JP2733639B2 - 検体容器 - Google Patents

検体容器

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JP2733639B2
JP2733639B2 JP4103200A JP10320092A JP2733639B2 JP 2733639 B2 JP2733639 B2 JP 2733639B2 JP 4103200 A JP4103200 A JP 4103200A JP 10320092 A JP10320092 A JP 10320092A JP 2733639 B2 JP2733639 B2 JP 2733639B2
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直久 小泉
文男 木村
一郎 荒井
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Shinko Kagaku KK
Nippon Shoji Co Ltd
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B10/00Other methods or instruments for diagnosis, e.g. instruments for taking a cell sample, for biopsy, for vaccination diagnosis; Sex determination; Ovulation-period determination; Throat striking implements
    • A61B10/0038Devices for taking faeces samples; Faecal examination devices

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  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、大便潜血検査等に用
いる試料を採取し、輸送し、検査に供するための検体容
器に関する。
【0002】
【従来の技術】大腸癌や直腸癌などの検診には、大便の
潜血検査が有効であり、そのための試料を採取し、検査
機関に輸送し、検査に供するために、専用の検体容器が
提案されている(実開平2−140468号公報)。
【0003】このものは、便を採取する採便スティック
と、キャップ付きの容器とからなり、採便スティック
は、キャップの内面に一体に取り付けられ、緩衝液とと
もに容器に収納することができる。また、容器の底部に
は、フィルタが装填され、さらに、鋭利な刃物等によっ
て開口し得る滴下部が形成されている。なお、容器の上
部には、採便スティックをしごきながら貫通させる孔付
きのゴム栓が装着されており、採便後の採便スティック
は、ゴム栓を貫通させることにより、所定量の便が付着
した先端部を緩衝液に浸漬させることができる。
【0004】このものは、採便後の採便スティックと容
器とを一体にして検査機関に輸送し、検査機関において
滴下部を開口することにより、試料を定量だけ排出させ
て使用する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来技術による
ときは、フィルタは、容器の底部に容器と一体に装填さ
れているから、その有効面積を大きくとることができ
ず、試料の排出がし難いという問題が避けられなかっ
た。また、容器には、フィルタやゴム栓を組み込まなけ
ればならないから、組立てが面倒であるばかりでなく、
フィルタは、単に滴下部に押し込まれて装着されている
から、その材質が復元弾性を有するスポンジのような柔
い材料に限定され、そうでないときは、液がフィルタの
周囲から漏れてしまうという問題もあった。
【0006】そこで、この発明の目的は、かかる従来技
術の問題に鑑み、輸送用の容器と別体の滴下ユニットに
フィルタを組み込むことによって、その有効面積や材質
を任意に選定することができ、しかも、全体の組立ても
極めて簡便な検体容器を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めのこの発明の構成は、緩衝液を収納するキャップ付き
の容器と、容器に投入可能な採便スティックと、容器、
採便スティックと別体であり、キャップに対して水密に
嵌合可能な滴下ユニットとからなり、滴下ユニットは、
キャップの薄膜部を突き破るための筒状突部を有する内
筒と、フィルタと、下端に滴下ノズルを形成する外筒と
