JP2726158B2 - 新規ベンゾジアゼピン誘導体 - Google Patents

新規ベンゾジアゼピン誘導体

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JP2726158B2
JP2726158B2 JP50220294A JP50220294A JP2726158B2 JP 2726158 B2 JP2726158 B2 JP 2726158B2 JP 50220294 A JP50220294 A JP 50220294A JP 50220294 A JP50220294 A JP 50220294A JP 2726158 B2 JP2726158 B2 JP 2726158B2
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phenyl
dihydro
methylphenacyl
benzodiazepin
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JP50220294A
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正人 佐藤
芳典 岡本
裕之 古塩
明登 西田
桂司 宮田
光昭 太田
ハミシュ ライダー
デビッド エー ケンドリック
グレム センプル
マイケル セルケ
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FUEERINGU BV
YAMANOCHI SEIYAKU KK
Original Assignee
FUEERINGU BV
YAMANOCHI SEIYAKU KK
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、医薬殊にCCK-B受容体拮抗作用及び/又は
ガストリン受容体拮抗作用を有する新規ベンゾジアゼピ
ン誘導体又はその製薬的に許容される酸もしくは塩基の
塩に関する。
背景技術 従来、ベンゾジアゼピン誘導体に関しては、ベンゾジ
アゼピン受容体に作用する中枢神経作用薬(向精神薬)
を開発することを目的として数多くの合成研究が行われ
ている。最近になり、一部のベンゾジアゼピン誘導体が
CCK-A(コレシストキニン−A)受容体拮抗作用及びCCK
-B(コレシストキニン−B)受容体拮抗作用を示すこと
が報告されている。
また、CCK-B受容体拮抗作用の強い化合物がペンタガ
ストリン刺激による胃酸分泌を抑制することが報告され
ている(Eur.J.Pharmacol.,162,273-280,1989)。
発明の開示 本発明者等は、先の出願(WO92/11246)において、従
来知られていた特開昭63-238069号公報記載の化合物と
化学構造上明確に異なり、薬効においては顕著に優れた
効果を有する新規ベンゾジアゼピン誘導体を開示した。
当該化合物は薬効が極めて優れているため臨床効果が期
待されているが、従来知られているベンゾジアゼピン誘
導体と同じく経口投与における吸収が懸案となってい
た。
本発明者等は上記の課題を鑑み更に合成研究を発展さ
せ、経口投与においても優れた効力の期待できる新規ベ
ンゾジアゼピン誘導体を見い出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、一般式(I) (式中の記号は意味を示す。
R1:水素原子、低級アルキル基又は水酸基。
R2:(a)少なくとも1つの下記置換基で置換された
フェニル基: 置換されていてもよいアミノ基、低級アルキル基、シ
アノ基、ニトロ基、カルボキシル基、低級アルコキシカ
ルボニル基、置換されていてもよいカルバモイル基又は
3乃至7員含窒素複素環基;(b)ピリジル基;或いは
(c)ベンズイミダゾリル基。
R3:フェニル基又はピリジル基。但し、R1が水素原子
又は低級アルキル基であり、そしてR2が低級アルキル置
換フェニル基であるとき、R3はピリジル基である。)で
示される新規ベンゾジアゼピン誘導体又はその塩に関す
る。
本発明化合物をさらに説明すると次の通りである。低
級アルキル基としては、炭素数1乃至6個の直鎖又は分
岐鎖の飽和炭化水素基であり、例えばメチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチ
ル基、ペンチル基、tert−ペンチル基、ヘキシル基等が
挙げられる。
少なくとも一つの置換基で置換されたフェニル基中の
置換基としては以下のものが挙げられる。
置換されていてもよいアミノ基としては、未置換のア
ミノ基、1乃至2個の低級アルキル基および/又は低級
アシル基によって置換されたアミノ基が挙げられる。
上記置換されていてもよいアミノ基中、モノ−もしく
はジ−低級アルキルアミノ基としては、炭素数1乃至6
個を有するアルキル基を1乃至2個有するアミノ基を意
味し、例えばメチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピ
ルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、
イソブチルアミノ基、tert−ブチルアミノ基、ペンチル
アミノ基、イソペンチルアミノ基、tert−ペンチルアミ
ノ基、ヘキシルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチル
アミノ基、エチルメチルアミノ基等が挙げられる。
また、モノ−もしくはジ−低級アシルアミノ基として
は、炭素数1乃至6個を有するアシル基を1乃至2個を
有するアミノ基を意味し、例えばホルミルアミノ基、ア
セチルアミノ基、プロピオニルアミノ基、ブチリルアミ
ノ基、イソブチリルアミノ基、バレリルアミノ基、イソ
バレリルアミノ基、ピバロイルアミノ基、ペンタノイル
アミノ基、ジホルミルアミノ基、ジアセチルアミノ基、
ジプロピオニルアミノ基が挙げられる。
低級アシル低級アルキルアミノ基としては、例えばホ
ルミルメチルアミノ基、アセチルメチルアミノ基、プロ
ピオニルメチルアミノ基、ホルミルエチルアミノ基、ア
セチルエチルアミノ基、プロピオニルエチルアミノ基等
が挙げられる。
低級アルコキシカルボニル基としては、例えばメトキ
シカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカ
ルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブトキシカ
ルボニル基、イソブトキシカルボニル基、sec−ブトキ
シカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ペンチ
ルオキシカルボニル基、イソペンチルオキシカルボニル
基、ネオペンチルオキシカルボニル基、tert−ペンチル
オキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、イ
ソヘキシルオキシカルボニル基等が挙げられる。
置換されていてもよいカルバモイル基としては、未置
換のカルバモイル基またはカルボキシ低級アルキル基
(又はその低級アルキルエステル体)で置換されたカル
バモイル基である。ここにカルボキシ低級アルキル基
(又はその低級アルキルエステル体)で置換されたカル
バモイル基としては、例えばカルボキシメチルカルバモ
イル基、1−カルボキシエチルカルバモイル基、2−カ
ルボキシエチルカルバモイル基、1−カルボキシプロピ
ルカルバモイル基、2−カルボキシプロピルカルバモイ
ル基、3−カルボキシプロピルカルバモイル基、2−カ
ルボキシ−1−メチルエチルカルバモイル基、1−カル
ボキシ−1−メチルエチルカルバモイル基、メトキシカ
ルボニルメチルカルバモイル基、エトキシカルボニルメ
チルカルバモイル基、プロポキシカルボニルメチルカル
バモイル基、イソプロポキシカルボニルメチルカルバモ
イル基、ブトキシカルボニルメチルカルバモイル基、te
rt−ブトキシカルボニルメチルカルバモイル基等が挙げ
られる。
「3乃至7員含窒素複素環基」としては、例えばアジ
リジニル基、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリ
ジニル基、ヘキサヒドロアゼピニル基、ピロリジニル
基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピペラジニル基、
ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジル基、トリアジニ
ル基、テトラゾリル基等が挙げられる。
本発明化合物は不整炭素原子を有しており、異性体
(光学異性体、光学活性体、ラセミ体)が存在する。
従って本発明化合物には、これら異性体の単離された
ものあるいは混合物が含まれる。
また、本発明化合物は、水和物、エタノール等の溶媒
との溶媒和物、結晶多形として単離される場合もあり、
本発明にはこれらのものが含まれる。
本発明化合物は酸又は塩基と塩を形成する。製薬的に
許容される酸との塩としては塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨ
ウ化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の鉱酸塩や
ギ酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、シュウ酸塩、マロン
酸塩、コハク酸塩、フマール酸塩、乳酸塩、リンゴ酸
塩、クエン酸塩、酒石酸塩、炭酸塩、ピクリン酸塩、メ
タンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、グルタミン酸
塩等の有機酸との酸付加塩が挙げられる。製薬的に許容
される塩基との塩としては、ナトリウム塩、カリウム
塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等の無機塩基との塩
やメチルアミン、ジエチルアミン又はグルカミンなどの
アミノ糖等の有機塩基との塩が挙げられる。
製造法 本発明化合物(I)は、種々の合成法を適用して製造
することができる。以下にその代表的な製造法を例示す
る。
(式中、R1aは水素原子又は低級アルキル基を意味
し、R2及びR3は前記の意味を示し、Rは低級アルキル
基、フェニル基、4−ニトロフェニル基を、Xはハロゲ
ン原子を意味する。) 本発明化合物(Ia)は一般式(IIa)で示されるアミ
ン化合物に、その反応対応量の一般式(III)で示され
る炭酸ハロゲン化合物を反応させ一般式(IVa)で示さ
れるカルバミン酸エステルとしたのち(第1工程)、更
に反応対応量の一般式(V)で示されるアミン化合物を
反応させること(第2工程)によって得ることができ
る。
一般式(III)で示される炭酸ハロゲン化物として
は、例えばイソブチル炭酸クロライド、メチル炭酸クロ
ライド、エチル炭酸ブロマイド、フェニル炭酸クロライ
ド、4−ニトロフェニル炭酸クロライド等である。ま
た、反応を促進させるために炭酸カリウム、炭酸ナトリ
ウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエチル
アミン、N,N−ジメチルアニリンの如き塩基の存在下に
反応を行うのが有利な場合がある。
反応溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、ク
ロロホルム、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジオキサ
ン、エーテル、テトラヒドロフラン、クロロホルム、ジ
クロロメタン、ジクロロエタン等の不活性溶媒であれば
いずれでもよい。反応温度は、一般式(IIa)で示され
るアミノ化合物と一般式(III)で示される炭酸ハロゲ
ン化合物との反応においては冷却下乃至室温下に、ま
た、ここで得られた一般式(IVa)で示されるカルバミ
ン酸エステルと一般式(V)で示されるアミン化合物と
の反応においては室温下乃至加熱下に設定される。
(式中、R1,R2及びR3は前記の意味を示す。) 本発明化合物(I)は、一般式(II)で示されるアミ
ン化合物と、その反応対応量の一般式(VI)で示される
市販の、あるいは用時調製により得られるイソシアナー
ト化合物とを反応させることにより得ることができる。
この反応は、N,N−ジメチルホルムアミド、ピリジ
ン、ベンゼン、トルエン、ジオキサン、テトラヒドロフ
ラン、エーテル、クロロホルム、ジクロロメタン、ジク
ロロエタン、n−ヘキサン等の反応に不活性な溶媒中、
撹拌しながら通常室温乃至加熱下で行われる。
その他の製造法 目的化合物を製造するためのその他の方法として一般
式(I)における置換基を相互に変換する次の方法があ
る。
1:本発明化合物のうちR2にカルボキシル基を有してい
るものは、対応する低級アルキルエステル化合物をメタ
ノール、エタノール、ジクロロメタン等の溶媒中に溶解
させ、この溶液に水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等
の塩基性水溶液を加え、室温乃至加熱下で撹拌したのち
にこの反応液に塩酸、硫酸などの酸性水溶液を加えるこ
とにより、製造することができる。
2:本発明化合物R2にカルバモイル基を有しているもの
は、対応するカルボキシル基を有する化合物を常法によ
りアミド化すればよい。このアミド化はカルボン酸化合
物をベンゼン、クロロホルム、テトラヒドロフラン等の
不活性溶媒中に溶解させ、この溶液に反応対応量のハロ
ゲンぎ酸エステルおよび塩基を加え、混合酸無水物に導
いた後、反応対応量または過剰量のアミン化合物を加
え、室温下乃至加温下で撹拌すればよい。
3:本発明化合物R2にアミノ基を有しているものは、対
応するアシルアミノ化合物を加水分解すればよい。この
加水分解はアミド化合物をアセトン、ベンゼン、クロロ
ホルム、テトラヒドロフラン等不活性溶媒中に懸濁さ
せ、この懸濁液に反応対応量の塩酸、硫酸、硝酸等の酸
を加え室温下乃至加温下で撹拌すればよい。
このようにして製造された本発明化合物は、遊離のま
まあるいはその塩として単離され、精製される。
単離、精製は抽出、濃縮、留去、結晶化、濾過、再結
晶、各種クロマトグラフィー等の通常の化学操作を適用
して行われる。
また、ラセミ化合物は適当な原料化合物を用いること
により、あるいは一般的なラセミ分解法、例えば、一般
的な光学活性酸(酒石酸等)とのジアステレオマー塩に
導き、光学分割する方法などによって立体化学的に純粋
な異性体に導くことができる。
産業上の利用可能性 本発明の化合物は極めて優れたCCK-B受容体拮抗作
用、ガストリン受容体拮抗作用及び胃酸分泌抑制作用を
有する。本発明化合物はまた経口投与で顕著な胃酸分泌
抑制作用を示すことを特徴とする。以下にそれらの作用
を測定方法と共に示す。
(1)CCK-B受容体に対する結合作用: 測定法 SDラット約100匹を無麻酔下で断頭後、速やかに全脳
を摘出した。この全脳を10倍量の0.32Mショ糖水溶液で
テフロンガススホモジナイザーを用いてホモジナイズし
た。ホモジネートを冷却遠心機により、900G、10分間遠
心分離し、その上清をさらに11,500G、15分間遠心分離
した。得られた沈渣を0.08% Triton T-100、50mM Tris
-HCl緩衝液(pH7.4)に懸濁した。この懸濁液を30分間
放置後、再び11,500G、15分間の遠心分離を行い、その
沈渣を5mMおよび50mM Tris-HCl緩衝液を用いて遠心分離
操作により2回ずつ洗浄した。この沈渣を50mM Tris-HC
l緩衝液に懸濁し、−80℃に凍結保存したものを膜標品
とした。
膜標品を室温融解後、10mM HEPES緩衝液(130mM NaC
l、5mM MgCl2・1mM EGTA、0.25mg/ml bacitracin.pH6.
