JP2751901B2 - 衛星搭載合成開口レーダ - Google Patents

衛星搭載合成開口レーダ

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JP2751901B2
JP2751901B2 JP7340581A JP34058195A JP2751901B2 JP 2751901 B2 JP2751901 B2 JP 2751901B2 JP 7340581 A JP7340581 A JP 7340581A JP 34058195 A JP34058195 A JP 34058195A JP 2751901 B2 JP2751901 B2 JP 2751901B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、極軌道衛星に搭載
された合成開口レーダに関し、特に地表のインタフェロ
メトリック画像の作成に利用される合成開口レーダに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、人工衛星に搭載された合成開口レ
ーダ(SAR)を使って地表のインタフェロメトリック
画像を作成することが試みられている。例えば、JER
S−1(地球資源衛星1号)に搭載されたSAR等があ
り、地表の構造マップ(等高線画像)等の作成に利用さ
れている。このインタフェロメトリック画像は、観測角
度がわずかに異なる2種類のSARデータを処理するこ
とによって作成することができる。現在まで、リピート
パス方式、デュアルアンテナ方式、双子衛星方式等によ
るインタフェロメトリック画像作成方法が提案されてい
るが、これらの中で実用化されているのはリピートパス
方式だけである。
【0003】リピートパス方式は、1基の人工衛星にお
ける回帰軌道を利用して同一ターゲットを2回観測する
ことにより観測角度の異なる2種類のSARデータを取
得する方式である。例えば、前記JERS−1等に利用
されており、1回目のターゲットの観測後、複数回周回
して同一軌道に戻ってから2回目の観測を行う。ここ
で、同一軌道に戻るといっても、実際は若干の軌道のず
れが生じるため両SARデータの観測角は異なったもの
となる。このようにリピートパス方式は1基の人工衛星
で観測角度がわずかに異なる2種類のSARデータを取
得することができるため低コストでインタフェロメトリ
ック画像を作成することができる。
【0004】しかし、同一ターゲットを2回観測するに
は、軌道を何周も航行する必要があり、SARデータを
2度取得するのに最低でも数日以上の時間を要する。前
記JERS−1においては、同一軌道に再び回帰するの
に44日間を要する。したがって、1回目のSARデー
タを取得してから2回目のSARデータを取得するまで
の時間にターゲットの状態が変化して画像間の相関情報
が劣化するおそれがある。
【0005】次に、デュアルアンテナ方式は、送信周波
数を高く設定した(例えば、Xバンド以上)2台のアン
テナを1基の人工衛星に搭載して観測角度が異なる2種
類のSARデータを取得する方式である。この方式は、
衛星が1基で済むこと、1回の観測で2種類のSARデ
ータが取得できること、ベースライン長(基線長)が固
定されているため画像処理が容易であること等の利点が
ある。しかし、2台のアンテナを結ぶベースラインベク
トルの向きを1秒程度の角度精度で制御しなければなら
ない等、高度な技術を必要とするため現状においては実
現不可能である。
【0006】次に、双子衛星方式には、2基の人工衛星
をクロストラック方向(衛星進行方向と直行する方向)
に所定距離だけ離して同一方向に航行させ、一方の人工
衛星から送信パルスをターゲットに向けて発射し、その
散乱波を両人工衛星によって受信する方式と、アロング
トラック方向(衛星進行方向)に所定距離だけ離して同
一軌道を航行させ、各人工衛星に搭載されたSARが同
一ターゲットを観測するわずかな時間差における地球の
自転を利用して、観測角度の異なる2種類のSARデー
タを取得する方式がある。
【0007】このような双子衛星方式はいずれも、2基
の衛星を平行して航行させることにより短時間(数秒の
オーダ)で2種類のSARデータを取得することができ
る。そのため、SARデータ間における相関情報の劣化
がなく良好なインタフェロメトリック画像を作成するこ
とができる。しかし、2基の人工衛星を必要とするため
コストがかかる上、2基の人工衛星の軌道を極めて精度
よく制御する必要がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように、リピート
