JP2729555B2 - 上部鏡板方式高速炉 - Google Patents

上部鏡板方式高速炉

Info

Publication number
JP2729555B2
JP2729555B2 JP4204558A JP20455892A JP2729555B2 JP 2729555 B2 JP2729555 B2 JP 2729555B2 JP 4204558 A JP4204558 A JP 4204558A JP 20455892 A JP20455892 A JP 20455892A JP 2729555 B2 JP2729555 B2 JP 2729555B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reactor vessel
upper head
head plate
reactor
core
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP4204558A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0627280A (ja
Inventor
香一郎 中本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Doryokuro Kakunenryo Kaihatsu Jigyodan
Original Assignee
Doryokuro Kakunenryo Kaihatsu Jigyodan
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Doryokuro Kakunenryo Kaihatsu Jigyodan filed Critical Doryokuro Kakunenryo Kaihatsu Jigyodan
Priority to JP4204558A priority Critical patent/JP2729555B2/ja
Publication of JPH0627280A publication Critical patent/JPH0627280A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2729555B2 publication Critical patent/JP2729555B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Landscapes

  • Structure Of Emergency Protection For Nuclear Reactors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原子炉容器上部を鏡板
で覆ってカバーガスバウンダリを構成し、カバーガス空
間に断熱構造を、上部鏡板の外部上方に放射線遮蔽体
を、別々に配設した構造の高速炉に関するものである。
この上部鏡板方式の炉構造は、例えば液体金属冷却高速
炉などに適用できる。
【0002】
【従来の技術】従来の高速炉の原子炉構造を図6に示
す。鋼製の原子炉容器10は有底円筒状であり、その肉
厚は25〜100mm程度である。その内部に位置する炉
心12で発生した熱は冷却材ナトリウム14で除熱され
る。炉心12の上方には炉心上部機構16があり、原子
炉容器10の上部に設置されている遮蔽プラグ18を貫
通する。一般に、遮蔽プラグ18は固定プラグ18aと
回転プラグ18bとの組み合わせからなる。遮蔽プラグ
18と冷却材液面との間はカバーガス(通常、アルゴン
ガス)が充填されたカバーガス空間20となっている。
【0003】ここで遮蔽プラグ18は、放射線遮蔽と断
熱の両方の機能を有する。そのために、遮蔽プラグ18
内には放射線遮蔽体が設置される他、下部には窒素ガス
等による冷却を可能とするようにガス流路を設けてい
る。遮蔽プラグ18の総重量は数百トンから場合により
千トンを超えるので、回転プラグ18bといえども相当
な重量となり、無駄が多い。
【0004】ところで燃料交換のため炉停止時に回転プ
ラグ18bを駆動する必要があり、固定プラグ18aと
の間はフリーズシール機構と呼ばれる特殊なシール機構
が設けられている。即ち、嵌め合い構造にした円環状の
溝部に低融点のフリーズメタルを設置し、燃料交換時に
ヒーター等によりこのフリーズメタルを溶解させて液状
となし、シール性を保ちつつ回転プラグ18bを回転可
能とする。運転時は原子炉容器内部も軽微であるが加圧
されており(一般に1atg 以下)、また万一の炉心損傷
事象においても放射性物質の漏洩を防止するために、フ
リーズメタルを固化させるとともにOリングやエラスト
マ・シールを設置し、ボルトによって固定プラグ18a
と回転プラグ18bとを固定している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】固定プラグと回転プラ
グからなる従来の遮蔽プラグは、放射線遮蔽機能、断熱
機能、カバーガスバウンダリ機能を兼ねているので、構
造が複雑で且つ重量物となっている。また固定プラグと
回転プラグとの間に特別なシール構造が必要で、それが
一層構造を複雑にしている。
【0006】更に仮想的に炉心の相当量の損傷を想定し
た場合には、再臨界事象などにより放出される機械的エ
ネルギーは膨大であり(炉心の大きさにもよるが、数百
MJ程度)、遮蔽プラグを持ち上げシール部を押し広げ
て、冷却材(放射性ナトリウム)の一部が格納容器内に
放出される恐れがある。
【0007】上記のように従来技術では、遮蔽プラグが
重量物であり、これを回転させることは不経済であるこ
と、カバーガスバウンダリを形成する原子炉容器上部の
シール構造が複雑であること、仮想事象時に放出される
機械的エネルギーに十分耐えるべく、遮蔽プラグとその
シール構造を頑丈にする必要があること、などの課題が
あった。
【0008】本発明の目的は、上記のような従来技術の
欠点を解消し、カバーガスバウンダリ構造を内圧に強く
し、原子炉容器の簡素化と軽量化を図ることができる高
速炉を提供することである。更に本発明の目的は、万一
の仮想的な炉心損傷事象時に発生するエネルギーを原子
炉容器内で吸収して収束できる構造の高速炉を提供する
ことである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、原子炉容器の
上部を上部鏡板で覆ってカバーガスバウンダリを形成
し、該上部鏡板の下方のカバーガス空間に断熱構造を含
む上部構造を設け、上部鏡板の外部上方に放射線遮蔽体
を配置し、該放射線遮蔽体と上部鏡板と上部構造を貫通
して炉心上部機構を設置する上部鏡板方式の高速炉であ
る。
【0010】上部鏡板は上向きに膨出した形状とし、上
部鏡板と原子炉容器胴部との間をフランジ接続する構造
でもよいし、上部鏡板の中央に大口径の開口部を形成
し、上部鏡板は外周で原子炉容器胴部に溶接し、前記開