5)で希釈し、[125I]BH・CCK-8存在下に、25℃で120
分間インキュベート後、吸引濾過によりB/F分離を行っ
た。非特異的結合は1μMのCCK-8存在下で決定した。
受容体に結合した標識リガンドの量はγ−カウンターで
計測した。標識リガンドの受容体への最大結合量を100
%とし、被験薬の結合阻害曲線よりKi(CCK-B)値を求
めた。
本発明化合物のIC50値は0.03〜10nMであった。
以下に具体例を示す。
(2)ペンタガストリン刺激による胃酸分泌抑制作用 (a)ラット静脈内投与における抑制効果 (i)測定法:ウレタン(1.25g/kg腹腔内投与)により
麻酔したラットの気管にカニューレを挿入後開腹し、胃
・十二指腸部を露出した。噴門部結紮後、前胃部にポリ
エチレン性カニューレを装置した。さらに、十二指腸に
小切開を施し、切開部より胃内方向にポリエチレン製カ
ニューレを挿入した。カニューレを固定するために幽門
部を結紮した。
生理食塩水(pH7.0に調整)を3ml/minの速度で、前胃
部から幽門部方向へ灌流した。灌流液をpH−スタット
(東亜電波工業製、AUT-201)で連続滴定することによ
り胃酸分泌を測定した。連続滴定は、滴定終点をpH7.0
とし、25mM水酸化ナトリウム溶液を滴下することにより
行った。結果は10分毎の胃酸分析μEq/10分)として求
めた。ペンタガストリン(15μg/kg/時間)を静脈内投
与した。ペンタガストリン注入後酸分泌は亢進し、注入
後60分で最大値に達し安定する。その後、被検薬を静脈
内投与し、胃酸分泌を測定した。ペンタガストリン注入
後の最大値を100%とし、被検薬投与後の胃酸分泌量か
ら、胃酸分泌抑制率を算出した。本試験においてラット
はウイスター系ラット、SD系ラットの2種の動物を用い
たが、ここではSD系ラットの具体例を以下に示す。
本発明化合物は0.1μmol/kg投与において9〜89%の
胃酸分泌抑制効果を示す。
以下に具体例を示す。
(ii)測定法:一晩絶食した雄性ビーグル犬(7-12kg)
を使用し、GOF麻酔下開腹した。胃体部を大弯と並行し
て切断後、縫合閉鎖した小胃内に金属性ポーチを留置
し、Heidenhalnポーチ犬を作成した。術後2ケ月以上経
過し、健康状態の良好な犬を実験に供した。それぞれの
ポーチ犬は1週間間隔で使用した。
18時間絶食した1群3〜5匹のHeidenhalnポーチ犬に
ペンタガストリン(8μg/kg/hr)を持続注入し、ポー
チから自然に落下する胃液を15分毎に採取した。胃液中
の酸濃度は自動滴定装置(comtite-7、平沼産業)を用
いてpH7.0までの滴定に要する0.05N NaOHの量から計算
し、胃液量との積を酸排出量とした。
ペンタガストリンの持続注入開始3時間後に被検薬物
を経口投与し、15分毎の胃酸分泌に対する抑制率を求め
ることにより薬物の効果を判定した。
以上の実験より、本発明の化合物は、CCK-B受容体拮
抗作用及びペンタガストリン刺激胃酸分泌抑制作用を有
していることから、CCK-B受容体及びガストリン受容体
が関与する疾患の治療及び予防に有用である。
かかる疾患の例としては、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃
炎、逆流性食道炎、Zollinger-Bllison症候群、ガスト
リン受容性膵等の消化器系疾患や、食欲調節系の障害、
痛み、不安等の中枢神経系の障害等が挙げられる。
化合物(I)、その薬理学的に許容される塩、又はそ
の水和物の1種又は2種以上を有効成分として含有する
医薬組成物は、通常製剤化に用いられる担体や賦形剤、
その他の添加剤を用いて調製される。製剤用の担体や賦
形剤としては、固体又は液体いずれでも良く、たとえば
乳糖、ステアリン酸マグネシウム、スターチ、タルク、
ゼラチン、寒天、ペクチン、アラビアゴム、オリーブ
油、ゴマ油、カカオバター、エチレングリコール等やそ
の他常用のものが挙げられる。
投与は錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、液剤
等による経口投与、あるいは静注、筋注等の注射剤、坐
剤、経皮剤、経粘膜剤等による非経口投与のいずれの形
態でもよく、また全身的あるいは局所的に行われる。
投与量は年齢、体重、症状、治療効果、投与方法、処
理時間等により異なるが、通常成人1人当り、1日につ
き0.1〜100mg、好ましくは1〜50mgの範囲で1日1回か
ら数回に分け経口投与されるかまたは成人1人当たり、
1日につき0.05mg〜50mgの範囲で、1日1回から数回に
分け静脈内投与されるか、または、1日1時間〜24時間
の範囲で静脈内持続投与される。もちろん前記したよう
に、投与量は種々の条件で変動するので、上記投与量範
囲より少ない量で十分な場合もある。
発明を実施するための最良の形態 本発明の化合物を用いた製剤の調製例を以下に説明す
る。
20mg錠の調製法 実施例の化合物100g、乳糖367g、コンスターチ90gを
流動造粒コーティング装置(大川原製作所製)を使用し
て均一に混合した。これに10%ヒドロキシプロピルセル
ロース溶液200gを噴霧して造粒した。乾燥後、20メッシ
ュの篩を通し、これにカルボキシメチルセルロースカル
シウム20g、ステアリン酸マグネシウム3gを加え、ロー
タリー打錠機(畑鉄工所製)で7mm×8.4Rの臼杆を使用
して1錠当り120mgの錠剤とした。
40mg錠の調製法 実施例の化合物140g、乳糖280g、コンスターチ70gを
流動造粒コーティング装置(大川原製作所製)を使用し
て均一に混合した。これに10%ヒドロキシプロピルセル
ロース溶液175gを噴霧して造粒した。乾燥後、20メッシ
ュの篩を通し、これにカルボキシメチルセルロースカル
シウム14.7g、ステアリン酸マグネシウム2.8gを加え、
ロータリー打錠機(畑鉄工所製)で7.5mm×9Rの臼杆を
使用して1錠当り150mgの錠剤とした。
次に実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明す
る。なお、実施例で使用する原料化合物のうち、新規な
ものについては参考例または実施例中で製造例を示す。
以下、MP,MS及びNMRはそれぞれ融点、質量分析値及び
該磁気共鳴スペクトルを示す。
参考例1(実施例4,5,7,8,16および18の原料化合物) (a)1,3−ジヒドロ−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾ
ジアゼピン−2−オン12.12g、2−ブロモ−2′−メチ
ルアセトフェノン16.40g、トリカプリルメチルアンモニ
ウムクロリド0.27g、トルエン180mlの混液に、氷冷下、
水酸化ナトリウム29.55g及び水60mlの混液を加え、室温
で1.5時間撹拌した。有機層を分取し、水層をトルエン4
50mlで抽出した。有機層を合わせ、水150mlで4回、飽
和食塩水で順次洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た。
溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーに付し、酢酸エチル−n−ヘキサン(3:
2〜1:1)混液の溶出区分を酢酸エチル−n−ヘキサン混
液より再結晶して、1,3−ジヒドロ−1−(2′−メチ
ルフェナシル)−5−フェニル−2H−1,4−ペンゾジア
ゼピン−2−オンを14.78g得た。
MP 119〜121℃ MS EI(m/z):368(M+) NMR(CDCl3,TMS内部標準) δ:2.46(3H,s),3.93(1H,d), 4.87(1H,d),5.14(2H,d), 7.05〜7.75(13H,m) (b)上記で得られた化合物14.70g、トルエン205mlの
混液に−20℃でカリウムtert−ブトキシド11.19gを加え
20分間撹拌した。亜硝酸イソアミル7.01gを10分間で滴
下し、−20〜−15℃で1.5時間撹拌した。反応液を氷水4
10g、酢酸20ml、酢酸エチル410mlの混液に注ぎ1時間撹
拌後分取し、水層を酢酸エチル200mlで抽出した。有機
層を合わせ、水、飽和食塩水で順次洗浄し無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。
溶媒を留去して得られた残渣を酢酸エチル−n−ヘキ
サン混液より粉末化し、少量の原料を含む1,3−ジヒド
ロ−1−(2′−メチルフェナシル)−3−オキシイミ
ド−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−
オンを12.33g得た。この一部をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーに付し、酢酸エチル−n−ヘキサン(1:
1)混液の溶出区分を酢酸エチル−n−ヘキサン混液よ
り再結晶して純粋な標品を得た。
MP 222〜227℃ 元素分析値(C24H19N3O3として) C(%) H(%) N(%) 理論値 72.53 4.82 10.57 実験値 72.37 4.91 10.32 MS EI(m/z):397(M+) NMR(DMSO,TMS内部標準) δ:2.33(3H,s),5.35(2H,s), 7.10〜7.90(13H,m),11.08(1H,s) (c)上記で得られた化合物20.98g、5%ルテニウム−
カーボン粉末4.20g及びメタノール420mlの混液を水素ガ
ス加圧下(8kg/cm2)、60℃で23時間撹拌した。反応液
の触媒を除き、溶媒を留去して得られた残渣19.07gにア
セトニトリル285ml、(±)−マンデル酸7.57gのアセト
ニトリル100ml溶液を順次加えた。室温で1時間撹拌し
た後、析出した結晶を濾取後、アセトニトリル65mlで洗
浄し、3−アミノ−1,3−ジヒドロ−1−(2′−メチ
ルフェナシル)−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジア
ゼピン−2−オン・マンデル酸塩を16.36g得た。
MP 146〜150℃ MS FAB,Pos.(m/z):384(M++1) NMR(DMSO,TMS内部標準) δ:2.33(3H,s),4.64(1H,s), 4.86(1H,s),5.35(2H,s), 6.22(4H,br),7.23〜7.85(18H,m) 上記で得られたマンデル酸塩を塩化メチレン0.25規定
水酸化ナトリウム水溶液で処理することにより遊離の3
−アミノ−1,3−ジヒドロ−1−(2′−メチルフェナ
シル)−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−
2−オンが得られた。
MS FAB,Pos.(m/z):384(M++1) NMR(CDCl3,TMS内部標準) δ:2.10(2H,br,s),2.44(3H,s), 4.62(1H,s),5.20(2H,s), 7.10〜7.69(13H,m) 参考例2(実施例1,3,6,13および14の原料化合物) 3−アミノ−1,3−ジヒドロ−1−(2′−メチルフ
ェナシル)−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピ
ン−2−オン2.75gのアセトニトリル55ml溶液に(S)
−(+)−マンデル酸0.98gを加え室温で撹拌する。30
分後、3,5−ジクロロサリチルアルデヒド41mgを加え、
さらに18時間撹拌する。析出した結晶を濾取し、アセト
ニトリル15mlで洗浄し、(R)−3−アミノ−1,3−ジ
ヒドロ−1−(2′−メチルフェナシル)−5−フェニ
ル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン・(S)−
マンデル酸塩2.94gを得た。
比旋光度 〔α〕▲20 ▼=+152.5°(C=100,MeO
H) MP 157〜160℃ 元素分析値(C24H21N3O2・C8H8O3として) C(%) H(%) N(%) 理論値 71.76 5.46 7.85 実験値 71.64 5.49 7.79 参考例3(実施例17の原料化合物) 参考例1と同様にして参考例3の化合物を得た。
(a)生成化合物:1,3−ジヒドロ−1−(4′−メチル
フェナシル)−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼ
ピン−2−オン MS EI(m/z):368(M+) NMR(CDCl3,TMS内部標準) δ:2.33(3H,s),3.93(1H,d), 4.88(1H,d),5.26(2H,d), 7.06〜7.85(13H,m) (b)生成化合物:1,3−ジヒドロ−1−(4′−メチ
ルフェナシル)−3−オキシイミド−5−フェニル−2H
−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン 原料化合物:1,3−ジヒドロ−1−(4′−メチルフェ
ナシル)−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン
−2−オン MP 221〜224℃ 元素分析値(C24H19N3O3として) C(%) H(%) N(%) 理論値 72.53 4.82 10.57 実験値 72.45 4.91 10.39 MS EI(m/z):397(M+) NMR(DMSO,TMS内部標準) δ:2.36(3H,s),5.52(2H,d), 7.24〜7.94(13H,m),11.07(1H,s) (c)生成化合物:3−アミノ−1,3−ジヒドロ−1−
(4′−メチルフェナシル)−5−フェニル−2H−1,4
−ベンゾジアゼピン−2−オン 原料化合物:1,3−ジヒドロ−1−(4′−メチルフェ
ナシル)−3−オキシイミド−5−フェニル−2H−1,4
−ベンゾジアゼピン−2−オン MS FAB,Pos.(m/z):384(M++1) NMR(CDCl3,TMS内部標準) δ:2.00(2H,br,s),2.34(3H,s), 4.66(1H,s),5.34(2H,s), 7.16〜7.88(13H,m) 参考例4(実施例21,22,25,28及び29の原料) (a)3−アミノ−1,3−ジヒドロ−1−(4′−メチ
ルフェナシル)−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジア
ゼピン−2−オン200mg、N,N−ジメチルホルムアミド1.
