JP2766720B2 - 電気脱塩装置 - Google Patents

電気脱塩装置

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JP2766720B2 JP25434790A JP25434790A JP2766720B2 JP 2766720 B2 JP2766720 B2 JP 2766720B2 JP 25434790 A JP25434790 A JP 25434790A JP 25434790 A JP25434790 A JP 25434790A JP 2766720 B2 JP2766720 B2 JP 2766720B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は鉱物油、例えば原油、重質油、燃燃油、石油
精製残渣油、石炭液化油、オイルサンド油、シェールオ
イル等の合成原油の脱水、脱塩装置に関する。
〔従来の技術〕
従来の電気脱塩装置の原理を第5図によって説明し、
装置構成を第6図〜第9図に示す。従来の電気脱塩装置
は原油に対し数%〜10数%の真水もしくは塩分濃度の低
い塩水を希釈水として注入、混合撹拌し、原油中の塩分
を該希釈水中に移行させると共に、水滴径の増大、水滴
数を増加させた油中水滴型エマルジョンに高電圧の電場
をかけることにより、含塩水粒子の凝集を促進させてい
る。凝集した含塩水は原油との比重差によって沈降さ
せ、原油から分離している。
第5図に電場内にある含塩水粒子の帯電状態を示す。
第5図において、1はプラス電極、2はマイナス電極、
3は帯電した粒子、4は電界の方向、5は帯電した粒子
間に働く吸引力を示す。
電場内にて帯電した含塩水粒子間に働く力は次式で示
される。
〔F:含塩水粒子間の吸引力、E:電位傾度、a:含塩水粒の
半径、d:含塩水粒子間の距離、K:定数〕 この式で示されるように原油中の含塩水の粒子間に働
く吸引力は、粒径の6乗に比例し、中心間距離の4乗に
反比例する。このため、原油中に数%乃至10数%の希釈
水を注入し、攪拌することによって原油中の含塩水粒子
数を増加させ、凝集をさらに促進する。
第6図に従来の電気的脱塩法の系統図を示す。
原油11及び希釈水12は一般に加熱された後、混合弁13
にて混合攪拌され、ライン14を経て脱塩槽15に入る。脱
塩槽15は高電圧の電場がかけられており、含塩水粒子は
凝集し、比重差により原油より分離して含塩排水17とし
て系外へ排され脱塩原油16は脱塩槽15より系外へ送られ
る。
従来の電気脱塩装置を第7図、第8図によって具体的
に説明する。第7図は電気脱塩槽の縦断面、第8図は第
7図のI−I′線に沿う断面図である。
第7図、第8図において、201は脱塩槽、202は被処理
油供給管、203は分配管、204は集油管である。また、こ
の脱塩槽201内には培地電極205と、この培地電極205の
下方にこれと対向して設けられた高電圧電極206が設け
られており、この高電圧電極206には電源207から高電圧
が印加される。なお、208はこ高電圧電極206を支持する
碍子てである。そして、被処理油供給管202から分配管2
03を介して脱塩槽201内に供給された被処理油中に含ま
れる微小水滴や夾雑物等の不純物は接地電極205と高電
圧電極206との間に生じた電界中において微小水滴が互
に合体を繰り返し、この水滴の径は次第に大きくなり、
重力により沈降して分離される。そして、脱塩槽201の
下部に分解された水はドレン209から排出され、また微
小水滴が除去された被処理油は集油管204から排出され
る。なお、210は界面計であって、被処理油と分解され
た水との界面212を監視する。
従来の電界を用いたディソルターと呼ばれる鉱物油等
の脱塩槽は、原油中に含まれる含塩水分を高電圧の電界
をかけることにより凝集させ水滴を大きくして、重力差
による分離速度を増大させて効率的に脱水、脱塩するも
のであるが、水滴の凝集、分離が大粒径のものから進行
するため、時間の経過につれ油中に残存する水滴径が小
さいものとなり、かつ水滴間相互の距離が広がってく
る。電場内の帯電した水滴間に働く力は前記(1)式に
示される通りであり、水滴径の減少と水滴間距離の拡大
は共に水滴間に働く力の急激な減少を引起し、実質的に
電場内の凝集効果を期待できなくなる。その解決策のう
ちの1つとして、電圧を上げる凝集力を増加させること
が考えられるが、過度の電圧の上昇は短絡の発生や高電
圧装置の導入に起因する設備コスト増等の問題があり実