口部を蓋板で覆い周囲をフランジ接続し、前記蓋体を貫
通して炉心上部機構を設けるようにしてもよい。
【0011】原子炉容器内の上部構造には、断熱構造の
他に、多数のセル構造からなるエネルギー吸収構造を組
み込むのが好ましい。上部鏡板の外部には冷却設備を設
置して断熱効果を向上させる。
【0012】
【作用】本発明では放射線遮蔽機能と断熱機能とカバー
ガスバウンダリ機能を、それぞれ別の部材で行うように
機能分離している。上部鏡板は、カバーガスバウンダリ
として機能する。放射線の遮蔽機能は、上部鏡板の上方
に放射線遮蔽体を別置することにより持たせており、カ
バーガス空間に断熱構造を設けることで断熱機能を果た
させる。
【0013】カバーガス空間を利用し、断熱構造の上部
にエネルギー吸収構造を設けると、万一の仮想的な炉心
損傷事象の際に、放出された機械的エネルギーは多数の
セルを順次破壊していく過程で吸収緩和され、原子炉容
器内で収束し、格納容器まで冷却材が放出されることは
ない。
【0014】
【実施例】図1は本発明に係る高速炉の原子炉構造の一
実施例を示す概念図である。本発明では、原子炉容器3
0の上部を上部鏡板31で覆う構造になっており、その
点が一つの特徴である。原子炉容器30と上部鏡板31
は鋼製であり、その内部に位置する炉心32で発生した
熱は冷却材ナトリウム34で除去される。上部鏡板31
は上向きに膨出した形状であり、それがカバーガスバウ
ンダリを形成する。上部鏡板31の下方のカバーガス空
間40には断熱構造42とエネルギー吸収構造44とか
らなる上部構造46を組み込む。また上部鏡板31の外
部上方には放射線遮蔽体48を設置する。そして、放射
線遮蔽体48と上部鏡板31と上部構造46を貫通する
ように炉心上部機構36を設置する。
【0015】上部鏡板31による方式は、簡素で且つ内
圧に強い。また炉心上部機構36の貫通部も簡素化でき
る。後述するように、上部鏡板31から貫通スリーブを
立てることができ、その上部を低温にできるため、シー
ル構造は簡略化できる。原子炉容器30の内部の上部構
造46に設けた断熱構造42は、上部プレナム内の冷却
材温度(500〜560℃)から貫通部のシールや遮蔽
体を保護するためのもので、図示していないが、上部鏡
板31の外表面に設置する窒素ガス等による冷却設備と
連携してその効果を発揮する。
【0016】図2はカバーガスバウンダリ構造の例を示
している。図2のAは、原子炉容器30の胴部上端と上
部鏡板31の外周とをフランジ30a,31aで接続す
る構成である。シールを完璧にするためにはリップ溶接
を併用することが望ましい。この構造は、万一の炉内構
造物の補修の必要が生じた時でも広い開口を確保できる
特徴がある。図2のBは、原子炉容器30の胴部上端と
上部鏡板31の外周とを全周で溶接(符号sで示す)
し、上部鏡板31の中央に大口径の開口部を設けて、そ
の開口部を蓋体50で覆い、フランジ接続する構成例で
ある。
【0017】図3は原子炉容器の支持構造の例を示して
いる。図3のAはフランジ30aの付け根部分からスカ
ート状の支持部材52を出し、ペデスタル54等に固定
している例である。スカート構造は、高温の原子炉容器
を直接ペデスタルに接触させないためである。図3のB
では、原子炉容器の胴部上端近傍からスカート状の支持
部材52を出し、ペデスタル54等に固定している。
【0018】図4は炉心上部機構の貫通構造の例を示し
ている。図4のAでは、スリーブ構造56を上部鏡板3
1に取り付けており、図4のBではスリーブ構造56を
蓋体50に設けている。スリーブ構造56はほぼ円筒状
をなし、溶接により固定される。原子炉容器内の上部に
設置する断熱構造と上部鏡板31の外部に設置する冷却
設備により、スリーブ構造56の上端は低温化できる。
スリーブ構造56の内部には炉心上部機構が設置される
が、両者の間のシールは低温であるため比較的簡単なシ
ール(Oリングやエラストマ・シール等)が可能とな
る。なお図示していないが、燃料交換機等の貫通構造に
ついても同様である。
【0019】図5は原子炉容器内に組み込む上部構造の
具体例を示している。断熱構造42は、一般にステンレ
ス鋼板などを多数積層した構造である。この断熱構造4
2の上方にエネルギー吸収構造44を設ける。エネルギ
ー吸収構造44は、容器45の中に構造変形によりエネ
ルギーを吸収するセル構造を設けたもので、A〜Dに各
種の密閉セル構造を示す。Aは格子状のセル構造で、格
子の変形と破壊でエネルギーを吸収する。Bは波板を平
板で保持した構造で、波板の変形を利用している。Cは
円筒セルを積層したもので、製作が容易という利点があ
る。Dは蜂の巣状のセルであり、Cの変形例である。な
お図5はいずれも密閉セル構造の例であるが、セルを多
層構造や多段構造にして各層、各段にて順次エネルギー
吸収することも可能である。図5には代表的セル構造を
示したが、これに類するものであれば、例示した構造に
限定されるものではない。なお容器45は密閉構造でも
よいし、数箇所に小さい開口部を設けても衝撃圧を吸収
する上では支障ないが、密閉した方がナトリウム蒸気等
が内部のセルに進入しないので、より好ましい。また容
器形状は特に限定されるものではなく、円柱状、六角柱
状、四角柱状などの形状が可能で、これらをモジュール
とする組み合わせでもよい。
【0020】大規模な炉心損傷事象が生じた場合には、
数百MJという膨大なエネルギーが発生する。本発明で
は、炉心損傷事象時に原子炉容器並びに図2に示したフ
ランジ接続部のシールの健全性を保ちつつ放出される機
械的エネルギー(急峻に立ち上がる圧力)を吸収するた
めに、適切な肉厚を有する多数のセルを設け、これを圧
力で順に破壊させていくことにより、エネルギー吸収を
行わせる。なおセルの破壊強度は、原子炉容器の破壊強
度に比べて適度に小さくしておく。
【0021】
【発明の効果】本発明は上記のように、放射線遮蔽と断
熱の機能を分離して、前者を原子炉容器の外に設け、後
者を原子炉容器の中に設けて、原子炉容器上部を鏡板構
造にすることにより、カバーガスバウンダリ構造を内圧
に強く且つ簡素化でき、それによって原子炉構造の軽量
化を図ることができる。
【0022】また本発明によれば、簡素化して得られる
原子炉容器内の上部カバーガス空間を利用して、エネル
ギー吸収構造を設けることができ、それによって万一の
炉心損傷事象が生じても、それを原子炉容器内で収束さ
せることが可能となり、安全性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高速炉の原子炉構造の一例を示す
概念図。
【図2】カバーガスバウンダリ構造の説明図。
【図3】原子炉容器支持構造の説明図。
【図4】炉心上部機構の貫通部構造の説明図。
【図5】上部構造の説明図。
【図6】従来の高速炉の原子炉構造の概念図。
【符号の説明】
30 原子炉容器 31 上部鏡板 36 炉心上部機構 42 断熱構造 44 エネルギー吸収構造 46 上部構造 48 放射線遮蔽体

