JP2771195B2 - 樹脂流動硬化特性測定方法とそれを用いた熱硬化性樹脂粘度の予測方法及び熱硬化性樹脂流動予測方法 - Google Patents

樹脂流動硬化特性測定方法とそれを用いた熱硬化性樹脂粘度の予測方法及び熱硬化性樹脂流動予測方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、熱硬化性樹脂の成形性評価方法に係り、特
に金型内の樹脂の流動・硬化挙動の高精度予測に好適な
パラメータの算出に関する。
〔従来の技術〕
従来の装置は、特開昭59−88656号に記載のように金
型流路内の所定区間における平均見掛け粘度を実測する
ようになっていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術は、与えられた金型流路諸元,成形条件
における見掛けの流動・硬化特性値は求まるが、このよ
うな条件に左右されない樹脂固有のパラメータを求める
配慮がされておらず、異なる流路諸元の金型内での流動
予測はできないという問題があった。また、できるだけ
実機量産型に近い流路諸元の金型を用いる必要があり、
金型製作費が高いという問題があった。
本発明の目的は上記問題点をなくし、樹脂固有の流動
・硬化パラメータを高精度に求める装置と手法を提供す
ることにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的は、樹脂の流動方向に沿って一様な流路断面
諸元を有する数種類の金型、ならびにこれらの流路内で
の樹脂の圧力損失,流動距離,流量,平均見掛け粘度な
どを自動計測,演算,出力するための装置を用い、数種
類の金型温度条件下での粘度変化を実測するとともに、
これらの特性値から外挿法により流動シミュレーション
用等温粘度式中のパラメータの値を推定し、この値を入
力して実験と同一条件での流動シュミレーションを行
い、粘度変化の実測値と計算値を比較して逐次パラメー
タの値を修正して所定誤差範囲に収まったところでパラ
メータの値を決定することにより達成される。
〔作用〕
これにより、成形条件に左右されない樹脂固有のパラ
メータの値を精度よく求めることができ、この値を用い
て任意金型流路諸元における流動シミュレーションを行
うことにより、実機金型内での流動予測が可能となり、
事前に最適成形条件,金型流路諸元などの選定ができ
る。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を第1〜18図,表1,2によっ
て説明する。第1(a)図は上型1,下型2を閉じた状態
での金型中央部での縦断面図,第1(b)図は下型2の
平面図である。ポット3に投入された樹脂(図示せず)
は断面積の広いランナー4を通り、スパイラル状の円管
流路5内を流動する。この金型は円管流路5内での樹脂
の粘度変化を調べるものであり、ランナー4壁に取り付
けた圧力検出器6で圧力損失を測定する構造である。ラ
ンナー4の断面積を円管流路5の断面積より広くしたの
は(1)円管流路5に入るまでに樹脂が金難から受ける
熱履歴を小さくする、(2)ランナー4の圧力損失を小
さくし、樹脂の流動先端が断面積の小さい円管流路に入
った瞬間の急激な圧力上昇を利用し、円管流路5での流
動開始時刻および円管流路5を流動中の圧力損失を圧力
検出器6で精度よく測定するためである。円管流路5の
金型ブロックは着脱容易な構造とし、任意の流路を選択
できる。
表1に本実施例で用いた3種類の円管流路の諸元を示
す。
これらの断面積は電子部品の封止工程に用いられる金型
の流路各部のそれと同程度の値である。第1(a),
(b)図のランナー4は表1のもっとも断面積の大きい
No.3の流路の10倍程度の断面積である。なお、本実施例
では、用いた樹脂は電子部品封止用途のエポキシ成形材
料であり、円管流路5の終端まで樹脂が流れることはな
く、流路の途中で硬化反応により流動を停止する。
第2図に装置の構成を示す。トランスファー成形機7
のプランジャー8を降下させ、樹脂を金型内に移送す
る。プランジャー8の変位は成形機7に取り付けられた
変位検出器9で検出し、下型2に取付けられた圧力検出
