JP2742722B2 - 蓄電池の充電方法 - Google Patents
蓄電池の充電方法Info
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- JP2742722B2 JP2742722B2 JP2109325A JP10932590A JP2742722B2 JP 2742722 B2 JP2742722 B2 JP 2742722B2 JP 2109325 A JP2109325 A JP 2109325A JP 10932590 A JP10932590 A JP 10932590A JP 2742722 B2 JP2742722 B2 JP 2742722B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電動車等に用いられる蓄電池を充電するに
際し、充電状況を電解液温度の高低に応じた最適状態に
設定するための技術に関する。
際し、充電状況を電解液温度の高低に応じた最適状態に
設定するための技術に関する。
従来、電動車等の動作電源として使用される蓄電池を
充電する方式として、電圧検出リレーとタイマーとを組
み合わせた準定電圧充電方式が知られている。
充電する方式として、電圧検出リレーとタイマーとを組
み合わせた準定電圧充電方式が知られている。
第5図に、充電時における蓄電池の端子電圧変化を模
式的に示したが、充電初期は放電により変化した物質が
元の状態へ戻る反応であり、同図の如く、端子電圧は徐
々に上昇する。充電終期に近づくと、電解液の電気分解
により発生したガスがガス電極を形成するため、ガス過
電圧により端子電圧が急上昇する。しかるのち、ガス過
電圧が次第に安定化し、最終的には端子電圧の上昇が停
止する。それ以降は、充電した電力の殆どは、電解液の
電気分解に消費される。
式的に示したが、充電初期は放電により変化した物質が
元の状態へ戻る反応であり、同図の如く、端子電圧は徐
々に上昇する。充電終期に近づくと、電解液の電気分解
により発生したガスがガス電極を形成するため、ガス過
電圧により端子電圧が急上昇する。しかるのち、ガス過
電圧が次第に安定化し、最終的には端子電圧の上昇が停
止する。それ以降は、充電した電力の殆どは、電解液の
電気分解に消費される。
前記準定電圧充電方式は、このような蓄電池の充電特
性に鑑み、充電初期は比較的高い電流値による強充電制
御を行い、端子電圧が前述の急上昇により所定の電圧値
(以下「充電終期電圧」と言う)Veに達したならば、こ
れを電圧検出リレーで検知してタイマーを起動させ、以
降は比較的低電流による弱充電制御を一定のタイマー時
間だけ行うように構成されている。
性に鑑み、充電初期は比較的高い電流値による強充電制
御を行い、端子電圧が前述の急上昇により所定の電圧値
(以下「充電終期電圧」と言う)Veに達したならば、こ
れを電圧検出リレーで検知してタイマーを起動させ、以
降は比較的低電流による弱充電制御を一定のタイマー時
間だけ行うように構成されている。
蓄電池の充電は化学変化であるから、電解液温度(以
下「液温」と言う)の高低により、充電特性が大きく変
化する。このため、従来の準定電圧充電方式にあって
は、下記のような問題が生じている。
下「液温」と言う)の高低により、充電特性が大きく変
化する。このため、従来の準定電圧充電方式にあって
は、下記のような問題が生じている。
(a)一般に、液温が低いと端子電圧は高くなり、液温
が高いときには端子電圧が低くなる。しかも第5図に示
すように、液温の低いときの方が、液温の高いときに比
べて、端子電圧の急上昇が早期に起きて充電終期電圧Ve
に早く達する。それ故、液温の低い冬期では、タイマー
が早目に起動するため強充電時間が短くなり、その結
果、充電不足による陰極板の不活性化を招く。反対に、
液温が高い夏期は、端子電圧がなかなか充電終期電圧Ve
に達しないためタイマーの起動が遅くなり、その結果、
強充電時間が長くなって、過充電による陽極板の劣化を
もたらす。
が高いときには端子電圧が低くなる。しかも第5図に示
すように、液温の低いときの方が、液温の高いときに比
べて、端子電圧の急上昇が早期に起きて充電終期電圧Ve
に早く達する。それ故、液温の低い冬期では、タイマー
が早目に起動するため強充電時間が短くなり、その結
果、充電不足による陰極板の不活性化を招く。反対に、
