JP2756287B2 - 射出成形粉末冶金用組成物の製造方法 - Google Patents

射出成形粉末冶金用組成物の製造方法

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JP2756287B2 JP63319952A JP31995288A JP2756287B2 JP 2756287 B2 JP2756287 B2 JP 2756287B2 JP 63319952 A JP63319952 A JP 63319952A JP 31995288 A JP31995288 A JP 31995288A JP 2756287 B2 JP2756287 B2 JP 2756287B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、射出成形粉末冶金用として使用して寸法精
度が優れている製品を製造することができる射出成形粉
末冶金用組成物の製造方法に関するものである。
(従来の技術) 近年、機械部品の多様化にともない複雑形状品に対す
る要求が高まってきている。そこで、粉末冶金の分野に
おいて、プラスチックスの成形に用いる射出成形機とほ
ぼ同じ構造の射出成形機を用いて、金属粉末バインダー
とを混合した組成物を射出成形し、成形品を、脱バイン
ダーした後、加熱焼結することによって複雑形状品を得
る射出成形粉末冶金法が行なわれている。この射出成形
粉末冶金法は、金属粉末組成物を形成する際のバインダ
ー量を多量に使用する必要があるために、脱バインダー
後の成形体は、多孔質のものとなり、焼結体密度が上ら
ない。そこで、射出成形用粉末として、通常の粉末冶金
に使用する金属粉末を使用せず、成形体を焼結したとき
高密度の焼結体が得られ易いような焼結体の高い微粉末
を用いるか、あるいは、射出成形時にバインダー量を減
らし得るような充填性に優れた球状の粒子形状をもった
粉末を用いて、高密度焼結体を得るような工夫がなされ
ている。すなわち、射出成形用原料粉末として、微粉の
水アトマイズ粉末や50μm以下の分級された球状のガス
アトマイズ粉末を用いて、これらの粉末をバインダーと
混合−混練して射出成形用組成物を製造することが行な
われている。
(発明を解決しようとする課題) しかしながら、水アトマイズ法によって得られた粉末
は、微粉末ではあるが、粒子形状が不定形であるため
に、組成物のバインダー量が45容量%以上の多量を添加
する必要があり、脱バインダー処理後の成形体の強度が
弱く、取扱い性が悪く、その上、焼結体中に、そりやボ
イドなどの形状欠陥が生じるという問題がある。一方、
ガスアトマイズ法によって得られた粉末は、平均粒径が
50μm以上であり、射出成形粉末冶金に供する粉末とし
ては、粒度が粗いために組成物の射出成形性が悪く、そ
の上、成形体の焼結性も悪く、そのままでは焼結密度を
上げることができない。そのためにガスアトマイズ粉の
場合は、平均粒径50μm以下のものに分級して用いるこ
とが必要であり、ガスアトマイズ法によって得た粉末の
一部分しかも使用できず、コスト高になる不利益がある
という問題があった。
本発明は、前記問題を解決し、寸法精度のよい射出成
形粉末冶金製品を製造し得る射出成形粉末冶金用組成物
の製造方法を得ることを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明者は、前記問題を解決し、前記目的を達成する
ために鋭意研究を重ねた結果、機械的手段によって粒度
分布を変化させることなく不定形の金属粉末を球状化し
得るという知見に基づいて、機械的球状化処理した金属
粉末とバインダーとを特定割合に混練することによっ
て、射出成形用組成物のバインダー量を低減しながら目
的を達し得ることを見出して本発明を完成するに至っ
た。すなわち、本発明は、形状が不定形で平均粒径が50
μm以下、10μm以上の金属粉末を機械的球状化処理
し、得られた球状化した金属粉末11容量部に対して9容
量部以下のバインダーを混合する射出成形粉末冶金用組
成物の製造方法である。
本発明において使用する形状が不定形の金属粉末とし
ては、たとえば、水アトマイズ法によって得た金属粉末
であって、平均粒径が50μm以下で10μm以上、好まし
くは、20μm以下で10μm以上の金属粉末を使用する。
しかして、平均粒径を50μm以下、10μm以上と限定
したのは、50μmを超えると、金属粉末の焼結活性度が
低下し、高密度の焼結体が得られないからである。な
お、平均粒径の下限値を10μm以上としたのは、10μm
未満のものはほとんど球状化されているため、本願発明
の対象外となるからである。即ち、水アトマイズ法やガ
スアトマイズ法によって得られる金属粉末の場合、形状
が不定形を呈するのは、平均粒径が10μm以上のもので
あるため、本願発明では平均粒径50μm以下10μm以上
の不定形の金属粉末を対象としたのである。
機械的球状化処理とは、たとえば、ジエットミル、ピ
ンミル、ハンマーミルなどのような衝撃式粉砕機のよう
な機械的手段によって、形状が不定形の金属粉末を、粉
末同志あるいは硬度が高い部材の面に金属粉末を衝突さ
せることによって、不定形の金属粉末を球状化する手段
であって、この球状化処理を1回行なうだけでもバイン
ダー量を低減できるが、数回繰返しても粒度分布に変化
を及ぼすことがなくバインダー量を低減し得るものであ
る。
又、バインダーとしては、金属粉末と化学反応を生じ
ることなく、加熱した際、組成物に流動性を付与でき、
さらに、容易に脱バインダーできるといったような特性
を有する、たとえば、エチレン重合体やワックスのよう
な熱可塑性がある少なくとも1種類の化合物と、必要に
応じて、適当な濡れ剤を添加して使用するものである。
球状化した金属粉末とバインダーとの混合比率は、金
属粉末11容量部に対してバインダー9容量部以下とす
る。これは、バインダーが9容量部を超えると、脱バイ