器6の信号とともに増幅器10をへて、レコーダー11とデ
ータ処理装置12の両方に入る。データ処理装置12は制御
用マイコンと各種モジュールを組合わせたものでありデ
ータの記憶,配列などの処理が行われる。処理されたデ
ータは次に演算部13に入り、ここで信号の物理量変換や
特性値算出のための計算を行う。最後にプロッター14や
プリンター15により結果の作図,出力が行われる。
第3図に樹脂を金型内に流動させたときのレコーダー
11の指示値の例を示す。図中のt1が樹脂流動先端が円管
流路5に入った時刻であり、この前後の短い時間で圧力
検出器6で検出した圧力Pが急激に上昇する。その後、
圧力Pはほぼ一定値を示し、流動停止時刻ta以降に熱膨
張成分に起因する圧力上昇が再び起きる。また、プラン
ジャー変位lPの変化は時間とともに減少する傾向を持
つ。ここではこのデータをもとにして、自動計測を有効
に行うために次のようにした。すなわち、データサンプ
リング時間間隔をゾーン毎に変え、圧力変化の大きいと
ころでは細かく、小さいところでは大きくするようにし
た。図中,第1ゾーンは流動先端が円管流路5に到達す
る時刻を判定するためのもので、設定圧力P1を越えたと
ころで円管流路5内を流動開始とみなした。また、第2
ゾーンでは設定時刻t2までの、やはり圧力変化の大きい
領域でのサンプリングを行う。第3ゾーンではt3までの
圧力一定領域でのサンプリングを行う。第4ゾーンは流
動停止時刻の判定を行うためのものであり、確実に測定
を完了させるためにプランジャ変位lPの隣り合うデータ
の差が所定値以下になること、ならびに圧力が設定圧力
P2以上になることの両方の条件を満足するところで測定
終了にした。このフローチャートを第4図に示す。な
お、taの時刻の自動判定は、樹脂が流動中と流動停止後
の圧力変化率の違いを利用し、測定終了時刻から遡って
隣同士のデータから変化率を直線近似で求めていき、所
定値より小さくなったときとした。この方式で自動計
測,演算したときの圧力Pの値を第5図のBに示す。A
はレコーダー指示値であり、両者はよく一致している。
なお、第5図において時間の原点ならびにteは、それぞ
れ第4図のt1とtaに相当している。ここで、teは見掛け
のゲル化時間と定義する。また、φ4は管径4mmを示
し、TMは金型温度を示す。第5図と同じ条件の実験で得
られたプランジャ変位lPの自動計測,演算結果を第6図
のBに示す。Aはレコーダー指示値であり、両者はよく
一致している。なお、データBでは、ノイズ除去のため
に、演算部13において、高次多項式近似法によりデータ
平滑化の処理を行ってある。さらに、演算部では決定し
た高次多項式の一次導関数を算出し、これから任意時刻
におけるプランジャーの降下速度υを求めるようにし
た。この結果を第7図に示す。時間に対しなめらかな速
度曲線が得られた。
粘度の算出は次式を用いた。
ここで、a:平均見掛け粘度,D:円管直径,ΔP:圧力損
失,Q:流量,l:流動距離である。このうち、Dはあらかじ
め与えられ、ΔPは圧力検出器6の指示値から求まる。
また、Qとlは第6,7図に示した変位検出器9の指示値
の処理法ならびにポット6と円管流路5の断面積の比か
ら求まるので、(1)式から任意時刻におけるaが算
出できる。この計算は演算部13で行われ、出力用の設定
時間間隔ごとのΔP,Q,l,aなどの値の作図,出力がそ
れぞれプロッター14,プリンター15で行われる。
第8〜13図に本装置で求めた特性値の比較を示す。用
いた条件は、表1の円管流路3種類,金型温度TMが145,
165,185℃の3仕様であり、タブレット状の樹脂(図示
せず)を高周波加熱機(図示せず)で75℃に予備加熱し
た後にポット3内に投入して測定を行った。第8図に管
径φ2mm(流路No.1)での各TMにおける平均見掛け粘度
aと時間の関係を示す。いずれのTMにおいても時間の
経過とともにaは低下し、途中から上昇を続ける。こ
れは、管壁からの伝熱により樹脂温度が上昇し、樹脂の
溶融と硬化反応とが同時に進行して、流動途中までは前
者が、それ以降は後者の寄与が支配的になるためであ
る。ここで、aの最低値をと定義すると、
