JP2765585B2 - 肺異常治療のための方法および組成物 - Google Patents

肺異常治療のための方法および組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 1.発明の分野 本発明は、γ(ガンマ)インターフェロンを含有する
組成物を用いることによる肺以上の治療、特に内生サー
ファクタント産生のレベルの減少または抑制が関与して
いる肺異常の治療に関する。
2.関連技術の説明 年々、全世界で数100万の人々が衰弱性の肺疾患に苦
しんでいる。これらの人々の多数の生命が失われ、残り
の生命も肺疾患によって安心できない状態になってい
る。肺疾患のかなりの割合および種類を構成している呼
吸窮迫症候群(RDS)は、種々のタイプのRDS疾患に伴わ
れる高い致死率のゆえに特に問題である。例えば、成人
の呼吸窮迫症候群(ARDS)では50%異常の致死率が観察
される。さらに、未熟児においては、同様の致死率が硝
子膜症において、少なくとも比較的小さい未熟児におい
て観察される。
正常な肺機能は、表面張力を交互に増加および減少さ
せる性質を有する肺胞内層の存在に依存しており、こう
して呼吸ガスの連続的な吸着および脱着が可能になる。
ガスの交換において適切に機能し、そしてその構造的な
完全性を維持するためには、肺胞内層はその柔軟性を保
持していなければならない。肺胞の柔軟性を維持するた
めに身体が使用する主な機序は、主としてタイプIIの肺
胞細胞による、サーファクタントの産生によるものであ
る。これらの細胞が十分量のサーファクタント、または
その成分の1つもしくはそれ以上を産生しないときに
は、肺胞の柔軟性は減少するか、または失われ、ガス交
換が減少する結果になり、また肺胞の崩壊につながるこ
とも多々ある。
呼吸窮迫症候群は、動脈低酸素血症が伴われていると
きに種々の病因の多数の急性、拡散性、浸潤性の肺損傷
に適用されてきた説明的な用語である。呼吸窮迫症候群
として通常分類される疾患は、成人呼吸窮迫症候群(AR
DS)から、特発性RDSまたは硝子膜症と様々に呼ばれる
新生児のものまでにわたる。成人と新生児形態における
そのような急性の疾患の間のいくかの臨床的および病理
学的類似性のゆえに、RDSなる用語は種々の形態に適用
される。しかし、新生児形態では肺胞サーファクタント
産生の未熟性および伸展性の高い胸壁が主に病態生理学
に関係しており、一方、成人形態では肺胞サーファクタ
ントの変化は主過程に対して2次的であり、胸壁は伸展
性ではない。
成人の呼吸窮迫症候群には、広汎な肺感染(例えば、
ウイルス、細菌、菌類、Pneumocystisなど)、毒素およ
び刺激原の吸入、麻酔薬の過投与およびその他の薬物作
用、免疫学的応答、内毒素ショック、低血圧を伴う非胸
部外傷、および心肺後バイパス(例えば、「ポンプ肺」
または「体外循環後肺」)にわたる、25の夥しい病因の
疾患が含まれる。病因にかかわらず、ARDSには肺におけ
る体液の増加が常に伴う。さらに、ある種のこれら異常
は、2次的な過程として、サーファクタント内容中の1
またはそれ以上のサーファクタント成分の基本的な減少
を有する。本発明が関係しているのは、肺サーファクタ
ントの減少が関与しているこれらの異常である。
サーファクタント量の減少は種々病因のRDSおよびARD
Sにおいてある役割を演じているが、この問題点は未熟
児のRDSの徴候となる。この疾患(硝子膜疾患または特
発性RDSと呼ばれることが多い)においては、通常、サ
ーファクタント欠損は1またはそれ以上のサーファクタ
ント成分の合成の「未熟性」によっている。この疾患は
極めて未熟な子供の60%以上が罹患するが、特発性RDS
は未熟児にだけ限定されるものではなく、様々な形態が
幼児期を苦しめることもある。
ARDSとは対照的に、特発性RDSはさらに限定された病
因を有しており、主として未熟な乳児において発生する
が、RDSに対する遺伝的傾向を有する乳児、アシドーシ
スを有する乳児、C−区分の乳児、および分娩時仮死の
乳児においても発生する。しかし、特発性RDSが外因性
の肺自体の感染または外傷、ウイルスまたはその他によ
って引き起こされるという徴候は存在しなかった。特発
性RDSのすべての場合において、肺胞サーファクタント
産生の未熟性または完全な非産生が主な原因であるよう
である。そのような乳児においては、肺胞の無気肺、硝
子膜形成および間隙の水腫が肺を伸展性の低いものに
し、小さい肺胞および気道を広げるために一層高い圧力
を必要とする。サーファクタントの合成または放出の欠
損は、小さい呼吸単位および伸展性の胸壁とともに、無
気肺、早い呼吸速度などを導く。従って、肺の血流はレ
シチン産生細胞および血管床の虚血性損傷によって減少
し、タンパク質性物質が肺胞空隙中に浸出する結果にな
る。
天然の肺サーファクタントは脂質組成物であり、主に
リン脂質とタンパク質からなる複雑な混合物であり、脂
質が組成物の約99%を構成している。脂質成分は主とし
てジパルミトイルホスファチジルコリン(ジパルミトイ
ルレシチン)、ホスファチジルグリセロール、ホスファ
チジルエタノールアミンおよびその他の脂質およびリン
脂質からなっている。完全なサーファクタントの性質に
必要とされるサーファクタントのタンパク質成分には、
主に2種類のアポタンパク質種が含まれる。これら2種
類のタンパク質のうちの大きい方は、大きさが約29,000
〜36,000ダルトンの不均質性を示す種である[例えば、
King et al.,(1972),Am.Jrnl.Physicl. 223:715−7
26;PCT公開番号 WO 86/03408を参照]。また混合物であ
ると考えられている第2のタンパク質種は、約6〜14キ
ロダルトンの範囲の分子量を有するものとサーファクタ
ントにおいて同定された。この両方において、これらタ
ンパク質によって示される大きさの不均質性は、少なく
ともその一部は、ペプチド種のグリコシル化の程度の相
違を示すものであると考えられている。重要なことは、
これら2種類のアポタンパク質の存在によって表面薄膜
の形成速度が増強されることが示されたことである[例
えば、Whitsett et al.,(1986),Pediatr.Res. 20:4
60:Avery et al.,(1986),New Engl.Jrnl.Med. 315:
825を参照]。
成人および特発性RDSの両方を含む呼吸窮迫症候群の
治療は、これまでは例えば酸素供給または機械的換気を
含む維持看護に限定されていた。強制換気はほとんどの
重篤な場合のRDSおよびサーファクタント欠損RDSにおい
ては不適切な治療であるばかりでなく、肺および横隔膜
に機械的なストレスをかけるものであり、重篤な肺胞の
外傷または気胸にさえ導くこともある。
さらに最近になって、RDS、特に特発性RDSの治療にお
けるある種の成功が、天然および合成の両サーファクタ
ントについて報告された[例えば、Kwong et al.,(198
5),Pediatrics 76:585;Mervitt et al.,(1986),N
ew Engl.Jrnl.Med. 315:785;Whisett et al.,上記を参
照]。これらの場合においては、通常、種々のサーファ
クタント混合物を、肺のサーファクタント接触を外部的