を一体に組み立てることをその要旨とする。
【0008】なお、フィルタは、内筒と外筒とによって
周縁部を挟持することができる。
【0009】
【作用】かかる発明の構成によるときは、便を採取した
採便スティックは、緩衝液を収納する容器に投入し、キ
ャップによって密栓した上、検査機関に輸送する。検査
機関においては、容器のキャップに滴下ユニットを嵌合
させるが、このとき、滴下ユニットの筒状突部は、キャ
ップの薄膜部を突き破って容器を開封することができ、
したがって、容器内の試料は、滴下ユニットのフィルタ
を通し、滴下ノズルから排出させることができる。
【0010】フィルタは、その周縁部を挟持することに
より、周辺から試料が漏れ出るおそれを一層少なくする
ことができる。
【0011】
【実施例】以下、図面を以って実施例を説明する。
【0012】検体容器は、キャップ21付きの容器20
と、滴下ユニット30とからなり(図1)、大便潜血検
査に用いるために、採便スティック10を併用する。
【0013】採便スティック10は、一端部に摘み部1
1を形成し、採便用の段部12、12…と先端部13と
を他端部に形成し、全体を長い棒状に成形してなる。採
便スティック10は、容器20に投入可能なサイズに仕
上げられている。
【0014】容器20は、キャップ21と、キャップ2
1を取外し自在に装着する容器本体22とからなる。容
器本体22には、採便スティック10によって採便した
便を溶解し、一様な懸濁液とするために、緩衝液Lがあ
らかじめ収納されている。容器本体22の口部には、キ
ャップ21の雌ねじ21aに螺合する雄ねじ22aが形
成されている(図2)。
【0015】キャップ21の頂部には、環状のリング部
21bが形成され、リング部21bの底部は、薄膜部2
1cによって封止されている。また、キャップ21の頂
部内面には、外周が円錐形に成形されたスカート部21
dが形成されており、キャップ21を容器本体22の口
部にねじ込むと、口部の端縁22bがスカート部21d
の外周に沿って開拡し、キャップ21は、容器本体22
を密栓することができる。なお、キャップ21の上部外
周には、環状の係合溝21eが形成されている。また、
キャップ21の外面には、滑り止めの縦溝が形成されて
いる(図1)。
【0016】滴下ユニット30は、容器20、採便ステ
ィック10のいずれとも別体であり、内筒31と、内筒
31を収納する外筒32と、内筒31と外筒32との間
に装着するフィルタ33とを一体に組み立ててなる(図
1、図3)。
【0017】内筒31は、上端部に外向きの鍔31aを
有し、上向きのリング部31bと、リング部31bと同
心の上向きの筒状突部31cとを内部中間部に形成し、
下部には、内側にフィルタ支持部31d1 を有するスカ
ート部31dが形成されている。リング部31bの外周
は、下方に深い環状溝31eとなっており、また、環状
溝31eの上部には、環状の係合突条31fが形成され
ている。なお、スカート部31dの上部内面には、上下
方向のリブ31g、31g…が半径方向に突設されてい
る(図4)。また、リブ31g、31g…の上部は、2
段階の絞り部31h、31hを介し、筒状突部31cに
連通している(図3)。
【0018】筒状突部31cの先端部は、斜めに切断さ
れ(図5)、しかも、切断端面に沿って帯状の斜面31
c1 を形成することにより、鋭利な刃が形成されてい
る。なお、筒状突部31cは、その高さが最も低い部分
において上下方向に切り欠かれ、やや薄肉の障壁31c
2 が形成されている。
【0019】内筒31の全体外形は、上方から下方に向
けて径がやや小さくなる鍔31a付きの略円筒状であり
(図3)、その外周中間部には、環状の係合溝31kが
形成されている。
【0020】外筒32は、内筒31を収納し得るカップ
状に形成されている(図1、図3)。外筒32の下端に
は、滴下ノズル32aが形成されており、内面中間部に
は、内筒31の係合溝31kに係合する環状の係合突条
32bが形成されている。外筒32の底部は、周縁の平
坦部32d1 と、平坦部32d1 と滴下ノズル32aと
を連続させる斜面部32d2 とからなっている。
【0021】内筒31は、外筒32に対し、水密に嵌合
させることができる。このとき、前者の係合溝31kに
対して後者の係合突条32bが係合し、両者は、一体に
組み立てることができる。
【0022】内筒31と外筒32との間には、フィルタ
33が組み込まれている。フィルタ33は、たとえば、
上下の保持板33a、33aと、中間の濾過材33bと
を3層にしてなり、その周縁部は、内筒31のスカート
部31dと、外筒32の底部の平坦部32d1 とによっ