液温が高い夏期は、端子電圧がなかなか充電終期電圧Ve
に達しないためタイマーの起動が遅くなり、その結果、
強充電時間が長くなって、過充電による陽極板の劣化を
もたらす。
(b)弱充電制御の実行時間は、液温と関係なくタイマ
ーにより設定される一定時間である。従って、強充電時
間の過不足を、弱充電制御で補うことができないため、
蓄電池における充電不足や過充電を招き、蓄電池の寿命
を短くする。
ーにより設定される一定時間である。従って、強充電時
間の過不足を、弱充電制御で補うことができないため、
蓄電池における充電不足や過充電を招き、蓄電池の寿命
を短くする。
(c)満充電後の補充電制御においても、上記(a)
(b)の問題が生ずる。
(b)の問題が生ずる。
本発明は、前記問題点を解決するために、蓄電池にお
ける液温の高低に応じた最適状態で過不足なく充電する
ことのできる手段の提供を目的とする。
ける液温の高低に応じた最適状態で過不足なく充電する
ことのできる手段の提供を目的とする。
本発明が採用する蓄電池の充電方法(以下「本発明方
法」と言う)の特徴とするところは、端子電圧測定値と
温度センサーによる温度測定値との関数から求められる
補正端子電圧が所定の充電終期電圧に達するまで強充電
制御を行ったのち、タイマーによって設定される時間だ
け弱充電制御を実行する蓄電池の充電方法であって、前
記弱充電制御において、タイマーにおける当初設定時間
を前記温度測定値の関数から求めて弱充電制御の実行を
開始したのち、タイマーにおける残り時間が所定の追充
電時間よりも長い場合で、補正端子電圧が所定のリミッ
ト値よりも大きく且つ補正端子電圧の単位時間当たりの
変動値が基準変動値よりも小さいときには、タイマーの
残り時間を前記追充電時間に再設定して弱充電制御を実
行することにある。
法」と言う)の特徴とするところは、端子電圧測定値と
温度センサーによる温度測定値との関数から求められる
補正端子電圧が所定の充電終期電圧に達するまで強充電
制御を行ったのち、タイマーによって設定される時間だ
け弱充電制御を実行する蓄電池の充電方法であって、前
記弱充電制御において、タイマーにおける当初設定時間
を前記温度測定値の関数から求めて弱充電制御の実行を
開始したのち、タイマーにおける残り時間が所定の追充
電時間よりも長い場合で、補正端子電圧が所定のリミッ
ト値よりも大きく且つ補正端子電圧の単位時間当たりの
変動値が基準変動値よりも小さいときには、タイマーの
残り時間を前記追充電時間に再設定して弱充電制御を実
行することにある。
本発明方法は、端子電圧測定値と温度センサーによる
温度測定値との関数から求めた補正端子電圧を用いて、
蓄電池が充電終期電圧に達する時期を判定するから、液
温に影響されることなく、強充電時間を過不足の無い適
切な長さとすることができる。
温度測定値との関数から求めた補正端子電圧を用いて、
蓄電池が充電終期電圧に達する時期を判定するから、液
温に影響されることなく、強充電時間を過不足の無い適
切な長さとすることができる。
強充電制御後に弱充電制御を実行開始するに際し、タ
イマーにおける当初設定時間を前記温度測定値の関数か
ら求めるから、弱充電制御の実行時間を、液温に対応さ
せて過不足のない適当長さに調整することができる。
イマーにおける当初設定時間を前記温度測定値の関数か
ら求めるから、弱充電制御の実行時間を、液温に対応さ
せて過不足のない適当長さに調整することができる。
タイマーの残り時間が所定の追充電時間よりも長い場
合であっても、補正端子電圧が所定のリミット値よりも
大きくなり且つ補正端子電圧の単位時間当たりの変動値
が基準変動値よりも小さくなったときには、蓄電池が所
要の充電状態に達したと判断して、タイマーの残り時間
を前記追充電時間に再設定する。すなわち、蓄電池の充
電状態に合わせて、弱充電時間を適正な長さに調整す
る。しかも、弱充電制御中における蓄電池の充電状態
を、補正端子電圧によって把握するから、液温の影響を
受けることなく正確に上記充電状態を知ることができ
る。
合であっても、補正端子電圧が所定のリミット値よりも
大きくなり且つ補正端子電圧の単位時間当たりの変動値
が基準変動値よりも小さくなったときには、蓄電池が所
要の充電状態に達したと判断して、タイマーの残り時間
を前記追充電時間に再設定する。すなわち、蓄電池の充
電状態に合わせて、弱充電時間を適正な長さに調整す
