JP2772954B2 - 金属製造用バイポーラ型電解槽 - Google Patents
金属製造用バイポーラ型電解槽Info
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- JP2772954B2 JP2772954B2 JP63139440A JP13944088A JP2772954B2 JP 2772954 B2 JP2772954 B2 JP 2772954B2 JP 63139440 A JP63139440 A JP 63139440A JP 13944088 A JP13944088 A JP 13944088A JP 2772954 B2 JP2772954 B2 JP 2772954B2
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- electrolytic cell
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- salt bath
- bipolar
- molten salt
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、溶融塩浴を用いて電気分解する金属製造用
電解槽、特にMgCl2を電気分解する電解槽に於て、電極
相互間に電解用溶融塩浴の正常な循環流を保証し、澱み
部分を解消するようにしたバイポーラ型電解槽に関す
る。
電解槽、特にMgCl2を電気分解する電解槽に於て、電極
相互間に電解用溶融塩浴の正常な循環流を保証し、澱み
部分を解消するようにしたバイポーラ型電解槽に関す
る。
近年、MgCl2を含む溶融塩浴を電気分解して、金属Mg
およびCl2ガスを製造する電解槽として、双極電極を有
するバイポーラ型電解槽が用いられている。この型の電
解槽においては、電解により生成する金属MgおよびCl2
ガスを溶融塩浴の循環流を利用して分離回収するもので
ある。
およびCl2ガスを製造する電解槽として、双極電極を有
するバイポーラ型電解槽が用いられている。この型の電
解槽においては、電解により生成する金属MgおよびCl2
ガスを溶融塩浴の循環流を利用して分離回収するもので
ある。
一般的に、陽極、陰極および双極電極で構成された電
解槽の、電解室内における溶融塩浴の循環流には、澱み
や過度の乱流を発生させないようにすることが望まし
い。
解槽の、電解室内における溶融塩浴の循環流には、澱み
や過度の乱流を発生させないようにすることが望まし
い。
しかるに、バイポーラ型電解槽では、双極電極を通過
しないで流れるバイパス電流を防止する目的から、外部
挿入陽・陰極の下部または双極電極の下部に絶縁ブロツ
クを配置することが行なわれている。絶縁ブロツクはア
ルミナ製耐火物などで作られ、これを支持するために電
解室内壁に棚を設けることが必要となる。この結果、第
4図に示すように電解室内を上方に向う溶融塩浴流が、
棚2の上部で澱みを生ずることとなり、MgOなどを主成
分とするスラツジ8が棚上に堆積する。かかるスラツジ
には金属Mg粒なども混在しており、導電性を有するた
め、該スラツジが電極間を短絡し、電極間での電気分解
が阻止される結果となる。他方、前記棚の上方は、溶融
塩浴流に過度の乱流を引起こす場所となり、電解によつ
て生成した金属MgおよびCl2ガスに再結合反応が増加す
ることとなる。
しないで流れるバイパス電流を防止する目的から、外部
挿入陽・陰極の下部または双極電極の下部に絶縁ブロツ
クを配置することが行なわれている。絶縁ブロツクはア
ルミナ製耐火物などで作られ、これを支持するために電
解室内壁に棚を設けることが必要となる。この結果、第
4図に示すように電解室内を上方に向う溶融塩浴流が、
棚2の上部で澱みを生ずることとなり、MgOなどを主成
分とするスラツジ8が棚上に堆積する。かかるスラツジ
には金属Mg粒なども混在しており、導電性を有するた
め、該スラツジが電極間を短絡し、電極間での電気分解
が阻止される結果となる。他方、前記棚の上方は、溶融
塩浴流に過度の乱流を引起こす場所となり、電解によつ
て生成した金属MgおよびCl2ガスに再結合反応が増加す
ることとなる。
従来かかる点を解決するため、当業者は棚の上部に傾
斜を設け、電解室内壁と一体化した溶融塩浴循環流澱み
防止構造とすることを考えていた。
斜を設け、電解室内壁と一体化した溶融塩浴循環流澱み
防止構造とすることを考えていた。
前記した、従来考えられたバイポーラ型電解槽に於
て、電解室内の溶融塩浴循環流に起る澱みを解消するた
めに、電解室内壁本体と一体化した傾斜部を設けた棚を
有するものでは、次のような問題点が発生する。
て、電解室内の溶融塩浴循環流に起る澱みを解消するた
めに、電解室内壁本体と一体化した傾斜部を設けた棚を
有するものでは、次のような問題点が発生する。
