JP2745554B2 - 交流発電機用整流装置、およびその製造方法 - Google Patents

交流発電機用整流装置、およびその製造方法

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JP2745554B2 JP63215840A JP21584088A JP2745554B2 JP 2745554 B2 JP2745554 B2 JP 2745554B2 JP 63215840 A JP63215840 A JP 63215840A JP 21584088 A JP21584088 A JP 21584088A JP 2745554 B2 JP2745554 B2 JP 2745554B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、交流出力を直流出力に変換する交流発電機
用整流装置、およびその整流装置の製造方法に関するも
ので、とくに車両用交流発電機の整流装置、およびその
整流装置の製造方法に係わる。
[従来の技術] 従来より車両用交流発電機の整流装置100は、第9図
に示すごとく、交流発電機のホルダフィン101に半田材1
02により固着され、冷却フィンを兼ねた容器状電極110
と、該容器状電極110内に半田材120により、出力取出用
リード線130に接続されたダイオード140が固定され、ダ
イオード140がシリコンゴム150により被覆されて保護さ
れている。
[発明が解決しようとする課題] しかるに、上記構成の整流装置100は、車両のエンジ
ンを作動させると、整流装置100が通電されるため、温
度が急上昇し、エンジンを停止すると、整流装置100へ
の通電が停止されるため、温度が急降下する等の熱サイ
クルにより、整流装置100を長期間使用していると経時
的に、容器状電極110とシリコンゴム150との熱膨脹係数
の差による熱応力が発生し、容器状電極110とシリコン
ゴム150との間の密着力が低下する恐れがある。
容器状電極110とシリコンゴム150との間の密着力が低
下すると、整流装置100では、第10図に示すごとく、容
器状電極110とシリコンゴム150との間に、隙間160が生
じ、この隙間160から被水等により水が容器状電極110と
リード線130との異極間に浸入すると、ダイオード140が
短絡し、整流装置100の性能劣化という問題があった。
本発明は、電極と樹脂との間の密着力が低下しても、
電極と樹脂との間に隙間が発生することを確実に防止し
て、整流装置の性能劣化を防止できる交流発電機用整流
装置、およびその製造方法の提供を目的とする。
[課題を解決するための手段] 請求項1に記載の発明は、交流発電機で発電した交流
電流を整流する整流素子と、この整流素子に接触して設
けられ、前記整流素子を被覆する電気絶縁性の樹脂と、
内部に前記整流素子および前記樹脂を収容する周壁、こ
の周壁の一端側を閉塞するとともに、前記整流素子の一
端が電気的に接続される底部、および前記周壁の他端側
に形成された開口を有する容器状電極と、前記整流素子
の他端が電気的に接続された他方の電極と、前記容器状
電極の開口を塞ぐ蓋部と、前記容器状電極の周壁および
底部と前記蓋部との間に形成され、前記樹脂を圧迫状態
で収容する収容室と、この収容室内の前記樹脂の圧迫状
態を維持するための状態維持手段とを備えた構成を採用
した。
請求項2に記載の発明は、前記状態維持手段は、前記
容器状電極の周壁に設けられた抜止用穴であり、前記蓋
部には、前記抜止用穴に係合される凸部が設けられた構
成を採用した。
請求項3に記載の発明は、前記蓋部は、前記樹脂と異
なる種類の第2樹脂により構成されていることを特徴と
する。
請求項4に記載の発明は、前記樹脂はシリコンゴムで
あり、前記第2樹脂はエポキシ樹脂である構成を採用し
た。
請求項5に記載の発明は、前記樹脂はウレタンフォー
