ー溝部において活性炭微粒子の通過を阻止・捕捉するこ
とができるため、ろ過当初より、活性炭微粒子の混入の
ない清澄なろ液を得ることができる。
【0020】請求項2に記載の発明によれば、さらに、
支持部材の外周側に突起体を設け、この突起体及びフィ
ルター溝部にフィルターを被覆することにより、フィル
ターで確実にフィルター溝部を被覆でき、確実に活性炭
微粒子の流出を防止することができる。
【0021】請求項3に記載の発明によれば、さらに支
持部材をプレート体とプレート支持体とから構成したこ
とにより、支持部材の材料選択性及び設計の自由度が向
上され、低コストかつ効率的なろ過器を提供することが
できる。
【0022】請求項4に記載の発明によれば、フィルタ
ーを、その中心が筒体の中心と正確に一致した状態で筒
体内に押し込んで支持部材上に位置させることができる
ので、活性炭微粒子の流出をさらに確実に防止できる。
【0023】
【実施例】次に、本発明を具現化した一実施例を図1な
いし図4に基づいて説明する。図2には、本実施例のろ
過器1のほぼ全体が示されている。このろ過器1は、活
性炭2をろ材とし、上方から処理液を導入し、下方にろ
液を流出させるものであり、活性炭2が充填された筒体
4、蓋部6、底部10、及び活性炭押さえ部16と活性
炭受け部24とから構成されている。
【0024】まず、図1に基づいてろ過器1の全体につ
いて説明する。筒体4は、ステンレス製の円筒状に形成
されており、上部開口には、Oリング5をパッキングと
して介して蓋部6が装着されている。蓋部6は、筒体4
の上部開口を遮蔽するとともに、蓋部6中央には筒体4
内部に処理するべき液体を圧入するパイプ8が接続され
ている。
【0025】また、筒体4の下方開口には、底部10が
溶接により固定されて、筒体4内に装備された活性炭
2、活性炭押さえ部16及び活性炭受け部30とを支持
するとともに、筒体4の下方開口を遮蔽している。この
底部10の中央には、活性炭2を通過したろ液である清
澄液を排出するための排出パイプ12が接続されてい
る。
【0026】次に、図1及び図2に基づいて、筒体内部
構造について説明する。筒体4内には、図2に示すよう
に、活性炭2が均一に充填されたろ過層Fが形成されて
いる。このろ過層Fの上部は、活性炭押さえ部16とな
っている。すなわち、活性炭押さえ部16は、活性炭2
を押さえるためにろ過層Fの上面全面に当接される不織
布18と、さらに、この不織布18の上に不織布18の
浮き上がりを防止するために積層される通水孔20aが
貫設されたパンチングプレート20とから形成されてい
る。不織布18は、処理水の通過を妨げないような目付
のものが選択される。また、本実施例では、パンチング
プレート20は、不織布18を自重で押さえつける重さ
を有するものが使用されている。
【0027】したがって、本実施例においては、不織布
18は、パンチングプレート20の重量で圧縮された状
態となっている。このため、導入された処理液が通過す
る際の通過抵抗が不織布18内で上昇されて、処理液が
不織布18の全体に拡散されて、ろ過層Fの断面におい
て平均的に処理液が通過されるようになっている。な
お、本実施例では、パンチングプレート20の重量によ
り、不織布18を圧縮するものとしたが、パンチングプ
レート20を適当な保持手段により保持して、不織布1
8を圧縮状態とすることもできる。
【0028】ろ過層Fの下部は、活性炭受け部24とな
っている。活性炭受け部24は、活性炭2の流出を防止
するが、ろ液の通過を妨げないフィルター46とこのフ
ィルター46を支持する支持部材30とから構成されて
いる。
【0029】支持部材30は、多数の通水孔32aが貫
設されたプレート32とこのプレート32を筒体内の所
定位置に保持するプレート支持体34とから形成されて
いる。プレート支持体34は、底部10上に載置され支
持される略円板状に設けられ、中心には、ろ過水を排出
パイプに導入するための孔部34aが貫設され、その外
周側は、筒体内周面に沿った縦壁状36となっている。
【0030】このプレート支持体34の縦壁部36の内
側上面(以下、ろ液通過部)38においては、径方向に
沿った複数の溝Vが形成され、溝Vの頂部でプレート3
2の各部を支持するとともに、溝Vの底部がろ液の通路
となっており、ろ液は、このろ液通過部38を通って中
央の孔部34aから排出されるようになっている。
【0031】プレート支持体34の縦壁部36は、この
ろ液通過部38の外縁に沿った立ち上がり状の段差とし
て設けられるとともに、筒体4上方側及び筒体4中心側
を指向する突起体40が筒体4の内周面に沿ってリング
状に形成されている。すなわち、突起体40は、縦壁部
36の筒体中心側が約45度上方を指向して突出した状
