JP2769000B2 - 多孔性重合体ビーズおよびその製造法 - Google Patents

多孔性重合体ビーズおよびその製造法

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ローラ・ジーン・ヒスコツク
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はミカエル・テイモテイー・クーケ(Michael
Timothy Cooke)及びローラ・ジーン・ヒスコツク(Lau
ra Jean Hiscock)、多孔性重合体ビーズ及び方法(Por
ous Polymer Beads and Process)、米国特許出願第07/
275,170号並びにミカエル・テイモテイー・クーケ及び
ローラ・ジーン・ヒスコツク、多孔性アクリロニトリル
ビーズ及び方法(Porous Polyacrylonitrile Beads and
Process)、米国特許出願第07/275,317号の関連出願に
関するものである。
本発明は極めて高い表面多孔性[実質的にスキンなし
(skinless)]、0.002〜5μmの範囲の細孔径及び実
質的に1.5ml/g以上の細孔容積を有する等方性の多孔性
重合体ビーズに関する。本発明を要約すれば高い表面多
孔性及び約0.002〜約5μmの大きい細孔径を有する等
方性の多孔性重合体ビーズが熱誘導相分離工程(therma
lly−induced phase separation process)によりアク
リロニトリル重合体または共重合体の溶液から製造され
る。重合体に対する溶媒として混合された溶媒−非溶媒
配合物を用いることにより、大分子例えば蛋白質のクロ
マトグラフイー及び酵素−結合に理想的に適する構造を
有する高い細孔含有量の、実質的に球形のビーズが製造
される。ビーズは熱誘導相分離工程により重合体または
共重合体溶液から製造される。ビーズの構造により、こ
のものは特に生物分子分離工程例えば蛋白質分離におけ
るクロマトグラフイーに用いる際に理想的に適してい
る。
重合体溶液の相分離法は主に繊維、シート及びブロツ
クまたはスラブ(slab)の形態における多孔性低密度微
細気泡状プラスチツク気泡体の製造に極めて有用であつ
た。
英国特許第938,694号において、微細孔性物質は微細
に分割された熱可塑性樹脂をゲル生成溶媒と混合し、従
つて混合物の温度をそのゲル化点以上に上げ、温度を下
げてゲルを生成させ、そしてゲル生成用溶媒に対してで
あり、熱可塑性樹脂に対してではない溶媒で処理するこ
とによりゲル生成用溶媒を混合物から除去することによ
り製造する。この英国特許の実施例において、ポリエチ
レン樹脂35容量%をキシレン65容量%と共に140℃で加
熱し、そして室温に冷却し、その際にゲル化した塊が生
成した。この塊をシート状に切断し、そしてキシレンを
エタノールで抽出した。水でエタノールを除去した後、
微細孔性発泡シートが得られ、このものは約1.0μm以
下の細孔径及び約65%の全多孔度を有し、その際にシー
トは例えば蓄電池における分離器として有用であつた。
ヤング(Young)らによる米国特許第4,430,451号にお
いて、かかる方法は90〜99%の広く曝露された細孔容積
及び約94%の特別の細孔容積を有する、もろく、微細気
泡状の、低密度発泡体の状態で樹脂を残留させるビベン
ジルを除去するためにポリ(4−メチル−1−ペンテ
ン)樹脂及びビベンジルからなる溶媒から、そして例え
ばメタノールを用いて低密度発泡体を製造するために用
いた。かかる発泡体はレーザー融合の目的のためにブロ
ツクに加工された。
カストロ(Castro)による米国特許第4,247,498号及
び同第4,519,909号において、フイルムからブロツクの
範囲の複雑な形状の微細孔性発泡体を製造するために熱
誘導相分離技術を用いた。米国特許第4,519,909号にお
いて、第6欄、第34−35行において、「溶液が所望の形
状に冷却される際に、溶液を冷却する間に混合または他
の剪断力を与えない」ことが述べられている。このこと
はビーズを予期しなかつたことを強く示唆する。またカ
ストロによる米国特許第4,519,909号に官能性液体を含
む微細孔性重合体が開示されている。重合体は液体が配
合される気泡状または非気泡状のいずれかの構造を有す
ると言われている。気泡状構造は第7欄において隣接す
る気泡と連絡する細孔または径路を持つ実質的に球形を
有する一連の閉鎖された気泡を有することが定義され、
その際に該気泡の直径は該細孔の直径の少なくとも2倍
である。かかる構造は径路が均一な直径ではなく、そし
てこのことが大分子の吸収及び脱着に対して重大な欠点
を表わすために大分子を吸着させるためには理想的では
ない。