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子炉容器の上部を上部鏡板で覆ってカ
    バーガスバウンダリを形成し、原子炉容器内のカバーガ
    ス空間に断熱構造を含む上部構造を設け、上部鏡板の外
    部上方に放射線遮蔽体を配置し、該放射線遮蔽体と上部
    鏡板と上部構造を貫通して炉心上部機構を設置する上部
    鏡板方式高速炉。
  2. 【請求項2】 上向きに膨出した形状の上部鏡板を、原
    子炉容器胴部に対してフランジ接続する請求項1記載の
    高速炉。
  3. 【請求項3】 上向きに膨出した形状の上部鏡板の中央
    に大口径の開口部を形成し、上部鏡板は外周で原子炉容
    器胴部に溶接すると共に、上部鏡板の開口部を蓋板で覆
    い周囲をフランジ接続し、前記蓋体を貫通して炉心上部
    機構を設ける請求項1記載の高速炉。
  4. 【請求項4】 原子炉容器内の上部構造に、多数のセル
    構造のエネルギー吸収構造を組み込んだ請求項1、2又
    は3記載の高速炉。
JP4204558A 1992-07-08 1992-07-08 上部鏡板方式高速炉 Expired - Fee Related JP2729555B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4204558A JP2729555B2 (ja) 1992-07-08 1992-07-08 上部鏡板方式高速炉