態に形成され、この結果、この突起体40と筒体4内周
面との間は、略V字溝状のフィルター溝部42となって
いる。
【0032】このように形成したプレート支持体34の
ろ液通過部38の上面には、プレート32が載置保持さ
れている。プレート32は、筒体4の内径よりも小さい
径を有した円形のステンレス製のパンチングプレートで
あり、多数の通水孔32aを有している。このプレート
32は、ろ液通過部38上に載置され、その外周が縦壁
部36により包囲された状態で筒体4に保持される。し
たがって、このプレート32の外周側の縦壁部36で
は、ろ液が通過が阻止されるろ過阻止部となっている。
【0033】このプレート32上に積層されるフィルタ
ー46は、本実施例では、上下2枚に不織布46a,4
6bが重ねられてなる。本実施例では、各不織布46
a,46bは、所定の目付の不織布を使用し、下層側の
不織布46bは、筒体4の内径よりも5%大きい径の円
形状であり、上層側の不織布46aは、ほぼ筒体4内径
に等しい円形状となっている。なお、フィルター46
は、フィルター溝部42を形成する突起体40から筒体
4の内周面まで被覆するものであり、さらに、活性炭充
填時における不織布46a,46bの位置ずれ、突起体
40及びフィルター溝部42の形状等を考慮してそれぞ
れの大きさや、一枚構成とするかどうか等を設定する必
要がある。
【0034】図1に示すように、本実施例では、下層側
の不織布46bがプレート32の上面を被覆するととも
に、外周側では筒体内周面に沿って密着された縦壁状態
でフィルター溝部42を被覆している。この場合、本実
施例では特に、不織布46bの筒体4の内周面を縦壁状
に被覆する高さが、プレート32を被覆する不織布46
aの高さとほぼ同等となっている。この結果、不織布4
6aによる被覆が容易となるとともに、活性炭充填時に
不織布46bが内側に折り込まれずに活性炭により不織
布46a,46bが押圧充填されるようになっている。
また、上層の不織布46aは、この下層の不織布46b
の上からプレート32及び突起体40を覆うとともに、
不織布46bで覆われたフィルター溝部42の隅に突き
当たるように敷設される。この結果、フィルター溝部4
2は、下層の不織布46bにより溝形状に沿って被覆さ
れ、かつ上層の不織布46aにより、この不織布46b
による溝が半分ほど埋められたようになっており、全体
としてフィルター46がフィルター溝部42を被覆し、
充填するようになっている。なお、これらの不織布46
a,46bの敷設は、活性炭装填の際に行われ、活性炭
2で押圧しながら、2枚の不織布46a,46b間に隙
間のできないように、しかも、活性炭2で不織布46
a,46bをフィルター溝部42に押し込めるようにし
て行われる。
【0035】次に、このようなろ過器1を使用する際の
作用について説明する。従来と同様に、初めてろ過器1
に処理すべき液が導入がされると、汚染液は、圧入パイ
プ8を介して、筒体4上部の活性炭押さえ部16に到達
される。活性炭押さえ部16では、汚染液は、パンチン
グプレート20により押圧され、圧縮された状態の不織
布18内を下方向のみならず水平方向にも拡散され、ろ
過層Fの全断面に均一に行き渡る。
【0036】そして、ろ過層Fにおいては、均一に充填
された活性炭2を汚染液が通過するともに、通過する汚
染液の圧力により、活性炭微粒子が移動され、筒体4下
部に徐々に移動される。
【0037】かかる微粒子のほとんどは、活性炭受け部
24のプレート32上に敷設された不織布46a、46
bで捕捉される。また、筒体4内周面に沿った部分を通
過しようとする微粒子も、筒体4内周面にまで敷設され
たフィルター溝部42の不織布46a,4bにより捕捉
される。
【0038】そして、特に、本実施例では、不織布46
bがフィルター溝部42において完全に筒体4内周面に
まで縦壁状に到達され、かつ、不織布46aが重層され
ているため、微粒子はこれらにより確実に捕捉される。
【0039】このように本実施例によれば、フィルター
溝部42を筒体4内周面に沿って凹設し、このフィルタ
ー溝部42を不織布46a,46bにより被覆したこと
により、筒体4内周面とフィルター46との間で発生し
やすい隙間を介した微粒子の流出を確実に防止すること
ができる。
【0040】なお、本実施例では、フィルター46を不
織布の2枚重ねとしたが、本発明はこれに限定するもの
ではない。また、本実施例では、フィルター溝部42を
プレート支持体34の外周縁の縦壁部36の突起体40
と筒体内周面との間に形成した溝状部としたが、本発明
はこれに限定するものではない。
【0041】例えば、図3に示すように、特にプレート
支持体50の外周側を縦壁状に設けることなく、単に筒
体51内周面方向に下方に傾斜するように設けて、この