5ml及びN−(t−ブトキシカルボニル)−D−フェニ
ルアラニン116mgの混液に、氷冷下ジフェニルホスホリ
ルアジド172mg及びトリエチルアミン63mgを加え、氷冷
下で1時間、室温で一晩撹拌した。反応液に10%クエン
酸水溶液20mlを加え、酢酸エチル−トルエン(2:1)50m
lで抽出し、抽出液を飽和重曹水、水、飽和食塩水で洗
浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥後溶媒を減圧留去し
た。残留物をn−ヘキサンにて結晶化し結晶を濾取し、
n−ヘキサンで洗浄し、1,1−ジメチルエチル〔(R)
−2−〔〔2,3−ジヒドロ−1−(4′−メチルフェナ
シル)−2−オキソ−5−フェニル−1H−1,4−ベンゾ
ジアゼピン−3−イル〕アミノ〕−2−オキソ−1−
(フェニルメチル)エチル〕カルバメートを324mg得
た。
MS FAB,Pos.(m/z):631(M++1) NMR(CDCl3,TMS内部標準) δ:1.40(9H,s),2.33(3H,s), 3.00〜3.30(3H,m), 5.20〜5.40(2H,m), 5.59〜5.62(1H,m), 7.10〜7.83(20H,m) (b)1,1−ジメチルエチル〔(R)−2−〔〔2,3−ジ
ヒドロ−1−(4′−メチルフェナシル)−2−オキソ
−5−フェニル−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−3−イ
ル〕アミノ〕−2−オキソ−1−(フェニルメチル)エ
チル〕カルバメート300mgに氷冷下4規定塩酸−酢酸エ
チル溶液1.2mlを加え氷冷下1時間撹拌した。反応液を
1規定水酸化ナトリウム水溶液にてpH9とし酢酸エチル1
0mlで2回抽出し、抽出液を水、飽和食塩水で洗浄し無
水硫酸ナトリウムで乾燥後溶媒を減圧下留去した。残留
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸
エチルで溶出し、2(R)−アミノ−N−〔2,3−ジヒ
ドロ−1−(4′−メチルフェナシル)−2−オキソ−
5−フェニル−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−3−イ
ル〕ベンゼンプロパンアミドのジアステレオマーA(以
下、化合物(b)‐Aと呼ぶ)89mg(Rf値0.58)及びジ
アステレオマーB(以下、化合物(b)‐Bと呼ぶ)を
53mg(Rf値0.45)を得た。
化合物(b)‐A MS FAB,Pos.(m/z):531(M++1) NMR(CDCl3,TMS内部標準) δ:2.32(3H,s),2.82(1H,dd), :3.38(1H,dd),3.71(1H,dd), :5.28,5.35(each 1H,each d), :5.70(1H,d),7.10〜7.90(20H,m), 8.90(1H,d) Rf値0.58,展開溶媒 酢酸エチル 化合物(b)‐B MS FAB,Pos.(m/z):531(M++1) NMR(CDCl3,TMS内部標準) δ:2.32(3H,s),270(1H,dd), 3.37(1H,dd),3.75(1H,dd), 5.26,5.38(each 1H,each d), 5.68(1H,d),7.10〜7.90(20H,m), 8.98(1H,d) Rf値0.45,展開溶媒 酢酸エチル (c)上記(b)工程で得られた化合物(b)‐A89mg
及びジクロロメタン0.5mlの混液に、フェニルイソチオ
シアネート25mg及びジクロロメタン0.5mlの混液を滴下
し室温で15時間撹拌した。反応液の溶媒に留去し、残留
物をn−ヘキサンを加え析出した結晶を濾取して、1−
〔〔1−〔2,3−ジヒドロ−1−(4′−メチルフェナ
シル)−2−オキソ−5−フェニル−1H,1,4−ベンゾジ
アゼピン−3−イル〕アミノ−1−オキソ−3−フェニ
ル〕プロプ−2(R)−イル〕−3−フェニルチオウレ
ア(化合物(c)‐Aと呼ぶ)を91mg得た。
一方、上記(b)工程で得られた化合物(b)‐B53m
gを用いて上記と同様にして、1−〔〔1−〔2,3−ジヒ
ドロ−1−(4′−メチルフェナシル)−2−オキソ−
5−フェニル−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−3−イ
ル〕アミノ−1−オキソ−3−フェニル〕プロプ−2
(R)−イル〕−3−フェニルチオウレア(化合物
(c)‐B)60mgを得た。
化合物(c)‐A MS FAB,Pos.(m/z):666(M++1) NMR(CDCl3,TMS内部標準) δ:2.33(3H,s),3.34〜3.45(2H,m), 5.23,5.34(each 1H,each d), 5.41(1H,d),5.60(1H,d), 6.80〜8.00(26H,m) 化合物(c)‐B MS FAB,Pos.(m/z):666(M++1) NMR(CDCl3,TMS内部標準) δ:2.33(3H,s),3.35〜3.42(2H,m), 5.20,5.37(each 1H,each d), 5.37(1H,d),5.60(1H,d), 6.80〜7.95(26H,m) (d)上記化合物(c)‐A83mgにトリフルオロ酢酸
0.15mlを加え室温で3時間撹拌した。反応液の溶媒を留
去し残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、ジクロロメタン:メタノール=20:1で溶出した。溶
出物をジクロロメタンに溶解した後、1規定水酸化ナト
リウム水溶液及び水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで
乾燥後、溶媒を減圧留去し、(+)−3−アミノ−1,3
−ジヒドロ−1−(4′−メチルフェナシル)−5−フ
ェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン(化合
物(d)‐Aと呼ぶ)29mgを得た。
一方、上記(c)工程で得られた化合物(c)‐B60m
gを用いて上記と同様にして、(−)−3−アミノ−1,3
−ジヒドロ−1−(4′−メチルフェナシル)−5−フ
ェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン(化合
物(d)‐Bと呼ぶ)19mgを得た。
化合物(d)‐A MS FAB,Pos.(m/z):384(M++1) NMR(CDCl3,TMS内部標準) δ:2.33(3H,s),4.63(1H,s), 5.31(2H,s),7.14〜7.84(13H,m) 化合物(d)‐B MS FAB,Pos.(m/z):384(M++1) NMR(CDCl3,TMS内部標準) δ:2.33(3H,s),4.63(1H,s), 5.31(2H,s),7.14〜7.84(13H,m) (e)上記化合物(d)‐A15mg、(R)−(−)−マ
ンデル酸10mg及び含水ベンゼン1.5mlの懸濁液を加熱し
て溶解した後放冷した。析出した結晶を濾取し(+)−
3−アミノ−1,3−ジヒドロ−1−(4′−メチルフェ
ナシル)−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン
−2−オン・2〔(R)−マンデル酸塩〕・1水和物
(ジアステレオマーA、実施例18の原料)を15mg得た。
一方、上記化合物(d)‐B9mg及び(S)−(+)−
マンデル酸8mgを用いて上記と同様に処理して、(−)
−3−アミノ−1,3−ジヒドロ−1−(4′−メチルフ
ェナシル)−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピ
ン−2−オン・2〔(S)−マンデル酸塩〕・1水和物
(ジアステレオマーB、実施例19の原料)を8mg得た。
ジアステレオマーA 比旋光度〔α〕=+47.96(C=1.03,MeOH) 元素分析値(C24H21N3O2・2C8H8O3・H2Oとして) C(%) H(%) N(%) 理論値 68.07 5.57 5.95 実験値 68.23 5.33 5.96 ジアステレオマーB 比旋光度〔α〕=−50.68(C=1.10,MeOH) NMR(DMSO,TMS内部標準) δ:2.34(3H,s),4.89(1H,s), 5.08(2H,s),5.25〜5.40(2H,m), 7.10〜7.85(18H,m) (f)3−アミノ−1,3−ジヒドロ−1−(4′−メチ
ルフェナシル)−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジア
ゼピン−2−オン2.16g、(R)−(−)−マンデル酸
1.71g、3,5−ジクロロサリチルアルデヒド32mg及び含水
ベンゼン20mlの懸濁液を加熱し、溶解した後室温に放冷
した。
前記(e)で得られたジアステレオマーAを少量加え
た後、室温で3日間撹拌した。析出した結晶を濾取し、
(+)−3−アミノ−1,3−ジヒドロ−1−(4′−メ
チルフェナシル)−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジ
アゼピン−2−オン・2〔(R)−マンデル酸塩〕・1
水和物を3.00g得た。この化合物の比旋光度及び核磁気
共鳴スペクトル(NMR)は前記(e)のジアステレオマ
ーAと完全に一致した。
上記と同様に処理して3−アミノ−1,3−ジヒドロ−
1−(4′−メチルフェナシル)−5−フェニル−2H−
1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン200mg、(S)−
(+)−マンデル酸159mg及び3,5−ジクロロサリチルア
ルデヒド3mgを用いて(−)−3−アミノ−1,3−ジヒド
ロ−1−(4−メチルフェナシル)−5−フェニル−2H
−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン・2〔(S)−マ
ンデル酸塩〕・1水和物を226mg得た。このものの理化
学的性状は前記(e)のジアステレオマーBと完全に一
致した。
参考例5(実施例27の原料) (a)5−ニトロベンズイミズゾール1gをN,N−ジメチ
ルホルムアミド10mlに溶解し、トリエチルアミン0.85ml
及びトリフェニルメチルクロライド1.71gを加え、室温
で18時間撹拌した。反応液に飽和重曹水10ml、ジクロロ
メタン30mlを加え、有機層を分取し、水、飽和食塩水で
順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を
留去し、得られる残渣をシリカケルカラムクロマトグラ
フィーに付し、ジクロロメタン−メタノール(30:1)混
液の溶出区分より、5−ニトロ−1−トリフェニルメチ
ルベンズイミダゾールを2.47g得た。
(b)5−ニトロ−1−トリフェニルメチルベンズイミ
ダゾール1.5gをエタノール45mlに溶解し、ハイドロサル
ファイドナトリウム2gの水溶液5mlを加え、1時間加熱
還流した。反応液を冷却した後、溶媒を留去し、得られ
る残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、
ジクロロメタン−メタノール(30:1)混液の溶出区分よ
り、5−アミノ−1−トリフェニルメチルベンズイミダ
ゾールを163mg得た。
MS EI(m/z):375(M+) 実施例1 (R)−3−アミノ−1,3−ジヒドロ−1−(2′−
メチルフェナシル)−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾ
ジアゼピン−2−オン・(S)−マンデル酸塩1.159gを
ジクロロメタン20mlに溶解し、0.25規定水酸化ナトリウ
ム水溶液15mlを加え10分間撹拌した。有機層を水、飽和
食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た。溶媒留去し、得られた遊離アミンのテトラヒドロフ
ラン10ml溶液にトリエチルアミン0.2mlを加え、0℃で3
0分間撹拌した。反応液にクロロぎ酸4−ニトロフェニ
ル302mgを加え、室温で1時間撹拌した。
反応液の溶媒を留去し、残留物をN,N−ジメチルホル
ムアミド5mlに溶解し、3−アミノ安息香酸170mg、トリ
エチルアミン300μlを加え、45℃で22時間撹拌した。
反応液を室温に戻し、酢酸エチル10ml、0.3規定塩酸水
溶液10mlを加え、有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒留去し、得
られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、ジクロロメタン−メタノール(20:1)混液の溶出区
分をジクロロメタン−エーテルより再結晶して、(R)
−〔3−〔2,3−ジヒドロ−1−(2′−メチルフェナ
シル)−2−オキソ−5−フェニル−1H−1,4−ベンゾ
ジアゼピン−3−イル〕ウレイド〕安息香酸を266mg得
た。
比旋光度〔α〕▲20 ▼=+128.3°(C=0.49、DM