に補充する試みで滴注(滴下)によって肺組織に直接適
用する。また、コルチコステロイド類も、特に未熟児の
妊婦に投与したときに、RDSの治療にある種の有用性が
見い出された[例えば、Ballard et al.,(1980),J.P
ediatr. 97:451;Papageorgiou et al.,(1981),Pedi
atrics 67:416を参照]。
残念ながら、上記したような現在の治療プロトコール
は、すべてのRDSの治療には理想から遠く、適切である
とは言い難い。ある種の場合に有効であることが示され
てはいるが、天然および合成の両サーファクタントは高
価であり、製造が困難であることが多く、そして常に成
功するとは限らない。さらに、ヒト組織の天然抽出物ま
たはヒト組換えタンパク質を用いるものを除き、ほとん
どの調製物はヒトサーファクタントタンパク質を欠いて
いる。また、コルチコステロイド療法は、ある種の状況
下では、例えばコルチコステロイド類に感受性の患者ま
たは未熟児の直接治療法としては望ましくない。いずれ
にしても、現在のところ肺疾患の治療に対する、特に肺
サーファクタント量の増加が必要とされている疾患また
は異常の治療に対する別の方法への必要性が大きくなっ
ている。
発明の要約 当分野に存在する上記の、および別の不都合な点を認
識した上で一般的に言うと、本発明の目的は、肺疾患、
特にサーファクタントの1またはそれ以上の成分の量の
減少が関与している疾患、例えば種々の形態の呼吸窮迫
症候群などの治療のための改善された方法および組成物
を提供することである。特に、妊婦に医薬組成物を投与
することによって(例えば、子宮内投与によって)、ま
たは乳児に直接投与することによって、特発性RDSまた
は硝子膜症を治療するための方法および組成物を提供す
ることが目的である。
また、本発明の別の目的は、例えばサーファクタント
産生または肺胞応答が減少する結果になる異常を有する
個体の肺全体のサーファクタント量を増加させるための
方法を提供することにある。
特に、内生のサーファクタント成分(即ち、患者の身
体によって産生されるサーファクタント)を産生するよ
うに患者の身体を刺激し、こうして外生のサーファクタ
ント(即ち、患者の身体外で生産されたサーファクタン
ト)が利用できないときにそれを投与する必要性を回避
するための方法および組成物を提供することが本発明の
目的である。
一般的かつ全体的な意味において、本発明は、γ−イ
ンターフェロン(IFN−γ)および/または腫瘍壊死因
子(TNF)含有の組成物を投与することによる膜疾患の
治療に関する。ここでこれらの薬物は肺を直接刺激して
サーファクタント成分(好ましい態様では脂質およびタ
ンパク質成分の両方を含む)を産生させるように作用す
るが、本発明の有用性は呼吸窮迫症候群または特発性RD
Sの治療に限定されるものではないことを認めるべきで
ある。むしろ一般的に言うと、本発明はサーファクタン
トの産生またはその量の増加が望ましいかまたは必要で
あるあらゆる異常の治療に関する。
本明細書で用いる際の「γインターフェロン」は、受
け入れられているIFN−γ検定で、例えばA549細胞(ヒ
ト肺癌セルライン)における脳心筋炎ウイルス複製の阻
害、II型抗原の誘導、熱不安定性、またはIFN−γには
免疫反応性を有するがIFN−αもしくはβには有さない
抗体による中和などによって、生物学的に活性であるこ
とが知られているすべての形態のγインターフェロンを
指し、天然のヒトγインターフェロン(hIFN−γ)、組
換えヒトγインターフェロン(rIFN−γ)または関連の
IFN−γ物質(例えば、非ヒトIFN−γ)の形態にあるか
否かを問わず、成熟、pro、metまたはdes(1−3)の
形態にあるIFN−γを含むものとする。さらに、本明細
書で用いる際のTNFは、通常、腫瘍壊死の1またはそれ
以上の生物学的性質、例えば腫瘍細胞溶解、感染媒体の
阻害、II型抗原の誘導およびTNF−αもしくはTNF−β
(リンフォトキシン)に対する抗体による中和(他のサ
イトカイン類に対する抗体によっては中和されない)な
どを示す種々形態のTNFを指す。薬理学的な意味におい
て、本発明に関して用いる治療学的有効量のIFN−γま
たはTNFは、個体の肺による1またはそれ以上のサーフ
ァクタント成分の産生を誘導するのに有効な量を指す。
本発明の実施においては、治療学的有効量のγインタ
ーフェロンおよび/またはTNFを含有する組成物を、肺
サーファクタント量の増加を必要としている個体に投与
する。通常、十分な用量を肺細胞(例えば、肺胞のII型
細胞)の刺激に有効な全体量でそのような個体に投与し
て、1またはそれ以上の、好ましくはリン脂質およびタ
ンパク質成分の両方を含むサーファクタント成分を産生
させる。
従って、本発明のある態様では、個体の肺のサーファ
クタント量を増加させて、個体を治療するための方法が
提供される。この方法は、肺サーファクタント量の増加
が必要な個体を識別し、治療学的有効量のγインターフ
ェロンおよび/またはTNFを含有する組成物を非経口投
与または肺への直接適用によって投与することを包含す
る。
当分野で知られているように、肺サーファクタント量
の増加を必要としている個体の識別は、多数の受け入れ
られている診断法によって行うことができる。そのよう
な方法の1つには、肺組織の顕微鏡試験を伴うことが多
い直接内視試験が含まれる。サーファクタント欠損の肺
組織は、通常、濃い紫がかった赤色に見え、出血および
広範囲の無気肺の領域を伴うことが多く、特に特発性RD
Sにおいては硝子膜形成を伴うことが多い。臨床的に
は、最も初期の徴候は、通常、頻呼吸であり、これは分
娩後の1時間位までは特発性RDSでは見られず、呼吸困
難および全身チアノーゼおよび蒼白が続くことが多い。
ある種の状況下で一層都合の良い検出方法は、おそら
く、動脈血液試料中のpH、pO2およびpCO2量(動脈血液
ガス)を用いるものであろう。重篤なサーファクタント
欠損に苦しんでいる患者においては、通常、pO2量は60m
m/Hgよりかなり低下し、pCO2量の上昇を伴い、顕著なア
シドーシスを伴うことが多い。
特発性RDSの識別のための好ましい方法は、Gluck et
al.,(1971),Am.Jrnl.Obs.Gvn. 109:440により一般
的に記載されている。彼等の研究は、羊水においてリン
脂質分析を用い、誕生前の硝子膜症の可能性を予測する
道を開いた。彼等は、羊水中の異なるリン脂質の割合が
妊娠によって変化することに気付いた:レシチンとスフ
ィンゴミエリンの濃度は妊娠中期では等しいが、34〜36
週間後ではレシチンがスフィンゴミエリンの2倍多く存
在する;この変化は肺の成熟度に対応している。彼等の
研究は、出産時にどの胎児が硝子膜症を現すかを予測す
るためのレシチン−スフィンゴミエリン(L/S)比の広
い用途を導くものであった。
肺成熟度のさらに早い別の試験法は、Clements et a
l.,(1972),New England Jrnl.Med. 286:1077に記載
されている泡安定性または振盪試験法である。この試験
法の根拠は、泡の構造を支持しうる表面薄膜を形成する
肺サーファクタントの能力に基づいている。
一般的に言って、本発明は肺サーファクタント量の増