傾斜部と筒体51内周面との間の溝状部をフィルター溝
部52とすることも可能である。なお、この場合、フィ
ルター53を筒体51の内周面に沿って縦壁状に敷設し
たフィルター53の高さは、プレートの高さと同等以上
とし、フィルター53でフィルター溝部52に沿って溝
形状をつくるようにするのが好ましい。溝形状を作るこ
とにより、重ねてフィルターを被覆することも容易であ
り、活性炭充填の際に、確実に筒体51の内周面にフィ
ルター53を密着させることができる。
【0042】さらに、図4に示すように、支持部材70
をプレートとプレート支持体とに分けることなく一体に
設けて、支持部材70の外周側を筒体71内周面方向に
沿って下方に傾斜するろ過阻止部とし、筒体内周面との
間で溝状のフィルター溝部72とし、フィルター73で
被覆することができる。
【0043】なお、先に説明したように、不織布46
a,46bのフィルター溝部42への押し込みは活性炭
2の重量により行うものであるが、このような活性炭2
による押し込みに先立ち、すなわち活性炭2の装填に先
立ち、不織布46a,46bを筒体4の底部においてフ
ィルター溝部42に対し正確に位置決めしておくことが
好ましい。このような位置決めに最適な実施例を以下図
5及び図6を参照して説明する。図示した以外の構造は
図1及び図2の実施例のものと同様である。
【0044】図5の実施例において、筒体4の上端部外
周に形成されたフランジ部151と、これに対面する蓋
部156のフランジ部152との間には図2の実施例と
同様Oリング153が介在されてこれらの間をシールし
ており、筒体4の上端のフランジ部151の上面内周に
はOリング153を受容する環状溝154が形成されて
いる。また、蓋部156はボルト156a,156aに
より筒体4に対し着脱自在となっている。ここで、筒体
4の上端縁4aの高さは上記環状溝154の底面とほぼ
同一高さに設定されており、また環状溝154の外周径
は下部不織布46a,46bのうちの下層側の不織布4
6bの径とほぼ同じ寸法、すなわち筒体4の内径よりも
5%大きい径に設定されている。なお、上層側の不織布
46aは先に説明したように筒体4の内径にほぼ等しく
設定されているものである。
【0045】また、図5は活性炭2が充填されてその上
に上部不織布18が位置した状態を示すもので、この上
部不織布18上には第1実施例のパンチングプレート2
0と同様に処理液の通過を許容する通水孔(図示しな
い)を備えた不織布圧縮板155が載置されている。こ
こで、上部不織布18の径は筒体4の内径とほぼ同径に
設定され、不織布圧縮板155の径は筒体4の内径より
も僅かに小さく設定されている。
【0046】不織布圧縮板155は図5に示したように
不織布18を介して活性炭2を押さえるために利用され
る一方、活性炭2の装填に先立ち、筒体4の上端のフラ
ンジ部151の環状溝154と協働して、不織布46
a,46bのうち、特に径の大きな下層側の不織布46
bを筒体4の底部においてフィルター溝部42に対し正
確に位置決めするためにも利用されるものであり、この
ような作用を以下図6を参照して説明する。
【0047】図6の分図(a)〜(c)は活性炭2を筒
体4内に装填するに先立って下部不織布46a,46b
を筒体4の底部に装着する状態を順次示した説明図であ
り、同図に示すように、ろ過器は蓋部156を取り外し
てOリング153を外した状態に準備される。
【0048】下層の不織布46bを筒体4に装着するに
あたり、不織布46bはまず分図(a)に示すように、
筒体4の上端のフランジ部151の環状溝154に周部
が嵌合した状態に設置される。ここで先に説明したよう
に、環状溝154の外周径は不織布46bの径とほぼ同
じに設定されており、このため、不織布46bはその中
心を筒部4の中心と一致させた状態で位置保持される。
なお、この状態で不織布46bはまだ圧縮されておら
ず、かなりの厚さを有している。
【0049】次にこの不織布46b上に不織布圧縮板1
55を載置する。不織布圧縮板155は筒体4の内径よ
りも小さく設定されているため、不織布圧縮板155の
重量により分図(a)に想像線で示したように不織布4
6bは中央部が自然に筒体4内に落ち込み、一方不織布
圧縮板155に当接しない周縁部は上方に反り返った状
態となる。
【0050】この状態で不織布圧縮板155を下方に押
し込むと、分図(b)に示すように不織布圧縮板155
はその周縁部が不織布圧縮板155と筒体4の内壁との
間の隙間から筒体4の内壁に沿って上側に折り曲がった
状態で下降する。このような不織布圧縮板155の下降
は分図(c)に示すように不織布46bがプレート支持
体34の突起体40に当接することで停止し、これによ
り不織布46bはその中心を筒体4の中心と正確に一致
