JP2739894B2 - 静止衛星による送信局位置特定方法 - Google Patents

静止衛星による送信局位置特定方法

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JP2739894B2
JP2739894B2 JP30502495A JP30502495A JP2739894B2 JP 2739894 B2 JP2739894 B2 JP 2739894B2 JP 30502495 A JP30502495 A JP 30502495A JP 30502495 A JP30502495 A JP 30502495A JP 2739894 B2 JP2739894 B2 JP 2739894B2
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  • Radio Relay Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静止衛星に向けて
電波を送信した送信局の位置を、静止衛星を用いて特定
することが可能な、静止衛星による送信局位置特性方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近来の衛星通信技術の進展にともなって
小型で可搬型の地球局設備が利用できるようになり、斯
かる可搬型の地球局設備を用いると、どのような場所に
でも通信の必要に応じて機動的に衛星通信回線を設けら
れるようになった。ところがその反面、地球局設備の不
具合や誤操作、あるいは不法な操作によって不要な電波
が発射され、それが運用中の通信回線に妨害を与える、
ということが憂慮されるようになっている。そのよう
な、衛星通信の適正な運用を阻害する干渉波が発生する
と、その対処のためには、先ず干渉波の発生源である干
渉局の位置を特定することが肝要である。
【0003】そこで、干渉局の位置を決定するために用
いられている従来の方法を、図6に基づいて説明する。
例えば、第1通信衛星S1が、第1地球局U1の信号を
第2地球局U2へ中継している状態において、干渉局X
の信号がこの中継回線に干渉を与えたとすると、第2地
球局U2では、第1地球局U1の信号と干渉局Xの信号
が重なって受信され、それと同じものを、干渉の監視の
ために設けた地球局である監視局Kにおいて受信する。
また、第1通信衛星S1の付近に第2通信衛星S2を配
置し、この第2通信衛星S2は上記第1通信衛星S1と
同じチャンネルを用いつつ他の回線の中継を行っていた
ものとする。
【0004】そして、干渉局Xの干渉信号は第1通信衛
星S1に向けられたものであるが、アンテナのサイドロ
ーブを通じてわずかながら第2通信衛星S2にも干渉を
与える。監視局Kでは、干渉を受けた第2通信衛星S2
からの信号をも合わせて受信する。このため、干渉局X
から送信された干渉信号は、第1,第2通信衛星S1,
S2を夫々経由して監視局Kに到達することとなる。従
って、監視局Kにおいて第1,第2通信衛星S1,S2
から夫々到達した信号を相関処理すると、同じ干渉信号
が、「干渉局X→第1通信衛星S1→監視局K」という
第1経路を経て干渉波が監視局Kに到達するのに要した
時間と、「干渉局X→第2通信衛星S2→監視局K」と
いう第2経路を経て干渉波が監視局Kに到達するのに要
した時間との差を求めることができる。
【0005】上記のようにして求めた干渉波受信の時間
差と第1,第2通信衛星S1,S2の位置情報とに基づ
いて、“干渉局Xから第1通信衛星S1までの距離”と
“干渉局Xから第2通信衛星S2までの距離”との差を
知ることができる。そして、これらの距離差に基づい
て、第1通信衛星S1と第2通信衛星S2を焦点とする
ひとつの回転双曲面に地表面が交差して成すひとつの曲
線が測位曲線として取得され、この曲線は干渉局Xがそ
の上にあることを示唆する。すなわち、地表面上におけ
る干渉局Xの存在可能性を示す点の集合として測位曲線
が表れるのである。なお、このような測位の原理は、
「双曲線航法」として周知である。
【0006】図7は、第1通信衛星S1と第2通信衛星
S2による干渉波受信に基づいて得た測位曲線の例を示
すものであり、測位曲線は、第1通信衛星S1と第2通
信衛星S2を結ぶ直線が指す方向に依存する。従って、
第1通信衛星S1と第2通信衛星S2とを結ぶ直線の方
位が変化すると、同一の干渉局Xから干渉波を受けた場
合であっても、その方位の変化に伴って測位曲線が変化
することとなる。そして、第1通信衛星S1と第2通信