加が望ましいあらゆる異常の治療に関するものである
が、γインターフェロンの使用が特発性RDSの治療に特
に好都合であり、ここでγインターフェロンおよび/ま
たはTNFを含有する治療組成物は、例えば直接の全身も
しくは子宮内投与によって妊婦に、または直接罹患乳児
に、有効量で投与される。IFN−γが胎盤を通過するよ
うであるという最近の発見[例えば、Murasko et al.,
(1986),Virology 106:148を参照]に基づけば、妊
婦への直接全身投与が有効であることが示唆される。
成人の肺疾患の治療用には、通常、合計の1日用量約
0.01〜約2.0mg/m2のγインターフェロン、好ましくは約
0.2〜約0.5mg/m2を投与することが勧められる。これは
成熟成人(約5′9″、70kg)に対して約0.015〜3.0mg
/日/患者、または約0.0002〜0.043mg/kg/日(体表面積
約1.5m2)に対応する。乳児および妊婦の場合には、同
様のmg/m2用量ではあるが(乳児は若干低い体重/m2体表
面積を有する)、もっと少ない全体量が示されることは
認められよう。通常、乳児用の用量範囲0.01〜2.0mg/m2
/日は約0.0003〜約0.06mg/kg/日に等しい(ここで、乳
児の体表面積は約0.5m2よりも小さい)。しかし、用量
および治療処方は付随の状況および医学的状態に従って
変えられるのが普通であることは当業者の認めるところ
であろう。
本発明の目的のためには、TNFの有用な用量は、それ
がTNF−αまたはβのどちらであっても、約1〜約400μ
g/m2/日の範囲であろう(単独で、またはより好ましく
はIFN−γと組合せて)。通常、TNFの投与時に考慮すべ
きことは、IFN−γに関連して上記したものと同様であ
ろう。さらに、IFN−γの投与についてのように、用量
および治療処方は特定の状況に応じて変えられるのが普
通であることは当業者の認めるところであろう。
通常、高い方の用量は個々の患者における薬物によっ
て示される不都合な作用の程度によって限定される。最
も普通かつ一般的なIFN−γ療法の用量を制限する副作
用は体質的な症状であり、熱、悪寒、疲労、筋肉痛、頭
痛などが含まれる。ある場合には、顆粒球減少ならびに
肝臓のトランスアミナーゼの上昇が用量制限になること
が見い出された。従って、高い方の用量の制限は、最も
好ましくは、特定の場合の重篤性および低い方の用量で
患者が示す応答を考慮に入れながら、関連の状況、例え
ば患者が覚える不快の程度などとの関係で決められる。
従って、一部の患者では、および/または一部の重篤な
場合には、前記の通常の範囲より高いかあるいは低い用
量が適切であると決定されることもある。
TNFの不都合な作用はIFN−γのものとその種類および
重篤性が類似しており、通常は熱、悪寒、頭痛および疲
労が含まれる。IFN−γについてのように、これらTNFの
副作用は用量を制限するものであることが見い出される
ことが多い。時に見られる他の副作用には、悪心、嘔吐
および下痢が含まれる。さらに、その他の可能性ある用
量制限副作用には、低血圧、血液学的毒性(顆粒球減少
および血小板減少)および神経学的毒性(虚血性の現
象)が含まれる。
組成物は、好ましくは組換え供給源由来のγインター
フェロン(例えば、EPO特許出願公開No.77,670に記載さ
れている)、および/またはTNF、好ましくは組換え型
のTNF(例えば、EPO出願公開No.168,214Aに記載されて
いる)を用い、通常は非経口投与用の薬学的に許容しう
る希釈剤または賦形剤と混合して配合される。しかし、
上述のように、その他の形態のIFN−γ、例えば天然由
来hIFN−γまたはさらに好ましくはデス(Cys1−Tyr2Cy
s3)IFN−γ(例えば、出願公開No.146,354Aを参照)も
同様に用いることができる。さらに、その他の生物学的
に活性な形態のTNF、例えばTNF−β(リンフォトキシ
ン)なども知られており、このような形態のすべてを用
いることができる。適当な担持担体およびそれらの製剤
化は、例えばRemington's Pharmaceutical Science,16
版,1980,Mack Publishing Co.,Oslo et al.編に記載さ
れている。適当な担体には、安定化剤、例えば緩衝液お
よび他のタンパク質およびpH安定化剤、塩などを含む滅
菌水溶液が含まれる。通常、滅菌の水性γインターフェ
ロンおよび/またはTNF組成物は、IFN−γについては0.
2〜2.0mg/ml、およびTNFについては約0.1〜1.0mg/mlの
投与濃度を含んでおり、都合の良い量の投与を可能にし
ている。
本発明のIFN−γおよび/またはTNF組成物は、通常、
適当な塩などを含有させた滅菌凍結乾燥粉末の形態で提
供され、これに滅菌水が加えられて用量および使用され
る経路に応じて所望の最終濃度にされる。
一般的に、IFN−γの許容用量は投与経路に若干依存
していることが見い出された。即ち、例えばIFN−γの
場合、通常、多数の患者における毎日のi.m.注射に対す
る最大許容用量(MTD)は約0.25〜約0.5mg/m2/日のオー
ダーまたはそれ以上であり、一方、毎日の24時間静脈内
注入に対するMTDは約0.01〜約0.025mg/m2/日である。同
様に、TNFに対するMTDも投与経路に若干依存する。例え
ば、i.m.または皮下のTNF投与に対するMTDは約50〜75μ
g/m2および一部の患者ではそれより高いが、ボーラスi.
v.投与に対しては約200μg/m2である。
筋肉内(i.m.)投与されたときに、通常、若干長い、
一層持続するがしかし若干減少した血漿量が、類似の静
脈内(i.v.)投与との比較において得られることは理解
されよう。i.v.投与に続く血漿レベルの最初のスパイキ
ング(spiking)には、比較的早い血漿浄化が続く。経
路の相違は半減期の相違に反映され、例えばi.m.IFN−
γはi.v.の半減期と比較すると10倍に達するか、または
それ以上の半減期を示すのが普通である。従って、i.v.
投与が望ましいときには、選択した用量を6〜8時間に
わたる毎日の注入によって投与することが通常は勧めら
れる。i.m.経路が選択されるときには、1またはそれ以
上の毎日の注射で1日用量を投与するのが普通には好ま
しい。
ある種の態様では、組成物は肺への直接滴下によっ
て、羊水への間接投与によって、または鼻スプレーを使
用することによって肺組織に投与される。滴下は、通
常、例えばシリンジおよびBrodieアダプターを用いる気
管内管を介して、罹患している個体の肺にIFN−γ組成
物を導入することによって達成される。このような滴下
法を実施する際には、組成物中にある量のサーファクタ
ント(組換えまたは組織供給源由来の天然または人工の
ものであり、都合の良い担体および治療添加物として作
用する)を含ませるのが特に有益であろう。
このような態様の実施に有用な典型的なサーファクタ
ントには天然サーファクタントが含まれ、例えばMerrit
et al.(上記)が記載しているヒトサーファクタン
ト、またはHallman et al.,(1983),Pediatrics 71:
473−482が記載しているヒト羊水抽出物、Kwong et al.
