JP2755654B2 - ブドウ糖濃度応答インスリン放出装置 - Google Patents

ブドウ糖濃度応答インスリン放出装置

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JP2755654B2
JP2755654B2 JP1032862A JP3286289A JP2755654B2 JP 2755654 B2 JP2755654 B2 JP 2755654B2 JP 1032862 A JP1032862 A JP 1032862A JP 3286289 A JP3286289 A JP 3286289A JP 2755654 B2 JP2755654 B2 JP 2755654B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 臨床分野では糖尿病患者に対して膵臓機能の補助の目
的で使用されるほか、生理活性物質の生産、人工筋肉装
置などの分野において、Glcおよび/またはInsの濃度コ
ントロールのために使用される、ブドウ糖濃度応答イン
スリン放出装置に関するものである。
〔従来の技術〕
膵臓の機能障害のためにInsの分泌能が低下し、Ins依
存性糖尿病にかゝった患者に対しては、Glcを代謝し、
血糖値をコントロールするために、所定時間毎にInsを
注射するとか、あらかじめ作成したプログラムにより、
もしくは連続的に血糖値を測定し、そのレベルに応じて
Insやその拮抗剤であるグルカゴンを注入するなどの方
法により、Insの投与を行なっている。
注射する方法では、あまりにも頻回の実施は困難であ
り、したがって注射前にはInsの欠乏状態におかれ、注
射直後には逆にIns過剰の状態にさらされるなど、生理
学的にみて望ましくない状態におかれている。
これを改善するために、上述のように血管中にGlcセ
ンサーを挿入して血糖値を常時監視し、コンピュータを
用いて適量のInsを注入しようとする装置が研究されて
いるが、センサーの寿命が短いとか、装置が全体として
大型となり、価格が高くなりすぎるなどの欠点があっ
た。
また生体の膵臓で、Insを産生しているランゲルハン
ス島を対外で培養し、これに患者の血液を潅流すること
によってランゲルハンス島細胞に血糖値を読みとらせ、
そのレベルに応じてInsを潅流血液中へ分泌させるとい
う、理想的と思われる生物学的補助膵臓の研究も行われ
ている。しかしこの試みもランゲルハンス島の体外での
培養期間に限度があるなどの点が大きな隘路となってお
り、これらの問題の解決にはかなりの期間を要するとみ
られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明者らはこのような状況を改善すべく、血液中の
Glc濃度の上昇に際してはその過大な上昇を防止すべく
適量のInsを血中に放出してGlcの代謝を促し、Glcの濃
度が低下すればInsの放出を停止することにより、常時
その血糖値を監視し、適性水準に維持することを目的と
して、鋭意検討を進めた。その結果、固定化酵素・補酵
素系による血糖値の監視、調節機構を見出し、この発明
を完成するに至ったものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、(1)低〜中分子量のGlcやInsは自由に透
過するが、高分子量のGODやGDHは透過させない多孔質膜
のA面に、固定化物間の相互の接近を可能ならしめるご
ときスペーサーを介してGODおよび/もしくはGDH、ニコ
チンアミド アデニン ジヌクレオチド(以下NAD、分
子量663)、およびフラビンアデニンジヌクレオチド
(以下FAD、分子量865)もしくはグルタチオン還元酵素
(以下GR)を共有結合により固定化し、さらに−SS−結
合を介してInsを同様に固定化してなり、該多孔質膜の
A面を内側にして囲ってなる区画の外側面に、種々の濃
度のGlc溶液を接触可能の構造を有することを特徴とす
る、Glc濃度応答Ins放出装置であり、 (2)前記第(1)項記載の多孔質膜のA面に、固定化
物相互の接近を可能しめるごときスペーサーを介してGD
Hおよび/もしくはGOD、NAD、FADおよび/またはGRを共
有結合により固定化し、そのA面を内側にして囲ってな