させた状態で筒体4の底部に位置決めされ、従って、フ
ィルター溝部42に対し正確に位置決めされる。
【0051】不織布46bがこのように筒体4の底部に
装着されたら不織布圧縮板155を筒体4から抜き出
し、次いで上層側の不織布46aを筒体4に挿入する。
ここで上層側の不織布46aは先に説明したように筒体
4の内径にほぼ等しく設定されているので、不織布圧縮
板155の補助を要さずして自重により筒体4の底部に
落下しかつ自然に筒体4と中心を同じくして不織布46
a上に載せられる。不織布46b,46aをこのように
底部に装着した状態で活性炭2を筒体4内に装填すれ
ば、先の実施例で説明したように、活性炭2の重量によ
り不織布46b,46aの周囲がフィルター溝部42に
押し込まれるのである。
【0052】活性炭2をこのように装填したら上部不織
布18を活性炭2の層F上に載置して不織布圧縮板15
5をその上に載せ、Oリング153を環状溝154に装
着して蓋部156を取り付ければ図5の状態が実現され
る。
【0053】すなわち、本実施例はOリング153を装
着するための環状溝154を不織布46bの位置決めに
利用して、不織布圧縮板155により不織布46bがそ
の中心を筒部4の中心と正確に一致させた状態で筒部4
の底部に装着できるようにしたものであり、不織布46
bの装着が容易に行えるとともに後続の活性炭2の重量
によるフィルター溝部42への押し込みを確実に行うこ
とができるので、活性炭微粒子の流出をさらに確実に防
止できる利点を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のろ過器の上部及び下部を詳細に説明し
た図である。
【図2】本発明のろ過器の全体を示した図である。
【図3】ろ材受け部の他の実施例を示した図である。
【図4】ろ材受け部の他の実施例を示した図である。
【図5】別例のろ過器の上部構造を示した図である。
【図6】図5のろ過器への下部不織布の筒体底部への設
置工程を順番に示した図である。
【図7】従来のろ過器の下部構造を示した図である。
【符号の説明】
1 ろ過器 2 ろ材(活性炭) 4 筒体 15 ろ材(活性炭)押さえ部 24 ろ材(活性炭)受け部 30 支持部材 32 プレート 34 プレート支持体 42 フィルター溝部 46 フィルター

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ろ過筒体内に、活性炭をろ材として有す
    るろ過器であって、 筒体内のろ液流出側に設けられ、ろ液の通過を妨げない
    が前記ろ材の流出を妨げるフィルターと、 このフィルターのろ液の流出側に当接されて、前記筒体
    内周面に沿ってフィルターを筒体内に支持する支持部材
    と、 この支持部材の外周側と前記筒体内周面とから溝状に設
    けたフィルター溝部、とを備え、前記フィルターの外周
    側がこのフィルター溝部を被覆してなるろ過器。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記支持部材の外周側にろ液流入方向を指向する突起体
    を設けることにより、この突起体外周側と筒体内周面と
    から前記フィルター溝部を形成してなるろ過器。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 前記フィルターは、不織布であり、 前記支持部材は、前記不織布に当接され筒体内形よりも
    小形で、ろ液が通過できるプレート体と、このプレート
    体を筒体内の中心側に支持するプレート支持体とから形
    成し、このプレート支持体の外周側にろ液流入方向を指
    向する突起体を設けることにより、この突起体外周側と
    筒体内周面とから前記フィルター溝部を形成してなるろ
    過器。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 当該ろ過器は前記筒体に対し着脱自在な蓋を有し、前記
    筒体の上端内周部には前記蓋部との間のシールを行うた
    めのシールリングを受容するための環状溝が形成されて
    おり、前記フィルターは前記筒体の内径よりも大きな外
    径を有しており、前記環状溝の外径は前記フィルタの径
    とほぼ同径に形成されて、前記シールリングを取り外し
    た状態において前記フィルタの周部が嵌合可能に構成さ
    れているろ過器。
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JP6-304945 1994-12-08
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