ストイ(Stoy)による米国特許第4,110,529号に重合
体を「高分子材料に対して非溶媒であり、そして溶媒と
非混和性である液体分散媒質」中に分散させる方法によ
り球形ポリアクリロニトリルビーズを生成させたことが
記載されている。乳化液を「撹拌しながら重合体材料を
凝集させ、重合体材料に対して非溶媒であり、溶媒と混
和性であり、そして分散媒質と非混和性である過剰の凝
集液体中に」加える。ビーズを製造するために古典的な
方法を採用する際に、本出願者は例えば鉱油中に重合体
の熱溶液を生成させ、そしてこのものを低温で鉱油に加
えることにより冷却する。従つて、本出願者は重合体溶
液と非混和性であり、そして分散媒質と混和性である
「凝集」浴を使用していない。しかしながら、ストイの
方法の主な欠点は第3欄、39−41行に示されるように、
たとえ95%までか、またはそれ以上の空隙含有量が得ら
れても、「凝集の極めて初期に非粘着性のスキンが得ら
れる」ことである。かかるスキンはかかる方法によつて
は制御できず、そして部分的にのみ透過性であり、かく
て実質的に大分子の吸収及び脱着を妨害し、そして非ス
キン性または制御可能にスキン性の微細孔性ビーズの製
造を極めて望ましくする。加えて、以後の比較的に示さ
れるように、ストイの方法に開示される方法を用いて製
造されるビーズは内部に濃縮された大きい細孔を有する
非等方性細孔を持ち、かくて更にサイズ排除クロマトグ
ラフイー用及び大分子の脱着においてその非効率性に寄
与する。
マツモト(Matsumoto)による米国特許第4,486,549号
において、一般に多孔性繊維及びフイラメントが開示さ
れるが、該特許の実施例1において重合体溶液をアトマ
イザーカツプ中に滴下して加えることによる細孔構造を
有するアクリロニトリル粒子の生成も教示されている。
しかしながら、この方法において製造されるビーズはこ
の出願の比較的1Aに見られるように0.90ml/gの低い細孔
容積を有し;このことは低い容量の原因となる。第8図
に示されるように、粒子は平らになり、そして非球形に
なる傾向があり、このことは過剰圧力降下の原因とな
る。
ジヨセフイアツク(Josefiak)らによる米国特許第4,
594,207号が一般に興味があり、その際にポリオレフイ
ン、ポリ(ビニルエステル)、ポリアミド、ポリウレタ
ン及びポリカーボネートからの多孔体例えば繊維、中空
フイラメント、チユーブ、チユービング、棒、ブロツク
及び粉末体を製造するための技術を用いる。溶媒比を変
えることにより全細孔容積、細孔径及び細孔壁を調節
し;例えば細孔容積は75〜77.5%の範囲である。ジヨセ
フイアツクは冷却中に剪断を必要としない方法による粘
性溶液の成形を開示している。ジヨセフイアツクの特許
の実施例1〜5に溶液を中空フイラメントノズルを通し
て紡糸し、次に冷却することによる中空フイラメントの
成形が記載され;そして実施例5〜7に板ガラスに溶液
を被覆し、次に冷却することによる膜の製造が記載され
ている。またジヨセフイアツクによる米国特許第4,666,
607号、第2欄、43行から第3欄14行において冷却中に
強い剪断力を用いないことが教示されている。ジヨセフ
イアツクの特許には冷却中に乱流を用いることは開示さ
れず、かくてビーズを意図していないことが強く示唆さ
れる。これに対し、本発明において、ビーズ中で冷却す
る液適を生成させるように冷却前及び中に溶液中で剪断
を用いる。驚くべきことにこれらのビーズはクロマトグ
ラフイー用の高度の分離能、クロマトグラフイー流速へ
の低い抵抗性及びカラム充填剤用の優れた構造的利点、
例えば良好な圧縮強さを有し、そして実質的に球形であ
ることを提供する。ツウイツク(Zwick)、アプライド
・ポリマー・シンポジア(Applied Polymer Symposi
a)、No.6、109〜149、1967に、75〜90%の細孔容積を
有する微細孔性構造体を製造するために10〜25%の範囲
の重合体濃度を用いて微細孔性繊維を製造するために類
似の方法を用いた。
クーペツク(Coupek)らによる米国特許第3,983,001
号にアフイニテイ−クロマトグラフイーによる生物学的
に活性な化合物の単離方法が記載されている。単離され
る化合物には酵素、補酵素、酵素阻害剤、抗体、抗原、
ホルモン、炭水化物、脂質、ペプチド及び蛋白質並びに
ヌクレオチド、核酸及びビタミン例えばビタミンBが含
まれる。多孔性担体は巨大細孔性であり、本発明を実施
することにより得られるゲルから粒子を生成させるため
の第二の成形工程を必要とし、そして他のクロマトグラ
フイー法、殊にサイズ排除クロマトグラフイーにおいて
劣つている。
精製、クロマトグラフイー、酵素結合などに対する微
細孔性ビーズの現状は三菱化成によりSEPABEAD なる商