る区画内に、該多孔質膜の細孔を透過しない高い分子量
を有しており複数個の活性水素を有する高分子量物質に
対して、−SS−結合を介して共有結合により固定化した
Insの水溶液を注入し、該区画の外側面にGlc溶液を接触
せしめることを特徴とする、Glc濃度応答Ins放出装置で
あり、 (3)前記第1項記載の多孔質膜のA面に、−SS−結合
を介してInsを共有結合により固定化し、A面を内側に
して囲ってなる区画の内側に、GODおよび/もしくはGDH
に対して、共有結合物を相互に接近可能ならしめるごと
きスペーサーを介して、NAD、およびFADもしくはGRを共
有結合させてなる複合物の水溶液を注入してなり、B面
からなる該区画の外側面にGlc溶液を接触せしめること
を特徴とする、Glc濃度応答Ins放出装置であり、 (4)複数個の活性水素を有する高分子量物質に対し
て、固定化物相互の接近を容易にするため要すればスペ
ーサーを用い、GDHおよび/またはGOD、NAD、FADおよび
/またはGRを共有結合により固定化し、さらにこれに−
SS−結合を介してInsを同様に固定化し、この複合固定
化物の水溶液を、前記第1項記載の多孔質膜を用いて囲
ってなる区画内に注入し、さらに要すればこれを補充注
入してなり、該区画の外側面にGlc溶液を接触せしめる
ことを特徴とする、Glc濃度応答Ins放出装置であり、 (5)複数個の活性水素を有する高分子量物質に対し
て、固定化物相互の接近を容易ならしめるために要すれ
ばスペーサーを用いて、GDHおよび/またはGOD、NAD、F
ADおよび/またはGRを共有結合により固定化し(C)、
これを 複数個の活性化水素を有する高分子量物質に対して、
−SS−結合を介して共有結合により固定化したIns固定
化物とともに混合して水溶液とし(D)、 前記第1項記載の多孔質膜を用いて囲ってなる区画内
に注入し、さらに要すればCおよび/またはDの水溶液
を補充注入してなり、該区画の外側面にGlc溶液を接触
せしめることを特徴とする、Glc濃度応答Ins放出装置で
あり、 (6)前記第(1)、(2)、(4)、もしくは(5)
項のいずれかに記載のGlc濃度応答Ins放出装置にあっ
て、GDHおよび/またはGODのみは何らの固定化もするこ
となく、遊離の状態で水溶液とし、多孔質膜からなる区
画内に注入してなることを特徴とする、ブドウ糖濃度応
答インスリン放出装置である。
この発明で使用する多孔質膜としては、再生セルロー
ズ、酢酸セルローズなどのセルローズ系の多孔質膜、ポ
リエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系多
孔質膜のほか、フッ素樹脂系、ポリアクリロニトリル、
PMMA、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリカー
ボネートなどの各種プラスチック多孔質膜があり、いず
れも低分子量物質、特に毒性物質の溶出がなく、製造工
程、使用期間を通じて安全かつ安定性が高いものである
必要があり、さらに製法を特定する必要はないが、分子
量1万以下のInsやGlcを自由に透過させるが、分子量10
万以上のGODやGDHを透過させない細孔径を有する多孔質
膜であることが必要である。
この発明で使用するGOD、GDH、GRなどの酵素、NAD、F
ADの補酵素のほか、血中に流入されるInsは注射用など
の臨床使用可能のグレードであることが必要であり、少
くとも生化学用として入手できる最高の純度を有し、毒
性狭雑物を含有しないものであることが必要である上、
活性についても特に劣悪でないものであることが必要で
ある。
この発明でInsの共有結合による固定に使用する−SS
−結合を有するスペーサーとしては、毒性がなく、両末
端に−NH2、−CO2H、−OHなどの共有結合性を有するも
のであれば特に限定の必要はなく、L−シスチンのほ
か、5,5′−ジチオビス(2−ニトロ安息香酸)(以下D
TNB)などを同様に使用することができる。
この発明で各種の酵素、補酵素の固定化に使用される
スペーサーとしては、オリゴエチレングリコール、オリ
ゴプロピレングリコール、オリゴブチレングリコールな
どの2官能性または3官能性以上の多官性能ポリオー
ル、エチレンジアミン(以下ED)、オリゴまたはポリエ