る。しかも、弱充電制御中における蓄電池の充電状態
を、補正端子電圧によって把握するから、液温の影響を
受けることなく正確に上記充電状態を知ることができ
る。
依って本発明方法は、液温の高低が有ったとしても、
それに応じて強充電時間及び弱充電時間の長さを調整す
るから、充電完了時における蓄電池の充電量が過不足の
ない適切なものとなる。
それに応じて強充電時間及び弱充電時間の長さを調整す
るから、充電完了時における蓄電池の充電量が過不足の
ない適切なものとなる。
また、満充電後の補充電制御を繰り返す場合にあって
も、過充電を回避することができる。
も、過充電を回避することができる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図2に示すように、本発明方法の実施に用いる充電装
置1は、スイッチ2を介して交流電源に接続したトラン
ス3、該トランス3の二次側に接続した整流回路4、該
整流回路4の出力端子に接続されるスイッチング素子
6、該スイッチング素子9をON・OFF制御するチョッピ
ングパルス回路7、該チョッピングパルス回路7を制御
する充電制御回路8を備えて成り、充電対象となる蓄電
池5は、整流回路4の出力端子に、スイッチング素子6
と直列に接続される。充電制御回路8には、蓄電池5の
端子電圧測定値uと、温度センサー9による温度測定値
tとが入力される。端子電圧測定値uとは、スイッチン
グ素子6がOFFのときにおける蓄電池5の電圧を言うも
のとする。温度センサー9は、蓄電池5の液温を直接測
定できれば望ましいが、実際には、蓄電池5のケース外
表面に接触させてケース温度を測定するか、又は、蓄電
池5近傍の雰囲気温度を測定することにより、間接的に
液温を検知するものとする。
置1は、スイッチ2を介して交流電源に接続したトラン
ス3、該トランス3の二次側に接続した整流回路4、該
整流回路4の出力端子に接続されるスイッチング素子
6、該スイッチング素子9をON・OFF制御するチョッピ
ングパルス回路7、該チョッピングパルス回路7を制御
する充電制御回路8を備えて成り、充電対象となる蓄電
池5は、整流回路4の出力端子に、スイッチング素子6
と直列に接続される。充電制御回路8には、蓄電池5の
端子電圧測定値uと、温度センサー9による温度測定値
tとが入力される。端子電圧測定値uとは、スイッチン
グ素子6がOFFのときにおける蓄電池5の電圧を言うも
のとする。温度センサー9は、蓄電池5の液温を直接測
定できれば望ましいが、実際には、蓄電池5のケース外
表面に接触させてケース温度を測定するか、又は、蓄電
池5近傍の雰囲気温度を測定することにより、間接的に
液温を検知するものとする。
充電制御回路8は、第1図に示すようなフローチャー
トに従って、強充電制御A及び弱充電制御Bを実行す
る。
トに従って、強充電制御A及び弱充電制御Bを実行す
る。
充電開始の指令を受けると、まず強充電実行状態とな
り、スイッチング素子6のON動作時間を長くして充電出
力デューティ比が大きくなるようにチョッピングパルス
回路7を制御し、蓄電池5に対し比較的高い電流値によ
る強充電制御を開始する(例えば、24ボルトの鉛蓄電池
に対しては5アンペア制御とする)。
り、スイッチング素子6のON動作時間を長くして充電出
力デューティ比が大きくなるようにチョッピングパルス
回路7を制御し、蓄電池5に対し比較的高い電流値によ
る強充電制御を開始する(例えば、24ボルトの鉛蓄電池
に対しては5アンペア制御とする)。
強充電制御は、充電制御回路8において、蓄電池5の
補正端子電圧Vが、所定の充電終期電圧Veを越えたと判
断されるまで継続される。補正端子電圧Vは、端子電圧
測定値u及び温度センサー9による温度測定値tから次
式(イ)に基づいて算出される。
補正端子電圧Vが、所定の充電終期電圧Veを越えたと判
断されるまで継続される。補正端子電圧Vは、端子電圧
測定値u及び温度センサー9による温度測定値tから次
式(イ)に基づいて算出される。
(イ)V=u+C×(t−20) 但し、t<0℃のときはt=0、t>40℃のときはt
=40とする。
=40とする。
また、Cは、蓄電池5の特性に基づいて決定される定
数であって、例えば24ボルトの鉛蓄電池では、C=0.06
である。
数であって、例えば24ボルトの鉛蓄電池では、C=0.06
である。
充電制御回路8は、補正端子電圧Vと充電終期電圧Ve
