JP2730945B2 - 後天性免疫不全症候群をはじめとするウイルス由来疾患の治療のための免疫学的治療法及び組成物 - Google Patents

後天性免疫不全症候群をはじめとするウイルス由来疾患の治療のための免疫学的治療法及び組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は一般に、ウイルス由来疾患の治療のための免
疫学的治療法に関する。さらに詳細には、本発明は、ネ
コ白血病、ウシ白血病、後天性免疫不全症候群(AID
S)、および後天性免疫不全症候群関連症候群(ARC)な
どの病態の処置に有用な免疫療法技術に関する。
[従来の技術] 有機体の健全性を保護する目的で、高等脊椎動物は、
異物を必ず排除するために免疫反応を誘発することによ
り、寛容となっている「自己」物質から識別する精巧な
免疫系を保有している。この自己と異物とを識別する機
構は、白血球(ロイコサイト)の様々の型の間での相互
作用が関係するものとして知られている。
免疫系(抗原)によって認識することができる物質
は、身体を循環している体液への曝露に際して、マクロ
ファージと呼ばれる白血球の一種と接触することにな
る。マクロファージは、貪食細胞であり、このために、
サイズ、表面の特質(すなわち、平滑であること)、表
面電荷、またはその他何らかの機構によって、マクロフ
ァージに保護されていない物質を貪食して破壊すること
ができる。
マクロファージに一度貪食され、処理されれば、抗原
またはその一部は、胸腺細胞またはT細胞と呼ばれる別
のタイプの白血球と接触させるために、マクロファージ
の表面上に呈示される。T細胞は、B細胞と呼ばれるさ
らに別の種類の白血球による抗体の産生を制御するもの
である。
抗体は、B細胞が産生するタンパク質であり、このタ
ンパク質は、ある反応において抗原と結合する能力を有
しており、この反応は、かかる抗原に対して特異性を有
している。抗体は、同抗原表面の限られた部分(抗原デ
ターミナント〔決定因子〕)にのみ結合し、従って、こ
の抗体は、それが結合する同デターミナントが他の抗原
上においても認められない程度に、特異性を有すること
になる。
抗体が、異物細胞の表面上の、その抗体に対応する抗
原に結合することによって、かかる免疫系による同細胞
の破壊に関連した重大な結果がもたらされる。第一に、
抗体による細胞のコーティングは、マクロファージおよ
びキラー(K)細胞をはじめとする他の種類の貪食細胞
による前記細胞の消化を容易ならしめる。これらの他の
貪食細胞は、抗体でコートした細胞を破壊するように作
用するが、マクロファージで処理された抗原、および多
形核(PMN)白血病にあらかじめ曝露させて感作する必
要はない。第二に、このような抗体による細胞のコーテ
ィングは、血液の液体(血漿)画分にある補体系として
知られている、タンパク質の系を活性化するものであ
る。この系の活性化によって、補体成分もまた異物細胞
をコートし、これによって貪食作用が促進される。さら
に、補体の活性化は、炎症性細胞の刺激をもたらし、こ
のことによって、化学走性と呼ばれる過程を経て、マク
ロファージを誘引する化学物質の産生、ならびに細胞機
能の炎症性ホルモン様活性化が導かれることになる。最
後に、補体成分は、異物細胞膜を直接的に分解(溶解)
する。抗原−抗体および補体相互作用に関与する免疫反
応の一部は、一般に、体液性反応と称されている。
体液性反応を調節するT細胞には数種類のものがあ
る。T細胞のこれらのタイプには、ヘルバー(TH)細
胞、インデューサー(TI)細胞、レギュレーター(TR
細胞、および、サプレッサー(TS)細胞等が包含されて
いると報告されている。Herscowitz,Immunology III
第7章、Bellanti,J.W.Saunders,Philadelphia(198
5)。TI細胞およびTH細胞は、マクロファージの表面の
処理された抗原との接触によって起動されるものであ
る。TH細胞はさらに、TI細胞およびTH細胞からのシグナ
ルによって活性化される。TS細胞の起動は、TR細胞から
のシグナルに呼応して、または抗原との接触の結果、起
こるものである。
体液中に至適な量の異物を導入すると、B細胞による
抗体産生をもたらす過程が開始する。この過程におい
て、B細胞は、TH細胞による刺激に呼応し、次いでマク
ロファージによって刺激されることになる。持続的に少
量のいくつかの複数抗原または大量の一種の抗原を導入
すると、TH細胞からB細胞へのシグナルがTS細胞による
妨害に起因して、抗体の産生量の減少または産生の停止
が起こる。この妨害は、抑止(サプレッション)と呼ば
れるもので、マクロファージ−TI−TH経路を経て、また
は抗原によるTS細胞の直接的刺激により誘導されうると
考えられる。第一抗原に対する抗体産生の抑止は、この
第一抗原に抗原的に類似した第二抗原による反サプレッ
サー細胞と呼ばれるTS細胞のサブタイプの刺激による反
抑止として知られる過程において、妨げられることがあ
る。これらの反サプレッサー細胞はTR細胞にシグナルを
送り、これによってTH細胞にサプレッサーTS細胞の活性
への抵抗性を付与し、さらに、サプレッサーTS細胞のサ
プレッサーシグナルを妨害する。Gershonら、J.Exp.Me
d.、153:1533〜1546(1981);Yamauchiら、J.Exp.Me
d.、153:1547〜1561(1891);およびGreenら、Ann.Re
v.Immunol.、1:439〜461(1983)を参照されたい。
抗原の存在下で免疫応答がなされるか否かを決定する
のは、THヘルパー細胞およびTSサプレッサー細胞の作用
のバランスである。しかして、実際問題として、T細胞
のネットワーク機能していることは、ヘルパー細胞とサ
プレッサー細胞との比(TH/TS)によって検分できる。
T細胞はまた、細胞媒介性免疫(CMI)反応に関連し
ているとされる、別のタイプの免疫反応にも関与してい
る。TH細胞が、マクロファージで処理された抗原と接触
すると、TH細胞によるインターロイキンII(IL−2)の
放出が惹起こされ、このインターロイキンIIは、細胞障
害性(TCYT)T細胞を活性化し、そして、やはりこの際
に放出されたガンマ・インターフェロンとともに、ナチ
ュラル・キラー(NK)細胞を活性化する。TCYT細胞およ
びNK細胞の双方が異物細胞を殺滅する。TCYT細胞は、特
に、拒絶および腫瘍細胞の破壊に関与するものである。
前述の説明で明らかなように、免疫系の機能の概要
は、以上のとおりである。しかしながら、免疫系の機能
の多くの領域は、未だ不明である。このような領域の一
つは、ある種の癌(悪性腫瘍)、および、ある種のウイ
ルス、たとえば、ネコ白血病ウイルス;ウシ白血病ウイ
ルス;およびAIDSの病原体と考えられているヒトT白血
病・リンパ腫ウイルス(HTLV)によって感染した細胞を
認識する免疫系における明らかな不全に関するものであ
る。
悪性新生物に対する免疫応答を刺激しようとする試み
において、アジュバント(免疫増強剤または強化剤)を
投与することによる抗腫瘍防御力の増強を目的とした多
くのアプローチがなされている。このようなアプローチ
は、マクロファージおよびT細胞による腫瘍細胞の非特
異的貪食作用および殺滅を増強しようとするものであ
る。かかるアプローチは、感染性BCGミコバクテリア、
非生存Corynebacterium parvum、グルカン(微生物由来
のグルコース・ポリマー)、または、レバミゾール(CM
Iおよびマクロファージの作用を刺激するうえで有用で
あることが知られている駆虫剤である)を使用するもの
である。Herbermanら、Immunology III、第19章(Bella
nti編)、W.B.Saunders Co.(1985)、343頁。ブルガリ
ア菌(Lactobacillus bulgaricus)の細胞壁由来のグリ
コペプチドを含有するリソソームおよびペプシン溶解産
物の、既報告の抗腫瘍作用〔Bogdanovら、FEBS Letter