F) MP 226〜229℃(分解) 元素分析値(C32H26N4O5・0.2H2Oとして) C(%) H(%) N(%) 理論値 69.86 4.84 10.18 実験値 69.84 4.78 10.15 MS FAB,Pos.(m/z):547(M++1) 実施例2 (R)−〔3−〔2,3−ジヒドロ−1−(2′−メチ
ルフェナシル)−2−オキソ−5−フェニル−1H−1,4
−ベンゾジアゼピン−3−イル〕ウレイド〕安息香酸77
mgにメタノール3mlを加え撹拌する。この混液に水2mlに
N−メチル−D−グルカミンを27.5mgを溶かした溶液を
室温で加え、その後、氷冷下で3時間撹拌した後、溶媒
を留去した。残留物をメタノール−エーテルにより再結
晶し、N−メチル−D−グルカミン (R)−〔3−
〔2,3−ジヒドロ−1−(2′−メチルフェナシル)−
2−オキソ−5−フェニル−1H−1,4−ベンゾジアゼピ
ン−3−イル〕ウレイド〕安息香酸塩を79mg得た。
比旋光度〔α〕▲20 ▼=+36.4°(C=0.31、MeO
H) MP 140〜143℃ 元素分析値(C39H43N5O10・2H2Oとして) C(%) H(%) N(%) 理論値 60.22 6.09 9.00 実験値 60.20 5.90 9.15 実施例3 3−ジメチルアミノ安息香酸165mgのベンゼン5ml懸濁
液にジフェニルホスホリルアジド275mg及びトリエチル
アミン101mgを加え、室温で2時間撹拌後、3時間加熱
還流した。反応溶液を室温に戻した後、(R)−3−ア
ミノ−1,3−ジヒドロ−1−(2′−メチルフェナシ
ル)−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2
−オン・(S)−マンデル酸塩150mgをジクロロメタ
ン、0.25規定水酸化ナトリウム水溶液で処理して得られ
る遊離アミンのベンゼン5ml溶液を加え、室温で一晩撹
拌した後、飽和重曹水10ml、ジクロロメタン20mlを加え
撹拌後有機層を分取し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た。溶媒留去し得られる残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーに付し、酢酸エチル−n−ヘキサン(1:
1)混液の溶出区分をエーテルより再結晶して、(R)
−1−〔2,3−ジヒドロ−1−(2′−メチルフェナシ
ル)−2−オキソ−5−フェニル−1H−1,4−ベンゾジ
アゼピン−3−イル〕−3−(3−ジメチルアミノフェ
ニル)ウレアを97mg得た。
比旋光度〔α〕▲20 ▼=+128°(C=0.54、DMF) MP 191〜193℃ 元素分析値(C33H31N5O3として) C(%) H(%) N(%) 理論値 72.64 5.73 12.84 実験値 72.42 5.77 12.86 MS FAB,Pos.(m/z):546(M++1) 実施例4 3−ニトロ安息香酸167mgのトルエン5ml懸濁液に、ジ
フェニルホスホリルアジド275mg及びトリエチルアミン1
01mgを加え室温で2時間撹拌した。3−アミノ−1,3−
ジヒドロ−1−(2′−メチルフェナシル)−5−フェ
ニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン・マンデ
ル酸塩150mgをジクロロメタン、0.25規定水酸化ナトリ
ウム水溶液で処理して得られる遊離アミンのトルエン5m
l溶液を加え、室温で一晩撹拌した。
反応液に飽和重曹水10ml及びジクロロメタン20mlを加
え撹拌後、有機層を分取し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥した。溶媒留去し得られる残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−n−ヘキサン
(1:1)混液の溶出区分をエーテル−n−ヘキサンより
再結晶して1−〔2,3−ジヒドロ−1−(2′−メチル
フェナシル)−2−オキソ−5−フェニル−1H−1,4−
ベンゾジアゼピン−3−イル〕−3−(3−ニトロフェ
ニル)ウレアを100mg得た。
MP 222〜224℃ 元素分析値(C31H25N5O5・0.5H2Oとして) C(%) H(%) N(%) 理論値 66.90 4.71 12.58 実験値 66.98 4.65 12.72 MS FAB,Pos.(m/z):548(M++1) 実施例5 (a)3−アミノ安息香酸686mgを無水酢酸10ml中、5
時間100℃で撹拌した。反応液を室温に戻した後、水20m
lを加え室温で1時間撹拌し、析出した結晶を濾取、水
洗して、3−アセチルアミノ安息香酸を550mg得た。
(b)3−アセチルアミノ安息香酸269mgのN,N−ジメチ
ルホルムアミド5ml溶液に、氷冷下60%水素化ナトリウ
ム150mgを加え30分間撹拌した。反応液にヨウ化メチル2
13mgを加え0℃から室温で2時間撹拌した。反応液に1
規定塩酸20ml、ジクロロメタン20mlを加え撹拌後、有機
層を分取し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒留
去し得られる残渣をn−ヘキサンで結晶化し、3−(N
−アセチル−N−メチルアミノ)安息香酸を250mg得
た。
(c)3−(N−アセチル−N−メチルアミノ)安息香
酸97mgのトルエン5ml懸濁液に、ジフェニルホスホリル
アジド138mg及びトリエチルアミン51mgを加え室温で2
時間撹拌した。反応液に3−アミノ−1,3−ジヒドロ−
1−(2′−メチルフェナシル)−5−フェニル−2H−
1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン・マンデル酸塩150mg
をジクロロメタン、0.25規定水酸化ナトリウム水溶液で
処理して得られる遊離アミンのトルエン5ml溶液を加え
た後100℃で30分間撹拌した。
反応液を室温に戻した後、飽和重曹水20ml及びジクロ
ロメタン30mlを加え撹拌し、有機層を分取し、水、飽和
食塩水で順次洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥した。
溶媒留去し得られる残渣をエーテルより結晶化し、1−
〔3−(N−アセチル−N−メチルアミノ)フェニル〕
−3−〔2,3−ジヒドロ−1−(2′−メチルフェナシ
ル)−2−オキソ−5−フェニル−1H−1,4−ベンゾジ
アゼピン−3−イル〕ウレアを150mg得た。
MP 229〜231℃ 元素分析値(C34H31N5O4・0.25H2Oとして) C(%) H(%) N(%) 理論値 70.63 5.49 12.11 実験値 70.63 5.49 12.04 MS FAB,Pos.(m/z):574(M++1) 実施例6 実施例3記載のベンゼンの代わりにトルエン−N,N−
ジメチルホルムアミドを使用する他は実施例3と同様に
して実施例6の化合物を得た。
生成化合物: (R)−1−〔2,3−ジヒドロ−1−(2′−メチル
フェナシル)−2−オキソ−5−フェニル−1H−1,4−
ベンゾジアゼピン−3−イル〕−3−(3−ホルミルア
ミノフェニル)ウレア 原料化合物:(R)−3−アミノ−1,3−ジヒドロ−
1−(2′−メチルフェナシル)−5−フェニル−2H−
1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン・(S)−マンデル
酸塩及び3−ホルミルアミノ安息香酸 比旋光度〔α〕▲20 ▼=122.7°(C=0.51、CH2Cl
2) MP 155℃(分解) 元素分析値(C32H27N5O4・0.4H2Oとして) C(%) H(%) N(%) 理論値 69.53 5.07 12.67 実験値 69.54 5.11 12.44 MS FAB,Pos.(m/z):564(M++1) 実施例3に記載のベンゼンの代わりにトルエンを使用
する他は実施例3と同様にして実施例7の化合物を得
た。
生成化合物: 3−〔3−〔2,3−ジヒドロ−1−(2′−メチルフ
ェナシル)−2−オキソ−5−フェニル−1H−1,4−ベ
ンゾジアゼピン−3−イル〕ウレイド〕ベンゾニトリル 原料化合物:3−アミノ−1,3−ジヒドロ−1−(2′
−メチルフェナシル)−5−フェニル−2H−1,4−ベン
ゾジアゼピン−2−オン及び3−シアノ安息香酸 MP 238〜241℃(分解) 元素分析値(C32H25N5O3として) C(%) H(%) N(%) 理論値 72.85 4.78 13.27 実験値 72.94 4.84 13.29 MS FAB,Pos.(m/z):528(M++1) 実施例8 実施例3に記載のベンゼンの代わりにトルエンを使用
する他は実施例3と同様にして実施例8の化合物を得
た。
生成化合物: 3−〔3−〔2,3−ジヒドロ−1−(2′−メチルフ
ェナシル)−2−オキソ−5−フェニル−1H−1,4−ベ
ンゾジアゼピン−3−イル〕ウレイド〕安息香酸メチル 原料化合物:3−アミノ−1,3−ジヒドロ−1−(2′
−メチルフェナシル)−5−フェニル−2H−1,4−ベン
ゾジアゼピン−2−オン及びイソフタル酸メチル MP 221〜224℃ 元素分析値(C33H28N4O5として) C(%) H(%) N(%) 理論値 70.70 5.03 9.99 実験値 70.60 4.99 9.94 MS FAB,Pos.(m/z):561(M++1) 実施例9 3−〔3−2,3−ジヒドロ−1−(2′−メチルフェ
ナシル)−2−オキソ−5−フェニル−1H−1,4−ベン
ゾジアゼピン−3−イル〕ウレイド〕安息香酸メチル
(実施例8の化合物)1.07gのメタノール32ml懸濁液に
1規定水酸化ナトリウム水溶液5.7mlを加え50℃で6時
間、次いで室温で18時間撹拌した。
反応液に1規定塩酸5.7mlおよび水を加え、析出した
不溶物を濾取した。これをシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーに付し、アセトン−クロロホルム(1:1)、ア
セトン、メタノール−クロロホルム(7:93)で順次溶出
した。メタノール−クロロホルム混液の溶出区分をエー
テルより再結晶して、3−〔3−〔2,3−ジヒドロ−1
−(2′−メチルフェナシル)−2−オキソ−5−フェ
ニル−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−3−イル〕ウレイ
ド〕安息香酸を0.73g得た。
MP 254〜257℃(分解) 元素分析値(C32H26N4O5・0.4H2Oとして) C(%) H(%) N(%) 理論値 69.40 4.88 10.12 実験値 69.37 4.85 10.11 MS FAB,Pos.(m/z):547(M++1) 実施例10 3−〔3−〔2,3−ジヒドロ−1−(2′−メチルフ
ェナシル)−2−オキソ−5−フェニル−1H−1,4−ベ
ンゾジアゼピン−3−イル〕ウレイド〕安息香酸(実施
例9の化合物)300mgのテトラヒドロフラン4ml懸濁液に
N−メチルモルホリン62mg及びクロロぎ酸イソブチル74
mgを加え、室温で15分間撹拌した後濃アンモニア水0.3m
lを加え14時間撹拌した。
析出した結晶を濾取し、メタノール−水(1:1)8ml、
メタノール4mlで順次洗浄し3−〔3−〔2,3−ジヒドロ
−1−(2′−メチルフェナシル)−2−オキソ−5−
フェニル−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−3−イル〕ウ
レイド〕ベンズアミドを86mg得た。
MP 271〜275℃(分解) 元素分析値(C32H27N5O4・1.25H2Oとして) C(%) H(%) N(%) 理論値 67.65 5.23 12.33 実験値 67.85 4.83 12.08 MS FAB,Pos.(m/z):546(M++1) 実施例11 3−〔3−〔2,3−ジヒドロ−1−(2′−メチルフ
ェナシル)−2−オキソ−5−フェニル−1H−1,4−ベ
ンゾジアゼピン−3−イル〕ウレイド〕安息香酸(実施
例9の化合物)220mgのテトラヒドロフラン3ml懸濁液に
トリエチルアミン45mg及びクロロぎ酸イソブチル55mgを
加え、室温で20分間撹拌した後、塩酸グリシンエチルエ
ステル84mg及びトリエチルアミン61mgのテトラヒドロフ
ラン1ml溶液を加え、3時間撹拌した。反応液に水を加
え、クロロホルム20mlで2回抽出した。
有機層を合わせ、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水
硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒留去し得られる残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチ
ル−n−ヘキサン(3:2)混液の溶出区分を酢酸エチル
−n−ヘキサンより再結晶して、N−〔3−〔3−〔2,
3−ジヒドロ−1−(2′−メチルフェナシル)−2−
オキソ−5−フェニル−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−