際的な電圧は20,000Vが上限とされている。
また、別の解決策としてディソルターをシリーズに設
置し、各ディソルター毎に再度希釈水を混入し油中水滴
中の塩濃度を低下を計ると共に、水滴径の増大と水滴数
を増加させ脱塩率を向上させることが行なわれている。
その例を第9図に示す。
第9図はディソルターである脱塩槽をシリーズに2台
設置した一例を示しているが、この場合被分離流体であ
る含塩石油21は第2脱塩槽31より分離循環された希釈水
23と第1混合器22にて攪拌混合され、ライン24を経て第
1脱塩槽25へ送られる。第1脱塩槽25では電極間で油中
の水滴が合体凝集し、ドレン27として系外に取出され、
脱水脱塩された石油はライン26を経て第2混合器28へ送
られる。
第2混合器28にて、第1脱塩槽25にて分離処理された
石油は、希釈水29と攪拌混合され、ライン30を経て第2
脱塩槽31に送られ、第1脱塩槽25と同様に処理され、脱
水脱塩された石油はライン32を経て系外に送られ、こゝ
で分離された希釈水23は循環ポンプ34によって第1混合
器22へ送られ希釈水として使用される。
該方法では複数個の脱塩槽を設置することにより任意
の脱塩効果を上げることが可能であるが、脱塩槽の台数
増はコストの上昇原因であることや希釈水の確保等のコ
スト上昇原因が大きい問題点があり、一段で機能する高
性能脱塩槽の開発が望まれていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は上記技術水準に鑑み、かつ上記要望に応じ、
一段の脱塩槽により油中の脱塩を可能にする装置を提供
しようとするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは油中における微小水滴の凝集法を種々検
討の結果、脱塩槽の電極構造を工夫することにより、従
来の脱塩槽では達成し得なかった微小水滴を凝集させる
ことが可能であることを確認し、本発明を完成するに至
った。すなわち、本発明は鉱物油を水の存在下において
脱塩する電気脱塩装置において、該装置に付設される電
極板が複数個の薄平板を等間隔に連結してなる構造体で
あって、該電極構造体は該電極板両面に複数個の突起を
設けた電極板より構成されてなることを特徴とする電気
脱塩装置である。
本発明は電極板上に複数個の突起を設け、該突起近傍
領域に不平等電界を形成させ、該不平等電界中の水滴に
働く誘電泳動力によって該水滴を前記突起方向に集める
ことによって、角水滴間の距離、すなわち前記(1)式
におけるdを減少させ、各水滴間に働く吸引力を増大さ
せて水滴の凝集を促すようにしたものである。
この手段によって油相中の微小水滴が合体、肥大し
て、実質的に油相中の水分が除去され、ひいては水中に
溶解している塩分の除去が水分の除去と同時に達成され
る。
〔作用〕
以下、本発明装置の電極の作用を第4図によって説明
する。
第4図(a)は本発明の電極板41の突起部42及びその
近傍領域を示す作用説明図である。電極板41に荷電する
ことによって該突起部42近傍に不平等電界が形成され
る。図中、電気力線44か並行でないことが不平等電界性
を示している。不平電界中に置かれた水滴43に作用する
力を第4図(b)に示すが、図のように水滴43上に誘起
する電荷のため、電界強度の強い方向、すなわち、電気
力線が密な方向の方が吸引力が強く、水滴43は突起42方
向にほゞ電気力線44に沿って移動する。
第4図(c)に示すように、この移動によって、各水
滴43間の距離が減少するため、各水滴間の吸引力も急激
に増大する。{前記(1)式による}このため、油相中
の微小水滴は凝集合体し油相から分離される。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を第1図、第2図及び第3図
によって説明する。第1図は一実施例装置の縦断面図、
第2図は第1図のI−I′線に沿う断面図であり、第3
図は本発明の特徴とする不平等電界を形成させる電極の
詳細図である。
図中、101は脱塩槽、102は被処理油供給管、103は分
配管、104は集油管であって、被処理油は被処理油供給
管102から分配管103を介して脱塩槽101内に供給され、
集油管104を介して排出される。そして、この脱塩槽101
内には第1上部電極105、第1下部電極106及び不平等電
界極を有する第2電極対111の2対の電極対が上下に配
列されている。また、第1上部電極105、第1下部電極1
06及び第2電極対群111には電源107から高電圧が印加さ