パス方式は2種類のSARデータを取得するのに数日〜
数十日の時間を要するため観測中に画像間の相関情報が
劣化するという問題点がある。また、デュアルアンテナ
方式は角度測定等に高度な技術を要求するため、現在の
衛星技術では実現が極めて困難であり、双子衛星方式に
おいては短時間でSARデータを取得することができる
という利点があるが、2基の人工衛星を必要とするため
リピートパス方式に比べ大幅にコストがかかる等の問題
点がある。本発明はこのような課題を解決するためのも
のであり、1基の人工衛星で短時間に観測角度が異なる
2種類のSARデータを取得するための衛星搭載合成開
口レーダを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明による衛星搭載合成開口レーダは、人
工衛星の進行方向を含む1平面上に載り、進行方向とほ
ぼ直角をなす発射角度のわずかに異なる2つのビームを
地上に向けて発射し、かつ、このビームの反射波を受信
するアンテナと、上記2つのビームのそれぞれに対応す
るチャープパルスの遅延傾斜特性をパルス毎に逆転させ
るチャープパルス発生器とを備えている。このような構
成をとることにより発射方向の異なる2つのビームを地
表に発射し、短時間に観測角度の異なる2種類のSAR
データを取得することができ、これら2種類のSARデ
ータからインタフェロメトリック画像の作成が可能とな
る。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明の詳細について図面
を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態を示す
説明図である。
【0011】まず、図1を用いてSARデータの取得手
順について説明する。同図において、2は人工衛星1に
搭載され地表に向けてビームの発射およびその反射波の
受信をするためのSARアンテナ系、3、4は人工衛星
1の進行方向を含む1平面に載り進行方向とほぼ直角に
なり発射角度の異なるSARアンテナ系から地面に向け
て発射されたビーム、5、6はビーム3、4によって地
表に形成されたフットプリント、7は地球の大略経線に
平行な衛星軌道、8は地球の地平線、9は地球の自転方
向、10は衛星軌道7を地表に対して鉛直方向に投影し
た軌道である。
【0012】さて、人工衛星1は大略経線に平行な極軌
道である衛星軌道7に沿って矢印の方向に航行する。そ
して、航行しながらSARアンテナ系2からビーム3、
4を地表に向けて発射する。ビーム3、4の発射方向
は、人工衛星1の進行方向を含む1平面上に載りこの進
行方向にほぼ直角な方向になっている。ビーム3、4は
それぞれ地表を走査してフットプリント5、6を形成す
る。フットプリント5、6は人工衛星1の航行にともな
って衛星軌道7と平行に移動するため帯状のSARデー
タの取得が可能となる。
【0013】ここで、フットプリント5、6の離隔距離
をL(km)、人工衛星1の対地速度をV(km/秒)
とする。フットプリント6はT(=L/V)秒後にフッ
トプリント5の位置に達するため、同一ターゲットにつ
いてフットプリント5、6の両者によるSARデータを
取得することができる。ところで、このT秒間に地球が
自転するため両SARデータの観測角度は互いに若干異
なるため、これらSARデータを用いてインタフェロメ
トリック画像を作成することができる。
【0014】また、T秒間に地球の自転によってターゲ
ットがクロストラック方向(人工衛星1の進行方向に対
して直交する方向)に移動する距離Δは、 Δ=L/{V/(Rωcosφ)+cosα} (1) と表される。ここで、Rは地球の半径、ωは地球の自転
角速度、φは観測地点の緯度、αは衛星軌道7と等緯度
線とのなす角である。ところで、この距離Δはインタフ
ェロメトリック画像のベースライン長と等価である。通
常の地球観測衛星に搭載されたLバンドSARにおいて
は、1km程度とするのが最適とされている。
【0015】例えば、V=7km/秒、R=6378
(km)、ω=7.292×10-5(rad /秒)、φ=
0°(赤道上)、α=98゜とすると、赤道付近におけ
る最適なLの値は約15kmとなる。また、人工衛星1
の高度を570km、オフナディア角(人工衛星1から
地表に対して鉛直方向におろした垂線と発射ビームとの
なす角)が35゜であるとき、地球を平面と仮定すると
両ビームのなす角は約1.2°となる。本実施の形態に
おいては、衛星軌道7に直交する面を基準として±0.