3−イル〕ウレイド〕ベンゾイル〕グリシンエチルエス
テルを139mg得た。
MS FAB,Pos.(m/z):632(M++1) NMR(CDCl3、TMS内部標準) δ:1.24(3H,t),2.38(3H,s), 4.06〜4.22(4H,m), 5.13,5.36(each 1H,each d), 5.70(1H,d),7.03〜7.66(20H,m) 実施例12 N−〔3−〔3−〔2,3−ジヒドロ−1−(2′−メ
チルフェナシル)−2−オキソ−5−フェニル−1H−1,
4−ベンゾジアゼピン−3−イル〕ウレイド〕ベンゾイ
ル〕グリシンエチルエステル121mgをエタノール4mlに懸
濁し、1規定水酸化ナトリウム水溶液0.57mlを加え室温
で2時間撹拌した。反応液に1規定塩酸0.57ml及び水を
加え析出した結晶を濾取、水洗して、N−〔3−〔3−
〔2,3−ジヒドロ−1−(2′−メチルフェナシル)−
2−オキソ−5−フェニル−1H−1,4−ベンゾジアゼピ
ン−3−イル〕ウレイド〕ベンゾイル〕グリシンを104m
g得た。
MP 169〜174℃ 元素分析値(C34H29N5O6・1.5H2Oとして) C(%) H(%) N(%) 理論値 64.75 5.11 11.10 実験値 64.89 4.96 10.97 MS FAB,Pos.(m/z):604(M++1) 実施例13 実施例3に記載のベンゼンの代わりにトルエン−N,N
−ジメチルホルムアミドを使用する他は実施例3と同様
にして以下の実施例13の化合物を得た。
生成化合物: (R)−1−(3−アセチルアミノフェニル)−3−
〔2,3−ジヒドロ−1−(2′−メチルフェナシル)−
2−オキソ−5−フェニル−1H−1,4−ベンゾジアゼピ
ン−3−イル〕ウレア 原料化合物:(R)−3−アミノ−1,3−ジヒドロ−
1−(2′−メチルフェナシル)−5−フェニル−2H−
1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン (S)−マンデル
酸塩及び3−アセチルアミノ安息香酸 比旋光度〔α〕▲20 ▼=+121.1°(C=0.28、CHC
l3) MP 170〜173℃ 元素分析値(C33H29N5O4・0.6H2Oとして) C(%) H(%) N(%) 理論値 69.48 5.34 12.28 実験値 69.56 5.39 12.00 MS FAB,Pos.(m/z):560(M++1) 実施例14 実施例3に記載のベンゼンの代わりにトルエンを使用
する他は実施例3と同様にして以下の実施例14の化合物
を得た。
生成化合物: (R)−1−〔2,3−ジヒドロ−1−(2′−メチル
フェナシル)−2−オキソ−5−フェニル−1H−1,4−
ベンゾジアゼピン−3−イル〕−3−〔3−(N−ホル
ミル−N−メチルアミノ)フェニル〕ウレア 原料化合物:(R)−3−アミノ−1,3−ジヒドロ−
1−(2′−メチルフェナシル)−5−フェニル−2H−
1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン (S)−マンデル
酸塩及び3−(N−ホルミル−N−メチルアミノ)安息
香酸 比旋光度〔α〕▲20 ▼=+123.4°(C=0.52、CH2
Cl2) MP 125℃(分解) 元素分析値(C33H29N5O4・0.3H2Oとして) C(%) H(%) N(%) 理論値 70.15 5.28 12.39 実験値 70.15 5.32 12.27 MS FAB,Pos.(m/z):560(M++1) 実施例15 (R)−1−〔2,3−ジヒドロ−1−(2′−メチル
フェナシル)−2−オキソ−5−フェニル−1H−1,4−
ベンゾジアゼピン−3−イル〕−3−(ホルミルアミノ
フェニル)ウレア(実施例6の化合物)350mgのアセト
ン5ml溶液に4規定塩酸2mlを加え、室温で6時間撹拌す
る。アセトンを留去し、残渣にジクロロメタン10ml及び
飽和重曹水5mlを加え撹拌後、有機層を分取し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥した。
溶媒留去し得られる残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーに付し、酢酸エチル−n−ヘキサン(2:1)
混液の溶出区分をエーテル−ジクロロメタンより再結晶
して、(R)−1−(3−アミノフェニル)−3−〔2,
3−ジヒドロ−1−(2′−メチルフェナシル)−2−
オキソ−5−フェニル−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−
3−イル〕ウレアを220mg得た。
比旋光度〔α〕▲20 ▼=+111.0°(C=0.39、CHC
l3) MP 165〜168℃ 元素分析値(C32H27N5O3・0.55H2Oとして) C(%) H(%) N(%) 理論値 71.24 5.25 12.98 実験値 70.94 5.40 13.32 MS FAB,Pos.(m/z):518(M++1) 実施例16 実施例3に記載のベンゼンの代わりにトルエン−N,N
−ジメチルホルムアミドを使用する他は実施例3と同様
にして以下の実施例16の化合物を得た。
生成化合物: 1−〔2,3−ジヒドロ−1−(2′−メチルフェナシ
ル)−2−オキソ−5−フェニル−1H−1,4−ベンゾジ
アゼピン−3−イル〕−3−〔3−(5−テトラゾリ
ル)フェニル〕ウレア 原料化合物:3−アミノ−1,3−ジヒドロ−1−(2′
−メチルフェナシル)−5−フェニル−2H−1,4−ベン
ゾジアゼピン−2−オン及び3−(5−テトラゾリル)
安息香酸 MP 177〜180℃ 元素分析値(C32H26N8O3・1.15CHCl3として) C(%) H(%) N(%) 理論値 63.33 4.72 17.82 実験値 63.24 4.67 17.55 MS FAB,Pos.(m/z):571(M++1) 実施例17 実施例3に記載のベンゼンの代わりにトルエンを使用
する他は実施例3と同様にして以下の実施例17の化合物
を得た。
生成化合物: 1−〔2,3−ジヒドロ1−1(4′−メチルフェナシ
ル)−2−オキソ−5−フェニル−1H−1,4−ベンゾジ
アゼピン−3−イル〕−3−(3−ジメチルアミノフェ
ニル)ウレア 原料化合物:1,3−ジヒドロ−1−(4′−メチルフェ
ナシル)−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン
−2−オン及び3−ジメチルアミノ安息香酸 MP 180〜183℃ 元素分析値(C33H31N5O3として) C(%) H(%) N(%) 理論値 72.64 5.73 12.84 実験値 72.44 5.55 12.72 MS FAB,Pos.(m/z):546(M++1) 実施例18 実施例3に記載のベンゼンの代わりにトルエンを使用
する他は実施例3と同様にして以下の実施例18の化合物
を得た。
生成化合物: 1−〔2,3−ジヒドロ−1−(2′−メチルフェナシ
ル)−2−オキソ−5−フェニル−1H−1,4−ベンゾジ
アゼピン−3−イル〕−3−〔3−(1−ピロリジニ
ル)フェニル〕ウレア 原料化合物:3−アミノ−1,3−ジヒドロ−1−(2′
−メチルフェナシル)−5−フェニル−2H−1,4−ベン
ゾジアゼピン−2−オン及び3−(1−ピロリジニル)
安息香酸 MP 210℃(分解) 元素分析値(C35H33N5O3として) C(%) H(%) N(%) 理論値 73.54 5.82 12.25 実験値 73.33 6.11 12.11 MS FAB,Pos.(m/z):572(M++1) 実施例19 (R)−3−アミノ−1,3−ジヒドロ−1−(2′−
メチルフェナシル)−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾ
ジアゼピン−2−オン・(S)−マンデル酸塩150mgを
ジクロロメタン,0.25規定水酸化ナトリウム水溶液で処
理して得られる遊離アミンのテトラヒドロフラン5ml溶
液にピコリン酸アジド148mgのテトラヒドロフラン5ml溶
液を加え、2時間加熱還流下、撹拌した。反応液を放冷
後、溶媒を減圧下留去し、得られた残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−n−ヘキ
サン(1:1)混液の溶出区分をn−ヘキサンより再結晶
して、(R)−1−〔2,3−ジヒドロ−1−(2′−メ
チルフェナシル)−2−オキソ−5−フェニル−1H−1,
4−ベンゾジアゼピン−3−イル〕−3−(2−ピリジ
ル)ウレアを83mg得た。
MP 138〜140℃ 元素分析値(C30H25N5O3・0.6H2Oとして) C(%) H(%) N(%) 理論値 70.05 5.13 13.62 実験値 70.14 4.92 13.33 MS FAB,Pos.(m/z):504(M++1) 実施例20 実施例19と同様にして実施例20の化合物を得た。
生成化合物: (R)−1−〔2,3−ジヒドロ−1−(2′−メチル
フェナシル)−2−オキソ−5−フェニル−1H−1,4−
ベンゾジアゼピン−3−イル〕−3−(3−ピリジル)
ウレア 原料化合物:(R)−3−アミノ−1,3−ジヒドロ−
1−(2′−メチルフェナシル)−5−フェニル−2H−
1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン・(S)−マンデル
酸塩およびニコチン酸アジド MP 243〜245℃ 元素分析値(C30H25N5O3として) C(%) H(%) N(%) 理論値 71.56 5.00 13.91 実験値 71.31 4.95 13.78 MS FAB,Pos.(m/z):504(M++1) 実施例21 ベンゼンの代わりにトルエンを使用する他は実施例3
と同様にして実施例21の化合物を得た。
生成化合物: (+)−1−〔2,3−ジヒドロ−1−(4′−メチル
フェナシル)−2−オキソ−5−フェニル−1H−1,4−
ベンゾジアゼピン−3−イル〕−3−(3−ジメチルア
ミノフェニル)ウレア 原料化合物:(+)−3−アミノ−1,3−ジヒドロ−
1−(4′−メチルフェナシル)−5−フェニル−2H−
1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン・2〔(R)−マン
デル酸塩〕・1水和物及び3−ジメチルアミノ安息香酸 比旋光度〔α〕▲20 ▼=+153.8°(C=1.01、CH2
Cl2) MP 211〜214℃ 元素分析値(C33H31N5O3として) C(%) H(%) N(%) 理論値 72.64 5.73 12.84 実験値 72.59 5.72 12.92 MS FAB,Pos.(m/z):546(M++1) 実施例22 ベンゼンの代わりにトルエン−N,N−ジメチルホルム
アミドを使用する他は実施例3と同様にして実施例22の
化合物を得た。
生成化合物: (+)−1−〔2,3−ジヒドロ−1−(4′−メチル
フェナシル)−2−オキソ−5−フェニル−1H−1,4−
ベンゾジアゼピン−3−イル〕−3−(3−ホルミルア
ミノフェニル)ウレア 原料化合物:(+)−3−アミノ−1,3−ジヒドロ−
1−(4′−メチルフェナシル)−5−フェニル−2H−
1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン・2〔(R)−マン
デル酸塩〕・1水和物及び3−ホルミルアミノ安息香酸 比旋光度〔α〕▲20 ▼=+151.0°(C=0.43、CH2
Cl2) MP 169〜172℃ 元素分析値(C32H27N5O4・0.6H2Oとして) C(%) H(%) N(%) 理論値 69.08 5.11 12.59 実験値 69.20 5.11 12.32 MS FAB,Pos.(m/z):546(M++1) 実施例23 実施例15と同様にして以下の実施例23の化合物を得
た。
生成化合物: (+)−1−(3−アミノフェニル)−3−〔2,3−
ジヒドロ−1−(4′−メチルフェナシル)−2−オキ
ソ−5−フェニル−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−3−
イル〕ウレア 原料化合物:(+)−1−〔2,3−ジヒドロ−1−
(4′−メチルフェナシル)−2−オキソ−5−フェニ
ル−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−3−イル〕−3−
(3−ホルミルアミノフェニル)ウレア 比旋光度〔α〕▲20 ▼=+148.6°(C=0.48、CH2
Cl2) MP 159〜163(分解)℃ 元素分析値(C31H27N5O3・0.4H2Oとして) C(%) H(%) N(%) 理論値 70.95 5.34 13.35 実験値 71.05 5.34 13.17 MS FAB,Pos.(m/z):518(M++1) 実施例24 実施例15と同様にして以下の実施例24の化合物を得
た。
生成化合物: (R)−1−〔2,3−ジヒドロ−1−(2′−メチル