TMが高いほど小さくなる。また、各条件の最後のデータ
は見掛けのゲル化時間teの直前のものであり、TMが高く
なるほど流動時間は短くなる。これらのことは、金型か
ら樹脂に加わる熱量が多いほど、樹脂の溶融も硬化反応
も急激に起きることを示している。第9図に管径φ4mm
(流路No.2)での各TMにおけるaの変化を示す。傾向
は第8図と同じであるが、φ2mmに比べ同じTMでも流動
時間が長くなり、の値も高くなる。これは、管径が
大きくなったために樹脂への伝熱が遅くなり、溶融も硬
化もゆるやかに起きるためである。第10図に管径φ6mm
(流路No.3)での各TMにおけるaと時間の関係を示
す。φ4mmの場合に比べ同じTMでの流動時間が長くな
り、aMも高くなる。
第11図に各管径ごとのとTMの関係を示す。各管径
においてlogと1/TMの関係はほぼ直線が得られてい
る。が流動途中で観察されるのは、ポット3に投入
される樹脂の温度と金型温度との差が大きいため、流路
内で管壁から樹脂への熱移動が起き、流動の初期は溶融
によりaが低下することによる。もし、流路内に樹脂
が流入した瞬間に金型温度に等しくなり、それまでの熱
履歴の影響がないという理想的な等温状態が得られたも
のとすると、そのときのはその温度における粘度曲
線の初期粘度を表わす樹脂固有の特性値となる。第11図
のデータがいずれも硬化反応による粘度上昇の影響がき
わめて小さい場合は、各TM毎に外挿法により管径が0mm
相当、すなわち、金型温度がそのまま樹脂温度とみなせ
る状態のを求めれば、これが樹脂固有の初期粘度と
温度との関係に近くなるものと考えられる。この式は次
のアンドレードの式の形になる。
ここでη0:初期粘度,T:絶対温度,a,bは初期粘度に関す
る樹脂固有のパラメータである。
第12図に各管径ごとの見掛けのゲル化時間teとTMの関
係を示す。いずれの管径においてもlog teと1/TMはほぼ
直線関係が得られた。ここでも、理想的な等温状態の実
験ができたとすると、そのときのteはその温度における
等温粘度曲線のゲル化時間を表わす樹脂固有の値とな
る。これもと同様に外挿法により管径が0mm相当の
値を求めることにより、近似的にゲル化時間と温度の関
係を得ることができる。この式も次のアンドレードの式
の形となる。
ここでt0:ゲル化時間,T:絶対温度,d,eはゲル化時間に関
する樹脂固有のパラメータである。
第13図に各管径での最終流動距離lfとTMの関係を示
す。管径が小さくなるほどlfは小さくなる。これは、管
径が小さいと粘度の低下は早いが、流路自体の抵抗値は
管径の4乗に比例し、この抵抗の増大により流速が遅く
なり、さらにゲル化時間が短くなるためである。一方、
同じ管径ではどのTMでも同程度のlfとなっている。これ
は、TMの高いときは粘度の低下が早く、この間に流動距
離が伸びるが流動停止時刻が早いことと、TMが低いとき
にはこの逆の現象が起きることとが、lという特性値に
は同じ寄与をしているためである。熱硬化性樹脂の成形
性評価に広く用いられているEMMIスパイラルフローテス
トは、このlfに相当する値を読取るだけであり、本実施
例で明らかにした流動,硬化状態に関する情報は得られ
ない。
樹脂の選定や製造工程における金型流路の設計,成形
条件の選定を迅速,かつ,合理的に行うためには、本発
明装置で得られる樹脂固有の特性値を入力データとし
て、流動シミュレーションを行うことが必要であり、次
にこの手法について説明する。
まず、熱硬化性樹脂用等温粘度式を次のモデルで表わ
す。
ここで、η:粘度,η0:初期粘度,t0:ゲル化時間,c:粘
度上昇係数,T:絶対温度,t:時間である。また、 η(T)=aexp(b/T) ……(5) t0(T)=dexp(e/T) ……(6) c0(T)=f/T−g ……(7) とする。なお(5),(6)はそれぞれ(2),(3)
式と同じものであり、a,b,d,e,f,gは樹脂固有のパラメ
ータである。(4)式は次の境界条件を満足する。
t=0のときη=η(T) ……(8) t=t0(T)のときη=∞ ……(9) 任意温度Tにおける(4)式の特性を第14図に示す。