s、57:259(1975);Bogdanovら、Byulletin Eksperimen
tal′noi Biologia i Meditsiiny,84:709(1977)〕お
よび破壊した黄色ブドウ球菌を用いる悪性腫瘍の治療方
法〔審査済日本特許出願第84 046487号の要約〕もま
た、この範疇に属するものである。アジュバント療法
は、様々な程度でその効果に疑問または限界があった。
Herbermanら、前出。
悪性新生物を認識する免疫系の不全は、ある種の特徴
的な物質(腫瘍マーカー)が様々な新生物性疾患の病態
を呈する患者において正常値以上に上昇して存在してい
る事実に鑑みて、特に、理解に苦しむものである。なか
でも、アルファフェトプロテイン(AFP)、癌胎児性抗
原(CEA)、および、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(HCG)
は、それぞれ、肝臓、結腸、および、栄養膜の新生物を
有する患者を調べるために広く利用されている腫瘍胎児
性の腫瘍マーカーである。AFPは、卵黄包腫瘍、ヘパト
ーマ(肝細胞癌)、網膜芽細胞種、胎生期癌、乳癌、お
よび、子宮頚癌に罹患している患者の50%以上において
正常値以上の濃度で認められ、また、膵臓癌、黒色癌、
胃癌、基底細胞癌、気管支原性癌、膵臓の癌腫、髄様甲
状腺癌、家族性髄様甲状腺癌、卵巣胞腺癌、菌状息肉
腫、ヘパトーマ(肝細胞癌)、食道癌、子宮頚腺癌、肺
癌、小腸癌、膀胱癌、および、腎細胞癌に罹患している
患者の2%から50%の範囲において、その濃度が上昇し
ているのが認められ、また、神経堤腫瘍、乳癌、前立腺
癌、原発性ブドウ膜癌、神経芽細胞腫神経堤腫瘍、悪性
腫瘍にともなう体液、セミノーム(精上皮膜)、基底細
胞癌、胃癌、喉頭癌、子宮内膜癌、子宮頚上皮内癌、頬
粘膜癌、クラニオファリンジオーム(頭蓋咽頭腫)、胚
横紋筋肉腫、中咽頭癌、脳腫瘍、および、睾丸奇形腫に
罹患している患者の9%から50%の範囲において、その
濃度が上昇しているのが認められている。HCGは、絨毛
癌、睾丸の悪性間質細胞腫瘍、睾丸の非セミノーム(精
上皮腫)腫瘍、胚癌、および、膵臓癌に罹患している患
者の50%以上の血清中で、その濃度が上昇しているが認
められており、また、奇形種、卵巣腺癌、子宮頚癌、子
宮内膜癌、セミノーム(精上皮種)、胃癌、膀胱癌、乳
癌、結腸直腸(大腸)癌、気管支原性偏平上皮癌、黒色
腫、および、多発性骨髄腫に罹患している患者の6%か
ら50%の範囲において、その濃度が上昇しているのが認
められている。細胞増殖に関連し、また、いかなる動物
種にも特異性のない組織ポリペプチド抗原(TPA)をは
じめとする、その他の一般的な腫瘍胎児性腫瘍マーカー
も知られている。Klavins、Annals of Clincal and Lab
oratory Science、13:275〜280(1983)を参照された
い。
HCGに関して云えば、絨毛性ゴナドトロピン様抗原
が、Acevedoら、Infection and Immunity、31:487〜494
(1981)に示されているように、癌患者の尿から単離さ
れた細菌に見出されているが、その他の起源から得られ
た同じ種の細菌には認められていない。さらに、ラット
乳房腺癌細胞およびラットヘパトーマ(肝細胞癌)細胞
が絨毛性ゴナドトロピン様物質を合成することが実証さ
れている。ただし、Kellenら、Cancer Immunol.Immunot
her.、13:2〜4(1982)によれば、このような物質は、
上記の新生物に罹患している動物の血清中では検出され
ていない。Kelleらの論文およびアメリカ特許No.4,384,
995によれば、破傷風トキソイドに抱合したHCGのサブユ
ニットが、絨毛性ゴナドトロピン様抗原を有する腫瘍細
胞の曝露前に同抱合物質を反復投与することによって、
絨毛性ゴナドトロピン様抗原に対する免疫応答を予防的
に刺激するのに用いられている。
HCGを用いた予防的治療法とアジュバント療法との差
異として、先ず予防的目的のための免疫応答の誘導に
は、腫瘍抗原に対する特定の抗体を産生する、少なくと
も一集団の同一B細胞(クローン)の生成を開始し、さ
らに、このクローンによって抗体が産生されるために長
期間にわたる反復投与を必要とし、他方アジュバント療
法は、B細胞の既存のクローンによる抗体産生をもたら
すことがあり、これによって、ただちに観察できる場合
のある抗腫瘍効果が得られる。破傷風トキソイドに抱合
したHCGを用いた治療的処置(すなわち、悪性新生物が
発生した後の治療)では、制御不可能なHerxheimer型反
応の起こる可能性が出てくる。このHerxheimer型反応
は、梅毒患者をその原因菌であるスピロヘータ菌に毒性
を呈する物質で治療した後に現れるものである。この
際、当該スピロヘータ菌の大多数は死滅し、同菌内から
血流中に致死をもたらす恐れのある毒性物質が放出され
る。類推すると、未だに予測はできないが、腫瘍抗原に
対する免疫応答におけるいずれかの時点で、大多数の癌
細胞の突然の減少が原因で患者を死亡させることがたる
のかもしれない。
一般名でゴナドレリンと呼ばれることもある、黄体ホ
ルモン放出因子(LHRF)は、脳下垂体ゴナドトロピンで
ある黄体ホルモンの脳下垂体からの放出を促すものであ
り、アメリカ特許No.4,002,738およびNo.4,071,622にお
いて、様々の腫瘍の治療に用いられている。ゴナドレリ
ンはまた、良性の前立腺肥厚(一種の非悪性ではある
が、過度の前立腺の増殖性を示す)の治療に使用されて
いる。しかしながら、これらの患者において、なんらか
のゴナドトロピンを直接、適用すると悪性新生物の破壊
に影響する場合があるとの指摘はなされていない。さら
に、脳下垂体からのLHの放出は、投与されたゴナドトロ
ピンとは無関係なフィードバック制御に左右されるの
で、このため、単に投与量だけでは、LHが放出されたと
しても、どの位放出されたかは定かでない。これに加え
て、LHRFは他の物質と併用した場合に、腫瘍細胞に直接
に作用して絨毛性ゴナドトロピン分泌を増加するように
作用することがあり、このことが、LHRFの不確かな投与
効果をさらに複雑化するのである。Kellenら、AACR Abs
tracts,23:235(1982年3月)(抄録928)。
事実、Simonら、J.M.C.I.、70:839〜845(1983)は、
ゴナドトロピンおよびステロイドホルモンの諸用量が、
分化した癌腫の増殖を促進することを指摘している。こ
れらのホルモンには、ヒト濾胞刺激ホルモン(FSH)、H
CG、ヒト黄体ホルモン(LH)、および、コルチソルが包
含されている。このため、Simonらは、ゴナドトロピン
またはステロイドホルモンの直接投与に、悪性新生物に
対する増強効果があると云う考え方を支持しているよう
である。
新生物細胞の抗原に対する免疫応答の抑制に関する報
告は、Akiyamaら、J.Immunol.、131:3085〜3090(198
3)によりなされている。すなわち、癌患者および健常
者ドナーから得られたリンパ球の混合培養物の応答性
は、癌患者から得られた腫瘍細胞の系に導入することに
よって抑制された。健常者ドナー由来のリンパ球のみを
含有する培養物の免疫応答が抑制されなかったので、こ
のことによって、癌患者のリンパ球の中には腫瘍由来細
胞に特異的なTS細胞が存在していたことが示唆される。
さらに、抗原特異的なTS細胞が、プラズマ細胞腫に罹
患しているマウスから単離されており、この細胞は、腫
瘍に対する細胞障害性T細胞応答のin vitro誘導を阻害
した。Kolsch、Scand.J.Immunol.、19:387〜393(198
4)。Kolschによれば、TS細胞は、大量および少量の抗
原によって活性化され、TH細胞を凌ぐことがあるが、TS
細胞を活性化するのと同時にTH細胞を活性化する臨界、
中間量の抗原では、TH細胞の跳梁を許容する。従って、
Kolschは、TH細胞が活性化された場合に微妙なバランス
に達するが、TS細胞が免疫応答を凌ぐような抗原量があ