ム、シリコンゴムのフォーム製品よりなる発泡樹脂であ
り、前記第2樹脂はフッ素ゴムよりなる弾性パッキンで
ある構成を採用した。
請求項6に記載の発明は、交流発電機で発電した交流
電流を整流する整流素子と、この整流素子に接触して設
けられ、前記整流素子を被覆する電気絶縁性の樹脂と、
内部に前記整流素子および前記樹脂を収容する周壁、こ
の周壁の一端側を閉塞するとともに、前記整流素子の一
端が電気的に接続される底部、および前記周壁の他端側
に形成された開口を有する容器状電極と、前記整流素子
の他端が電気的に接続された他方の電極と、前記容器状
電極の内面に圧迫された状態で前記樹脂を充填するため
に前記樹脂を加圧する加圧部材とを備えた構成を採用し
た。
請求項7に記載の発明は、交流発電機で発電した交流
電流を整流する整流素子と、この整流素子に接触して設
けられ、前記整流素子を被覆する電気絶縁性の樹脂と、
内部に前記整流素子および前記樹脂を収容するととも
に、前記整流素子の一端が電気的に接続される容器と、
前記整流素子の他端が電気的に接続された他方の電極と
を備え、前記交流発電機に搭載される整流装置の製造方
法において、前記整流素子を被覆するように前記樹脂を
配置した後に、高圧力環境下に配置して前記樹脂を圧迫
状態とし、前記樹脂を圧迫状態としたまま前記整流素子
および前記樹脂を前記容器により形成される収容室内に
収容して、前記高圧環境下で前記容器を蓋部により閉
じ、前記収容室内において前記樹脂の圧迫状態を維持す
ることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、前記容器は、前記整流素子
が収容されるとともに電気的に接続され、さらに前記樹
脂が注入される金属の容器状態電極を含み、前記容器を
閉じる工程は、前記容器状電極の開口を閉じるように注
入された前記樹脂と異なる種類の第2樹脂を前記高圧力
環境下で硬化させて前記容器状電極を前記蓋部により閉
じることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、前記容器状電極の周壁に
は、前記第2樹脂が係合する係合部が形成されており、
前記第2樹脂は、前記係合部に係合するように注入され
て硬化されることを特徴とする。
[作用] 請求項1に記載の発明によれば、金属製の容器状電極
と蓋部とにより形成される収容室内に整流素子と電気絶
縁性の樹脂とを収容し、さらに収容室内において樹脂を
蓋部にて圧迫して収容することにより、容器状電極と樹
脂との間の密着力が低下した場合でも、容器状電極と樹
脂との間に隙間が生じることが防止される。
請求項2に記載の発明によれば、容器状電極の周壁に
設けられた抜止用穴に蓋部の凸部が係合することによ
り、蓋部の移動が機械的に係止されるので、蓋部による
樹脂の圧迫状態が保持されるので、容器状電極と樹脂と
の間に隙間が生じることが防止される。
請求項3に記載の発明によれば、容器状電極と第2電
極とにより形成される収容室内に整流素子と電気絶縁性
の樹脂とを収容し、さらに収容室内において樹脂を第2
樹脂にて圧迫して収容することにより、容器状電極と樹
脂との間の密着力が低下した場合でも、容器状電極と樹
脂との間に隙間が生じることが防止される。
請求項4に記載の発明によれば、容器状電極とエポキ
シ樹脂とにより形成される収容室内に整流素子とシリコ
ンゴムとを収容し、さらに収容室内においてシリコンゴ
ムをエポキシ樹脂にて圧迫して収容することにより、容
器状電極とシリコンゴムとの間の密着力が低下した場合
でも、容器状電極とシリコンゴムとの間に隙間が生じる
ことが防止される。
請求項5に記載の発明によれば、容器状電極とフッ素
ゴムよりなる弾性パッキンとにより形成される収容室内
に整流素子とウレタンフォーム、シリコンゴムのフォー
ム製品よりなる発泡樹脂とを収容し、さらに収容室内に