標下で市販される高度に多孔性の親水性樹脂により表わ
される。これらのものは高度に多孔性の親水性ビニル重
合体からなる硬質ゲル球形ビーズからなると言われてい
る。これらのものは120μmの平均直径及び1.6ml/gより
少ない細孔溶積を有している。またジビニルベンゼンと
交叉結合されたスチレンからなる同社製の高度に多孔性
の重合体ビーズDIAION も挙げられる。かかるビーズは
狭い細孔径分布を有し、その細孔容積は1.2ml/gより少
ない。
かくて上記の本分野の現状から、多くの微細孔性重合
体の構造体の大きな欠点は細孔容積が代表的には重合体
構造体の20〜75%、または90%までで所望のものより少
ないことであるが、カストロの文献に見られる通り、機
械的強さに困難が生じる。低い空隙容積によつて機械的
強度は高められるが、クロマトグラフイー吸着剤の如き
構造体に用いる場合、低い容量が生じる。他の従来の構
造体は繊維、フイラメントまたは膜の形状で、そして充
填クロマトグラフイーカラムに有効に用いることができ
ず、かくて経費のかかる二次成形装置を必要とする。従
来の多くの構造体は固くなく、そしてイオン強度の変化
で膨潤し、カラム充填及び制御が困難になる。
極めて高い空隙容積、実質的にスキンなしの表面、大
きな細孔径及び高い機械的強さを有する、実質的に球形
の微細孔性ビーズが工程技術の慎重な選択により熱誘導
相分離法で生成させ得る。かかるビーズは新規であり、
且つ従来及び今日までに市販される最良の材料の観点か
ら全く予期されない。本発明のスキンなしのビーズによ
り大分子がその内部表面部に近づけるようになる。これ
らのものは化学反応例えば単量体からの多孔性ビーズの
生成を制御することの困難さを含まない工程により製造
される。ビーズの構造によりこのものが殆んどのクロマ
トグラフイーの用途、特に蛋白質のクロマトグラフイー
に理想的に適するようになる。またこれらのものは酵素
の固定化及び多くの他の用途に使用し得る。
本発明は次の図を参考に理解し得る: 第1図は本発明の微細孔性重合体−共重合体ビーズの
500倍の顕微鏡写真であり、そしてスキンなし表面を説
明し; 第2図は第1図の微細孔性ビーズの断面図の2000倍の
顕微鏡写真であり、97%の高い細孔容積及び均一で、非
気泡性の構造を示し; 第3図は本発明による重合体−共重合体ビーズの断面
の1,440倍の顕微鏡写真であり、均一な直径の非気泡性
細孔構造、97%の細孔容積及び実質的なマトリツクス均
一性を示し;そして 第4図は75%の細孔容積の微細孔性の非気泡性構造を
示す従来のポリプロピレン発泡体(カストロ、米国特許
第4,519,909号)の断面の2000倍の顕微鏡写真である。
構造はビーズではない。
第5図は外部表面上にスキンを有する非球形「デイス
ク」状のビーズを示す従来のポリアクリロニトリル粒子
(ストイ、米国特許第4,110,529号、実施例1)の断面
の111倍の顕微鏡写真である。
第6図は直径20〜40μmの極めて大きい内部細孔を有
するビーズを示す従来のポリアクリロニトリル粒子(ス
トイ、米国特許第4,110,529号、実施例2)の断面の442
倍の顕微鏡写真である。
第7図は不均一性の細孔構造を示す従来のポリアクリ
ロニトリル粒子(ストイ、米国特許第4,110,529号、実
施例2)の断面の50倍の顕微鏡写真である。
第8図は不均一性のデイスク状構造を示す従来のポリ
アクリロニトリル粒子[マツモト(Matsumoto)、米国
特許第4,486,549号]の347倍の顕微鏡写真である。
本発明によれば有機重合体または共重合体からなる実
質的にスキンなしの高度に多孔性のビーズにおいて、該
ビーズが水中で実質的に非膨潤性であり、実質的に等方
性であり、実質的に直径約5μm以上の細孔及び実質的
に約1.5ml/g以上の細孔容積を有することからなる、該
多孔性ビーズが与えられる。
また本発明は細孔が少なくとも部分的に高分子量化合
物で満たされ、そしてビーズが実質的に球形であるかか
る多孔性重合体ビーズに関する。
好適なビーズの製造方法において、重合体または共重
合体を昇温下で重合体のみを可溶化し得る溶媒混合物に
溶解する。溶媒混合物は溶媒の溶解力を減少させる少な
くとも1つの添加剤と混合した重合体に対する良好な溶
媒を含む。この添加剤は重合体に対する非溶媒であり得
る。次に均一な重合体溶液を熱い不活性分散液に懸濁さ
せる。2相液体混合物を急速に撹拌して重合体溶液の液
滴を生成させる。液滴を撹拌しながら冷い不活性液体に
導入する。次に液滴を捕集し、そして重合体溶媒を抽出
して本発明の多孔性ビーズを生成させる。ビーズは直径
0.002〜5μmの範囲の細孔を有する等方性のものであ
る。従来の多くのものに記載されているような細孔を結