る可能性を示唆している。
Loblayら、Aust.J.Exp.Biol.Med.Sci.、62:11〜25(1
984)にて、抗原に曝露された動物においてTS細胞によ
ってなされた抑制は、引き続き充分に大量の抗原を投与
することによって増強されることを示唆している。従っ
て、反抑制の直接誘導によるよりもむしろ、反抑制細胞
またはそれに由来する物質の供給を狙った、反抑制の誘
導のための試みがなされることは、さほど驚くに当たら
ない。Green、The Potential Role of T−Cells In Can
cer Therapy,Feferら編における「Contrasuppression:I
ts Role in Immunoregulation」、Raven Press、New Yo
rk(1982);およびGreenら、Ann.Rev.Immunol.、1:439
〜463(1983)を参照されたい。
本出願明細書で開示された方法および組成物は、非常
に低濃度の成分を使用するものであり、この低濃度が実
際に用いられれば驚きに値する予想外の結果をもたら
す。しかしながら、出願人は、Reily,D.T.ら、Lancet,I
I,、881〜886(1986)による最近の研究において、無作
為の、二重盲検偽薬対照試験でのホメオパシー(効力増
強理論)の効果が単に偽薬(によるもの)であるか否か
が調べられたことを注記しておく。ホメオパシーとは、
患者の症状を良く模する病原を極端に減毒した製剤の投
与に関するものである。この結果によって、ホメオパシ
ーで治療された患者では、活性枯草熱に関連した、患者
および医師の評価した症状が著しく減少したことが示さ
れている。かように、偽薬の作用がホメオパシーの薬剤
に対する明らかな臨床応答を充分に説明すると云う考え
方を支持する報告は発表されていない。係る論文は、AI
DSの治療法を開示、または示唆するものではない。
1983年10月にLivingston−Wheelerに付与されたアメ
リカ特許No.4,410,510は、ウイルスで誘導した腫瘍につ
いてニワトリを治療するために、絨毛性ゴナドトロピン
様物質(第6カラム、第34〜37行を参照されたい)、す
なわち、妊娠検査キットおよびRIAにおいて抗HCG抗体と
交叉反応する物質を用いるものである。しかしながら、
Livingston−Wheelerは、ECG(ウマ絨毛性ゴナドトロピ
ン)またはHCGの使用や黄色ブドウ球菌の溶解産物の使
用を開示していないし、両方のうちのいずれか、また
は、両方の混合物を体液性免疫応答を誘発するに必要な
用量を下回る投与量で使用すべきであるとは開示してい
ない。
Knecht、Chem.Abstracts,92:88377m(1980)は、ヒト
癌を移植したハムスターの治療試験において破傷風トキ
ソイドに結合したHCGベータ・サブユニットの使用には
否定的な結果を提供している。従って、Kenchtは、ECG
の使用や黄色ブドウ給金の溶解産物の使用を開示してい
ないし、または、ECGもしくはHCGのいずれかか、いずれ
かと細菌溶解産物との混合物を体液性免疫応答を誘発す
るに必要な用量を下回る投与量で使用すべきであるとは
開示していない。
Melmed、Chem.Abstracts,99:689a(1983)は、HCGがi
n vitroでNb2ラットリンパ腫細胞の増殖を、HCGのサブ
ユニットに対する影響を何ら及ぼさずに、促進すること
を報告している。従って、Melmedは、AIDSの治療へのEC
GまたはHCGの使用や免疫増強剤としての黄色ブドウ球菌
の溶解産物の使用を開示していないし、両方のいずれ
か、または、混合物を体液性免疫応答を誘発するに必要
な用量を下回る投与量で使用すべきであるとは開示して
いない。
Papademeteriou.Chem.Abstracts,96:15389(1982)
は、HCGの500IUの6日間のin vivo注入、または、単離
したマクロファージを100IU/mlを上回る量のin vitro曝
露によって、腹膜マクロファージがMLB−2白血病細胞
に対して細胞障害性になることを報告している。しかし
ながら、Papademeteriouは、AIDSの治療へのECGの使用
や免疫増強剤としての黄色ブドウ球菌の溶解産物を使用
を開示していないし、両方のいずれか、または、混合物
を体液性免疫応答を誘発するに必要な用量を下回る投与
量で使用すべきであるとは開示していない。
Crockford、1982年4月、Chem.Abstracts、92:176610
n(1980)により報告されているCroford and Burchiel
アメリカ特許No.4,323,546;Chem.Abstracts,、95:86351
m(1981)に報じられているアメリカ特許No.4,311,68
8、Burchiel、(1982年1月)は、抗HCG抗体の使用のみ
を開示しており、癌の検出におけるHCGは開示していな
い。CrofordもBurchielもAIDSの治療におけるECGやHCG
の直接投与や免疫増強剤としての黄色ブドウ球菌の溶解
産物の使用を開示していないし、両方のいずれか、また
は、混合物を体液性免疫応答を誘発するに必要な用量を
下回る投与量で使用すべきであるとは開示していない。
富士臓器製薬(10/31/80に公開された日本特許出願の
Derwent Abstract No.89190)は、悪性腫瘍の治療にお
ける黄色ブドウ球菌細胞を破壊して生じる免疫増強剤の
使用を開示している。しかしながら、富士臓器製薬は、
AIDSの治療におけるECGやHCGの使用を開示していない
し、細菌の溶解産物、または、溶解産物およびHCGまた
はECGの溶解産物との混合物を体液性免疫応答を誘発す
るに必要な用量を下回る投与量で使用すべきであるとは
開示していない。
Hlavayova、Chem.Abstracts,100:96263v(1984)は、
ブドウ球菌毒素で処理した肉腫細胞が感受性の高い宿主
に移植されたとき、増殖率が低下したことを開示してい
る。しかしながら、Hlavayovaは、AIDSの治療におけるE
CGやHCGの使用を開示していないし、または、細菌の溶
解産物もしくは溶解産物と絨毛性ゴナドトロピンの混合
物を体液性免疫応答を誘発するに必要な用量を下回る投
与量で使用すべきであるとは開示していない。
Cooper、Chem.Abstracts,100:84075x(1984)は、固
定黄色ブドウ球菌で処理し、さらに、担癌マウスに腹膜
内に注入された血清が平均生存期間を延長したことを開
示している。しかしながら、Cooperは、AIDSの治療にお
けるECGやHCGの使用や免疫増強剤としての黄色ブドウ球
菌の溶解産物の使用を開示していないし、または、両方
のいずれか、もしくは、混合物を体液性免疫応答を誘発
するに必要な用量を下回る投与量で使用すべきであると
は開示していない。
Liu、Chem.Abstracts,101:70689j(1984)は、ブドウ
球菌タンパク質Aをベースにしたフィルターを用いたex
vivo免疫吸収が供試したほとんどのネコ白血病ウイル
スに感染したネコに対する治療に反応をもたらすことを
開示している。しかしながら、Liuは、AIDSの治療にお
けるECGやHCGの使用や免疫増強剤としての黄色ブドウ球
菌の溶解産物の使用を開示していないし、または、両方
のいずれか、もしくは、混合物を体液性免疫応答を誘発
するに必要な用量を下回る投与量で使用すべきであると
は開示していない。
Liu、Chem.Abstracts,101:228353q(1984)は、精製
した黄色ブドウ球菌タンパク質Aをネコ白血病ウイルス
に感染したネコに投与するとウイルス血症の消失および
細胞学的ならびに血液学的異常の改善がもたらされるこ
とを開示している。しかしながら、Liuは、AIDSの治療
におけるECGやHCGの使用を開示していないし、または、
細菌の溶解産物もしくは細菌の溶解産物および絨毛性ゴ
ナドトロピンの混合物のいずれかを体液性免疫応答を誘
発するに必要な用量を下回る投与量で使用すべきである