フェナシル)−2−オキソ−5−フェニル−1H−1,4−
ベンゾジアゼピン−3−イル〕−3−(3−メチルアミ
ノフェニル)ウレア 原料化合物:(R)−1−〔2,3−ジヒドロ−1−
(2′−メチルフェナシル)−2−オキソ−5−フェニ
ル−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−3−イル〕−3−
〔3−(N−ホルミル−N−メチルアミノ)フェニル〕
ウレア 比旋光度〔α〕▲20 ▼=+129.1°(C=0.17、CHC
l3) MP 151〜153℃ 元素分析値(C32H29N5O3として) C(%) H(%) N(%) 理論値 72.30 5.50 13.17 実験値 72.61 6.09 12.32 MS FAB,Pos.(m/z):532(M++1) 実施例25 ベンゼンの代わりにトルエンを使用する他は実施例3
と同様にして以下の実施例25の化合物を得た。
生成化合物: (+)−1−〔2,3−ジヒドロ−1−(4′−メチル
フェナシル)−2−オキソ−5−フェニル−1H−1,4−
ベンゾジアゼピン−3−イル〕−3−〔3−(N−ホル
ミル−N−メチルアミノ)フェニル〕ウレア 原料化合物:(+)−3−アミノ−1,3−ジヒドロ−
1−(4′−メチルフェナシル)−5−フェニル−2H−
1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン・2〔(R)−マン
デル酸塩〕・1水和物及び3−(N−ホルミル−N−メ
チルアミノ)安息香酸 比旋光度〔α〕▲20 ▼=+136.8°(C=0.36、CH2
Cl2) MP 152〜155℃ 元素分析値(C33H29N5O4・0.5H2Oとして) C(%) H(%) N(%) 理論値 69.70 5.32 12.32 実験値 69.93 5.34 12.16 MS FAB,Pos.(m/z):560(M++1) 実施例26 実施例15と同様にして以下の実施例26の化合物を得
た。
生成化合物: (+)−1−〔2,3−ジヒドロ−1−(4′−メチル
フェナシル)−2−オキソ−5−フェニル−1H−1,4−
ベンゾジアゼピン−3−イル〕−3−(3−メチルアミ
ノフェニル)ウレア 原料化合物:(+)−1−〔2,3−ジヒドロ−1−
(4′−メチルフェナシル)−2−オキソ−5−フェニ
ル−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−3−イル〕−3−
〔3−(N−ホルミル−N−メチルアミノ)フェニル〕
ウレア 比旋光度〔α〕▲20 ▼=+142.8°(C=0.29、CHC
l3) MP 148〜151℃ 元素分析値(C32H29N5O3・0.8H2Oとして) C(%) H(%) N(%) 理論値 70.39 5.65 12.83 実験値 70.14 5.54 12.66 MS FAB,Pos.(m/z):532(M++1) 実施例27 (a)(R)−3−アミノ−1,3−ジヒドロ−1−
(2′−メチルフェナシル)−5−フェニル−2H−1,4
−ベンゾジアゼピン−2−オン・(S)−マンデル酸塩
750mgをジクロロメタン,0.25規定水酸化ナトリウム水溶
液で処理して得られる遊離アミンのテトラヒドロフラン
10ml溶液にトリエチルアミン0.2mlを加え、0℃で30分
間撹拌した。反応液にクロロぎ酸4−ニトロフェニル28
0mgを加え、室温で2時間撹拌した。
反応液の溶媒を留去し、残留物をN,N−ジメチルホル
ムアミド10mlに溶解し、5−アミノ−1−トリフェニル
メチル−1H−ベンズイミダゾール522mg、トリエチルア
ミン0.34mlを加え、45℃で26時間撹拌した。反応液を室
温に戻し、飽和重曹水10ml、ジクロロメタン30mlを加
え、有機層を分取し、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無
水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られ
る残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、
ヘキサン−酢酸エチル(1:4)混液の溶出区分より、
(R)−1−〔2,3−ジヒドロ−1−(2′−メチルフ
ェナシル)−2−オキソ−5−フェニル−1H−1,4−ベ
ンゾジアゼピン−3−イル〕−3−(1−トリフェニル
メチル−1H−ベンズイミダゾール−5−イル)ウレアを
843mg得た。
(b)(R)−1−〔2,3−ジヒドロ−1−(2′−
メチルフェナシル)−2−オキソ−5−フェニル−1H−
1,4−ベンゾジアゼピン−3−イル〕−3−(1−トリ
フェニルメチル−1H−ベンズイミダゾール−5−イル)
ウレア636mgをアセトン30mlに溶解し、4規定塩酸3mlを
加え、室温で24時間撹拌した。溶媒を留去し、得られた
残渣に飽和重曹水20ml、ジクロロメタン30mlを加え、有
機層を分取し、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸
マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られる残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ジクロ
ロメタン−メタノール(30:1)混液の溶出区分をジエチ
ルエーテル−ジクロロメタンより再結晶して、(R)−
1−(1H−ベンズイミダゾール−5−イル)−3−〔2,
3−ジヒドロ−1−(2′−メチルフェナシル)−2−
オキソ−5−フェニル−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−
3−イル〕ウレアを155mg得た。
比旋光度〔α〕▲20 ▼=+166.3°(C=0.69、CHC
l3) MP 182〜185℃ 元素分析値(C32H26N6O3・0.8H2Oとして) C(%) H(%) N(%) 理論値 69.00 4.99 15.09 実験値 69.17 4.82 15.10 MS FAB,Pos.(m/z):543(M++1) 実施例28 実施例27と同様にして以下の実施例28の化合物を得
た。
生成化合物: (+)−1−(1H−ベンゾイミダゾール−5−イル)
−3−〔2,3−ジヒドロ−1−(4′−メチルフェナシ
ル)−2−オキソ−5−フェニル−1H−1,4−ベンゾジ
アゼピン−3−イル〕ウレア 原料化合物:(+)−3−アミノ−1,3−ジヒドロ−
(4′−メチルフェナシル)−5−フェニル−2H−1,4
−ベンゾジアゼピン−2−オン・2〔(R)−マンデル
酸塩〕・1水和物 比旋光度〔α〕▲20 ▼=+123.0°(C=0.33、DM
F) MP 203〜206℃ 元素分析値(C32H26N6O3・0.3H2Oとして) C(%) H(%) N(%) 理論値 70.14 4.89 15.34 実験値 69.80 4.84 15.35 MS FAB,Pos.(m/z):543(M++1) 実施例29 (a)3−ジエチルアミノ安息香酸169mg、アセトン
2.5mlの混液に氷冷下トリエチルアミン102mgのアセトン
溶液1.5ml及びクロロぎ酸エチル119mgのアセトン溶液0.
5mlを順次加え30分間撹拌した。次いでアジ化ナトリウ
ム85mgの水溶液0.5mlを加え同温度で1時間撹拌した。
反応液に水を加えトルエン25mlで抽出し、抽出液を水、
飽和食塩水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥した。
濾液を45分間加熱還流し、冷却後トルエンを加え全量を
35mlとした。この溶液には1ml当りイソシアン酸 3−
ジエチルアミノフェニル4.75mg相当分が含まれている。
(b)(+)−3−アミノ−1,3−ジヒドロ−1−
(4′−メチルフェナシル)−5−フェニル−2H−1,4
−ベンゾジアゼピン−2−オン・2〔(R)−マンデル
酸塩〕・1水和物304mgをジクロロメタン、0.25規定水
酸化ナトリウムで処理して得られる遊離アミンのトルエ
ン溶液2.5mlに上記(a)で得たイソシアン酸 3−ジ
エチルアミノフェニルのトルエン溶液21mlを加え、室温
で1時間撹拌した。析出した結晶を濾取し、トルエンで
洗浄して、(+)−1−(3−ジエチルアミノフェニ
ル)−3−〔2,3−ジヒドロ−1−(4′−メチルフェ
ナシル)−2−オキソ−5−フェニル−1H−1,4−ベン
ゾジアゼピン−3−イル〕ウレアを204mg得た。
比旋光度〔α〕▲20 ▼=+148.4°(C=1.03、CH2
Cl2) MP 235〜239℃ 元素分析値(C35H35N5O3として) C(%) H(%) N(%) 理論値 73.28 6.15 12.21 実験値 73.29 6.12 12.24 MS FAB,Pos.(m/z):574(M++1) 実施例30 サリチル酸メチル(15.22g、100ミリモル)を0℃で
ジメチルホルムアミド(250ml)にとり、ナトリウムヒ
ドリド(3g、1当量、80%油性)を20分間で少しずつ加
えて処理した。0℃で20分間撹拌し、次いでベンジルブ
ロミド(13.1ml、110ミリモル)で処理した。混合物は
室温で18時間撹拌した。酢酸エチルと1M塩酸で分配し
た。有機層を塩水で洗浄し、ろ過しそして留去した。残
渣をフラッシュクロマトグラフィー(溶出液10%酢酸エ
チル−ヘキサン)で精製して2−ベンジロキシ安息香酸
メチルを無色油状物として得た(19.10g、79%)。
2−ベンジロキシ安息香酸メチル(19.1g、79ミリモ
ル)をジオキサン/水にとり、水酸化リチウム1水和物
(5.0g、1.5当量)で室温で18時間処理した。混合物は
濃縮した。酢酸エチルと1M塩酸で分配した。有機層を塩
水で洗浄し、ろ過しそして留去して2−ベンジロキシ安
息香酸を無色の油状物として得た(18.3g、100%)。
2−ベンジロキシ安息香酸(4.4g、19.3ミリモル)を
−20℃でテトラヒドロフラン(50ml)にとり、N−メチ
ルモルホリン(2.1ml、20ミリモル)およびイソブチル
クロロホルメート(2.4ml、20ミリモル)で処理し、そ
して−20℃から−15℃の間で30分間撹拌した。次いで、
この混合物をジアゾメタン(Diazald(登録商標)10.75
ml、50ミリモルから発生させた)のエタノール溶液中に
注いだ。室温までで90分間撹拌し、酢酸を注意し乍ら添
加して過剰のジアゾメタンを分解した。この溶液を5%
重炭酸カリウム、塩水で洗浄し、そして留去した。残渣
をフラッシュクロマトグラフィー(溶出液15%酢酸エチ
ル−ヘキサン)で精製して2′−ベンジロキシ−2−ジ
アゾアセトフェノンを黄色の油状物として得た(900m
g、19%)。
2−ベンジロキシ−2−ジアゾアセトフェノン(900m
g、3.6ミリモル)を−20℃で酢酸エチル(50ml)にと
り、3M臭化水素−酢酸エチル溶液(1.5ml、45ミルモ
リ)を滴下して処理した。10分後、5%の重炭酸カリウ
ムで塩基性とし、室温に温め、そして生成物を酢酸エチ
ルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、ろ過しそして留
去した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(溶出液
15%酢酸エチル−ヘキサン)で精製して2′−ベンジロ
キシ−2−ブロモアセトフェノンを無色の油状物として
得た(280mg、26%)。
NMR(CDCl3) δ:7.70〜6.95(9H,m);5.05(2H,s); 4.50(2H,s)。
3−ベンジロキシカルボニルアミノ−1,3−ジヒドロ
−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オ
ン水和物(322mg、0.8ミリモル)をジメチルホルムアミ
ドと共沸し、このジメチルホルムアミド(10ml)の0℃
撹拌溶液にナトリウムヒドリド(34mg、1.4当量、80%
油性)を加えた。0℃で45分間撹拌した後、2′−ベン
ジロキシ−2−ブロモアセトフェノン(280mg、0.92ミ
リモル)を加えた。室温で90分撹拌し、この混合物を酢
酸エチルと1M塩酸で分配し、有機層を塩水で洗浄し、ろ
過し、そして留去した。残渣をシリカゲル上でフラッシ
ュクロマトグラフィー(溶出液40%酢酸エチル−ヘキサ
ン)で精製して3−ベンジロキシカルボニルアミノ−1
−(2′−ベンジロキシフェナシル)−1,3−ジヒドロ
−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オ
ンを得た(330mg、68%)。
NMR(CDCl3) δ:7.60(1H,d,J=8Hz); 7.40〜6.90(21H,m); 6.50(1H,d,J=8Hz); 5.30(1H,d,J=Hz); 5.10〜4.90(6H,m)。
3−ベンジロキシカルボニルアミノ−1−(2′−ベ
ンジロキシフェナシル)−1,3−ジヒドロ−5−フェニ
ル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン(330mg、0.
