JP2764806B2 - 写真立て - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、卓上に載置したり
あるいは壁面に吊り下けて使用する写真立てに関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】図７に示すような枠体３０の内側にガラ
ス板３１が嵌め込まれ、ガラス板３１の背面側から写真
３２を入れてガラス板３１と押え板３３との間に写真を
挟み、枠体の裏側に回動可能に取付けられた押え羽根３
４によって押え板を枠体３０に固定し、支持脚３５や吊
り金具などを取付けた写真立ては従来からよく知られて
いる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の写真立てで
は、現在展示している写真と関連のある他の思い出のあ
る写真やフィルムネガはそれぞれ別個に保管されている
ため、現在展示中の写真と交換しようとするとき、写真
やフィルムネガを探し出すのに手数と時間がかかる面倒
があると共に、特にフィルム等は紛失して探し出せない
場合も多いこと、日常的によく経験するほか、従来品は
写真の取替え操作も面倒である等の問題点があった。

【０００４】本発明は現在展示中の写真に関係のある写
真やフィルムネガの保管が簡単且つ確実であると共に写
真が前面から簡単に取付け実施できる写真立てを提供す
ることを目的としてなされたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は方形をした枠体
の四周枠板の前面よりも少し内側にひっこんだ位置に表
面板を取り付けて該表面板の表側と四周枠板の前面部分
とで囲まれた写真掲示部を備えた背後側が開放されてい
る写真立て本体と、その写真立て本体の背後側の開口部
を被覆する方形の裏蓋体とからなり、写真立て本体は木
材やプラスチックによって形成され、裏蓋体は折り曲げ
可能なシートでもって形成されて上記写真立て本体の開
口部を覆う方形の背面部と、背面部の各辺に上記写真立
て本体の四周枠板の内面に密接するように連設された折
り曲げフラップとを備え、折り曲げフラップの一つが枠
体の四周枠板の内面に接着されて裏蓋体が写真立て本体
に開閉可能に取付けられ、少なくとも裏蓋体の接着され
た折り曲げフラップ側の背面部の中央部に吊り下げ用小
孔が穿設され、さらに、接着された折り曲げフラップと
対向する折り曲げフラップ側の背面部の中央部に裏蓋体
開閉用小孔が穿設され、裏蓋体の閉鎖により該裏蓋体と
表面板の裏側との間に枠体の四周枠板によって外周を囲
まれた写真やフィルムネガの保管部を形成してなるを特
徴としているものである。

【０００６】本発明の適用に好都合な写真立て本体とし
ては高級感と自然の優しさを備えた木製のものを挙げる
ことができるがプラスチックで作られたものでもよい。
そして、その大きさは縦寸法が１５ｃｍ〜３０ｃｍ，横
寸法が１０ｃｍ〜１６ｃｍ，幅寸法（奥行）が２ｃｍ〜
４ｃｍのものが好適である。

【０００７】写真立て本体の背後側の開口部に開閉可能
に装着された裏蓋体には、折り曲げ可能な厚紙が使用さ
れ、写真立て本体の背後側の開口部を被覆する背面部の
四辺に写真立て本体の枠体の四周の枠板内面に沿って密
接される折り曲げフラップを連設し、この折り曲げフラ
ップの一つを写真立て本体の前記四周枠板の内面に接着
して開閉可能となし、この裏蓋体と表面板との裏側との
間に四周枠板で外周を囲まれた写真やフィルムネガを入
れる保管部を形成した。

【０００８】写真立て本体の背後側の開口部に開閉可能
に装着された裏蓋体の少なくとも背面部の接着された折
り曲げフラップ側の中央部に穿設された小孔は、写真掲
示部に取付けられた写真と共に写真立て本体を壁面に吊
り下げるためのものであり、内径が５ｍｍ〜１０ｍｍ程
度のものでよい。また、接着された折り曲げフラップと
対向する折り曲げフラップ側の背面部の中央部に穿設さ
れた小孔は、裏蓋体の開閉時に使用されるものであるか
ら指先が入る程度の形状と大きさであれはよい。

【０００９】上記写真掲示部を形成している枠体の四周
枠板の前面部奥の位置の内面には表面板と平行に溝を形
成しておくと写真や透明な写真カバーシートをはめこむ
ことができるので写真の取付けが便利となる。

【００１０】裏蓋体の長辺部に連設された折り曲げフラ
ップの一つを写真立て本体の枠板の内面に接着し、さら
にその裏蓋体を長辺部間において長さ方向に２分割して
異なる大きさの主裏蓋体と副裏蓋体を形成すると共に、
それぞれの裏蓋体に裏蓋体開閉用小孔を穿設しておく
と、いずれか一方を開閉することにより保管部への写真
やフィルムネガの出し入れができ、便利となる。

【００１１】

【発明の実施の形態】発明の実施の形態を実施例にもと
づき図面を参照して説明する。図１は本発明の写真立て
を正面からみた斜視図、図２は横断面図、図３は背面か
らみた状態の斜視図であって、１は写真立て本体、そし
て１０は写真立て本体の背後側の開口部を被覆する開閉
可能な裏蓋体である。写真立て本体１は枠体２と表面板
３とで構成される。枠体２を構成する四周枠板２ａ，２
ｂ，２ｃ，２ｄおよび表面板３とも厚さが５ｍｍの木製
薄板を用いて縦寸法が２０ｃｍ，横寸法が１５ｃｍ，幅
（奥行）３ｃｍの図１に示すような写真立て本体１を形
成した。表面板３は四周の枠板の前面よりも約３ｍｍ程
度内側に取付けられて表面板３の表側と四周枠板２ａ〜
２ｄの前面部とによって囲まれた写真掲示部４が形成さ
れている。

【００１２】裏蓋体１０は折り曲げ可能な化粧厚紙でも
って形成されて上記写真立て本体１の背後側の開口部を
覆う長方形の背面部１１と、背面部１１の各辺に上記写
真立て本体の長辺部側の枠板２ａ，２ｂおよび短辺部側
の枠板２ｃ，２ｄの内面に密接するように連設された折
り曲げフラップ１２，１３，１４，１５を備え、長辺部
側の枠板２ａの内面と密接する一方の折り曲げフラップ
１２が上記枠板２ａの内面に接着されて裏蓋体１０は写
真立て本体１に開閉可能に取付けられている。そして裏
蓋体１０の接着された折り曲げフラップ１２側の背面部
１１の中央部と、該折り曲げフラップ１２と隣接する折
り曲げフラップ１５側の背面部１１の中央部にそれぞれ
吊り下げ用小孔１６，１７が穿設され、さらに背面部１
１の接着された折り曲げフラップと対向する折り曲げフ
ラップ１３側に、裏蓋体開閉用小孔１８が穿設されてい
る。前記吊り下げ用小孔１６，１７は写真立てを縦また
は横となして壁面に吊り下げるために利用されるもので
ある。裏蓋体１０と表面板３との間には外周を枠体で囲
まれた写真やフィルムネガを収納する保管部１９が形成
され、この保管部１９内に写真やフィルムネガを収容し
たり、取り出すときに前記裏蓋体開閉用小孔１８は利用
するものである。

【００１３】なお図４に示す実施例では、写真立て本体
１の背後側の開口部はほぼ正方形をしているので枠体２
の四周枠板２ａ〜２ｄの長さは同じであり、上記吊り下
げ用小孔は接着された折り曲げフラップ１２側の中央部
に一つあればよい。

【００１４】写真掲示部４に写真を掲示する手段として
は、表面板３の表側に両面接着テープや糊などで直接貼
付けるとよいが、図３の実施例に示しているように、写
真掲示部４を形成している枠体２の枠板２ａ，２ｂの前
面部の内面に表面板３と平行して溝５，５を設けておけ
ば、この溝５，５を利用しないで接着テープ等で写真を
写真掲示部に掲示することもできるがこの溝５，５に写
真６や透明写真カバー７の端縁部を着脱可能に嵌めこむ
ことによって写真を掲示することもできる。

【００１５】写真立て本体１の縦寸法が、例えば２５ｃ
ｍ〜３０ｃｍ程度の長方形のものにおいては、図５に示
しているように裏蓋体１０の長辺部に連設された折り曲
げフラップ１２を写真立て本体１の長辺部側の枠板２ａ
の内面に接着すると共に裏蓋体１０を長さ方向（上下方
向）に異なる大きさの主裏蓋体１０Ａと副裏蓋体１０Ｂ
とに２分割し、そして、それぞれの主裏蓋体１０Ａと副
裏蓋体１０Ｂに裏蓋開閉用小孔１８Ａ，１８Ｂを穿設し
ておくことも好ましい実施の形態である。このような構
成としておけば保管部内に写真やフィルムネガの納入
を、例えば副裏蓋体１０Ｂだけを開閉使用することによ
って都合よく行うことができる。

【００１６】

【発明の効果】本発明は前記のように、背後側が開放さ
れた写真立て本体１の開口部に裏蓋体１０を開閉可能に
取り付けて写真立て本体１部分に保管部１９を形成した
ので、この保管部１９内に写真掲示部４に掲示している
写真と関連のある写真やフィルムネガを収納しておける
から、写真やフィルムネガの散逸を防止すると共に必要
な写真やフィルムネガを探す手数と時間が軽減される。
更に写真掲示部４をみればどのような関連写真やフィル
ムネガが保管されているのかその種類が判別できるので
写真やフィルムネガの整理、保管に優れている。

【００１７】また、写真掲示部４に溝５，５が形成され
ているものにおいては写真や透明写真カバーの端縁部を
この溝にはめこめば写真の展示が行えるので写真の取付
け手段も簡単且つ容易であると共に装飾効果も向上させ
ることができる。

【００１８】更に、裏蓋体１０は、写真立て本体１の枠
板の内周壁に密接する折り曲げフラップ１３〜１５を有
しているから写真立て本体１の背後側の開口部は裏蓋体
１０でもって隙間なく閉じられ、保管部１９内の写真が
抜け出ることがなく、吊り下げ用小孔１６または１７を
利用して図６に示す如く壁面に吊り下げて飾ることがで
きると共に写真立て本体の幅寸法（奥行）は２ｃｍ〜４
ｃｍあるので机の上でも安定よく起立させることができ
る構造簡単で安価な写真立てを提供したものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の写真立てを正面からみた斜視図であ
る。

【図２】図１の横断面図である。

【図３】本発明の写真立てを背面からみた斜視図であ
る。

【図４】本発明の他の実施例の斜視図である。

【図５】本発明のさらに他の実施例の斜視図である。

【図６】本発明の写真立てを壁面に吊り下げた状態を示
した断面図である。

【図７】従来の写真立ての縦断面図である。

【符号の説明】

１ 写真立て本体 ２ 枠体 ３ 表面板 ４ 写真掲示部 ５ 溝 １０ 裏蓋体 １１ 背面板 １２，１３，１４，１５ 折り曲げフラップ １６，１７ 吊り下げ用小孔 １８ 裏蓋体開閉用小孔 １９ 保管部

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 方形の枠体の四周枠板の前面よりも少し
   内側にひっこんだ位置に表面板を取り付けて該表面板の
   表側と四周枠板の前面部分とで囲まれた写真掲示部を備
   えた背後側が開放されている写真立て本体と、その写真
   立て本体の背後側の開口部を被覆する方形の裏蓋体とか
   らなり、裏蓋体は折り曲げ可能なシートでもって形成さ
   れて前記写真立て本体の開口部を覆う方形の背面部と、
   背面部の各辺に上記写真立て本体の枠体の四周枠板の内
   面に密接するように連設された折り曲げフラップとを備
   え、折り曲げフラップの一つが枠体の四周枠板の内面に
   接着されて裏蓋体が写真立て本体に開閉可能に取付けら
   れ、少なくとも裏蓋体の接着された折り曲げフラップ側
   の背面部の中央部に吊り下げ用小孔が穿設され、さらに
   接着された折り曲げフラップと対向する折り曲げフラッ
   プ側の背面部の中央部に裏蓋体開閉用小孔が穿設され、
   裏蓋体の閉鎖により、裏蓋体と表面板の裏側との間に枠
   体の四周枠板で外周を囲まれた写真やフィルムネガの保
   管部を形成してなるを特徴とする写真立て。
2. 【請求項２】 上記吊り下げ用小孔は、裏蓋体の接着さ
   れた折り曲げフラップ側およびそれと隣接する折り曲げ
   フラップ側の背面板の中央部にそれぞれ穿設されている
   ことを特徴とする請求項１記載の写真立て。
3. 【請求項３】 上記写真掲示部を形成している枠体の四
   周枠板の前面部の少なくとも対向する内面に表面板と平
   行の溝が形成されていることを特徴とする請求項１また
   は２記載の写真立て。
4. 【請求項４】 上記写真立て本体の後側の開口部が長方
   形をなし、上記裏蓋体の長辺部に連設された折り曲げフ
   ラップの一つが枠体の四周枠板の内面に接着されてその
   裏蓋体が長さ方向に異なる大きさの主裏蓋体と副裏蓋体
   とに２分割され、主裏蓋体と副裏蓋体とのそれぞれに裏
   蓋体開閉用小孔が穿設されていることを特徴とする請求
   項１，２または３記載の写真立て。