とは開示していない。
Cohen、Chem.Abstracts,101:65664t(1984)は、性器
の担癌イヌおよびモルモットの黄色ブドウ球菌タンパク
質A注入による治療を開示しており、係る腫瘍の縮小は
なかったと報告している。従って、Cohenは、AIDSの治
療におけるECGやHCGの使用や免疫増強剤としての黄色ブ
ドウ球菌の溶解産物の成功裏の使用を開示していない
し、または、両方のうちいずれか、もしくは、混合物を
体液性免疫応答を誘発するに必要な用量を下回る投与量
で使用すべきであるとは開示していない。
Langcone、Chem.Abstracts,101:88606(1984)は、無
傷の黄色ブドウ球菌細胞壁および比較的高用量のSephar
ose(登録商標)でさえ補体を生成する作用があること
を開示している。しかしながら、Langconeは、AIDSの治
療におけるECGやHCGの使用免疫増強剤としての黄色ブド
ウ球菌の溶解産物の使用を開示していないし、または、
両方のいずれか、もしくは混合物を体液性免疫応答を誘
発するに必要な用量を下回る投与量で使用すべきである
とは開示していない。
Balint、Chem.Abstracts,100:839365(1984)は、正
常および乳腺癌に罹患しているヒトまたはイヌから得ら
れた血清を、固定化した黄色ブドウ球菌タンパク質Aを
通して灌流することによって、係る被験動物に再注入す
ると腫瘍殺滅性および毒性のある溶出液が生成されるこ
とを開示している。しかしながら、Balintは、AIDSの治
療におけるECGやHCGの使用を開示していないし、また
は、細菌の溶解産物もしくは細菌の溶解産物と絨毛性ゴ
ナドトロピンの混合物を体液性免疫応答を誘発するに必
要な用量を下回る投与量で使用すべきであるとは開示し
ていない。
Chugai、Chem.Abstracts,101:235588r(1984)は、黄
色ブドウ球菌の単離物のマウスにおける抗白血病作用を
開示している。しかしながら、Chugaiは、AIDSの治療に
おけるECGやHCGの使用を開示していないし、または、細
菌の溶解産物もしくは細菌の溶解産物と絨毛性ゴナドト
ロピンの混合物いずれかを体液性免疫応答を誘発するに
必要な用量を下回る投与量で使用すべきであるとは開示
していない。
Mitsui、Chem.Abstracts,101:17331k(1984)は、黄
色ブドウ球菌から単離して熱変性したDNAが新生物を阻
害することを開示している。しかしながら、Mitsuiは、
AIDSの治療におけるECGやHCGの使用を開示していない
し、または、細菌の溶解産物もしくは細菌の溶解産物と
絨毛性ゴナドトロピンの混合物を体液性免疫応答を誘発
するに必要な用量を下回る投与量で使用すべきであると
は開示していない。
Miyakoshi、Chem.Abstracts,96:671278,(1982)は、
Staphage溶解産物は細胞介在免疫のin vitro研究に有用
なマイトゲン(有糸分裂促進剤)であることを報告して
いる。しかしながら、Miyakoshiは、AIDSの治療におけ
るECGやHCGの使用や免疫増強剤としての黄色ブドウ球菌
の溶解産物の使用を開示していないし、または、両方の
いずれか、もしくは混合物を体液性免疫応答を誘発する
に必要な用量を下回る投与量で使用すべきであるとは開
示していない。
尚、本発明は、1985年1月18日に出願せる、係属中の
米国出願No.692,822の一部継続出願である。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、ネコ白血病、ウシ白血病、後天性免疫不全
症候群(AIDS)、および後天性免疫不全症候群関連症候
群(ARC)などの病態の処置に有用な免疫療法技術を提
供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明の、ヒト以外の疾患犠牲者(患者)における後
天性免疫不全症候群の症状の軽減のための方法は、後天
性免疫不全症候群の犠牲者の罹患細胞の特徴的物質およ
び有効な断片ならびにその有効な誘導体からなる群より
選択される成分を、皮下投与に際して陽性の丘疹の判定
によって例証されるような、体液性免疫応答を誘発する
のに必要な最少量を下回る製薬学的有効量にて、ヒト以
外の疾患犠牲者に投与する工程を含む。このような方法
を良く例示するものとして、ヒト絨毛性ゴナドトロピン
(HCG)、黄色ブドウ球菌の溶解産物、インフルエンザ
・ウイルス・ワクチン、および、分画した不活化HIVウ
イルスを包含する組成物の投与が挙げられる。
本発明による、疾患犠牲者(患者)における後天性免
疫不全症候群の症状の軽減のための組成物は、体液性免
疫応答を誘導するのに必要な物質の最少量を下回る製薬
学的有効量の、後天性免疫不全症候群の犠牲者の罹患細
胞の特徴的物質および有効な断片ならびにその有効な誘
導体からなる群から選択された成分を含む。この組成物
はまた、皮下投与に際して陽性の丘疹の判定によって例
証されるような、体液性免疫応答を誘発するのに必要な
物質の最少量を下回る量の、BCGミコバクテリア、Coryn
ebacterium parvum、および、レバミゾールなどの免疫
増強剤を含む。このような組成物で例示的なものに、HC
G、Staphage Lysate(登録商標)などの黄色ブドウ球菌
の溶解産物、Fluogen(登録商標)などのインフルエン
ザ・ウイルス・ワクチン、および、分画した不活化HIV
ウイルスを包含する組成物が挙げられる。この組成物
は、以下に溶液Iと称する。溶液IIは、溶液Iと類似し
ており、分画した不活化HIVウイルスを加えずにHIVのペ
プチドTで置換したことを除き同じ成分を含有してい
る。
[実施例] 本発明の方法において、AIDSに特徴的な物質を、体液
性免疫応答を誘発する(すなわち、抗体の産生を始め
る)に必要な最少量を下回ると考えられる量にて、AIDS
に罹患しているヒト以外の患者に投与する。この投与量
は、同疾患の症状が消失するまで、毎日投与し、所望に
応じて、それ以上の期間にわたって害のないように投与
してもよい。軽減される症状には、発熱、寝汗、倦怠感
/疲労、結節腫張、体重減少、下痢、および日和見感染
がある。
体液性免疫応答を誘発するに必要な投与量を下回る投
与量を同定するために、この治療的物質の皮下注射に際
して生じる丘疹を、Moore、Clinical Medicine、81:16
〜19(1974)に述べられている方法に従って評価する。
この文献で、かかる評価法は、インフルエンザの症状を
改善するのに有用なワクチンの投与量を同定するのに用
いられている。皮下注射を行うに際し、丘疹は、青白色
の硬く隆起した円盤状のもの(整正で境界の明瞭な、あ
たかも、ディスクが皮膚に固着されたようなもの)とし
て、注射後10分で陽性と判定することができる。体液性
免疫応答を誘発するに必要な投与量を下回る投与量を示
唆する、陰性の丘疹は、10分経過時に、吸収されている
ため投与部位でより軟らかく且つ平らになっており、不
整正またはごつごつした端部を有し、さらに、元のサイ
ズから直径で平均、2ミリメーター小さいサイズになっ
ている。
好ましい用量である2国際単位(IU)は、実施例1の
ウマの皮膚試験により、当初判定されたものであるが、
以下の実施例によって、最初に投与量を決定せずに、2I
Uの初期レベルの投与量を投与することにより、しばし
ば治療の成功がなされうることが示される。最初に皮膚
試験により至適投与量を決定しなくとも、2IUの用量
は、供試した動物またはヒトにとって充分に低いようで
あった。しかしながら、前記、または、別途に例示され
るように、至適投与量を決定することが、本発明の方法
を改良する目的で、当業者によって行われうると考えら
れる。
絨毛性ゴナドトロピンの活性を補なうため、および、
Herxheimer型反応に類似した壊死組織の急速な脱落によ
り誘導される毒性反応を同時に防ぐために、細胞媒介性
免疫の広範なる刺激因子、すなわち免疫増強剤として、