おいて発泡樹脂を弾性パッキンにて圧迫して収容するこ
とにより、容器状電極と発泡樹脂との間の密着力が低下
した場合でも、容器状電極と発泡樹脂との間に隙間が生
じることが防止される。
請求項6に記載の発明によれば、金属製の容器状電極
と蓋部とにより形成される収容室内に整流素子と電気絶
縁性の樹脂とを収容し、さらに収容室内において加圧部
材にて樹脂が容器状電極の内面に圧迫された状態で樹脂
を充填することにより、容器状電極と樹脂との間の密着
力が低下した場合でも、容器状電極と樹脂との間に隙間
が生じることが防止される。
請求項7に記載の発明によれば、整流素子を被覆する
ように、電気絶縁性の樹脂を配置した後に、高圧力環境
下に配置して樹脂を圧迫状態とし、樹脂を圧迫状態とし
たまま整流素子および樹脂を収容室内に収容して容器を
蓋部により閉じることにより、容器と樹脂との間の密着
力が低下した場合でも、樹脂の圧迫状態が維持されるの
で、容器と樹脂との間に隙間が生じることが防止され
る。
請求項8に記載の発明によれば、容器状電極の開口を
閉じるように注入された第2樹脂を高圧力環境下で硬化
させて容器状電極を蓋部により閉じることにより、容器
と樹脂との間の密着力が低下した場合でも、樹脂の圧迫
状態が維持されるので、容器と樹脂との間に隙間が生じ
ることが防止される。
請求項9に記載の発明によれば、整流素子および電気
絶縁性の樹脂を容器状電極内に収容した後に、容器状電
極の周壁に形成された係合部に第2樹脂が係合するよう
に第2樹脂を容器状電極内に注入して硬化することによ
り、第2樹脂の移動が機械的に係止されるので、第2樹
脂による樹脂の圧迫状態が維持されるので、容器と樹脂
との間に隙間が生じることが防止される。
[発明の効果] 請求項1および請求項6に記載の発明は、金属製の容
器状電極と電気絶縁性の樹脂との間の密着力が低下する
か、なくなった時でも、容器状電極と樹脂との間の隙間
の発生を防止できる。よって、水の浸入を防止できるの
で、整流素子の短絡を防止でき、整流装置の性能劣化を
防止できる。
請求項2ないし請求項5に記載の発明は、金属製の容
器状電極と電気絶縁性の樹脂との間の密着力が低下する
か、なくなった時でも、容器状電極と樹脂との間の隙間
の発生を防止できる。よって、水の浸入を防止できるの
で、整流素子の短絡を防止でき、整流装置の性能劣化を
防止できる。
請求項7ないし請求項9に記載の発明は、容器と電気
絶縁性の樹脂との間の密着力が低下するか、なくなった
時でも、容器と樹脂との間の隙間の発明を防止できる。
よって、水の浸入を防止できるので、整流素子の短絡を
防止でき、整流装置の性能劣化を防止できる。
[実施例] 本発明の交流発電機の整流装置の実施例を図に基づき
説明する。
第1図ないし第5図は本発明の交流発電機用整流装置
の第1実施例を示すもので、第1図は自動車等の車両用
交流発電機(オルタネータ)の整流装置を示す図であ
る。
1はオルタネータのステータコイル(図示せず)に接
続され、そのステータコイルから出力される交流出力を
直流出力に変換する車両用交流発電機の整流装置(以下
整流装置と略す)を示す。
この整流装置1は、第2図に示すように、凹所11が3
つずつ等角度間隔にプレス加工された一対の馬蹄形状の
ホルダフィン12に、軟ろう材である半田材13により、銅
等の良電導性の容器状電極2の底部21を固着している。
10はブラシホルダを示す。
容器状電極2は、第3図にも示すごとく、底部21より
開口22に向って内径が漸増する周壁である側壁23に、所
定間隔で後記するエポキシ樹脂が係合する状態維持手段
である抜止用穴24が周設され、内部にダイオードとシリ
コンゴムを収容する収容室を形成している。この穴24
は、内側壁面25と外側壁面26とを貫通して形成されてい
るが、内側壁面25に凹状に形成されていても良い。この
容器状電極2の底部21には、他方の電極3に接続された