合する気泡は見られない。細孔径に対する気泡径比C/P
は従つて上記のカストロの特許の好適な具体例から明ら
かなように1.0である。均一な微細孔性は適当な溶媒/
非溶媒組成を選ぶことによると考えられる。非溶媒の添
加は相分離の速度を増加させる。90%より多い細孔容積
を与えるために、溶液中に約10重量%より少ない重合体
を用いることが好ましい。ビーズが実質的にスキンなし
であり、これらのものが一緒に接着せず、そしてこれら
のものが高い細孔容積でさえも良好な取扱い強度を持つ
ことは全く予期されていない。
本発明の多孔性ビーズはビニル付加重合体、縮合重合
体及び酸化重合体を含む種々の熱可塑性有機重合体から
製造し得る。ただ一つ必要なことは重合体が液化可能な
媒質に可溶性であり、そしてこのものがビーズを用いる
温度で通常固体の構造を形成することである。かくて、
物理的に可溶性である溶媒をそのままで除外し得ないた
め、例えばビニル並びにアクリル酸エステル及びエーテ
ル、または他の不飽和酸及びアルコールのエステルから
製造されるすべての使用可能な付加及び縮合重合体例え
ばポリアセタール、ポリアミド、ポリエステル、ポリウ
レタン、ポリシロキサン、ポリオキシラン、ポリジエン
等を挙げることは不必要である。代表的な重合体は上記
の従来のものから明らかなように十分公知である。しか
しながら好ましくは、重合体はビニル付加重合体または
共重合体からなり、「共重合体」なる用語にはターポリ
マー並びに4種またはそれ以上のコモノマーからのもの
及びより好ましくはポリ(C2〜C6−モノオレフイン)、
ビニルアミノ芳香族、ポリ(ビニル芳香族)、ポリ(ハ
ロゲン化ビニル)、ポリ[C1〜C6アルキル(メタ)アク
リレート]、N−ヒドロキシ含有(C1〜C6)アルキル
(メタ)アクリルアミドまたは上記のいずれかのポリオ
レフイン例えばポリ(エチレン);ポリ(プロピレ
ン);ポリ(スチレン)、ポリ(塩化ビニル)、ポリ
(メチルメタクリレート)などの配合物からなるビニル
付加重合体または共重合体が含まれる。本発明の実施に
際してはポリアクリロニトリルまたはその共重合体を使
用し得る。
重合体に対する溶媒として、これらのものを永続的な
化学的な変性なしに溶解し得るいずれかの有機または無
機液体を使用し得る。重合体ジメチルスルホキシドとし
てポリアクリロニトリルを用いる場合に、これらのもの
にはジメチルホルムアミド、ジメチルスルホン、塩化亜
鉛及びチオシアン酸ナトリウムの水溶液が含まれ得る。
非溶媒は重合体または共重合体と混和しないいずれか
の液体媒質からなり得る。重合体としてポリアクリロニ
トリルを用いる場合、非溶媒は尿素、水、グリセリン、
プロピレングリコール、エチレングリコールまたはその
混合物からなり得る。
非溶媒分散体は重合体または共重合体及び重合体溶媒
と混和しないいずれかの液体媒質からなり得る。通常、
これらのものは低極性の液体例えば樹脂族、芳香族また
はヒドロ芳香族炭化水素及びそのハロゲン化された誘導
体、低分子量ポリシロキサン、オレフイン、エーテル及
び類似のかかる化合物からなる。
溶媒及び非溶媒の選択はこれらのものが相互に依存
し、並びに用いる重合体または共重合体の選択に依存す
るために本明細書に容易に記載することはできない。重
合体としてポリアクリロニトリルを用いる場合、好適な
溶媒−非溶媒系はジメチルスルホン−尿素−水またはジ
メチルスルホキシドもしくはジメチルスルホンと、加え
られる水、エチレングリコールまたはプロピレングリコ
ールのいずれかとの溶媒混合物からなり、そして選ばれ
る熱い不活性液体は低級脂肪族、芳香族、ヒドロ芳香族
炭化水素例えば鉱油、低臭気石油溶媒またはケロシンで
ある。抽出溶媒として、好適なものは低級アルカノール
例えばメタノールもしくはエタノールまたは低級ケトン
例えばアセトン、及び水である。
また本発明の構造は通常の溶媒相分離技術によつて得
ることは極めて困難である。これらの場合に、溶媒の拡
散により非対称の構造が生じるか、または極めて小さい
細孔が生じるかのいずれかである。米国特許第4,486,54
9号、実施例1参照、その際にアトマイザーカツプから
生成され、そして溶媒相転化工程を用いて水性ジメチル
ホルムアミド中で冷却された多孔性ポリアクリロニトリ
ル粒子は低い細孔容積及び非球形粒子を生成させた。
処理を便利に行うように、重合体または共重合体をこ
れらのものが昇温下でのみ可溶性になるように図られた
熱溶媒/非溶媒混合物に溶解させる。この条件を満たす
ことが必要とされる混合物の組成は相分離が生じる温度
を測定するためにくもり点試験を行うことにより求めら
れる。重合体としてポリアクリロニトリルを用いる場
合、溶媒は好ましくはジメチルスルホキシドまたはジメ
チルスルホンのいずれかであり、そして非溶媒は水、尿