チレンイミン、オリゴプロピレンイミンなどのポリアミ
ン、アジピン酸、テレフタル酸、オリゴまたはポリアク
リル酸などのジまたはポリカルボン酸、グリシジルアル
デヒド、テレフタルアルデヒドなどのジアルデヒド類な
どのほか、複数種の反応性基を有するオリゴーまたはポ
リアミノ酸のように、共有結合反応可能な−OH、−CO
2H、−NH2などの活性水素を含む共有結合反応性基を有
する化合物を同様に使用することができ、さらには酸化
エチレンや酸化プロピレンの酸化オレフィンを固定化物
または被固定化物表面にグラフト重合し、あるいはアク
リル酸、MMA、酢酸ビニルなどのビニルモノマーをグラ
フト重合し、要すればこれらグラフト鎖の側鎖を加水分
解して生成する−CO2H基や−OH基などの共有結合反応性
基を有するスペーサーとして利用することもできる。
酵素および補酵素類の固定化方法としては、一般に50
℃程度以上の温度に長時間さらすとか、強い酸性やアル
カリ性溶液に長時間浸漬するものでなければ、共有結合
法による一般的な酵素類の固定化方法をそのまゝ利用す
ることができ、水溶性のカルボジイミド(以下WSC)類
やウッドワード試薬などの共有結合促進剤的な試薬を使
用して、反応を促進することが有利なのは勿論である。
このようにしていったん固定化したIns以外の酵素、
補酵素が、担体である膜から脱離したり、化学結合によ
って酵素に結合せしめた補酵素が脱落して、いったん封
入した区画から、多孔質膜を透過して区画の外側面に接
触している血液などの液中に溶出するなどの危険な事態
を避けることが極めて重要であり、そのためにはこれら
の固定化は共有結合による必要があり、さらに固定化後
は未固定で、単に物理吸着している物質を超音波洗浄な
どにより、徹底的に洗い流す必要がある。
該装置によるInsの放出速度は、多孔質膜の孔径と厚
さにより、B面側からA面側へのGlcの流入速度、A面
側からB面側へのInsの放出速度が直接調節されるほ
か、酵素Ins、GOD、GDHの使用量と、GODおよびGDHの固
定化の有無、これらに対する補酵素NAD、FAD、および/
または酵素GRの固定化使用量、それらの活性や相互間の
距離などによって決定され、該Ins放出装置の使用目的
や使用条件に最適の放出速度に調節して使用することが
できる。
〔発明の効果〕
本発明のIns放出装置を補助膵臓として臨床用に使用
する際は、注射や、予め設定したプログラムによりIns
を生体に投与した際の非生理学的、かつ急激なInsの濃
度変化を解消し、常時緩和な変化により一定の濃度範囲
に保つことができ、装置は携行可能の小型で、かつ低価
格であり、構成が簡単なため実質的に故障がなく、装置
を請求項第(2)、(3)、(4)、もしくは(5)項
に記載したような構造にし、Insを他の酵素やその他の
高分子物質と複合化して装置に補充する方法をとること
によって、該装置による半永久的なInsの放出も可能と
なった。
さらにこの装置を組織培養用などの産業用に使用する
場合は、機構が簡単なため保守が容易で故障がなく、低
価格であるなどの、極めて大きな効果が得られるもので
ある。
次に実施例によって本発明を具体的に説明する。
実施例1 厚さ0.1mm、細孔径0.2μmのPMMA多孔質膜を、0.5mA/
0.1Torrで3分間グロー放電処理して膜表面に過酸化物
を生成させた後、10%のアクリル酸溶液に浸漬し、窒素
雰囲気中4℃で2時間、低圧水銀灯により紫外光を膜の
片面のみに照射した。照射後膜を取り出し、洗浄液が酸
性を示さなくなるまで蒸留水で洗浄し、残存モノマーを
除去して膜の片面のみにポリアクリル酸鎖をグラフトし
た。
この膜をWSC(1−エチル−3(3−ジメチルアミノ
プロピル)カルボジイミド塩酸塩)の10mg/ml水溶液中
に4℃で2時間浸漬した後、0.1mg/mlのGDH水溶液に4
℃で24時間浸漬してまずGDHを固定化した。膜を引き上
げて、洗浄液に紫外部吸収がなくなるまで蒸留水で洗浄
した。この膜表面へのGDH固定化量は、01μg/cm2+0.02
μg/cm2であった。
次にこのGDH固定化膜表面に、再度全く同様にして上
記のWSCを用いてNAD、FAD、EDを同時に反応せしめて固
定化した後、水洗をくり返して未固定のNAD、FAD、EDを
除去し、NAD、FAD、EDを合計0.2μg/cm2固定化した。