54ミリモル)を40%臭化水素−酢酸溶液(20ml)で室温
で2時間処理した。次いで、この混合物を留去しそして
トルエンと共沸した。これをジクロロメタン(5ml)に
とり、そしてm−トリルイソシアネート(85μl、0.65
ミリモル)を用いて室温で1時間処理した。反応混合物
を濃縮し、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー
(溶出液40%酢酸エチル−ヘキサン)で精製しそしてア
セトニリトル/水から凍結乾燥して1−〔2,3−ジヒド
ロ−1−(2′−ヒドロキシフェナシル)−2−オキソ
−5−フェニル−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−3−イ
ル〕−3−(3−トリル)ウレアを得た(41mg、15
%)。
〔M+H〕=519.4 NMR(CDCl3) δ:12.5(1H,s);7.50〜6.80(19H,m); 5.80(1H,d,J=8Hz); 5.35(1H,d,J=17Hz); 5.20(1H,d,J=17Hz);2.05(3H,s)。
実施例31 3−ベンジロキシカルボニルアミノ−1,3−ジヒドロ
−5−(4−ピリジル)−2H−1,4−ベンゾジアゼピン
−2−オン(Freidinger等、ヨーロッパ特許第0434 364
A2)(303mg、0.75ミリモル)の0℃乾燥ジメチルホル
ムアミド(6ml)撹拌溶液にナトリウムヒドリド(32m
g、80%油性)を加えた。この混合物を0℃で30分間撹
拌し、次いで2−ブロモ−2′−メチルアセトフェノン
(220mg、1.04ミリモル)を加えた。この混合物を室温
で2時間撹拌し、次いで酢酸エチルと塩水で分配した。
有機層を硫酸マグネシウムで乾燥しそして留去した。残
渣をクロマトグラフィー(溶出液95%酢酸エチル−ヘキ
サン)で精製して3−ベンジロキシカルボニルアミノ−
1,3−ジヒドロ−1−(2′−メチルフェナシル)−5
−(4−ピリジル)−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2
−オンを白色の固形物として得た(345mg、89%)。
TLC(酢酸エチル)Rf=0.4 1H NMR(CDCl3、270MHz) δ:8.68(d,2H,J=7Hz); 7.6〜7.0(m,15H); 6.73(d,1H,J=9Hz); 5.5(d,1H,J=9Hz); 5.37(d,1H,J=16.5Hz); 5.11(s,2H); 5.04(d,1H,J=16.5Hz); 2.2(s,3H)ppm。
3−ベンジロキシカルボアミノ−1,3−ジヒドロ−1
−(2′−メチルフェナシル)−5−(4−ピリジル)
−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン(340mg、0.65
6ミリモル)を40%臭化水素−酢酸溶液(30ml)で室温
で90分間処理した。この混合物を脱気し、そして留去し
た。残渣は酢酸エチルと1M NaOHで分配し、有機層を塩
水で洗浄し、ろ過し(ワットマン1PSろ紙)、そして留
去した。残渣をジクロロメタン(5ml)にとり、そして
m−トリルイソシアネート(100μl)で室温で2時間
処理した。この混合物を留去し、そして残渣をクロマト
グラフィー(溶出液250/2/1、v/v/v、クロロホルム/メ
タノール/酢酸)で精製して、1−〔2,3−ジヒドロ−
1−(2′−メチルフェナシル)2−オキソ−5−(4
−ピリジル)−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−3−イ
ル〕−3−(3−トリル)ウレアを白色の固形物として
得た(96mg、28%)。
TLC(酢酸エチル)Rf=0.45。
1H NMR(CDCl3、270MHz) δ:8.62(d,2H,J=7Hz); 7.6〜7.0(m,15H); 6.8(d,1H,J=9Hz); 5.76(d,1H,J=9Hz); 5.41(d,1H,J=18Hz); 4.97(d,1H,J=18Hz);2.31(s,3H); 2.22(s,3H)ppm。
実施例32 3−ベンジロキシカルボニルアミノ−1,3−ジヒドロ
−5−(2−ピリジル)−2H−1,4−ベンゾジアゼピン
−2−オン(Freidinger等、ヨーロッパ特許第0434 364
A2)(404mg、1ミリモル)の0℃乾燥ジメチルホルム
アミド(8ml)撹拌溶液にナトリウムヒドリド(42mg、8
0%油性)を加え、この混合物を0℃で30分間撹拌し
た。次いで、2−ブロモ−2′−メチルアセトフェノン
(275mg、1.3ミリモル)を加え、そしてこの混合物を室
温で1時間撹拌し、次いで酢酸エチルと塩水で分配し
た。有機層をろ過し(ワットマン1PSろ紙)、留去し、
残渣をクロトマグラフィー(溶出液85%酢酸エチル−ヘ
キサン)で精製して3−ベンジロキシカルボニルアミノ
−1,3−ジヒドロ−1−(2′−メチルフェナシル)−
5−(2−ピリジル)−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−
2−オンを白色の固形物として得た(382mg、24%)。
TLC(酢酸エチル)Rf=0.551 H NMR(CDCl3、270MHz) δ:8.60(d,2H,J=6Hz); 8.08(d,J=9Hz);7.8〜7.2(m,15H); 6.78(d,1H,J=9Hz); 5.60(d,1H,J=9Hz); 5.14(d,1H,J=16Hz); 5.18(s,2H);4.86(d,1H,J=16Hz); 2.5(s,3H)ppm。
3−ベンジロキシカルボニルアミノ−1,3−ジヒドロ
−1−(2′−メチルフェナシル)−5−(2−ピリジ
ル)−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン(375mg、
0.724ミリモル)を実施例31に記載したようにして酢酸
中40%臭化水素−酢酸溶液で処理した。この生成物をク
ロマトグラフィー(溶出液75%酢酸エチル−ヘキサン)
で精製し、そしてアセトニトリルから再結晶して1−
〔2,3−ジヒドロ−1−(2′−メチルフェナシル)−
2−オキソ−5−(2−ピリジル)−1H−1,4−ベンゾ
ジアゼピン−3−イル〕−3−(3−トリル)ウレアを
白色の固形物として得た(94mg、25%)。
TLC(酢酸エチル)Rf=0.61 H NMR(CDCl3、270MHz) δ:8.60(d,1H,J=6Hz); 7.95(d,1H,J=8Hz); 7.7〜7.0(m,14H); 6.80(d,1H,J=9Hz); 5.78(d,1H,J=9Hz); 5.15(d,1H,J=17Hz); 5.01(d,1H,J=17Hz); 2.46(s,3H);2.22(s,3H)ppm。
実施例33及び34 N−(t−ブトキシカルボニル)−D−フェニルアラ
ニン(0.84g、3.15ミリモル)とジイソプロピルエチル
アミン(0.65ml、3.72ミルモリ)の−10℃に冷却したジ
クロロメタン(50ml)撹拌溶液にビス(2−オキソ−3
−オキサゾリジニル)−ホスフィンクロリド(BOP-Cl、
0.87g、3.43ミリモル)を加えた。この混合物を−20℃
で20分間撹拌し、次いで3−アミノ−1,3−ジヒドロ−
1−(4′−メチルフェナシル)−5−(2−ピリジ
ル)−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン(1.1g、
2.86ミリモル)を加えた。この混合物を室温で一夜撹拌
し、次いでジクロロメタンで希釈し、そして飽和重炭酸
ナトリウムおよび塩水で順次洗浄し、ろ過し(ワットマ
ン(登録商標)1PS層分離器)、そして減圧下で留去し
た。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー
(溶出液 酢酸エチル:ヘキサン 50:50 v/v)で精製
し、1,1−ジメチルエチル〔(R)−2−〔〔2,3−ジヒ
ドロ−1−(4′−メチルフェナシル)−2−オキソ−
5−(2−ピリジル)−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−
3−イル〕アミノ〕−2−オキソ−1−(フェニルメチ
ル)エチル〕カルバメートを得た(0.49g、27%)。
Rf(酢酸エチル:ヘキサン 80:20 v/v)0.40。
1,1−ジメチルエチル〔(R)−2−〔〔2,3−ジヒド
ロ−1−(4′−メチルフェナシル)−2−オキソ−5
−(2−ピリジル)−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−3
−イル〕アミノ〕−2−オキソ−1−(フェニルメチ
ル)エチル〕カルバメート(0.49g、0.776ミリモル)を
4N塩酸−ジオキサン溶液(50ml)にとり、そしてこの溶
液を室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、最
後にトルエンと共沸した。残渣をシリカゲルフラッシュ
クロマトグラフィー(溶出液 クロロホルム:メタノー
ル:酢酸 20:2:1〜20:3:1.5 v/v/v)で精製して2
(R)−アミノ−N−〔2,3−ジヒドロ−1−(4′−
メチルフェナシル)−2−オキソ−5−(2−ピリジ
ル)−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−3(R)−イル〕
ベンゼンプロパンアミドを得た(0.161g、39%)。
Rf(クロロホルム:メタノール:酢酸 20:2:1 v/v/
v)0.38。1 H NMR δ:9.02(1H,d,J=8.25Hz); 8.63(1H,dd,J=4.95および0.99Hz); 8.12(1H,d,J=7.92Hz);7.83(3H,m); 7.58〜7.10(12H,m); 5.77(1H,d,J=7.92Hz); 5.44(1H,d,J=17.5Hz); 5.05(1H,d,J=17.5Hz); 3.75(1H,dd,J=10.0および3.70Hz); 2.71(1H,dd,J=13.9および10.0Hz); 2.39(3H,s);2.32(2H,br,s)。
このカラムからの溶出を続けると2(R)−アミノ−
N−〔2,3−ジヒドロ−1−(4′−メチルフェナシ
ル)−2−オキソ−5−(2−ピリジル)−1H−1,4−
ベンゾジアゼピン−3(S)−イル〕ベンゼンプロパン
アミドも得られた(0.101g、24%)。
Rf(クロロホルム:メタノール:酢酸 20:2:1 v/v/
v)0.18。1 H NMR δ:9.02(1H,d,J=8.24Hz); 8.63(1H,dd,J=4.62および0.99Hz); 8.15(1H,d,J=7.91Hz);7.83(3H,m); 7.60〜7.12(12H,m); 5.79(1H,d,J=8.24Hz); 5.44(1H,d,J=17.5Hz); 5.02(1H,d,J=17.5Hz); 3.71(1H,dd,J=9.89および3.95Hz); 3.35(1H,dd,J=13.9および3.95Hz); 2.82(1H,dd,J=13.9および9.89Hz); 2.38(3H,s)。
2(R)−アミノ−N−〔2,3−ジヒドロ−1−
(4′−メチルフェナシル−2−オキソ−5−(2−ピ
リジル)−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−3(R)−イ
ル〕ベンゼンプロパンアミド(0.161g、0.303ミルモ
リ)のクロロホルム(5ml)撹拌溶液にフェニルイソチ
オシアネート(43μl、0.363ミリモル)を加えた。こ
の混合物を5時間加熱還流した。溶媒は減圧下で留去し
た。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー
(溶出液 酢酸エチル:ヘキサン 70:30 v/v)で精製
してチオウレアを得た。このチオウレアをトリフルオロ
酢酸(4ml)に溶解し、そしてこの溶液を50℃で4時間
撹拌した。トリフルオロ酢酸を留去し、そして残渣をカ
ラムクロマトグラフィー(溶出液 クロロホルム:メタ
ノール:酢酸 20:2:1 v/v/v)で精製して(R)−3−
アミノ−1,3−ジヒドロ−1−(4′−メチルフェナシ
ル)−5−(2−ピリジル)−2H−1,4−ベンゾジアゼ
ピン−2−オンを得た(93mg、80%)。
(S)−3−アミノ−1,3−ジヒドロ−1−(4′−