(上記)、またはFujwara et al.,(1980),Lancet
:55のウシ肺サーファクタント抽出物である。また、D
urand et al.,(1985),J.Pediatr. 107:775または米
国特許4,312,860に記載されているような人工サーファ
クタント、またはPCT出願WO 86/03408に記載されている
ような組換えサーファクタントタンパク質(群)を含有
するサーファクタント類も用いることができる。ある場
合には、IFN−γおよび/またはTNFをリポソームまたは
脂質カプセル中に封入することが一層望ましいこともあ
る。このような調製物は、例えば、II型肺胞細胞の存在
場所などの作用部位における、薬学的に活性な成分の一
層持続したレベルおよび継続的な放出を含む、別の利点
を与えるものと考えられている。
図面の簡単な説明 第1図は、器官培養されたヒト肺組織に対する、種々
の薬物によるホスファチジルコリン合成の誘導をグラフ
で示すものである。示されているのは、デキサメタゾン
(DEX;10nM)、rIFN−γ(I;I/1、I/10およびI/100によ
って、それぞれ0.1、1.0および10ng/mlのデス(1−
3)rIFN−γを表す)、腫瘍壊死因子(T;T/1、T/10お
よびT/100によって、それぞれ0.1、1.0および10ng/mlを
表す)、デキサメタゾン+IFN−γ(DEX+I;それぞれ10
nMおよび10ng/ml rTNF−α)、実験投与時の対照(CON
T)および実験投与前の対照(PRE)である。
第2図は、サーファクタントタンパク質SP−35の産生
によって測定したときの、ヒト肺体外移植組織によるサ
ーファクタントタンパク質産生に及ぼす、第1図に記載
した種々の薬物の相対的な作用をグラフで示すものであ
る。
好ましい態様の詳細な説明 A.ヒト免疫インターフェロン ヒトインターフェロンは、異なる抗原性、生物学的お
よび生化学的性質に基づいて3つの群に分類することが
できる。
第1の群は、一団の白血球インターフェロン(α−イ
ンターフェロン、LeIFまたはIFN−α)からなり、通
常、これらはウイルス誘導によりヒト血液の構成細胞に
よって主に産生される。これらは微生物により製造され
ており、生物学的に活性であることがわかっている[Go
eddel et al.,(1980),Nature 287:411;Goeddel et
al.,(1981),Nature 290:20;およびYelverton et a
l.,(1981),Nucl.Acids Res. :731]。これらの生
物学的性質は、これらをウイルス感染および悪性疾患の
治療のための治療薬物として臨床で用いることを促した
[例えば、Gutterman et al.,(1980),Annals of In
t.Med. 93:399を参照]。
第2の群は、ヒト線維芽細胞インターフェロン(β−
インターフェロン、FIFまたはIFN−β)であり、通常は
ウイルス誘導により線維芽細胞によって産生される。こ
れも同様に微生物により製造されており、広範囲な生物
学的活性を示すことがわかっている[Goeddel et al.,
(1980),Nucl.Acids Res. :4057]。また、臨床試
験はその潜在的な治療的価値を示す。白血球および線維
芽細胞インターフェロンは、アミノ酸レベルでの相同性
の程度が比較的低いという事実にもかかわらず、生物学
的性質において極めて明確な類似性を示す。さらに、両
群のインターフェロンは165〜166アミノ酸を含んでお
り、酸に安定なタンパク質である。
本発明に関係しているヒト免疫インターフェロン(γ
−インターフェロン、IIFまたはIFN−γ)は、α−およ
びβ−インターフェロンとは対照的に、pH2で不安定で
あり、リンパ球のミトゲン誘導によって主に生産され、
またαおよびβ−IFNとは抗原的に明確に異なってい
る。最近まで、ヒト免疫インターフェロンは極めて微量
で検出されうるのみであり、その特徴付けは明らかに妨
げられていた。ヒト免疫インターフェロンが天然供給源
から部分精製されたことが報告された[Yip et al.,(1
981),Proc.Natl.Acad.Sci.USA 78:1601]。さらに最
近になって、ヒトγインターフェロンをコードしている
遺伝子がクローンされ、発現され、当業者は容易に入手
できるようになった。ヒトγインターフェロン遺伝子の
クローニングの詳しい説明、およびそれに続く本発明で
用いるのに適した組換えIFN−γの製造は、EPO特許出願
公開0077670に記載されている。
IFN−γはT細胞由来のリンフォカインであり、分化
因子、即ちマクロファージ活性化因子の作用を有する免
疫調節物質として、および細胞内原生動物および細菌に
対する抗微生物物質として機能することがわかっている
[例えば、Kurzock et al.,(1985),Cancer Res. 4
5:2866−2872を参照]。IFN−γのこの活性スペクトル
は、癌、ウイルス性疾患および日和見感染を有する患者
におけるこの物質の潜在的な治療的役割を導くものであ
った。上記の組換え供給源が利用可能である以前に報告
されていたIFN−γ調製物を用いる臨床試験は、限定さ
れた量および限定された純度でのみ入手可能であった天
然IFN−γの予備的な薬理動力学の評価に限定されてい
た[例えば、Gutterman et al.,(1984),Cancer Res.
44:4164を参照]。しかし、組換えIFN−γが利用でき
るようになって、初めて、精製IFN−γ組成物の臨床的
評価が可能になった。
現在までのIFN−γの臨床試験は、主としてフェーズ
Iの癌患者でのIFN−γの薬理動力学試験および毒性薬
理試験からなっていた[例えば、Kurzock et al.,(198
5),Cancer Immunol.Immunother. 20:193;Kurzock et
al.,(1986),Jrnl.Clin.Oncol. :1101;Vadhan−R
aj et al.,(1986),Jrnl.Clin.Oncol. :137を参
照]。これらおよびその他の研究は、精製度の高いrIFN
−γを用いる相当に広範囲な薬理学的データを与えるも
のであり、これらには関連の薬理動力学的、毒物学的お
よびスケジュール的な情報が含まれる。
B.腫瘍壊死因子 腫瘍壊死因子は、成長の調節、分化、ならびに免疫、
炎症および造血に関係している細胞の機能に関与してい
る天然に発現される多数のポリペプチドのうちの1つで
ある。TNFの成功裏のクローニング(例えば、EPO出願公
開番号168,214Aを参照)はその存在および他の因子との
相違について正式な証拠を与え、このクローンされた産
物の一般的な入手可能性はその生物学的活性の理解を大
きく前進させた。腫瘍壊死因子および生物学的に類似す
るリンフォトキシン(LTまたはTNF−β)は、夥しい研
究論文および科学会議の焦点であった(例えば、Tumor
Necrosis Factor and Related Cytokines,Ciba Foundat
ion Symposium No.131,January,1987を参照)。抗腫瘍
作用に加えて、さらに別のTNF活性の広いスペクトル
が、正常細胞に対する調節佐用から種々のウイルスおよ
び寄生生物に対する阻害作用までにわたって詳しく論じ
られている。
TNF−αおよびβ(LT)のアミノ酸配列は僅かな相同
性を有しているだけであるが、これらはヒトおよびマウ
スにおいて、同一の受容体に結合し、同一の応答を仲介
し、そして主要な組織適合コンプレックス領域に位置す
る[例えば、Old,(1987),Nature 326:330を参
照]。しかし、TNF−αは主にマクロファージによって
生産され、一方、TNF−βは主にT細胞由来である。通
常、TNF−αの方がより容易に入手できるようになって
いるので、その生物学的な特徴付けはより進んでいる。