素、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリ
コールまたはその組合せから選ばれる。好ましくは、代
表的な全体の溶媒/非溶媒比は95/5〜65/35重量で変わ
る。代表的な重合体濃度は溶媒/非溶媒混合物中で全重
合体固体0.5〜約20%、好ましくは10重量%以下の範囲
であろう。
熱重合体溶液を撹拌しながら実質的に溶液と混和しな
い液体例えば鉱油中に分散させる。代表的には重合体溶
液1容量を鉱油4容量中に分散させる。次に液滴を相分
離温度以下に冷却する。重合体相を溶媒/非溶媒溶液か
ら分離し、次に固体重合体及び溶媒の液滴として沈殿さ
せる。次に固体液滴を鉱油から除去する。
次に捕集した液滴を溶媒/非溶媒混合物とは混和する
が、重合体に対しては溶媒ではない物質で抽出して多孔
性ビーズを生成させる。抽出されたビーズを乾燥して微
細孔性生成物を生じさせる。ビーズの細孔径は共重合体
組成または濃度及び非溶媒のタイプを変えることにより
0.002〜5μmで変え得る。全細孔容積は溶媒/非溶媒
溶液中の重合体の元の濃度により測定される。また例え
ば液体溶媒の場合における単なる洗浄のようないずれか
の他の便利な方法により溶媒物質を固化されたビーズか
ら除去することが本発明により考えられる。
本技術の特殊な用途は以後詳細に例示される。
本明細書及び付属の特許請求の範囲に使用される場
合、「細孔容積」なる用語は重合体1g当りの空隙のml数
を意味する。細孔容積は直接重合体濃度の関数である。
1.5ml/gより大きい細孔容積を有するビーズが特に好ま
しい。細孔容積は通常の方法、例えば水銀ポリシメトリ
ー(porosimetry)により測定される。
「水中で実質的に非膨潤性」なる用語は水中でビーズ
の容積が膨潤を通して約5%より少ない程度に増大する
ことを意味する。非膨潤性のビーズはバルク容量がカラ
ムクロマトグラフイー用において本質的に一定のままで
あり、かくて一致した流速及び無視できるヘツド圧力損
失を生じさせるために好ましい。「スキンなし」なる用
語は表面スキンを表わさず、これにより高分子量分子の
直接吸収に効率的である多孔性粒子を定義する。重合体
ビーズのバルク密度は常法により、例えば一定の容量ま
でタツピングすることにより測定する。本発明のビーズ
は好ましくは約5ml/gより大きいバルク密度を有する。
低いバルク密度は低い容量を有する傾向があるために望
ましくはない。バルク密度の上限は約15ml/gである。こ
れ以上の程度では経済的には有利ではなく、且つ機械的
強度は減少する。平均ビーズ直径はその用途に依存して
広く変え得る。好ましくは約5μm〜約2mm、より好ま
しくは約5〜約150μmである。特に約5μmのビーズ
直径が挙げられ;これらのものは特に分析用の高速液体
クロマトグラフイーに適している。一般に他のクロマト
グラフイー用としては約5〜約150μm、特に5〜20μ
m、更に特に20〜100μmのビーズ径が好ましい。ビー
ズ径は常法で、例えば粒径分析計を用いることにより測
定し得る。細孔径は広く変えることができ、そして常法
で、例えば窒素吸着または水銀圧入により測定される
が、平均細孔直径は約0.002〜約5μm、特に約0.1〜約
1μmであることが好ましい。また約0.002〜約0.1μm
の平均細孔直径を有するビーズが好ましい。化合物を含
有させるためにビーズを用いる場合、化合物は蛋白質、
酵素、ペプチド、核酸、多糖類、染料、顔料または上記
のいずれかの混合物、特に蛋白質からなることが好まし
い。ビーズはかかる物理的捕捉(entrapment)、物理的
吸着または化合物に依存する化学結合で満たすことがで
きる。いずれの場合も、好適に用いる多孔性物質は細孔
径が化合物の直径の少なくとも約3倍のものである。
本発明の多孔性ビーズの吸着能を利用するためには通
常の技術を用いる。ビーズは例えばビタミン、抗体、酵
素、ステロイド及び他の生物活性物質を発酵溶液から吸
着させるために使用し得る。これらのものは種々の糖溶
液を脱色するために使用し得る。これらのものは糖化木
材溶液を脱色するために使用し得る。これらのものはガ
スクロマトグラフイー、サイズ排除クロマトグラフイ
ー、アフイニテイークロマトグラフイー、イオン交換ク
ロマトグラフイー、逆相または疎水性相互作用クロマト
グラフイー用のカラム充填剤として使用し得る。これら
のものはフエノールを除去し、そして種々の界面活性剤
を除去するために有用である。これらのものは種々の香
料を吸着し得る。これらのものは紙パルプ製造における
排液を脱色し、種々の化学薬品を脱色し、そして精製す
ることができる。
本発明のビーズは蛋白質の分離に特に有用である。本
発明のビーズを用いる精製に特に適する蛋白質はアルフ