衛星S2は、共に静止衛星として許される範囲内で動き
を伴うので、時間とともに両通信衛星S1,S2の相対
位置が変化することとなって、第1計測時における第1
測位曲線C1(図7中、実線で示す)と、第2計測時に
おける第2測位曲線C2(図7中、破線で示す)とは異
なったものとなる。
【0007】このようにして得られた第1測位曲線C1
と第2測位曲線C2とは、各々が干渉局Xの存在可能性
を示唆するものであることから、両測位曲線C1,C2
の交点に干渉局Xが位置していると看做すことができる
のである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような送信位置決定方法によって、干渉局等の送信局
の位置を特定するためには、干渉を受けた通信衛星の付
近に、当該通信衛星と同じチャンネルを中継する他の通
信衛星が存在していなければならず、そのような通信衛
星が存在しない場合には、干渉が発生しても干渉波を送
信している送信局の位置を特定することができない。
【0009】また、仮に干渉を受けた通信衛星の近傍に
他の通信衛星が存在していたとしても、他の通信衛星が
干渉局から受ける干渉信号は、干渉局のアンテナのサイ
ドローブから放射されたものであるため、受信レベルが
低い。そのため監視局での相関処理において、信号到達
時間差の正確な測定が困難となり、延いては位置決定に
少なからぬ誤差をもたらす可能性がある。
【0010】さらに、各通信衛星は、静止衛星として認
められる静止位置保持領域内で微妙に位置を変えている
に過ぎないため、測定時間の異なる2つの測位曲線を取
得したとしても、両測位曲線は略々重なり合った状態に
しかならず、0度に近い角度をもって交わることとな
る。このため、両測位曲線の交点を特定すること自体が
実際上困難であり、送信局の位置を特定できるとは言え
なかった。
【0011】そこで、本発明は、送信局の位置特定を高
精度で行えるような静止衛星による送信位置測定方法の
提供を目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、第1発明に係る静止衛星による送信局の位置特定方
法は、静止衛星と認められる静止位置保持領域(A)内
に2機の通信衛星(例えば、第1通信衛星S1,第2通
信衛星S2)を配し、これら2機の通信衛星は夫々同じ
チャンネルの電波を中継可能であると共に、両通信衛星
を結ぶ直線の方位が計時的に変化するものとし、送信局
(例えば、地球局X)から送信された電波が各通信衛星
に到達するまでの時間差に基づいて地表面上における送
信局の存在可能性を示す測位曲線を複数取得し、取得し
た複数の測位曲線(例えば、第1測曲線L1,第2測位
曲線L2)の交点を以て送信局の位置を特定するように
した。
【0013】上記のような静止衛星による送信局の位置
特定方法によれば、国際規約によって定められた有限の
静止位置保持量域内で2機の通信衛星が移動して、2機
の通信衛星を結ぶ直線の方位が計時的に変化することか
ら、測位曲線を求めた時間に応じて測位曲線には比較的
大きな変化が生ずることとなり、各測位曲線の交点を求
めることが容易となる。なお、測位曲線が2本定まれば
送信位置を特定することは可能であるが、3本以上の測
位曲線の交点(或いは交差領域)を参照することによ
り、誤差範囲を推認することもできる。
【0014】また、2機の通信衛星は、互いに等距離を
保ちながら等速円運動を行うものとしても良い。斯くす
れば、2機の通信衛星を結ぶ直線の方位が90゜に近い
大きな角度を以て交わるような時刻を選んで測位曲線を
求めることが容易となり、2つの測位曲線も比較的大き
な角度を持って交わることとなり、交点の特定が容易と
なる。
【0015】さらに、第2発明に係る静止衛星による送
信局位置特定方法によれば、静止衛星と認められる静止
位置保持領域(B)内に3機以上の通信衛星(例えば、
第1通信衛星S1,第2通信衛星S2,第3通信衛星S
3)を配し、各通信衛星は夫々同じチャンネルの電波を
中継可能であると共に、通信衛星群中の2機で構成する
ペア通信衛星(例えば、第1通信衛星S1と第2通信衛
星S2より成る第1ペア通信衛星)を結ぶ直線(a)の
方位が他のペア通信衛星(例えば、第2通信衛星S2と
第3通信衛星S3より成る第2ペア通信衛星)を結ぶ直
線(b)の方位と交差するように配置し、送信局(例え
ば、地球局X)から送信された電波が各ペア通信衛星の
各通信衛星に到達する時間差に基づいて地表面上におけ
る送信局の存在可能性を示す測位曲線をペア通信衛星毎