メチルフェナシル)−5−(2−ピリジル)−2H−1,4
−ベンゾジアゼピン−2−オンは2(R)−アミノ−N
−〔2,3−ジヒドロ−1−(4′−メチルフェナシル)
−2−オキソ−5−(2−ピリジル)−1H−1,4−ベン
ゾジアゼピン−3−(S)−イル〕ベンゼンプロパンア
ミドを使用して0.19ミリモル規模で上記の方法に従って
調製した。生成物は、シリカゲルフラッシュクロマトグ
ラフィー(溶出液 クロロホルム:メタノール:酢酸
20:2:1/v/v/v)後に73%の収量(53mg)で単離された。
3−ジメチルアミノ安息香酸(80mg、0.445ミリモ
ル)とトリエチルアミン(90μl、0.65ミリモル)のベ
ンゼン(4ml)撹拌溶液にジフェニルホスホリルアジド
(0.291ml、0.65ミリモル)を加えた。この混合物を4
時間加熱還流した。溶媒を減圧下で留去し、残渣をジク
ロロメタン(1ml)に溶解し、そして(R)−3−アミ
ノ−1,3−ジヒドロ−1−(4′−メチルフェナシル)
−5−(2−ピリジル)−2H−1,4−ベンゾジアゼピン
−2−オン(43mg、0.112ミリモル)のジクロロメタン
(1ml)溶液に加えた。この混合物を室温で16時間撹拌
した。溶媒を減圧下で留去し、そして残渣をフラッシュ
クロマトグラフィー(溶出液 酢酸エチル:ヘキサン
70:30〜100:0 v/v)で精製して(R)−1−〔2,3−ジ
ヒドロ−1−(4′−メチルフェナシル)−2−オキソ
−5−(2−ピリジル)−1H−1,4−ベンゾジアゼピン
−3−イル〕−3−(3−ジメチルアミノフェニル)ウ
レアを得た(34mg、56%)。
Rf(クロロホルム:メタノール:酢酸 20:2:1 v/v/
v)0.55。
MS(FAB)m/e=547.4〔M+H〕+ 1 H NMR δ:8.61(1H,d,J=4.95Hz); 8.08(1H,d,J=7.92Hz);7.77(3H,m); 7.52〜7.03(10H,m); 6.89(1H,s):6.53(1H,m); 6.40(1H,m);5.80(1H,d,J=7.92Hz); 5.30(1H,d,J=17.5Hz); 5.04(1H,d,J=17.5Hz);2.88(6H,s); 2.36(3H,s)。
〔α〕(c=0.34、クロロホルム)+105°。
(S)−1−〔2,3−ジヒドロ−1−(4′−メチル
フェナシル)−2−オキソ−5−(2−ピリジル)−1H
−1,4−ベンゾジアゼピン−3−イル〕−3−(3−ジ
メチルアミノフェニル)ウレアは(S)−3−アミノ−
1,3−ジヒドロ−1−(4′−メチルフェナシル)−5
−(2−ピリジル)−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2
−オンを使用して0.14ミリモル規模で上記の方法に従っ
て調製した。生成物はシリカゲルフラッシュクロマトグ
ラフィー(溶出液 酢酸エチル:ヘキサン 80:20 v/
v)後に28%の収量(21mg)で単離された。
Rf(クロロホルム:メタノール:酢酸 20:2:1 v/v/
v)0.55。
MS(FAB)m/e=547.3〔M+H〕+ 1 H NMR δ:8.60(1H,d,J=4.95Hz); 8.08(1H,d,J=7.90Hz);7.78(3H,m); 7.50〜7.03(10H,m); 6.89(1H,s):6.53(1H,m); 6.41(1H,m);5.80(1h,d,J=7.90Hz); 5.32(1H,d,J=17.5Hz); 5.04(1H,d,J=17.5Hz);2.88(6H,s); 2.36(3H,s)。
〔α〕(c=0.21、クロロホルム)−124°。
実施例35 3−ベンジロキシカルボニルアミノ−1,3−ジヒドロ
−5−(2−ピリジル)−2H−1,4−ベンゾジアゼピン
−2−オン水和物(404mg、1ミリモル)をジメチルホ
ルムアミドと共沸し、0℃のこのジメチルホルムアミド
(10ml)撹拌溶液にナトリウムヒドリド(42mg、1.4当
量、80%油性)を加えた。0℃で45分間撹拌した後、混
合物を2−ブロモ−4′−メチルアセトフェノン(320m
g、1.5ミリモル)で処理した。室温で3時間撹拌した
後、反応混合物を濃縮した。混合物を酢酸エチルと5%
重炭酸カリウムで分配し、有機層をろ過し(ワットマン
1PSろ紙)、そして留去した。残渣をフラッシュクロマ
トグラフィー(溶出液 70%酢酸エチル−ヘキサン)で
精製して3−ベンジロキシカルボニルアミノ−1,3−ジ
ヒドロ−1−(4′−メチルフェナシル)−5−(2−
ピリジル)−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オンを
得た(305mg、59%)。
NMR(CDCl3) δ:8.65(1H,d,J=8Hz); 8.20(1H,d,j=8Hz); 7.90〜7.35(15H,m); 6.80(1H,d,J=8Hz); 5.65(1H,d,J=8Hz); 5.50(1H,d,J=17Hz); 5.20(1H,s);5.10(1H,d,J=17Hz); 2.45(3H,s)。
3−ベンジロキシカルボニルアミノ−1,3−ジヒドロ
−1−(4′−メチルフェナシル)−5−(2−ピリジ
ル)−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン(305mg、
0.59ミリモル)を−78℃のジクロロメタンにとり、そし
て1Mの三臭化ホウ素(4ml)で処理した。反応物を室温
に温め、そして1時間撹拌した。この混合物を0℃に冷
却し、冷1M水酸化ナトリウムで塩基性とした。生成物を
クロロホルムで抽出し、塩水で洗浄し、ろ過し、そして
留去し、トルエン(5ml)にとった。これをイソシアネ
ート(1ミリモル)のトルエン(10ml)溶液で室温で処
理した。48時間後に反応物を濃縮し、酢酸エチルと5%
重炭酸カリウムで分配した。有機層を塩水で洗浄し、ろ
過しそして留去し、シリカゲルフラッシュクロトマグラ
フィー(溶出液 85%酢酸エチル−ヘキサン)で精製し
て1−〔2,3−ジヒドロ−1−(4′−メチルフェナシ
ル)−2−オキソ−5−(2−ピリジル)−1H−1,4−
ベンゾジアゼピン−3−イル〕−3−(3−ジメチルア
ミノフェニル)ウレアを得、これをアセトニトリル/水
で凍結乾燥した(78mg、24%>99%の純度)。
〔M+H〕=547.3。
NMR(CDCl3) δ:8.55(1H,d,J=8Hz); 8.05(1H,d,J=8Hz); 7.70〜6.85(16H,m); 6.45(1H,d,J=8Hz); 6.35(1H,d,J=8Hz); 5.75(1H,d,J=8Hz); 5.15(1H,d,J=18Hz); 4.95(1H,d,J=17Hz); 2.80(6H,s);2.30(3H,s)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古塩 裕之 茨城県つくば市二の宮2丁目5番9― 228 (72)発明者 西田 明登 茨城県新治郡八郷町大字柿岡1029番地37 (72)発明者 宮田 桂司 茨城県つくば市吾妻4丁目15番5―101 (72)発明者 太田 光昭 茨城県筑波郡谷和原村絹の台3丁目9番 地11 (72)発明者 ライダー ハミシュ 英国サザンプトン エスオー2 5エー キュー ビッタルン ディーンロード 79 (72)発明者 ケンドリック デビッド エー 英国ハンプシャーエスオー5 5キュー ユー イーストレイ サザンプトンロー ド 258 (72)発明者 センプル グレム 英国サザンプトン エスオー4 4エッ クスユー マーチウッド エバーグリー ンクロース 4 (72)発明者 セルケ マイケル 英国ロムシー エスオー51 0ピーエヌ ブレッシュフィールド サウスビュー (56)参考文献 国際公開93/7130(WO,A1) 国際公開92/11246(WO,A1) Journal of Medici nal Chemistry,Vol. 36,No.26,P.4276−4292(1993)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 (式中の記号は次の意味を示す。 R1:水素原子,低級アルキル基又は水酸基。 R2:(a)少なくとも1つの下記置換基で置換されたフ
    ェニル基:置換されていてもよいアミノ基,低級アルキ
    ル基,シアノ基,ニトロ基,カルボキシル基,低級アル
    コキシカルボニル基,置換されていてもよいカルバモイ
    ル基又は3乃至7員含窒素複素環基; (b)ピリジル基;或いは (c)ベンズイミダゾリル基。 R3:フェニル基又はピリジル基。 但し,R1が水素原子又は低級アルキル基でありそしてR2
    が低級アルキル基で置換されたフェニル基であるとき,
    R3はピリジル基である。) で示される新規ベンゾジアゼピン誘導体又はその製薬的
    に許容される塩。
  2. 【請求項2】R1が低級アルキル基であり, R2が(a)少なくとも1つの下記置換基で置換されたフ
    ェニル基:置換されていてもよいアミノ基,シアノ基,
    ニトロ基,カルボキシル基,低級アルコキシカルボニル
    基,置換されていてもよいカルバモイル基又は3乃至7
    員含窒素複素環基; (b)ピリジル基;或いは (c)ベンズイミダゾリル基。 であり,そしてR3がフェニル基である請求の範囲第1項
    に記載の化合物又はその製薬的に許容される塩。
  3. 【請求項3】R2が少なくとも1つの下記置換基で置換さ
    れたフェニル基:置換されていてもよいアミノ基,置換
    されていてもよいカルバモイル基又は3乃至7員含窒素
    複素環基; である請求の範囲第2項に記載の化合物又はその製薬的
    に許容される塩。
  4. 【請求項4】R3がピリジル基である請求の範囲第1項に
    記載の化合物又はその製薬的に許容される塩。
  5. 【請求項5】R1が低級アルキル基であり,R2が置換され
    ていてもよいアミノ基で置換されたフェニル基又は低級
    アルキル基で置換されたフェニル基である請求の範囲第
    4項に記載の化合物又はその製薬的に許容される塩。
  6. 【請求項6】(R)−1−〔2,3−ジヒドロ−1−
    (2′−メチルフェナシル)−2−オキソ−5−フェニ
    ル−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−3−イル〕−3−
    (3−ジメチルアミノフェニル)ウレア,(+)−1−
    〔2,3−ジヒドロ−1−(4′−メチルフェナシル)−
    2−オキソ−5−フェニル−1H−1,4−ベンゾジアゼピ
    ン−3−イル〕−3−(3−ジメチルアミノフェニル)
    ウレア,(±)−1−〔2,3−ジヒドロ−1−(4′−
    メチルフェナシル)−2−オキソ−5−(2−ピリジ
    ル)−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−3−イル〕−3−
    (3−ジメチルアミノフェニル)ウレア,(±)−1−
    〔2,3−ジヒドロ−1−(2′−メチルフェナシル)−
    2−オキソ−5−フェニル−1H−1,4−ベンゾジアゼピ
    ン−3−イル〕−3−〔3−(1−ピロリジニル)フェ
    ニル〕ウレア,(+)−1−(3−ジエチルアミノフェ
    ニル)−3−〔2,13−ジヒドロ−1−(4′−メチルフ
    ェナシル)−2−オキソ−5−フェニル−1H−1,4−ベ
    ンゾジアゼピン−3−イル〕ウレア又はそれらの製薬学
    的に許容される塩。
  7. 【請求項7】請求の範囲第1〜6項のいずれか1項に記
    載の化合物又はその製薬的に許容される塩と製薬的に許
    容される製剤希釈剤及び/又は担体とからなるCCK-B受
    容体拮抗剤又はガストリン受容体拮抗剤。
  8. 【請求項8】胃潰瘍,十二指腸潰瘍,胃炎,逆流性食道
    炎,Zollinger-Ellison症候群,又はガストリン感受性膵
    の治療薬である請求の範囲第7項に記載のCCK-B受容体
    拮抗剤又はガストリン受容体拮抗剤。
  9. 【請求項9】食欲調節系の障害又は中枢神経系の障害の
    治療薬である請求の範囲第7項に記載のCCK-B受容体拮
    抗剤又はガストリン受容体拮抗剤。
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