整流素子であるダイオード4が固着されている。
他方の電極3は、銅等の良電導性で、鍔状に形成さ
れ、出力取出用リード線31が一体的に形成されている。
ダイオード4は、容器状電極2と他方の電極3との間
に軟ろう材である半田材14、15によって固着され、その
周囲の気密を封止する本発明にかかる電気絶縁性の樹脂
であるシリコンゴム5に被覆されている。
シリコンゴム5は、全方位弾性体であり、容器状電極
2の底部21より側壁23のほぼ中央までの間に充填されて
おり、ダイオード4だけでなく、リード線31の下端がわ
や、他方の電極3も被覆している。また、シリコンゴム
5は、容器状電極2内に注入、硬化した後、表面である
上端面51が第2樹脂、蓋部であるエポキシ樹脂6に加圧
され、シリコンゴム5内に初期圧縮応力を発生させる。
したがって、シリコンゴム5は、弾性エネルギーにより
容器状電極2の内面に圧迫された状態で充填されるの
で、シリコンゴム5の下端面52および外周面53が容器状
電極2の底部21および側壁23に確実に固着し、内周面54
がリード線31の下端がわおよび他方の電極3に確実に固
着する。
エポキシ樹脂6は、熱硬化性樹脂で熱膨脹率が低く、
電気絶縁性に優れており、容器状電極2内のシリコンゴ
ム5上に注入され、例えば高い圧力が加わる恒温槽内等
で硬化させることにより、シリコンゴム5に残留応力を
持たせる。またエポキシ樹脂6が容器状電極2内に充填
される高さは、容器状電極2の側壁23の穴24の形成位置
より図示上方であれば良く、穴24の大きさは、エポキシ
樹脂6の粘性によって流出しない程度の大きさに形成さ
れている。ここで、エポキシ樹脂6は、外周面61で容器
状電極2の側壁23の内側壁面25に固着され、その外周面
61の一部には、容器状電極2の側壁23の穴24に流入する
複数の凸部62が形成されている。
本実施例のオルタネータの整流装置1の製造方法を第
4図および第5図に基づき説明する。
容器状電極2の底部21と他方の電極3との間に、半田
材14、15によってダイオード4を固定し、このダイオー
ド4の保護のために、シリコンゴム5を容器状電極2内
に注入し、硬化させる。
シリコンゴム5が硬化した後、エポキシ樹脂6を容器
状電極2内に注入し、これらを高い圧力が加わる恒温槽
等の高圧力環境下に配置する。第4図のように、圧力P1
がエポキシ樹脂6が下方に押圧される。このとき、エポ
キシ樹脂6と同時に、シリコンゴム5の上端面51にもほ
ぼ同一の圧力P2が加わり、シリコンゴム5は下方、つま
り容器状電極2の底部21および他方の電極3に押圧され
る。
ここで、シリコンゴム5は、全方位弾性体であるの
で、圧力P2だけ下方、つまり容器状電極2の底部21およ
び他方の電極3がわに圧縮(弾性エネルギーを貯えるよ
うに弾性変形)し、さらにこのシリコンゴム5に初期圧
縮応力が発生する。この圧縮状態を保持しつつエポキシ
樹脂6を硬化させると、シリコンゴム5は、常に残留応
力P3を保有することとなる。
本実施例のオルタネータの整流装置1の作用を第1図
ないし第5図に基づき説明する。
自動車等の車両のエンジンを作動させると、整流装置
1にステータコイルより交流出力が出力され、整流装置
1の温度が急上昇する。また、エンジンの作動を停止す
ると、整流装置1への交流出力が停止され、整流装置1
の温度が急降下する等の熱サイクルが生ずる。この熱サ
イクルにより、整流装置1を長期間使用していると経時
的に、容器状電極2とシリコンゴム5との熱膨脹係数の
差による熱応力が発生し、容器状電極2とシリコンゴム
5との間の密着力が低下していく。
しかるに、本実施例では、容器状電極2の底部21およ
び側壁23とシリコンゴム5の下端面52および外周面53と
の間とに密着力がなくなっても、シリコンゴム5の弾性
エネルギーにより、シリコンゴム5が容器状電極2の内
面に圧迫された状態で充填されているので、容器状電極