ア−ラクトアルブミン、アルブミン、ガンマ−グロブリ
ン、アルブミンインターフエロン等である。次の実施例
は本発明を説明する。特許請求の範囲はこのものに限定
されるものではない。実施例4〜8における細孔径測定
はSEM顕微鏡写真の測定により行つた。
実施例1 ポリアクリロニトリル99モル%及びジメチルスルホキ
シド1モル%を含む湿潤共重合体(1:1共重合体:水重
量)5gを尿素5g及びジメチルスルホン30gと粉砕して粉
末状混合物を生成させた。混合物を160℃に加熱した鉱
油100mlを有する1入りフラスコ中に入れた。混合物
を2液相が存在するようになり、その際に1つの相が均
一な重合体溶液であり、他のものが鉱油になるまで撹拌
した。オーバーヘツド・パドル撹拌機(overhead paddl
e stirrer)を用いて混合物を迅速に撹拌することによ
り鉱油中に熱(約120℃)重合体溶液の液滴からなる懸
濁液が生じた。カニユラ(canula)を介して懸濁液を70
℃に保持した鉱油500ml、ジメチルスルホン6g及び尿素1
gからなる第二の撹拌された混合物に移すことにより液
滴を冷却した。冷却用鉱油に接触した際に液滴は固化し
た。混合物を撹拌しながら室温に冷却し、次に塩化メチ
レンで希釈して油の粘度を減少させた。液滴をブフナー
濾斗上に捕集し、そして塩化メチレンで洗浄し、次に溶
媒を室温にてアセトン200mlで1.5時間抽出した。生じた
ビーズを走査電子顕微鏡により測定し、約0.5μmの比
較的均一な細孔直径を有し、高度に多孔性であることが
分つた。細孔はビーズの外側の表面まで延びていた。ビ
ーズは直径10μm〜数mmの大きさであつた。これらのビ
ーズの断面のSEM写真は第2図のとおりである。
比較例1A マツモトによる米国特許第4,486,549号の実施例1に
教示される方法により粒子を製造した。ポリアクリロニ
トリル均質重合体120gをジメチルホルムアミド1800mlに
溶解し、そして生じた溶液を回転アトマイザーカツプ
[セームズ・エレクトロスタチツク社(Sames Electros
tatic Inc.)社モデルPPH 306 OOD]により20ml/分の速
度で滴下しながら20%ジメチルアミド水溶液中に加え、
これによりポリアクリロニトリルの粒子が得られた。SE
M写真(第8図)は本発明の実施例の方法で得られたも
のと異なつた形状及び構造を示す。
比較例1B〜1C ストイによる米国特許第4,110,529号の教示に従つて
ビーズを製造した。ストイの実施例1の一般的方法に従
い、ポリアクリロニトリルをパラフイン油中に分散され
たジメチルスルホキシドに溶解し、そして15℃で水中の
薄い流体中に注いだ。次にストイの実施例2に従う方法
をくり返して行つた(乳化液を60℃で水中に注いだ)。
球形多孔性ビーズを製造し、そして走査電子顕微鏡で写
真を撮つた。写真を第5及び6図に示す。このビーズは
実質的に等方性である本発明のビーズとは異なり、多孔
性の外面及び内部に極めて大きい連絡した細孔を有して
いた。
実施例2 本発明による微細孔性ビーズを生成させるために溶媒
混合物としてポリ(スルホン)及びジメチルホルムアミ
ド;ジメチルホルムアミド、水;並びにN−メチルピロ
リドン、水を用いて実施例1の方法をくり返して行つ
た。
実施例3 実施例2の重合体9%及び水21%を用いて実施例1の
方法をくり返して行つた。平均細孔径0.8μmを有する
微細孔性ビーズが得られた。
実施例4 実施例2の重合体15%及び水15%を用いて実施例1の
方法を一般にくり返して行つた。しかしながら、重合体
分散体は代りに室温の鉱油のフラスコ中にピペツトで加
えた。平均細孔径0.7μmを有する微細孔性の部分的に
スキン化された(Skinned)ビーズが得られた。
実施例5 アクリロニトリル95.5モル%、メチルメタクリレート
3.4モル%及びアクリルアミドメチルプロピルスルホン
酸1.1モル%からなる重合体15%及び非溶媒として水15
%を用いて実施例4の方法をくり返して行い;平均細孔
径0.2〜0.3μmを有する微細孔性の部分的にスキン化さ
れたビーズが得られた。
実施例6 実施例5の重合体15%及び非溶媒として水20%を用い
て実施例4の方法をくり返して行い;平均細孔径0.7μ
mを有する微細孔性の部分的にスキン化されたビーズが
得られた。
実施例7 アクリロニトリル90モル%及びメチルメタクリレート単
位10モル%からなる共重合体15%を用いて実施例4の方
法をくり返して行い、そして平均細孔径3.5〜6.5μmを
有する微細孔性の部分的にスキン化されたビーズが得ら
れた。
比較例10 アクリロニトリル50モル%及びメチルメタクリレート
単位50モル%からなる共重合体15%並びに非溶媒として
水15%を用いて実施例4の方法をくり返して行つた。平