に取得し、取得した複数の測位曲線の交点を以て送信局
の位置を特定するようにした。
【0016】上記のような静止衛星による送信局の位置
特定方法によれば、国際規約によって定められた有限の
静止位置保持量域内に配された3機以上の通信衛星群で
2組以上のペア通信衛星を構成すると共に、各ペア通信
衛星を結ぶ直線の方位が交差するような配置としたの
で、各ペア通信衛星毎の測位曲線を略々同時に取得し、
各測位曲線の交点を求めることが容易となる。なお、測
位曲線が2本定まれば送信位置を特定することができる
ので、ペア通信衛星は最低2組あれば良いが、3組以上
のペア通信衛星から各々測位曲線を取得して、3本以上
の測位曲線の交点(或いは交差領域)を参照するものと
すれば、送信局の位置特定における誤差範囲を推認する
こともできる。
【0017】また、全ての通信衛星は、互いに等距離を
保ちながら等速円運動を行うものとしても良い。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る静止衛星によ
る送信局の位置特定方法の実施形態を添付図面に基づい
て説明する。
【0019】図1に示すのは、2機の通信衛星による送
信局の位置特定方法により、干渉局の位置を特定する実
施形態を示すものである。
【0020】先ず、静止衛星は、地球に対して完全に静
止しているのではなく、有限な大きさの空間領域の中に
保持される事をもって静止衛星と見なす。その領域、す
なわち静止位置保持領域の広がりは、国際規約により緯
度及び経度方向それぞれに0.2度である。従って、通
信衛星が静止位置保持領域から逸脱しないように常に管
制が施される必要があるものの、この領域内においては
通信衛星は任意に動きまわることが許される。
【0021】そこで、一つの静止位置保持領域Aの中に
2機の通信衛星として、第1通信衛星S1と第2通信衛
星S2を配備し、両通信衛星S1,S2の運用を同じ管
制局Kにおいて行うものとする。この静止位置保持領域
A内における第1,第2通信衛星S1,S2の配置構成
の詳細は、図2に示すようなものとしてある。すなわ
ち、これら第1,第2通信衛星S1,S2の2通信衛星
が一つの円軌道の直径の両端に在る、という配置関係を
維持しながら回転円運動を行うように、上記管制局Kで
衛星管制を行うのである。
【0022】上記のような第1,第2通信衛星S1,S
2を同一の静止位置保持領域A内に配した状態で、第1
地球局U1が第2地球局U2に向けて通信を行うとき
は、通信のチャンネルに応じて第1,第2通信衛星S
1,S2の何れか一方がその中継を受け持つ。このとき
衛星通信の利用者は、静止位置保持領域Aの全体が一つ
の通信衛星であると看做すことができ、中継を受け持つ
のが何れの通信衛星であるかを意識する必要はない。そ
のため各地球局U1,U2では、静止位置保持領域Aの
全体をメインローブ内に含むようなアンテナを用いる。
【0023】ここで、第1通信衛星S1が中継を受け持
っていたある一つのチャンネルに、地球局Xからの干渉
信号が混入したとする。それに応じて他方の第2通信衛
星S2も、予備に有する中継器を動作させ、干渉を受け
たチャンネルを中継できるようにする。すなわち、同一
の静止位置保持領域A内に配した各通信衛星S1,S2
は、共に他方の通信衛星の持つチャンネルを互いにバッ
クアップ可能な構成としてあり、使用中のチャンネルの
何れかが干渉を受けた際には、第1通信衛星S1と第2
通信衛星S2が共に干渉を受けたチャンネルを中継する
のである。なお、干渉波による干渉を受けることに基づ
くチャンネル中継の切替は、管制局Kの制御によって行
う。
【0024】そして、地球局Xの信号は第1,第2通信
衛星S1,S2を各々経由して管制局Kへ到達すること
となり、管制局Kでは信号の相関処理により、同じ干渉
信号が「地球局X→第1通信衛星S1→管制局K」とい
う第1経路を経て管制局Kに到達するまでに要した時間
と「地球局X→第2通信衛星S2→管制局K」の第2経
路を経て管制局Kに到達するまでに要した時間との差を
測定する。この時間差に基づいて、地球局Xの存在可能
性を示す第1測位曲線L1を取得することができる(図
3中、実線で示す)。
【0025】上記のようにして第1測位曲線L1を取得
した測定基準時から数時間が経過した後に同様の測定を
行い、第2測位曲線L2(図3中、破線で示す)を取得
すると、測定基準時からの経過時間に応じて第1通信衛
星S1と第2通信衛星S2とを結ぶ直線の方位が変化し
ているので、取得した第1測位曲線L1と第2測位曲線
L2とは異なったものとなる。