あらかじめ各10mMの上記WSCと、5,5′−ジチオビス
(2−ニトロ安息香酸)(以下DTNB)水溶液とを4℃で
2時間かきまぜておき、この中へ4℃で24時間膜を浸漬
した後、よく洗浄してDTNBを固定化した。この膜をさら
に10mg/mlの上記WSC水溶液に4℃で2時間浸漬し、続い
て61.25IU/mlのIns水溶液に4℃で24時間浸漬した後水
洗し、0.17μg/cm2のInsを固定化してなる酵素、補酵素
複合固定化膜を得た。
奥行き33mm、高さ50mm、幅40mmのガラス容器におい
て、幅方向の中央の位置に1000mm2の窓を有する隔壁を
固定してその周囲をシールして等容積の2区画に仕切
り、上に調製した酵素、補酵素複合固定化膜をこの窓に
貼りつけてシールした。膜の酵素等の固定化側の区画に
20mlのリン酸バッファー液を注入し、他方の区画に一定
濃度(0.15M)のGlcのリン酸バッファー溶液を20ml注入
した。直ちに双方の区画を磁気撹拌子により撹拌開始
し、Glc水溶液注入側の区画内液の280nmにおける吸光度
によりIns放出量の変化を追跡した。さらに5回のGlcを
追加して負荷したところ、この装置は負荷から約15分の
遅れでこれに応答してInsを放出した。同様にして、新
たに調製した酵素、補酵素複合固定化膜をセットした装
置に対して、0.015MのGlc溶液を負荷したのに対して、
感度は低下したものの、これに応答してInsの放出が起
こることが認められた。その状況を第1図に示した。
実施例2 実施例1で作成したポリアクリル酸グラフト化PMMA多
孔質膜に対して、同例と全く同様にしてGDH、続いてNAD
およびFADを固定化し、この膜を同例で試験に用いたガ
ラス容器の隔壁の窓に貼りつけてシールした。
別に調製したポリL−リジンをくり返し分別沈殿によ
り精製し、分子量7万以下の分子を除去して得た数平均
分子量12万のポリL−リジンに対して、同例で用いたWS
Cを用いてまずDTNBを固定し、さらにWSCを用いて1分子
のポリL−リジン当り平均7分子のInsを固定化した。
実施例1で使用したPMMAの多孔質膜を用いて、24時間
蒸留水で透析して精製した後、0.5μg/mlの水溶液とし
て、上に作成したガラス容器において、隔壁に貼りつけ
た膜の酵素等固定化側の区画に注入した。他方の区画に
はGlcの0.15M水溶液を負荷し、この区画に放出されるIn
s量を、実施例1と同様にして測定した。Glc濃度応答In
s放出量は、第1図と同じ傾向の曲線を描いたが、感度
的には第1図の0.015M負荷の場合とほぼ同じレベルにな
った。これは実施例1に比較して、Ins分子とGDHなどの
酵素等複合固定化膜との間の距離が長くなったためと考
えられる。
実施例3 実施例2で使用したポリL−リジン1分子に対して、
実施例1で使用したWSCを用いて各2分子のGDH、NAD、
およびFADを同時に固定化した。実施例1で試験用に使
用したガラス容器の隔壁に、同例で使用したPMMAの多硬
質膜を酵素等未固定の段階で貼りつけてシールし、同一
の区画にこの酵素等複合固定化ポリL−リジンおよび実
施例2で使用したIns固定化ポリL−リジンを、各1.0お
よび0.5μg/mlとした水溶液を注入し、他方の区画に0.1
5MのブGlc溶液を負荷した。実施例1と同様にしてGlcの
濃度に応答して放出されるIns濃度を追跡したところ、
感度的には実施例2とほぼ同一のレベルとなり、1回限
りのGlc負荷によるIns放出量は、30分程度で極大値を示
した後、徐々に低下して120分後に認められなくなっ
た。
なお、実施例1〜3において、Glcの濃度に応答して
放出されたInsの分子の内部に存在する−SS−結合は、D
TNBの分子内−SS−結合を切った酵素、補酵素複合酸化
還元反応系によっても切断されなかったことが、放出さ
れたInsのHPLC分析により明らかになった。このことか
ら、本発明の実施によってGlc濃度に応答して放出され
るInsは、臨床使用にも適するものであることが判っ
た。
本発明は、このように医療および産業分野において、
極めて利用価値の高いものであり、極めて有意義な発明
であるということができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1における、Glc濃度応答Ins放出挙動