均細孔径約10μmを有する微細孔性ビーズが得られた。
実施例8 アクリロニトリル99モル%−メチルメタクリレート1
%の共重合体3%及び非溶媒としての水11%を用いて実
施例1の方法をくり返して行つた。本発明によるスキン
なしの微細孔性重合体ビーズが得られ、第1図に示す。
実施例9 アクリロニトリル99モル%−メチルメタクリレート1
モル%の共重合体並びに水4%及び尿素13%を用いて実
施例1の方法をくり返して行つた。本発明による微細孔
性ビーズが得られ、該ビーズの代表的な断面を第3図に
1,440倍で示す。
実施例10 本発明による微細孔性ビーズを生成させるためにアク
リロニトリル50〜98モル%を含むポリアクリロニトリル
共重合体を用い、そして溶媒混合物成分としてジメチル
スルホキシド、ジメチルスルホン、水、尿素、グリセリ
ン、エチレングリコール及びプロピレングリコールを用
いて実施例1の熱相分離技術をくり返して行つた。
実施例11 アクリロニトリル99モル%及びメチルアクリレート1
モル%からなる乾燥共重合体1gを乳鉢及び乳棒で脱イオ
ン化水1g、尿素2g及びジメチルスルホン12gと共に粉砕
した。混合物を125℃に加熱し、均一な重合体溶液を生
成させた。熱鉱油(60ml、150℃)を7(4アンぺアに
調整)に設定したブランソン・ソニフアイヤー(Branso
n Sonifier)モデルS75中で撹拌した。熱重合体溶液を
徐々に加え、6アンペアに電流を増加させた。懸濁液を
数分間混合し、次にジメチルスルホン2.4g及び尿素0.4g
を含む鉱油(120℃)180mlで希釈した。スラスコを水浴
中に置いて懸濁液を冷却した。懸濁が110℃に達した場
合、ソニフアイヤーを切つた。室温に冷却後、油を塩化
メチレンで希釈し、そしてビーズをブフナー濾斗上に捕
集し、次に塩化メチレンで洗浄した。ビーズをアセトン
60mlを用いて室温で16時間抽出し、次に再び捕集する
が、この時にメタノールで洗浄した。ビーズを真空下に
て室温で乾燥した。ビーズを走査電子顕微鏡により測定
し、そして高い細孔容積、約1μmの細孔直径及び高い
表面多孔性を有することが見い出された。平均粒子直径
は約50μmである。
実施例12 実施例11の重合体9%及び水21%を用いて実施例1の
方法をくり返して行つた。平均0.8μmの平均粒径を有
する微細孔性生成物が得られた。
上記の特許及び出版物を本明細書に参考として併記す
る。
上記の詳細な記載により多くの変法が本分野に精通せ
る者には示唆される。例えばグルコース及びシヨ糖溶液
を本発明の微細孔性ビーズと接触させることにより脱色
することができ;脂肪酸例えば酪酸、プロピオン酸及び
酢酸をこのものを有する水溶液から吸着することができ
る。このものを用いて石ケン及び洗浄を溶液から吸着す
ることができる。酵素をこのものの中に吸着し、次にか
かる結合された酵素を含むビーズを通して基質例えば発
酵肉汁中で接触反応に用いることができる。かかるすべ
ての明らかな変法は付属の特許請求の範囲の十分な範囲
内である。
本発明の主たる特徴及び態様は以下のとおりである。
1.有機重合体または共重合体からなる実質的にスキンな
しの高度に多孔性のビーズにおいて、該ビーズが水中で
実質的に非膨潤性であり、実質的に等方性であり、実質
的に直径約5μm以上の細孔及び実質的に約1.5ml/g以
上の細孔容積を有することからなる、該多孔性ビーズ。
2.実質的に球形である、上記1に記載の多孔性ビーズ。
3.該重合体または共重合体が(C2〜C6)モノオレフイ
ン、ビニル芳香族、ビニルアミノ芳香族、ハロゲン化ビ
ニル、(C1〜C6)アルキル(メタ)アクリレート、(メ
タ)アクリルアミド、ビニルピロリドン、ビニルピリジ
ン、(C1〜C6)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレー
ト、(メタ)アクリル酸、アクリルアミドメチルプロピ
ルスルホン酸、N−ヒドロキシ含有(C1〜C6)アルキル
(メタ)アクリルアミド、アクリロニトリルまたは上記
いずれかの混合物からなる、上記1に記載の多孔性ビー
ズ。
4.該共重合体が約45〜約99.5モル%の重合されたメチル
メタクリレートまたはポリスルホンからなる、上記1に
記載の多孔性ビーズ。
5.細孔がビーズを通して実質的に等方性である、上記1
に記載の多孔性ビーズ。
6.細孔容積が約5ml/gより少ない、上記1に記載の多孔
性ビーズ。
7.平均ビーズ直径が約5μm〜約2mmである、上記1に
記載の多孔性ビーズ。
8.平均ビーズ直径が約5〜約150μmである、上記7に
記載の多孔性ビーズ。
9.平均細孔径が約0.002〜約5μmである、上記1に記
載の多孔性ビーズ。
10.平均細孔径が約0.002〜約0.1μmである、上記1に
記載の多孔性ビーズ。