【0026】例えば、第1通信衛星S1と第2通信衛星
S2とが略々24時間周期で1回の円運動を行うものと
仮定すると、測定基準時における第1,第2通信衛星S
1,S2を結ぶ直線の方位a(図2中、実線で示す)
が、6時間後には方位b(図2中、破線で示す)に変化
し、方位aから略々90゜回転したこととなるので、第
1測位曲線L1と第2測位曲線L2も90゜に近い角度
をもって交わることとなる。よって、干渉波の発信源で
ある地球局Xの位置を示す第1測位曲線L1と第2測位
曲線L2との交点を明確に特定できるのである。
【0027】上記した2機の通信衛星による送信局の特
定方法においては、静止位置保持領域内に2機の通信衛
星を配備することと、両通信衛星を結ぶ直線の方位を計
時的に変化させるという条件のみで、干渉信号等の目標
とする信号を送信した送信局を特定することができると
いう利点があるものの、送信局の位置を特定するために
は、両通信衛星を結ぶ直線の方位がある程度変化するの
を待って再度測位曲線を取得しなければならないため
に、位置特定の即時性という観点からは、必ずしも望ま
しいものではない。そこで、次に送信局の位置特定を即
時的に行える送信局の特定方法について説明する。
【0028】図4に示すのは、3機以上の通信衛星によ
る送信局の位置特定方法により、干渉局の位置を即時に
特定する実施形態を示すものである。
【0029】一つの静止位置保持領域Bの中に3機の通
信衛星として、第1通信衛星S1と第2通信衛星S2と
第3通信衛星S3を配備し、各通信衛星S1,S2,S
3の運用を同じ管制局Kにおいて行うものとする。この
静止位置保持領域B内における第1〜第3通信衛星S1
〜S3の配置構成の詳細は、図5に示すようなものとし
てある。すなわち、これら第1〜第3通信衛星S1〜S
3の各通信衛星が一つの正円軌道上で正三角形を成す、
という配置関係を維持しながら回転円運動を行うよう
に、上記管制局Kで衛星管制を行うのである。
【0030】上記のような第1〜第3通信衛星S1〜S
3を同一の静止位置保持領域B内に配した状態で、第1
地球局U1が第2地球局U2に向けて通信を行うとき
は、通信のチャンネルに応じて第1〜第3通信衛星S1
〜S3の何れか一つがその中継を受け持つ。このとき衛
星通信の利用者は、静止位置保持領域Bの全体が一つの
通信衛星であると看做すことができ、中継を受け持つの
が何れの通信衛星であるかを意識する必要はない。その
ため各地球局U1,U2では、静止位置保持領域Bの全
体をメインローブ内に含むようなアンテナを用いる。
【0031】ここで、第1通信衛星S1が中継を受け持
っていたある一つのチャンネルに、地球局Xからの干渉
信号が混入したとする。それに応じて、他の第2,第3
通信衛星S2,S3も予備に有する中継器を動作させ、
干渉を受けたチャンネルを中継できるようにする。すな
わち、同一の静止位置保持領域B内に配した各通信衛星
S1〜S3は、共に他の通信衛星の持つチャンネルを互
いにバックアップ可能な構成としてあり、使用中のチャ
ンネルの何れかが干渉を受けた際には、第1〜第3通信
衛星S1〜S3の全てが干渉を受けたチャンネルを中継
するのである。なお、干渉波による干渉を受けることに
基づくチャンネル中継の切替は、管制局Kの制御によっ
て行う。
【0032】そして、地球局Xの信号は第1〜第3通信
衛星S1〜S3の全てを経由して管制局Kへ到達するこ
ととなり、管制局Kでは信号の相関処理により、同じ干
渉信号が「地球局X→第1通信衛星S1→管制局K」と
いう第1経路を経て管制局Kに到達するまでに要した時
間と「地球局X→第2通信衛星S2→管制局K」の第2
経路を経て管制局Kに到達するまでに要した時間との差
(第1時間差)、並びに「地球局X→第2通信衛星S2
→管制局K」の第2経路を経て管制局Kに到達するまで
に要した時間と「地球局X→第3通信衛星S3→管制局
K」の第3経路を経て管制局Kに到達するまでに要した
時間との差(第2時間差)を、各々測定する。
【0033】上記のようにして測定した第1時間差に基
づいて地球局Xの存在可能性を示す第1測位曲線を、第
2時間差に基づいて地球局Xの存在可能性を示す第2測
位曲線を、各々取得することができる。上述した如く、
第1〜第3通信衛星S1〜S3を各々正三角形の頂点に
位置するように配置していることから、等「第1通信衛
星S1と第2通信衛星S2とを結ぶ直線の方位」と「第
2通信衛星S2と第3通信衛星S2とを結ぶ直線の方
位」とは60゜の角度を成すので、第1測位曲線L1と
第2測位曲線L2も60゜に近い角度をもって交わるこ