例えば、TNFの活性の多くはリポ多糖類(LPS)の周知の
作用、例えば腫瘍の出血性の壊死、熱、ショックおよび
好中球の活性化に類似していることが現在知られてお
り、これらはTNFがLPS作用の媒介物であることを示すも
のである。
3系統の証拠はマクロファージ活性化におけるTNFの
役割に直接的に関連している:即ち、マクロファージに
耐性である標的細胞はTNFに対しても耐性であり;TNFに
耐性である標的細胞は活性化されたマクロファージに対
しても耐性であり;そしてTNF抗体はマクロファージに
よる標的細胞の死滅化を阻害する。しかし、TNFによる
標的細胞作用の機序はわかっていない。しかし、プロス
タグランジン類、プロテアーゼ類および遊離ラジカル
類、リソソーム酵素類の不安定化およびDNAの分断があ
る役割を演じていることが示唆された。
TNFの作用機序がどうであれ、ある種の代謝阻害物
質、熱、IFN類、および特にIFN−γが、TNFの抗腫瘍作
用を著しく増強することがわかった[例えば、Old(上
記)を参照]。TNF−誘導の抗腫瘍作用の根拠につい
て、内皮細胞に及ぼすその直接の作用に関する研究(こ
こで、TNFは成長および形態を変化させ、プロ凝固活性
の合成を増加させ、そして炎症細胞に対する内皮細胞の
付着性を増強する)からある手掛かりが浮かんだ。
癌患者におけるTNFのいくつかのフェーズIの臨床試
験が開始された。抗−癌作用が全身性の治療で報告され
たが、これらはフェーズIの試験では幾分まれであっ
た。しかし、これらの試験は、主にフェーズII試験に関
連してアプローチが為される問題である応答率よりむし
ろ投薬に限られている。しかし、TNFとIFN−γによる組
合せ治療の相乗作用により、現在では、抗−腫瘍治療に
おけるそのような組合せに相当な興味が持たれている。
C.医薬組成物 本発明に係るγインターフェロンおよび/またはTNF
は、通常、滅菌水溶液などの薬学的に許容しうる希釈剤
と混合され、IFN−γについては約0.2〜約2.0mg/ml、そ
して/またはTNF−αまたはβについては約0.02〜約0.2
mg/mlの最終濃度にされる。通常、そのような製剤は、
リン酸緩衝食塩水(PBS)などの緩衝液、または薬学的
賦形剤などの別の添加剤、BSAもしくはHSAなどの安定化
剤、または塩化ナトリウムなどの塩を含有する。非経口
投与用には、通常、無菌状態および非抗原性を確実にす
ることによって組成物をさらに薬学的に許容しうるもの
にするのが望ましい。通常、そのような方法は、上記の
Remington's Pharmaceuticalsに例示されているように
当分野では周知である。
非経口投与用の好ましいインターフェロンγ組成物
は、天然のヒトIFN−γ(付加されたN−末端メチオニ
ンを含むか、または含まない)に対応する配列を有し、
そして完全長のまたはデス(1−3)構造のいずれかを
有する組換え由来のヒトIFN−γを含有している。その
ような調製物は、A549細胞を脳心筋炎ウイルスに対して
試験したときに、約2x107u/mgタンパク質のオーダーま
たはそれ以上の比活性を示すのが好ましい。内毒素汚染
が最少限で安全なレベルに、例えば0.5ng/mgタンパク質
以下に保たれるべきであることは理解されよう。さら
に、ヒトに投与するためには、調製物はFDA Office of
Biologicsの標準によって要求される無菌性、発熱性、
全般的な安全性、および純度を満足しているべきであ
る。最も好都合には、IFN−γは、所望量のバイアル中
の滅菌凍結乾燥粉末として得られ、2〜8℃で保存さ
れ、使用直前に必要量の滅菌水を添加することによって
復元される。
ある種の態様で用いるためには、例えば肺への直接滴
下のためには、好ましい組成物は1またはそれ以上のサ
ーファクタント成分、例えばリン脂質(ジパルミトイル
ホスファチジルコリン、ジミリストイルホスファチジル
コリン、ホスファチジルグリセロールおよびスフィンゴ
ミエリンなど)、および/またはその他の成分(コレス
テロールなど)を含有している。組成物を等張にするに
十分な塩などの付加的な成分、ならびに1またはそれ以
上のサーファクタントタンパク質も含有させるのが好ま
しい。従って、本明細書で用いる「サーファクタント」
は、1またはそれ以上の前記リン脂質を含む生物学的な
リン脂質含有のサーファクタントとして当分野で既知の
組成物に一般的に当てはまる。通常、そのようなリン脂
質は市販品から容易に入手可能であるか(例えば、Sigm
a Chemical Co.から)、または当分野で既知の種々の方
法のいずれかによって製造することができる(例えば、
英国特許出願2,002,631Aを参照)。
使用することができる合成サーファクタントの1つ
は、Exosurfと呼ばれているものであり、Durand et al.
(上記)が記載している。詳細には、Exosurfは、1mg/m
lチロキサポールを含む0.1N NaClおよび2mM CaCl2溶液
に分散させた13.5mg/mlジパルミトイルホスファチジル
コリン(99%以上;Sigma Chemical Co.,St.Louis)から
なる。脂質の最終濃度は15mg/mlである。ジパルミトイ
ルホスファチジルコリン(DPPC)はヒトおよび動物の両
肺サーファクタントの主構成成分である。ヘキサデカノ
ールは天然アルコールであり、空気−液体の界面でDPPC
の拡散剤として作用する。チロキサポールは上記物質を
分散させるために用いるノニオン系の界面活性剤であ
る。ヘキサデカノールおよびチロキサポールの両者はヒ
ト用の薬剤に広く用いられている。脂質は、1分間離し
た4回の15秒間超音波処理(モデル185ソニケーター、
大きい針、パワーレベル50;Branson Sonic Power Co.,D
anbury,Ct.)によって投与直前(<30分)に分散させ
る。懸濁液の温度は約40℃を越えるべきではない。
合成のサーファクタントに加え、天然のサーファクタ
ントを、例えばDurand et al.(上記)またはKwong et
al.(上記)が記載している方法によって、ヒツジ、ウ
シなどの天然供給源から得ることができる。通常、天然
サーファクタントを単離するための方法は、有機溶媒抽
出を用いる、動物の肺の食塩水洗液からの、またはヒト
羊水の抽出物からのサーファクタント成分の抽出からな
る[例えば、Durand et al.(上記)、またはHallman e
t al.,(1983),Pediatrics 71:473]。薬学的な許容
性についてさらに精製した後、この溶媒抽出液をクロロ
ホルム下で保存するか、またはN2などの気体下で乾燥
し、得られた粉末を食塩水などの生理学的緩衝液で再懸
濁する。さらに、試料を瞬間オートクレーブ処理し、滅
菌条件下で密閉し、6カ月までまたはそれ以上にわたっ
て使用時まで4℃で保存してもよい。
合成サーファクタントが用いられるときには、サーフ
ァクタントタンパク質成分、好ましくは約1%までの量
のヒトサーファクタントタンパク質、例えば前記の組換
え法によって(PCT公開WO 86/03408)または天然供給源
(例えば、羊水)からのタンパク質抽出によって得られ
るものを含有させるのがさらに望ましいこともある。
リポソーム封入されたIFN−γ調製物が所望であると
きには、リポソーム封入されたタンパク質の製造に適用
することができる通常の方法を用いる。一般的に言っ
て、リポソーム封入は当分野では周知であり、夥しい方
法をIFN−γおよび/またはTNFの脂質封入化に用いるこ
とができる(例えば、EPO出願公開160,266を参照)。IF
N−γおよび/またはTNFを含有するリポソームは、天然
および/または合成リン脂質を含む種々の両極性の物質
から製造される。単層であるか多層であるかを問わずリ
ポソームを製造するために用いることができるリン脂質
は多数にのぼり、通常これらは当分野でよく知られてい