2の底部21および側壁23とシリコンゴム5の下端面52お
よび外周面53との間との隙間の発生を防止することがで
きる。
また、他方の電極3およびリード線31とシリコンゴム
5の内周面54との間とに密着力がなくなっても、シリコ
ンゴム5の弾性エネルギーにより、シリコンゴム5が他
方の電極3およびリード線31に圧迫された状態で充填さ
れているので、他方の電極3およびリード線31とシリコ
ンゴム5の内周面54との隙間の発生を防止することがで
きる。
したがって、被水等による水の浸入を防止することが
できるとともに、水の毛細管現象を防止することができ
るので、容器状電極2と他方の電極3との異極間への水
の浸入を防止することができる。このため、ダイオード
4の短絡を防止することができ、整流装置1の性能劣化
を防止できる。
さらに、容器状電極2の側壁23とエポキシ樹脂6の外
周面61との間に密着力がなくなって、第5図で示すごと
く、容器状電極2とエポキシ樹脂6との間に隙間aが生
じたとしても、容器状電極2の側壁23の穴24に流入する
凸部62によって、エポキシ樹脂6は上方への移動を機械
的に係止され、エポキシ樹脂6によりシリコンゴム5
は、圧縮状態を保持し続け、残留応力P3を失うことがな
い。
したがって、容器状電極2の底部21および側壁23とシ
リコンゴム5の下端面52および外周面53との隙間の発生
を防止する効果を失うことなく、整流装置1の耐久性を
向上することができる。また、リード線31の下端がわお
よび他方の電極3とシリコンゴム5の内周面54との隙間
の発生を防止する効果を失うことなく、整流装置1の耐
久性を向上することもできる。
第6図は本発明の第2実施例に採用されたオルタネー
タの整流装置を示す。
(第1実施例と同一機能物は同番号を付す) 本実施例の整流装置1は、内側に折曲げられた状態維
持手段である折曲部28を予め開口22に周設または開口22
の一部に形成した容器状電極2を設けている。この容器
状電極2の底部21と他方の電極3との間に、半田材14、
15によってダイオード4を固定し、このダイオード4の
保護のために、シリコンゴム5を容器状電極2内に注入
し、硬化させる。シリコンゴム5の硬化後、エポキシ樹
脂6を注入し、シリコンゴム5を加圧した状態で硬化し
ている。
本実施例の整流装置1は、第1実施例と同様の作用お
よび効果を有する。
第7図は本発明の第3実施例に採用されたオルタネー
タの整流装置を示す。
(第1実施例と同一機能物は同番号を付す) 本実施例では、オルタネータのケーシング等の固定部
材7に、シリコンゴム5を加圧する加圧部材71を設けて
いる。
本実施例の整流装置1は、シリコンゴム5の硬化後、
整流装置1を固定部材7に取付ける際に、加圧部材71に
よりシリコンゴム5を加圧することによって、容器状電
極2の内面に圧迫された状態で充填され、容器状電極2
とシリコンゴム5との間の密着力が低下しても隙間が生
じないようにしている。この第3実施例では、エポキシ
樹脂は存在しない。
第8図は本発明の第4実施例に採用されたオルタネー
タの整流装置を示す。
(第1実施例と同一機能物は同番号を付す) 本実施例の整流装置1の容器状電極2は、開口22に向
かって内径が漸減するように絞られた円錐状側壁231を
側壁23の図示上方に周設するとともに、内側に曲げ込ま
れた嵌合部221を開口22に周設している。
また、本実施例では、電気絶縁性の樹脂として発泡樹
脂(プラスチクス・フォーム)8を採用しており、容器
状電極2の内面に圧迫された状態で充填されている。こ
の発泡樹脂8は、樹脂中に生じた気泡が互いに連続して
いないウレタンフォーム、シリコンゴムのフォーム製品
等を用いる。
さらに、容器状電極2の開口22には、電気絶縁性、耐
塩水性および耐油性に優れたフッ素ゴム等の弾性パッキ
ン9が取付けられている。
このパッキン9の外周には、容器状電極2の嵌合部22