て上下方向に挟持され、さらに、内筒31のリブ31
g、31g…により、上方から押圧されて位置決めされ
ている。なお、フィルタ33は、単層であってもよく、
また、その材質は、任意の濾過材料を使用してよいもの
とする。
【0023】かかる検体容器は、緩衝液Lを収納した容
器20と採便スティック10とを分離して被験者に配布
し、滴下ユニット30は、あらかじめ検査機関に備え付
けておく。
【0024】被験者は、採便スティック10の先端部1
3を排便直後の便に突き刺して抜き取ることにより、段
部12、12…に微量の便を付着させることができるか
ら、その後、採便スティック10を容器20に投入す
る。その後、被験者は、容器20を密栓し、そのまま試
料として検査機関に輸送する。
【0025】検査機関においては、輸送された容器20
のキャップ21に滴下ユニット30の内筒31を嵌合さ
せる(図1、図6)。
【0026】このとき、内筒31に対するキャップ21
の押込量は、前者のリング部31bが後者のリング部2
1bの底部に当接することによって規制され、前者の係
合突条31fが後者の係合溝21eに係合することによ
り、両者を一体に組み立てることができる。また、同時
に、内筒31の筒状突部31cは、キャップ21の薄膜
部21cを下方から突き破り、容器20を開封すること
ができる。なお、キャップ21、内筒31のリング部2
1b、31bは、互いに水密に密着するものとする。
【0027】このようにして容器20と滴下ユニット3
0とを一体化した後、容器本体22を手指などによって
押しつぶすように力を加えれば、容器本体22内の緩衝
液Lは、フィルタ33、滴下ノズル32aを介して滴下
ユニット30の下方に滴下し、排出させることができる
から、以後、これを試料として所定の検査を実施すれば
よい。なお、このときの緩衝液Lは、採便スティック1
0に付着していた便を溶解し、一様な懸濁液となってい
る。
【0028】ここで、フィルタ33を介して試料を滴下
させるとき、フィルタ33は、その直前まで乾燥状態に
あるから、フィルタ33を通過する試料は、そのすべて
を有効な検体として使用することができる。これに対
し、前述の従来技術に係るものは、フィルタがあらかじ
め緩衝液に浸っているから、最初の数滴の試料は、検体
とならず、廃棄する必要があった。また、フィルタ33
は、その周縁部が内筒31のスカート部31d、外筒3
2の底部の平坦部32d1 によって挟持され、圧縮され
ているから、全体として安定に保持することができるば
かりでなく、その周囲から緩衝液Lが漏れ出るようなお
それもない。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、キャップ付きの容器と、容器に投入可能な採便ステ
ィックと、フィルタを組み込む滴下ユニットとを組み合
わせることによって、フィルタは、容器とは別体の滴下
ユニットに組み込むから、その有効面積や材質を容易に
最適に選定することができる上、容器内に格別の部材を
組み込む必要がないから、全体の組立ても極めて簡便で
あるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 全体構成図
【図2】 要部拡大断面図(1)
【図3】 要部拡大断面図(2)
【図4】 図3のX−X線矢視相当断面図
【図5】 要部拡大斜視図
【図6】 動作説明図
【符号の説明】
L…緩衝液 10…採便スティック 20…容器 21…キャップ 21c…薄膜部 30…滴下ユニット 31…内筒 31c…筒状突部 32…外筒 32a…滴下ノズル 33…フィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 平3−2259(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 緩衝液を収納するキャップ付きの容器
    と、該容器に投入可能な採便スティックと、前記容器、
    採便スティックと別体であり、前記キャップに対して水
    密に嵌合可能な滴下ユニットとからなり、該滴下ユニッ
    トは、前記キャップの薄膜部を突き破るための筒状突部
    を有する内筒と、フィルタと、下端に滴下ノズルを形成
    する外筒とを一体に組み立てることを特徴とする検体容
    器。
  2. 【請求項2】 前記フィルタは、前記内筒と外筒とによ
    って周縁部を挟持することを特徴とする請求項1記載の
    検体容器。
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