を示す図である。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブドウ糖(以下Glc)やインスリン(以下I
    ns)は自由に透過するが、グルコースオキシダーゼ(以
    下GOD)やグルコースデヒドロゲナーゼ(以下GDH)は透
    過させない多孔質膜の片面(以下A面)に、固定化物相
    互の接近を可能ならしめるごときスペーサーを介してGO
    Dおよび/もしくはGDH、ニコチンアミド アデニンジヌ
    クレオチド(以下NAD)、およびフラビンアデニン ジ
    ヌクレオチド(以下FAD)もしくはグルタチオン還元酵
    素(以下GR)を共有結合により固定化し、さらに−SS−
    結合を介してInsを同様に固定化してなり、該多孔質膜
    のA面を内側にして囲ってなる区画の外側面に、種々の
    濃度のGlc溶液を接触可能とした構造を有することを特
    徴とする、ブドウ糖濃度応答インスリン放出装置。
  2. 【請求項2】請求項(1)記載の多孔質膜のA面に、固
    定化物相互の接近を可能ならしめるごときスペーサーを
    介してGDHおよび/もしくはGOD、NAD、FADおよび/もし
    くはGRを共有結合により固定化し、そのA面を内側にし
    て囲ってなる区画内に、該多孔質膜の細孔を透過しない
    高い分子量を有しており複数個の活性水素を有する高分
    子量物質(以下、活性水素高分子量物質)に対して−SS
    −結合を介して共有結合により固定化したInsの水溶液
    を注入し、該区画の外側面にGlc溶液を接触せしめるこ
    とを特徴とする、ブドウ糖濃度応答インスリン放出装
    置。
  3. 【請求項3】請求項(1)記載の多孔質膜のA面に、−
    SS−結合を介してInsを共有結合により固定化し、A面
    を内側にして囲ってなる区画の内側に、GODおよび/も
    しくはGDHに対して 共有結合物を相互に接近可能なら
    しめるごときスペーサーを介して、NAD、およびFADもし
    くはGRを共有結合させてなる複合物の水溶液を注入して
    なり、B面からなる該区画の外側面にGlc溶液を接触せ
    しめることを特徴とする、ブドウ糖濃度応答インスリン
    放出装置。
  4. 【請求項4】前記活性水素高分子量物質に対して、固定
    化物相互の接近を容易にするためスペーサーを介し、も
    しくは介せずして、GDHおよび/もしくはGOD、NAD、FAD
    および/もしくはGRを共有結合により固定化し、さらに
    これに−SS−結合を介してInsを同様に固定化し、この
    複合固定化物の水溶液を請求項(1)記載の多孔質膜を
    用いて囲ってなる区画内に注入し、該区画の外側面にGl
    c溶液を接触せしめることを特徴とする、ブドウ糖濃度
    応答インスリン放出装置。
  5. 【請求項5】前記活性水素高分子量物質に対して、固定
    化物相互の接近を容易ならしめるためにスペーサーを介
    し、もしくは介せずして、GDHおよび/またはGOD、NA
    D、FADおよび/またはGRを共有結合により固定化し
    (C)、これを 前記活性水素高分子量物質に対して、−SS−結合を介し
    て共有結合により固定化したIns固定化物とともに混合
    して水溶液とし(D)、 請求項(1)記載の多孔質膜を用いて囲ってなる区画内
    に注入し、さらにCおよび/またはDの水溶液を補充注
    入、もしくは注入せずしてなり、該区画の外側面にGlc
    溶液を接触せしめることを特徴とする、ブドウ糖濃度応
    答インスリン放出装置。
  6. 【請求項6】請求項(1)、(2)、(4)、もしくは
    (5)項のいずれかに記載のGlc濃度応答Ins放出装置に
    あって、GDHおよび/またはGODのみは何らの固定化もす
    ることなく、遊離の状態で水溶液とし、多孔質膜からな
    る区画内に注入してなることを特徴とする、ブドウ糖濃
    度応答インスリン放出装置。
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