1.棚の上面部分傾斜部を、電解室内壁本体と一体化して
いるため、加工、施工が困難である。
いるため、加工、施工が困難である。
2.棚の上面部分傾斜部を、電解室内壁本体と一体化して
いるため、欠損が生じ易い。
いるため、欠損が生じ易い。
3.棚の上面部分傾斜部を、電解室内壁本体と一体化して
いるため、フレキシビリテイに乏しく、電極を破損し易
い。
いるため、フレキシビリテイに乏しく、電極を破損し易
い。
本発明は前記した問題点を解決し、効率のよいバイポ
ーラ型電解槽を提供することを目的としている。
ーラ型電解槽を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明のバイポーラ型電
解槽は、第1図および第2図に示すように電解室内の棚
2の上面部分に、溶融塩浴の循環流をゆるやかに拡大さ
せるための制御板3を、電解室内壁本体とは別個に配置
してなるものである。ここに、図面中1は電解槽本体、
4は双極電極、5は絶縁ブロツク、6は溶融塩浴、7は
電解室内壁、8は棚部に堆積したスラツジ、11は陰極、
12は陽極をそれぞれ示すものである。また、第3図、第
4図中の矢印は溶融塩浴の流れを示している。
解槽は、第1図および第2図に示すように電解室内の棚
2の上面部分に、溶融塩浴の循環流をゆるやかに拡大さ
せるための制御板3を、電解室内壁本体とは別個に配置
してなるものである。ここに、図面中1は電解槽本体、
4は双極電極、5は絶縁ブロツク、6は溶融塩浴、7は
電解室内壁、8は棚部に堆積したスラツジ、11は陰極、
12は陽極をそれぞれ示すものである。また、第3図、第
4図中の矢印は溶融塩浴の流れを示している。
本発明電解槽で用いられる制御板3は、第3図に矢印
で示すように溶融塩浴の循環流をゆるやかに拡大させ、
制御板を用いない第4図に示されるスラツジ8の堆積を
防止するような形状であればよいが、一般的には棚上面
と長さを同じくする底辺を有する直角三角形の板状のも
ので、底辺と斜辺で構成する角度が30〜80°のものが効
果的である。また、斜辺は直線に限らず、直角部に対し
凸または凹のなだらかな曲線であつてもよい。
で示すように溶融塩浴の循環流をゆるやかに拡大させ、
制御板を用いない第4図に示されるスラツジ8の堆積を
防止するような形状であればよいが、一般的には棚上面
と長さを同じくする底辺を有する直角三角形の板状のも
ので、底辺と斜辺で構成する角度が30〜80°のものが効
果的である。また、斜辺は直線に限らず、直角部に対し
凸または凹のなだらかな曲線であつてもよい。
上記のように構成された本発明のバイポーラ型電解槽
は、これを運転した際、次の作用によつて特有の効果が
奏されるものである。すなわち、電解室内の棚上面部分
に、電解室内壁とは別体で配置した制御板は、それ自身
が欠損したり、あるいは電極を破損することはなく、溶
融塩浴の循環流が通過する際、当該部分にスラツジの堆
積を防止し、更に循環流に澱みを形成したり、過度の乱
流を生じさせない作用を有する。
は、これを運転した際、次の作用によつて特有の効果が
奏されるものである。すなわち、電解室内の棚上面部分
に、電解室内壁とは別体で配置した制御板は、それ自身
が欠損したり、あるいは電極を破損することはなく、溶
融塩浴の循環流が通過する際、当該部分にスラツジの堆
積を防止し、更に循環流に澱みを形成したり、過度の乱
流を生じさせない作用を有する。
バイポーラ型電解槽の電極間(陽極と双極電極間、双
極電極間相互、双極電極と陰極間)に、底辺100mm、斜
辺との角度が60°、厚さ10mmのアルミナ製制御板を配置
し、溶融塩組成としてMgCl2 20%、NaCl 54%、CaCl2 2
5%、MgF2 1%のものを使用し、浴温度660〜670℃、電
解電流10万Aの条件で12ケ月間電解を続行した。
極電極間相互、双極電極と陰極間)に、底辺100mm、斜
辺との角度が60°、厚さ10mmのアルミナ製制御板を配置
し、溶融塩組成としてMgCl2 20%、NaCl 54%、CaCl2 2
5%、MgF2 1%のものを使用し、浴温度660〜670℃、電
解電流10万Aの条件で12ケ月間電解を続行した。
この間電解槽は順調に稼動し、操業停止後電解槽を解
体して棚部分2および制御板3を調査したが、板の欠
損、電極の破損もなく、スラツジも堆積せず、予測した
とおりの効果が奏されたことが確認できた。
体して棚部分2および制御板3を調査したが、板の欠
損、電極の破損もなく、スラツジも堆積せず、予測した
とおりの効果が奏されたことが確認できた。
第1図は、本発明電解槽の、電極に平行な面(第2図BB
線)の断面図であり、第2図は第1図AA線の断面図を示
し、第3図は溶融塩浴の循環流を示す説明図、第4図は
従来例における棚部分のスラツジ堆積状態を示す説明図