れるように構成されている。更に、また、108は電極支
持用の碍子、109は分離された水を排出するドレン、110
は被処理油と水との界面112を監視する界面計である。
以上の如く構成された本発明の一実施例装置では、被
処理油は被処理油供給管102から分配管103を介して脱塩
槽101内に供給される。そして、この被処理油中の微小
水滴は第1下部電極106と第1上部電極105間とに生じた
電界中において互いに合体して下方に沈降し、ドレン10
9より排出される。すなわち、微小水滴の大半は当該電
極を通過する際に除去されるが、10μm以下程度の微小
水滴の大半は当該電極間では合体せずに被処理油の上方
向への流れに伴い、第1上部電極105を通過して第2電
極群111へ供給される。
第3図は第2電極群111をより詳細に図示したもので
あり、当該電極が不平等電界を形成する目的で、薄平板
111(a)、111(b)に突起113を設け、並行に並べ設
置している。被処理油中の微小水滴は第2電極群111中
で凝集、肥大化し、油相中を沈降する。このため、効率
よく被処理油の脱水(脱塩)が完了する。
第2電極群111を通過した被処理油は、ほとんど水分
を含有しない油となっており、集油管104を経て脱塩槽1
01より系外へ送り出される。なお、第2電極群111は第
3図に示したものに限定されるものではなく平板上の突
起によって不平等電界を形成させるものであればどのよ
うな形状のものでもよい。
上述の如く本発明は、不純物を含む被処理油を収容す
る脱塩槽を設けると共に、通常の脱塩槽の電極の上方
に、第2電極群を設け、これらの複数の電極間に、それ
ぞれ生じた電界によって不純物を効率的かつ、短時間に
分離することができ、また電極間に印加する電圧を高く
する必要もないので火花放電の危険もない等その効果は
大である。
また第2電極群111は脱塩槽101内に設置することに限
定されるものではなく、当該脱塩槽とシリーズに設置さ
れた脱塩槽に第2電極群を設けてもよい。
以下、本発明を実験例をもって説明する。
2枚の薄板平板からなる電極と、表面に突起を有する
薄平板からなる電極との残留水分濃度について測定例を
示す。電極は約50mm離しており、油は灯油に粘度調整用
の流動パラフィン、食塩水、エマルジョン安定化のため
の界面活性剤を4.3wt%、1.0wt%、0.05wt%混入したも
のを用いた。食塩水と塩分濃度約6wt%であった。料電
極に電界強度が1KV/cmとなるように交流荷電し、油を約
1mm/secの速度で流通させた。結果を表に示す。
このように突起を有する平板の方が残留水分濃度が約
40%低くなっており、突起を設けることによって、水の
除去が効率よく実施されていることが分かる。
〔発明の効果〕
本発明装置によれば、薄板電極上に多数の突起を設け
た電極板に荷電することによって形成される不平等電界
において、油相中の微小水滴は、該電極板の突起部近傍
で凝集して肥大化し、油相中の水滴及び水滴中に溶解し
ている塩分を効率よく除去できる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図は本発明の一実施例装置の説明図であ
り、第1図はその縦断面図、第2図は第1図のI−I′
線に沿う断面図、第3図は本発明の特徴とする不平等電
界を形成させる電極の一実施例の詳細図、第4図
(a)、(b)、(c)は本発明の作用の説明図、第5
図は電気脱塩装置の原理の説明図、第6図は従来の電気
脱塩法の系統図、第7図、第8図は従来の電気脱塩装置
の説明図、第9図は従来の他の電気脱塩法の系統図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01D 17/06 B01D 17/00 B03C 5/00 B01D 17/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉱物油を水の存在下において脱塩する電気
    脱塩装置において、該装置に付設される電極板が複数個
    の薄平板を等間隔に連結してなる構造体であって、該電
    極構造体は該電極板両面に複数個の突起を設けた電極板
    より構成されてなることを特徴とする電気脱塩装置。
JP25434790A 1990-09-26 1990-09-26 電気脱塩装置 Expired - Lifetime JP2766720B2 (ja)

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