1に嵌合、密着する嵌合部91が周設されている。パッキ
ン9の内周には、他方の電極3のリード線31を挿通する
とともに、リード線31の外径より径が小さい締め代を有
する穴92が形成されている。
本実施例の整流装置1は、容器状電極2内に発泡樹脂
8を挿入するとともに、パッキン9を容器状電極2の開
口22に装着することによって、発泡樹脂8をパッキン9
により容器状電極2内に密閉する。
そして、熱または他の手段により発泡樹脂8を発泡、
硬化することによって、発泡樹脂8が膨脹し、容器状電
極2およびパッキン9の内面に圧迫された状態で充填さ
れる。
よって、容器状電極2の内部圧力が外部圧力より高く
なり、容器状電極2の嵌合部221とパッキン9の嵌合部9
1との接触面に高い圧力が加わる。このため、容器状電
極2およびリード線31と発泡樹脂8との間に隙間の発生
を防止することができる。
したがって、本実施例も第1実施例と同様な効果を得
ることができる。
[その他の実施例] 本実施例では、容器状電極の側壁にエポキシ樹脂の抜
止用穴を設けたり、容器状電極の開口に折曲部を設けた
が、容器状電極の側壁に、内側に突出する凸部を周設ま
たは一部に設けても良い。
本実施例では、シリコンゴムを加圧する手段として、
エポキシ樹脂、固定部材に設けた加圧部材や弾性パッキ
ンを用いたが、シリコンゴム硬化後、容器状電極の側壁
をかしめてシリコンゴムを直接加圧しても良く、エポキ
シ樹脂以外の樹脂や他の加圧部材を用いても良い。
本実施例では、電気絶縁性の樹脂としてシリコンゴム
を用いたが、電気絶縁性の樹脂としてシリコンゴム以外
の樹脂製弾性体を用いても良い。
本実施例では、電気絶縁性の樹脂として発泡樹脂を用
いたが、電気絶縁性の樹脂として発泡以外の方法で膨脹
する樹脂を用いても良い。
本実施例では、容器状電極とホルダフィン、容器状電
極と整流素子、整流素子と出力取出用リード線との接続
方法として軟ろう付(半田付)を用いたが、硬ろう付を
用いても良い。
【図面の簡単な説明】 第1図ないし第5図は本発明の交流発電機の整流装置の
第1実施例を示す。第1図は第2図のA−A断面図、第
2図はオルタネータの整流装置を示す斜視図、第3図は
オルタネータの整流装置の容器状電極を示す斜視図、第
4図はオルタネータの整流装置のシリコンゴムの加圧状
態を示す断面図、第5図はオルタネータの整流装置にお
いて容器状電極とエポキシ樹脂との間に隙間が生じた状
態を示す断面図である。 第6図は本発明の第2実施例のオルタネータの整流装置
を示す断面図、第7図は本発明の第3実施例のオルタネ
ータの整流装置を示す側面図、第8図は本発明の第4実
施例のオルタネータの整流装置を示す断面図である。 第9図は従来の交流発電機の整流装置を示す断面図、第
10図は従来の交流発電機の整流装置において容器状電極
とシリコンゴムとの間に隙間が生じた構造を示す断面図
である。 図中 1……オルタネータの整流装置、2……容器状電極、3
……他方の電極、4……ダイオード(整流素子)、5…
…シリコンゴム(電気絶縁性の樹脂、蓋部)、6……エ
ポキシ樹脂(第2樹脂)、8……発泡樹脂(電気絶縁性
の樹脂、蓋部)、9……パッキン(第2樹脂)、12……
ホルダフィン、21……底部、22……開口、23……側壁
(周壁)、24……抜止用穴(状態維持手段)、28……折
曲部(状態維持手段)、31……出力取出用リード線、71
……加圧部材

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】交流発電機で発電した交流電流を整流する
    整流素子と、 この整流素子に接触して設けられ、前記整流素子を被覆
    する電気絶縁性の樹脂と、 内部に前記整流素子および前記樹脂を収容する周壁、こ
    の周壁の一端側を閉塞するとともに、前記整流素子の一
    端が電気的に接続される底部、および前記周壁の他端側