るので、本明細書中には詳しく挙げない。これらリン脂
質には以下のものが含まれるが、これらに限定されるも
のではない:即ち、レシチン、ホスファチジルエタノー
ルアミン、リソレシチン、リソファチジルエタノールア
ミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシト
ール、スフィンゴミエリン、カルジオリピン、ホスファ
チジン酸およびセレブロシド類である。本発明の態様の
実施に最も好ましいリン脂質には、ジミリストイルホス
ファチジルグリセロール(DMPG)およびジミリストイル
ホスファチジルコリン(DMPC)が含まれる。1%未満〜
約5%程度の範囲の割合でコレステロールなどのステロ
ールをリン脂質とともに含有させて本発明のリポソーム
を製造してもよい。
いずれにしても、本発明のサーファクタント刺激物質
と組合せてサーファクタント組成物が直接用いられると
きには、通常、適切な用量のIFN−γ、TNFまたはその両
者を、投与直前にサーファクタント成分(例えば、リン
脂質、タンパク質および食塩水)と混合するのが望まし
い。このことは、生物学的薬物(IFN−γ、TNF)および
脂質成分のそれぞれを使用時まで極めて安定な形態(例
えば、凍結乾燥粉末)に保つことを与える。
サーファクタントタンパク質産生の刺激におけるIFN
−γとデキサメタゾン(強力なコルチコステロイド)の
ある明確な加成効果の観察に基づいて、適切な場合には
コルチコステロイド療法を組み入れるのが望ましいこと
もある。適切なところでは、コルチコステロイド類が独
立して、または本発明の医薬組成物と組合せて、サーフ
ァクタント欠損異常のコルチコステロイド療法について
当分野で普通に用いられる用量および投与経路で投与さ
れる。種々のコルチコステロイド、並びにそれらの相対
的な強さ、薬理、用量などが当分野で周知である[例え
ば、Goodman et al.,(1985),The Pharmacological B
asis of Therapeutics,7版、およびthe Physicians Des
k Referenceを参照]。
D.用量および投与 本発明に係るサーファクタント産生の刺激に対する最
少有効IFN−γおよびTNF量は、通常、受け入れられてい
るサーファクタント産生のインビトロ検定法(ホスファ
チジルコリンおよびサーファクタントタンパク質産生の
両者の用量−応答刺激を測定するための検定を含む)を
参考にして測定する。証明されている療法(例えば、コ
ルチコステロイド療法)の効果と同等の効果を達成する
ために必要とされる薬物の量を比較することによって、
適切な血漿薬物濃度を一層正確に確かめることができ
る。肺膜疾患の治療におけるIFN−γおよび/またはTNF
組成物の有効性を示すために、および証明されている療
法とそのような作用を比較するために本発明者が好まし
いと判断した具体的な検定法は、ヒト肺器官培養系を用
いるものである。そのような器官培養系は、IFN−γお
よびTNF作用の時間的利点、再現性および定量を可能に
する。それらが器官培養されたヒト肺細胞を含んでいる
ときには、臨床試験を除けばヒトにおける活性の最良の
予測となる。さらに、IFN−γの作用が器官培養系で定
量可能であるときには、用量範囲を既知の薬物との比較
によって確かめることができる。
本発明者により好ましいと判断された特定の検定法
は、Gonzales et al.,(1986),Jrnl.Clin.Endocrinol.
Metab.62:678−691が記載している方法である。この検
定では、ヒト胎児肺の体外移植組織培養物を器官培養で
維持し、断続的に空気と培養培地中に入れ、そして一定
時間、量の異なる被験薬物で処理する。処理の後、測定
された生物学的機能(例えば、ホスファチジルコリンま
たはサーファクタントタンパク質合成)を、対照組織に
対する被験組織の細胞下分析によって得る。
そのような検定では、通常、1ng/ml程度の低いγイン
ターフェロン濃度が、肺組織によるホスファチジルコリ
ン(PC)合成の刺激を誘導するのに十分であることが観
察されるが、これは約10nMのデキサメタゾン(約3.5ng
デキサメタゾン/ml)で観察される作用と同等である。1
ng/mlのような低いIFN−γの濃度であっても、PC合成に
対して明らかな作用を誘導した。さらに、約10nMのデキ
サメタゾンの作用とその強さが同等のサーファクタント
タンパク質刺激作用が、0.1ng/mlのような低いγインタ
ーフェロンで観察された。
このような比較から、IFN−γの有効な血漿または肺
濃度は、約0.1ng/mlのオーダーから主に毒性の始まりに
よって限定されるレベルまでであり、1〜100ng/mlのオ
ーダーの濃度で最大の利益が得られるものと結論され
る。TNF単独の有効血漿レベルは、通常、比較的高いオ
ーダーのあたりであり、例えば約1ng/mlから毒性の配慮
によって同じように限定されるレベルまでである。これ
らの有効薬物濃度を示す血漿レベル、従って肺レベル
は、IFN−γおよび/またはTNF用量の毎日のi.m.投与ま
たは毎日のi.v.注入(例えば、6〜8時間にわたる)に
よって容易に達成される。
投与がi.m.によって成人に為されるときには、熱、悪
寒、悪心などの不都合な作用が現れるのを配慮した上
で、通常、IFN−γを1日あたり約0.1〜約2.0mg/m2の用
量(好ましくは約0.2〜0.5mg/m2のオーダー)で、そし
て/またはTNFを1日あたり約1〜約400μg/m2の用量
(好ましくは約50〜約200μg/m2)で投与するのが望ま
しいであろう。1日1回またはそれ以上の注射で投与さ
れるときには、通常、この用量は本発明に係る利益を得
るに十分な血漿レベルを与えるであろう。症状の除去、
pO2レベルの増加などの適切な応答が観察されるまで、
追加の用量を毎日投与するのが普通は望ましいであろ
う。例えば、呼吸がきれいになり、そして/または内視
試験により肺サーファクタントの補充が明らかになるま
で、および/またはpO2、pCO2およびpHレベルが正常に
戻るまで、そのような処方を続けるのが好ましい。状況
に応じて、例えば上記のような体質的な症状などの毒性
が現れたときに、スケジュールおよび/または用量を変
えるのは勿論のことである。
本発明に係るある種の用途に対しては、通常、i.m.経
路がより好ましい。これは、この経路によって一層調和
したIFN−γ血漿レベルが得られるのが普通であるこ
と、並びに一層長い血漿半減期が観察されるのが普通で
あることによっている。本発明に係るIFN−γ治療は症
状が沈静または改善されるまで(おそらくは、7〜14日
間またはそれ以上)必要とされるので、通常、有効用量
範囲を比較的一定に保つのが望ましい。この理由から、
非経口経路が用いられるときにはi.m.投与が好ましい。
特発性RDSまたは硝子膜症の治療においては、通常、
サーファクタントまたは食塩水などの適当な薬学的希釈
剤中、γインターフェロン調製物を、滴下によって直
接、乳児の肺に投与するのが最も都合がよい。しかし、
有効な投与は滴下に限定されるものではなく、非経口経
路も同様に用いることができる。さらに、IFN−γ組成
物は誕生前に、例えば羊水中に投与することもでき、こ
うしてIFN−γ環境下で乳児を誕生させることができ
る。
罹患肺へのγインターフェロンの滴下は、例えば上記
のように調製した所望用量と食塩水またはサーファクタ
ントの組成物を調製することによって最も容易に行うこ
とができる。体重が1kgのオーダーの未熟児のために
は、通常、1日あたり約0.0003〜約0.05mgのIFN−γを
投与するのが望ましい。TNFが用いられるときには、単
独で投与されるかIFN−γと組合せて投与されるかを問
わず、通常、IFN−γの重量を基本に約1/10〜約1/5のオ
ーダーのTNFを投与するのが望ましい。比較的大きい乳