金型内では樹脂は管壁から熱を受けながら流動するた
め非等温状態になっている場合が殆どである。次にこの
場合の粘度の予測法について説明する。まず、(4)式
を無次元整理すると次式が得られる。
ここで μ={η/η(T)}1/C(T) ……(11) τ=t/t0(T) ……(12) である。この曲線はτ=0でμ=1,τ=1でμ=∞とな
る特性を持つ。この曲線を第15図に示す。いま第15図に
おいて、τ=τでμ=μとなっており、このときの
時間がt1,温度がT2とする。そして、時間がΔt経過し
たときに温度もΔT増加し、時間,温度がそれぞれt2,T
2になったときの新しい粘度を求めることにする。(1
2)式より、τはtとTの関数になっており、新しい状
態τまでのτの増分Δτは次式で求められる。
また、(12),(6)式より、次式が得られる。
(13)式のΔt,ΔTは第15図にようにあらかじめ分かっ
ており、(14)式にT=T1を(15)式にT=T1とτ=τ
を代入することにより、Δτが求まる。したがって、 τ=τ+Δτ ……(16) となり、(10)式でτ=τとしてμが求まる。
そして、(11)式から次式が得られる。
η=η(T)μC(T) ……(18) この(18)式にT=T2,μ=μの値を代入して より、新しい状態の粘度ηが求まる。
この手法をτ=0から1までくり返すことにより、非
等温状態での初期からゲル化するまでの粘度変化を算出
することができる。
樹脂が金型内を流動中の状態を解析するためには、上
記の粘度予測法と各種保存則の基礎式を組み合わせて解
くことが必要であり、ここでは円管流路の場合の式を次
に示す。
(20),(21),(22)式はそれぞれ連続の式、運動
量、エネルギーの保存式である。(20)〜(22)式で、
Q:流量,R:円管半径、υZ:管軸方向流速、γ:管径方向
距離、Z:管軸方向距離、P:圧力、η:粘度、P:密度、T:
温度、t:時間、λ:熱伝導率である。(20)〜(22)式
を(4)〜(7)の等温粘度式、(10)〜(19)の非等
温粘度予測法と組み合わせて、与えられた初期条件、境
界条件の下に差分法、有限要素法などの数値解析法で解
けば、円管流路内での流動シミュレーションができる。
本実施例で用いたシミュレーションプログラムの概要を
第16図に示す。出力では、平均見掛け粘度も求められ、
これにより、シミュレーション結果である計算値と第8
〜10図に示した実測値との比較ができる。
本実施例のシミュレーション手法で用いる粘度式中の
パラメータは(5)〜(7)式中のa,b,d,e,f,gの6つ
であり、これらの値を効率よく求めることが重要であ
る。次に本実施例で用いた装置で得られた第8〜12図の
ようなデータからパラメータの値を推定する方法を述べ
る。まず、a,b,d,eの値を推定する方法を第17(a)図
に示す。これは第11,12図の説明のところでも述べたが
管径と金型温度を変えたときのaの変化のデータから
b,teの値を読み取り、外挿法により各Tu毎に管径0mm
相当のa,teの値を求めて値を推定するものである。第
17(b)図にパラメータf,gの求め方を示す。これは、t
bからteの間に生じる粘度上昇曲線を利用して、データ
の無次元化,(4)式の変形などの操作を併せて行い、
外挿法により管径0mm相当の特性値を推定するものであ
る。なお、このような複雑な手法を用いるのは、電子部
品封止用途の材料は硬化反応が極めて早く、理想的な等
温状態の実験が極めて難しいことによる。次に、第17
(a),(b)図の手法で推定したパラメータの値を用
いて、まず流動シミュレーションを行い、aの計算値
と実測値を比較する。そして最終的には最小二乗法など
のカーブフィッティング法により、計算値が実測値に近
づくようにパラメータの値を修正し、妥当と判定できる
誤差量以下になったところでパラメータの値を決定す
る。この手法で求めた用いた樹脂のパラメータの値なら
びに、別の装置で測定した熱定数の値を表2に示す。
これらが、用いた樹脂の流動シミュレーション用入力デ
ータとなる。第18図にaの測定値とシミュレーション
による計算値の比較を示す。各金型温度において、両者
は非常によく一致しており、本発明の妥当性が検証され