とを比較し、V≦Veのときには強充電制御Aのルーチン
を繰り返し、V>Veとなったときに、弱充電制御Bへ移
行する。充電終期電圧Veは、蓄電池5の特性に応じて定
められ、例えば24ボルト鉛蓄電池では、Ve=28.8ボルト
に設定される。
とを比較し、V≦Veのときには強充電制御Aのルーチン
を繰り返し、V>Veとなったときに、弱充電制御Bへ移
行する。充電終期電圧Veは、蓄電池5の特性に応じて定
められ、例えば24ボルト鉛蓄電池では、Ve=28.8ボルト
に設定される。
本実施例における補正端子電圧Vは、前記(イ)式に
基づいて算出するから、t>20℃、すなわち夏期などの
液温が高いために端子電圧が低下するときには、実際の
端子電圧測定値uよりも高く補正される。従って補正端
子電圧Vは、端子電圧測定値uよりも早く充電終期電圧
Veに到達するので、強充電時間が短くなり、過充電を防
止することができる。
基づいて算出するから、t>20℃、すなわち夏期などの
液温が高いために端子電圧が低下するときには、実際の
端子電圧測定値uよりも高く補正される。従って補正端
子電圧Vは、端子電圧測定値uよりも早く充電終期電圧
Veに到達するので、強充電時間が短くなり、過充電を防
止することができる。
反対にt<20℃、すなわち冬期などの液温が低いため
に端子電圧が高くなるときは、補正端子電圧Vは端子電
圧測定値uよりも低く補正される。従って補正端子電圧
Vは、端子電圧測定値uよりも遅く充電終期電圧Veに到
達するので強充電時間が長くなり、充電不足を防止する
ことができる。
に端子電圧が高くなるときは、補正端子電圧Vは端子電
圧測定値uよりも低く補正される。従って補正端子電圧
Vは、端子電圧測定値uよりも遅く充電終期電圧Veに到
達するので強充電時間が長くなり、充電不足を防止する
ことができる。
このようにして本発明方法は、液温の高低に対応して
充電量が最適となるように強充電時間を制御することが
できる。
充電量が最適となるように強充電時間を制御することが
できる。
補正端子電圧Vが充電終期電圧Veに到達すると、充電
制御回路8の動作は、強充電制御Aから弱充電制御Bへ
移行する。このとき充電制御回路8は、温度センサー9
による温度測定値tに基づき、次式(ロ)に従って、タ
イマーにおける弱充電制御の当初設定時間Tを算出す
る。
制御回路8の動作は、強充電制御Aから弱充電制御Bへ
移行する。このとき充電制御回路8は、温度センサー9
による温度測定値tに基づき、次式(ロ)に従って、タ
イマーにおける弱充電制御の当初設定時間Tを算出す
る。
(ロ)T=D+E×(20−t)÷20 但し、t<0℃のときはt=0、t>20℃のときはt
=20とする。
=20とする。
またD及びEは蓄電池の特性により定められる定数で
あって、例えば24ボルトの鉛蓄電池にあっては、D=5
(時間)、E=3(時間)に設定される。
あって、例えば24ボルトの鉛蓄電池にあっては、D=5
(時間)、E=3(時間)に設定される。
前記(ロ)式に基づき、本実施例の充電制御回路8
は、温度測定値tが20℃以上のとき、弱充電制御の当初
設定時間Tが基準弱充電時間Dとなるようにタイマーを
制御し、tが20℃未満のときは、温度測定値tに応じ、
当初設定時間Tが最大D+E時間まで延長されるように
タイマーを制御する。従って、液温が低い場合における
充電不足を回避することができる。
は、温度測定値tが20℃以上のとき、弱充電制御の当初
設定時間Tが基準弱充電時間Dとなるようにタイマーを
制御し、tが20℃未満のときは、温度測定値tに応じ、
当初設定時間Tが最大D+E時間まで延長されるように
タイマーを制御する。従って、液温が低い場合における
充電不足を回避することができる。
充電制御回路8が前記(ロ)式に従って弱充電制御の
当初設定時間Tを算出すると、弱充電制御の実行状態と
なり、スイッチング素子6のON動作時間を短くして充電
出力デューティ比が小さくなるようにチョッピングパル
ス回路7を制御し、蓄電池5に対し比較的低い電流値に
よる弱充電制御を開始する(例えば、24ボルトの鉛蓄電
池に対しては2アンペア制御とする)。これと同時に、
タイマーのカウントダウンを開始し、残り時間Trの読み
込みを実行する。Tr=0となったならば、通電を停止し
て、弱充電制御を終了する。Tr≠0のときには、このTr