児、例えば体重が1.5〜2.0kgのオーダーである乳児のた
めには、合計の1日あたりの用量で、約0.003〜約0.1mg
/日のIFN−γおよび/または約0.3〜約10μg/日のTNFが
投与される。
サーファクタント−薬物の組成物が用いられるときに
は、成人または乳児のどちらが治療されるのかに依存し
て、通常、適切な量の生物学的薬物(群)と混合された
2〜15mlのサーファクタントを投与するのが望ましい。
例えば、未熟児の場合には、適切量の薬物が2〜4mlの
合計液量で投与されるのが普通である。従って、比較的
大きい乳児または成人に対しては比較的多い量が必要と
なるのは勿論のことである。
上に挙げた用量範囲が概算値にすぎず、有効用量が年
齢、大きさまたは体表面積および個体によって示される
不都合な作用の程度および治療されるべき特定の元の疾
患または異常に依存してそれぞれの個体によって変わる
ことは当業者の認めるところであろう。
例を挙げると、体重約1kgの未熟児に滴下によって投
与するためには、次のプロトコールが用いられる。
1.約3mlのサーファクタント、食塩水、またはその適当
な代替物中に分散させた約0.025〜約0.05mgの組換えγ
インターフェロンを含む医薬組成物を得る。
2.乳児に気管内挿管を行い、管の基部末端に取り付けた
Brodieアダプターから注射器によりサーファクタント/
インターフェロン組成物を約7mlの空気とともに投与す
る。
3.次いで、アダプターおよび注射器を除き、O2と蘇生器
バッグを用いて換気を行う。
4.上記の方法で定期的に投与を繰り返して適切な血漿レ
ベルまたは合計1日用量を維持する。
食塩水などの単純な塩溶液を用いる投与であっても本
発明に係る利点が達成されるので、γインターフェロン
をサーファクタントとともに投与することが必須ではな
いことは勿論明らかであろう。また、以下の実施例に照
らして、ある種の状況下ではコルチコステロイド類を同
時に投与するのが望ましいこともあることは明らかであ
ろう。これは、少なくともホスファチジルコリン刺激に
関しては、コルチコステロイド類がγインターフェロン
に加成的に作用するという観察に基づいている。
以下に挙げる実施例は、上記のヒト胎児肺器官培養系
における、デキサメタゾンに対する組換えγインターフ
ェロンおよび腫瘍壊死因子の薬理学的な比較を示すもの
である。
実 施 例 ヒト胎児肺器官培養系を用いて、γインターフェロ
ン、デキサメタゾンおよび腫瘍壊死因子を含む種々の薬
物のホスファチジルコリン(PC)およびプロテインS−
35刺激活性を比較した。
デス(1−3)形のヒトγインターフェロンを、EPO
特許出願公開146,354(EPO特許出願公開77,670をも参
照)の記載のように組換え供給源から得た。デキサメタ
ゾンは医薬グレードのものであり、腫瘍壊死因子(TN
F)はEPO公開168,214Aに記載の成熟hTNFであった。
a.器官培養 ヒト肺器官培養物を次のようにして調製した。選択拡
張と排出の後に得た懐妊期間15〜24週の治療的ヒト流産
児からの肺組織を、Ballard et al.,(1984),J.Clin.
Invest. 74:898のように、細かく切り、器官培養液に
入れた。簡単に言うと、揺動台(3揺動/分)上に置い
た培養皿のいずれかの側に1mm3片を分配し、体外移植組
織が血清不含のWaymouth培地(2ml/皿)および95%空気
−5%CO2の大気に交互にさらされるようにした。体外
移植組織をホルモン含有の培地で1〜7日間維持した。
24時間毎に新鮮な培地を加えた。一部の実験では、Mend
elson et al.,(1981),J.Clin.Endocrin.Metab. 53:
307の記載のように、グリッドを覆うペン・ペーパー上
で体外移植組織を培養した。以下に示すデータは、薬物
の存在下で7日間インキュベートした後の細胞から得
た。動力学は毎日調べた。
b.ホスファチジルコリン合成の測定 PC合成の速度を前駆体の導入によって測定した。簡単
に説明すると、放射活性な前駆体(新鮮な培地中の1mM
3H]コリン)を培養期間の最後の4時間の間に加え、
次いで体外移植組織を集め、食塩水ですすぎ、そして一
夜凍結させた。この組織を0.15M NaCl中で超音波処理
し、BlighおよびDyer,(1959),Can.Jrnl.Biochem.Phy
siol. 37:94の方法によって脂質を抽出し、そしてPCを
薄層クロマトグラフィー(TLC)によって単離した。全P
CをOsO4と反応させ、次いでSPCおよび不飽和のPCを薄層
クロマトグラフィーで単離した(ただし、TLCプレート
は0.4Mホウ酸塩の75%メタノール中に浸し、溶媒中で2
回だけ展開した)。組織PCおよびSPC含量を超微量リン
検定で測定した。リン脂質組成およびリン脂質中の前駆
体の分布を1次元TLCで測定した。
超音波処理物のDNA含量はジアミノ安息香酸を用いる
蛍光測定法によって測定した。統計学的な分析は、ペア
ーまたは非ペアーのStudentのt検定、少なくとも平方
直線回帰を用いて、またはNewman−Keuls多重範囲検定
による同時分散分析によって行った。データは平均±SE
Mで表す。
c.SP−35タンパク質産生の測定 肺体外移植組織培養によりSP−35産生において観察さ
れる変化は、通常、ELISAを用い、Whitsett et al.,(1
987),J.Biol.Chem. 262:7908の方法によって測定し
た。簡単に説明すると、1mMフェニルメチルスルホニル
フルオリド、10mM EDTA、0.1%Nonidet P−40、50mMト
リス−HCl(pH7.4)を含む約10容量の緩衝液中で組織を
ホモジナイズした。標準として同一緩衝液中で希釈した
ウシ血清アルブミンを用いる0.001%Nonidet P−40にお
いてLowryの方法によってさらに100倍希釈した後にタン
パク質を検定した。KatyalおよびSingh,(1983),Pedi
atr.Res. 17:439が記載している方法に従い、2抗体捕
捉のELISAを用いてSP−35含量を測定した。ヤギ抗−SP
−35免疫グロブリンを反復NH4SO4沈澱によって調製し、
1:100希釈でプラスチックELISAプレートに被覆される1
次捕捉抗体として用いた。この組織試料を上記緩衝液に
加え、続いて第2の抗体として用いられるウサギ抗−SP
−35を加えた(1:500)。
基質としてフェニレンジアミンを用い、西洋ワサビペ
ルオキシダーゼ コンジュゲートしたヤギ−抗−ウサギ
(Miles)を加えることによって検定を開始した。標準
のSP−35および組織試料をホモジナイズ緩衝液で希釈し
た。標準曲線を1〜100ngの精製SP−35の間で作成し
た。検定に用いる範囲では完全に直線であった(回帰係
数=0.90〜0.99)。通常、2つの試料は10%以内で変化
した。SP−35含量はいくつかに希釈したそれぞれの組織
ホモジネートについて検定曲線の直線部分内で測定し
た。SP−35含量の差異の統計学的分析は、多重群比較の
ための補正を伴う分散分析を用い、IBMコンピューター
を用いて行った。
d.検定結果 ヒト胎児肺細胞におけるコリンのホスファチジルコリ
ンへの導入、ならびにSP−35タンパク質含量の変化に及
ぼすIFN−γおよびTNF−α(単独またはデキサメタゾン
と組合せて)の作用を測定する前記の一連の実験の結果
を、以下の第1表に示すとともに、これらのデータを第
1図および第2図にグラフ化して示す。
第1表および図面に関して、ホスファチジルコリン
(PC)およびSP−35産生の値は、全7日間、表示した薬
物処置を行った培地で維持された体外移植組織培養物に
ついて上記のようにして測定したものである。PREは1
日目の体外移植組織におけるそれぞれの値を示し、CONT
は7日目のそれぞれの値を示し、DEXは10nモルのデキサ
メタゾンを示し、I/1、I/10およびI/100はそれぞれ0.