    に形成された開口を有する容器状電極と、 前記整流素子の他端が電気的に接続された他方の電極
    と、 前記容器状電極の開口を塞ぐ蓋部と、 前記容器状電極の周壁および底部と前記蓋部との間に形
    成され、前記樹脂を圧迫状態で収容する収容室と、 この収容室内の前記樹脂の圧迫状態を維持するための状
    態維持手段と を備えた交流発電機用整流装置。
  2. 【請求項2】前記状態維持手段は、前記容器状電極の周
    壁に設けられた抜止用穴であり、 前記蓋部には、前記抜止用穴に係合される凸部が設けら
    れたことを特徴とする請求項1に記載の交流発電機用整
    流装置。
  3. 【請求項3】前記蓋部は、前記樹脂と異なる種類の第2
    樹脂により構成されていることを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2に記載の交流発電機用整流装置。
  4. 【請求項4】前記樹脂はシリコンゴムであり、前記第2
    樹脂はエポキシ樹脂であることを特徴とする請求項3に
    記載の交流発電機用整流装置。
  5. 【請求項5】前記樹脂はウレタンフォーム、シリコンゴ
    ムのフォーム製品よりなる発泡樹脂であり、前記第2樹
    脂はフッ素ゴムよりなる弾性パッキンであることを特徴
    とする請求項3に記載の交流発電機用整流装置。
  6. 【請求項6】交流発電機で発電した交流電流を整流する
    整流素子と、 この整流素子に接触して設けられ、前記整流素子を被覆
    する電気絶縁性の樹脂と、 内部に前記整流素子および前記樹脂を収容する周壁、こ
    の周壁の一端側を閉塞するとともに、前記整流素子の一
    端が電気的に接続される底部、および前記周壁の他端側
    に形成された開口を有する容器状電極と、 前記整流素子の他端が電気的に接続された他方の電極
    と、 前記容器状電極の内面に圧迫された状態で前記樹脂を充
    填するために前記樹脂を加圧する加圧部材と を備えた交流発電機用整流装置。
  7. 【請求項7】交流発電機で発電した交流電流を整流する
    整流素子と、この整流素子に接触して設けられ、前記整
    流素子を被覆する電気絶縁性の樹脂と、内部に前記整流
    素子および前記樹脂を収容するとともに、前記整流素子
    の一端が電気的に接続される容器と、前記整流素子の他
    端が電気的に接続された他方の電極とを備え、前記交流
    発電機に搭載される整流装置の製造方法において、 前記整流素子を被覆するように前記樹脂を配置した後
    に、高圧力環境下に配置して前記樹脂を圧迫状態とし、
    前記樹脂を圧迫状態としたまま前記整流素子および前記
    樹脂を前記容器により形成される収容室内に収容して、
    前記高圧環境下で前記容器を蓋部により閉じ、前記収容
    室内において前記樹脂の圧迫状態を維持することを特徴
    とする交流発電機用整流装置の製造方法。
  8. 【請求項8】前記容器は、前記整流素子が収容されると
    ともに電気的に接続され、さらに前記樹脂が注入される
    金属の容器状電極を含み、 前記容器を閉じる工程は、前記容器状電極の開口を閉じ
    るように注入された前記樹脂と異なる種類の第2樹脂を
    前記高圧力環境下で硬化させて前記容器状電極を前記蓋
    部により閉じることを特徴とする請求項7に記載の交流
    発電機用整流装置の製造方法。
  9. 【請求項9】前記容器状電極の周壁には、前記第2樹脂
    が係合する係合部が形成されており、 前記第2樹脂は、前記係合部に係合するように注入され
    て硬化されることを特徴とする請求項8に記載の交流発
    電機用整流装置の製造方法。
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