細菌性溶解産物を各治療用バイアルに加えた。ヒト癌患
者が、ウマ絨毛性ゴナドトロピン(ECG)またはHCGのい
ずれかに対してもよく応答し、そして、実施例における
他の動物も同様に、ECGまたはHCGによる治療法に良く応
答するという点において、応答の種特異性は、認められ
なかった。
AIDS患者では、TH:TS細胞の比の著しい減少が呈され
ていることが報告されている。Cohen、British Journal
of Hospital Medicine、31:250〜259(1984)を参照さ
れたい。AIDSを惹き起こすと考えられているウイルス
は、HTLV−IIIウイルスとして知られているヒトT細胞
白血病/リンパ腫ウイルス(HTLV)の一種であり、この
ウイルスは、ネコ白血病およびウシ白血病の原因となる
ウイルスに関連していることが報告されている。Frankl
in、Science News、126:269(1984)。ネコ白血病およ
びウシ白血病ウイルスは、抗原的に類似していることが
知られている。Morganら、J.Virol.、46:177〜186(198
4)。従って、体液性免疫応答を誘発するに必要な投与
量を下回る投与量のHCGがネコ白血病およびウシ白血病
の症状を軽減するのに有効である場合があるという本発
明者による発見は、AIDSの症状の軽減のための治療法の
類似した形態の潜在的有効性をも示唆するものである。
さらに、ネコ白血病ウイルス(FLV)およびTLVは、双
方ともレトロウイルス(C型ウイルス、RNA腫瘍ウイル
ス、または、白血病ウイルスとして知られている)であ
る。Manzaniら、Surv.Immunol.Res.、1:122〜125(198
2)。レトロウイルスは、リボ核酸(RNA)の形態にて暗
号化されるウイルス遺伝子を含有する感染性粒子として
伝播されるものでありうる。感染細胞中でこのRNAは、
逆転写酵素と呼ばれるウイルス酵素によってデオキシリ
ボ核酸(DNA)へと暗号化される。その後、このDNA暗号
化ウイルス遺伝子は、感染細胞のDNA暗号化遺伝子物質
とともに一体化し、さらに、複製され、転写され、そし
て、翻訳される。Lewin、Genes,、第13章、John Wiley
and Sons、New York(1983)。このようなレトロウイル
スは、一般に、ウイルスの子孫が宿主細胞の表面から芽
出することによって絶えず突出している安定的な感染状
態がつくり出されている。このため、ウイルス抗原の接
種物が高い用量で存在し、ウイルス特異性の抗原が持続
し、さらに、腫瘍特異性抗原が発達して持続するという
点で、安定状態のウイルスは、耐性の誘導のための臨床
判定基準を示すのである。Herbermanら、前出。
本発明の方法および組成物を、下記の実施例におい
て、他の新生物疾患のなかでもとりわけ、ネコ白血病お
よびウシ白血病の治療に有効であることが示されてい
る。本発明に類似の方法および組成物が、AIDSの治療に
有効である。
以下の実施例1、2および3は、二つの異なる型の悪
性新生物に罹患しているウマ治療に関する。
下記の実施例4および5は、ネコ白血病に罹患してい
ると診断されたネコの治療に関する。
下記の実施例6は、ウシ白血病に罹患しているウシの
治療に関する。
下記の実施例7および8は、二つの異なる型の悪性新
生物に罹患しているイヌの治療に関する。
下記の実施例9は、悪性新生物に罹患しているヒト患
者の治療に関する。
下記の実施例10は、AIDSまたはARC(AIDS関連疾患
群)に罹患していると診断されたヒト患者の治療に関す
る。
(実施例1) 肥満細胞腫に罹患しているウマを一日量2IUをゴナド
トロピンのみで(すなわち、細菌性溶解産物の免疫増強
剤を併用しないで)治療した。使用したゴナドトロピン
は、W.A.Butler Companyから供給されたウマ絨毛性ゴナ
ドトロピン、または、Ayerst Corp.から(A.P.L.−ヒト
絨毛性ゴナドトロピンとして)供給されたヒト絨毛性ゴ
ナドトロピンであった。この実施例および下記実施例に
おいて、一日量2IUのウマ絨毛性ゴナドトロピン(ECG)
またはHCGのいずれかを用いた。
ウマは、Herxheimer型反応で死亡するまでに急速で著
しい、腫瘍の縮小を呈した。(免疫増強剤を併用投与し
た場合、他の処置動物において、このような副作用が認
められなかった)。
(実施例2) 黒色腫のウマ、3頭を、上記の実施例1の方法に従っ
て、症状が消失するまでに成功裏に治療した。ただし、
このとき、細菌性溶解産物の免疫増強剤を添加した。症
状が消失した後、これら3頭のウマは、追加の治療を受
けなかったが、症状の再発はなかった。
この方法にて使用するための、黄色ブドウ球菌など
の、好適な細菌性免疫増強剤は、Delmont Labs.からSta
phage Lysate(登録商標)の名称で販売されている。St
aphage Lysate(登録商標)は、黄色ブドウ球菌の成分
および培地成分(塩化ナトリウムおよび限外濾過された
ウシ心臓注入ブロス)を含有している、細菌学的に滅菌
されたワクチンである。ブドウ球菌成分は、多価ブドウ
球菌バクテリオファージを用いて黄色ブドウ球菌の血清
学的タイプIIおよびIIIの親培養物を溶解することによ
って調製される。一ミリリットルあたり1億2千万から
1億8千万のコロニー形成単位(CFU)の黄色ブドウ球
菌、および、1億から10億のブドウ球菌バクテリオファ
ージのプラーク形成単位(PFU)を含有している。
全ての治療試験では、各々0.5ccの投与量に2IUのゴナ
ドトロピンおよび0.1ccのStaphage Lysate(登録商標)
が含有されていた。動物種、悪性腫瘍のタイプ、また
は、癌のサイズにかかわらず、全ての動物に、腫瘍また
は白血病が消失するまで、絨毛性ゴナドトロピンおよび
免疫増強剤の混合物を1日1回、皮下注射で投与した。
全ての動物は、登録獣医師によって、癌に罹患している
と診断されていた。
(実施例3) 顔面の未分化癌に罹患していたウマ1頭を、実施例2
の方法に従って、症状の消失に至るまで成功裏に治療し
た。この症状の消失後、このウマは、追加の治療を受け
なかったが、症状の再発はなかった。
(実施例4) ネコ白血病ウイルスに感染していると診断されたネコ
処置の二重盲検試験を、登録臨床実験所で実施した。ネ
コ白血病に対する検査を登録実験所で実施し、いくつか
の症例の生検組織は、動物用臨床検査センターで検査し
た。全症例において、前述のように動物を治療し、治療
は症状の消失をもって終了とした。いずれの症例におい
ても第二クールの治療を再開する必要はなかった。副作
用は、認められなかった。
重度の白血病に罹患していたネコで、ゴナドトロピ
(一回量2単位)およびStaphage Lysate(登録商標)
(一回量0.1cc)の混合物の一日当たりの投与量の有効
性についての二重盲検評価を、TechAmerica,Inc.の指導
のもとで同社の職員によりコロラド州フォート・コリン
ズにある同社施設において実施した。8匹のネコが試験
物質を用いた処置を受け、4匹には(フェノール〔石炭
酸〕を添加した)偽薬を毎日、注射した。この結果を、
以下の表1に示す。
偽薬を投与されたネコは全て、7日以内に死亡した。
治療を受けたいくらかのネコは、6週間を経過しても生
存し、追加の治療は受けなかった。特に興味がもたれる
のは、治療を受けたネコの数匹は、症状を呈さないのみ
ならず、また、ウイルス血症をも示さなかったことであ
った。いずれの場合でも、偽薬を投与されたネコ(ネコ
No.4、5、16および22)と比較して、治療の受けた8匹
のうち6匹(ネコNo.2、3、11、21、23および24)につ
いては生存期間が延長および/または、症状が軽減し
た。
ネコNo.4は、試験開始から1日後に死亡した。ネコN
o.4には、死後解剖を施さなかった。ネコNo.5は、ウイ
ルス血症において有意な変化はなかった。腫瘍塊は、一
定のままであった。このネコは、試験10日目に安楽死さ
せた。死後解剖時、このネコは、瀕死の状態で、痩せ
て、盲目で、貧血していたことが観察された。腫瘍は、