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4204558A JP2729555B2 (ja) 1992-07-08 1992-07-08 上部鏡板方式高速炉

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0627280A JPH0627280A (ja) 1994-02-04
JP2729555B2 true JP2729555B2 (ja) 1998-03-18

Family

ID=16492472

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4204558A Expired - Fee Related JP2729555B2 (ja) 1992-07-08 1992-07-08 上部鏡板方式高速炉

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2729555B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0627280A (ja) 1994-02-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4666659A (en) Shipping and storage container for spent nuclear fuel
JP2634738B2 (ja) 後備冷却流路をそなえた液体金属冷却原子炉用受動冷却系
US4000595A (en) Insulation structure for pressure vessel cavity
US3926722A (en) Reactor vessel head support arrangement
US3578564A (en) Double container reactor vessel
US3158546A (en) Nuclear reactor containment method and apparatus
US3945887A (en) Heat-insulating lining for a fast reactor
JP2729555B2 (ja) 上部鏡板方式高速炉
GB1521773A (en) Containers for nuclear fuels
JPS5814639B2 (ja) ゲンシロヨウダンネツソウチ
KR20190117759A (ko) 사용후핵연료의 저장 및 운반용 컨테이너
JP6774524B2 (ja) 放射性物質収納容器
WO2011148742A1 (ja) 放射性物質格納容器
US3037924A (en) Jacketed body
CA1038973A (en) Closure system
US4508678A (en) Liquid metal-cooled nuclear reactor
JPS62112094A (ja) 液体金属冷却型原子炉構造
US6414211B1 (en) Method of packing a nuclear reactor vessel for decommissioning and removal
JP3502100B2 (ja) 非円形断面鍛造鋼ボディを備える核燃料集合体用容器
JP6574394B2 (ja) 放射性物質収納容器
JPS6331755B2 (ja)
JPS6251435B2 (ja)
JP2004069646A (ja) 核燃料集合体輸送用容器
JP2005214870A (ja) リサイクル燃料集合体収納容器
JPS5930474Y2 (ja) 使用済核燃料の輸送用容器

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees