JP2763386B2 - トリメチルインダンの減量方法および該減量方法を含むクメンの製造方法 - Google Patents

トリメチルインダンの減量方法および該減量方法を含むクメンの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明はトリメチルインダンの減量方法および該減量
方法を含むクメンの製造方法に関し、さらに詳しくは、
ベンゼンとプロピレンとを、塩化アルミニウムを必須成
分とするフリーデルクラフツ触媒の存在下にアルキル化
反応およびトランスアルキル化反応させることにより、
クメンそして必要に応じてポリイソプロピルベンゼンを
製造するに際し、副生するトリメチルインダンを効率よ
く減量する方法および該減量方法を含むクメンの製造方
法ならびにクメンおよびポリイソプロピルベンゼンの製
造方法に関する。
発明の技術的背景 塩化アルミニウムを必須成分とするフリーデルクラフ
ツ触媒の存在下にベンゼンとプロピレンとを反応させク
メンおよび所望によりポリイソプロピルベンゼンを製造
する方法は広く知られている。
たとえば、特公昭32-7069号公報には、塩化アルミニ
ウムを必須成分とするフリーデルクラフツ触媒の存在下
にベンゼンとプロピレンとをアルキル化反応させ、得ら
れるクメン、ジイソプロピルベンゼン、トリイソプロピ
ルベンゼンおよび未反応ベンゼン等を主成分とする反応
生成物を、蒸留工程から循環されるジイソプロピルベン
ゼン、トリイソプロピルベンゼンなどのポリイソプロピ
ルベンゼンと共に、塩化アルミニウムを必須成分とする
フリーデルクラフツ触媒の存在下にトランスアルキル化
反応を行い、得られる反応生成物を蒸留によりクメン留
分とその他の留分とに分留し、クメンを製品として取得
し、さらに所望によりポリイソプロピルベンゼンをも製
品として取得し、一方製品として取得しなその他の留
分、例えばベンゼン留分はアルキル化反応工程および/
またはトランスアルキル化反応工程へ循環し、ジイソプ
ロピルベンゼン、トリイソプロピルベンゼンはトランス
アルキル化工程へ循環することからなるクメンおよび所
望によりポリイソプロピルベンゼンを製造する方法が開
示されている。
前記アルキル化反応工程とトランスアルキル化反応工
程とを組み合わせてクメンそして必要に応じてポリイソ
プロピルベンゼンを製造する際に、トリメチルインダン
およびエチルベンゼンが副生してしまうことは一般的に
知られている。エチルベンゼンが多量に副生すると、そ
の沸点がクメンと比較的近いため高純度のクメンを取得
する上でエチルベンゼンを除去するための特別の蒸留塔
を必要とする。
また、トリメチルインダンが副生すると、トリメチル
インダンの沸点は、m-ジイソプロピルベンゼンの沸点と
極めて近似するため、蒸留によって両者を分離すること
は工業的に不可能であり、m-ジイソプロピルベンゼンを
も回収しようとする場合には、トリメチルインダンを完
全に除去することができず、このため高純度のm-ジイソ
プロピルベンゼンを得ることは難しかった。
さらに本発明者の研究によれば、m-ジイソプロピルベ
ンゼンをトランスアルキル化反応工程へ循環するとベン
ゼンとプロピレンとを反応させてクメンを製造する際
に、エチルベンゼンがより多量に副生してしまうという
傾向を認めた。
本出願人は、上記のような問題点の解決を目的とし
て、既に特開昭57-40418号公報あるいは同57-40423号公
報において、クメンを製造する際に副生するトリメチル
インダンの系内濃度を減少させる方法を提案している。
たとえば、特開昭57-40418号公報では、トランスアル
キル化反応工程へ循環されるトリメチルインダンを含む
留分をトランスアルキル化反応工程へ循環させる前にフ
リーデルクラフツ触媒により酸処理してトリメチルイン
ダンを高沸点化合物に転化させ、引き続き被処理物をト
ランスアルキル化反応工程に供給することによって、副
生するトリメチルインダンの系内濃度を低下させてい
る。このプロセスにより、トリメチルインダンの系内濃
度が減少し、特別の蒸留塔を必要とせずに高純度のクメ
ンを取得できるようになる。しかしながら上記のプロセ
スでは、酸処理物が蒸留工程を経ることなく、直接トラ
ンスアルキル化反応工程へ循環されるので、触媒の失活
が早まる傾向が見出された。
発明の目的 本発明は、上記のような従来技術に鑑みてなされたも
のであって、塩化アルミニウムを必須成分とする複合体
を触媒として使用し、ベンゼンとプロピレンとからアル
キル化反応工程とトランスアルキル化反応工程との組み
合わせによりクメンそして必要に応じてポリアルキルベ
ンゼンを製造するに際して、クメンそしてまたポリイソ
プロピルベンゼンを高純度で得ることができ、かつエチ
ルベンゼンの副生を抑制しうるとともに触媒活性の低下
をも抑制しうるようなトリメチルインダンの減量方法お
よび該減量方法を含むクメンの製造方法を提供すること
を目的としている。また本発明はm-ジイソプロピルベン
ゼン留分をトランスアルキル化反応工程に循環せしめた
としてもエチルベンゼンの副生を抑制しうるトリメチル
インダンの減量方法および該減量方法を含むクメンの製
造方法を提供することを目的としている。
発明の概要 本発明に係るトリメチルインダンの減量方法は、ベン
ゼンとプロピレンよりクメンを製造する際、生成物より
未反応ベンゼンとクメンを留去して得られるポリイソプ
ロピルベンゼンを主成分とし、トリメチルインダンを含
有する混合液を加熱下において酸処理し、混合液中のト
リメチルインダンを重質化してトリメチルインダンを減
量することを特徴としている。
本発明に係るクメンの製造方法は、塩化アルミニウム
を必須成分とするフリーデルクラフツ触媒の存在下にベ
ンゼンとプロピレンとをアルキル化反応させ、得られる
クメン、ジイソプロピルベンゼン、トリイソプロピルベ
ンゼンおよび未反応ベンゼン等を主成分とし、トリメチ
ルインダンを含有する反応生成物を、蒸留工程から循環
されるジイソプロピルベンゼン、トリイソプロピルベン
ゼンなどのポリイソプロピルベンゼンと共に、塩化アル
ミニウムを必須成分とするフリーデルクラフツ触媒の存
在下にトランスアルキル化反応を行い、得られる反応生
成物を蒸留によりクメン留分とその他の留分とに分留
し、クメンを取得し、一方ベンゼン留分はアルキル化反
応工程および/またはトランスアルキル化反応工程へ循
環し、ポリイソプロピルベンゼンを主成分とし、トリメ
チルインダンを含有する混合液を加熱下において酸処理
し、混合液中のトリメチルインダンを重質化してトリメ
チルインダンを減量した後、混合液を蒸留し、高沸点物
を除去し、得られる混合液をトランスアルキル化工程へ
循環することからなる。
本発明に係るクメンおよびポリイソプロピルベンゼン
の製造方法は、塩化アルミニウムを必須成分とするフリ
ーデルクラフツ触媒の存在下にベンゼンとプロピレンと
をアルキル化反応させ、得られるクメン、ジイソプロピ
ルベンゼン、トリイソプロピルベンゼンおよび未反応ベ
ンゼン等を主成分とし、トリメチルインダンを含有する
反応生成物を、蒸留工程から循環されるポリイソプロピ
ルベンゼンと共に、塩化アルミニウムを必須成分とする
フリーデルクラフツ触媒の存在下にトランスアルキル化
反応を行い、得られる反応生成物を蒸留によりクメン留
分およびポリイソプロピルベンゼンとその他の留分とに
分留し、クメンおよび所望のポリイソプロピルベンゼン
を取得し、一方ベンゼン留分の一部または全部はアルキ
ル化反応工程および/またはトランスアルキル化反応工
程へ循環し、ポリイソプロピルベンゼンを主成分とし、
トリメチルインダンを含有する混合液を加熱下において
酸処理し、混合液中のトリメチルインダンを重質化して
トリメチルインダンを減量した後、混合液を蒸留し、高
沸点物を除去し、得られる混合液をトランスアルキル化
工程へ循環することからなる。
本発明においては、トリメチルインダンは、ポリイソ
プロピルベンゼンを主成分とする混合液中に含まれ、ト
ランスアルキル化工程と蒸留工程との間を循環してい
る。そこで循環しているポリイソプロピルベンゼン/ト
リメチルインダン混合液を加熱下において酸処理し、ト
リメチルインダンを重質化後、ポリイソプロピルベンゼ
ンを蒸留し、トリメチルインダンに由来の重質物を減量
する。これによりトリメチルインダンによる悪影響(例
えばエチルベンゼンの副生、触媒の活性低下等)を抑制
できる。本発明は特公昭32-7069号公報または特開昭50-
59332号公報に示されている触媒が分離する二相系でも
また分離しない一相系にも適用できる。
発明の具体的説明 以下、本発明に係るトリメチルインダンの減量方法お
よび該減量方法を含むクメンの製造方法ならびにクメン
およびイソプロピルベンゼンの製造方法について具体的
に説明する。
アルキル化反応工程、トランスアルキル化反応工程に
おいてフリーデルクラフツ触媒として使用される触媒
は、塩化アルミニウムを必須成分とする触媒であり、例
えば三塩化アルミニウム1モル部に対して助触媒として
の塩化水素約0.5〜約2モル部およびベンゼン、クメン
などの芳香族炭化水素から調整される触媒を好ましく例
示できる。
三塩化アルミニウム、塩化水素および芳香族炭化水素
が接触するとこれらが反応して複雑な構造を有する高比
重の油状の複合体をつくり該複合体は低比重の芳香族炭
化水素相とは別の相を形成する。そしてこの複合体はア
ルキル化反応、トランスアルキル化反応のフリーデルク
ラフツ触媒として機能する。
したっがってアルキル化反応工程およびトランスアル
キル化反応工程では、上記複合体相と芳香族炭化水素相
とが接触してアルキル化反応およびトランスアルキル化
反応が進行することになる。
アルキル化反応工程の後、クメン、ポリイソプロピル
ベンゼンおよび未反応のベンゼンを主成分とし、トリメ
チルインダンを含む反応生成物を蒸留工程に供給する。
この場合、クメンのみを製品として取得するときは蒸留
工程からジイソプロピルベンゼンおよびトリイソプロピ
ルベンゼンなどのポリイソプロピルベンゼンの全量がト
ランスアルキル化反応工程に循環される。またクメンと
共にm-ジイソプロピルベンゼン、p-ジイソプロピルベン
ゼンおよび/またはトリイソプロピルベンゼンを同時に
製品として取得するときは、製品として取得しないポリ
イソプロピルベンゼンがトランスアルキル化反応工程に
循環される。
本発明の方法は、蒸留工程からm-ジイソプロピルベン
ゼンなどのポリイソプロピルベンゼンをトランスアルキ
ル化反応工程に循環するときに、すなわちm-ジイソプロ
ピルベンゼンなどのポリイソプロピルベンゼンを製品と
して全く取得しないか、または取得するとしても少量の
ときに好ましく適用される。
蒸留工程においては、アルキル化反応工程生成物か
ら、まずベンゼンを含む低沸点成分を留去し、次いで製
品クメン回収塔の塔底よりトリメチルインダンと高沸点
物を含むポリイソプロピルベンゼン混合液(塔底抜き出
し液)が抜き出される。次いで、ポリイソプロピルベン
ゼン回収塔の塔頂よりポリイソプロピルベンゼンを抜き
出し、また塔底より高沸点を抜き出し、ポリイソプロピ
ルベンゼンはトランスアルキル化反応工程に循環し、高
沸点物は燃料油とする。
本発明に係るトリメチルインダンの減量方法および該
減量方法を含むクメンの製造方法ならびにクメンおよび
イソプロピルベンゼンの製造方法は、製品クメン塔の塔
底抜き出し液を酸処理することにより塔底抜き出し液中
に含まれるトリメチルインダンを重質化し、ポリイソプ
ロピルベンゼンと蒸留分離し易くすることに特徴があ
る。酸処理に用いる酸として、フリーデルクラフツ型触
媒を含む三塩化アルミニウム、三臭化アルミニウム、三
塩化鉄、塩化亜鉛、五フッ化アンチモン、塩化水素、フ
ッ化水素、Nafion 、フルオロ硫酸、三フッ化ホウ素、
SiO2/Al2O3(ゼオライトを含む)、リン酸、四塩化チタ
ン、硫酸、陽イオン型交換樹脂、およびこれらの組み合
わせからなる酸触媒が挙げられ、中でも三塩化アルミニ
ウム、硫酸、陽イオン型交換樹脂、SiO2/Al2O3を用いる
ことが好ましい。
処理温度、時間は用いる酸によっても異なるが、硫酸
を用いる場合には、熱処理温度は150℃以上、好ましく
は150〜180℃であり、0.1〜2時間、好ましくは0.1〜0.
5時間処理を行なう。またSiO2/Al2O3のようなH型ゼオ
ライトを用いる場合には220℃以上、好ましくは220〜25
0℃において、1〜60分間、好ましくは1〜15分間処理
を行なう。触媒が液体の場合は液/液相反応、触媒が固
体の場合は固/気相反応が適している。反応圧力は加圧
でも常圧でも良い。塔底抜き出し液に、上記のような熱
処理を施すことにより塔底抜き出し液に含まれるトリメ
チルインダンが重質化し、容易にトリメチルインダンを
減量できるようになる。
トリメチルインダンを重質化し、蒸留により、ポリイ
ソプロピルベンゼン混合液中より減量することにより、
トランスアルキル化反応工程からの反応生成物中に存在
する副生エチルベンゼン量を抑制でき、例えば蒸留工程
のm-ジイソプロピルベンゼン留分の全量をトランスアル
キル化反応工程へ循環させたとしても該留分中に含まれ
る副生エチルベンゼンは少量なので、エチルベンゼンを
減量するための蒸留塔を特に使用しなくても高純度のク
メンが取得される。また特別精製されたクメンを取得す
るときでも従来より容易な操作で済む。
また本発明においては、トリメチルインダンを酸処理
より重質化して減量しているので、m-ジイソプロピルベ
ンゼンを同時に取得するときその純度は高い。また、m-
ジイソプロピルベンゼン留分の全量を製品として取得せ
ず、少量取得して製品とする場合、間欠的に全量のm-
イソプロピルベンゼン留分を取得する場合などのときに
純度の高いm-ジイソプロピルベンゼンを取得することが
できる。
トランスアルキル化反応工程での反応生成物の組成
は、トランスアルキル化反応工程の反応条件にもよる
が、大略、ベンゼン約2〜60重量%、クメン約25〜約50
%、m-ジイソプロピルベンゼン約2〜約40重量%、p-
イソプロピルベンゼン約1〜約20重量%、トリイソプロ
ピルベンゼン約0.2〜約25重量%、その他の高沸点化合
物約0〜約2重量%である。
そして副生物としてのエチルベンゼンはクメンに対し
て0.15重量%以下、場合によっては0.05重量%以下であ
り、副生物としてのトリメチルインダンはクメンに対し
て2重量%以下、場合によっては0.5重量%以下と少量
である。
発明の効果 本発明に係るトリメチルインダンの減量方法によれ
ば、塩化アルミニウムを必須成分とする複合体を触媒と
して使用し、ベンゼンとプロピレンとからアルキル化反
応工程とトランスアルキル化反応工程との組み合わせに
よりクメンそして必要に応じてポリアルキルベンゼンを
製造するに際して、副生するトリメチルインダンを効率
よく減量することができる。このため本発明によれば、
クメンそしてまたポリイソプロピルベンゼンを高純度で
得ることができ、かつエチルベンゼンの副生を抑制しう
るとともに触媒活性の低下をも抑制しうるようになる。
また本発明に係るクメンの製造方法ならびに、クメンお
よびポリイソプロピルベンゼンの製造方法は上記のトリ
メチルインダンの減量方法を含んでいるので、m-ジイソ
プロピルベンゼン留分をトランスアルキル化反応工程に
循環せしめたとしてもエチルベンゼンの副生を抑制でき
るようになる。
〔実施例〕
以下、本発明を具体的な実施例により説明するが、本
発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1 第1図の蒸留工程3から脱水された後ライン14を経て
循環されるベンゼンと、ライン10を経て新しいベンゼン
とがアルキル化反応工程1へ供給された。またプロパン
を6重量部含有するプロピレンがライン11を経てアルキ
ル化反応工程1へ供給された。同時に触媒として、塩化
アルミニウムおよび塩化水素がアルキル化反応工程1へ
供給された。反応に関与しないプロパンは系外に排出さ
れた。アルキル化反応工程1の反応生成物がライン12を
経て、トランスアルキル化反応工程2へ供給された。ト
ランスアルキル化反応工程2の反応生成物がライン13を
経て蒸留工程3へ供給された。
蒸留工程3において、ベンゼンを留去し、ライン14を
経てアルキル化反応工程1にフィードした。またクメン
を留去し、ライン15を経て取得した。ポリイソプロピル
ベンゼンを主成分とし、トリメチルインダンを含む混合
液をライン16を経て酸処理工程に供給した。該混合溶液
の組成は、トリメチルインダン6重量%であった。酸処
理工程において、該混合溶液は85g/時間の量で供給さ
れ、同時に98%H2SO4を16.5g/時間で供給し、攪拌下165
℃、滞留時間30分で連続処理を行った。次いで酸処理物
をライン17を経て蒸留工程4に供給し、高沸点留分であ
る重質化トリメチルインダンをライン18を経て系外に排
出し、トリメチルインダンの減量を行った。トリメチル
インダン減量後の処理液中におけるトリメチルインダン
濃度は約2重量%であった。かくして得られた処理液を
トランスアルキル化反応工程2にフィードした。
以上の工程は連続的に実施された。
実施例2〜7 実施例1において、酸処理条件を表1に記載の条件に
変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。
結果を表1に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を実施する際の一態様を示すフローシー
トである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B01J 27/128 B01J 27/128 X 27/138 27/138 X 27/16 27/16 X 31/08 31/08 X C07C 2/68 C07C 2/68 7/04 7/04 7/177 7/177 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベンゼンとプロピレンよりクメンを製造す
    る際、生成物より未反応ベンゼンとクメンを留去して得
    られるポリイソプロピルベンゼンを主成分とし、トリメ
    チルインダンを含有する混合液を加熱下において酸処理
    し、混合液中のトリメチルインダンを重質化してトリメ
    チルインダンを減量することを特徴とするトリメチルイ
    ンダンの減量方法。
  2. 【請求項2】前記加熱下における酸処理を、加熱温度70
    ℃以上において行なうことを特徴とする請求項第1項に
    記載のトリメチルインダンの減量方法。
  3. 【請求項3】前記加熱下における酸処理を、三塩化アル
    ミニウム、三臭化アルミニウム、三塩化鉄、塩化亜鉛、
    五フッ化アンチモン、塩化水素、フッ化水素、フルオロ
    硫酸、三フッ化ホウ素、リン酸、四塩化チタン、硫酸、
    陽イオン交換樹脂およびシリカ/アルミナよりなる群か
    ら選ばれる少なくとも1種の酸の存在下において行なう
    ことを特徴とする請求項第1項に記載のトリメチルイン
    ダンの減量方法。
  4. 【請求項4】塩化アルミニウムを必須成分とするフリー
    デルクラフツ触媒の存在下にベンゼンとプロピレンとを
    アルキル化反応させ、得られるクメン、ジイソプロピル
    ベンゼン、トリイソプロピルベンゼンおよび未反応ベン
    ゼン等を主成分とし、トリメチルインダンを含有する反
    応生成物を、蒸留工程から循環されるジイソプロピルベ
    ンゼン、トリイソプロピルベンゼンなどのポリイソプロ
    ピルベンゼンと共に、塩化アルミニウムを必須成分とす
    るフリーデルクラフツ触媒の存在下にトランスアルキル
    化反応を行い、得られる反応生成物を蒸留によりクメン
    留分とその他の留分とに分留し、クメンを取得し、一方
    ベンゼン留分はアルキル化反応工程および/またはトラ
    ンスアルキル化反応工程へ循環し、ポリイソプロピルベ
    ンゼンを主成分とし、トリメチルインダンを含有する混
    合液を加熱下において酸処理し、混合液中のトリメチル
    インダンを重質化してトリメチルインダンを減量した
    後、混合液を蒸留し、高沸点物を除去し、得られる混合
    液をトランスアルキル化工程へ循環することからなるク
    メンの製造方法。
  5. 【請求項5】塩化アルミニウムを必須成分とするフリー
    デルクラフツ触媒の存在下にベンゼンとプロピレンとを
    アルキル化反応させ、得られるクメン、ジイソプロピル
    ベンゼン、トリイソプロピルベンゼンおよび未反応ベン
    ゼン等を主成分とし、トリメチルインダンを含有する反
    応生成物を、蒸留工程から循環されるポリイソプロピル
    ベンゼンと共に、塩化アルミニウムを必須成分とするフ
    リーデルクラフツ触媒の存在下にトランスアルキル化反
    応を行い、得られる反応生成物を蒸留によりクメン留分
    およびポリイソプロピルベンゼンとその他の留分とに分
    留し、クメンおよび所望のポリイソプロピルベンゼンを
    取得し、一方ベンゼン留分の一部また全部はアルキル化
    反応工程および/またはトランスアルキル化反応工程へ
    循環し、ポリイソプロピルベンゼンを主成分とし、トリ
    メチルインダンを含有する混合液を加熱下において酸処
    理し、混合液中のトリメチルインダンを重質化してトリ
    メチルインダンを減量した後、混合液を蒸留し、高沸点
    物を除去し、得られる混合液をトランスアルキル化工程
    へ循環することからなるクメンおよびポリイソプロピル
    ベンゼンの製造方法。
  6. 【請求項6】前記加熱下における酸処理を、加熱温度70
    ℃以上において行なうことを特徴とする請求項第4項に
    記載のクメンの製造方法または請求項第5項に記載のク
    メンおよびポリイソプロピルベンゼンの製造方法。
  7. 【請求項7】前記加熱下における酸処理を、三塩化アル
    ミニウム、三臭化アルミニウム、三塩化鉄、塩化亜鉛、
    五フッ化アンチモン、塩化水素、フッ化水素、フルオロ
    硫酸、三フッ化ホウ素、リン酸、四塩化チタン、硫酸、
    陽イオン交換樹脂およびシリカ/アルミナよりなる群か
    ら選ばれる少なくとも1種の酸の存在下において行なう
    ことを特徴とする請求項第4項に記載のクメンの製造方
    法または請求項第5項に記載のクメンおよびポリイソプ
    ロピルベンゼンの製造方法。
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