舌上、眼部、および、胸膜内、腎周囲、および、腹膜腔
に認められた。ネコNo.16は、最初の治療から6日目で
死亡した。死後解剖時、小さい転移性腫瘍が肺に認めら
れ、大きな腫瘍が、網に認められた。ネコNo.22は、最
初の治療から6日目で死亡した。死後解剖時、転移性腫
瘍が肺、肝臓、および、網に認められた。死因は、腹膜
後、腰下部に及ぶ腎出血であった。
ネコNo.2、3、7、11、15、21、23および24は、実験
的治療法を受けた。
ネコNo.2は、ウイルス血症は軽減したが、腫瘍は同じ
サイズのままであった。ネコNo.2は、試験開始後16日目
に死亡した。死後解剖時、開放し、排液した腫瘍が認め
られた。総体的なリンパ節肥大、肝臓腫大、および心尖
部の小さな腫瘍も認められた。
ネコNo.3では、ウイルス血症は、陰性にまで軽減して
いた。このネコは、試験中、外観は正常であった。
ネコNo.7は、最初の治療から4日目に死亡した。死後
解剖は、実施しなかった。
ネコNo.11は、ウイルス血症がわずかに軽減した。腫
瘍サイズは、変わらなかった。ネコNo.11は、最初の治
療の19日目に死亡した。死後解剖時、体腔の至るところ
に腫瘍が認められた。
ネコNo.15では、ウイルス血症の有意な軽減は示され
なかった。腫瘍サイズの変化は認められなかった。この
ネコは、最初の治療から10日目に死亡した。死後解剖
時、このネコでは、痩せ衰えていたことが観察され、ま
た、腫瘍は、肺、縦隔、心膜、胸膜および腸骨のリンパ
節に認められた。
ネコNo.21では、ウイルス血症は、一定の状態であっ
た。このネコは、外観は正常に見えた。死後解剖時、胸
腺の腫瘍および腸間膜リンパ節の肥大が観察された。
ネコNo.23では、ウイルス血症は、試験期間中に軽減
した。ネコNo.23は、試験範囲を通じて正常な外観を維
持していた。
ネコNo.24では、ウイルス血症は、一定の状態であっ
た。このネコは、検査期間中を通して外観は正常に見え
た。死後解剖時、胸腺の腫脹が認められたが、それ以外
は、このネコは正常であった。
(実施例5) 数十匹のネコが、上記の実施例2の方法に従って、オ
ハイオ州、ペンシルバニア州、および、ノース・カロラ
イナ州の獣医師らによって、ネコ白血病が成功裏に治療
されている。これらの獣医師らによって報告された所見
によれば、治療されたネコの少なくとも80%は、治療の
終了後に、正常の健康状態に回復している。たとえば、
1匹のネコは、体力がほとんどなく、体重も13ポンドか
ら6ポンドに減少していたが、10日間の治療後には、こ
のネコは、活発に動き回るようになり、その体重も10ポ
ンドに増加していた。
(実施例6) ウシ白血病の20症例を上記の実施例2の方法に従って
治療して、13カ月間の長期にわたって症状の完全な軽減
が認められた。17頭の雌牛の泌乳量が回復し、さらに、
増加した。失敗例は、わずか3例だけであり、いずれの
場合も治療の開始前の数日間、ウシは瀕死の状態であっ
た。ウシ白血病に関する臨床検査は、登録獣医師によっ
て実施され、若干の症例からの生検組織は、動物用臨床
検査実験所において実施された。
(実施例7) 6カ月齢の子イヌの顎部の偏平上皮癌を、上記の実施
例2の方法に従って治療した。生検組織を検査した動物
用臨床検査実験所からの「予後不良」の判定にもかかわ
らず、このイヌは、連続X線写真から明らかなように、
完全に治癒していた。
12年齢のイヌの肩に発生した偏平上皮癌を、上記の実
施例2の方法に従って治療した。2日後、このイヌは、
長時間歩くことができ、食欲旺盛になり、腫瘍は触診で
暖かく感じられた。5日後に、顕著な腫瘍の縮小が認め
られた。2週間後、この腫瘍は、ほとんど消失してい
た。
(実施例8) 日増しに成長し、尾を横方向に変位させていた肛門腫
瘍をもった13年齢のイヌを、上記の実施例2の方法に従
って治療した。写真の記載によって、3日目に始まった
腫瘍の日毎の縮小が明らかである。この腫瘍は消失し
た。このイヌは、その後、原因不明の死に至った。死後
解剖は実施しなかった。
(実施例9) 限定数のヒト患者を、末期と診断された、黒色腫およ
び結腸癌、乳癌、肝臓癌ならびに肺癌を包含する癌につ
いて処置している。これらの患者は、上記の実施例2の
方法に従って、治療したが、一部の患者には、免疫増強
剤の一投与量が0.1ccのところを0.2ccを投与した。
3年近くの期間内で一地域において治療された9患者
の全員が、当初、それぞれの担当医師が指摘した予想生
存期間よりも長く生存した。患者は、予想生存期間が1
カ月以下でもって、治療を開始した。1987年8月現在、
これら9患者のうちの5患者が死亡した。死亡した患者
のうちの2患者は、死亡する2カ月前に、本発明による
治療を中断した。治療を開始してから、元の9患者のう
ちの4患者は18カ月間以上、6患者は12カ月間生存し
た。
9患者は全て、本発明による治療法を最後の手段とし
て実施し、死亡した5患者を除く全患者は、本発明によ
る治療法を始めるまえに、何らかの形態の放射線照射や
化学療法を受けていた。9患者全ては、重度の病態を示
唆する転移の診断を下されていた。副作用は、認められ
なかった。
しかしながら、全患者が本発明による組成物を、どの
程度規則正しく投与されていたかは不明である。たとえ
ば、一部の生存患者は、全体的な健康の低下を来さず
に、一週間前に一度または二度に治療を減らしている。
依然として生存している4患者のうち、1患者は、疾患
の何ら徴候もなく、治療を完全に中断している;2患者
は、治療を継続しており、6カ月間、疾患の徴候がな
い;そして、1患者は、治療を続けており、腫大したリ
ンパ節が残存している。
他の地域での散発的な治療は、さほど、成功していな
い。従って、全体的に見て、治療を受けた約半数の患者
は依然、生存しているが、他方で、別の半数は、死亡し
ている。死後解剖のデータが不足しているので、治療を
受けた患者の死の全てが癌またはその他の原因に依るの
かどうか、明らかではない。
最高限度の化学療法および放射線を受けていなかった
患者は、本発明の組成物および方法に最も明確に反応を
示した。このことは、本発明の治療製剤が、少なくとも
部分的に免疫操作に関わっており、また、免疫応答を構
成する細胞は、伝統的な抗癌療法を施されている患者に
おいては障害を受けていることを示唆している。
(実施例10) AIDSおよびARC(AIDS関連疾患群)の病原が複雑なと
ころから、i)原因因子(HIV)と推定される物質の複
製を阻害し;ii)制御しながら免疫機能を回復させて、
自己免疫またはその他の過剰免疫機構障害を誘導するこ
となく、障害を受けた免疫系を治癒させる;iii)サイト
メガロウイルスやエプスタイン・バー・ウイルスなどに
よって惹起こされるような二次ウイルス感染を阻害し;
および、iv)一般にAIDS患者の病態をさらに悪化させる
リンパ腫やカポシ肉腫などの悪性腫瘍が原因の合併症発
症の確率を減じることを同時に行うことが、治療剤にと
って有益であると仮定されている。
以下の成分を用いて、物質の混合物を調製した。絨毛
性ゴナドトロピンは、低濃度で用いると、ヒトおよび動
物にみられる様々な悪性腫瘍状態の治療に極めて有望で
あることが実証された。絨毛性ゴナドトロピンは、形質
転換細胞上の電荷を変化させ、これによって、その相対
的陰性を減じ、このために、この転換細胞を貪食作用お
よび免疫作用に対して弱くすることがあるのかもしれな
い。黄色ブドウ球菌などの細菌由来溶解産物の免疫増強
剤、すなわち、Staphage Lysate(登録商標)は、免疫
作用を増強し、かつ、HCGのみで治療された動物にみら
れるHerxheimer型反応を防止するために、絨毛性ゴナド
トロピンと併用した。Fluogen(登録商標)などのイン
フルエンザ・ウイルス・ワクチンは、通常の接種量の1/
500と云う低投与量で用いた場合、様受なヘルペス感染
症の制御に有効である。インフルエンザ・ワクチンは、
ワクチン接種で刺激された場合とはかなり異なる免疫応
答レベルで有効と考えられており(Miller言J.B.ら、J.