6°の方向にビーム3、4を発射するものとする。
【0016】しかし、実際の地球は平面ではないため、
式(1)からわかるように緯度φの変化に応じてベース
ライン長Δも変化する。そこで、距離Lを緯度の変化に
応じて調整することにより、ベースライン長Δを所定の
最適範囲に保つことにする。例えば、V=7km/秒、
α=98°のときベースライン長を1kmにするには、
緯度φ=40°であればL=19.5km、すなわちビ
ーム3と4とのなす角を1.6°にする。同様に、緯度
φ=60°であればL=30km、すなわちビーム3と
4とのなす角を2.5°にする。なお、実際の運用にお
いては、所定の観測時間内に2つのビームのなす角を一
定として観測する。
【0017】次に、図2を用いて本発明の衛星搭載合成
開口レーダについて説明する。図2は本発明の衛星搭載
合成開口レーダを示すブロック図である。同図におい
て、21〜2NはSARアンテナ系2を構成するアンテ
ナ、11は周波数がIF帯(中間周波数帯)であり時間
とともに周波数が変化するチャープパルスを発生させる
チャープパルス発生器、12は所望の周波数の局発信号
を出力する局部発振器、13はチャープパルスと局発信
号とを混合してチャープパルスの周波数を所望の周波数
帯に変換するアップコンバータ、14はビーム3、4の
送受信に応じて信号の流れを切替えるサーキュレータ、
151〜15Nはチャープパルスの位相を変える移相器、
161〜16Nは低雑音増幅器(図示せず)を備えて供給
された信号の電力増幅をする送受信モジュール、17は
チャープパルスに同期してチャープパルスの1周期毎に
移相器151〜15Nは送信信号の位相を所望の位相に設
定する位相制御器、18はサーキュレータ14の出力に
局発信号を混合してIF信号に変換するダウンコンバー
タ、19はIF信号をベースバンド信号(IおよびQ成
分)に変換してからデジタル信号に変換してラベリン
グ、テレメトリ信号の付加などのフォーマティングを行
う信号処理部、20は信号処理部の出力信号を記録をす
る記録器である。
【0018】以上の構成による衛星搭載合成開口レーダ
の動作について詳細に述べる。まず、この衛星搭載合成
開口レーダが送信モードのとき、チャープパルス発生器
11においてIF帯であり、かつ、周波数が時間ととも
に変化するチャープパルスを発生させる。このチャープ
パルスは、局部発振器12が出力する局発信号とともに
アップコンバータ13に供給されてそれぞれ混合され、
所望の周波数帯の信号に変換される。周波数変換された
チャープパルスは、サーキュレータ14を介して移相器
151〜15Nに供給される。移相器151〜15Nは、チ
ャープパルスに同期して位相を1周期毎に交互に可変す
る。この結果、発射方向が異なるビーム3、4を交互に
発射することが可能となる。移相器151〜15Nの出力
は、送受信モジュール161〜16Nに供給され、それぞ
れ電力増幅されてからアンテナ21〜2Nを介して外部に
出力され、空間上で鋭い指向性のビーム3、4に合成さ
れ、交互に地表に発射される。
【0019】さて、ビーム3または4が発射されると直
ちにこの衛星搭載合成開口レーダは、受信モードとな
る。そして、地表で反射、散乱されたビームをアンテナ
1〜2Nによって受信する。この受信信号は送受信モジ
ュール161〜16Nにそれぞれ供給され、各送受信モジ
ュール内に設けられている低雑音増幅器(図示せず)に
よって増幅が行われる。増幅された各受信信号は移相器
151〜15Nをそれぞれ経由した後、一つの信号に合成
されてサーキュレータ14を介してダウンコンバータ1
8に供給される。ダウンコンバータ18に供給された受
信信号は、局部発振器12の出力する局発信号と混合さ
れてIF信号に変換され、図示されていないバンドパス
フィルタによって不要信号が除去された後、信号処理部
19に供給される。信号処理部19において、IF信号
はベースバンド信号(IおよびQ成分)に変換され、さ
らにデジタル信号に変換されてラベリング、テレメトリ
信号の付加等のフォーマティングが施された後、記録器
20に記録される。
【0020】記録器20に記録された信号は、地上局に
送信され、SAR画像処理が行われてインタフェロメト
リック画像が作成される。但し、この場合、通常のイン
タフェロメトリック処理を行う前に、一方のSARデー
タ(特に、位相情報)を他のビーム方向から観た場合の
画像データに変換する処理が必要である。ところで、ア
ンテナの指向性が理想的であれば、ビーム3の送信とビ
ーム4の受信との間、または、ビーム4の送信とビーム
3の受信との間において、両ビームの干渉は生じない。
しかし、実際にはビーム4の受信時にビーム3のサイド
ローブ成分、または、ビーム3の受信時にビーム4のサ
イドローブ成分を受信し、SARデータの画質を劣化さ
せるおそれがある。そこで、チャープパルス発生器11