11.平均細孔径が約0.1〜約1μmである、上記8に記載
の多孔性ビーズ。
12.該細孔が少なくとも部分的に化合物で満たされてい
る、上記1に記載の多孔性ビーズ。
13.該化合物を蛋白質、酵素、ペプチド、多糖類、核
酸、染料、顔料または上記のいずれかの混合物から選
ぶ、上記12に記載の多孔性ビーズ。
14.該化合物が蛋白質からなる、上記13に記載の多孔性
ビーズ。
15.細孔径が該化合物の直径の少なくとも約3倍であ
る、上記13に記載の多孔性ビーズ。
16.(i)重合体または共重合体を重合体に対する溶媒
及び非溶媒からなる混合物と混合して均一な溶液を生成
させ; (ii)均一な溶液を液滴に分割し; (iii)液滴を随時不活性液体の存在下で冷却して相分
離及び液滴中での重合体の固化を生じさせ; (iv)液滴をいずれかの不活性液体及び溶媒−非溶媒混
合物から分離して等方性の多孔性ビーズを生成させる工
程からなる、等方性の多孔性重合体の製造方法。
17.該溶媒がジメチルスルホンからなり、非溶媒が尿
素、水、プロピレングリコール、エチレングリコールま
たはその混合物からなり、そして工程(i)を少なくと
も130℃の温度で行うことからなる、上記16に記載の方
法。
18.不活性液体が鉱油、ヘプタンまたはその混合物から
なる、上記16に記載の方法。
19.ビーズを重合体に対する非溶媒で抽出し、その際に
該非溶媒がアセトン、メタノール、水または上記のいず
れかの混合物からなる、上記17に記載の方法。
20.該重合体が重合されたメチルメタクリレート、アク
リロニトリルまたはポリスルホンからなる、上記16に記
載の方法。
21.該均一溶液が約10重量%より少ない重合体または共
重合体を含む、上記16に記載の方法。
22.上記16に記載の方法の生成物。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の微細孔性重合体−共重合体ビーズの粒
子表面についての粒子構造を示す500倍の顕微鏡写真で
あり、ビーズのスキンなし表面を図示している。 第2図は第1図の微細孔性ビーズの断面図で粒子断面に
ついての粒子構造を示す2000倍の顕微鏡写真であり、97
%の高い細孔容積及び均一で、非気泡性の構造を示す。 第3図は本発明による重合体−共重合体ビーズの粒子断
面についての粒子構造を示す1,440倍の顕微鏡写真であ
り、均一な直径の非気泡性細孔構造、97%の細孔容積及
び実質的なマトリツクス均一性を示す。 第4図は75%の細孔容積の微細孔性の非気泡性構造を示
す従来のポリプロピレン発泡体(カストロ、米国特許第
4,519,909号)の断面であり、微細孔について粒子構造
を示す2000倍の顕微鏡写真である。 第5図は外部表面上にスキンを有する非球形「デイス
ク」状のビーズを示す従来のポリアクリロニトリル粒子
(ストイ、米国特許第4,110,529号、実施例1)の断面
について粒子構造を示す111倍の顕微鏡写真である。 第6図は直径20〜40μmの極めて大きい内部細孔を有す
るビーズを示す従来のポリアクリロニトリル粒子(スト
イ、米国特許第4,110,529号、実施例2)の断面につい
て粒子構造を示す442倍の顕微鏡写真である。 第7図は不均一性の細孔構造を示す従来のポリアクリロ
ニトリル粒子(ストイ、米国特許第4,110,529号、実施
例2)の断面について粒子構造を示す50倍の顕微鏡写真
である。 第8図は不均一性のデイスク状構造を示す従来のポリア
クリロニトリル粒子[マツモト(Matsumoto)、米国特
許第4,486,549号]の粒子表面についての粒子構造を示
す347倍の顕微鏡写真である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性の有機重合体または共重合体から
    なる実質的にスキンなしの高度に多孔性のビーズであつ
    て、該ビーズが水中で実質的に非膨潤性であり、実質的
    に等方性であり、実質的に直径約5μm以上の細孔及び
    実質的に約1.5ml/g以上の細孔容積を有することを特徴
    とする多孔性ビーズ。
  2. 【請求項2】(i) 熱可塑性の有機重合体または共重
    合体を重合体に対する溶媒及び非溶媒からなる混合物と
    加熱混合して均一な溶液を生成させ; (ii) 均一な溶液を液滴に分割し; (iii) 液滴を随時不活性液体の存在下で冷却して相
    分離及び液滴中での重合体の固化を生じさせ; (iv) 液滴をいずれかの不活性液体及び溶媒−非溶媒
    混合物から分離して等方性の多孔性ビーズを生成させる 工程からなる等方性の多孔性重合体ビーズの製造方法。
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