of Med.Assoc.of Alabama、41:493(1972)およびMille
r,J.B.、Anals.of Allergy、42:295(1979))、さら
に、低濃度のAIDS因子、または、その成分がAIDS患者に
対して同様に作用するかもしれない、すなわち、免疫学
的に障害を受けた宿主においてさえも、ウイルスの感染
および/または複製の干渉を刺激すると推測された。従
って、HIVウイルスの断片もまた、この混合物の成分で
ある。
本発明による皮下注射のための、以下の混合成分を含
有する水溶液(以下、溶液Iと称する)を調製した。
1.フェノール添加生理的食塩水で、0.5cc投与量あたり
2.0国際単位を含有するように希釈した、ヒト絨毛性ゴ
ナドトロピン(APL)(Ayerst Labs,Division Home Pro
ducts Corp.,685 Third Avenue,New York、NY)。
2.1億2千万から1億8千万コロニー形成単位の黄色ブ
ドウ球菌および1億から10億のプラーク形成単位のブド
ウ球菌バクテリオファーヂを含有するように製剤化し
た、Stapha Phage Lysate(SPL)(Delmont Laboratori
es,Inc.,P.O.Box AA,Swathmore、PA、血清タイプIおよ
びIII、多価ブドウ球菌バクテリオファージを含有、0.5
cc投与量あたりこの生成物を0.2cc含有)。
3.インフルエンザ・ウイルス・ワクチンは、0.5mL投与
量あたり45ug以上の赤血球凝集素を含有するように製剤
化した、Fluogen(登録商標)などのインフルエンザ・
ウイルス・ワクチンの1:25希釈液(Park−Davis a Divi
sion of Warner−Lambert Co.,201 Tabor Road,Morris
Plains、NJ、0.5cc投与量あたり、この希釈液の0.05cc
を含有)。
4.分画した不活化HTLV−IIIウイルス(Organon Teknika
Corp.,800 Capitol Drive,Durham、NC)(0.5cc用量あ
たり約4個のウイルス粒子と同等のものを含有するよう
に希釈)。
5.フェノール添加生理的食塩水(Allergy Laboratorie
s,Inc.,1005 SW Second Street,Oklahoma City、OK)
(0.4%のフェノールを含有する通常の生理的食塩水で
供給されたものを用いて0.5ccの投与量とする)。
溶液Iは、市販品の混合物から構成されているため、
評価を受ける混合物の調製品は、それぞれの成分を適切
な濃度に希釈し、これらの希釈液を評価用の最終用量に
なるまで混合するだけである。フェノール添加生理的食
塩水は終始、希釈用の液として使用する。各種成分(HT
LV−IIIの分画は除く)は、AIDS以外の疾患に対して独
自で、または、様々な混合物として安全に使用されたも
のであった。溶液Iの成分の二つの混合物をさらに動物
試験に使用することが、上記の実施例に示したように、
悪性腫瘍の治療の成功のために非常に有望であることが
実証されている。
5患者における、AIDS/ARCの治療のための上記水溶液
の使用のパイロット試験を実施した。患者は、連続30日
間、溶液Iの混合物で治療され、同薬剤の0.5ccを毎
日、皮下投与された。この期間の後、治療を実施しない
同期間(30日間)が続き、その後、治療を再開し、さら
に13カ月間継続した。臨床結果を、下記表2に要約す
る。表3は、これらの患者の血液検査の結果を示し、表
4は、これらの患者のナチュラル・キラー(NK)細胞の
活性を示したものである。患者No.2、4、および5は、
それぞれ450日、409日、および444日間に一カ月、溶液I
Iと称する溶液Iの混合物を修正したものを投与され
た。この溶液IIは、第29頁(本明細書第33頁)に列挙し
た溶液Iの成分と同じものを、成分4以外は含有してお
り、すなわち、分画した不活化HTLV−IIIウイルスを加
えず、HIVエンベロープ・糖タンパク質gp120に存在する
アミノ酸配列に対応し、Pertら、Proc.Nat′l Acad.Sc
i.、83:9254〜9258(1986)に報告されている、オクタ
ペプチド(Ala−Ser−Thr−Thr−Thr−Asn−Tyr−Thr)
である「ペプチドT」に置き換えた。ペプチドTは、Pe
ninsula Laboratories,Inc.;611 TaylorWay;Belmont、C
A 94002から購入した。毎日投与した溶液IIの総投与量
は、0.5ccであり、0.5ccの投与量あたり、1x10-16mgの
濃度まで希釈したものであった。
表2、3、および4に示された結果は、これらの患者
が有効に治療され、また、彼等のAIDS/ARCの症状は、寝
汗、体重減少、嗜眠、日和見感染、および、リンパ節肥
大の発生率の減少で例証されているように、有効に制御
されていることを実証するものであった。臨床検査項目
から、NK活性、T4数、および、T4:T8比が徐々に正常に
回復していることが示されている。さらに、全ての患者
は、現在、定職に従事し、または、仕事と大学の授業と
の時間を行き来することができる。
悪性新生物、ネコ白血病およびAIDSをゴナドトロピン
で治療したときの有効性は、数々の方法で説明できるで
あろう。本発明によって達成された応答の迅速性によっ
て、実施例3のようにHCGのみを投与した場合であって
も、本発明が、単に体液性免疫応答の開始によってのみ
実施されるものではないことが示唆される。低投与量の
ゴナドトロピンが、TH/TS比のバランスをTH細胞の活性
化の方に向けることにより反抑制を促し、このことが疾
患に対して(CMI応答をはじめとする)既存の免疫応答
のリリースをもたらしているということが、一つの説明
となる。いま一つの説明は、悪性腫瘍細胞によるゴナド
トロピン様分子の産生を停止させる負のフィードバック
機構においてゴナドトロピンが作用して、次いで、表面
電荷においてゴナドトロピン様分子に関連した負の電荷
からマクロファージによる貪食を容易ならしめる、より
正の電荷に変えているか、あるいは、それ以外の隠れた
腫瘍抗原の曝露をもたらしているということである。し
かしながら、本発明は、いかなる説明によっても限定さ
れるものではない。
本発明は、特定の方法および組成物に関して説明され
ているが、本発明を考慮するにあたり、当業者に変更お
よび修正が想起されうることは理解できる。
たとえば、詳述された絨毛性ゴナドトロピンの各種の
誘導対や断片ならびに他の腫瘍もしくはウイルス特異性
抗原が本発明において有効であろうと考えられる。
さらに、好ましい投与経路は皮下注射であるが、この
ことをもってして、筋肉内、腹腔内、または、静脈内注
射、経鼻投与、その他の有効な投与経路を本発明の範囲
に包含されることを阻むものではない。
また、癌胎児性抗原、アルファフェトプロテインおよ
び組織ポリペプチド抗原のような他の腫瘍マーカーが、
悪性新生物に関わる外観に関連してHCGとともに分類さ
れる限り、従って、同様に有効である可能性がある限
り、これらの物質もまた、本発明の範囲に包含されるも
のである。
さらに、絨毛性ゴナドトロピン、濾胞刺激ホルモン、
黄体ホルモンおよび甲状腺刺激ホルモンは、それぞれ、
αおよびβサブユニットより構成される糖タンパク質で
ある。HCGのαサブユニットは、FSH、LH、およびTSHの
それぞれと同じαサブユニットと極くわずかにしか違っ
ていない。このサブユニット構造の意義は、まだ決定さ
れていないが、αサブユニットおよびβサブユニットの
双方とも腫瘍と関連している。Acevedoら、Infection a
nd Immunity、31:487〜494(1981)を参照されたい。従
って、これらの脳下垂体ホルモンは、本発明の範囲に包
含されるものである。
さらにまた、黄色ブドウ球菌の溶解産物以外の免疫増
強剤が有効であると想像できる。このような、他の免疫
増強剤には、たとえば、BCGミコバクテリア、Corynebac
terium Parvumおよびレバミゾールなどが包含される。
従って、これらの免疫増強剤は、本発明の範囲に包含さ
れるものである。
加えて、Fluogen(登録商標)などのインフルエンザ
・ウイルス・ワクチン以外のインフルエンザ・ウイルス
・ワクチンも有効であると考えられる。このような他の
インフルエンザ・ワクチンには、インフルエンザ・ウイ
ルス・ワクチンの成分、すなわち、ニューラミニダーゼ
および赤血球凝集素がある。従って、このようなインフ
ルエンザ・ワクチンは、本発明の範囲に包含されるもの
である。
さらに、フェノール添加生理的食塩水を使用する希釈
用液として記載したが、水、通常の食塩水、生理的食塩
水または意図されている経路による投与のために好適な
希釈液も、本発明の範囲に包含されるものである。