1、1.0および10ng/mlのデス(1−3)rIFN−γの濃度
を示す。DEX+IおよびDEX+Tはそれぞれ10ng/mlのIFN
−γまたはTNFを加えた10nモルのデキサメタゾンを示
し、T/1、T/10およびT/100は0.1、1.0および10.0ng/ml
のTNF濃度を示す。PC合成およびSP−35産生はそれぞれ
nモル/4時間/ngDNAおよびug/mlDNAで表す。
第1表ならびに第1図および第2図に示したデータか
らわかるように、約1ng/mlの濃度のγインターフェロン
は10nモルのデキサメタゾンとほぼ同等のPC応答を示し
た。さらに、SP−35含量検定では、0.1ng/mlのような低
い濃度の用量がデキサメタゾンのS−35誘導活性にほと
んど匹敵していた。奇妙なことに、インターフェロンと
デキサメタゾンの組合せはSP−35刺激については相乗的
であったが、PC合成については互いに阻害性であるよう
に見えた。また、1ng/mlのオーダーまたはそれ以上のTN
F濃度によってPC合成の増強ならびにSP−35増強度の変
化につながることは理解されよう。
意図された範囲から逸脱することなく、本明細書中に
記載した発明に多数の修飾および変化を加えることがで
きることは当業者の理解するところであろう。例えば、
特定の状況に鑑みて成分の相対的な量および用量を変化
させることができるが、このような変化は本明細書に照
らして当業者には明らかである。さらに、新規かつ改良
されたIFN−γおよび/またはTNF物質が開発されること
もありうるが、それらが本明細書に記載したような、ま
たは当分野で既知の従来のIFN−γの作用を保持してい
る限り、そのような改良型の組成物を本発明の実施に用
いることができる。これらのおよびその他すべての等価
な修飾および変化は、以下の請求の範囲に明示した本発
明の範囲内に含まれる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−97215(JP,A) 特開 昭60−228422(JP,A) 特開 昭61−93130(JP,A) 特開 昭63−51868(JP,A) Blood,vol.69,No.2 (1987年2月)p.640−644 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 38/21 A61K 38/17 CA(STN)

Claims (27)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】活性成分としてγインターフェロンを含
    む、個体の肺のサーファクタント含量を増加させるため
    の、個体治療用医薬組成物。
  2. 【請求項2】活性成分としてγインターフェロンを含
    む、個体の肺のサーファクタント含量を増加させるため
    の、人個体治療用医薬組成物。
  3. 【請求項3】活性成分としてγインターフェロンを含
    む、個体の肺のサーファクタント含量を増加させるため
    の、特発性呼吸窮迫症を有しているか、有している恐れ
    のある個体治療用医薬組成物。
  4. 【請求項4】活性成分としてTNFおよびγインターフェ
    ロンを含む、個体の肺のサーファクタント含量を増加さ
    せるための、個体治療用の医薬組成物。
  5. 【請求項5】医薬組成物が呼吸窮迫症候群を有している
    と識別された個体治療用である請求の範囲第1〜4項の
    いずれかに記載の医薬組成物。
  6. 【請求項6】医薬組成物が乳児治療用である請求の範囲
    第5項に記載の医薬組成物。
  7. 【請求項7】医薬組成物が硝子膜症を有していると識別
    された乳児治療用である請求の範囲第6項に記載の医薬
    組成物。
  8. 【請求項8】医薬組成物が誕生前に子宮内に、または誕
    生後に非経口的にまたは滴下によって投与されるための
    ものである請求の範囲第5項に記載の医薬組成物。
  9. 【請求項9】医薬組成物が誕生前に子宮内に、または誕
    生後に非経口的にまたは滴下によって投与されるための
    ものである請求の範囲第6項に記載の医薬組成物。
  10. 【請求項10】医薬組成物が成人呼吸窮迫症候群を有し
    ていると識別された成人治療用である請求の範囲第5項
    に記載の医薬組成物。
  11. 【請求項11】医薬組成物が非経口投与用である請求の
    範囲第1〜4項のいずれかに記載の医薬組成物。
  12. 【請求項12】医薬組成物が筋肉内投与用である請求の
    範囲第1〜4項のいずれかに記載の医薬組成物。
  13. 【請求項13】医薬組成物が滴下によって個体の肺にリ
    ン脂質含有のサーファクタントをも投与するためのもの
    である請求の範囲第1〜4項のいずれかに記載の医薬組
    成物。
  14. 【請求項14】医薬組成物が、滴下による個体の肺への
    リン脂質含有サーファクタント投与用でもあり、該サー
    ファクタントおよび治療学的に有効量のγインターフェ
    ロンを含んでなる請求の範囲第1〜4項のいずれかに記
    載の医薬組成物。
  15. 【請求項15】医薬組成物が、治療学的に有効量のコル
    チコステロイドをも投与するためのものである請求の範
    囲第1〜4項のいずれかに記載の医薬組成物。
  16. 【請求項16】医薬組成物が、治療学的に有効量のIFN
    −γおよびTNFを含んでなる、請求の範囲第1〜4項の
    いずれかに記載の医薬組成物。
  17. 【請求項17】医薬組成物が、滴下により個体の肺への
    リン脂質を含有するサーファクタントをも投与するため
    のものであり、該リン脂質含有サーファクタントが天然
    のサーファクタントを含んでなる、請求の範囲第1〜4
    項のいずれかに記載の医薬組成物。
  18. 【請求項18】医薬組成物が、滴下により個体の肺への
    リン脂質を含有するサーファクタントをも投与するため
    のものであり、該リン脂質含有サーファクタントが合成
    のサーファクタントを含んでなる、請求の範囲第1〜4
    項のいずれかに記載の医薬組成物。
  19. 【請求項19】医薬組成物が、合計の1日用量で約0.01
    〜約2mgのγインターフェロン投与用である、請求の範
    囲第1〜3項のいずれかに記載の医薬組成物。
  20. 【請求項20】医薬組成物が、全体表面積1m2あたり
    に、合計の1日用量で約1〜約400mcgのTNFおよび場合
    により約0.01〜約2mgのγインターフェロンを患者に投
    与するためのものである請求の範囲第4項に記載の医薬
    組成物。
  21. 【請求項21】リン脂質含有サーファクタントおよび治
    療学有効量のTNFを、γインターフェロンと共に、薬学
    的に許容し得る形で含んでなる、個体の肺のサーファク
    タント含量を増加させるための治療用医薬組成物。
  22. 【請求項22】該リン脂質含有サーファクタントが天然
    由来のサーファクタントを含んでなり、該組成物は有効
    量の少なくとも1つのサーファクタント関連のタンパク
    質を有している請求の範囲第21項に記載の組成物。
  23. 【請求項23】該リン脂質含有サーファクタントが合成
    サーファクタントを含んでなる請求の範囲第21項に記載
    の組成物。
  24. 【請求項24】有効量の少なくとも一つのサーファクタ
    ント関連タンパク質を含むタンパク質成分をも含んでな
    る請求の範囲第23項に記載の組成物。
  25. 【請求項25】リン脂質含有合成サーファクタント、治
    療学的有効量のγインターフェロン、および有効量の少
    なくとも一つのサーファクタント関連タンパク質を含む
    タンパク質成分を、薬学的に許容し得る形で含んでな
    る、個体の肺のサーファクタント含量を増加させるため
    の、治療用医薬組成物。
  26. 【請求項26】天然由来のリン脂質含有サーファクタン
    ト、有効量の少なくとも一つのサーファクタント関連タ
    ンパク質、および治療学的に有効量のγインターフェロ
    ンを、薬学的に許容し得る形で含んでなる、個体の肺の
    サーファクタント含量を増加させるための、治療用医薬
    組成物。
  27. 【請求項27】有効量のコルチコステロイドをさらに含
    んでなる、請求の範囲第21〜26項のいずれかに記載の組
    成物。
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