と予め設定される追充電時間Tc(例えば24ボルト鉛蓄電
池ではTc=1.5時間)とを比較し、Tr<Tcと判断したな
らば、Tr=0に達するまで弱充電制御の実行ルーチンを
繰り返す。
当初設定時間Tを算出すると、弱充電制御の実行状態と
なり、スイッチング素子6のON動作時間を短くして充電
出力デューティ比が小さくなるようにチョッピングパル
ス回路7を制御し、蓄電池5に対し比較的低い電流値に
よる弱充電制御を開始する(例えば、24ボルトの鉛蓄電
池に対しては2アンペア制御とする)。これと同時に、
タイマーのカウントダウンを開始し、残り時間Trの読み
込みを実行する。Tr=0となったならば、通電を停止し
て、弱充電制御を終了する。Tr≠0のときには、このTr
と予め設定される追充電時間Tc(例えば24ボルト鉛蓄電
池ではTc=1.5時間)とを比較し、Tr<Tcと判断したな
らば、Tr=0に達するまで弱充電制御の実行ルーチンを
繰り返す。
残り時間Trが所定の追充電時間Tcより長い(Tr≧Tc)
と判断したときには、端子電圧測定値uと温度測定値t
から前記(イ)式に基づき補正端子電圧V1を算出し、こ
のV1を記憶すると共に、予め設定されるリミット値Vl
(例えば24ボルト鉛蓄電池ではVl=30ボルト)と比較す
る。V1≦Vlと判断したときには、弱充電制御の実行ルー
チンへ戻る。V1>Vlになったならば、単位時間Δh(例
えばΔh=30分間)後の補正端子電圧V2を測定し、変動
値ΔV=V2−V1を算出して、この測定変動値ΔVと基準
変動値Vs(例えば、24ボルト鉛蓄電池ではVs=0.1ボル
ト)とを比較する。この工程は、一般に、充電満了時期
に近づくと蓄電池の端子電圧の上昇率が極端に低下する
という現象が見られるので、この現象に基づき、電圧の
変動値から、蓄電池の充電状態を把握するためのもので
ある。すなわち、測定変動値ΔV>基準変動値Vsのとき
には、蓄電池がまた満充電状態に近づいていないと判断
し、弱充電制御の実行ルーチンへ戻る。ΔV≦Vsとなっ
たならば、満充電状態に近づいたものと判断して、タイ
マーの残り時間Trを前記追充電時間Tcに短縮する再設定
を行ったのち、弱充電制御の実行ルーチンへ戻り、残り
時間Trが0となるまで弱充電を実行する。
と判断したときには、端子電圧測定値uと温度測定値t
から前記(イ)式に基づき補正端子電圧V1を算出し、こ
のV1を記憶すると共に、予め設定されるリミット値Vl
(例えば24ボルト鉛蓄電池ではVl=30ボルト)と比較す
る。V1≦Vlと判断したときには、弱充電制御の実行ルー
チンへ戻る。V1>Vlになったならば、単位時間Δh(例
えばΔh=30分間)後の補正端子電圧V2を測定し、変動
値ΔV=V2−V1を算出して、この測定変動値ΔVと基準
変動値Vs(例えば、24ボルト鉛蓄電池ではVs=0.1ボル
ト)とを比較する。この工程は、一般に、充電満了時期
に近づくと蓄電池の端子電圧の上昇率が極端に低下する
という現象が見られるので、この現象に基づき、電圧の
変動値から、蓄電池の充電状態を把握するためのもので
ある。すなわち、測定変動値ΔV>基準変動値Vsのとき
には、蓄電池がまた満充電状態に近づいていないと判断
し、弱充電制御の実行ルーチンへ戻る。ΔV≦Vsとなっ
たならば、満充電状態に近づいたものと判断して、タイ
マーの残り時間Trを前記追充電時間Tcに短縮する再設定
を行ったのち、弱充電制御の実行ルーチンへ戻り、残り
時間Trが0となるまで弱充電を実行する。
このように本実施例では、タイマーの残り時間が長く
残っている場合でも、蓄電池が満充電状態に近づいたな
らば、タイマー時間を短縮するように再設定するので、
過充電を防止することができる。
残っている場合でも、蓄電池が満充電状態に近づいたな
らば、タイマー時間を短縮するように再設定するので、
過充電を防止することができる。
本発明者らは、本発明に係る蓄電池の充電方法と従来
の充電方法との比較試験を、次のような要請で行った。
の充電方法との比較試験を、次のような要請で行った。
・試験例1 24ボルトの鉛蓄電池を70%放電したのち、蓄電池の充
電制御を、温度測定値t=0℃及び35℃の環境下で、本
発明方法及び従来方法により実行した。t=0℃の結果
を第3図(A)に、t=35℃の結果を同図(B)に示
す。
電制御を、温度測定値t=0℃及び35℃の環境下で、本
発明方法及び従来方法により実行した。t=0℃の結果