たとえば、白血病ウイルス、HTLV−I、HTLV−IIおよ
びHTLV−IVウイルスなどといった、他のレトロウイルス
疾患の病態に存在するかもしれないような、HIVに関連
した、他のウイルスの分画され、不活化された有効な断
片も、かかるウイルス疾患の病態の症状の軽減に有効で
あると考えられる。従って、これらは本発明の範囲に包
含されるものである。
当業者によって遺伝子組換え技術は化学的手段によっ
て合成されたものをはじめとする、前記の全ての、示唆
した物質の製薬学的に有効な断片ならびに有効な誘導体
を本発明に従って利用してもよいことが企図される。た
とえば、遺伝子物質の発現物質、すなわち、タンパク
質、タンパク質の断片、および、ペプチドがHTLV−III
について報告されている〔Changら、Nature、315:151
(1985);Changら、Bio/Tech.、3:905(1985);Ratner
ら、Nature、313:277(1985);Crowlら、Cell、41:979
〜986(1985)〕;HTLV−III/LAVについては〔Muesing
ら、Nature、313:450(1986);Franchiniら、PNAS、83:
5282〜5285(1986);Putneyら、Science、234:1392(19
86);およびKienyら、Bio/Tech,、4:790(1986)〕;
ならびに、ARV−2(AIDS関連レトロウイルス)につい
ては〔Luciwら、Nature、312:760(1984);およびSanc
hez−Pescadorら、Science、227:482(1985)〕Huら、N
ature、320:537(1986);Chakrabaritら、Nature、320:
535(1986);およびCabradillaら、Bio/Tech、4:128
(1986)をも参照されたい。これらの有効な断片および
誘導体もまた、特許請求の範囲にあるように、本発明の
範囲に包含されるものである。
従って、添付の請求の範囲において請求したように、
このような全ての同様な変更は、本発明の範囲に包含さ
れるものである。

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】後天性免疫不全症候群または後天性免疫不
    全症候群に関連した疾患群に罹患しているヒト以外の患
    者において、後天性免疫不全症候群の症状を軽減するた
    めの方法であって、以下の工程すなわち、 後天性免疫不全症候群の罹患細胞の特徴的物質および有
    効な断片ならびにそれらの有効な誘導体からなる群より
    選択される成分を、該成分を組み合わせて、皮下投与に
    際して陽性の丘疹の存在によって例証されるような、体
    液性免疫応答を誘発するのに必要な最少量を下回る製薬
    学的有効量にて、ヒト以外の罹患患者に投与し、ならび
    に、 前記成分と組み合わせて、皮下投与に際して陽性の丘疹
    の存在によって例証されるような、体液性免疫応答を誘
    発するに必要な最少量を下回る製薬学的有効量を併用投
    与する工程を含む方法。
  2. 【請求項2】後天性免疫不全症候群または後天性免疫不
    全症候群に関連した疾患群に罹患しているヒト以外の患
    者の後天性免疫不全症候群の症状を軽減するための方法
    であって、以下の工程すなわち、 後天性免疫不全症候群の罹患細胞の特徴的物質および有
    効な断片ならびにそれらの有効な誘導体からなる群より
    選択される成分を、該成分を組み合わせて、皮下投与に
    際して陽性の丘疹の存在によって例証されるような、体
    液性免疫応答を誘発するのに必要な最少量を下回る製薬
    学的有効量にて、ヒト以外の罹患患者に投与し、ならび
    に、 前記成分と組み合わせて、皮下投与に際して陽性の丘疹
    の存在によって例証されるような、体液性免疫応答を誘
    発するに必要な最少量を下回る製薬学的有効量にて細菌
    性溶解産物を併用投与し、ならびに 前記成分と組み合わせて、皮下投与に際して陽性の丘疹
    の存在によって例証されるような、体液性免疫応答を誘
    発するに必要な最少量を下回る製薬学的有効量にてイン
    フルエンザ・ウイルス・ワクチンを併用投与し、ならび
    に 前記成分と組み合わせて、皮下投与に際して陽性の丘疹
    の存在によって例証されるような、体液性免疫応答を誘
    発するに必要な最少量を下回る製薬学的有効量にてヒト
    絨毛性ゴナドトロピンを前記成分と併用して投与する工
    程を含む方法。
  3. 【請求項3】前記細菌性溶解産物が、黄色ブドウ球菌の
    溶解産物である特許請求の範囲第2項記載の後天性免疫
    不全症候群の症状を軽減するための方法。
  4. 【請求項4】前記後天性免疫不全症候群の罹患細胞の特
    徴的物質および有効な断片ならびにそれらの有効な誘導
    体からなる群より選択される成分が、0.5ccの投与量に
    て投与され; 前記黄色ブドウ球菌の溶解産物が、0.5ccの投与量にて
    投与され; 前記インフルエンザ・ウイルス・ワクチンが、0.5ccの
    投与量にて投与され;および、 前記ヒト絨毛性ゴナドトロピンが、2IUの投与量にて投
    与される特許請求の範囲第3項記載の後天性免疫不全症
    候群の症状を軽減するための方法。
  5. 【請求項5】前記後天性免疫不全症候群の罹患細胞の特
    徴的物質の有効な断片が、ペプチドTを含む、特許請求
    の範囲第2項記載の後天性免疫不全症候群の症状を軽減
    するための方法。
  6. 【請求項6】後天性免疫不全症候群または後天性免疫不
    全症候群の関連疾患群に罹患している患者の後天性免疫
    不全症候群の症状を軽減するための組成物であって、 後天性免疫不全症候群の罹患細胞の特徴的物質および有
    効な断片ならびにそれらの有効な誘導体からなる群より
    選択される成分であって、該成分を組み合わせて、皮下
    投与に際して陽性の丘疹の存在によって例証されるよう
    な、体液性免疫応答を誘発するのに必要な最少量を下回
    る製薬学的有効量の成分;ならびに、 前記成分と組み合わせて、皮下投与に際して陽性の丘疹
    の存在によって例証されるような、体液性免疫応答を誘
    発するに必要な最少量を下回る製薬学的有効量の免疫増
    強剤を含む組成物。
  7. 【請求項7】後天性免疫不全症候群または後天性免疫不
    全症候群の関連疾患群に罹患している患者の後天性免疫
    不全症候群の症状を軽減するための組成物であって、 後天性免疫不全症候群の罹患細胞の特徴的物質および有
    効な断片ならびにそれらの有効な誘導体からなる群より
    選択される成分であって、該成分を組み合わせて、皮下
    投与に際して陽性の丘疹の存在によって例証されるよう
    な、体液性免疫応答を誘発するのに必要な最少量を下回
    る製薬学的有効量の成分;ならびに、 前記成分と組み合わせて、皮下投与に際して陽性の丘疹
    の存在によって例証されるような、体液性免疫応答を誘
    発するに必要な最少量を下回る製薬学的有効量の細菌性
    溶解産物;ならびに 前記成分と組み合わせて、皮下投与に際して陽性の丘疹
    の存在によって例証されるような、体液性免疫応答を誘
    発するに必要な最少量を下回る製薬学的有効量のインフ
    ルエンザ・ウイルス・ワクチン;ならびに 前記成分と組み合わせて、皮下投与に際して陽性の丘疹
    の存在によって例証されるような、体液性免疫応答を誘
    発するに必要な最少量を下回る製薬学的有効量のヒト絨
    毛性ゴナドトロピンを含む組成物。
  8. 【請求項8】前記後天性免疫不全症候群の罹患細胞の特
    徴的物質の有効な断片が、ペプチドTを含む、特許請求
    の範囲第7項記載の後天性免疫不全症候群の症状を軽減
    するための組成物。
  9. 【請求項9】前記細菌性溶解産物が、黄色ブドウ球菌の
    溶解産物である特許請求の範囲第7項記載の後天性免疫
    不全症候群の症状を軽減するための組成物。
  10. 【請求項10】0.5ccの投与量の前記後天性免疫不全症
    候群の罹患細胞の特徴的物質および有効な断片ならびに
    それらの有効な誘導体からなる群より選択される成分; 0.2ccの投与量の前記細菌性溶解産物; 0.05ccの投与量の前記インフルエンザ・ウイルス・ワク
    チン;および、 2IUの投与量の前記ヒト絨毛性ゴナドトロピンを含む、 特許請求の範囲第7項記載の後天性免疫不全症候群の症
    状を軽減するための組成物。
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