た。
〔発明の効果〕
本発明によれば、測定条件に左右されない、熱硬化性
樹脂固有の流動・硬化パラメータを合理的,かつ高精度
に求めることができる。さらに、求めたパラメータの値
を入力データとして、本発明の粘度式、粘度変化の予測
法と、実機量産金型形状に応じた各種保存則の方程式と
を組み合わせて解析することにより、どのような条件で
も流動シミュレーションが可能となり、試作工程なしに
量産金型流路の最適諸元や最適成形条件を机上で求める
ことができる。また、樹脂開発時の成形性のチェックや
樹脂のロット管理も合理的に行える。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)図は本発明の一実施例に用いる金型の縦断
面図、第1(b)図は金型の下型平面図、第2図は装置
の全体構成図、第3図はレコーダー指示値によるデータ
の図、第4図はデータ自動取り込みのためのフローチャ
ート、第5図は圧力データの比較図、第6図は変位デー
タの比較図、第7図はプランジャ速度データの図、第8
〜10図は各管径における平均見掛け粘度aの変化図、
第11図はaの最低値bと金型温度との関係図、第12
図は見掛けのゲル化時間teと金型温度との関係図、第13
図は最終流動距離lfと金型温度との関係図、第14図は、
等温粘度式モデルの特性図、第15図は非等温状態での粘
度変化を算出するための説明図、第16図は流動シミュレ
ーションの概略フローチャート、第17(a)〜(b)図
は流動硬化パラメータを推定するためのフローチャー
ト、第18図は平均見掛け粘度ηaの測定値と計算値の比
較図である。 1……上型、2……下型、3……ポット、4……ランナ
ー、5……円管流路、6……圧力検出器、8……プラン
ジャー、9……変位検出器、12……データ処理装置、13
……演算部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉野 和宏 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所家電研究所内 (72)発明者 西 邦彦 東京都小平市上水本町5丁目20番1号 株式会社日立製作所武蔵工場内 (56)参考文献 特開 昭59−88656 (JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 11/00 - 11/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂の各時刻における平均見掛け粘度a
    の値と、aの最低値であるbの値と、bに到達す
    る時刻tpと、見掛けのゲル化時間teとを求め、該樹脂を
    流動させる金型の温度毎に該特性値に基づいて樹脂固有
    の流動及び硬化パラメータを求めることを特徴とする樹
    脂流動硬化特性測定方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の該流動及び硬化パラメータ
    を係数としており時間が0のときにその温度における初
    期粘度を示し、時間がその温度におけるゲル化時間と一
    致するときに粘度が無限大となる熱硬化性樹使用等温粘
    度式モデルと、該粘度式モデルから時間の経過と温度の
    上昇による粘度変化を独立に算出し、この両者を加えて
    新しい状態における粘度を求めることを特徴とする熱硬
    化性樹脂粘度の予測方法。
  3. 【請求項3】請求項2記載の熱硬化性樹脂粘度の予測方
    法に、連続の式・運動量保存則・エネルギー保存則の基
    礎式を組み合わせ金型流路内の樹脂の流動状態を解析す
    ることを特徴とする熱硬化性樹脂流動予測方法。
JP63272965A 1988-10-31 1988-10-31 樹脂流動硬化特性測定方法とそれを用いた熱硬化性樹脂粘度の予測方法及び熱硬化性樹脂流動予測方法 Expired - Fee Related JP2771195B2 (ja)

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