ンダー後の成形体強度がいちじるしく低下し、その上、
焼結処理した後の焼結体の密度が低く、形状や内部欠陥
が多い焼結体となるからである。
このように配合した金属粉末とバインダーとは、たと
えば、加熱されたプラネタリーミキサー中において十分
に混練する。
(実施例) 次に、本発明の実施例を述べる。
実施例 1 水アトマイズ法によって製造された市販のSUS 316 L
粉(−325メッシュ、粒径44μm以下)を、ピンミルを
使用して、1回30分間づつの球状化処理を1〜5回繰返
し行なった球状化SUS 316 L粉を調整した。
原料SUS 316 L粉及び球状化処理1〜5回行なった各
球状化SUS 316 L粉に、バインダーとして、エチレン共
重合体を使用して、それぞれ添加量を変え加熱混練した
組成物として、プラスチックスの流れ性評価(JIS K 72
10)に使用するメルトフローインデックサーを使用し、
組成物を150℃に加熱し、オリフィス管から流出する組
成物の流量が100g/分となったときのバインダー量を、
その組成物の球形化金属粉末に対する好適なバインダー
量として決定した。
このようにして得られた各組成物を射出成形粉末冶金
法によって、プラスチックスの射出成形に使用する射出
成形機と同様な装置を使用して、10mm×15mm×7mmの板
片形状に成形した後、公知の方法でバインダーを加熱除
去する脱バインダー処理を経て、真空雰囲気中で10℃/
分の昇温速度で800℃まで加熱した後、800℃で60分間保
持して脱ガス処理を行ない、1350℃まで20℃/分の昇温
速度で加熱し、1350℃で60分間保持した後、冷却を行な
う焼結処理を行なって焼結体を製造した。
水アトマイズSUS 316 L粉の球状化処理前(比較例に
相当する)及び球状化処理を5回繰返して行なった後の
粒度分布を測定し、結果を表1に示し、球状化処理前
(比較例に相当する)及び5回球状化処理を行なった後
の走査電子顕微鏡写真を撮影した結果を第1図に示す。
なお、第1図(i)は球状化処理前、(ii)は球状化処
理後を示す。
次に、球状化処理前(比較例に相当する)及び各球状
化処理回ごとの金属粉末について、容器中に振動を加え
ながら金属粉末を充填したときの密度としてタップ密度
を求め、球状化処理回数との関係を第2図に示し、球状
化処理回数と組成物のバインダー量との関係を第2図に
示す。
さらに、球状化処理をせずに焼結体を製造したとき
(比較例に相当する)及び球状化処理回ごとの金属粉末
を使用して焼結体をそれぞれ製造し、それぞれについて
10mmの辺の寸法測定を行ない、これらの結果を表2に示
した。
これらの結果から、表1に示されるように、球状化処
理によっては、金属粉末の粒度分布が変化せずに、第1
図に示すように、粉末粒子が球状となり、この結果、第
2図に示すように、金属粉末のタップ密度すなわち充填
性が向上し、金属粉末をピンミルによる球状化処理を1
回以上行なうことによって、組成物のバインダー量を45
容量%以下、すなわち金属粉末11容量部に対して9容量
部以下に低減することができ、表2に示すように、焼結
時の収縮量を低下させることができ寸法精度が向上し得
ることがわかる。
実施例 2 ジエットミルを使用して球状化処理を1〜3回行なう
ようにした以外は、実施例1と同様にして組成物を調製
し、焼結体に製造した。これらの操作の間及び後に、実
施例1と同様な各測定を行ない、ジエットミルによる球
状化処理前後の粒度分布を表3に示し、球状化処理前後
における粒子形状を走査電子顕微鏡によって撮影した結
果を第3図に示し、球状化処理回数に対する金属粉末の
タップ密度及びバインダー量との関係を第4図に示す。
なお、本例においても、球状化処理前のものは、実施例
1同様に比較例に相当するものである。
これらの結果から、この例においても実施例1と同様
に、ジエットミルによる処理によって、粒度分布を変え
ることなく球状化し得、この結果、バインダー量を45容
量%以下に低減し得ることが認められた。
(発明の効果) 本発明は、特定粒径で不定形の金属粉末を機械的球状
化処理した後に、特定割合に球状化金属粉末とバインダ
ーとを配合する組成物とするものであるから、金属粉末
の粒度分布を変えることなく球状化し得、バインダー量
を低減し得、焼結体とした場合の寸法精度を向上し、欠
陥を減少し得るなど顕著な効果が認められる。
【図面の簡単な説明】
第1図(i)及び(ii)は、本発明に使用する金属粉末
の球状化処理前(i)及びピンミルによる球状化処理を
5回繰返し行なった後(ii)の粒子形状例を走査電子顕
微鏡によって示すX線写真、第2図は、ピンミルによる
球状化処理回数とバインダー量及びタップ密度との関係
を示す図、第3図(i)及び(ii)は、ジエットミルを
使用した場合の第1図と同様なX線写真、第4図は、ジ
エットミルを使用した場合の第2図と同様な図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−41004(JP,A) 特開 平1−156401(JP,A) 特開 昭59−229403(JP,A) 特開 昭62−37302(JP,A) 特公 昭61−39368(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】形状が不定形で平均粒径が50μm以下、10
    μm以上の金属粉末を機械的球状化処理し、得られた球
    状化した金属粉末11容量部に対して9容量部以下のバイ
    ンダーを混合−混練することを特徴とする射出成形粉末
    冶金用組成物の製造方法。
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JPH0686608B2 (ja) * 1987-12-14 1994-11-02 川崎製鉄株式会社 金属粉末射出成形による鉄焼結体の製造方法

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