を第3図(A)に、t=35℃の結果を同図(B)に示
す。
・試験例2 満充電状態にある24ボルト鉛蓄電池の補充電制御を、
本発明方法及び従来方法に従って行った。結果を第4図
に示す。
本発明方法及び従来方法に従って行った。結果を第4図
に示す。
なお第3図及び第4図において、実線は前記(イ)式
による補正端子電圧V、一点鎖線は本発明方法における
端子電圧測定値u、破線は従来方法における端子電圧値
を示す。
による補正端子電圧V、一点鎖線は本発明方法における
端子電圧測定値u、破線は従来方法における端子電圧値
を示す。
本発明は、下記に列挙する優れた効果を発揮する。
強充電制御においては、端子電圧測定値と温度センサ
ーによる温度測定値とから求めた補正端子電圧に基づい
て操作終了時期を判断するから、蓄電池の液温が高くな
って端子電圧が低下する夏期等には強充電時間を短縮
し、液温が低くなって端子電圧が上昇する冬期等には強
充電時間を延長する。すなわち、液温の高低に対応して
強充電時間を最適な長さに調整することができる。
ーによる温度測定値とから求めた補正端子電圧に基づい
て操作終了時期を判断するから、蓄電池の液温が高くな
って端子電圧が低下する夏期等には強充電時間を短縮
し、液温が低くなって端子電圧が上昇する冬期等には強
充電時間を延長する。すなわち、液温の高低に対応して
強充電時間を最適な長さに調整することができる。
弱充電制御においては、タイマーにおける当初設定時
間を、温度センサーによる温度測定値の関数から求める
から、弱電操作の実行時間を液温に応じた過不足のない
最適長さに調整することができる。しかも弱充電制御中
にあっては、端子電圧測定値と温度センサーによる温度
測定値とから求めた補正端子電圧に基づいて蓄電池の充
電状態を把握し、タイマーの残り時間が十分に長い場合
であっても、満充電時期に近づいたと判断したときに
は、タイマーの残り時間を短縮して追充電時間となるよ
うに再設定するから、過充電を回避できる。
間を、温度センサーによる温度測定値の関数から求める
から、弱電操作の実行時間を液温に応じた過不足のない
最適長さに調整することができる。しかも弱充電制御中
にあっては、端子電圧測定値と温度センサーによる温度
測定値とから求めた補正端子電圧に基づいて蓄電池の充
電状態を把握し、タイマーの残り時間が十分に長い場合
であっても、満充電時期に近づいたと判断したときに
は、タイマーの残り時間を短縮して追充電時間となるよ
うに再設定するから、過充電を回避できる。
前記及びの効果により、液温の高低及び蓄電池の
充電状態に応じて、充電時間を過不足のない最適長さに
調整できるから、充電制御完了時の蓄電池の充電状態を
常に適切なものとすることができる。また、満充電後の
補充電制御を反復する場合でも、本発明方法に従えば、
過充電を招くおそれがない。
充電状態に応じて、充電時間を過不足のない最適長さに
調整できるから、充電制御完了時の蓄電池の充電状態を
常に適切なものとすることができる。また、満充電後の
補充電制御を反復する場合でも、本発明方法に従えば、
過充電を招くおそれがない。
第1図は、本発明方法の実行手順の一例を示すフローチ
ャートである。 第2図は、本発明方法に利用する充電装置の一例を示す
回路図である。 第3図は、本発明方法と従来方法との比較試験を行った
結果を示すグラフであって、図(A)は温度センサーに
よる温度測定値t=0℃の場合、図(B)はt=35℃の
場合のものである。 第4図は、満充電後の補充電制御を行った場合の本発明
方法と従来方法との比較試験結果を示すグラフである。 第5図は、従来の準定電圧充電方式により蓄電池の充電
を行った場合の端子電圧変化を示すグラフである。 t……温度センサーによる温度測定値 T……弱充電制御の当初設定時間 Tr……タイマー残り時間 Tc……追充電時間 u……端子電圧測定値 V……補正端子電圧 Ve……充電終期電圧 Vl……リミット値 Vs……基準変動値 ΔV……変動値 1……充電装置 2……スイッチ 3……トランス 4……整流回路 5……蓄電池 6……スイッチング素子 7……チョッピングパルス回路 8……充電制御回路 9……温度センサー
ャートである。 第2図は、本発明方法に利用する充電装置の一例を示す
回路図である。 第3図は、本発明方法と従来方法との比較試験を行った
結果を示すグラフであって、図(A)は温度センサーに