から出力される第1のチャープパルスの周波数を時間と
ともに減少させ、第1に引き続き出力される第2のチャ
ープパルスの周波数を時間とともに増加させ、すなわち
チャープパルスの遅延傾斜特性がパルス毎に逆転するよ
うに制御する。さらに、第1、2のチャープパルスの周
波数変化率の絶対値は互いに等しくなるように制御す
る。
【0021】なお、記録器20に記憶されているチャー
プパルスは、地上局に送信される際にパルス圧縮が施さ
れるが、チャープパルスに不要信号成分(スプリアス信
号成分)が混入していたとしても逆遅延傾斜特性のスプ
リアス信号(不要信号)は伸張されるためSARデータ
の画質を劣化させることはない。また、ビーム3、4を
構成する送信チャープパルスの繰り返し周波数は、実効
的に通常のSARの1/2となり、アジマス方向(衛星
進行方向)の空間分解能は通常のSARの1/2とな
る。さらに、本実施の形態においては、交互に発射され
るビーム3、4には送信チャープパルスが1パルスずつ
含まれているが、複数パルスであっても構わない。
【0022】次に、本発明の他の実施の形態について図
を用いて説明する。図3は本発明の他の実施の形態を示
すブロック図であり、図2と同一または同等符号の部品
は、同一または同等の部品を示す。21は送信モードに
おいてアップコンバータ13から出力されるチャープパ
ルスの1パルス毎にアップコンバータ13とサーキュレ
ータ14aまたはサーキュレータ14bとの接続を交互
に切替えるスイッチである。以上の構成による合成開口
レーダの動作について図4を用いて詳細に説明する。図
4は図3における送、受信チャープパルスを示す説明図
である。図の横軸は時間軸を示す。Pt1は第1の送信
チャープパルス、Pt2は第2の送信チャープパルス、
Qt1は第1の受信チャープパルス、Qt2は第2の受信
チャープパルスを示す。
【0023】レーダの送信モードにおいて、時間間隔が
τである連続した第1、2のチャープパルスから構成さ
れたダブルパルスを、チャープパルス発生器11から出
力し、これらチャープパルスの中心周波数はfmとす
る。最初に、ダブルパルスの前半部分である第1のチャ
ープパルスがアップコンバータ13に供給され、局部発
振器12から出力された局発信号と混合されて所望の周
波数帯の送信チャープパルスに変換される。例えば、局
部発振器12から第1のチャープパルスに同期して周波
数f11の局発信号を出力し、第1のチャープパルスに混
合すると第1の送信チャープパルスPt1の中心周波数
はfc1(=f11+fm)となる。なお、この第1の送信
チャープパルスPt1はビーム3を構成する。
【0024】アップコンバータ13から出力された第1
の送信チャープパルスPt1は、スイッチ21によりス
イッチされてサーキュレータ14aを介して移相器15
1〜15aNに供給されて所望の位相が付与され、送受
信モジュール161〜16Nにおいて電力増幅される。そ
して、アンテナ21〜2N においてビーム3に合成さ
れ、地表に向けて発射される。同様に、ダブルパルスの
後半部分である第2のチャープパルスは、第1のチャー
プパルスに時間τだけ遅れてサーキュレータ14b、移
相器15b1〜15bN、送受信モジュール161〜16N
を介してアンテナ21〜2N に供給され、ビーム4に合
成されて地表に向けて発射される。なお、第2のパルス
に同期して出力される局発信号の周波数をf12とする
と、第2の送信チャープパルスPt2 の中心周波数はf
c2(=f12+fm)となる。
【0025】次にレーダの受信モードにおいて、送信チ
ャープパルスPt1、Pt2に対する受信チャープパルス
Qt1、Qt2の継続時間は、時間間隔τと比べて相当長
くなり、例えば送信チャープパルスの10倍以上とな
る。そのため、図4(b)に示すように第1の受信チャ
ープパルスQt1と第2の受信チャープパルスQt2
は、互いの波形の大部分がオーバーラップすることにな
るが、両波形を分離することは可能である。すなわち、
ビーム3を受信したとき、移相器15a1〜15aNの出
力位相はそれぞれ揃っているため、受信信号の電圧をそ
のまま加算することによって受信信号の合成出力(電
圧)を得ることができる。そして、得られた合成電圧は
サーキュレータ14aに供給される。
【0026】一方、移相器15b1〜15bNの出力位相
は揃っていないため、各出力を加算すると互いにキャン
セルしあいほぼ零になり、サーキュレータ14bにはほ
とんど何も供給されない。同様に、ビーム4を受信した
ときはサーキュレータ14bに合成出力が供給され、サ
ーキュレータ14aにはほとんど何も供給されない。し
たがって、第1の受信チャープパルスQt1と第2の受
信チャープパルスQt2とはほぼ完全に分離される。ま
た、受信チャープパルスQt1、Qt2の時間間隔は送信