である。 1……電解槽、6……溶融塩浴 2……棚部分、7……電解室内壁 3……制御板、8……堆積スラツジ 4……双極電極、11……陰極 5……絶縁ブロツク、12……陽極
線)の断面図であり、第2図は第1図AA線の断面図を示
し、第3図は溶融塩浴の循環流を示す説明図、第4図は
従来例における棚部分のスラツジ堆積状態を示す説明図
である。 1……電解槽、6……溶融塩浴 2……棚部分、7……電解室内壁 3……制御板、8……堆積スラツジ 4……双極電極、11……陰極 5……絶縁ブロツク、12……陽極
Claims (2)
- 【請求項1】金属ハロゲン化物溶融塩浴を用いて電気分
解する金属製造用電解槽の電解室内における電極、すな
わち陽極、陰極及び双極電極の下部に配置する絶縁ブロ
ックを載置するための電解室内壁に設けた棚の上面に、
前記載置された絶縁ブロックと絶縁ブロックの間隙を塞
ぐように、断面3角形状で斜辺を除く2辺が棚に接した
溶融塩浴流澱み防止用制御板を設置してなるバイポーラ
型電解槽。 - 【請求項2】溶融塩浴流澱み防止用制御板は、電極室内
壁とは別体であって、斜辺を除く2辺が棚に接した実質
的に三角形状板であり、底辺と斜辺の角度が30〜80°の
直角3角形の板状である請求項1に記載のバイポーラ型
電解槽。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63139440A JP2772954B2 (ja) | 1988-06-08 | 1988-06-08 | 金属製造用バイポーラ型電解槽 |
AU31722/89A AU614590B2 (en) | 1988-03-30 | 1989-03-28 | Electrolytic cell for recovery of metal |
CA000594979A CA1337059C (en) | 1988-03-30 | 1989-03-29 | Electrolytic cell for recovery of metal |
US07/330,143 US4944859A (en) | 1988-03-30 | 1989-03-29 | Electrolytic cell for recovery of metal |
GB8907224A GB2216900B (en) | 1988-03-30 | 1989-03-30 | Electrolytic cell for recovery of metal |
NO891359A NO180384C (no) | 1988-03-30 | 1989-03-30 | Elektrolytisk celle til utvinning av metall |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63139440A JP2772954B2 (ja) | 1988-06-08 | 1988-06-08 | 金属製造用バイポーラ型電解槽 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01309987A JPH01309987A (ja) | 1989-12-14 |
JP2772954B2 true JP2772954B2 (ja) | 1998-07-09 |
Family
ID=15245248
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63139440A Expired - Lifetime JP2772954B2 (ja) | 1988-03-30 | 1988-06-08 | 金属製造用バイポーラ型電解槽 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2772954B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4489520B2 (ja) * | 2004-07-14 | 2010-06-23 | 株式会社大阪チタニウムテクノロジーズ | 電解槽 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0339488Y2 (ja) * | 1986-12-22 | 1991-08-20 |
-
1988
- 1988-06-08 JP JP63139440A patent/JP2772954B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01309987A (ja) | 1989-12-14 |
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Legal Events
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