ととなり、干渉波の発信源である地球局Xの位置を示す
第1測位曲線と第2測位曲線との交点を明確に特定でき
るのである。しかも、第1測位曲線と第2測位曲線とを
取得するために、数時間の経過を待って再度測定する必
要がないので、即時に地球局Xの位置決定を行うことが
できる。
【0034】なお、上記実施形態においては、第1通信
衛星S1と第2通信衛星S2を第1ペア通信衛星として
第1測位曲線を取得し、第2通信衛星S2と第3通信衛
星S3を第2ペア通信衛星として第2測位曲線を取得す
るものとしたが、第3通信衛星と第1通信衛星をペア通
信衛星の一つとして測位曲線を取得するようにしても良
い。また、測位曲線の取得対象となる第1ペア通信衛星
と第2ペア通信衛星とを予め定めておき、これらのペア
通信衛星を構成する各通信衛星を結ぶ直線の各方位が直
交するように配置すれば、第1測位曲線と第2測位曲線
が90゜に近い角度で交わるようにすることができる。
さらに、正円軌道上に配置する通信衛星の数は3機に限
らず、4機以上として、何れかの通信衛星に支障が生じ
た場合でも、ペア通信衛星の代替が可能なようにしても
よい。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る静止
衛星による送信局位置特定方法によれば、送信局の位置
特定を容易に行うことができるので、衛星通信の円滑な
運用を阻害する干渉波を送信する干渉局が存在した場合
には、干渉局の位置を簡便に特定することが可能とな
り、干渉に対する対策を迅速に行うことができ、衛星通
信システム自体の信頼性を高めることに寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】静止衛星保持領域内に2機の通信衛星を配して
行う送信位置特定方法の概念図である。
【図2】図1の静止衛星保持領域内における通信衛星の
配置状態を示す概略配置図である。
【図3】図2の衛星配置で異なる時間に取得した測位曲
線の例示図である。
【図4】静止衛星保持領域内に3機の通信衛星を配して
行う送信位置特定方法の概念図である。
【図5】図4の静止衛星保持領域内における通信衛星の
配置状態を示す概略配置図である。
【図6】2機の通信衛星で行う従来の送信位置特定方法
の概念図である。
【図7】図6の衛星配置で異なる時間に取得した測位曲
線の例示図である。
【符号の説明】
A 静止衛星保持領域 B 静止衛星保持領域 S1 第1通信衛星 S2 第2通信衛星 S3 第3通信衛星 X 地球局 K 管制局 L1 第1測位曲線 L2 第2測位曲線

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静止衛星と認められる静止位置保持領域
    内に2機の通信衛星を配し、これら2機の通信衛星は夫
    々同じチャンネルの電波を中継可能であると共に、両通
    信衛星を結ぶ直線の方位が計時的に変化するものとし、
    送信局から送信された電波が各通信衛星に到達するまで
    の時間差に基づいて地表面上における送信局の存在可能
    性を示す測位曲線を複数取得し、取得した複数の測位曲
    線の交点を以て送信局の位置を特定するようにしたこと
    を特徴とする静止衛星による送信局位置特定方法。
  2. 【請求項2】 2機の通信衛星は、互いに等距離を保ち
    ながら等速円運動を行うものとしたことを特徴とする請
    求項1に記載の静止衛星による送信局位置特定方法。
  3. 【請求項3】 静止衛星と認められる静止位置保持領域
    内に3機以上の通信衛星を配し、各通信衛星は夫々同じ
    チャンネルの電波を中継可能であると共に、通信衛星群
    中の2機で構成するペア通信衛星を結ぶ直線の方位が他
    のペア通信衛星を結ぶ直線の方位と交差するように配置
    し、送信局から送信された電波が各ペア通信衛星の各通
    信衛星に到達する時間差に基づいて地表面上における送
    信局の存在可能性を示す測位曲線をペア通信衛星毎に取
    得し、取得した複数の測位曲線の交点を以て送信局の位
    置を特定するようにしたことを特徴とする静止衛星によ
    る送信局位置特定方法。
  4. 【請求項4】 全ての通信衛星は、互いに等距離を保ち
    ながら等速円運動を行うものとしたことを特徴とする請
    求項3に記載の静止衛星による送信局位置特定方法。
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