よる温度測定値t=0℃の場合、図(B)はt=35℃の
場合のものである。 第4図は、満充電後の補充電制御を行った場合の本発明
方法と従来方法との比較試験結果を示すグラフである。 第5図は、従来の準定電圧充電方式により蓄電池の充電
を行った場合の端子電圧変化を示すグラフである。 t……温度センサーによる温度測定値 T……弱充電制御の当初設定時間 Tr……タイマー残り時間 Tc……追充電時間 u……端子電圧測定値 V……補正端子電圧 Ve……充電終期電圧 Vl……リミット値 Vs……基準変動値 ΔV……変動値 1……充電装置 2……スイッチ 3……トランス 4……整流回路 5……蓄電池 6……スイッチング素子 7……チョッピングパルス回路 8……充電制御回路 9……温度センサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原田 真悟 大阪府大阪市淀川区西中島4丁目2番26 号 テコールシステム株式会社内 (72)発明者 西川 敬三 愛媛県松山市衣山1丁目2番5号 株式 会社四国製作所内 (72)発明者 中野 陽二 愛媛県松山市衣山1丁目2番5号 株式 会社四国製作所内 (56)参考文献 実公 昭61−16765(JP,Y2)
Claims (1)
- 【請求項1】端子電圧測定値と温度センサーによる温度
測定値との関数から求められる補正端子電圧が所定の充
電終期電圧に達するまで強充電制御を行ったのち、タイ
マーによって設定される時間だけ弱充電制御を実行する
蓄電池の充電方法であって、 前記弱充電制御において、タイマーにおける当初設定時
間を前記温度測定値の関数から求めて弱充電制御の実行
を開始したのち、タイマーにおける残り時間が所定の追
充電時間以上に長い場合で、補正端子電圧が所定のリミ
ット値よりも大きく且つ補正端子電圧の単位時間当たり
の変動値が基準変動値よりも小さいときには、タイマー
の残り時間を前記追充電時間に再設定して弱充電制御を
実行することを特徴とする蓄電池の充電方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2109325A JP2742722B2 (ja) | 1990-04-24 | 1990-04-24 | 蓄電池の充電方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2109325A JP2742722B2 (ja) | 1990-04-24 | 1990-04-24 | 蓄電池の充電方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH048133A JPH048133A (ja) | 1992-01-13 |
JP2742722B2 true JP2742722B2 (ja) | 1998-04-22 |
Family
ID=14507369
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2109325A Expired - Lifetime JP2742722B2 (ja) | 1990-04-24 | 1990-04-24 | 蓄電池の充電方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2742722B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5641727B2 (ja) * | 2009-11-30 | 2014-12-17 | オムロンオートモーティブエレクトロニクス株式会社 | 充電情報表示用携帯機および充電情報表示システム |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6116765U (ja) * | 1984-06-29 | 1986-01-31 | アルプス電気株式会社 | 浮動式磁気ヘツド |
-
1990
- 1990-04-24 JP JP2109325A patent/JP2742722B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH048133A (ja) | 1992-01-13 |
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