時と同値であるτとすることができるため、受信チャー
プパルスのパルス繰り返し周波数は通常のSARとほと
んど同じである。よって、アジマス方向の空間分解能を
ほとんど劣化させずに2つのSARデータを取得するこ
とができる。
【0027】さて、サーキュレータ以降の動作は図2の
場合と同様であり、ダウンコンバータ、信号処理部を介
して記録器に記録され、記録器に記録された信号は地上
に送信されてインタフェロメトリック画像が作成され
る。以上のように、図3の衛星搭載開口レーダは各移相
器の位相は固定値でよいためハードウェア構成が単純に
なるという利点が有るが、図2のように移相制御器を備
えればビーム3、4の発射角度を制御することも可能と
なる。なお、1台の合成開口レーダから2方向のビーム
を発射するのではなく、ビームの発射方向毎に2台の合
成開口レーダを併置しても、上記と同等のSARデータ
を取得することができる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は人工衛星
の進行方向を含む1平面上に載る2つのビームを進行方
向とほぼ直角になり発射角度の異なるように地表に向け
て発射し、これら2つのビームのそれぞれに対応するチ
ャープパルスの遅延傾斜特性をパルス毎に逆転させるよ
うな構成となっているため、サイドローブ成分を受信す
ることなく、一基の衛星で短時間に観測角度が異なる2
種類のSARデータを取得することができる。そのため
良質なインタフェロメトリック画像の作成が可能であ
る。また、2つのビームの発射角度を制御することがで
き、緯度に応じてビームの発射角度を調整することがで
き、インタフェロメトリック画像のベースライン長を所
定範囲内に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態を示す説明図である。
【図2】 本発明の実施の形態を示すブロック図であ
る。
【図3】 本発明の他の実施の形態を示すブロック図で
ある。
【図4】 図3の衛星搭載合成開口レーダにおける送信
チャープパルス、受信チャープパルスを示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1…人工衛星、2…SARアンテナ系、21〜2N…アン
テナ、3、4…ビーム、5、6…フットプリント、7…
衛星軌道、8…地球の地平線、9…地球の自転方向、1
0…衛星軌道7を鉛直方向に地表へ投影した軌道、11
…チャープパルス発生器、12…局部発振器、13…ア
ップコンバータ、14…サーキュレータ、151〜1
N、15a1〜15aN、15b1〜15bN…移相器、
161〜16N…送受信モジュール、17…位相制御器、
18、18a、18b…ダウンコンバータ、19、19
a、19b…信号処理部、20、20a、20b…記録
器、21…スイッチ、L…フットプリント5と6との距
離、Pt1…第1の送信チャープパルス、Pt2…第2の
送信チャープパルス、Qt1…第1の受信チャープパル
ス、Qt2…第2の受信チャープパルス、τ…送信ダブ
ルパルスを構成するパルスの時間間隔。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 極軌道を航行する人工衛星に搭載された
    合成開口レーダにおいて、 人工衛星の進行方向を含む1平面上に載り、進行方向と
    ほぼ直角をなす発射角度のわずかに異なる2つのビーム
    を地上に向けて発射し、かつ、このビームの反射波を受
    信するアンテナと、 前記2つのビームのそれぞれに対応するチャープパルス
    の遅延傾斜特性をパルス毎に逆転させるチャープパルス
    発生器と を備えたことを特徴とする衛星搭載合成開口レ
    ーダ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 発射角度を所望の角度に制御した2つのビームを交互に
    発射することを特徴とする衛星搭載合成開口レーダ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 発射する2つのビームの中に含まれるチャープパルスの
    周波数帯域が互いに重複しない程度に近接させるための
    2局発信号を出力する局部発振器を備えたことを特徴と
    する衛星搭載合成開口レーダ。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3の何れか一項において、前記チャープパルス発生器は、さらに前記2つのチャー
    プパルスの周波数変化率の絶対値が互いに等しくなるよ
    うに制御するように構成されている ことを特微とする衛
    星搭載合成開口レーダ
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